JPH09235549A - 抗酸化剤 - Google Patents

抗酸化剤

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JPH09235549A
JPH09235549A JP8068985A JP6898596A JPH09235549A JP H09235549 A JPH09235549 A JP H09235549A JP 8068985 A JP8068985 A JP 8068985A JP 6898596 A JP6898596 A JP 6898596A JP H09235549 A JPH09235549 A JP H09235549A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 抗酸化剤として有用なルトナリンの製造法を
提供する。 【解決手段】 麦類植物の緑葉の搾汁液の水可溶性成分
を多孔性樹脂吸着剤で処理し、含水率が65〜75%の
含水メタノールで溶出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明はルトナリンを含有する抗酸化剤及
びルトナリンの麦類植物からの抽出法に関する。
【0002】本発明者らは、先に、麦類植物の緑葉、殊
に大麦の若い緑葉中にα−トコフェロールを凌ぐ強い酸
化防止活性を有する物質が含まれていることをつきと
め、その物質を抽出精製し、それが2″−0−グルコシ
ルイソビテキシンであることを明らかにした(特開平5
−65480号公報参照)。
【0003】本発明者は、麦類植物の緑葉中に含まれる
抗酸化活性物質についてさらに研究をすすめた結果、麦
類植物の緑葉中には、2″−0−グルコシルイソビテキ
シンが含まれる抽出画分とは別の画分にも強力な抗酸化
活性を示す画分が存在することを発見し、その画分から
抗酸化活性を示す本体を分離し同定を行なった結果、そ
れがルトナリンであることが判明した。
【0004】このルトナリンは、上記2″−0−グルコ
シルイソビテキシンよりもはるかに強力な抗酸化活性を
有しており、飲食品、医薬品等をはじめとする各種の製
品の抗酸化剤として有用であることが見い出された。
【0005】しかして、本発明によれば、ルトナリンを
有効成分として含有することを特徴とする抗酸化剤が提
供される。
【0006】また、本発明によれば、麦類植物の緑葉か
らルトナリンを抽出する方法が提供される。
【0007】以下、麦類植物の緑葉からのルトナリンの
抽出法及びルトナリンの抗酸化剤としての用途について
さらに詳細に説明する。
【0008】ルトナリンの抽出原料として使用される麦
類植物としては、大麦、小麦、裸麦、エン麦、ハト麦、
トウモロコキシ、キビ、イタリアンダイグラスなどが挙
げられるが、中でも、大麦及び裸麦が好適であり、殊に
大麦が最適である。
【0009】本発明では、これら麦類植物の中でも成熟
期前に収穫した若い植物の新鮮な茎及び/又は葉の部分
(本明細書ではこれらを総称して「緑葉」という)が特
に適している。
【0010】麦類植物の緑葉はまず、ミキサー、ジュー
サー、等の機械的破砕手段によって搾汁し、必要に応じ
て、篩別、濾過等の手段によって粗固形分を除去するこ
とにより搾汁液(以下、これを「青汁」という)を調製
する。
【0011】次いで、この青汁をそのまま、或いはそれ
を凍結乾燥、噴霧乾燥等の適当な乾燥手段で乾燥するこ
とにより得られる青汁粉末を充分量の水(好ましくは熱
水)又はn−ヘキサンで抽出処理する。この抽出処理は
通常室温で行なうことができ、場合によっては2回又は
それ以上繰り返し行なってもよく、それによって、水可
溶性成分又はn−ヘキサンに実質的に不溶性の成分を分
離回収する。回収された抽出成分はこの段階で前記と同
様にして乾燥し固形化することができる。
【0012】かくして得られるn−ヘキサン不溶性成分
を次いで含水率が0〜80%、好ましくは10〜70
%、さらに好ましくは15〜50%の含水エタノール、
例えば含水率20%の含水エタノールで抽出処理を行な
い、該含水エタノールに可溶性の成分を分離回収する。
なお、本明細書において含水率の%はv/v%である。
この含水エタノールによる抽出処理は、前記の如くして
調製される青汁もしくはそれから水不溶性成分を完全に
除去した緑葉の水溶性成分又はそれらを凍結乾燥、噴霧
乾燥等の適当な乾燥手段で乾燥して得られる粉末に対し
て直接行なうこともできる。
【0013】このようにして回収された含水エタノール
可溶性成分は、そのままで或いは濃縮又は溶媒を留去す
ることができる。
【0014】以上の如くして得られる水可溶性成分及び
含水エタノール可溶性成分は、次いで、多孔性樹脂吸着
剤で処理する。この吸着処理に使用しうる多孔性樹脂吸
着剤としては、多孔性で大きな吸着表面積を有する非イ
オン性(好ましくは疎水性)の樹脂、例えば、スチレン
−ジビニルベンゼン重合体、フェノール−ホルムアルデ
ヒド樹脂、アクリル系樹脂をベースとするものが挙げら
れ、具体的には例えば、アンバーライトXAD−1、ア
ンバーライトXAD−2、アンバーライトXAD−4、
アンバーライトXAD−7、アンバーライトXAD−
8、アンバーライトXAD−11、アンバーライトXA
D−12(以上、ローム・アンド・ハース社製)、ダイ
ヤイオンHP−10、ダイヤイオンHP−20、ダイヤ
イオンHP−30、ダイヤイオンHP−40、ダイヤイ
オンHP−50(以上、三菱化学(株)製)、イマクテ
ィSyn−42、イマクティSyn−44、イマクティ
Syn−46(以上、Imacti 社製)等を挙げることが
できる。
【0015】吸着処理された多孔性樹脂吸着剤は、含水
率が65〜75%、好ましくは70%の含水エタノール
で溶離処理を行なうことによって、ルトナリンを含有す
る該含水エタノールに可溶性の成分を回収することがで
きる。この含水メタノール可溶性成分はそのまま又は濃
縮後、或いは凍結乾燥、噴霧乾燥等の乾燥手段で乾燥し
た後に本発明の抗酸化剤としては使用することができ
る。
【0016】上記の如くして得られる含水メタノール可
溶性成分は、必要に応じて、濃縮し、濃縮液を冷却下に
静置することにより、ルトナリンを結晶として回収する
ことができる。回収された結晶は、必要に応じてさら
に、例えば含水率が20〜90%、好ましくは30〜8
0%の含水メタノールを用いて再結晶精製することがで
きる。このようにして単離されるルトナリン下記式
(I)
【0017】
【化1】
【0018】で示される微黄色の結晶である。
【0019】このようにして麦類植物の緑葉から抽出さ
れるルトナリンは、後記実施例から明らかなように強力
な酸化防止活性を有しており、例えば、食品、医薬品等
の分野における酸化防止剤として有用である。
【0020】上記の如くして調製されるルトナリンは、
原料の緑葉中に通常含まれる各種金属元素や食品の変性
を促進する物質等が除去されており、抗酸化剤として、
抗酸化性が要求される食品、医薬品等の分野における各
種の無機又は有機(組成)物に有利に配合することがで
きる。特に、本発明の抗酸化剤は、配合した組成物の水
溶性、透明性に実質的に悪影響を与えることがなく、ま
た、水性の組成物にあっては、濾過滅菌が可能である。
その際、ルトナリンは、必要により、シクロデキストリ
ン、クラウンエーテル等による包接を行なった後、果
糖、ブドウ糖、デキストリン、デンプン等の糖類;アミ
ノ酸類;クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、コハク酸等の有
機酸;各種ビタミン類;着色料、香料、各種増粘剤等と
混合することができる。
【0021】また、本発明の抗酸化剤は、タルク、亜鉛
華、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、二酸化チタ
ン、カオリン、リン酸カルシウム等の医薬、塗料、化粧
品、発泡剤等の原料に混合しまたは噴霧乾燥、真空乾燥
等により粉末として配合することにより、新規な工業製
品の製造が可能となり、しかも製品の品質にも変化を起
こさせない等の利点を有する。さらに、水溶性で、更に
アルコール可溶性を有する本発明の抗酸化剤は、無機お
よび有機組成物の安定化にも役立ち、優れた新規製品、
例えば、ポリマー製造用酸化防止剤;エマルジョン塗
料;香粧料;紙製品;食品;医薬品;医療用材料等の製
造を可能にするものである。
【0022】次に実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。
【0023】
【実施例】実施例1 成熟期前の大麦の青汁の凍結乾燥粉末20gにn−ヘキ
サン500mlを加え常温で約5分間よく撹拌した後、
不溶成分を遠心分離(8000rpm、10min)に
より分離し、さらに分離した不溶成分にn−ヘキサン5
00mlを加え、同様の操作を繰り返しn−ヘキサン不
溶成分を得た。
【0024】この不溶成分に、含水率20%の含水エタ
ノール500mlを加え常温で約5分間よく撹拌した
後、不溶分を濾別する。濾別した不溶分を再度含水率2
0%の含水エタノール500mlで同様に処理し、得ら
れる濾液を合わせて、減圧下に溶媒を留去する。これに
よって含水エタノール抽出物13.0gを得た。
【0025】この含水エタノール抽出物をアンバーライ
トXAD−2カラムに吸着させた後、含水率が70%の
含水メタノールで溶離処理し、溶出液を得た。この溶出
液を減圧下に濃縮し、この濃縮液を1週間冷蔵庫に入れ
て保存した。析出した結晶を遠心分離し、さらにメタノ
ールを用いて再結晶し、17mgの微黄色の結晶を得
た。この結晶の構造決定を質量分析及びNMRにより行
った。
【0026】質量分析はFAB−MS:JMS−SX1
02A型質量分析装置(日本電子(株)製)を用いて、
本物質を negative FAB(Fast Atom Bombertment)
−MSにて測定したところ、図1に示すように、m/z
=609に[M-H]- のピークが観測され、分子量は6
10であることが明らかになった。また、同時にm/z
=447に相当するピークやm/z285に[M-- h
exose- hexose]- に相当するピークが観測されることか
ら、本物質は、他の測定結果を考慮するとき、ルトナリ
ンにヘキソースが2モル結合した構造であると推定され
る。
【0027】上記結晶の紫外線吸収スペクトルをH2
及びメタノール中で測定したところ、それぞれ図2及び
図3に示すようになりフラボノイドグルコシドの吸収を
示した。
【0028】上記結晶の赤外線吸収スペクトルを、JA
SCO FT/IR−7000Sを用いKBr法により
測定した結果を図4に示す。3422cm-1にOH基の
存在を示している。
【0029】上記結晶の1H−NMRスペクトル(50
0MHz)をJEOL d−500型核磁気共鳴スペク
トル吸収測定装置(日本電子(株)製)により溶媒とし
てDMSOを用いて測定し、図5に示す結果を得た。
【0030】さらに、上記結晶の13C−NMRスペクト
ル(100MHz)を、JEOLGX−400型核磁気
共鳴スペクトル吸収測定装置(日本電子(株)製)によ
り溶媒としてDMSOを用いて測定し、図6に示す結果
を得た。
【0031】以上の分析結晶を総合すると、上記の微黄
色の結晶は、前記式(I)に示す構造をもつルトナリン
であると同定される。
【0032】実施例2 成熟期前の裸麦の青汁の噴霧乾燥物500gを水3lで
熱水抽出を行ない、得られる水抽出液をアンバーライト
XAD−2カラムクロマトグラフィー(1l容)に通し
た後、含水率が70%の含水メタノールで溶離処理を行
ない、得られた含水メタノール分画を減圧留去し、この
濃縮液を約1週間、冷蔵庫保存し、析出した結晶を遠心
分離し、結晶を得た。さらに、この結晶をメタノールを
用いて再結晶した。得られた結晶について実施例1にお
けると同様にしてアンバーライトXAD−2カラムクロ
マトグラフィーを行い、70%含水メタノールによる溶
出液を得た。この溶出液を減圧濃縮後、メタノールを用
いて再結晶する。
【0033】得られた結晶はメタノールで洗浄後デシケ
ーター(シリカゲル)で24時間以上減圧乾燥させ、2
40mgの黄色結晶を得た。この結晶について実施例1
と同様の分析を行ない、ルトナリンと同定した。
【0034】実施例3 pH7.4の0.05M KH2PO4−Na2HPO4
衝液(A)、780μM NADHの緩衝液(A)溶液
及び100μMニトロブル−テトラゾリウム(NBT)
の緩衝液(A)溶液の6:1:1の混合溶液を、1.5
ml容プラスティックディスポセルに0.8ml注加し
た。この系に750μMのルトナリンまたはコーヒー酸
水溶液を加え、撹拌後、100μMフェナジンメトサル
フェート(PMS)水溶液0.1ml注加し、分光光度
計HITACHI U−3000にセットして経時的に
560nmの吸光度を測定した。この結果を、ルトナリ
ン及びコーヒー酸は75μMの濃度においてそれぞれ4
8.9%及び25.7%の阻害率で、NADHとNBTに
よるスーパーオキサイドアニオンの生成を抑制した。 実施例4 1.1×10-4M 1,1−ジフェニル−2−ピクリル−
ヒドラジル(DPPH)のエタノール溶液を1.5ml
容プラスティックディスポセルに1.35mlづつ分注
し、各セルに各濃度のルトナリンまたはルチンを注加
し、ルトナリン又はルチンによるDPPHラジカルの非
ラジカル体への変換をDPPHの517nmの吸光度の
減少量で測定した。この結果、ルトナリンのEC50
1.2×10-4Mであり、ルチンのEC50は1.5×10
-4Mであった。
【0035】実施例5 リノール酸エチルエステル10μl、0.2%ドデシル
硫酸ナトリウム(SDS)の0.05Mトリス−HCl
緩衝液5ml、20mM FeCl2水溶液50μl及び
10mM H22 水溶液50μlの混合溶液に、28.
3mMのルトナリンまたはコーヒー酸水溶液100μ
l、そしてコントロールとしてDMSO100μlを添
加し、37℃で16時間反応後、反応溶液200μl
に、4%BHT溶液50μl、8%SDS溶液200μ
l、チオバルビツール酸試薬(TBA試薬:TBA 0.
67g/H2O 100ml)及び100mM、pH3.
5酢酸緩衝液1.5mlの混合溶液3.25mlを加え、
沸騰浴中で20分間加熱し、冷却後、n−ブタノール:
メタノール=9:1を5ml添加して混合し、2000
rpmで10分間遠心し、その上層の532nmの吸光
度を測定した。その結果、リノール酸エチルエステルの
酸化によるマロンアルデヒドの生成の抑制率が、ルトナ
リンは27%であり、そしてコーヒー酸は15%であっ
た。
【0036】実施例6 ビタミンB2の200μM溶液をTris−HCL緩衝
液(pH7)を用いて調製し、この溶液2.0mlと各
種の抗酸化剤の200μM溶液2.0mlの混合溶液を
石英セルに注加し、これに光安定性試験装置ライトトロ
ンLT−120(ナガノ科学機械製作所)を用いて紫外
線強度300μW/cm2、20℃の条件下で紫外線を
照射し、経時的にサンプリングし、Shimpac−C
LC−ODS(M)(5μm、4.6mm×150m
m)カラムを装備した島津高速液体クロマトグラフTL
C−6Aにより、移動相:10mM NaH2PO4(p
H5.5)/メタノール=65/35、流速:0.5ml
/分、カラム温度:40℃で展開し、蛍光(Ex 44
5nm、Em 530nm)でビタミンB2の濃度を測定
した。この測定値より前記混合溶液中のビタミンB2
半減期を計算した。この結果を表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】実施例7 ビタミンK1 45.1mgをエタノールに溶解し、正確
に50mlに調節した。この溶液5mlを分取し、SD
S 0.25gを添加して溶解し、トリス−HCl緩衝液
(pH7)で50mlに調節した。この溶液に対して実
施例6と同様にして紫外線照射を行い、Inertsi
l ODS 5μm(4.6×150mm)カラムを装備
した島津高速液体クロマトグラフLC−6Aにより、移
動相:メタノール/酢酸=99/1、流速:1.0ml
/分、30℃で展開し、270nmの吸光度を島津マル
チパーパス目記分光光度計MPS−200により測定し
てビタミンK2の濃度を測定した。この測定値より半減
期を計算した。その結果を表2に示す。
【0039】
【表2】
【0040】実施例8 実施例7と同様にして、β−カロチンのUV照射に対す
るルトナリンおよびコーヒー酸の保護作用を測定したと
ころ、半減期はコントロール 283分、ルトナリン 5
00分、コーヒー酸 374分であった。
【0041】実施例9 pH7のIM KM2PO4−Na2HPO溶液0.15
ml、6μML−アスコルビン酸水溶液0.5ml及び
200μM抗酸化剤水溶液1.5mlの混合溶液を試験
管に分注し、27℃で5分間放置後、6μM CuSO4
・5H2O水溶液0.5mlを注加し、経時的に285n
mの吸光度を測定してL−アスコルビン酸の濃度を求
め、半減期を計算した。その結果を表3に示す。
【0042】
【表3】
【0043】実施例10 実施例9と同様にして反応系を構成し、さらに酸化剤と
して75mM H22水溶液0.5mlを注加し、経時的
に285nmの吸光度を測定してL−アスコルビン酸の
濃度を求め、半減期を計算した。その結果を表4に示
す。
【0044】
【表4】
【0045】実施例11 実施例9と同様にして反応系を構成し、さらに酸化剤と
して15μM FeCl水溶液0.2ml及び75mM
2水溶液0.2mlを注加し、経時的に285n
mの吸光度を測定してL−アスコルビン酸の濃度を求
め、半減期を計算した。その結果を表5に示す。
【0046】
【表5】
【0047】実施例12 実施例2で得られたルトナリン5g及びタルク400g
を水2lに添加して懸濁液を調製し、吸気温度180
℃、排気温度120℃において噴霧乾燥を行い、382
gの粉体原料を製造した。
【0048】実施例13 実施例2で得られた裸麦若葉の青汁粉末の熱水抽出物の
含水エタノール(含水率20%)抽出物5g及びテキス
トリン400gを水1lに添加した溶液を調製し、吸気
温度190℃、排気温度120℃において噴霧乾燥を行
ない、350gの粉体原料を得た。
【0049】実施例14 リンテックス−P(三楽株式会社製サイクロデキストリ
ン)100gに水300mlに加えて混和してスラリー
を形成させ、これに実施例2で得られた裸麦の青汁粉末
の熱水抽出物の含水エタノール(含水率20%)抽出物
10gを加えて常温で90分間撹拌後、濃度を30%と
し、吸気温度170℃、排気温度110℃において噴霧
乾燥を行い、105gのサイクロデキストリンによる包
接物を製造した。
【0050】実施例15 実施例2で得られたルトナリン2g及びデキストリン4
00gを水2lに添加した溶液を調製し、吸気温度19
0℃、排気温度120℃において噴霧乾燥し、370g
の粉体原料を得た。
【0051】実施例16 リンテックス−P(三楽株式会社製サイクロデキストリ
ン)100gを水300mlに加えて混和してスラリー
を形成させ、これに実施例1と同様の方法により製造し
たルトナリン1gを加えて常温で90分間撹拌後、濃度
を30%とし、吸気温度170℃、排気温度110℃に
おいて噴霧乾燥を行い、95gのルトナリンのサイクロ
デキストリンによる包接化合物を製造した。
【0052】実施例17 実施例2で得られたルトナリン1gをカオリン200g
に混和して30%懸濁液を調製し、吸気温度170℃、
排気温度110℃において噴霧乾燥して187gの粉体
原料を製造した。
【0053】実施例18 ケイ酸ナトリウムの4%溶液100mlを脱塩した後、
1%水酸化カリウムでpH9に調節し、その15mlを
95℃で15分間加熱した。一方、実施例1と同様の方
法により製造したルトナリン2gを残りのケイ酸ナトリ
ウム溶液85mlに添加し、その溶液を前記の加熱溶液
に逐次添加し、90℃で8時間濃縮を行い、ルトナリン
を含有する球状シリカを製造した。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は実施例1で得られたルトナリンのFAB
−MS法による測定チヤートである。
【図2】図2はルトナリンのH2O系における紫外線吸
収スペクトルである。
【図3】図3はルトナリンのMeOH系における紫外線
吸収スペクトルである。
【図4】図4はルトナリンの赤外線吸収スペクトルであ
る。
【図5】図5はルトナリンの1H−NMRスペクトルで
ある。
【図6】図6はルトナリンの13C−NMRスペクトルで
ある。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ルトナリンを有効成分として含有するこ
    とを特徴とする抗酸化剤。
  2. 【請求項2】 麦類植物の緑葉の搾汁液の水可溶性成分
    を多孔性樹脂吸着剤で処理し、次いで含水率が65〜7
    5%の含水メタノールで溶出することを特徴とするルト
    ナリンの製造方法。
  3. 【請求項3】 麦類植物の緑葉の搾汁液のn−ヘキサン
    に実質的に不溶性で且つ含水率が0〜80%の含水エタ
    ノールに可溶性の成分を多孔性樹脂吸着剤で処理し、次
    いで含水率が65〜75%の含水メタノールで溶出する
    ことを特徴とするルトナリンの製造方法。
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