JP4525705B2 - 画像形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式の画像形成方法におけるクリーニング技術の改良に関する。
電子写真方式の画像形成においては、周知のように、帯電、露光及び現像により感光体上にトナー像を形成し、形成したトナー像を紙等の記録材に転写し、定着して画像を形成する。像担持体としての感光体は転写後にクリーニング手段により、クリーニングされて繰り返し使用される。
電子写真方式の画像形成プロセスの他の例としては、感光体上に形成したトナー像を中間転写体に転写し、中間転写体から更に記録材にトナー像を転写し、定着するプロセスがあり、この場合に、感光体及び中間転写体等の像担持体は、転写後にクリーニングされて繰り返し使用される。
従来、像担持体のクリーニングには、ゴムブレードを用いたブレードクリーニングが一般に使用されているが、ブラシローラ等の他のクリーニング手段も一部に用いられており、種々のクリーニング方式が研究されている。
そして、ブラシローラ等の回転体からなるクリーニング手段は、ブレードからなるクリーニング手段に比較して高耐久性のクリーニング手段としての可能性を有することから回転体クリーニング手段の研究、開発が行われている。
特許文献1では、複数のローラを使用し、クリーニングローラで回収したトナーをクリーニングローラから感光体に再付着させて現像装置に戻し、再使用する画像形成装置が記載されている。
特許文献2には、2個のクリーニングブラシで感光体をクリーニングする構成であって、該2個のクリーニングブラシにトナーの帯電と反対極性の電圧を印加し、印加する電圧を一方をより高くしたクリーニング手段が記載されている。
特許文献3には、それぞれブラシローラからなる第1除去手段、第2除去手段でクリーニングを行い、第1除去手段には、トナーの極性と反対極性、すなわち、マイナス極性のバイアスを、第2除去手段には、プラス極性のバイアスを印加し、第1除去手段で大部分のトナーを除去し、第2除去手段で、反対極性に帯電したトナー及び紙粉を除去するクリーニング手段が記載されている。
特許文献4には、2個のブラシでクリーニングを行うクリーニング手段であって、ブラシ間のトナーを、感光体を逆回転させることにより除去し、逆回転時に、一方のブラシに印加するバイアスの極性を変えるクリーニング手段が記載されている。
特許第3324722号公報 特開平6−130875号公報 特開平6−332342号公報 特許第3050689号公報
高画質の画像を形成する電子写真画像形成装置では、画質制御のために、像担持体上に標準画像データに基づいたパッチ画像と称されるトナー像を形成するパッチ画像形成工程が記録材に画像を記録する画像記録工程の前後や画像記録工程の間に実施される。
このパッチ画像形成工程においては、クリーニング手段が未転写のトナー像をクリーニングする。すなわち、クリーニング手段には、未転写の大量のトナーが持ち込まれる。
また、ジャム等の故障が発生した場合に、画像形成が中断されるが、中断後の再開時には、未転写のトナーがクリーニング手段に持ち込まれ、クリーニング手段に大きな負荷がかかる。
一方、画像記録工程においては、転写残トナー、すなわち、転写工程において、転写材に転移せず像担持体に残留したトナーがクリーニング手段に持ち込まれるが、この転写残トナーは、画像を形成する極性に帯電したトナーの他に、該極性と反対に帯電したトナーが含まれており、このような広い帯電分布を持ったトナーをクリーニングする性能がクリーニング手段には要求される。
前記に説明した従来技術には、このような画像記録工程におけるクリーニング及びパッチ画像形成のような画像記録工程以外の工程の双方に対して十分なクリーニング性能を持ったクリーニング手段がなかった。このために、クリーニング不良が発生するなどの問題があった。
本発明はこのような問題を解決し、転写残トナー及び未転写トナーを、共に良好にクリーニングし、長期間に亘って高画質を維持することが出来る画像形成方法を提供する。
本発明の画像形成方法は、像担持体上にトナー像を形成し、形成されたトナー像を転写材に転写し、転写後の前記像担持体をクリーニングする画像形成方法において、前記像担持体に接触して前記クリーニングを行う2個の回転体及びそれぞれの回転体にそれぞれ接触して配置されたフリッカーを有するクリーニング手段で前記クリーニングを行うものであって、前記2個の回転体のうち1個の回転体は異なる極性の電源に切替接続されており、画像記録工程において形成されたトナー像を前記転写材に転写した後に前記像担持体上に残った転写残トナーをクリーニングするときは、前記2個の回転体に対して互いに反対極性のクリーニング電圧を印加し、画質制御工程においてパッチ画像として形成された像担持体上の未転写トナーをクリーニングするときは、前記2個の回転体に対して同極性であり現像に寄与するトナーの帯電極性と反対極性のクリーニング電圧を印加して前記クリーニングを行う画像形成方法であって、前記画像記録工程に続いて前記画質制御工程を実行する場合には、該画像記録工程及び該画質制御工程の間に、前記クリーニングを行う2個の回転体の少なくとも1回転分の間隔ができる制御が行われ、前記画質制御工程に続いて前記画像記録工程を実行する場合には、該画質制御工程及び該画像記録工程の間に、前記クリーニングを行う2個の回転体の少なくとも1回転分の間隔ができる制御が行われることを特徴とする。
本発明の画像形成方法によれば、転写工程を経て転写残トナーを担持する像担持体のクリーニング及び転写工程を経ないで未転写のトナーを担持する像担持体のクリーニングが、ともに良好であり、長期間にわたって鮮明な画質の画像を形成することができる。
本発明は像担持体をクリーニングするクリーニング手段の改良に関する。
ここで像担持体は、感光体、中間転写体のように、その表面にトナー像を担持する画像形成装置の構成要素であり、ドラム状像担持体、ベルト状像担持体等がある。
図1は本発明の実施の形態に係るカラー画像形成装置の第1例を示す。
図示の例は、イエロー画像形成部10Y、マゼンタ画像形成部10M、シアン画像形成部10C及び黒画像形成部10Kにより、各色の画像を像担持体としての中間転写体6上に重ねて形成することにより、中間転写体6上にカラー画像を形成し、形成されたカラー画像を中間転写体6から紙等の記録材Pに転写し、定着手段23により定着するカラー画像形成装置である。
各画像形成部10Y、10M、10C、10Kは、それぞれ感光体1、帯電手段2、露光手段3、現像手段4、一次転写手段5及びクリーニング手段8を有する。
感光体1は非感光性の誘電体、OPC感光体、aSi感光体等の像担持体の一例であるドラム状のOPC感光体からなる。
帯電手段2及び露光手段3は潜像形成手段を構成し、像形成体が非感光性の誘電体の場合は、針電極のように、像形成体に対して像様の電荷を付与するものが潜像形成手段として用いられる。
現像手段4は、静電潜像をトナーで現像して可視像を形成する周知のものであるが、高解像力、高画質の画像を形成する重合トナーを含有する二成分現像剤を用いて現像を行う現像手段が好ましい。
重合トナーを用いた画像形成プロセスにおいては、下記に説明する本発明のクリーニング手段が特に有効である。
なお、重合トナーは、懸濁重合法や、必要な添加剤の乳化液を加えた液中にて単量体を乳化重合し、微粒の重合粒子を作製し、その後に、有機溶媒、凝集剤等を添加して会合する方法で作製することが出来る。会合の際にトナーの構成に必要な離型剤や着色剤等の分散液と混合して会合させて調製する方法や、単量体中に離型剤や着色剤等のトナー構成成分を分散した上で乳化重合する方法等があげられる。ここで会合とは樹脂粒子及び着色剤粒子が複数個融着することを示す。
即ち、重合性単量体中に着色剤や必要に応じて離型剤、荷電制御剤、さらに重合開始剤等の各種構成材料を添加し、ホモジナイザー、サンドミル、サンドグラインダー、超音波分散機等で重合性単量体に各種構成材料を溶解或いは分散させる。この各種構成材料が溶解或いは分散された重合性単量体を分散安定剤を含有した水系媒体中にホモミキサーやホモジナイザー等を使用しトナーとしての所望の大きさの油滴に分散させる。その後、撹拌機構が後述の撹拌翼である反応装置へ移し、加熱することで重合反応を進行させる。反応終了後、分散安定剤を除去し、濾過、洗浄し、さらに乾燥することで本発明のトナーを調製する。
重合トナーの製造において用いられる前記水系媒体とは、少なくとも水が50質量%以上含有されたものを示す。
重合トナーは例えば、特開2001−272815号公報、特開2001−281907号公報、特開2002−351142号公報、特開2003−66648号公報等に記載された方法で製造される。
クリーニング手段8には、ゴムブレードからなるクリーニングブレード、ブラシ、あるいはこれらを併用することができる。
中間転写体6はバックアップローラ7B及び支持ローラ7C、7Dに張架され、矢印のように循環移動する。
転写ローラ7Aとバックアップローラ7Bとは二次転写手段を構成し、中間転写体6上に形成されたカラー画像を記録材Pに転写する。
9は中間転写体クリーニング手段であり、後に説明するように、2個の回転体を用いて中間転写体6をクリーニングする。
紙等の記録材Pは給紙トレイ20に収納されており、給紙手段21により給紙され、搬送手段22により搬送されて転写部に供給される。転写ローラ7Aとバックアップローラ7Bとからなる二次転写手段によりカラー画像が記録材Pに転写され、定着手段23により定着される。
画像形成部10Y、10M、10C、10Kにおいてそれぞれイエロー画像、マゼンタ画像、シアン画像及び黒画像が形成され、中間転写体6上に転写され、中間転写体6上で重なってカラー画像が形成される。
形成されたカラー画像は、記録材Pに転写され定着される。
感光体1は一次転写手段5を通過した後に、クリーニング手段8によりクリーニングされて繰り返し使用され、中間転写体6は転写ローラ7A及びバックアップローラ7Bからなる二次転写手段を通過した後にクリーニング手段9によりクリーニングされて繰り返し使用される。
図示の例では、感光体のクリーニング手段として、ゴムブレードを使用したブレードクリーニング手段を用いているが、感光体のクリーニング手段として、中間転写体のクリーニング手段として用いた以下に説明するクリーニング手段を用いることができる。
図1に示す例では、像担持体は感光体1及び中間転写体の少なくとも一つである。
像担持体としての感光体1に対して、感光体1上にトナー像を形成する手段、すなわち、帯電手段2、露光手段3及び現像手段4がトナー像形成手段を構成する。
像担持体としての中間転写体6に対して、画像形成部10Y、10M、20C又は10Kは、トナー像形成手段を構成する。
また、トナー像形成手段により形成されたトナー像が転写される転写材は、像担持体としての感光体からトナー像が転写される工程においては、記録材又は中間転写体であり、像担持体としての中間転写体からトナー像が転写される工程においては、記録材である。
図2は図1におけるクリーニング手段9の詳細を示す。
クリーニング手段9は、クリーニング用の回転体としてのクリーニングローラ91、92、クリーニングローラ91、92にそれぞれ接触するフリッカー93、94、フリッカー93、94にそれぞれ接触するスクレーパ95、96で構成される。
クリーニングローラ91は図示のように、中間転写体6に接触して、中間転写体6に従動して回転する。クリーニングローラ92はモータ(図示せず)により駆動されて、中間転写体6と逆方向にその周面が移動するように(図の矢印で示すように)回転する。
中間転写体6はポリイミド、ポリエーテリイミド、ポリアミドイミド、テトラレフルオロエチレン・パーフルオロビニルエーテル共重合体(PFA)等の樹脂からなる無端ベルトであり、105Ω・cm〜1015Ωcmの体積抵抗を有することが好ましい。
このような抵抗値を有する中間転写体6は、前記樹脂にカーボンブラック、金属粉等の導電性粉末を分散させることに得られ、トナー像を静電的に保持すると共に、繰り返し使用時に電荷の蓄積による電位が上昇がないようにする上で好ましい。クリーニング位置で中間転写体6を支持する支持ローラ7Cは金属性の導電性ローラであり、接地される。
クリーニング用の回転体、すなわち、クリーニングローラ91、92としては、ブラシローラ、ゴムローラ、スポンジローラ、金属ローラ等を用いることができ、導電性であり、クリーニングローラ91はスイッチSW1により異なる極性の電源E1、E2に切替接続される。クリーニングローラ92は電源E3に接続される。
なお、クリーニングローラ91、92にともに、ブラシローラを用いるように、同種のものを用いても良く、ブラシローラとスポンジローラのように異種のローラを用いても良い。
フリッカー93、94は導電性ローラであり、金属ローラや表面を導電性化処理した樹脂ローラ等からなる。
クリーニングにより、中間転写体6から除去されたトナーや紙粉はフリッカー93、94によりクリーニングローラ91、92から掻き取られ、フリッカー93、94上のトナー等は更に、スクレーパ95、96により掻き取られ回収される。
制御手段CRは次に説明するように、画像形成工程がどの段階にあるかを判断し、スイッチSW1、WS2を制御して、クリーニングローラ91に印加するクリーニング電圧の極性を変える。図3は制御手段CRによる制御のフローチャートである。
初期状態(F1)では、制御手段CRはスイッチSW1、SW2を制御してクリーニングローラ91、92の電位を0Vにする。
ステップF2におけるプリント動作ONは、記録材に画像を形成する画像記録工程が実行中であることを意味するのではなく、画像形成装置がスタンバイ状態がら作動状態に入ったことを意味する。
従って、ステップF2におけるプリント動作ONがYというのは、帯電手段2、露光手段3、現像手段4等が作動可能な状態にあることを意味している。
ステップF2でプリント動作0Nであり、ベルト駆動動作ON、すなわち、中間転写体6が作動しているときは(F2のY)、転写ローラ7A、すなわち、二次転写手段の転写ローラ7Aが中間転写体6に圧着しているか、及び転写ローラ7Aにクリーニング電圧が印加されているかがチェックされる。ステップF3の判断は、装置が、記録材に画像を記録する画像記録工程にあるか否かを判断するものである。
画像記録工程にあるときは(F3のY)、スイッチSW1、SW2を駆動して、クリーニングローラ91を電源E1に接続して、クリーニングローラ91に、現像に寄与するトナーの帯電極性と同極性の、すなわち、マイナスのクリーニング電圧(負帯電トナーを用いる図1の画像形成装置では、例えば−500V)を印加し、クリーニングローラ92を電源E3に接続して現像に寄与するトナーの帯電極性と反対極性、すなわちプラス極性のクリーニング電圧(例えば、+500V)を印加する。
このように、画像記録工程においては、クリーニングローラ91、92には互いに反対極性のクリーニング電圧が印加される。
従って、転写後の中間転写体6上に付着しており、マイナスからプラスまでの広い帯電分布を持つ転写残トナーが良好に除去される。また、紙粉等も良好に除去される。
転写ローラ7Bが圧着状態になく、転写電圧印加もないとき(F3のN)は、トナー濃度制御等の画質制御の工程が実行されているか、又は、実行される可能性のある期間である。すなわち、標準画像データに基づいた露光を行って、中間転写体6上にパッチ画像を形成し、形成したパッチ画像の濃度を計測し、計測値に基づいて、画像濃度制御を行う画質制御工程又はジャム処理後に、機械を再起動する再起動制御が実行されるか又は実行の準備段階にある場合が、ステップF3のNである。この場合には、ステップF6において、クリーニングローラ91を電源E2に接続し、クリーニングローラ92を電源E3に接続して、クリーニングローラ91、92にそれぞれ現像に寄与するトナーの帯電極性と反対極性のクリーニング電圧(例えば+500V)が印加される。このようにトナーを吸引する電圧にバイアスされたクリーニングローラ91、92によりトナーを除去するので、大量の未転写トナーであっても十分なクリーニングが行われ、クリーニング不良による画質の低下が防止される。
記録材に画像を形成する画像記録工程の前後又は画像記録工程と画像記録工程の間に、画質制御工程が実行される。
画質制御工程は、所定の標準画像データの基づいて露光手段を発光させ露光を行い、現像して感光体上にパッチ画像を形成し、パッチ画像を中間転写体6に転写して中間転写体上のパッチ画像の画像濃度を検出する工程と、検出値に基づいてトナー補給、現像スリーブの速度制御、現像バイアス制御等を行う制御工程とからなる。
画像記録工程に続いて画質制御工程を実行する場合及び画質制御工程に続いて画像記録工程を実行する場合には、前記両工程の間に、クリーニングローラ91、92の1回転分の間隔が出来るような制御が行われる。これを図4により説明する。
図4(a)において、L1は中間転写体6上の画像記録領域、L2は画像記録工程と画質制御工程との間に形成される間隔、L3は画質制御工程においてパッチ画像が形成されるパッチ画像領域である。
なお、画像記録領域L1、パッチ画像領域L3は記録画像が占める領域やパッチ画像が占める領域そのものでは必ずしもなく、記録画像又はパッチ画像形成のために中間転写体上に設定される領域であり、例えば、感光体1が画像記録又はパチ画像のために帯電される領域に対応した中間転写体の領域である。間隔L2は、L2>2×πRを満足するように設定される。ただし、Rはクリーニングローラ91、92の半径である。
図4(b)はパッチ画像領域の後に画像記録領域が形成される場合を示し、この場合にも、間隔L2は、L2>2×πRを満足するように設定される。
この制御により、前の工程において、クリーニングローラ91、92、特に、バイアスの極性が反転されるクリーニングローラ91に回収されたトナーがフリッカー93、94により完全に除去された後のクリーニングローラが、後の工程において中間転写体6に接触することになり、前の工程において回収されたトナーが中間転写体に再転移することが防止される。
図5は、クリーニング手段9の他の例を示す。
本例では、2個のクリーニングローラ91、92の間で導電性部材としての固定ブラシ97を中間転写体6に接触させている。
固定ブラシ97は導電性であり、好ましくはクリーニングローラ91、92よりも低い抵抗値を有し、図示のように接地されるか、又はバイアス電圧が印加される。バイアス電圧は、クリーニング電圧と反対極性が好ましい。
図5の例では、中間転写体6は105Ω/□〜1015Ω/□の表面抵抗を有することが好ましい。
図5に示すクリーニング手段9も前記したように、図3に示す作動をして中間転写体6をクリーニングする。このクリーニング工程において、固定ブラシ97は、中間転写体6の表面電位をほぼ接地電位に保持して、クリーニングローラ91、92と中間転写体6との間に所定のクリーニングバイアスを形成する。このために前記したように、固定ブラシは導電性あり、且つ、中間転写体6は前記した表面抵抗を持つように構成される。
図5の例では、中間転写体6の表面に接地された固定ブラシ97が接触し、所望のクリーニング電圧が設定される。これにより、クリーニング電圧が安定し、良好なクリーニングが行われる。
なお、固定ブラシ97を接地する代わりに一定電圧を印加してもよい。
固定ブラシ97を用いたクリーニング電圧の設定により、支持ローラ7Cから離れている中間転写体6にクリーニングローラ91又はクリーニングローラ92を接触させてクリーニングを行うことも可能である。
図6はクリーニング手段9の更に他の例を示す。
図6の例では、上流側クリーニングローラ91の上流側に導電性部材としての固定ブラシ98が、下流側クリーニングローラ92の下流側に導電性部材としての固定ブラシ99がそれぞれ設けられる。
固定ブラシ98、99も前記に説明した固定ブラシ97と同様にクリーニングローラ91、92と中間転写体6との間に所望のクリーニング電圧を形成するものであり、前記と同様に、クリーニングローラ91、92よりも低い抵抗値を有し、また、中間転写体6は105Ω/□〜1015Ω/□の表面抵抗を有することが好ましい。
また、固定ブラシ98、99は接地されるか又はバイアス印加され、印加されるバイアス電圧は、クリーニング電圧と反対極性が好ましい。
そして、中間転写体6のクリーニング位置における表面電位をほぼ接地電位に設定するためには、クリーニングローラ91と中間転写体6の接触位置と、クリーニングローラ92中間転写体6の接触位置との間の距離D1よりも、クリーニングローラ91と中間転写体6の接触位置と、固定ブラシ98と中間転写体6の接触位置との間の距離D2を短くすることが好ましい。同様に、クリーニングローラ921と中間転写体6の接触位置と、クリーニングローラ92中間転写体6の接触位置との間の距離D1よりも、クリーニングローラ92と中間転写体6の接触位置と、固定ブラシ99と中間転写体6の接触位置との間の距離D3を短くすることが好ましい。
前記に説明した実施の形態の例では、2個の回転体を用いているが、3本の回転体を用いる構成とすることもできる。
3本の回転体を用いたクリーニング手段では、両端の回転体に一定のクリーニング電圧を印加し、中央の回転体に印加するクリーニング電圧の極性を切り換える制御を行うことが好ましい。
図7の例では、固定ブラシ98、99を中間転写体6の裏側、すなわち、中間転写体6の被クリーニング面と反対側の面に接触させることにより、安定したクリーニング電圧を形成している。
図1に示すカラー画像形成装置を用い次の条件で画像形成を行った。
・中間転写体6:ポリイミドからなる無端ベルト、体積抵抗:109Ω・cm、表面抵抗:1011Ω/□
・クリーニングローラ91、92:線の太さ6dの導電性アクリル繊維からなるブラシローラ
・クリーニングローラの回転方向:クリーニングローラ91:中間転写体6と同一方向、クリーニングローラ92:中間転写体6を逆方向、クリーニングローラの回転速度は、その周面の線速度が220mm/secであり、線速度220mm/secは中間転写体の移動速度に等しい
・フリッカー93、94:ステンレスからなる棒
・スクレーパ95、96:厚さ0.5mmのステンレス製板
・フリッカーのクリーニングローラに対する食い込み量及びスクレーパのフリッカに対する食い込み量:1mm
実験では、クリーニング部を評価画像が通過した直後に、機械を即時停止させ、クリーニング部通過後の中間転写体から、トナーを接着テープで採取し、トナーが付着したテープの反射濃度を測定してクリーニング部をすり抜けたトナーの量を測定した。
微量トナーの検出を可能とするために、測定した反射濃度を4倍したものを用いている。反射濃度の測定には、X−riteを用いた。
二次転写手段に印加するバイアスの電流値を10μA〜100μAまで変化させ、転写後の中間転写体に対するクリーニング性能と、未転写のトナー像、すなわち、転写工程を経ないで中間転写体をクリーニング手段に送り込んだ場合のクリーニング性能を評価した。なお、以下の説明において、転写工程を経た中間転写体に対するクリーニング性能を評価する場合のクリーニング手段の設定を転写時設定、転写工程を経ないで未転写のトナー像を担持する中間転写体に対するクリーニング性能を評価する場合のクリーニング手段の設定を未転写設定と言う。
(1)実施例1(図2に示すクリーニング手段を使用)
転写時設定 クリーニングローラ91:−500V、クリーニングローラ92:500V
未転写設定 クリーニングローラ91:500V、クリーニングローラ92:500V
(2)実施例2(図5に示すクリーニング手段を使用)
転写時設定 クリーニングローラ91:−500V、クリーニングローラ92:500V
未転写設定 クリーニングローラ91:500V、クリーニングローラ92:500V
(3)実施例3(図6に示すクリーニング手段を使用)
転写時設定 クリーニングローラ91:−500V、クリーニングローラ92:500V
未転写設定 クリーニングローラ91:500V、クリーニングローラ92:500V
(4)比較例1(図2に示すクリーニング手段を使用)
転写時設定 クリーニングローラ91:−500V、クリーニングローラ92:500V未転写設定 クリーニングローラ91:−500V、クリーニングローラ92:500V
(5)比較例2(図2に示すクリーニング手段を使用)
転写時設定 クリーニングローラ91:500V、クリーニングローラ92:−500V未転写設定 クリーニングローラ91:500V、クリーニングローラ92:−500V
(6)比較例3(図2に示すクリーニング手段を使用)
転写時設定 クリーニングローラ91:500V、クリーニングローラ92:500V
未転写設定 クリーニングローラ91:500V、クリーニングローラ92:500V
実験結果を表1に示す。表1において、表の欄外に記した反射濃度は、測定値を4倍した値である。
Figure 0004525705
表1から明らかなように、比較例では、未転写トナー像を担持する中間転写体のクリーニング性能が悪い(2個のクリーニングローラに互いに異なるバイアスを印加した比較例1、2)、1万枚で僅かなクリーニング不良が発生し、5万枚以上で顕著な不良が発生する比較例3に対して、本発明の実施例1〜3はいずれも、未転写トナー像を担持する中間転写体及び転写工程通過後の中間転写体に対して良好なクリーニング性能を発揮する。
本発明の実施の形態に係るカラー画像形成装置の第1例を示す図である。 図1のカラー画像形成装置に使用されるクリーニング手段の一例の詳細を示す図である。 制御手段による制御のフローチャートである。 画像記録工程と画質制御工程間の間隔を示す図である。 図1のカラー画像形成装置に使用されるクリーニング手段の他の例の詳細を示す図である。 図1のカラー画像形成装置に使用されるクリーニング手段の他の例の詳細を示す図である。 図1のカラー画像形成装置に使用されるクリーニング手段の他の例の詳細を示す図である。
符号の説明
8、9 クリーニング手段
91、92 クリーニングローラ
97、98、99 固定ブラシ
E1、E2、E3 電源
SW1、SW2 スイッチ
CR 制御手段

Claims (1)

  1. 像担持体上にトナー像を形成し、形成されたトナー像を転写材に転写し、転写後の前記像担持体をクリーニングする画像形成方法において、前記像担持体に接触して前記クリーニングを行う2個の回転体及びそれぞれの回転体にそれぞれ接触して配置されたフリッカーを有するクリーニング手段で前記クリーニングを行うものであって、前記2個の回転体のうち1個の回転体は異なる極性の電源に切替接続されており、画像記録工程において形成されたトナー像を前記転写材に転写した後に前記像担持体上に残った転写残トナーをクリーニングするときは、前記2個の回転体に対して互いに反対極性のクリーニング電圧を印加し、画質制御工程においてパッチ画像として形成された像担持体上の未転写トナーをクリーニングするときは、前記2個の回転体に対して同極性であり現像に寄与するトナーの帯電極性と反対極性のクリーニング電圧を印加して前記クリーニングを行う画像形成方法であって、前記画像記録工程に続いて前記画質制御工程を実行する場合には、該画像記録工程及び該画質制御工程の間に、前記クリーニングを行う2個の回転体の少なくとも1回転分の間隔ができる制御が行われ、前記画質制御工程に続いて前記画像記録工程を実行する場合には、該画質制御工程及び該画像記録工程の間に、前記クリーニングを行う2個の回転体の少なくとも1回転分の間隔ができる制御が行われることを特徴とする画像形成方法。
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