JP2011059223A - クリーニング装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 中間転写体等の表面に存在する微細な凹部にまで入り込んだトナーをも好適に除去することのできるクリーニング装置およびそれを備える画像形成装置を提供すること。
【解決手段】 中間転写ベルト101の回転上流側にクリーニングローラ141を,回転下流側にクリーニングローラ142を配置する。クリーニングローラ141には,マイナスのバイアスを印加し,クリーニングローラ142には,プラスのバイアスを印加する。クリーニングローラ141,142の外層にあるポリウレタンフォームは,セル数にて30〜60個/25.4mmの範囲内のものであり,セル径にて150〜500μmの範囲内のものであり,セル壁面の開口率にて10〜50%の範囲内のものである。
【選択図】図2

Description

本発明は,画像形成装置における中間転写ベルト等をクリーニングするクリーニング装置およびそれを備える画像形成装置に関する。さらに詳細には,中間転写ベルトのような像担持体上の転写残トナーを好適に回収することのできるクリーニング装置およびそれを備える画像形成装置に関するものである。
画像形成装置は,感光体上に形成した静電潜像にトナーを付与して現像し,そのトナー像を記録媒体に転写して定着することにより画像を得るものである。このトナー像は,感光体や中間転写ベルト等の像担持体に一旦は担持され,被転写体に転写されることとなるものである。
しかし,トナー像のトナーのうち,必ずしもすべてのトナーが被転写体に転写されるわけではない。被転写体に転写されずに像担持体上に残ったトナーを転写残トナーという。転写残トナーは,画像ノイズの原因となりうる。
例えば,中間転写ベルト上に転写残トナーが付着している場合,転写残トナーはその後に感光体から転写されたトナー像と重ね合わせられることとなる。そのように重ね合わせられたトナー像は記録媒体に転写されることとなる。このとき転写残トナーが付着していた場所が,後の画像の背景部であった場合には,転写残トナーは画像ノイズとなってそのまま後の画像に現れる。
そのため,中間転写ベルト等の転写部材をクリーニングするクリーニング装置の性能の向上が図られている。例えば,特許文献1には,2つのブラシを用いて,それぞれのブラシに異なる極性のバイアスを印加することで,クリーニング性の向上を図ったクリーニング装置が開示されている。特許文献1によれば,上流側のブラシでマイナスに帯電したトナー(正規帯電トナーと同じ極性に帯電したトナー)を回収し,下流側のブラシでプラスに帯電したトナー(正規帯電トナーと異なる極性に帯電したトナー)を回収することで,クリーニング性が向上するとしている。これにより,トナーの帯電極性に関わらず転写部材に付着しているトナーを回収できるとしている。
特開2002−229344号公報
しかし,特許文献1に記載のクリーニング装置のように,異なる極性のバイアスを印加した2つのブラシを設けたとしても,転写部材の汚れの除去は十分になされるとは言いがたい。バイアスを印加することは,トナーの外添剤や紙粉を回収する上で必ずしも有効であるわけではないからである。トナーの外添剤や紙粉の帯電量は,あったとしてもわずかであるからである。さらに,転写部材の表面に必然的に存在する微細な凹部に入り込んだトナーまでも除去することは困難だからである。
このような問題は,クリーニングローラを用いたローラ方式のクリーニング装置や,クリーニングブレードを用いたブレード方式のクリーニング装置においても同様に生じうることである。
本発明は,前述した従来の技術が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,中間転写体等の表面に存在する微細な凹部にまで入り込んだトナーをも好適に除去することのできるクリーニング装置およびそれを備える画像形成装置を提供することである。
この課題の解決を目的としてなされた本発明のクリーニング装置は,像担持体の表面に接触してその表面をクリーニングするクリーニングローラを有するクリーニング装置において,クリーニングローラは,その少なくとも表面がポリウレタンフォームの層からなるものであり,ポリウレタンフォームは,セル数にて30〜60個/25.4mmの範囲内のものであり,セル径にて150〜500μmの範囲内のものであり,セル壁面の開口率にて10〜50%の範囲内のものである。かかるクリーニング装置は,中間転写体等の像担持体の表面に付着している付着物を好適に除去することができるからである。
上記に記載のクリーニング装置において,ポリウレタンフォームの密度が,0.03〜0.20g/cmの範囲内のものであり,クリーニングローラの表面硬さが,10〜50N/mの範囲内であるとよい。像担持体に過剰な負荷を与えることなく,像担持体の表面に付着している付着物を好適に除去することができるからである。
上記に記載のクリーニング装置において,像担持体の表面にそれぞれ接触する2本のクリーニングローラを有し,像担持体の回転上流側に配置されたクリーニングローラは,正規帯電トナーの帯電極性と同じ極性の電圧を印加するとともに,像担持体の回転下流側に配置されたクリーニングローラは,正規帯電トナーの帯電極性と逆の極性の電圧を印加する電圧印加部を有するものであるとなおよい。像担持体の表面に付着している帯電している付着物を好適に除去することができるからである。
上記に記載のクリーニング装置において,ポリウレタンフォームの体積抵抗率は,10〜10Ωcmの範囲内であるとさらによい。像担持体から転写残トナーをより好適に除去することができるからである。
本発明は,上記に記載のクリーニング装置を備える画像形成装置にも及ぶ。
本発明によれば,中間転写体等の表面に存在する微細な凹部にまで入り込んだトナーをも好適に除去することのできるクリーニング装置およびそれを備える画像形成装置が提供されている。
本発明に係る画像形成装置を説明するための概略構成図である。 本発明に係るクリーニング装置を説明するための概略構成図である。 本発明に係るクリーニングローラを説明するための斜視図である。 本発明に係るクリーニング装置の電気回路を説明するための回路図である。 本発明に係るポリウレタンフォームの製造方法を説明するためのフローチャートである。
以下,本発明を具体化した実施の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
1.画像形成装置
本形態の画像形成装置100は,図1にその概略構成を示すように,中間転写ベルト101を有する,いわゆるタンデム方式のカラーコピー機である。中間転写ベルト101は,無端状ベルト形状の像担持体である。また,中間転写ベルト101は,図1中の両端部がローラ102,103によって支持され,図中矢印Aの向きに回転するようになっている。中間転写ベルト101の図中下部に沿って,イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(K)の各色の画像形成部1Y,1M,1C,1Kが配置されている。
各色の画像形成部1Y,1M,1C,1Kはいずれも同様の構成である。それぞれ,感光体ユニット20と,露光装置30と,現像ユニット10とを有している。感光体ユニット20は,感光体ドラム21を有している。感光体ドラム21は,トナー像を担持するための像担持体である。露光装置30は,感光体ドラム21に静電潜像を描きこむためのものである。現像ユニット10は,感光体ドラム21の静電潜像にトナーを付与して現像するためのものである。また,中間転写ベルト101を挟んで感光体ドラム21に対向する位置に,1次転写ローラ111が配置されている。図1中では画像形成部1Yによって代表してこれらの各装置の符号を示している。
図1中で下方に配置されているのは,用紙Pを収容する給紙装置112である。給紙装置112の上部には,用紙Pを送り出す給紙ローラ113が設けられている。用紙Pは,給紙装置112から用紙搬送経路114に沿って上方へ送られる。用紙搬送経路114を挟んで,ローラ103と対面する位置に,2次転写ローラ115が配置されている。
一方,中間転写ベルト101を挟んで,ローラ102と対面する位置に,中間転写ベルト101の表面をクリーニングするクリーニング装置140が配置されている。中間転写ベルト101の回転方向を基準とすると,クリーニング装置140の上流側に2次転写ローラ115が,下流側に画像形成部1および1次転写ローラ111の対が配置されている。
再び用紙搬送経路114に注目すると,2次転写ローラ115の下流側(図中上方)には,定着装置130が配置されている。定着装置130は,加圧ローラ131,定着ローラ132のローラ対を有している。
定着装置130より用紙搬送経路114のさらに下流側には,排紙ローラ116および排紙トレイ117が配置されている。排紙ローラ116のさらに上方には,折り返し用ローラ119および折り返し用トレイ120が配置されている。そして,折り返し用ローラ119は,用紙搬送経路114の他に用紙搬送経路118ともつながっている。用紙搬送経路118は,両面印刷を行う場合に用いられる搬送経路である。
次に,本形態の画像形成装置100の基本的な動作を簡単に説明する。この画像形成装置100は,画像形成の指示を受けると,その画像信号から各色の画像データを生成する。生成された各色の画像データは,対応する画像形成部1Y,1M,1C,1Kにそれぞれ送出される。各色の画像形成部1Y,1M,1C,1Kは,画像データに基づいて,静電潜像を形成する。さらに,形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する。
形成されたトナー像は,順次,1次転写ローラ111によって中間転写ベルト101に転写され,重ね合わせられる。中間転写ベルト101に重ね合わせられたトナー像は,2次転写ローラ115によって用紙Pに転写される。トナー像を担持した用紙Pは,さらに搬送されて定着装置130に至り,定着装置130によって加熱されるとともに加圧される。これによりトナー像が用紙Pに定着される。トナー像が定着された用紙Pは,排紙ローラ116によって排紙トレイ117に排出される。以上が,画像形成装置100の基本的な動作である。
2.クリーニング装置
本形態のクリーニング装置140について説明する前に,本形態の画像形成装置100で用いられるトナーについて説明する。画像形成装置100に用いられるトナーは,負帯電性のものである。つまり,マイナスに帯電したトナーが正規帯電トナーであり,プラスに帯電したトナーが逆帯電トナーである。
本形態のクリーニング装置140について説明する。図2は,図1におけるクリーニング装置140の箇所を拡大した拡大図である。クリーニング装置140は,中間転写ベルト101の表面から付着物を除去するためのものである。ここでいう付着物には,転写残トナーの他に,外添剤や紙粉などがある。
クリーニング装置140は,図2に示すように,2本のクリーニングローラを有するものである。プラスに帯電した付着物およびマイナスに帯電した付着物の双方を好適に回収するためである。クリーニング装置140は,図2に示すように,クリーニングローラ141,142と,回収ローラ143,144と,スクレーパ145,146とを有している。
クリーニングローラ141,142は,中間転写ベルト101の表面から転写残トナーや外添剤,および紙粉を除去するためのローラである。そのため,クリーニングローラ141,142は,中間転写ベルト101に接触している。そしてクリーニングローラ141は,中間転写ベルト101の回転上流側に,クリーニングローラ142は,中間転写ベルト101の回転下流側に配置されている。
中間転写ベルト101は,図2中,矢印Bの向きに回転するようになっている。これは,図1における矢印Aの向きと同じ向きである。そして,クリーニングローラ141は,中間転写ベルト101の回転方向(図2中の矢印B)に対してカウンタ回りに(図2中の矢印C)回転するものである。クリーニングローラ141を中間転写ベルト101に擦り合わせて,中間転写ベルト101上の転写残トナー等の汚れを好適に回収するためである。クリーニングローラ142も,中間転写ベルト101の回転方向(図2中の矢印B)に対してカウンタ回りに(図2中の矢印D)回転するものである。
回収ローラ143は,クリーニングローラ141から転写残トナーを回収するためのローラである。したがって,回収ローラ143は,クリーニングローラ141に近接して配置されている。回収ローラ144は,クリーニングローラ142から転写残トナーを回収するためのローラである。したがって,回収ローラ144は,クリーニングローラ142に近接して配置されている。回収ローラ143,144の材質は,アルミ等の金属である。
回収ローラ143は,図2に示すように,クリーニングローラ141の回転方向に対してカウンタ回りに,すなわち矢印Eの向きに回転する。回収ローラ144は,図2に示すように,クリーニングローラ142の回転方向に対してカウンタ回りに,すなわち矢印Fの向きに回転する。ただし,回収ローラ143,144は,それぞれクリーニングローラ141,142の回転方向と順方向に回転することとしてもよい。クリーニングローラ141,142に付着している付着物を,静電気力により回収できることに変わりないからである。
スクレーパ145は,回収ローラ143から転写残トナー等を掻き落とすための部材である。スクレーパ146は,回収ローラ144から転写残トナー等を掻き落とすための部材である。
クリーニングローラ141の構造について説明する。クリーニングローラ141は,図3に示すように,芯金141aと,芯金141aを覆う弾性層141bとからできている。図3に示した芯金141aは中実であるが,中空であってもよい。芯金141aの材質は,アルミ等の金属である。弾性層141bの材質は,ポリウレタンフォームである。
弾性層141bに用いられるポリウレタンフォームは,中間転写ベルト101の表面に,必然的に存在する微細な凹部にまで入り込んだトナーをも好適に除去することができる。後述するように,ポリウレタンフォームにおけるセル壁面の開口率などの物性が,転写残トナー等の回収に適したものであるからである。
また,弾性層141bのポリウレタンフォームは導電性を有するものである。その体積抵抗率は10〜10Ωcmであるとよい。なお,クリーニングローラ142の構造およびその各部の材質も,クリーニングローラ141と同様である。
図4に示すように,画像形成装置100は,電圧印加部150を有している。電圧印加部150は,クリーニングローラ141,142と,回収ローラ143,144とにそれぞれ異なる電圧を印加するためのものである。電圧印加部150は,現像バイアスを印加したり,転写部材にバイアスを印加したりするものと役割を兼ねるようにしてもよい。
クリーニングローラ141,142にはそれぞれ,異なる極性の電圧が印加されるようになっている。中間転写ベルト101の表面に転写されずに付着したままの転写残トナーを好適に回収するためである。上流側のクリーニングローラ141には,マイナスのバイアスが印加されている。下流側のクリーニングローラ142には,プラスのバイアスが印加されている。したがって,まず上流側でプラスに帯電した逆帯電トナーが回収される。転写残トナーには,逆帯電トナーが多いためである。続いて,その後下流側でマイナスに帯電した正規帯電トナーが回収されることとなる。
回収ローラ143には,クリーニングローラ141と同じ極性のバイアスを印加することとする。回収ローラ144には,クリーニングローラ142と同じ極性のバイアスを印加することとする。
なお,クリーニングローラ141,142へのバイアスの印加は,それぞれ回収ローラ143,144を通じて行うこととしてもよい。つまり,クリーニングローラ141,142に直接にバイアスを印加する代わりに,回収ローラ143,144にバイアスを印加するのである。このようにしても,クリーニングローラ141,142にバイアスを印加できることに変わりないからである。
3.ポリウレタンフォーム
本発明に係るポリウレタンフォームの物性について説明する。最初に,ポリウレタンフォームの物性が,それをクリーニング部材に用いた場合のクリーニング性にどう影響を与えるかについて説明する。
ポリウレタンフォームの物性として,例えば,セル数,セル径,セル壁面の開口率,硬さ,密度等が挙げられる。セル数とは,単位長さの線分をポリウレタンフォームの切断面に引いた場合に,当該線分が横切るセルの数である。セル径とは,ポリウレタンフォームの内部に形成されているセルの直径である。セル壁面の開口率とは,セルの壁面全体の面積Sに占める開口の面積S1の割合(S1/S×100)のことである(特開2009−175700号公報の段落[0035]および図3参照)。これらの値は,平均値で表すこととする。
まず,大部分のセル同士が繋がっておらず単独の状態で存在する単泡系ポリウレタンフォームを用いた場合について説明する。セル径が小さく,セル数が多いポリウレタンフォームをクリーニングローラに用いた場合,クリーニングローラの表面が中間転写ベルトの転写残トナーあるいは外添剤と接触する回数は,そうでないものに比べて多い。したがって,従来においては,セル径が小さく,セル数が多いものを用いれば,クリーニングローラが転写残トナーや外添剤を転写部材から取り除く性能,すなわちクリーニング性が優れていると考えられていた。
しかし,転写残トナーや外添剤は,クリーニングローラのポリウレタンフォームのセルに目詰まりすることがある。そして,このような状態になったクリーニングローラを交換することなしに使用し続けると,使用時間の経過とともに目詰まり箇所が増加する。よって,目詰まり箇所の増加にともなってクリーニング性は低下する。つまり,使用開始当初は良好であったクリーニング性が,使用時間の経過とともに低下するのである。
とはいえ,目詰まりを回避するために,セル径が大きいポリウレタンフォームをクリーニングローラに用いると,クリーニングローラの表面,すなわちポリウレタンフォームが中間転写ベルトの表面と接触する回数が少ないこととなってしまう。
続いて,多くのセル同士が繋がった状態で存在する連泡系ポリウレタンフォームを用いた場合について説明する。連泡系ポリウレタンフォームをクリーニングローラの弾性層の材質として用いた場合,セル内部でトナーや外添剤などが固着しにくい。しかしながら,連泡系ポリウレタンフォームを用いたクリーニングローラは,転写残トナーや外添剤を回収する上で有効ではない。セル壁面の開口率が大きすぎ,中間転写ベルト101に接触する樹脂部分があまりにも少ないためである。いいかえると,中間転写ベルト101の表面上における樹脂部分と接触しない領域が大きいのである。
したがって,クリーニング部材に用いるポリウレタンフォームは,
1)セル径を,目詰まりが生じない程度の大きさとしつつ,接触回数が少なくならないようにすること,
2)セル壁面の開口率を,適当な値とすることにより,付着物の回収効率を向上させること,
の2点を満たすものであることが望ましい。
本発明に係るクリーニング部材に用いるポリウレタンフォームは,上記の2点を満たすものである。
ここで,本形態のクリーニングローラ141,142に用いられるポリウレタンフォームについて説明する。本形態のポリウレタンフォームは,単泡系ポリウレタンフォームおよび連泡系ポリウレタンフォームの中間的性質を有するものである。すなわち,本形態のポリウレタンフォームは,単泡系ポリウレタンフォームに比べて,硬度が低く,密度も低い。一方,本形態のポリウレタンフォームは,連泡系ポリウレタンフォームに比べて,硬度が高く,密度も高い。
本形態のポリウレタンフォームは次に示す性質を有するものである。すなわち,セル数が30〜60個/25.4mm(1インチ)であり,セル壁面の開口率が10〜50%の範囲内であり,セル径が150〜500μmの範囲内であり,硬さが10〜50N/mの範囲内である。ここで硬度とは,φ50mmのアルミ製円板の板面をポリウレタンフォームにある厚みまで押し込んだ場合に,その反発力を押し込み深さで割った値のことである。後述する実施例では,ポリウレタンフォームの厚みの30%まで押し込んで測定している。
比較のために,公知の単泡系ポリウレタンフォームの物性を例示する。セル数は100個/25.4mm程度であり,セル壁面の開口率が1%程度であり,セル径が80μm程度であり,硬さが85N/m程度である。また,公知の連泡系ポリウレタンフォームの物性を例示する。セル数は25個/25.4mm程度であり,セル壁面の開口率が60%程度であり,セル径が700μm程度であり,硬さが8N/m程度である。
4.ポリウレタンフォームの製造方法
本形態のポリウレタンフォームの製造方法について,図5に示すフローチャートにより説明する。本形態のポリウレタンフォームの製造方法は,従来の単泡系ポリウレタンフォームの製造方法に,連泡系ポリウレタンフォームの製造方法を部分的に組み込んだものである。
まず,ポリウレタンフォームの製造に用いる原材料について説明する。本形態のポリウレタンフォームは,ポリオール,イソシアネート,有機塩酸系触媒,アミン系触媒,整泡剤,水を原材料として製造される。
ポリオールおよびイソシアネートは主原料である。これらの反応によりウレタン結合が形成される。ウレタン結合等の樹脂化反応により,樹脂化が進行することとなる。有機塩酸系触媒は,主としてこれらの樹脂化反応を促すための触媒である。これらの原材料は,ポリウレタンフォームの樹脂部分を製造するために主として用いられるものである。
水は,イソシアネートと直接反応して,二酸化炭素のガスを発生させるための発泡原料である。アミン系触媒は,主として二酸化炭素のガスの発生を促すための触媒である。整泡剤は,発生した二酸化炭素のガスが気泡を形成するのを補助するための界面活性剤である。これらの原材料は,ポリウレタンフォームの内部に気泡を発生させることにより,発泡体とするために主として用いられるものである。
ここで用いられるポリオールとして,例えば,ポリエーテルポリオール,ポリエステルポリオール,ポリカーボネートポリオールなどを用いることができる。また,ポリジエン系ポリオール等の公知のポリオールを単独でもしくは2種類以上を併用して用いることもできる。ここで用いるポリオールは,分子量が1000〜6000の範囲内であり,官能基数2〜5のポリエーテルポリオールもしくはポリエステルポリオールが好適である。
また,イソシアネートとして,例えば,トルエンジフェニルジイソシアネート(TDI),TDIプレポリマー,メチレンジフェニルジイソシアネート(MDI),クルードMDI,ポリメリックMDI,ウレトジオン変性MDIまたはカルボジイミド変性MDI等の公知の芳香族系,脂肪族系もしくは脂環族系等の各種ポリイソシアネートを用いることもできる。
また,アミン系触媒として,例えば,N,N,N’,N’’,N’’−ペンタメチルジエチレントリアミン,ビス(ジメチルアミノエチル)エーテル,N,N−ジメチルアミノエトキシエトキシエタノール,N,N−ジメチルアミノエトキシエタノール,特殊3級アミン混合物,N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサンジアミン,N,N,N’,N’−テトラメチルプロパンジアミン等の公知の物質を用いることができる。泡化反応への寄与が,樹脂化反応への寄与よりも大きいものがよい。
有機塩酸系触媒として,例えば,1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7(DBU)や1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)ノネン−5(DBN)などの有機塩酸からなる触媒や,これらの有機塩酸と金属とが結合した有機金属系触媒を用いることができる。ここで用いる有機塩酸系触媒は,アミン系触媒が主に担う泡化反応を阻害しないものであるとともに,遅延性の触媒であるとよい。泡化反応が十分に起こる前に樹脂化が進行することを回避するためである。
本形態のポリウレタンフォームの製造方法は,図5に示すように,原料調整工程S1,混合工程S2,化学的発泡工程S3,加熱工程S4を順に行うことによりポリウレタンフォームを製造する方法である。
本形態のポリウレタンフォームの製造方法のうち,原料調整工程S1,混合工程S2,加熱工程S4を順に行った場合に,従来の単泡系ポリウレタンフォームの製造方法であるメカニカルフロス法と等価となる。すなわち,メカニカルフロス法では,化学的発泡工程S3を行わないのである。メカニカルフロス法については,例えば,特公昭53−8735号公報にその詳細が記載されている。
S1:原料調整工程
まず,原料調整工程S1について説明する。原料調整工程S1においては,各原材料を混合する前に,予めポリオールに所定量の水を混合させておく。また,イソシアネート等の他の材料も,ポリオールと配合する所定量を用意しておく。なお,イソシアネートインデックスは,90〜110の範囲内であることが好ましい。その他の各種原材料の配合比率については,後の実施例で詳述する。
S2:混合工程
混合工程S2は,各原材料を混合する工程である。すなわち,水が混合されたポリオールと,イソシアネートと,触媒と,整泡剤とを混合するのである。これにより,この混合に引き続いて化学反応が起こる。それが,次に説明する化学的発泡工程S3である。したがって,混合工程S2は,実際には化学的発泡工程S3と分離不可能な工程である。しかしここでは,従来のメカニカルフロス法による発泡と化学的発泡法による発泡とを区別するために,分離した別々の工程であるとして記載している。また,原材料の混合体をミキサで攪拌することにより,混合体の内部に気泡も混入する。
S3:化学的発泡工程
化学的発泡工程S3は,混合された各種原料の間で化学反応が起こる工程である。化学的発泡工程S3では,ポリオールとイソシアネートとが反応することにより,ウレタン結合やアロファネート結合が生じる。これらの樹脂化反応により,原材料の混合体は樹脂化する。一方,イソシアネートは水とも反応する。イソシアネートと水とが反応することにより,二酸化炭素が発生する。この二酸化炭素は,ミキサの攪拌により混入された気泡を核として成長する。
すなわち,樹脂化として成長するとともに,樹脂内部で発泡するのである。そのために,主に発泡を促すアミン系触媒と,主に樹脂化を促す有機塩酸系触媒とを併用するのである。化学的発泡工程S3においては,混合体は,発泡のために膨張する。
このように,イソシアネートと反応して二酸化炭素を発生させる水と,発泡を促進するアミン系触媒と,樹脂化を促す有機塩酸系触媒との混合比により,最終的に製造されるポリウレタンフォームの物性が決定付けられることとなる。これらの配合比率については,後述する実施例において詳しく述べる。
S4:加熱工程
加熱工程S4は,発泡して膨張した原材料の混合体に加熱を加える工程である。混合材料は熱硬化性を有しているため,加熱工程S4により,混合材料は樹脂として硬化する。これにより,ポリウレタンフォームが製造される。
この後,ポリウレタンフォームは,穴あけ等の外形加工を施されて,クリーニングローラの弾性層として用いられることとなる。以上により,ポリウレタンフォームを用いたクリーニングローラが製造される。
5.まとめ
以上,詳細に説明したように,本実施の形態に係るクリーニング装置は,ポリウレタンフォームとしてセル壁面の開口率にて10〜50%の範囲内のクリーニングローラを用いた。このため,本形態のクリーニング装置は,中間転写ベルトの表面に存在する微細な凹部にまで入り込んだトナーをも好適に除去することができる。また,中間転写ベルト101の回転上流側のクリーニングローラにマイナスバイアスを印加し,回転下流側のクリーニングローラにプラスバイアスを印加することとした。そのため,クリーニング装置は,高いクリーニング性を有するものである。これにより,長期的に転写性を保持することのできる転写部材とそれを用いた画像形成装置が実現されている。
なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。例えば,中間転写ベルトに限らない。その他の中間転写体にも適用できる。また,感光体等の像担持体に用いることもできる。画像形成装置は,カラーコピー機に限らない。すなわち,カラーに限らない。またコピー機に限らない。プリンタ,FAX,その他の画像を形成する装置に適用することができる。
また,現像剤の種類を限定するものではない。すなわち,正帯電性のトナーを正規帯電トナーとして用いる画像形成装置にも適用することができる。その際には,クリーニングローラに印加する電圧の極性は,本実施の形態に示したものと逆極性のものを用いればよい。また,定着ローラ132は,従動ローラであってもよい。
1.原材料の混合比率とポリウレタンフォームの物性との関係
まず,ポリウレタンフォームの製造に用いる原材料について説明する。本実験において,以下に示す原材料によりポリウレタンフォームを製造した。
ポリオール:ポリエーテルポリオール
(商品名 アクトコールED−37B(数平均分子量3000);三井武田化学製)
イソシアネート:メチレンジフェニルジイソシアネート(MDI)
(商品名 ミリオネート MTL−S;日本ポリウレタン製)
アミン系触媒
(商品名 カオーライザー No.23NP;花王製)
有機塩酸系触媒
(商品名 EP73660A;PANTECHNOLOGY製)
整泡剤:直鎖ジメチルポリシロキサン
(商品名 Niaxsilicone L5614;GESilicones製)
水:イオン交換水,蒸留水,水道水等
1−1.発泡材料の配合比率
前述したように,ポリウレタンフォームの物性は,混合する水もしくは触媒の混入量により大きく左右されることとなる。そこで,本発明のポリウレタンフォームを製造する際に,水もしくは触媒の混入量を変化させた場合のポリウレタンフォームの物性の違いについて行った実験について説明する。
原材料は,前述したとおりである。成形方法は,モールド成形である。成形箱の寸法は,縦28mm横198mm高さ262mmである。
本実験は,原材料の配合比率を変えて各種ポリウレタンフォームを製造し,これらの物性の違いについて調べたものである。各原材料の混入量を表1の上側の段に,それらの各原材料の混合量により製造されたポリウレタンフォームの物性を表1の下側の段に,それぞれ表記した。なお,表中の左矢印「←」は,当該欄の値が,左欄の値と同じ値であることを示している。また,セル壁面の開口率については,単に「開口率」と表記している。左矢印「←」,「開口率」の表記に関しては,以下のその他の表についても同様である。
本実験では,表1に示すように,イソシアネートと,アミン系触媒と,水の混入量を変化させて,ポリウレタンフォームを製造した。ここで,イソシアネートと水とは,二酸化炭素の発生量と直接的に結びついているものである。アミン系触媒は,前述したように,泡化を促すためのものである。
本実施例におけるポリウレタンフォームの物性の定義および測定方法は,以下に示すとおりである。
セル数 :25.4mm(1インチ)の線分が横切るセル数の平均値
測定方法:ローラ表面の24箇所(軸方向3箇所×周方向8箇所)を走査型電子顕微鏡(SEM)により観察して計測。
セル径 :セルの直径の平均値
測定方法:ローラ表面の24箇所(軸方向3箇所×周方向8箇所)をSEMにより観察し,各箇所から10個のセルを抽出し,それらの直径を計測(総計240個)。
硬度 :部材を押し込んだときの反発力を押し込み深さで割った値。
測定方法:φ50mmのアルミ製円板の板面を弾性体厚みの30%まで押し込み,反発力を計測。
セル壁面の開口率 :(セル壁面における開口面積)/(セル壁面の全面積)×100
測定方法:SEMによりローラ最外表面のセル壁面に存在する開口面積および全面積を算出。
密度 :ポリウレタンフォームの密度
測定方法:(ローラ重量−芯金重量)/(寸法から計測されるポリウレタンフォーム部材の体積)
なお,表1に示した成形性についてそれぞれ,良好なものを「○」で,成形可能なものを「△」で,不可能なものを「×」で表している。
当該実験より,ポリオールを110重量部に対して,水を0.3〜1.5重量部程度混入させればよいことが分かる。なお,比較例B−2については,ポリウレタンフォームの成形ができなかった。そのため,物性値を測定することはできなかった。
Figure 2011059223
○:良好
△:可能
×:不可能
1−2.アミン系触媒と有機塩酸系触媒との配合比率
本実験は,所望のポリウレタンフォームを得ることのできるアミン系触媒および有機塩酸系触媒の好適な配合比率を求めた実験である。つまり,主として泡化反応を担うアミン系触媒と主として樹脂化反応を担う有機塩酸系触媒との配合比率をそれぞれ変化させて製造したポリウレタンフォームの物性を評価することにより,触媒の好適な配合比率を探したのである。
評価項目は,流動性と,セル状態と,総合評価である。流動性は,時間(sec)で評価する。原料混合後には,混合した原料は時間の経過にともなって樹脂化し,その粘度もそれにともなって上昇する。したがって,流動性は,原料混合開始時刻から混合材料が限界粘度に至った時刻までの時間(sec)で評価するものとする。限界粘度とは,モールド成形するための成形型に注入が不可能となる粘度である。
セル状態は,セル径にばらつきがなくほぼ均一であること,ピンホールやセル荒れ等がほとんどないこと,の2つの観点からポリウレタンフォームの品質を評価したものである。これらの評価は,目視により行うことができる。そして総合評価とは,上記の評価指標を総合的に判断して行ったものである。
アミン系触媒および有機塩酸系触媒の配合比率を変化させて製造したポリウレタンフォームの流動性,セル状態,総合評価の結果を,表2から表10に示す。表2から表10における各評価項目について,良好である場合には「○」を,商品性に問題のない場合に「△」を,商品性に問題のある場合に「×」を表記することとした。表2から表10に向かうにつれて,有機塩酸系触媒の配合量を増やした。また,表2から表10の同一の表において,左欄から右欄にいくにしたがって,アミン系触媒の量を増やした。
Figure 2011059223
Figure 2011059223
Figure 2011059223
Figure 2011059223
Figure 2011059223
Figure 2011059223
Figure 2011059223
Figure 2011059223
Figure 2011059223
表11に,表2から表10までの評価をまとめた結果を示す。太枠で囲った範囲は,本発明において求められるポリウレタンフォームの物性を満たすものを示している。アミン系触媒および有機塩酸系触媒の配合比率は,表11における太枠で囲った範囲内の組み合わせを選べばよい。そうすれば,流動性,セル状態,総合評価のすべてにおいて品質を満足するポリウレタンフォームを製造することができる。
Figure 2011059223
上段:流動性(限界粘度到達時間(sec))
中段:セル状態
下段:総合評価
2.クリーニング装置と画像品質
本発明に係るポリウレタンフォームを用いたクリーニング装置および従来のポリウレタンフォームを用いたクリーニング装置を有する画像形成装置について,耐久試験を行った。評価は,50,000枚の印字テストを行った後に印字した画像に画像ノイズが現れるか否かについて行った。評価機は,コニカミノルタ製bizhub(登録商標)C650のクリーニング装置部分を交換できるようにしたものである。本実験は,クリーニング装置を本実施例および比較例のものと実際に交換して行った。
本試験は,温度28℃,湿度85%の高温高湿度環境下で行った。このような高温高湿度環境において,クリーニング不良による画像抜け等の画像ノイズが発生しやすいためである。また,クリーニングローラの周速度/中間転写ベルトの周速度=1/2とした。
表12に,実施例1〜3および比較例1〜8について,種々のローラまたはブラシを用いたクリーニング装置を用いた画像形成装置の画像評価を行った結果について示す。表12には,50,000枚の画像印字テストを行った後に印字された画像に画像ノイズが発生していない場合を「○」で,画像ノイズが発生している場合を「×」で表示している。
また,表12中,「上流」とあるのは,図2に示したローラ141に相当するクリーニング部材を示している。「下流」とあるのは,図2に示したローラ142に相当するクリーニング部材を示している。
表12における材料の欄には,ポリウレタンフォームを弾性層に有するクリーニングローラをクリーニング部材として用いたものを「発泡」と表記し,ブラシをクリーニング部材として用いたものを「ブラシ」と表記した。
表12における回転の向きは,中間転写ベルトの回転方向とクリーニング部材の回転方向とが順方向である場合には,「ウィズ」と表記し,中間転写ベルトの回転方向がクリーニング部材の回転方向に対してカウンタ回りである場合には,「カウンタ」と表記した。なお,図2における中間転写ベルトとクリーニング部材との回転の向きは,「カウンタ」である。
表12におけるバイアスは,それぞれ上流,下流に位置するクリーニング部材に印加する電圧の値である。この電圧は,クリーニング部材に直接印加することもできるし,回収ローラ等(図2に示した回収ローラ143,144に相当)に印加することにより,クリーニング部材に電圧を印加することとしてもよい。バイアスとして,上流側に配置されているクリーニング部材にマイナス電圧を,下流側に配置されているクリーニング部材にプラス電圧を,それぞれ印加することとした。
その他,密度,硬さ,セル径,セル数,セル壁面の開口率に関しては,段落[0077]で説明したように,求めることができる。
表12に示すように,実施例1〜3では,画像にノイズが発生していない。表12から,ポリウレタンフォームの物性,すなわち,密度,硬さ,セル径,セル数,セル壁面の開口率によって,画像にノイズが発生したり,発生しなかったりした。したがって,中間転写ベルトの好適なクリーニングを行うことのできるポリウレタンフォームは,セル数が30〜60個/25.4mmの範囲内であり,セル壁面の開口率が10〜50%の範囲内である。また,平均セル径が150〜500μmの範囲内であり,ローラ硬さが,10〜50N/mの範囲内であるとよい。
Figure 2011059223
また,本実験に用いたクリーニングローラの表面を観察した結果,次のことが分かった。セル数が60個/25.4mm(1インチ)よりも多い場合,セルの内部がトナーや外添剤により埋め尽くされていた。また,セル径が150μmよりも小さい場合にも同様に,セルの内部がトナーや外添剤により埋め尽くされていた。このような条件の下では,セルの内部でトナーや外添剤の凝集が起こりやすい。
セル数が30個/25.4mm(1インチ)よりも少ない場合,セル壁面がトナーに付着する回数が少ない。また,セル径が500μmよりも大きい場合にも同様のことが生じうる。
セル壁面の開口率が50%を超えている場合,ポリウレタンフォームの構造は連泡系ポリウレタンフォームに近い構造となっている。耐久試験の初期においては好適にトナーを除去することができた。しかし,耐久試験の終期においては好適にトナーを除去することができなくなっていた。時間の経過とともにセルの内部にトナーや外添剤が詰まるようになっていったのである。
セル壁面の開口率が10%未満の場合,ポリウレタンフォームの構造は連泡系ポリウレタンフォームに近い構造となっている。クリーニングローラがトナーや外添剤を回収する最大量は,クリーニングローラの表面に存在するセルの総体積である。そのため,セル壁面の開口率が小さい場合にはトナーの十分な回収を行うことができず,転写ベルトの表面にフィルミングが生じた。
クリーニングローラの表面の硬さが10N/mよりも小さい場合,付着物を摺擦する力が十分でない。逆に,クリーニングローラの表面の硬さが50N/mよりも大きい場合,トナーや外添剤を押しつぶしてしまうこととなる。
以上,詳細に説明したように,本実施例のクリーニングローラは,セル壁面の開口率にて10〜50%の範囲内であり,セル数にて30〜60個/25.4mmの範囲内であり,セル径にて150〜500μmの範囲内であれば,そのクリーニング性はよい。また,ポリウレタンフォームの密度が0.03〜0.20g/cmの範囲内であり,ポリウレタンフォームの硬さが10〜50N/mの範囲内であるとよい。
100…画像形成装置
101…転写ベルト
102…ローラ
140…クリーニング装置
141,142…クリーニングローラ
141a,142a…芯金
141b,142b…弾性層
143,144…回収ローラ
145,146…スクレーパ
150…電圧印加部

Claims (5)

  1. 像担持体の表面に接触してその表面をクリーニングするクリーニングローラを有するクリーニング装置において,
    前記クリーニングローラは,
    その少なくとも表面がポリウレタンフォームの層からなるものであり,
    前記ポリウレタンフォームは,
    セル数にて30〜60個/25.4mmの範囲内のものであり,
    セル径にて150〜500μmの範囲内のものであり,
    セル壁面の開口率にて10〜50%の範囲内のものであることを特徴とするクリーニング装置。
  2. 請求項1に記載のクリーニング装置において,
    前記ポリウレタンフォームの密度が,
    0.03〜0.20g/cmの範囲内のものであり,
    前記クリーニングローラの表面硬さが,
    10〜50N/mの範囲内であることを特徴とするクリーニング装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のクリーニング装置において,
    前記像担持体の表面にそれぞれ接触する2本の前記クリーニングローラを有し,
    前記像担持体の回転上流側に配置された前記クリーニングローラは,正規帯電トナーの帯電極性と同じ極性の電圧を印加するとともに,
    前記像担持体の回転下流側に配置された前記クリーニングローラは,正規帯電トナーの帯電極性と逆の極性の電圧を印加する電圧印加部を有するものであることを特徴とするクリーニング装置。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれかに記載のクリーニング装置において,
    前記ポリウレタンフォームの体積抵抗率は,10〜10Ωcmの範囲内であることを特徴とするクリーニング装置。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれかに記載のクリーニング装置を備える画像形成装置。
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