JP4524585B2 - 半導体装置および半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置および半導体装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ICベアチップ等の半導体素子を多層基板内に埋め込んで成る半導体装置および半導体装置の製造方法に関する。
図8は、従来の半導体装置の実装方法を説明する模式断面図である。この実装方法では、フリップチップタイプの半導体素子2を基板上に実装するもので、半導体素子2の裏面に設けられた電極バンプ21と基板4の実装面4aに設けられた電極パターン41とを対向接触させ、間に塗布した絶縁性接着剤3によって固定している。実装手順としては、先ず、基板4の実装面4aに絶縁性接着剤(熱硬化性樹脂)3を供給する。次いで、半導体素子2に形成された各電極バンプ21を基板4の各電極パターン41に位置決めし、図示しない押圧手段により半導体素子2を基板4の実装面4aに押圧し、さらに熱を加えて絶縁性接着剤3を硬化させる。すなわち、半導体素子2を各電極パターン41と電気的に接続させて圧接実装する。
一方、携帯電話やデジタルスチルカメラなどの携帯用機器の小型化や複数の半導体素子と一般部品をワンパッケージにしたSIP(システム・イン・パッケージ)の小型化のニーズはますます高まっており、実装密度の向上を図る観点から、近年では半導体素子の内蔵を目的とした多層積層の基板も考えられている(例えば、特許文献1参照。)
特開2001−44641号公報
しかしながら、このような絶縁性接着剤を用いた実施を行うにあたり、絶縁性接着剤の流動性によって実装時に半導体素子の下から押し出された絶縁性接着剤が半導体素子の外形端からはみ出すこともある。したがって、この実装方法では、半導体素子の端面に安定したフィレットを形成することは難しい。つまり、絶縁性接着剤の挙動がコントロールできず、図9に示すように絶縁性接着剤3が半導体素子2の外形端から多くはみ出したり、逆に足りずに接着力や絶縁性能の低下を招くことになる。
また、半導体素子2を多層基板の内部に収納する実装方法では、層間の電気接続を取る必要性があることや、半導体素子2と枠となる中間基板13との位置関係が重要となるため、例えば半導体素子2の外形端から必要以上に接着剤用樹脂3がはみ出した場合、半導体素子2の周辺に配置する枠となる中間基板13と干渉を起こし、中間基板13が曲がってしまうことで歪みによる配線切断や半導体素子2との接触による短絡等の不具合を起こす可能性がある。また、層間の電気的接続の観点では、半導体素子2の外形端から接着剤がはみ出す領域には層間接続用のバイアホールが配置できないため、はみ出し量を考慮した設計制約が必要となり、基板の小型化を図る上で不利となる。
本発明はこのような課題を解決するために成されたものである。すなわち、本発明は、第1の基板と第2の基板との間に枠状の中間基板を挟み込み、この中間基板の枠内における第1の基板と第2の基板との間で半導体素子を挟持して成る半導体装置において、第1の基板、第2の基板、中間基板は各々の接触部分が熱圧着されており、中間基板における枠の内壁と半導体素子との間に第1の隙間が設けられ、半導体素子と第2の基板との間に第2の隙間が設けられており、第1の隙間および第2の隙間に絶縁性接着剤が充填されているものである。
このような本発明では、半導体素子と中間基板の枠の内壁との間、すなわち第1の隙間と、半導体素子と第2の基板の間、すなわち第2の隙間とに絶縁性接着剤が充填されているため、半導体素子を内蔵した多層基板における絶縁性接着剤による密着性向上と、電気的な絶縁性の向上とを図ることができるようになる。
また、本発明は、下側基板に導体パターンを形成し、前記下側基板に絶縁性接着剤を塗布する工程と、下側基板に塗布した絶縁性接着剤の上に半導体素子を載置し、この半導体素子に設けられた電極バンプと導体パターンとを接触させる工程と、下側基板の上で半導体素子の周辺に、半導体素子の外形よりもわずかに大きい枠を備える中間基板を載置する工程と、下側基板の上に載置した中間基板の上に上側基板を載置し、圧力を加えることで下側基板、中間基板および上側基板の各々の接触部分を熱圧着し、さらに圧力を加えることで下側基板と上側基板とで挟み込まれる中間基板の枠内で半導体素子を挟持するとともに、下側基板と半導体素子との隙間にある絶縁性接着剤を外側へ押し出して半導体素子と下側基板との隙間および半導体素子と中間基板の枠の内壁との隙間に充填させる工程とを備える半導体装置の製造方法である。
このような本発明では、下側基板に塗布した絶縁性接着剤の上に半導体素子を載置し、中間基板を介して上側基板で挟み込んで半導体素子を内蔵した多層基板構成の半導体装置を製造するにあたり、上側基板から半導体素子への押圧力によって半導体素子と下側基板との隙間および半導体素子と中間基板の枠の内壁との隙間に絶縁性接着剤を充填するため、半導体素子を内蔵した多層基板における絶縁性接着剤による密着性向上と、電気的な絶縁性の向上とを図ることができるようになる。
したがって、本発明によれば、枠状の中間基板の枠内に収納される半導体素子の第2の基板側もしくは下側基板側と、中間基板の枠の内壁との間に過不足なく絶縁性接着剤が充填されるため、確実に多層基板を密着させることができるとともに、電気的な絶縁性も確実に行うことが可能となる。これにより、半導体装置の接着強度を高め、積層基板の十分な耐リフロー性を確保することが可能となる。また、一括積層後の状態で熱圧着して基板間を接合するため、絶縁性接着剤のフィレット形状を考慮しなくても絶縁性接着剤による確実かつ正確な接着を行うことが可能となり、多層積層型の半導体装置の信頼性向上および製造の容易化を図ることが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を図に基づき説明する。図1は、本実施形態に係る半導体装置を説明する模式断面図である。すなわち、本実施形態に係る半導体装置1は、上側基板(第1の基板)11と下側基板(第2の基板)12との間に枠状の中間基板13を挟み込み、この中間基板13の枠内における上側基板11と下側基板12との間で半導体素子(チップ)2を挟持して成るもので、特に、中間基板13の枠の内壁と半導体素子2との間に第1の隙間G1が設けられ、また半導体素子2と下側基板12との間に第2の隙間G2が設けられ、これら第1の隙間G1および第2の隙間G2との間に絶縁性接着剤3が充填されている点に特徴がある。
半導体素子2の下面側には電極バンプ21が突出して設けられており、この電極バンプ21を下側基板12に設けられている導体パターン121と接触させて導通をとっている。下側基板12の導体パターン121は下側基板12に設けられた溝に例えば銀ペースト材を埋め込んで形成したものから成り、半導体素子2の電極バンプ21と接触した状態で加熱によって硬化する。下側基板12における導体パターン121の形成方法については例えば特開2003−204140号公報に記載されている。
中間基板13は半導体素子2の外形よりも僅かに大きい枠を備えており、半導体素子2の周辺に第1の隙間G1を設けた状態で配置される。また、半導体素子2を下側基板12に搭載した状態では、先に説明した電極バンプ21を土台として半導体素子2と下側基板12との間に第2の隙間G2が設けられることになる。
下側基板12に搭載される中間基板13の上面と半導体素子2の上面とはほぼ等しい位置に設けられており、中間基板13を介して上側基板11を搭載することで半導体素子2の上面には上側基板11が密着する状態となる。半導体素子2の上面、すなわち上側基板11との接触面には予め絶縁膜(図示せず)が形成されていることから、上側基板11と密着しても電気的な短絡は発生しない。なお、この絶縁膜はクッション性を有していることが望ましく、これにより上側基板11からの圧力から半導体素子2を保護する役目も果たすことになる。
また、本実施形態では、上側基板11と下側基板12との間に中間基板13を挟み込み、中間基板13の枠内に半導体素子2を組み込んだ状態で、第1の隙間G1および第2の隙間G2に絶縁性接着剤3が過不足なく充填されている。絶縁性接着剤3は後述する製造方法によって第1の隙間G1および第2の隙間G2に広がって充填されるため、同じ材質のものとなる。なお、別な材質からなるものでも第1の隙間G1および第2の隙間G2に過不足なく充填されていればよい。これにより、半導体素子2を内蔵した多層基板構成で、半導体素子2の周辺を絶縁性接着剤3で包囲でき、基板内での半導体素子2の密着性向上と、電気的な絶縁性向上とを図ることができる。特に、半導体素子2の側端面はチップとして切り出した状態になっているため、第1の隙間G1に絶縁性接着剤3が充填されていることで中間基板13と半導体素子2との間の絶縁性および密着性を確実に得ることが可能となる。
図2は、第1の隙間部分の拡大模式断面図である。先に説明したように、半導体素子2と中間基板13の枠の内壁13aとの間に設けられる第1の隙間G1、および半導体素子2と下側基板12との間に設けられる第2の隙間G2に絶縁性接着剤3が充填されると、絶縁性接着剤3の圧力によって中間基板13と上側基板11との境界部分(図中A1部)および下側基板12との境界部分(図中A2部)に絶縁性接着剤3が僅かに入り込む状態となる。このような状態になることで、第1の隙間G1および第2の隙間G2に絶縁性接着剤3が過不足なく充填されていることが分かる。
本実施形態の半導体装置1における一例として、半導体素子2の厚さ(電極バンプを含まず)は95μm、電極バンプを含む総厚は115μm、第1の隙間G1は40μm、第2の隙間G2は5μmとなっている。このようなサイズによって計算される第1の隙間G1および第2の隙間G2の容積に対応した量の絶縁性接着剤3を塗布することで、一括積層後の半導体装置1として第1の隙間G1および第2の隙間G2に過不足なく絶縁性接着剤3を充填させることができる。
次に、本実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明する。先ず、図3(a)の模式断面図に示すように、下側基板12に導体パターン121を形成し、半導体素子2の搭載領域に絶縁性接着剤3を塗布する。下側基板12は例えばポリアリールケトン樹脂と非晶性ポリエーテルイミド樹脂を主成分とする熱可塑性樹脂を用い、この基板に溝を形成して銀ペースト材から成る導体パターン121を埋め込むようにする。導体パターン121には必要に応じて裏面まで導通するバイアホールを接続する。
下側基板12に塗布する絶縁性接着剤3はディスペンス方式あるいはスクリーン印刷等の方法で、例えば図3(b)の模式平面図に示すような形で塗布する。すなわち、半導体素子2の搭載領域の略中央に塗布する中央塗布領域31と、この中央塗布領域31から放射状に伸びる複数本の放射塗布領域32とを有する形にする。放射塗布領域32は、半導体素子2の搭載領域の4つの隅部に向けて伸びるように塗布される。このような形で塗布することで、後の工程で絶縁性接着剤3を外側に押し出す際に気泡が入らず、しかも均一に広がるようになる。
なお、この塗布形状は一例であり、他の形状にしてもよい。また、半導体素子2を熱圧着する際に半導体素子2に設けられた電極バンプ21と下側基板12の導体パターン121との間に絶縁性接着剤3が入り込み電気的接続を妨げることの無いよう、絶縁性接着剤3は半導体素子2の各電極バンプ21の位置よりも内側に供給する。
また、絶縁性接着剤3の塗布量としては、後の基板一括積層時にかかる圧力で、図1に示す第1の隙間G1および第2の隙間G2となる容積に応じた量を塗布する。これにより、第1の隙間G1および第2の隙間G2に過不足なく絶縁性接着剤3を充填できるようになる。
次に、塗布した絶縁性接着剤3に対して所定の加熱処理を施す。すなわち、下側基板12に塗布した絶縁性接着剤3には多くの残溶剤が存在する。この溶剤は後の熱圧着工程や積層工程において半導体素子2の下、および積層基板内部で揮発し接着信頼性、電気接続信頼性の低下を招く。そこで、溶剤揮発を目的として例えば100℃/10分の熱処理を施す。なお、絶縁性接着剤3に残溶剤が存在しない場合にはこの加熱処理は不要である。
次に、上記熱処理を終えた下側基板12の絶縁性接着剤3に半導体素子2を熱圧着する処理を行う。すなわち、図4の模式断面図に示すように、半導体素子2を保持具5で吸着保持し、下側基板12上の絶縁性接着剤3の上に載置する。保持部5には表面実温度が約120℃となるセラミックヒータが組み込まれており、半導体素子2を載置するとともに圧力約2kgf/pcsで熱圧着することで半導体素子2と下側基板12との接続および電極バンプ21と導体パターン121との電気的接続を行う。
この時、半導体素子2の下には約100℃の温度がかかる。半導体素子2の熱圧着後の絶縁性接着剤3は塗布した形状から外方へ広がるものの、半導体素子2の外形端からはみ出さない状態となる。この際、絶縁性接着剤3は硬化しておらず流動性を持っている。なお、半導体素子2の上面(電極バンプ21が形成されていない側の表面)には、後の基板積層時に半導体素子2と基板材料との接着性を高めるため基板材料と接着力が取れる絶縁材料がコーティングされていることが好ましい。
ここで、上記半導体素子2の搭載後、絶縁性接着剤3の粘性が低すぎる場合、絶縁性接着剤3は後の基板一括積層時にかかる圧力で半導体素子2の下面から流出しきってしまい、半導体素子2と下側基板12との隙間に絶縁性接着剤3の膜が形成できない。また同様に、半導体素子2の下面から流れ出た絶縁性接着剤3が下側基板12の層間接続部分にまで達し、電気的接続の妨げとなる可能性もある。そこで、絶縁性接着剤3の粘性を上げ、絶縁性接着剤3の流動性の抑制する目的から例えば140℃/15分の熱処理を施す。なお、熱処理温度が高すぎる場合、絶縁性接着剤3は完全硬化もしくは高粘度化し、流動性を失うため、少なくとも絶縁性接着剤3が後の基板一括積層時に半導体素子2の周辺の隙間(図1に示す第1の隙間G1および第2の隙間G2)を埋められるだけの粘性を持つ温度条件で行う必要がある。
次いで、図6の模式断面図に示すように、上記熱処理後の半導体素子2を搭載する下側基板12の半導体素子2の周辺に枠状の中間基板13、その上に上側基板11、下側基板12のさらに下側に必要に応じて他の基板14、15を重ね合わせ、所定の圧力で一括積層を行う。
各種の基板を重ね合わせた状態では、図6(b)に示すように上側基板11が中間基板13に当接し、上側基板13からの圧力が直接半導体素子2へ加わらないようになっている。つまり、この状態で圧力を加えると、上側基板11から最初に中間基板13に対して圧力が加わり、この圧力を受けた中間基板13から下側基板12および他の基板14、15への加熱加圧による熱圧着が行われる。これにより、各基板間の隙間が塞がり、その後に広がっていく絶縁性接着剤3が各基板間に入り込んで電気的接続へ悪影響を及ぼすことを防止できる。
そして、さらに圧力を加えると、上側基板11の下面と半導体素子2の上面とが当接し、これによって半導体素子2が押し込まれていく。そして、半導体素子2が押し込まれるに従い絶縁性接着剤3が外側へ押し出されていく。この際、半導体素子2の電極バンプ21と下側基板12の導体パターン121との電気的接続が保たれながら、絶縁性接着剤3は半導体素子2と下側基板12との隙間(第2の隙間G2)から半導体素子2と中間基板13の枠の内壁との隙間(第1の隙間G1)へと広がり、これらの隙間を全て埋めるように流動する。また、この熱圧着の際の熱によって導体パターン121の銀ペースト材が硬化する。これにより、半導体素子2の側方と半導体素子2の下方とが絶縁性接着剤3で覆われた高信頼性の半導体装置が完成する(図6(c)参照)。なお、上記圧力を加える際には真空チャンバ内など真空中で行い、第1の隙間G1や第2の隙間G2の空気を予め抜いておくことで気泡を残すことなく確実に絶縁性接着剤3を第1の隙間G1および第2の隙間G2に充填できるようになる。
図7は、本実施形態に係る半導体装置の製造方法の流れを示す概略フローチャートである。この製造方法では、先ず、絶縁性接着剤を下側基板に塗布し(ステップS1)、加熱処理を行い(ステップS2)、次に半導体素子(ICチップ)を搭載し(ステップS3)、再度熱処理を施す(ステップS4)。その後、各種基板を一括積層して熱圧着し、半導体素子が組み込まれた多層基板から成る半導体装置を完成させる。
このような工程において、絶縁性接着剤としてはエポキシやポリイミド等の熱硬化性樹脂を用いる。また、ステップS2に示す加熱処理では、例えば100℃/10分で絶縁性接着剤の溶剤を除去し、ステップS4に示す加熱処理では、例えば140℃/15分で熱可塑性樹脂の粘度を高める。
また、上側基板11、中間基板13、下側基板12およびその他の基板14、15として熱可塑性樹脂を用いることで、一括積層後には各種基板の接触部分が熱圧着され、一体的な多層基板に半導体素子2が組み込まれた半導体装置1が構成される。しかも、内部に組み込まれる半導体素子2は、周囲の基板との絶縁を保ちながら、電極バンプ21および導体パターン121の部分での電気的接続も確実に行われることになる。
なお、本実施形態では下側基板11に設ける導体パターン121としてペースト状のものを用いる例を説明したが、ペースト状でないもの(例えば、銅パターン)を用いる場合でも適用可能である。つまり、導体パターン121がペースト状でない場合であっても基板一括積層後の加圧によって半導体素子2の電極バンプ21が下側基板11の導体パターン121に僅かでも押し込まれるため、これによって半導体素子2と下側基板11との隙間が狭くなって絶縁性接着剤3を周辺に押し、第1の隙間G1および第2の隙間G2に充填できるようになる。
本実施形態に係る半導体装置を説明する模式断面図である。 第1の隙間部分の拡大模式断面図である。 本実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明する模式図(その1)である。 本実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明する模式図(その2)である。 本実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明する模式図(その3)である。 本実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明する模式図(その4)である。 本実施形態に係る半導体装置の製造方法の流れを示す概略フローチャートである。 従来の半導体装置の実装方法を説明する模式断面図である。 絶縁性接着剤が半導体素子の外形端からはみ出した状態を説明する模式断面図である。
符号の説明
1…半導体装置、2…半導体素子、3…絶縁性接着剤、11…上側基板、12…下側基板、13…中間基板、21…電極バンプ、31…中央塗布領域、32…放射塗布領域、121…導体パターン、G1…第1の隙間、G2…第2の隙間

Claims (15)

  1. 第1の基板と第2の基板との間に枠状の中間基板を挟み込み、この中間基板の枠内における前記第1の基板と前記第2の基板との間で半導体素子を挟持して成る半導体装置において、
    前記第1の基板、前記第2の基板、前記中間基板は各々の接触部分が熱圧着されており、
    前記中間基板における枠の内壁と前記半導体素子との間に第1の隙間が設けられ、前記半導体素子と前記第2の基板との間に第2の隙間が設けられており、前記第1の隙間および前記第2の隙間に絶縁性接着剤が充填されてなる
    ことを特徴とする半導体装置。
  2. 前記第1の基板、前記第2の基板、前記中間基板は各々熱可塑性樹脂によって構成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  3. 前記第1の隙間および前記第2の隙間に充填される絶縁性接着剤は同一材料からなる
    ことを特徴とする請求項1または2記載の半導体装置。
  4. 前記第1の隙間に充填される前記絶縁性接着剤は、前記中間基板における枠の内壁の前記第1の基板との境界部分および前記第2の基板との境界部分へ僅かに入り込んでいる
    ことを特徴とする請求項1から3のうちいずれか1項に記載の半導体装置。
  5. 前記半導体素子の電極バンプと前記第2の基板に設けられている導体パターンとが導通する状態で接触している
    ことを特徴とする請求項1から4のうちいずれか1項に記載の半導体装置。
  6. 下側基板に導体パターンを形成し、前記下側基板に絶縁性接着剤を塗布する工程と、
    前記下側基板に塗布した前記絶縁性接着剤の上に半導体素子を載置し、この半導体素子に設けられた電極バンプと前記導体パターンとを接触させる工程と、
    前記下側基板の上で前記半導体素子の周辺に、前記半導体素子の外形よりもわずかに大きい枠を備える中間基板を載置する工程と、
    前記下側基板の上に載置した前記中間基板の上に上側基板を載置し、圧力を加えることで前記下側基板、前記中間基板および前記上側基板の各々の接触部分を熱圧着し、さらに圧力を加えることで前記下側基板と前記上側基板とで挟み込まれる前記中間基板の枠内で前記半導体素子を挟持するとともに、前記下側基板と前記半導体素子との隙間にある前記絶縁性接着剤を外側へ押し出して前記半導体素子と前記下側基板との隙間および前記半導体素子と前記中間基板の枠の内壁との隙間に充填させる工程と
    を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  7. 前記上側基板、前記下側基板、前記中間基板は各々熱可塑性樹脂によって構成される
    ことを特徴とする請求項記載の半導体装置の製造方法。
  8. 前記絶縁性接着剤の塗布領域は、
    前記半導体素子が載置される領域の略中央部に塗布する中央塗布領域と、この中央塗布領域から放射状に伸びる複数本の放射塗布領域とを有する
    ことを特徴とする請求項6または7記載の半導体装置の製造方法。
  9. 前記絶縁性接着剤を前記下側基板に塗布する際には、
    前記圧力を加えることで前記半導体素子と前記中間基板の枠の内壁との間および前記半導体素子と前記下側基板との間に構成される所定の隙間の容積に応じた量を塗布する
    ことを特徴とする請求項6から8のうちいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  10. 前記絶縁性接着剤を前記下側基板に塗布する際には、前記半導体素子を前記絶縁性接着剤の上に載置して仮固定した状態で前記半導体素子の外形より内側に収まる量を塗布する
    ことを特徴とする請求項6から9のうちいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  11. 前記絶縁性接着剤を前記下側基板に塗布する際には、前記半導体素子の電極バンプと接続する前記導体パターンの部分を除く領域に塗布する
    ことを特徴とする請求項6から10のうちいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  12. 前記圧力を加える際、前記上側基板からの圧力が初めに前記中間基板に加えられ、その後に前記半導体素子へ加えられる
    ことを特徴とする請求項6から11のうちいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  13. 前記圧力を加えることで、前記半導体素子と前記下側基板との間の前記絶縁性接着剤が押し出され、前記絶縁性接着剤を前記半導体素子と前記下側基板との隙間の全体および前記半導体素子と前記中間基板の枠の内壁との隙間の全体に充填される
    ことを特徴とする請求項6から12のうちいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  14. 前記絶縁性接着剤の上に前記半導体素子を載置した後、所定の加熱によって前記絶縁性接着剤の流動性を低下させる
    ことを特徴とする請求項6から13のうちいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  15. 前記導体パターンは、前記圧力を加える際に加熱して硬化させる
    ことを特徴とする請求項6から14のうちいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
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