JP4523542B2 - ヘミング加工方法及び加工装置 - Google Patents

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Description

本発明は、パネルの縁部が起立したフランジに対して、ローラを接触させて転動させながらフランジを折り曲げるへミング加工方法及び加工装置に関する。
自動車のボンネット、トランク、ドア及びホイールハウスの縁部に対しては、パネルの縁部が起立したフランジをパネルの内側方向へ折り曲げるヘミング加工が行われている。このヘミング加工としては、金型の上にパネルを位置決め保持しておき、該パネルにおける端部のフランジに対してローラを押しつけながら折り曲げるというロールヘミング加工を挙げることができる。ロールヘミング加工では、折り曲げ角度が大きいため折り曲げ精度を考慮して予備曲げ(又はプリヘミング)、仕上げ曲げ(又は本ヘミング)といった複数段階の工程を経て加工が行われることがある。
ロールヘミング加工用の装置としては、ワークに対して複数箇所に配置されたクランプにより金型を固定する装置(例えば、特許文献1参照)が提案されている。
特開平06−297046号公報
ワークの形状は金型の形状に整合するように誤差なく形成されていることが望ましく、ワークがドアパネルやボンネットのように一枚のパネル材である場合には、加工箇所が少なく誤差が生じにくい。一方、ワークがホワイトボディのように複数の板材を溶接したボックス構造等である場合には、溶接の熱により歪みが生じ、金型との間に隙間が生じやすい傾向がある。
ワークと金型との間に隙間が生じてもワークが一枚のパネル材である場合には、ローラによってパネル材に対して転動する際に該パネル材が金型の形状に倣うように一時的に撓むことから、ヘミング加工部は適切に曲げ加工がなされる。
しかしながら、ワークがボックス構造等である場合には高剛性であって撓みが生じないことから、隙間がある箇所では金型が有効に作用せず、ヘミング加工部に波打ち状のしわを発生させる懸念がある。また、隙間がなくなるようにローラの加圧力を過度に上げると、ワークを歪めてしまうことになる。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、ワークが金型に対して誤差のある形状である場合にも、ワークを金型に確実に当接させ、ヘミング部を適切な形状に折り曲げ加工するとともに、ワークの歪みや変形を防止することのできるヘミング加工方法及び加工装置を提供することを目的とする。
本発明は、金型とローラとによりワークを挟み、前記ワークの端部に設けられたフランジをヘミング加工するヘミング加工方法であって、前記ローラによる前記ワークの加圧箇所では前記金型が前記ワークに当接し、加圧箇所以外では前記金型が前記ワークに対して離間可能であるように前記金型を前記ワークに対して弾性的に付勢することを特徴とする。
また、本発明に係るヘミング加工装置は、ワークを挟み、前記ワークの端部に設けられたフランジをヘミング加工する金型及びローラと、前記金型と前記ワークの間に設けられ、前記ローラの加圧方向に伸縮可能な弾性体とを有することを特徴とする。
このように、ローラによる加圧箇所のみが金型に当接し、加圧箇所以外では金型がワークに対して離間可能であるように金型を前記ワークに対して弾性的に付勢することにより、加圧箇所ではワークを金型に確実に当接させ、ヘミング部を適切な形状に折り曲げ加工するとともに、ワークの歪みや変形を防止することができる。
本発明に係るヘミング加工方法及び加工装置によれば、ワークが金型に対て誤差のある形状である場合にも、ローラによる加圧箇所ではワークが金型に当接してヘミング部を適切な形状に折り曲げ加工することができる。また、加圧箇所以外では金型がワークに対して離間可能であるように金型をワークに対して弾性的に付勢していることにより、隙間が強制的に潰されることがなく、ワークの歪みや変形を防止することができる。
以下、本発明に係るヘミング加工方法及び加工装置について実施の形態を挙げ、添付の図1〜図18を参照しながら説明する。
図1に示すように、本実施の形態に係るヘミング加工装置10は、いわゆるホワイトボディの状態の車両(ワーク)12について組み立て及び加工を行う生産ライン14における途中工程に設定されており、左後輪側のホイールアーチ部16のフランジ17についてロールヘミング加工を行うための装置である。ホイールアーチ部16は180°の略円弧形状となっている。ヘミング加工装置10による加工前の状態において、フランジ17はホイールアーチ部16の端部16a(図6参照)から内側に向かって90°の屈曲形状となっている。
ヘミング加工装置10は、ワークである車両12のホイールアーチ部16に接触させる移動金型18と、該移動金型18を移動させるとともに先端にヘミングユニット20を備えるロボット22と、生産ライン14における所定位置に車両12が搬送されてきたことを検出する光電センサ23と、統括的な制御を行うコントローラ24とを有する。
ロボット22は産業用多関節型であって、プログラム動作によってヘミングユニット20を任意の位置で且つ任意の姿勢に移動可能である。ロボット22の近傍には、車両12の種類に応じた複数種の移動金型18が配置された格納台26が設けられており、該格納台26の位置データはコントローラ24に記憶されている。コントローラ24は、生産ライン14の運行制御を行う外部の生産管理コンピュータ(図示せず)に接続され、生産ライン14上を搬送される車両12の種類等を示す情報がコントローラ24に供給される。
図2に示すように、ヘミングユニット20は、端面から突出するように設けられたヘミングローラ30及びガイドローラ32と、側面部に設けられたチャック34とを有する。チャック34はコントローラ24の作用下に開閉する一対のフィンガー36を有し、移動金型18の移動用に用いられる。
ヘミングローラ30及びガイドローラ32は、支軸30a、32aに対して回転自在に軸支されている。また、ヘミングローラ30及びガイドローラ32はY方向(支軸30a、32aが並ぶ方向)に移動可能であって、支軸30aと支軸32aとの間隔が調整され、ヘミングローラ30及びガイドローラ32により挟まれる部材に対する加圧が可能である。さらに、ヘミングローラ30及びガイドローラ32は、いわゆるフローティング構造であり、相対的な位置を保持しながらY方向及びX方向(支軸30a、32aの軸方向)に移動可能であり、外力によって従動的且つ弾性的に移動する。つまり、支軸30aと支軸32aは調整された間隔を維持したままX方向、Y方向に連動して移動可能となる。
ヘミングローラ30は先端側に設けられたテーパローラ38と、該テーパローラ38と一体構造で基端側に設けられた円筒ローラ40とからなる。テーパローラ38は、側面視で45°に傾斜した先細り形状の円錐台であり、稜線長さL1(図6参照)はフランジ17の高さH(図6参照)よりやや長く設定されている。円筒ローラ40は、テーパローラ38の基端側最大径部よりもやや大径の円筒形状であって、軸方向高さL2(図6参照)はフランジ17の高さHよりやや小さく設定されている。
ガイドローラ32は周囲が狭幅に設定された円盤形状であり、移動金型18に設けられた第1溝(ガイド部)52又は第2溝(ガイド部)54(図6参照)に係合可能である。
図3及び図4に示すように、移動金型18は、金型板49をベースに構成されている。金型板49は板形状であり、ホイールアーチ部16に接触する側を表面49a、その反対側の面を裏面49bと呼んで区別する。また、ホイールアーチ部16の端部16aからみてワーク側を内側(矢印A1側)、その反対側を外側(矢印A2側)と呼んで区別する。
金型板49は、ホイールアーチ部16の周囲に表面49aが当接するアーチ形の板形状であって、表面49aは車両12の表面形状に合わせた3次元的な曲面に設定されている。したがって、移動金型18がホイールアーチ部16に取り付けられるとき、第1溝52及び第2溝54とフランジ17は平行に配設される。
移動金型18は、ホイールアーチ部16の端部16aよりやや外側に沿って形成された外側円弧部50と、裏面49bにおいて外側円弧部50に沿って平行に設けられた第1溝52及び第2溝54と、裏面49bに設けられたノブ56と、上部に並んで設けられた3つの吸着機構(装着手段)58と、該吸着機構58を介して吸気をする配管60とを有する。第1溝52は、金型板49上でフランジ17の端部16aよりも突出した外側に設けられ、第2溝54は端部16aよりも内側に設けられている。また、移動金型18は、表面49aの下部両端からそれぞれ突出した2本の位置決めピン62とを有する。
位置決めピン62は、車両12の位置決め孔65(図1参照)に挿入可能な径に設定されており、挿入が容易なように先端がテーパ状に縮径している。なお、移動金型18は主に吸着機構58により支持、固定されることから、位置決めピン62は移動金型18の自重を支えるための強度は必要なく、細径で足りる。
図5に示すように、吸着機構58は表面49aがやや削られた低段部64に設けられており、吸着に適した面積を有するグリッパ66と、該グリッパ66に連通する吸気口68とを有する。グリッパ66は弾性体(例えば、ゴムやスポンジ等)の吸着部67aと、該吸着部67aよりも硬質のベース部67bの2層構造であり、ベース部67bが低段部64に固定されている。グリッパ66は、表面49aよりもやや突出している。
グリッパ66は、表面に多数の横孔70が設けられている。該横孔70はベース部67bで集合し、吸気口68に連通している。吸気口68は継手72によって配管60に接続されている。
このような吸着機構58によれば配管60から吸気を行うことにより、各横孔70から空気が吸い込まれて吸着作用を奏し、グリッパ66をホイールアーチ部16の表面に吸着させることができ、移動金型18が固定される。このとき、グリッパ66の吸着部67aは弾性的にやや圧縮されて吸着する。配管60の吸気は、エジェクタや真空ポンプ等を用いるとよい。
移動金型18はホイールアーチ部16の周囲にのみ当接することから小型である。また、車両12に対して側面から当接することから車両12の重量が加わることがなく、耐荷重構造でないことから軽量に設定される。したがって、移動金型18はノブ56をチャック34で把持することによりロボット22により簡便に移動可能であり、また吸着機構58による吸着が可能である。
位置決めピン62によって位置決めされた状態で、吸着機構58によって移動金型18がホイールアーチ部16に固定されると、図6に示すように、外側円弧部50はホイールアーチ部16の端部16aよりも外側(図6における下側)に配置される。第1溝52は端部16aよりやや外側に配置され、第2溝54は端部16aより内側に配置される。第1溝52と第2溝54は端部16aを基準として略対称位置で、端部16aに沿って平行配置される。
図7に示すように、ホイールアーチ部16は外板80a、中板80b及び内板80cの3枚の板材を溶接したボックス構造であり、高剛性である。また、このような溶接構造では溶接による熱歪みが生じ、移動金型18の表面49aに対して隙間が生じる場合がある。例えば、図7に示すように、移動金型18の表面49aとホイールアーチ部16の外板80aは、中央部が当接して両端部に向かって間隔がそれぞれ広がる隙間82a、82bが生じる。
次に、このように構成されるヘミング加工装置10を用いて、ホイールアーチ部16のフランジ17についてロールヘミング加工を行う加工方法について図8を参照しながら説明する。図8に示す処理は、主にコントローラ24による制御下において、移動金型18、ヘミングユニット20及びロボット22によって実行される。以下の説明では、必要に応じて3つのグリッパ66をグリッパ66a、66b及び66cと区別して表記する(図9参照)。
先ず、ステップS1において、生産管理コンピュータから次に搬送されてくる車両12の車種の情報を確認した後、ロボット22は現在把持している移動金型18を格納台26の規定位置に戻し、車種に対応する別の移動金型18をチャック34により把持する。すでに対応する移動金型18を保持している場合には、この持ち替え作業は不要であり、また、同じ車種の車両12が複数台連続して搬送される際には、移動金型18を持ち変える必要がないことはもちろんである。
ステップS2において、光電センサ23の信号を確認して車両12が搬送されてくるまで待機する。車両12は生産ライン14により搬送され、ロボット22の近傍における所定位置で停止する。光電センサ23により車両12の搬送が確認された時点でステップS3へ移る。
ステップS3において、移動金型18をホイールアーチ部16に対して装着させる。すなわち、ロボット22の動作により移動金型18を移動させ、位置決めピン62を車両12の位置決め孔65に挿入することにより縦横方向の位置決めを行った後、移動金型18をさらに前進させグリッパ66を車両12の表面に軽く当接させる。
さらに、ロボット22が移動金型18を保持する力を低減させ、移動金型18を車両12に対して弾性的に変位自在とした後、配管60から吸気を行い吸着機構58によって移動金型18の表面49aを車両12に当接させる。これにより、移動金型18はホイールアーチ部16に対して取着されて正確に位置決め固定される。
このとき、図9に示すように、グリッパ66は圧縮されて外板80aは移動金型18の表面49aに接近するが、全面にわたって多少の隙間90が形成されている。
ステップS4において、チャック34のフィンガー36を開いた後、ロボット22及びヘミングユニット20を移動金型18から取り外す。このとき、移動金型18は、移動金型18に一体的に設けられた吸着機構58によって車両12に固定されていることから、チャック34を外しても落下したり、位置がずれたりすることはない。
ステップS5において、ヘミングユニット20の向きを変えた後、移動金型18の外側円弧部50に接近させ、ガイドローラ32を第1溝52の一方の端部52aに係合させる。
ステップS6において、ガイドローラ32とヘミングローラ30とを接近させ、図6に示すようにガイドローラ32と円筒ローラ40により移動金型18を挟み込む。このとき、フランジ17はテーパローラ38により押圧されて錐面に沿って45°傾斜して屈曲することになる。
また、ガイドローラ32とヘミングローラ30は強く引き付けあうことから、図10に示すように、第1溝52の一方の端部52aでは表面49aと外板80aは隙間なく当接し、フランジ17は確実に折り曲げられる。これに対して、第1溝52の中央部52b及び他方の端部52cでは、一方の端部52aからの距離に応じて広がる隙間90aが生じる。
このとき、端部52aがガイドローラ32とヘミングローラ30により強く挟持されることに伴って、図11に示すように、移動金型18の上方部では、端部52aに近い側のグリッパ66aは相当に圧縮され、この部分の隙間94aは非常に狭くなる。一方、中央部52bに近いグリッパ66b及び他方の端部52cに近いグリッパ66cに対応する隙間94b及び94cは、端部52aからの距離に応じて広くなる。
ステップS7において、図12に示すように、第1溝52にガイドローラ32を係合させながら転動させることにより、フランジ17を内側方向へ45°傾斜屈曲させる第1ヘミング工程を連続的に行う。つまり、ヘミングローラ30及びガイドローラ32は互いに逆方向に回転しながら転動し、テーパローラ38の円錐面によりフランジ17を連続的に曲げて第1ヘミング工程が行われる。
この途中、図13に示すように、ガイドローラ32が中央部52b到達したときには、該中央部52bでは、ガイドローラ32とヘミングローラ30により強く挟持され表面49aと外板80aは隙間なく当接し、フランジ17は確実に折り曲げられる。これに対して、両側の端部52a及び52cの近傍では、隙間90b、90cが生じる。
また、中央部52bがガイドローラ32とヘミングローラ30により強く挟持されることに伴って、図14に示すように、移動金型18の上方部では、中央部52bに近い中央のグリッパ66bは相当に圧縮され、この部分の隙間94bは非常に狭くなる。一方、グリッパ66a及び66cに対応する部分の隙間94a、94cは、中央部52bからの距離に応じて広くなる。
さらに転動を継続して、図15に示すように、ガイドローラ32が終了側の端部52cに到達したときには、該端部52cはガイドローラ32とヘミングローラ30に挟持され表面49aと外板80aは隙間なく当接してフランジ17が確実に折り曲げられ、端部52a及び中央部52bでは隙間90dが生じる。また、図16に示すように、移動金型18の上方部では、端部52cに近いグリッパ66cは相当に圧縮され、この部分の隙間94cは非常に狭くなる。これに対して、グリッパ66a及び66bに対応する部分の隙間94a及び94bは、端部52cからの距離に応じて広くなる。
このようにして、第1ヘミング工程によるヘミング加工は、フランジ17の全長にわたって行われる。第1ヘミング加工では、ガイドローラ32とヘミングローラ30によって挟持される箇所では外板80aと表面49aが隙間なく当接することから、フランジ17は確実に折り曲げられる。また、このような加工箇所において表面49aはグリッパ66の弾性変形に基づいて移動をして外板80aに当接していることから、外板80aや中板80b及び内板80cには過度な外力が加わることはなく、歪みや変形が発生することがない。
さらに、移動金型18の表面49aと外板80aが当接する箇所は、ガイドローラ32とヘミングローラ30によって挟持される加工箇所のみであり、それ以外の箇所はグリッパ66がクッション作用を奏することによって離間した状態に保たれている。したがって、外板80aに擦り傷等が付くことが防止できる。
ステップS8において、図17の二点鎖線部で示すように、ヘミングローラ30とガイドローラ32との距離をやや遠ざけて移動金型18から離間させ、さらに、ヘミングユニット20を前進させることによりヘミングローラ30及びガイドローラ32を矢印X1方向に前進させる。この前進距離は、第1溝52と第2溝54との距離に等しい距離である。
ステップS9において、ガイドローラ32を第2溝54に係合させる。さらに、ガイドローラ32とヘミングローラ30とを接近させ、図17に示すようにガイドローラ32と円筒ローラ40により移動金型18を挟み込み押圧する。フランジ17は円筒ローラ40により押圧されて、ホイールアーチ部16の裏面に接触するまで屈曲する。つまり、フランジ17は、第1ヘミング工程時からさらに45°、当初の角度から90°屈曲することになる。
ステップS10において、図18に示すように、第2溝54にガイドローラ32を係合させながら転動させることにより、フランジ17をホイールアーチ部16の裏面に接触するまで折り曲げる第2ヘミング工程を連続的に行う。つまり、ヘミングローラ30及びガイドローラ32は互いに逆方向に回転しながら転動し円筒ローラ40の外周円筒面によりフランジ17を連続的に曲げて、第2ヘミング工程が行われる。
なお、図示を省略するが、第2ヘミング工程についても第1ヘミング工程と同様の効果が得られる。つまり、ガイドローラ32とヘミングローラ30によって挟持される箇所では、外板80aと表面49aが隙間なく当接してフランジ17は確実に当初の角度から90°屈曲し、しかも表面49aはグリッパ66の弾性変形に基づいて移動をして外板80aに当接していることから、外板80aや中板80b及び内板80cに歪みや変形が発生することがない。また、加工箇所以外ではグリッパ66がクッション作用を奏することによって離間した状態に保たれ、外板80aに擦り傷等が付くことが防止できる。
ステップS11において、ヘミングローラ30とガイドローラ32との距離をやや遠ざけて移動金型18から離間させる。さらに、ヘミングユニット20を移動金型18から一旦離間させる。
ステップS12において、移動金型18の開放処理を行う。つまり、ヘミングユニット20の向きを変えた後、裏面49bに接近させてチャック34によりノブ56を把持し、さらに、配管60の吸引を終了する。
ステップS13において待機処理を行う。すなわち、ロボット22を所定の待機位置まで移動させて移動金型18を車両12から離間させる。コントローラ24は生産管理コンピュータにヘミング加工が正常に終了したことを通知する。通知を受けた生産管理コンピュータは、その他の所定要件についても条件が成立したことを確認して生産ライン14を駆動し、ヘミング加工の終了した車両12を次工程へ搬送する。
このように、ヘミング加工装置10及び加工方法によれば、ワークであるホイールアーチ部16が移動金型18に対して誤差のある形状である場合にも、ヘミングローラ30及びガイドローラ32による加圧箇所ではホイールアーチ部16の表面が移動金型18の表面49aに当接してヘミング部を適切な形状に折り曲げ加工することができる。また、グリッパ66は弾性体であることから、加圧箇所以外では移動金型18がホイールアーチ部16に対して離間可能であるように移動金型18をホイールアーチ部16に対して弾性的に付勢することになり、隙間が強制的に潰されることがなく、外板80a、中板80b及び内板80cの歪みや変形を防止することができる。
なお、移動金型18を車両12に対して弾性的に装着するための手段は、吸着部67aのように移動金型18と車両12との間に設けられている場合に限らず、ワークの形状や材質等に応じて、例えば、図19に示すような複数のクランプ機構158を用いてもよい。
クランプ機構158は、金型板49の端部から延出するステー164と、該ステー164に対して揺動自在に設けられたシリンダ166と、ステー164に設けられた支軸を中心として傾動する開閉レバー168とを有する。開閉レバー168の一端は、車両12の基準位置に係合及び保持する弾性体のグリップ部168aとなっている。この弾性体のグリップ部168aによれば、吸着部67aと同様に、ヘミングローラ30による加圧箇所では移動金型18がホイールアーチ部16に当接し、加圧箇所以外では移動金型18がホイールアーチ部16に対して離間可能であるように、移動金型18を車両12に対して弾性的に付勢することができる。クランプ機構158と吸着機構58は併用してもよい。
また、上記の例では移動金型18を搬送する手段とヘミングユニット20を移動させる手段とを1台のロボット22で兼用しているが、移動金型18の搬送手段としての機能と、ヘミングユニット20の移動手段としての機能をそれぞれ個別のロボットに分担させてもよい。さらに、フランジ17を折り曲げる方式は単純に内側に折り曲げる方式に限らず、所定のインナーパネル等を挟み込むようにして折り曲げてもよい。
本発明に係るヘミング加工方法及び加工装置は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成乃至工程を採り得ることはもちろんである。
本実施形態に係るヘミング加工装置の斜視図である。 本実施形態に係るヘミング加工装置で、ロボットの先端に設けられたヘミングユニットの斜視図である。 ホイールアーチ部に固定された移動金型の斜視図である。 表面側からみた移動金型の斜視図である。 吸着機構の断面側面図である。 第1ヘミング工程においてヘミングユニットがフランジの端部に位置しているときのフランジ、ヘミングユニット及び移動金型の断面側面図である。 歪みのあるホイールアーチ部に移動金型を当接させて隙間が生じた状態を示す模式平面図である。 本実施形態に係るヘミング加工装置によるヘミング加工方法の手順を示すフローチャートである。 吸着機構によって移動金型をホイールアーチ部に対して取着した状態を示す模式平面図である。 フランジの一方の端部の加工を行っている状態を、第1溝に沿って展開した模式断面図である。 フランジの一方の端部の加工を行っている状態を示す模式平面図である。 第1ヘミング工程を行っている際の車両のホイールアーチ部、ヘミングローラ及びガイドローラの一部断面斜視図である。 フランジの中央部の加工を行っている状態を、第1溝に沿って展開した模式断面図である。 フランジの中央部の加工を行っている状態を示す模式平面図である。 フランジの他方の端部の加工を行っている状態を、第1溝に沿って展開した模式断面図である。 フランジの他方の端部の加工を行っている状態を示す模式平面図である。 第2ヘミング工程時のヘミングローラ、ガイドローラ、フランジ及び移動金型の位置を示す断面図である。 第2ヘミング工程を行っている際の車両のホイールアーチ部、ヘミングローラ及びガイドローラの一部断面斜視図である。 クランプ機構を有する移動金型をホイールアーチ部に固定した状態を示す斜視図である。
符号の説明
10…ヘミング加工装置 12…車両
16…ホイールアーチ部 17…フランジ
18…移動金型 20…ヘミングユニット
22…ロボット 30…ヘミングローラ
32…ガイドローラ 38…テーパローラ
40…円筒ローラ 49…金型板
49a…表面 49b…裏面
52…第1溝 54…第2溝
58…吸着機構 66、66a〜66c…グリッパ
67a…吸着部(弾性体) 67b…ベース部
158…クランプ機構 168…開閉レバー
168a…グリップ部(弾性体)

Claims (2)

  1. 金型とローラとによりワークを挟み、前記ローラを前記ワークの端部に設けられたフランジに沿って転動させることで前記フランジをヘミング加工するヘミング加工方法であって、
    前記ローラが転動する部分のうち、前記ローラによる前記ワークの加圧箇所では前記金型前記ワークに当接させ、加圧箇所以外では前記金型前記ワークに対して離間させることを特徴とするヘミング加工方法。
  2. ワークを挟み、前記ワークの端部に設けられたフランジをヘミング加工する金型及びローラを備え
    前記金型は、金型本体と、前記金型本体に設けられて前記ワークに吸着する吸着機構と、を有し、
    前記吸着機構は、前記金型本体と前記ワークの間に設けられ、前記ローラの加圧方向に伸縮可能な弾性体を有することを特徴とするヘミング加工装置。
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