JP2007152391A - ヘミング加工方法及びヘミング加工装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ヘミング加工時において、ローラをフランジに沿って高速且つ正確に追従させる。
【解決手段】ヘミングユニット20は、フランジ17に対してヘミング加工を行うヘミングローラ30と、ヘミングローラ30をフランジ17の延在する方向に沿ってガイドする第1溝52及び第2溝54と、該第1溝52及び第2溝54と係合するガイドローラ32と、ガイドローラ32とヘミングローラ30とを接近及び離間させるシリンダ106とを有し、第1支持手段126、第2支持手段127及び第3支持手段138と、リニアガイド112、130及び132とにより構成されるフローティング機構を介して、ロボット22に支持される。
【選択図】図4

Description

本発明は、ワークの端部に設けられたフランジを折り曲げるヘミング加工方法及びヘミング加工装置に関する。
例えば、自動車のボンネット、トランク、ドア及びホイールハウスの縁部に対しては、パネルの縁部が起立したフランジをパネルの内側方向へ折り曲げるヘミング加工が行われることがある。このヘミング加工としては、固定金型の上にパネルを位置決め保持しておき、該パネルにおける端部のフランジに対してローラを押しつけながら折り曲げるというロールヘミング加工を挙げることができる。ロールヘミング加工(以下単に、ヘミング加工という)では、折り曲げ角度が大きいため折り曲げ精度を考慮して予備曲げ(プリヘミング)、仕上げ曲げ(本ヘミング)といった複数段階の工程を経て加工が行われることがある。
このようなヘミング加工としては、専用工程を営むために専用スペースに設けられた金型にワークをセットすると共に、ロボット先端に保持されたユニットをフランジに沿って転動させることによりヘミング加工を行う方法が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
特開平7−60370号公報 特許第2924569号公報
ところで、近時の自動車産業では製品を短期間で開発すると共に、多くの車種を同時期に製造することが望まれており、より一層の生産性向上やサイクルタイム短縮の観点から、ヘミング加工用のローラの転動速度を高速にして、ヘミング加工時間を短縮することが希求されている。
しかしながら、上記特許文献1に記載された方法では、ヘミング加工用のローラである押圧ローラのヘミング加工時での移動が、ロボットの移動でのみ制御されており、特に予備曲げ時には前記押圧ローラの姿勢及び加圧力の規制が困難であって、例えば、該押圧ローラの転動速度を高速にした場合には、フランジが過度に折れ曲がり又は波立つような加工不良が生じるおそれがある。
また、上記特許文献2に記載された方法では、ヘミング加工用のローラであるヘム用ローラの転動方向をガイドするガイド部が設けられてはいるが、ガイド用の溝が1条のみであることから、予備曲げ時と仕上げ曲げ時で異なるヘミングローラを用いなければならず、ローラ交換のための余分な時間を要する。また、ヘム用ローラの転動速度を高速にすると、ロボットの移動軌跡とティーチング軌跡(ガイド溝のガイド方向)とが大きくずれ、ガイド部とガイド溝との摩擦が大きくなり、場合によっては、ガイド部がガイド溝から乗り上げるおそれがある。さらに、ヘム用ローラとガイド部とが、同軸で一体的に構成されているため、ガイド部がガイド溝から乗り上げた場合には、ヘム用ローラがフランジから浮いてしまい、極度の加工不良を生じるおそれがある。
なお、上記特許文献2に記載された方法では、ヘム用ローラとガイド部とを同軸で一体的に支持するローラ軸は、ユニバーサルジョイントによって水平状態を保ちながら上下動し得るように構成されており、ヘミング加工前の位置決め時には、ユニバーサルジョイントとガイド部との間に設けられ、該ローラ軸を上下動させる狭持用シリンダにより、ガイド部を下方に移動させてガイド溝に設置することができる。しかしながら、ヘミング加工時には、狭持用シリンダの押圧力によりローラ軸がロボットの手首部分に対して固定されるため、上記のように、ガイド部とガイド溝との間の摩擦が大きくなることでガイド部がガイド溝から乗り上げ、ヘム用ローラがフランジから浮いてしまい、極度の加工不良を生じるおそれがある。
本発明は、このような課題を考慮してなされたものであり、ヘミング加工時においてローラを柔軟に支持することにより、該ローラをフランジに沿って高速且つ正確に追従させることができるヘミング加工方法及びヘミング加工装置を提供することを目的とする。さらに、本発明は、上記のようにヘミング加工時においてローラを柔軟に支持する構成においても、ヘミング加工前におけるローラの位置決めを迅速に行うことができるヘミング加工方法及びヘミング加工装置を提供することを目的とする。
本発明のヘミング加工方法は、ワークのフランジに対して、移動機構に変位自在に支持されるヘミングローラを用いて、ヘミング加工を行うヘミング加工方法であって、前記移動機構により前記ヘミングローラを前記ワークに接近させる時には、前記ヘミングローラの前記移動機構に対する変位を規制した状態とし、前記ヘミング加工時には、前記ヘミングローラを前記移動機構に対して変位自在な状態とすることを特徴とする。
このように、ヘミングローラをワークに接近させる時に、ヘミングローラの移動機構に対する変位を規制した状態とすることで、ヘミングローラが揺れやがたつきを生じることがなく、正確且つ迅速に位置決めをすることができる。また、ヘミング加工時に、ヘミングローラを移動機構に対して変位自在な状態とすることで、ヘミングローラをワークのフランジに対して、より一層高速且つ正確に追従させることができる。
また、前記ヘミングローラと共に前記ワークを挟み且つ前記移動機構に変位自在に支持される受けローラを用い、前記ヘミングローラを前記ワークに接近させる時には、前記ヘミングローラ及び前記受けローラの前記移動機構に対する変位を規制した状態とし、前記ヘミング加工時には、前記ヘミングローラと前記受けローラとの間の加圧力又は距離を所定値に保持した状態で、前記ヘミングローラ及び前記受けローラを前記移動機構に対して変位自在な状態とすることが好ましい。
これにより、ヘミングローラをワークに接近させる際の位置決めを、より正確且つ迅速にすることができる。また、ヘミング加工時において、ヘミングローラをワークのフランジに対して、より一層高速且つ正確に追従させることができると共に、より均一なヘミング加工を施すことが可能となる。
本発明のヘミング加工装置は、ワークのフランジに対してヘミング加工を行うヘミングローラと、該ヘミングローラと共に前記ワークを挟む受けローラと、前記ヘミングローラと前記受けローラとを接近及び離間させる可動機構とを含むヘミングユニットと、該ヘミングユニットを支持すると共に、前記ヘミングユニットを所定の位置に移動させる移動機構とを有し、前記ヘミングユニットを前記移動機構に対して、変位自在に連結するフローティング機構を備えることを特徴とする。
このように、ヘミングユニットを移動機構に対して変位自在に連結するフローティング機構を用いることにより、ヘミングローラをフランジに対して、より高速且つ正確に追従させることが可能となる。
また、前記ヘミングユニットの前記移動機構に対する、前記フローティング機構による変位を規制可能な規制手段を備えると、作業工程に応じてフローティング機構の作用を規制することが可能となる。
さらに、前記可動機構は、前記移動機構に前記フローティング機構を介して連結される基部と、該基部に対して、前記ヘミングローラと前記受けローラとを接近及び離間させる方向に変位可能に構成され、前記ヘミングローラの回転軸又は前記受けローラの回転軸が設けられる可動部とを有し、前記規制手段は、前記可動部に設けられる第1の係止部と、前記移動機構に設けられると共に、前記第1の係止部と係合する第2の係止部とを有するものとしてもよい。
このような構成とすることにより、より簡単な構成で、フローティング機構の使用及び規制を制御することができ、装置の簡略化と低コスト化を図ることができる。
本発明によれば、ローラをフランジに沿って高速且つ正確に追従させることができ、ヘミング加工時間の短縮及び加工不良の回避が可能となる。さらに、本発明によれば、ヘミング加工前に、ヘミング加工用のローラをワークに対して迅速に位置決めでき、サイクルタイムを短縮することができる。
以下、本発明に係るヘミング加工方法について、それを実施するヘミング加工装置との関係で好適な実施形態を挙げ、添付の図1〜図11を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態としてのヘミング加工装置により、車両のホイールアーチ部のフランジに対してヘミング加工を行う様子を説明するための概略斜視図である。本実施形態に係るヘミング加工装置10は、いわゆるホワイトボディの状態のワークとしての車両12について組み立て及び加工を行う生産ライン14における途中工程に設定されており、左後輪側のホイールアーチ部16のフランジ17についてヘミング加工を行うための装置である。ホイールアーチ部16は略180°の略円弧形状となっている。ヘミング加工装置10による加工前の状態において、フランジ17はホイールアーチ部16の端部16a(図7の二点鎖線部参照)から内側に向かって90°の屈曲形状となっている。
図1に示すように、ヘミング加工装置10は、車両12のホイールアーチ部16に接触させる移動金型18と、該移動金型18を移動させると共に、先端にヘミングユニット20を支持する移動機構としてのロボット22と、生産ライン14における所定の位置に車両12が搬送されてきたことを検出する光電センサ23と、統括的な制御を行うコントローラ24とを有する。
ロボット22は、産業用多関節型であって、プログラム動作によってヘミングユニット20を任意の位置で且つ任意の姿勢に移動可能である。また、ロボット22の近傍には、車両12の種類に応じた複数種の移動金型18が配置される格納台26が設けられており、該格納台26の位置データはコントローラ24に記憶されている。該コントローラ24は、生産ライン14の運行制御を行う図示しない外部の生産管理コンピュータに接続され、生産ライン14上を搬送される車両12の種類等を示す情報がコントローラ24に供給される。
ヘミングユニット20は、図2に示すように、ロボット22の先端に固定されるブラケット22aを介して支持され、該ブラケット22aに取り付けられる外箱21内に収納されるものであり、該外箱21の上面の孔部21aから突出するように設けられるヘミングローラ30と、受けローラとしてのガイドローラ32とを有する。また、外箱21の先端面にはチャック34が設けられる。チャック34は、コントローラ24の作用下に開閉する一対のフィンガー36を有し、移動金型18の移動用に用いられる。
ヘミングローラ30及びガイドローラ32は、支軸30a、32aに対して回転自在に軸支されている。また、ヘミングローラ30及びガイドローラ32は、X方向(支軸30a、32aが並ぶ方向)に移動可能であって、支軸30aと支軸32aとの間隔が調整されることで、ヘミングローラ30及びガイドローラ32により挟まれる部材に対して加圧が可能である。さらに、ヘミングローラ30及びガイドローラ32は、後述するフローティング機構を介してロボット22に支持されており、相対的な位置を保持しながらX方向及びY方向(支軸30a、32aの軸方向)に移動可能であり、外力によって従動的且つ弾性的に移動する。つまり、支軸30aと支軸32aは、調整された間隔を維持したままX方向に連動して移動可能となる。
ヘミングローラ30は、先端側に設けられるテーパローラ38と、該テーパローラ38と一体構造で基端側に設けられる円筒ローラ40とからなる。テーパローラ38は、側面視で45°に傾斜した先細り形状の円錐台であり、稜線長さL1(図7参照)はフランジ17の高さHよりやや長く設定されている。円筒ローラ40は、テーパローラ38の基端側最大径部よりもやや大径の円筒形状である。
ガイドローラ32は、周囲が狭幅に設定された円盤形状であり、移動金型18に設けられた第1溝52又は第2溝54(図7参照)に係合可能である。すなわち、ガイド部材として作用する第1溝52と第2溝54及びガイドローラ32により、ヘミングローラ30の支軸30aの軸方向であるY方向及び支軸30a、32aが並ぶ方向であるX方向のフランジ17に対する変位を規制しながら、ヘミングローラ30をフランジ17に沿ってガイドする。また、ガイドローラ32のY方向位置は、ヘミングローラ30の円筒ローラ40の高さL2の中心(L2/2)の位置に一致している(図7参照)。
ここで、ヘミングユニット20について、図3〜図5を参照して詳細に説明する。図3は、ヘミングユニット20の斜視図であり、図4は、ヘミング加工前のヘミングユニット20を示す一部断面側面図であり、図5は、ヘミング加工時のヘミングユニット20を示す一部断面側面図である。なお、図3〜図5では、ヘミングユニット20の構造が視認可能となるように外箱21を二点鎖線で透明状に図示している。
ヘミングユニット20は、ヘミングローラ30及びガイドローラ32と、これらを軸支する支軸30a及び32aと、支軸30aを上端面に有する可動部としての第1可動部100と、支軸32aを上端面に有する可動部としての第2可動部102と、第1可動部100及び第2可動部102の下部にて対向する側面100a及び102aにロッド104を連結して配設され、第1可動部100及び第2可動部102を連結すると共にX方向に変位させるシリンダ106と、第1可動部100、第2可動部102及びシリンダ106をロボット22に対して支持する基部110とを備える。
基部110は、側面視(図4参照)で下辺が上辺より長い略コの字型の形状であって、該基部110は、ブラケット22aに固定され側面視(図4参照)で略コの字型の支持部材22bによってY方向に延在支持される第2レール25に対して、リニアガイド112を介してY方向に変位可能に支持される第3可動部114と、該第3可動部114のY方向中央やや下部からX方向に向けて突設される矩形状のベース116と、該ベース116の先端面に設けられる矩形状の先端支持部材118と、第3可動部114の上部からベース116と平行な方向に突設される矩形状の平板120aと、該平板120aの先端部に第3可動部114と平行に設けられる矩形状の仕切部120bとを有する。また、第2可動部102上部における第3可動部114側の側面102bと、第2可動部102から第3可動部114側に延出される延出部122の先端部からY方向に向かって、平板120aに接触しないように突設される支持部材124の側面124aとの間には、第1支持手段126及び第2支持手段127が直列に配設され、これらの間を仕切るように仕切部120bが設けられる。
また、第3可動部114と先端支持部材118とが向かい合うベース116の上部空間には、該ベース116と平行に第1レール128が延在する。そして、第1可動部100及び第2可動部102は、第1レール128に対して、夫々リニアガイド130、132を介してX方向に変位可能に支持される。つまり、第1可動部100及び第2可動部102は、リニアガイド130、132等を介して、基部110に支持され、これらが可動機構として機能する。また、第2可動部102は、上記のような仕切部120bの介在により、第1支持手段126及び第2支持手段127にて、X方向に従動的且つ弾性的に支持される。すなわち、第2可動部102が第1可動部100から離間する方向に変位すると、第2支持手段127が仕切部120bによって縮められ、第2可動部102が第1可動部100に接近する方向に変位すると、第1支持手段126が仕切部120bによって縮められる。
さらに、支持部材22bの下部端面からX方向に突設される横出部22cとベース116とが、第3支持手段138により従動的且つ弾性的に支持される。該第3支持手段は、横出部22cとベース116の両側端部を連結するように2個一対で設けるものとするが、横出部22cとベース116の幅方向の中心部を連結するように1個としてもよいのはもちろんである。
また、第1支持手段126、第2支持手段127及び第3支持手段138は、いずれも同様な構成であって、第1支持手段126は、軸部126aと、該軸部126aの周囲に設置されるスプリング126bとから構成され、第2支持手段127は、軸部127aと、該軸部127aの周囲に配置されるスプリング127bとから構成される。同様に、第3支持手段138は、軸部138aと、該軸部138aの周囲に設置されるスプリング138bとから構成される。なお、上記各軸部126a、127a、138aは、例えば油圧式ダンパ又は空気式ダンパ等により構成してもよい。
第1支持手段126及び第2支持手段127が上記のような構成を有するため、上記のように、第2可動部102は、リニアガイド132により基部110に対してX方向に変位自在に支持されると共に、第1支持手段126及び第2支持手段127により仕切部120bを介して基部110に対して、X方向に従動的且つ弾性的に支持される。同様に、第3支持手段が上記のような構成を有するため、ベース116は、第3支持手段によりロボット22に固定される横出部22cに対して、Y方向に従動的且つ弾性的に支持される。
ところで、第2可動部102は、下方に延在する一方の側面102aと、他方の側面102cとを有し、前記他方の側面102cには、第1の係止部としての第1ストッパ134が設けられ、該第1ストッパ134は、横出部22cの先端部に設けられる第2ストッパ136と係合自在である。すなわち、第1ストッパ134の先端が略円錐台状の凸部とされ、第2ストッパ136が、前記第1ストッパ134の先端が挿入可能な略すり鉢状の凹部とされる。このため、図4に示すように、シリンダ106のロッド104が延出して、ヘミングローラ30とガイドローラ32との間隔が最大限に開いている状態、すなわち後述するヘミング加工前又は加工後におけるヘミングローラ30が車両12と離間している状態で、第1ストッパ134と第2ストッパ136とは係合する。一方、図5に示すようにシリンダ106のロッド104が縮退して、ヘミングローラ30とガイドローラ32との間隔が狭持されている状態、すなわち後述するヘミング加工時におけるヘミングローラ30が車両12と接触している状態では、第1ストッパ134と第2ストッパ136とは係合しない。
なお、第1可動部100は、シリンダ106のロッド104が延出し、第1ストッパ134と第2ストッパ136とが係合している状態(図4参照)では、当該シリンダ106に連結されるロッド104による第2可動部102側とは反対方向への押圧力により、先端支持部材118に接触支持される。一方、シリンダ106のロッド104が縮退し、第1ストッパ134と第2ストッパ136とが係合していない状態(図5参照)では、第1可動部100は、ロッド104による第2可動部102側への引き付け力により、第2可動部102と接近した状態で保持される。
本実施形態におけるヘミングユニット20は、以上のように構成される。このため、図5に示すように、第1ストッパ134と第2ストッパ136とが係合していない状態では、第1可動部100及び第2可動部102が、リニアガイド130、132を介して、基部110に対してX方向に一体的に変位自在に支持されると共に、該X方向への変位は、第1支持手段126及び第2支持手段127により従動的且つ弾性的に支持される。そして、このように、第1可動部100及び第2可動部102を支持する基部110は、リニアガイド112を介して、ロボット22に対してY方向に変位自在に支持されると共に、該Y方向への変位は、第3支持手段138により従動的且つ弾性的に支持される。従って、この場合には、第1可動部100及び第2可動部102、換言すれば、ヘミングローラ30及びガイドローラ32は、ロボット22に対して、X方向及びY方向に変位自在に、従動的且つ弾性的に支持されることになる。すなわち、リニアガイド112、130及び132と、第1支持手段126、第2支持手段127及び第3支持手段138とが、ヘミングユニット20とロボット22との間に介在するフローティング機構として作用し、ヘミング加工時におけるガイドローラ32の第1溝52又は第2溝54への追従性が著しく向上し、ヘミングローラ30をフランジ17に対して高速且つ正確に追従させることが可能となるが、詳細は後述する(図9及び図11参照)。
一方、図4に示すように、第1ストッパ134と第2ストッパ136とが係合している状態では、第1可動部100及び第2可動部102のX方向への変位が、シリンダ106のロッド104の延出力により規制され、また、基部110のY方向への変位が第1ストッパ134と第2ストッパ136との係合により規制される。すなわち、この場合には、上記フローティング機構によるフローティング作用が規制され、ヘミングローラ30及びガイドローラ32は、ロボット22に対して、固定支持される。このため、例えばヘミング加工前において、ヘミングローラ30及びガイドローラ32を、車両12及び移動金型18へ接近させて位置決めする際に、フローティング機構を規制しておくことにより、前記位置決めを迅速に行うことができるようになるが、詳細は後述する。
次に、移動金型18について説明する。図6に示すように、移動金型18は、金型板49をベースに構成されている。金型板49は板形状であり、ホイールアーチ部16に接触する側を表面49a(図7参照)、その反対側の面を裏面49bと呼んで区別する。また、ホイールアーチ部16の端部16aからみてワーク側(図7では上側)を内側、その反対側(図7では下側)を外側と呼んで区別する。
金型板49は、ホイールアーチ部16の周囲に表面49aが当接するアーチ形の板形状であって、表面49aは車両12の表面形状に合わせた3次元的な曲面に設定される。従って、移動金型18がホイールアーチ部16に取り付けられるとき、第1溝52及び第2溝54はフランジ17と平行に配設されると共に、表面49aは車両12に対して広い面積で面接触する。
移動金型18は、ホイールアーチ部16の端部16aよりやや外側に沿って形成される外側円弧部50と、裏面49bにおいて外側円弧部50に沿って平行に設けられる第1溝52及び第2溝54と、裏面49bに設けられるノブ56と、周囲に設けられる3つのクランプ機構58と、該クランプ機構58に圧縮流体を供給及び回収する配管60と、該配管60の流体供給方向の切換制御等を行う制御弁62とを有する。制御弁62は、コントローラ24により制御される。第1溝52は、金型板49上でフランジ17の端部16aよりも突出した外側に設けられ、第2溝54は端部16aよりも内側に設けられている。
移動金型18は、ホイールアーチ部16の周囲にのみ当接することから小型である。また、車両12に対して側面から当接することから車両12の重量が加わることがなく、耐荷重構造でないことから軽量に設定される。従って、移動金型18は、ノブ56をチャック34で把持することによりロボット22により簡便に移動可能である(図1及び図2参照)。
クランプ機構58は、金型板49の端部から延出するステー64と、該ステー64に対して揺動自在に設けられるシリンダ66と、ステー64に設けられる支軸を中心として傾動する開閉レバー68とを有する。開閉レバー68の一端は、車両12の基準位置に係合及び保持するグリップ部68aとなっており、支軸を介して反対側端部はシリンダ66のロッド66aに対して回転自在に結合されている。つまり、シリンダ66のロッド66aを延出させることにより開閉レバー68が閉じてグリップ部68aにより車両12を保持し、ロッド66aを縮退させることにより開閉レバー68が開いて(図6の二点鎖線部参照)移動金型18を車両12から接近又は離間させることができる。車両12は、生産ライン14上における停止位置が規定値から多少ずれる場合があるが、このクランプ機構58により移動金型18はホイールアーチ部16に対して正確に位置決めされる。
クランプ機構58によって移動金型18がホイールアーチ部16に固定されると、図7に示すように、外側円弧部50はホイールアーチ部16の端部16aよりも外側(図7における下側)に配置される。第1溝52は、端部16aよりやや外側であり、また、第2溝54は端部16aより内側である。つまり、第1溝52と第2溝54は端部16aを基準として略対称位置で、端部16aに沿って平行配置される。
次に、以上のように構成されるヘミング加工装置10を用いて、ホイールアーチ部16のフランジ17についてヘミング加工を行う加工方法について図8を参照しながら説明する。図8に示す処理は、主にコントローラ24による制御下において、移動金型18、ヘミングユニット20及びロボット22によって実行される。
先ず、ステップS1において、生産管理コンピュータから、次に搬送されてくる車両12の車種の情報を確認した後、ロボット22は現在把持している移動金型18を格納台26の規定位置に戻し、車種に対応する別の移動金型18をチャック34により把持する。すでに対応する移動金型18を保持している場合には、この持ち替え作業は不要であり、また、同じ車種の車両12が複数台連続して搬送される際には、移動金型18を持ち変える必要がないことはもちろんである。
ステップS2において、光電センサ23の信号を確認して車両12が搬送されてくるまで待機する。車両12は、生産ライン14により搬送され、ロボット22の近傍における所定位置で停止する。光電センサ23により車両12の搬送が確認された時点でステップS3へ移る。
ステップS3において、ロボット22を動作させて移動金型18の表面49aを車両12のホイールアーチ部16に当接させ、制御弁62を切換駆動することによりクランプ機構58の開閉レバー68を閉じさせる。これにより、移動金型18はホイールアーチ部16に対して取着され、正確に位置決め固定される。つまり、このステップS3においては大型の重量物である車両12は完全に停止しており、小型軽量な移動金型18を接近させていることにより、位置決め固定が簡便になされる。
なお、所定のセンサによりホイールアーチ部16に対する移動金型18の相対的な位置をリアルタイムで確認しながらロボット22の移動経路を補正しながら接近させるようにしてもよい。また、移動金型18に基準ピンを設けておき、該基準ピンを車両12の所定の基準孔に挿入させることにより位置決めをしてもよい。これらの位置決め手段は併用してもよいことはもちろんである。
ステップS4において、チャック34のフィンガー36を開いた後、ヘミングユニット20を移動金型18から一旦離間させる。
ステップS5において、ヘミングユニット20の向きを変えた後、移動金型18の外側円弧部50に接近させて位置決めをして、ガイドローラ32を第1溝52に係合させる。
このとき、ヘミングユニット20においては、シリンダ106のロッド104を延出させた状態として、第1ストッパ134と第2ストッパ136とを係合させておく。これにより、ヘミングローラ30とガイドローラ32との間は最大限に離間した状態となって、その離間した部分に、フランジ17及び金型板49を容易に挿入させることが可能となり、さらに、ヘミングユニット20における上記フローティング作用が規制された状態が維持されることで、ヘミングローラ30及びガイドローラ32は揺れやがたつきを生じることがなく、ロボット22に一体的に固定された状態で位置決めされる。つまり、本実施形態のヘミング加工装置10は、シリンダ106のロッド104を延出させるだけで、ヘミングローラ30とガイドローラ32との間が十分に離間され、同時にフローティング機構が規制されてヘミングローラ30及びガイドローラ32を含むヘミングユニット20の揺れやがたつきも防止されるという、簡単で優れた位置決め性能を奏する。
このため、ヘミングローラ30及びガイドローラ32の位置決めを、迅速且つ正確に行うことが可能となり、サイクルタイムを短縮することができる。なお、上記ステップS4においても、ステップS5と同様に、ヘミングユニット20におけるフローティング作用を規制しておいてもよく、この場合には、ロボット22の移動動作中に、ヘミングユニット20が揺れやがたつきに起因する、ロボット22の先端部での異音や振動の発生を抑制することができる。
ステップS6において、シリンダ106のロッド104を縮退させて、ガイドローラ32とヘミングローラ30とを接近させ、図7に示すようにガイドローラ32と円筒ローラ40により移動金型18を挟み込む。このとき、フランジ17はテーパローラ38により押圧されて錐面に沿って45°傾斜して屈曲することになる。また、図7から明らかなように、ガイドローラ32と円筒ローラ40との距離は、第1溝52の底部と表面49aとの幅wに規定されて、過度に接近することがない。従って、フランジ17が規定量以上に屈曲し、又は波立つ形状となることがない。さらに、ガイドローラ32と円筒ローラ40のY方向位置が一致するように対向配置されていることから移動金型18を確実に挟み込むことができる。これにより、移動金型18にモーメント力が加わることがなく、弾性変形やずれが生じることが防止される。
さらに、このとき、シリンダ106のロッド104の縮退によるフランジ17へのテーパローラ38での押圧動作と同時に、第1ストッパ134と第2ストッパ136との間の係合が外れて、ヘミングユニット20でのフローティング機構の規制が解除される。つまり、本実施形態のヘミング加工装置10は、シリンダ106のロッド104を縮退させるという簡単な動作で、テーパローラ38によるフランジ17への押圧動作が行われ、さらに、フローティング機構の規制も解除され、以下のステップにて説明するヘミング加工に備えることが可能となる。
ステップS7において、図9に示すように、第1溝52にガイドローラ32を係合させながら転動させることにより、フランジ17を内側方向へ45°傾斜屈曲させる第1ヘミング工程を連続的に行う。つまり、ヘミングローラ30とガイドローラ32との間の加圧力や距離を所定値に保持した状態で、互いに逆方向に回転させながら転動させ、テーパローラ38の円錐面によりフランジ17を連続的に曲げて第1ヘミング工程が行われる。このとき、ヘミングローラ30及びガイドローラ32は、上記のようにフローティング機構により支持されていることから、相対的な位置を保持したままX方向及びY方向に変位可能であり、ロボット22の動作軌跡に多少の誤差があっても、ガイドローラ32は第1溝52に正確に倣って移動することができ、このため、ヘミングローラ30及びガイドローラ32の転動速度を高速にすることも可能となる。
従って、テーパローラ38はフランジ17を規定の向きに押圧、変形させることができる。また、ロボット22の動作精度は極度に高精度である必要はなく、動作速度の高速化及び制御手順の簡便化が図られる。第1ヘミング工程によるヘミング加工は、フランジ17の全長にわたって行われる。
ステップS8において、図10の二点鎖線部で示すように、シリンダ106のロッド104を若干延出させ、ヘミングローラ30とガイドローラ32との距離をやや遠ざけて車両12及び移動金型18から離間させる。なお、この場合、シリンダ106のロッド104を最大限に延出させると、ヘミングユニット20のフローティング機構が規制され、以下のステップS9における位置決めを迅速に行うことができるが、本実施形態では、以下のステップS9でのヘミングユニット20の移動距離が比較的短いこと等を考慮して、上記のようにロッド104を若干延出させるものとする。
ステップS9において、ヘミングユニット20を移動させることによりヘミングローラ30及びガイドローラ32を矢印Y1方向に移動させる。この移動距離は、第1溝52と第2溝54との距離に等しい。
ステップS10において、シリンダ106のロッド104を縮退させて、ガイドローラ32を第2溝54に係合させる。さらに、ガイドローラ32とヘミングローラ30とを接近させ、図10に示すように、ガイドローラ32と円筒ローラ40により移動金型18を挟み込み押圧する。このように、ガイドローラ32を第1溝52から第2溝54に移動させる際の動作手順は単純であって、ヘミングユニット20の向きは一定のまま矢印Y1方向に移動させるだけでよい。また、移動距離も比較的短いことから移行は短時間で終了する。
またこのとき、フランジ17は円筒ローラ40により押圧されて、ホイールアーチ部16の裏面に接触するまで屈曲する。つまり、フランジ17は、第1ヘミング工程時からさらに45°、すなわち当初の角度から90°屈曲することになる。
ステップS11において、図11に示すように、第2溝54にガイドローラ32を係合させながら転動させることにより、フランジ17をホイールアーチ部16の裏面に接触するまで折り曲げる第2ヘミング工程を連続的に行う。つまり、ヘミングローラ30とガイドローラ32との間の加圧力や距離を所定値に保持した状態で、互いに逆方向に回転させながら転動させ、円筒ローラ40の外周円筒面によりフランジ17を連続的に曲げて、第2ヘミング工程が行われる。
また、第2溝54は金型板49の裏面49b側に設けられていることから、フランジ17及び金型板49は円筒ローラ40及びガイドローラ32に挟み込まれて確実に押圧され、しかも加圧力は他の箇所に分散することなく且つ加圧力を制限するストッパはなく、フランジ17に集中して作用する。これにより、フランジ17は確実に屈曲する。
第2ヘミング工程についても第1ヘミング工程と同様に、ヘミングローラ30及びガイドローラ32が、フローティング機構の作用により第2溝54に沿った正確な経路を移動し、フランジ17の全長にわたって加工が行われる。
ステップS12において、ステップS8と同様に、シリンダ106のロッド104を縮退させて、ヘミングローラ30とガイドローラ32との距離をやや遠ざけて移動金型18から離間させる。さらに、ヘミングユニット20を移動金型18から一旦離間させる。
ステップS13において、移動金型18の開放処理を行う。つまり、ヘミングユニット20の向きを変えた後、裏面49bに接近させてチャック34によりノブ56を把持し、さらに、制御弁62を切換駆動することによりクランプ機構58の開閉レバー68を開く。
ステップS14において待機処理を行う。すなわち、ロボット22を所定の待機位置まで移動させて移動金型18を車両12から離間させる。コントローラ24は生産管理コンピュータにヘミング加工が正常に終了したことを通知する。通知を受けた生産管理コンピュータは、その他の所定要件についても条件が成立したことを確認して生産ライン14を駆動し、ヘミング加工の終了した車両12を次工程へ搬送する。
以上のように、本実施形態に係るヘミング加工方法及びヘミング加工装置によれば、ヘミングローラ30及びガイドローラ32を備えるヘミングユニット20が、リニアガイド112、130及び132と、第1支持手段126、第2支持手段127及び第3支持手段138とにより構成されるフローティング機構を介して、支軸30aと支軸32aとが並ぶ方向であるX方向、及び支軸30a及び支軸32aの軸方向であるY方向に変位自在に、ロボット22により支持されているので、ヘミング加工時におけるガイドローラ32の第1溝52及び第2溝54への追従性が著しく向上し、ヘミングローラ30をフランジ17に対して正確に追従させることが可能となり、ガイドローラ32が第1溝52又は第2溝54に乗り上げるような不都合を回避することが可能となる。さらに、上記フローティング機構によって、ロボット22の動作軌跡に多少の誤差があっても、ガイドローラ32は第1溝52に正確に倣って移動することができる。このため、ヘミングローラ30及びガイドローラ32の転動速度を高速にすることができ、ヘミング加工に要する作業時間を短縮することができる。
さらにまた、ヘミング加工装置10は、フローティング機構を規制するための規制手段である第1ストッパ134及び第2ストッパ136を備えるため、各作業工程に応じてフローティング機構の作用を規制することが可能となる。このため、ヘミングローラ30及びガイドローラ32の位置決め時に、前記フローティング機構の作用を規制しておくことにより、ヘミングローラ30及びガイドローラ32は揺れやがたつきを生じることがなく、ロボット22に一体的に固定された状態で、正確且つ迅速に位置決めすることが可能となる。
さらに、本実施形態によれば、ヘミングローラ30とガイドローラ32とを接近及び離間させるシリンダ106のロッド104の延出動作又は縮退動作と一体的に、各作業工程に応じたフローティング機構の使用又は規制を選択することができる。すなわち、ヘミングローラ30及びガイドローラ32の位置決め時では、ヘミングローラ30とガイドローラ32とを離間させておくためにロッド104を延出させることで、第1ストッパ134と第2ストッパ136とが係合して、フローティング機構が規制される。一方、ヘミング加工時では、ヘミングローラ30とガイドローラ32とを接近させておくためにロッド104を縮退させることで、第1ストッパ134と第2ストッパ136との係合が外れて、フローティング機構が作用するようになる。このため、ヘミング加工装置10では、フローティング機構の使用及び規制が簡単な機構により実現されており、装置の簡素化と低コスト化が可能となる。
また、ヘミング加工装置10によれば、小型軽量な移動金型18を用いることにより生産ライン14上を搬送される車両12に当接させてヘミング加工をすることができ、ヘミング加工のための専用スペースが不要である。また、他の組立及び加工工程と同様に生産ライン14においてヘミング加工を行うことからヘミング加工だけのために車両12を他の専用スペースに搬送する手間がなく、生産性が向上する。さらに、ヘミング加工装置10によれば、移動金型18をワークの加工部分に当接させながら加工を行うことから、ワークの大きさに関わらずに適用される。移動金型18は小型軽量であることから格納台26に複数台を格納可能であって、保管及び管理が簡便であると共に、ロボット22は車種に対した移動金型18を選択してヘミング加工を行うことができ、汎用性が向上する。
さらにまた、ヘミングローラ30は第1ロールヘミング時及び第2ロールヘミング時に共用できるため、ローラの交換が不要である。第1溝52及び第2溝54は裏面49b側に設けられていることから、第2ヘミング工程時に、フランジ17及び金型板49を円筒ローラ40とガイドローラ32により挟み込んで加圧することができる。
さらに、ヘミング加工装置10によれば一台のロボット22を移動金型18の移動手段、及びヘミング加工の加工手段に兼用することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることは当然可能である。
例えば、上記実施形態では、機構及び制御の簡素化ため、フローティング機構の規制手段としての第1ストッパ134及び第2ストッパ136の係合動作を、ヘミングローラ30とガイドローラ32の接近及び離間動作と一体的に動作させるようにしたが、これに限らず、上記規制手段を、ヘミングローラ30とガイドローラ32の接近及び離間動作とは別体で動作するように構成して、コントローラ24等により制御するようにしてもよい。
なお、上記の第1溝52及び第2溝54はガイドローラ32を案内するものであれば必ずしも溝形状に限らず、例えば凸のレール(ガイド条)として、ガイドローラ32の周面に環状溝を設けてもよい。
また、上記フローティング機構は、上記実施形態のようにガイドローラ32を用いるヘミング加工装置以外にも適用可能であって、例えば、ガイドローラ32を省略した装置では、第1可動部100を省略して、第2可動部102の上端面にヘミングローラ30を配設すると共に、先端支持部材118を下方に延出させて、該先端支持部材118にシリンダ106のロッド104を固定するように構成すればよい。さらに、上記フローティング機構は、ヘミング加工装置の使用条件等に応じて、ガイドローラ32側又はヘミングローラ30側のいずれか一方のみに作用するように設けることも当然可能である。
上記のヘミング加工装置10では、車両12における左後輪のホイールアーチ部16に対してヘミング加工を行う例について示したが、これに限らず、その他の箇所についても対応する移動金型を設定することにより適用可能となることはもちろんである。例えば、ヘミング加工を行う適用箇所としては、車両12におけるフロントホイールハウス縁部、ドア縁部、ボンネット縁部及びトランク縁部等を挙げることができる。また、ロールヘミングは1枚の薄板を折り曲げる場合だけでなく、例えば、フランジ17を折り曲げることにより、別に設けられた薄板であるインナパネルの端部を挟み込むようにしてもよい。
本発明の一実施形態に係るヘミング加工装置により、車両のホイールアーチ部のフランジに対してヘミング加工を行う様子を説明するための概略斜視図である。 前記実施形態に係るヘミング加工装置で、ロボットの先端に設けられたヘミングユニットの斜視図である。 前記実施形態に係るヘミングユニットの斜視図である。 ヘミング加工前のヘミングユニットを示す一部断面側面図である。 ヘミング加工時のヘミングユニットを示す一部断面側面図である。 ホイールアーチ部に固定された移動金型の斜視図である。 図6中に示すVII−VII矢視の拡大断面図である。 前記実施形態に係るヘミング加工装置によるヘミング加工方法の手順を示すフローチャートである。 第1ヘミング工程を行っている際の車両のホイールアーチ部、ヘミングローラ及びガイドローラの一部断面斜視図である。 第2ヘミング工程時のヘミングローラ、ガイドローラ、フランジ及び移動金型の位置を示す断面図である。 第2ヘミング工程を行っている際の車両のホイールアーチ部、ヘミングローラ及びガイドローラの一部断面斜視図である。
符号の説明
10…ヘミング加工装置 12…車両
14…生産ライン 16…ホイールアーチ部
17…フランジ 18…移動金型
20…ヘミングユニット 21…外箱
22…ロボット 22b、124…支持部材
24…コントローラ 25…第2レール
26…格納台 30…ヘミングローラ
32…ガイドローラ 38…テーパローラ
40…円筒ローラ 49…金型板
50…外側円弧部 52…第1溝
54…第2溝 58…クランプ機構
100…第1可動部 102…第2可動部
104…ロッド 106…シリンダ
110…基部 112、130、132…リニアガイド
114…第3可動部 116…ベース
118…先端支持部材 120a…平板
120b…仕切部 122…延出部
126…第1支持手段 127…第2支持手段
128…第1レール 134…第1ストッパ
136…第2ストッパ 138…第3支持手段

Claims (5)

  1. ワークのフランジに対して、移動機構に変位自在に支持されるヘミングローラを用いて、ヘミング加工を行うヘミング加工方法であって、
    前記移動機構により前記ヘミングローラを前記ワークに接近させる時には、前記ヘミングローラの前記移動機構に対する変位を規制した状態とし、
    前記ヘミング加工時には、前記ヘミングローラを前記移動機構に対して変位自在な状態とすることを特徴とするヘミング加工方法。
  2. 請求項1記載のヘミング加工方法において、
    前記ヘミングローラと共に前記ワークを挟み且つ前記移動機構に変位自在に支持される受けローラを用い、
    前記ヘミングローラを前記ワークに接近させる時には、前記ヘミングローラ及び前記受けローラの前記移動機構に対する変位を規制した状態とし、
    前記ヘミング加工時には、前記ヘミングローラと前記受けローラとの間の加圧力又は距離を所定値に保持した状態で、前記ヘミングローラ及び前記受けローラを前記移動機構に対して変位自在な状態とすることを特徴とするヘミング加工方法。
  3. ワークのフランジに対してヘミング加工を行うヘミングローラと、該ヘミングローラと共に前記ワークを挟む受けローラと、前記ヘミングローラと前記受けローラとを接近及び離間させる可動機構とを含むヘミングユニットと、
    該ヘミングユニットを支持すると共に、前記ヘミングユニットを所定の位置に移動させる移動機構とを有し、
    前記ヘミングユニットを前記移動機構に対して、変位自在に連結するフローティング機構を備えることを特徴とするヘミング加工装置。
  4. 請求項3記載のヘミング加工装置において、
    前記ヘミングユニットの前記移動機構に対する、前記フローティング機構による変位を規制可能な規制手段を備えることを特徴とするヘミング加工装置。
  5. 請求項4記載のヘミング加工装置において、
    前記可動機構は、前記移動機構に前記フローティング機構を介して連結される基部と、該基部に対して、前記ヘミングローラと前記受けローラとを接近及び離間させる方向に変位可能に構成され、前記ヘミングローラの回転軸又は前記受けローラの回転軸が設けられる可動部とを有し、
    前記規制手段は、前記可動部に設けられる第1の係止部と、前記移動機構に設けられると共に、前記第1の係止部と係合する第2の係止部とを有することを特徴とするヘミング加工装置。
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