JP4522748B2 - 香りの放出方法 - Google Patents

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Description

本発明は、香りの放出方法、香気組成物、洗剤組成物及びその製造方法に関する。
従来、各種食品、洗浄剤、化粧品、入浴剤等に賦香の目的で香料が使用されており、素材の持つ匂いの消臭や、消費者にとって心地良い香りを放出することでその商品価値を高めることが広く行われている。賦香方法としては、これまでに各種方法が開示され、例えば製品形態が粉体、固形状のものにおいては、スプレー等を用いて香料を吹き付ける直接賦香法が一般的である。これ以外の賦香方法としては、特許文献1には、香料を何らかの担体に吸油させ、必要に応じてバインダーを添加し圧縮、押出し等の方法で成形する方法が、特許文献2や特許文献3には香料を油として水溶性マトリックス剤の溶解した水中に乳化し乾燥することで、水溶性マトリックス中にカプセル化した香料粒子を得る方法等が開示されている。
最も一般的である直接賦香法は、素材の持つ匂いの消臭の点では優れた方法である。しかし、組成物中に含まれる物質との接触に対して安定性が低い香料は配合困難であり、賦香した時点から常に香料の揮散が起こり、長期保存時には香調の崩れや香りの消失が起こる等の課題がある。また、特許文献1に開示の香料の成形方法では、ある程度香料の揮散を抑制する効果があるものの、香料が完全にカプセル化されてはおらず、長期保存に安定な賦香方法としては、満足できるレベルには至っていない。
一方、特許文献2や特許文献3に開示されている技術では、香料粒子は、水溶性マトリックス中に香料をカプセルとして保持しており、高い貯蔵安定性を備えているものと考えられる。しかしながら、乳化、乾燥工程に耐え得る安定な乳化液が必要なことから、使用場面で溶解した際に乳化工程で調製したエマルジョンの状態で香料が存在するために、溶解時の香り立ちや、その操作で何らかの対象物に匂いを付与する場合には対象物に対する残香性が低下してしまうといった課題があり、香料自体の持つ特性を十分に発揮することができないという欠点があった。
特表2001−521060号公報 特開昭50−35072号公報 特開平11−140482号公報
本発明は、使用以前の香料の揮散が抑えられ、かつその長期保存安定性に優れ、しかも使用時には香料のもつ特性を十分に引き出し得る、香り放出方法、香気組成物、洗剤組成物及びその製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、水溶性マトリックス中に香料をカプセル化する技術において、ある種の乳化作用を有する物質と解乳化剤の組合せが、使用前の揮発を抑制しつつも、使用時には、香料自体の持つ特性を十分に発現させ得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨は、
〔1〕 a)1種又は2種以上の乳化作用を有する物質により乳化した香料に、b)該乳化作用を有する物質の少なくとも1種を解乳化する解乳化剤
を作用させる工程を有する香りの放出方法、
〔2〕 a)1種又は2種以上の乳化作用を有する物質により乳化した香料と、b)該乳化作用を有する物質の少なくとも1種を解乳化する解乳化剤
とを含有する香気組成物、
〔3〕 a)1種又は2種以上の乳化作用を有する物質により乳化した香料と、b)該乳化作用を有する物質の少なくとも1種を解乳化する解乳化剤
とを含有する洗剤組成物、並びに
〔4〕 前記香気組成物又は前記洗剤組成物に対し、直接賦香を併用する洗剤組成物の製造方法、
に関する。
本発明の香り放出方法を用いることにより、使用以前の香料の揮散が抑えられ、かつその長期保存安定性に優れ、しかも使用時には香料のもつ特性を十分に引き出し得る、例えば、洗剤、入浴剤、食品、飲料等の粉末及び固形製品等を製造することができるという効果が奏される。
本発明の香りの放出方法は、1種又は2種以上の乳化作用を有する物質(以下、乳化作用物質)により乳化した香料(以下、a)成分ともいう)に、該乳化作用物質の少なくとも1種を解乳化する解乳化剤(以下、b)成分ともいう)を作用させる工程を有することを特徴とする。
かかる特徴を有する本発明の香り放出方法を用いることで、使用以前の香料の揮散が抑えられ、かつその長期保存安定性に優れ、しかも使用時には香料のもつ特性を十分に引き出し得るという優れた効果が発現される。
中でも、本発明においては、乳化作用物質と該乳化作用物質を解乳化する解乳化剤とを組み合わせて用いることで、乳化乾燥工程に耐えうる安定性を持ちながら、使用時には香料を放出し、香料自体のポテンシャルを十分に引き出すことができ、かつ、保存時の揮散が抑制された賦香が実現できるという効果が発現される。
更に、本発明によれば、安定性の点で従来技術では配合困難であった種類の香料の配合や、染み出し等の観点から制限のあった香料配合量上限の引き上げが実現可能である。また、本発明を周知の賦香方法と組合せることで、使用前の粉末、固形の状態と使用時の香り立ちや対象物への残香の香調及びその強さを変えられる、等のこれまでにない香り放出のシステムも実現可能となる。
以下、本発明について更に詳細に述べる。
〔a)成分〕
本発明においては、a)成分として1種又は2種以上の乳化作用物質により乳化した香料が使用される。
なお、本発明の香りの放出方法は、様々な産業分野に用いることができる。中でも、香料の需要が多い、各種食品、洗浄剤、化粧品、入浴剤分野に用いることが好ましく、特に、使用できる香料種のバラエティーの面から洗浄剤分野に好適に用いられる。
本発明で使用しうる乳化作用物質としては、特に限定されるものではなく、任意の乳化剤等を挙げることができるが、本発明の組成物において1種類の乳化作用物質を使用する場合には、該乳化作用物質としては該乳化作用物質による乳化系を解乳化する剤(解乳化剤)が存在するものであることを要し、一方、本発明の組成物において2種類以上の乳化作用物質を使用する場合には、対応する解乳化剤が存在する乳化作用物質が少なくとも1種類含まれることを要する。
ここで、乳化作用物質とは、一般的な乳化剤のほか、乳化状態(互いに溶解しにくい2種の液体において、一方が連続相、他方が微粒子となって分散相を形成し、比較的安定な系を形成している状態を示す)を形成させ得る物質であれば、いずれも包含する。
乳化作用物質の例としては、セルラーゼで解乳化するセルロース系乳化作用物質、例えば、カチオン化セルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース及びその金属塩、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等;プロテアーゼで解乳化するタンパク質系乳化作用物質、例えば、カゼインNa、乳タンパク、大豆タンパク等;アミラーゼで解乳化する澱粉系乳化作用物質、例えば、カチオン化澱粉、オクテニルコハク酸澱粉等のエステル化加工澱粉、ショ糖脂肪酸エステル等;アルカリ、酸によるpH調整や電解質等による塩強度の変化により解乳化する乳化作用物質、例えば、ポリオキシアルキレン系ノニオン、ショ糖脂肪酸エステル等が挙げられる。特に洗剤組成物への配合を目的とする場合、洗浄作用を有する酵素やアルカリにより解乳化するセルロース系やタンパク質系の乳化作用物質は、解乳化剤として併用する該酵素やアルカリにより洗浄作用をも発揮され得るので有利であり、中でも、カチオン化セルロース、メチルセルロース及びカゼインNa等が好ましい。これらの乳化作用物質は、単独で用いることもできるが2種以上の混合物として使用することもできる。本発明においては、2種類以上の乳化作用物質を使用する場合、後述の解乳化剤により解乳化を起こす乳化作用物質が1種以上含まれていればよく、その組み合わせについては特に限定はない。
乳化作用物質の使用量は、添加される香料の種類、量、乳化作用物質の種類等により異なるが、乳化乾燥工程に耐え得る安定性を備えた乳化液が得られれば、特に限定されるものではない。典型的な使用量としては、後述の香料1重量部に対して、0.001 〜1重量部が好ましく、0.01〜0.5重量部がより好ましい。なお、2種以上の乳化作用物質を使用する場合、解乳化を起こす乳化作用物質の使用量としては、全乳化作用物質中10重量%以上が好ましく、50重量%以上がより好ましい。
本発明に使用されるa)成分において、前記乳化作用物質により乳化された香料の状態には特に制限はないが、中でも、使用以前の揮散が抑えられ、かつその長期保存安定性に優れるという観点から、前記乳化作用物質により香料を油滴として分散・固定化して香料粒子を形成させ、この香料粒子をa)成分として使用することが好ましい。
なお、本発明において、「分散・固定化」とは、油滴が微細な液滴として、マトリックスを形成する化合物の形成するマトリックス中に固定化されている状態をいう。
本発明に用いることのできる香料としては、その目的に応じて任意のものが用いられる。例えば、天然、合成香料及びそれらを調合した調合香料が挙げられ、これらは香料以外の成分、例えば溶剤等を含んでいても良い。
例えば、本発明を粉末洗剤に使用する場合、グレープフルーツ油、ローズ油、芳油等の天然香料やリモネン、メントール、シトロネロール、ジャスモン、ペンタライド等の合成香料やこれらを調合した調合香料等が挙げられる。
香料の量としては、a)成分中において、揮散抑制、固定化率向上、製造費低減の観点から、5〜70重量%が好ましく、10〜50重量%がより好ましい。 また、a)成分を調製する際には、香料を油滴として分散・固定化する化合物としてマトリックス形成剤を添加することが好ましい。マトリックス形成剤としては、水溶性でマトリックス形成能を持った物質であれば何れも使用可能であるが、例えば、加工澱粉、化工澱粉、ゼラチン分解物、寒天、カルボキシメチルセルロースナトリウム等が挙げられる。なかでも、形成されるマトリックスの緻密さの観点から、デキストリン、マルトデキストリン等の加水分解デキストリンやエステル化澱粉、エーテル化澱粉等の澱粉誘導体が好ましい。また、加水分解澱粉を用いる場合には、加水分解度DE値が低いものほど、カプセル化状態が良くなり好ましい。但し、DE値が低いものは溶解性が低下する傾向があるために香気組成物に求められる溶解性により調整する必要があることから、DE値5〜15のものがカプセル性、溶解性のバランスがよく好ましい。
なお、前記乳化作用物質がマトリックス形成剤として、マトリックス形成剤が前記乳化作用物質として重複して機能する場合がある。
マトリックス形成剤の量としては、a)成分中において、揮散抑制、固定化率向上、製造費低減の観点から、10〜90重量%が好ましく、20〜80重量%がより好ましい。
また、a)成分中に含まれても良い任意成分として、多価アルコール類、糖類、カラギーナン等の皮膜強度調整剤や顔料、染料等の着色剤等が挙げられる。
これらの任意成分の量としては、a)成分中において、マトリックス形成を妨げないという観点から、0〜20重量%が好ましく、0〜10重量%がより好ましい。
以上のような組成を有する香料粒子〔a)成分〕は、生産性及び組成の均一性の観点から、香料を乳化作用物質を用いて乳化したのち、乾燥することで粉末として得られることが好ましい。その好適な製造方法としては、例えば、以下の工程を有するものが挙げられる。但し、本発明は何らこの方法に限定されるものではない。
(1) 乳化工程
適切に温度調整された水中に、前記マトリックス形成剤を分散もしくは溶解し、乳化作用物質と香料を添加し、ホモミキサー、ラインミキサー等の周知の方法にて乳化しエマルジョンを形成する。
(2) 乾燥工程
次いで、周知の方法により得られたエマルジョンの噴霧乾燥を行い、水溶性マトリックス中に香料成分がカプセル化した香料粒子を得る。
(3) 加工工程(任意工程)
得られた香料粒子を、目的により2次加工することも可能である。例えば、篩い分けによる微粉、粗粉の除去や、造粒・成形操作による粒径、形状の加工や、顔料、染料による着色等が挙げられる。
かかる方法により得られる香料粒子(乾燥工程後のもの)の形状や大きさは、特に限定はないが、その大きさ(平均粒径)としては、乾燥工程での処理能力、得られる粒子のハンドリング性の観点から、10〜5000μmが好ましく、100〜1000μmがより好ましい。
なお、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置LA−920(堀場製作所(株)製)により測定されるメジアン径を平均粉末粒径(乾燥工程後の香料粒子径)又は平均乳化香料径(乾燥工程前の乳化香料径)とする。分散媒には、粉末粒径を測定する場合にはエタノールを、乳化香料径を測定する場合には水を使用する。
乳化香料径を測定する場合には、所定濃度に調整後、乳化分散径を測定する。また、粉末粒径の測定の場合には、中位レベル(具体的には、測定装置LA−920の7段階の4)の超音波を1分間照射し、分散径を測定する。ただし、LA−920で測定した粉末粒径が100μm以上の場合にはロータップ法にて測定する。
〔b)成分〕
本発明の香りの放出方法においては、前記のように、a)成分に解乳化剤〔b)成分〕を作用させる。本発明では、かかるb)成分を用いることで、乳化乾燥工程では製造に耐える安定な乳化香料を得、使用場面では、香料を効率的に放出するという通常相いれない要求を両立できるという利点がある。
本発明に用いられる解乳化剤とは、前記a)成分中の乳化作用物質の少なくとも1種を解乳化する作用を有する剤であり、その例としては、酵素、アルカリ、酸、電解質等が挙げられ、それらからなる群より選ばれる少なくとも1種が好適に使用される。酵素しては、セルラーゼ、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ等、アルカリとしては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等、酸としては、コハク酸、フマル酸、フタル酸、クエン酸等、電解質としては、上記アルカリの他、硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム等が挙げられる。これらの中でも、少量の添加で解乳化効果が得られる観点から、酵素が好ましく、セルラーゼ、プロテアーゼがより好ましい。これらのb)成分は、単独で又は2種類以上を混合して用いてもよい。
また、本発明において、好適な実施形態である粉末洗剤の場合、b)成分が解乳化作用を有することは、後述の実施例に記載の方法に従って判定される。なお、粉末洗剤以外のものである場合、後述の酵素のかわりに適切な量のb)成分を使用すればよい。
かかるb)成分と該b)成分により解乳化を起こす乳化作用物質との好ましい組み合わせとしては、乳化作用物質の構造、特徴の観点から、b)成分がセルラーゼである場合、カチオン化セルロース又はメチルセルロース、b)成分がプロテアーゼである場合、カゼインNa、b)成分がアミラーゼである場合、エステル化加工澱粉、ショ糖脂肪酸エステル、b)成分がアルカリである場合、カゼインNa、ショ糖脂肪酸エステル等が挙げられ、中でも、b)成分がセルラーゼ、乳化作用物質がカチオン化セルロース又はメチルセルロースであること、b)成分がプロテアーゼ、乳化作用物質がカゼインNaであることが好ましい。
b)成分の量は、使用時にa)成分中の乳化作用物質を解乳化するのに必要な濃度であることが必要であり、その製品の使用形態(濃度、時間等)、a)成分を構成する乳化エマルションの強度、b)成分の解乳化能(酵素活性、解離強度等)により最適な範囲は異なり、実際にb)成分の配合量を変えた試料を作製し、溶解時の香り立ち、残香性等から官能評価により所要配合量は決定すればよい。例えば、本発明の好適な実施形態である粉末洗剤の場合には、5〜30Lの水に対し、20〜40gの洗剤を用いる(0.6〜8g/L)のが通常である。例えば、プロテアーゼにより分解・解乳化するタンパク質系乳化剤であるカゼインNaを乳化作用物質として、プロテアーゼ造粒物であるKAP13.1B(商品名、花王(株)製)を解乳化剤として用いる場合には、洗剤中、乳化作用物質100重量部に対し解乳化剤を好ましくは10〜10000重量部、より好ましくは100〜1000重量部配合し、水中で両者を作用させるのが望ましい。
また、本発明において、a)成分にb)成分を作用させるとは、b)成分がa)成分に影響を与えるように両成分が実質的に接触する状態を創出することをいう。その方法としては、例えば、水等の媒体中にa)成分とb)成分の両方を溶かす方法、a)成分が固体の場合、気体若しくは液体の状態のb)成分を浸透させる方法等が挙げられる。また、a)成分とb)成分が共に粉末等の固体形態であり、両成分を合わせても保存中に解乳化が進行するおそれがない場合には、予めブレンドし、a)成分とb)成分とを含む、1つの組成物とし、使用時に適当な媒体中に溶解する方法をとることが可能である。通常、1つの組成物とすることは、使い勝手の面から好適な使用方法である。このような実施形態の内、特に好適な用途例としては、衣料用粉末洗剤が挙げられる。また、本発明は水に溶解した際に香料が効率的に放出されるという特徴を有することから、手洗い洗濯を主用途とした粉末洗剤は最も好適な実施形態である。例えば、手洗い洗濯時の香り立ちへの特徴づけを目的とする場合には、香料にリモネン等の高揮発製香料を用いることが、香り立ちが早く、非常に好ましい。
本発明の本質は、香料の状態を、香りを発現さる場面で、乳化状態からフリーな状態に変換することにある。この変換を行うことにより、製造時や保存時には揮散や分解等の機構により香料を損失しない安定な保存状態と、使用場面での効率的な香料の放出や香り立ちという、通常、相いれない機能との両立が可能となる。
乳化状態の香料は、液上方への揮発速度が低いことが知られている。また、粉末洗剤の場合、洗濯の際の香料の脱水布への吸着は香料が疎水性であることを利用した疎水吸着によるものと考えられている。これらの機構により、使用場面でも香料が安定な乳化状態にあると、香料成分が水中に分散したまま、排水されてしまい、有効に使われない香料分が多大になってしまう。その結果、使用場面での香りの低下、脱水布への香り付きの低下等の問題が生ずる。そこで本発明は、使用場面では解乳化剤を作用させ積極的に乳化香料の乳化状態を破壊することで、そのような問題を解決する。
以上のような構成を有する本発明の香りの放出方法を賦香方法として使用することで、香りの貯蔵安定性、香り選定の自由度が高く、使用時には香り立ちや残香性に優れた各種食品、洗浄剤、化粧品、入浴剤等の製品を得ることができる。 また、本発明の香気組成物は、前記a)成分と前記b)成分とを含有するものである。なお、a)成分とb)成分の種類及び量比は、前記と同様であればよい。
本発明の香気組成物中におけるa)成分及びb)成分の総含有量は、製品の本来持つ機能と香りの面からの付加価値向上のつりあいの観点から、0.1〜20重量%が好ましく、1〜5重量%がより好ましい。
また、本発明の香気組成物には、該香気組成物を使用する目的に応じて任意の成分を含有させてもよい。前記目的としては、例えば、粉末洗剤等の洗剤、入浴剤、食品(例えば、粉末スープ、ガム等)、化粧品等が挙げられ、中でも、洗剤が好ましい。本発明は、本発明の香料組成物の一態様である洗剤組成物をも包含する。さらに、本発明の香料組成物としては、製品形態が粉末状で使用時に溶解使用する使用方法である観点から、洗剤、固形入浴剤、食品、飲料等の粉末又は固形製品が好ましい。
本発明の香気組成物を洗剤組成物に使用する場合、任意成分として、界面活性剤、アルカリ剤、水軟化剤、ポリマー及び酵素の中から選ばれる1種以上がさらに含有されることが好ましい。
なお、前記解乳化剤が任意成分として、任意成分が前記解乳化剤として重複して機能する場合がある。
界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキル(フェニル)エーテル、アルキル(ポリアルキレン)ポリグリコシド等の非イオン性界面活性剤、アルコールの硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩等の陰イオン性界面活性剤等が、その他通常洗剤に使用される、例えば、陽イオン性界面活性剤や両イオン性界面活性剤等の公知の界面活性剤が挙げられる。
アルカリ剤としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、硫酸水素ナトリウム等が挙げられる。
水軟化剤としては、ゼオライト、クエン酸塩、トリポリリン酸塩、非晶質シリカ誘導体、結晶性シリケート化合物等が挙げられる。
ポリマーとしては、アクリル酸ポリマー若しくはアクリル酸マレイン酸コポリマーやカルボキシメチルセルロース等の再汚染防止剤等が挙げられる。
酵素としては、アルカリセルラーゼ、アルカリプロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、ケラチナーゼ、エステラーゼ、クチナーゼ等が挙げられる。
また、前記洗剤組成物は、分散剤、消泡剤、塩強度調整剤、布地柔軟化剤、漂白剤、漂白活性化剤、蛍光増白剤等を含有してもよい。
これらの任意成分の総含有量としては、十分な洗浄作用を得る観点から、洗剤組成物中、80〜99.9重量%が好ましく、95〜99重量%がより好ましい。
本発明の香気組成物や洗剤組成物は、前記a)成分、b)成分、必要であれば前記任意の成分を公知の方法で添加・混合することで調製することができる。
また、本発明においては、製造する製品の目的に合わせ、例えば基材の匂いを消臭する等の目的で、前記香りの放出方法、前記香気組成物または前記洗剤組成物に対して、直接賦香や含浸成形品を併用することで香り設計の選択肢を拡げられるという利点がある。したがって、本発明は前記香気組成物、または前記洗剤組成物に対し、直接賦香を併用する洗剤組成物の製造方法をも提供する。
なお、かかる直接賦香方法の例としては、a)成分、b)成分、任意成分を公知の方法で混合しながら、香料をスプレー等の方法で噴きつける等の方法が挙げられる。
(評価条件)
解乳化する組合せであるかどうかの判定は、香料の配合量が通常1 重量%以下、使用時の溶解状態では数10ppm と非常に微量なため、実施形態そのもので解乳化現象が起きていることを実証することは困難である。そこで、組成物中の香料粒子と解乳化に関与すると考えられる成分を含む主な成分を適度に濃縮することが(視覚的に判断するのに邪魔になる水不溶性成分等は配合しない)、解乳化を簡易に判断でき有利である。そこで本発明の解乳化の判定法を以下に記し、各実施例、比較例にその結果を記載した。
(解乳化の判定方法)
200mL容ビーカーに、香料として0.05重量%濃度の乳化液100gを調製し(噴霧乾燥前の乳化液もしくは香料粒子から、水を用いて濃度調整)、同様に200mL容ビーカーに水100gを入れたものをそれぞれ2個用意した。上記4個を水温20℃に調整し、長さ30mmのスターラーピースを用い、うずの深さが液深の半分のボルテックスができる程度に攪拌した。そのうち乳化液の一方と水の一方に判定を行う解乳化剤を一定量投入した。(ここで、解乳化の程度を吸光度により測定するため、吸光度に対する外乱を避けるため、解乳化剤以外の成分は極力投入しない。また投入量は、実際の製品系で想定する濃度や、解乳化の機構により調整する必要があるが、原則として、製品形態中で香料に対する比率として実施可能な添加量の最大とする。)
解乳化剤を投入後10分間攪拌を継続した後、各液を丸底遠心分離管(内径10mm、深さ80mm)に各液1本ずつ、6g/本入れた。遠心分離機(日立工機(株)製、商品名「CR22G ロータRPR18−3」)を用いて1000rpm、1分の条件で遠心分離を行った。次いで、遠心分離管から中央部分の液を0.35mL/本ずつ採取した(遠心分離管の最深部から30mm上のところ。乳化液は通常白濁しており均一だが、解乳化が生じた場合には香料の浮上や分解物の沈降等により中央部分に透明層を生じ、それを採取する。採取の際、上層や下層に浮上もしくは沈降した成分を採取しないように注意する)。各液をUV計(島津製作所(株)製、UV−1700)にて600nmでの吸光度を測定し、下記式により解乳化指数を算出して解乳化の程度を判定した。解乳化指数が0.3以下のものを解乳化ありとした。
解乳化指数=((A−D)−(C−D))/(B−D)
A:乳化液に解乳化剤の投入ありで上記操作を行った場合の吸光度。
B:乳化液を解乳化剤の投入なしで上記操作を行った場合の吸光度。
C:水に解乳化剤の投入ありで上記操作を行った場合の吸光度。
D:水に解乳化剤の投入なしで上記操作を行った場合の吸光度(通常0)。
以下に本発明の好適な実施形態の一つである衣料用粉末洗剤の場合の解乳化剤投入量を一例として示す。なお、後述の実施例における解乳化有無の判定は、下記方法に基づいた。
評価1:プロテアーゼによる解乳化
プロテアーゼ造粒物(「KAP13.1B」花王(株)製、特許第2750789号公報の段落〔0029〕に記載の尿素変性ヘモグロビンに対する分解活性測定方法により決定される単位(APU)に基づき、13.1APU/g)を0.5g添加(製品中、香料0.05重量%、「KAP13.1B」0.5重量%を想定)。
評価2:セルラーゼによる解乳化
セルラーゼ造粒物(「KAC−1500B」花王(株)特開平10−313859号公報の段落〔0020〕に記載の酵素活性測定方法により決定される単位(KU)に基づき、14000KU/g)を0.5g添加(製品中、香料0.05重量%、「KAC−1500B」0.5重量%を想定)。
評価3:アルカリによる解乳化
炭酸ナトリウム(「デンス灰」四国化成(株)製)を0.03g添加(製品中、香料0.05重量%、「デンス灰」30重量%を想定したが、アルカリの作用機構としてはその濃度(pH)が重要と考えられるため減量した)。
また、総合判定として、いずれの評価方法においても、上記計算式の計算値が0.3以上となるものを「なし」とし、いずれか1つでも0.3未満となるものを「あり」とした。
(香料粒子調製方法)
香料、乳化剤(乳化作用物質)、マトリックス形成剤、及び水を表1に示す比率で合計4000g となるように計量し、香料以外の成分を8Lの容器に仕込み、ラボ用ホモミキサー(特殊機化工業(株)製「ロボミックス」(登録商標))で回転数2000r/m で30分間混合溶解する。次に香料を添加し、10000r/m、1時間処理し、乳化液を得た。いずれの乳化液も2μm程度の油滴に乳化されており、1時間の静置にも分離を起こさない安定な乳化液であった。得られた乳化液を噴霧乾燥塔に100g/minの速度で供給し、二流体ノズルで微粒化し、120 ℃の熱風を供給することで乾燥した。得られた乾燥物を、サイクロンにて分離回収した。その結果平均粒径約50μmの粒子が得られた。なお、香料粒子6の断面のSEM像を図1に示す。
(洗剤ベース)
一般的な衣料用粉末洗剤として表5に示す組成の粉末洗剤を用いた。(未賦香:若干の活性剤、酵素臭がした)
(比較例の直接賦香方法)
表5に示す洗剤組成物(洗剤ベース)にスプレーを用いて香料を吹き付けた。吹き付けと混合を繰り返し、目的量まで賦香した。
(比較例1〜3、実施例1、2)
表1に示す香料粒子を用い、表2に示す洗剤組成物を得た。洗剤組成物の匂いを粉末洗剤自体の匂い、洗濯機での洗濯、すすぎ、脱水工程の終了した布(以下、脱水布という場合がある)の香りの2段階で評価した。この結果から、比較例1を除いたいずれの香料粒子を用いたときにも、粉末洗剤自体の匂いは大きく抑制され揮発量が少ないことが判る。また、比較例2〜3では、脱水布の香りが低下しているのに対し、本発明である解乳化する組合せを含む組成(実施例1、2)では、直接賦香品と変わり無く、保存安定性に優れた乳化香料でありながら、配合した香料の香りを効率的に放出していることが判る。
(比較例4〜5、実施例3〜4)
表3に香料種を変えた場合の評価結果を示す。比較例4、5に示す直接賦香品では、揮発性の高い香料であるリモネンは揮散、アルカリ耐性の低い香料であるペンタライドは分解により、保存中に香りの低下が認められる。これに対し、本発明に該当する香料粒子と解乳化剤の組合せを含む実施例3〜4では、保存後も変わらぬ香りを脱水布に発現しており、従来では使用し難かった香料でも、その特性を十分に引き出すことが可能であり、本発明の香料組成物は香料種の違いに対するフレキシビリティの面でも優れた技術であることがわかる。
(比較例6〜9、実施例5、6)
表4に本発明と直接賦香を併用した場合の評価結果を示す。この結果から、本発明の香り放出方法は、保存時にはほとんど香らず、使用時に効率的に香りを放出する方法であるため、粉末洗剤自体の匂い変化による制限を受けることなく、洗たく中、脱水布(衣類への吸着)の香りを設計することが可能であり、香料自体の特性(香りの種類、揮発性等)との組合せにより、生活習慣に合わせた多様な香り設計を可能にする技術であることがわかる。
Figure 0004522748
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本発明により、使用以前の香料の揮散が抑えられ、かつその長期保存安定性に優れ、しかも使用時には香料のもつ特性を十分に引き出し得る、香り放出方法、香気組成物、洗剤組成物及びその製造方法が提供される。
図1は、実施例で得られた香料粒子6の断面のSEM像であり、断面上に見られる孔は香料の油滴を示し、かかる油滴が香料粒子中に多数分散している様子を示す。

Claims (4)

  1. a1)カチオン化セルロース若しくはメチルセルロースにより乳化して乾燥させた固体形態の香料とb1)固体形態のセルラーゼとを媒体中に溶解させて解乳化する工程、又は、a2)カゼインNaにより乳化して乾燥させた固体形態の香料とb2)固体形態のプロテアーゼとを媒体中に溶解させて解乳化する工程、のいずれかを有する粉末又は固形製品の香りの放出方法。
  2. a1)カチオン化セルロース若しくはメチルセルロースにより乳化した香料及びb1)セルラーゼか、又は、a2)カゼインNaにより乳化した香料及びb2)プロテアーゼ、のいずれかを含有する粉末洗剤組成物。
  3. さらに、界面活性剤、アルカリ剤、水軟化剤及びポリマーからなる群より選ばれる1種以上を含有する、請求項記載の粉末洗剤組成物。
  4. 請求項2又は3記載の粉末洗剤組成物に対し、直接賦香を行う粉末洗剤組成物の製造方法。
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