JP2005008879A - 香りの放出方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】a)1種又は2種以上の乳化作用を有する物質により乳化した香料に、b)該乳化作用を有する物質の少なくとも1種を解乳化する解乳化剤を作用させる工程を有する香りの放出方法、a)1種又は2種以上の乳化作用を有する物質により乳化した香料と、b)該乳化作用を有する物質の少なくとも1種を解乳化する解乳化剤とを含有する香気組成物、a)1種又は2種以上の乳化作用を有する物質により乳化した香料と、b)該乳化作用を有する物質の少なくとも1種を解乳化する解乳化剤とを含有する洗剤組成物、並びに前記香気組成物又は前記洗剤組成物に対し、直接賦香を併用する洗剤組成物の製造方法。
【選択図】なし
Description
〔1〕 a)1種又は2種以上の乳化作用を有する物質により乳化した香料に、b)該乳化作用を有する物質の少なくとも1種を解乳化する解乳化剤
を作用させる工程を有する香りの放出方法、
〔2〕 a)1種又は2種以上の乳化作用を有する物質により乳化した香料と、b)該乳化作用を有する物質の少なくとも1種を解乳化する解乳化剤
とを含有する香気組成物、
〔3〕 a)1種又は2種以上の乳化作用を有する物質により乳化した香料と、b)該乳化作用を有する物質の少なくとも1種を解乳化する解乳化剤
とを含有する洗剤組成物、並びに
〔4〕 前記香気組成物又は前記洗剤組成物に対し、直接賦香を併用する洗剤組成物の製造方法、
に関する。
本発明においては、a)成分として1種又は2種以上の乳化作用物質により乳化した香料が使用される。
適切に温度調整された水中に、前記マトリックス形成剤を分散もしくは溶解し、乳化作用物質と香料を添加し、ホモミキサー、ラインミキサー等の周知の方法にて乳化しエマルジョンを形成する。
次いで、周知の方法により得られたエマルジョンの噴霧乾燥を行い、水溶性マトリックス中に香料成分がカプセル化した香料粒子を得る。
得られた香料粒子を、目的により2次加工することも可能である。例えば、篩い分けによる微粉、粗粉の除去や、造粒・成形操作による粒径、形状の加工や、顔料、染料による着色等が挙げられる。
本発明の香りの放出方法においては、前記のように、a)成分に解乳化剤〔b)成分〕を作用させる。本発明では、かかるb)成分を用いることで、乳化乾燥工程では製造に耐える安定な乳化香料を得、使用場面では、香料を効率的に放出するという通常相いれない要求を両立できるという利点がある。
解乳化する組合せであるかどうかの判定は、香料の配合量が通常1 重量%以下、使用時の溶解状態では数10ppm と非常に微量なため、実施形態そのもので解乳化現象が起きていることを実証することは困難である。そこで、組成物中の香料粒子と解乳化に関与すると考えられる成分を含む主な成分を適度に濃縮することが(視覚的に判断するのに邪魔になる水不溶性成分等は配合しない)、解乳化を簡易に判断でき有利である。そこで本発明の解乳化の判定法を以下に記し、各実施例、比較例にその結果を記載した。
200mL容ビーカーに、香料として0.05重量%濃度の乳化液100gを調製し(噴霧乾燥前の乳化液もしくは香料粒子から、水を用いて濃度調整)、同様に200mL容ビーカーに水100gを入れたものをそれぞれ2個用意した。上記4個を水温20℃に調整し、長さ30mmのスターラーピースを用い、うずの深さが液深の半分のボルテックスができる程度に攪拌した。そのうち乳化液の一方と水の一方に判定を行う解乳化剤を一定量投入した。(ここで、解乳化の程度を吸光度により測定するため、吸光度に対する外乱を避けるため、解乳化剤以外の成分は極力投入しない。また投入量は、実際の製品系で想定する濃度や、解乳化の機構により調整する必要があるが、原則として、製品形態中で香料に対する比率として実施可能な添加量の最大とする。)
A:乳化液に解乳化剤の投入ありで上記操作を行った場合の吸光度。
B:乳化液を解乳化剤の投入なしで上記操作を行った場合の吸光度。
C:水に解乳化剤の投入ありで上記操作を行った場合の吸光度。
D:水に解乳化剤の投入なしで上記操作を行った場合の吸光度(通常0)。
プロテアーゼ造粒物(「KAP13.1B」花王(株)製、特許第2750789号公報の段落〔0029〕に記載の尿素変性ヘモグロビンに対する分解活性測定方法により決定される単位(APU)に基づき、13.1APU/g)を0.5g添加(製品中、香料0.05重量%、「KAP13.1B」0.5重量%を想定)。
セルラーゼ造粒物(「KAC−1500B」花王(株)特開平10−313859号公報の段落〔0020〕に記載の酵素活性測定方法により決定される単位(KU)に基づき、14000KU/g)を0.5g添加(製品中、香料0.05重量%、「KAC−1500B」0.5重量%を想定)。
炭酸ナトリウム(「デンス灰」四国化成(株)製)を0.03g添加(製品中、香料0.05重量%、「デンス灰」30重量%を想定したが、アルカリの作用機構としてはその濃度(pH)が重要と考えられるため減量した)。
香料、乳化剤(乳化作用物質)、マトリックス形成剤、及び水を表1に示す比率で合計4000g となるように計量し、香料以外の成分を8Lの容器に仕込み、ラボ用ホモミキサー(特殊機化工業(株)製「ロボミックス」(登録商標))で回転数2000r/m で30分間混合溶解する。次に香料を添加し、10000r/m、1時間処理し、乳化液を得た。いずれの乳化液も2μm程度の油滴に乳化されており、1時間の静置にも分離を起こさない安定な乳化液であった。得られた乳化液を噴霧乾燥塔に100g/minの速度で供給し、二流体ノズルで微粒化し、120 ℃の熱風を供給することで乾燥した。得られた乾燥物を、サイクロンにて分離回収した。その結果平均粒径約50μmの粒子が得られた。なお、香料粒子6の断面のSEM像を図1に示す。
一般的な衣料用粉末洗剤として表5に示す組成の粉末洗剤を用いた。(未賦香:若干の活性剤、酵素臭がした)
表5に示す洗剤組成物(洗剤ベース)にスプレーを用いて香料を吹き付けた。吹き付けと混合を繰り返し、目的量まで賦香した。
表1に示す香料粒子を用い、表2に示す洗剤組成物を得た。洗剤組成物の匂いを粉末洗剤自体の匂い、洗濯機での洗濯、すすぎ、脱水工程の終了した布(以下、脱水布という場合がある)の香りの2段階で評価した。この結果から、比較例1を除いたいずれの香料粒子を用いたときにも、粉末洗剤自体の匂いは大きく抑制され揮発量が少ないことが判る。また、比較例2〜3では、脱水布の香りが低下しているのに対し、本発明である解乳化する組合せを含む組成(実施例1、2)では、直接賦香品と変わり無く、保存安定性に優れた乳化香料でありながら、配合した香料の香りを効率的に放出していることが判る。
表3に香料種を変えた場合の評価結果を示す。比較例4、5に示す直接賦香品では、揮発性の高い香料であるリモネンは揮散、アルカリ耐性の低い香料であるペンタライドは分解により、保存中に香りの低下が認められる。これに対し、本発明に該当する香料粒子と解乳化剤の組合せを含む実施例3〜4では、保存後も変わらぬ香りを脱水布に発現しており、従来では使用し難かった香料でも、その特性を十分に引き出すことが可能であり、本発明の香料組成物は香料種の違いに対するフレキシビリティの面でも優れた技術であることがわかる。
表4に本発明と直接賦香を併用した場合の評価結果を示す。この結果から、本発明の香り放出方法は、保存時にはほとんど香らず、使用時に効率的に香りを放出する方法であるため、粉末洗剤自体の匂い変化による制限を受けることなく、洗たく中、脱水布(衣類への吸着)の香りを設計することが可能であり、香料自体の特性(香りの種類、揮発性等)との組合せにより、生活習慣に合わせた多様な香り設計を可能にする技術であることがわかる。
Claims (8)
- a)1種又は2種以上の乳化作用を有する物質により乳化した香料に、
b)該乳化作用を有する物質の少なくとも1種を解乳化する解乳化剤
を作用させる工程を有する香りの放出方法。 - 解乳化剤が酵素、アルカリ、酸及び電解質からなる群より選ばれる少なくとも1種を含むものからなる請求項1記載の香りの放出方法。
- a)1種又は2種以上の乳化作用を有する物質により乳化した香料と、
b)該乳化作用を有する物質の少なくとも1種を解乳化する解乳化剤
とを含有する香気組成物。 - 解乳化剤が酵素、アルカリ、酸及び電解質からなる群より選ばれる少なくとも1種を含むものからなる請求項3記載の香気組成物。
- a)1種又は2種以上の乳化作用を有する物質により乳化した香料と、
b)該乳化作用を有する物質の少なくとも1種を解乳化する解乳化剤
とを含有する洗剤組成物。 - 解乳化剤が酵素、アルカリ、酸及び電解質からなる群より選ばれる少なくとも1種を含むものからなる請求項5記載の洗剤組成物。
- さらに、界面活性剤、アルカリ剤、水軟化剤、ポリマー及び酵素からなる群より選ばれる1種以上を含有する請求項5又は6記載の洗剤組成物。
- 請求項3又は4記載の香気組成物又は請求項5〜7いずれか記載の洗剤組成物に対し、直接賦香を併用する洗剤組成物の製造方法。
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JPH0782588A (ja) * | 1993-09-14 | 1995-03-28 | Sanei Gen F F I Inc | 香気放出調整法 |
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