JP4522599B2 - 配線器具用プレート - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、壁面に取付枠を介してスイッチやコンセント等の配線器具を取り付ける際に、取付枠の前面を覆うための配線器具用プレートに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、図8(a)に示すように、埋込ボックスをサン木などの支持体30に木ネジ31で埋め込みボックス32を固定した後、石膏ボードやベニヤ板などの壁下地材を張り付け、適宜手段で壁下地材を切り欠いて埋込ボックス32を露出させ、配線器具33を取り付けた取付枠34を取付けネジ35で埋込ボックスに固定した後、配線器具用プレート36を配線器具33の周囲を覆うように取付枠34に取り付ければ、図8(b)に示すように、壁面に配線器具33以外の部分を配線器具用プレート36で覆うことができるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の配線器具用プレートでは、配線器具が複数並設されるような場合は、配線器具の数に対応して配線器具用プレートの形状が異なる為、配線器具の数に対応したプレートを予め準備しておかなければならなかった。このことは、建築工事にたずさわる作業技術者は、複数種類の配線器具用プレートを予め準備して工事にかからなければならず、電設資材を取り扱う販売店や卸業者やメーカーは、複数種類の配線器具用プレートを在庫したり製造したりしなければならず、その在庫管理や製造管理も煩雑になるとともに、コストが割高にならざるをえなかった。
【0004】
本発明は上記問題点を解消し、配線器具の数に応じて自由に対応することができ、在庫管理等を容易にするとともに、製造コストの低減化を図ることができる配線器具用プレートを提供することをその課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明に係る配線器具用プレートは、側部材と中間部材との2種類の部材の組合せからなり、上記側部材と中間部材とには端部同士を突き合せることにより互いを連結する連結手段と、端部同士を係合させる係合部とを設け、単独又は複数連結した中間部材の両側部に上記側部材をそれぞれ連結してなる以下の要件を備えることを特徴とする。
(イ)上記連結手段は、上記中間部材に設けた第1の連結部と第2の連結部及び上記側部材に設けた第3の連結部と第4の連結部とで構成されていること
(ロ)上記第1の連結部は中間部材の側端部から側方に膨出した係合板と、この係合板の中央先端近傍に設けた係止凸部とからなり、第4の連結部は側部材の側端部から側方に膨出した係合板と、この係合板の中央先端近傍に設けた係止凸部とからなること
(ハ)上記第2の連結部は中間部材の背面に形成された係合枠と、この係合枠の内側に設けた係止凹部とからなり、上記第3の連結部は側部材の背面に形成された係合枠と、この係合枠の内側に設けた係止凹部とからなること
(二)上記中間部材の一方の端部には上記第1の連結部と第2の連結部とが形成され、上記第1の連結部の反対側端部には第2の連結部が形成され、上記第2の連結部の反対側端部には第1の連結部がそれぞれ形成されていること
(ホ)上記中間部材の端部を突き合せる上記側部材の端部には中間部材の第1の連結部に対応して第3の連結部が形成され、中間部材の第2の連結部に対応して第4の連結部が形成されていること
(へ)上記第1の連結部と第4の連結部とは同一形状であり、第2の連結部と第3の連結部とは同一形状であること
(ト)上記係合部は、上記中間部材に設けた第1の係合部と第2の係合部及び上記側部材に設けた第3の係合部と第4の係合部とで構成されていること
(チ)上記第1の係合部は、中間部材の第1の連結部から側端部の一方の終端まで設けた係合凸縁で構成し、第2の係合部は第2の連結部から側端部の他方の終端まで設けた係合受部と終端近傍に設けた係合板とからなること
(リ)上記中間部材の一方の側端部には第1の係合部と第2の係合部とが形成され、他方の側端部には上記第1の係合部に対応して第2の係合部が、第2の係合部に対応して第1の係合部がそれぞれ形成されていること
(ヌ)上記中間部材の端部を突き合せる上記側部材の端部には中間部材の第1の係合部に対応して第3の係合部が形成され、中間部材の第2の係合部に対して第4の係合部が形成されていること
(ル)上記第1の係合部と第4の係合部とは同一形状であり、第2の係合部と第3の係合部とは同一形状であること
【0006】
【発明の実施の形態】
図1(a)(b)は、本発明に係る、配線器具用プレートの正面図及び背面図を示し、この配線器具用プレートは、少なくとも1つの中間部材1と2つの側部材2、2との2種類の部材を組み合わせることにより構成され、中間部材1の一方の端面に側部材2の端面を、中間部材1の他方の端面に側部材2の端面をそれぞれ突き合せて連結手段7、22により連結することにより全体として板状の配線器具用プレートが形成できるようになっている。
【0007】
図2(a)(b)は中間部材1の正面図及び背面図を示し、中間部材1は長手方向両端部が背面側に曲折されて側面視略コ字状の樹脂製の板部材で、中央に配線器具の前面を露出させるための開口部3が形成され、背面には配線器具の取付枠に係止させるための係止片4が突出して形成されている。
【0008】
中間部材1の一方の側端部(図2(a)上で左側)には第1の連結部5と第2の連結部6とからなる連結手段7が設けられている、第1の連結部5の反対側端部(図2(a)上で右側)には第2の連結部6が形成され、第2の連結部6の反対側端部には第1の連結部5が形成されて中間部材1の他方の側端部にも連結手段7が設けられている。
【0009】
上記第1の連結部5は、図3(a)(b)に示すように、端部から側方に膨出した平面視略台形状の係合板10と、この係合板10の中央先端近傍に形成された係止凸部11とで構成され、上記係合板10は上面10aが中間部材1の背面1aと面一になるように形成されている(図4(a)参照)。そして、第2の連結部6は、中間部材1の背面1aに上記係合板10及び後述する側部材2の係合板25の輪郭と同一形状に形成された係合枠12と、係合枠12の内側に形成された係止凹部13とで構成されている。
【0010】
さらに、第1の連結部5の形成された部位の中間部材1の端部には、第1の係合部14が形成されている。この第1の係合部14は、第1の連結部5の上面から端部の一方の終端まで周設された係合凸縁で構成されている。そして、第2の連結部6の形成された中間部材1の端部には、第2の係合部15が形成されている。この第2の係合部15は第2の連結部6から端部の他方の終端まで周設された係合受部15aと終端近傍に形成された係合板15bとで構成されている。
【0011】
そして、側部材2の上記中間部材1の端部に突き合せる端部には第3の連結部20と第4の連結部21とからなる連結手段22が設けられている。
【0012】
図5(a)(b)及び図6(a)(b)に示すように、第3の連結部20は、側部材2の背面2aに上記係合板10の輪郭と同一形状に形成された係合枠23と、係合枠23の内側に形成された係止凹部24とで構成されている。
【0013】
そして、第4の連結部21は、中間部材1の端部に突き合せる端部から側方に膨出した平面視略台形状の係合板25と、この係合板25の中央先端近傍に形成された係止凸部26とで構成され、上記係合板25は上面25aが側部材2の背面2aと面一になるように形成されている。
【0014】
さらに、第3の連結部20の形成された部位の側部材2の端部に突き合せる端部には、第3の係合部27が形成されている。この第3の係合部27は、第3の連結部20から端部の一方の終端まで周設された係合受部27aと終端近傍に形成された係合板27bとで構成されている。そして、第4の連結部21の形成された部位の側部材2の端部には、第4の係合部28が形成されている。この第4の係合部28は連結部21(係合板25)の上面から端部の他方の終端まで周設された係合凸縁で構成されている。
【0015】
なお、上述したように、中間部材1の第1の連結部5と側部材2の第4の連結部21、中間部材1の第2の連結部6と側部材2の第3の連結部20とは同一形状に形成されているので、中間部材1同士を連結接続することができる。
【0016】
上記構成の配線器具用プレートを組み立てる際は、中間部材1の一方の端面に側部材2の端面を突き合せることにより側部材2の係合板25が中間部材1の背面1a側に入り込み係合枠12にガイドされ、係止凸部26が係止凹部13に係止されるとともに、中間部材1の係合板10が側部材2の背面2a側に入り込み係合枠23にガイドされ、係止凸部11が係止凹部24に係止される。このとき、第1の係合部14が第3の係合部27に係合し、第2の係合部16が第4の係合部28に係合し、中間部材1の一方の端面に側部材2を連結することができる。
【0017】
同様に、中間部材1の他の端面に側部材2の端面を突き合せることにより側部材2の係合板25が中間部材1の背面1a側に入り込み係合枠12にガイドされ、係止凸部26が係止凹部13に係止されるとともに、中間部材1の係合板10が側部材2の背面2a側に入り込み係合枠23にガイドされ、係止凸部11が係止凹部24に係止される。このとき、第1の係合部14が第3の係合部27に係合し、第2の係合部16が第4の係合部28に係合し(図4(b)参照)、中間部材1の他の端面に側部材2を連結することができ、図1に示すように、配線器具の前面を露出させる開口部が設けられた配線器具用プレートを形成することができる。
【0018】
上述のように、中間部材1と側部材2の端面同士を突き合せることにより簡単に中間部材1と側部材2とを連結することができる。そして、連結された中間部材1と側部材2とは第1の連結部5と第3の連結部20とが結合し、第2の連結部6と第4の連結部21とが結合するとともに、第1の係合部14に第3の係合部27が係合し、第2の係合部15に第4の係合部28が係合しあうので、外力が加えられても歪みにくく、一体成形された配線器具用プレートと同じように使用することができる。
【0019】
なお、中間部材1に形成された第1の連結部5と、側部材2に形成された第4の連結部21の形状とは同一形状であるとともに、中間部材1に形成された第2の連結部6と、側部材2に形成された第3の連結部20の形状とは同一形状であるため、中間部材1同士を横方向に連続して連結することができるので、図7に示すように、複数の中間部材1を連接することにより、配線器具の数に対応した配線器具用プレートを自由に形成することができ、中間部材1と側部材2との2種類の部材を用意するだけで配線器具の設置状況に対応することができる。
【0020】
【発明の効果】
本発明によれば、側部材と中間部材とには互いを連結する連結手段が設けられているので、端面同士を突き合せることにより配線器具の数に応じて配線器具用プレートを自由に構成することができ、作業現場で容易に対応することができ技術者による現場での作業を容易にすることができるとともに、販売業者や製造業者にとっての在庫管理等の管理業務をらくにするとともに、製造コストの低減化を図ることができる配線器具用プレートを提供することができる。
【0021】
そして、中間部材の両端部に形成された連結部が対称に形成されるとともに、側部材の連結部が中間部材の連結部に連結可能に形成されているので、中間部材を並接して連結し、その両端に側部材をそれぞれ連結させればよく、連結作業が簡単でしかも確実に各部材を連結することができる。
【0022】
さらに、連結部だけではなく係合部を係合させて各部材を連結させるので、外力が加えられても歪みにくく、一体成形された配線器具用プレートと同じように使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)(b)は本発明に係る配線器具用プレートの一例を示す正面図及び背面図
【図2】 (a)(b)は中間部材の正面図及び背面図
【図3】 (a)(b)は上記中間部材の正面側斜視図及び背面側斜視図
【図4】 (a)(b)は図1のX−X´線における中間部材及び側部材の連結前の端面図及び連結後の端面図
【図5】 (a)(b)は側部材の正面図及び背面図
【図6】 (a)(b)は上記側部材の正面側斜視図及び背面側斜視図
【図7】 配線器具用プレートの他の例を示す正面図及び背面図
【図8】(a)(b)(c)は従来の配線器具用プレートの取付け態様の説明図、取付け後の説明図及び他の例の配線器具用プレート
【符号の説明】
1 中間部材
2 側部材
5 第1の連結部
6 第2の連結部
7 連結手段
14 第1の係合部
15 第2の係合部
20 第3の連結部
21 第4の連結部
22 連結手段
27 第3の係合部
28 第4の係合部
Claims (1)
- 側部材と中間部材との2種類の部材の組合せからなり、上記側部材と中間部材とには端部同士を突き合せることにより互いを連結する連結手段と、端部同士を係合させる係合部とを設け、単独又は複数連結した中間部材の両側部に上記側部材をそれぞれ連結してなる以下の要件を備えることを特徴とする配線器具用プレート。
(イ)上記連結手段は、上記中間部材に設けた第1の連結部と第2の連結部及び上記側部材に設けた第3の連結部と第4の連結部とで構成されていること
(ロ)上記第1の連結部は中間部材の側端部から側方に膨出した係合板と、この係合板の中央先端近傍に設けた係止凸部とからなり、第4の連結部は側部材の側端部から側方に膨出した係合板と、この係合板の中央先端近傍に設けた係止凸部とからなること
(ハ)上記第2の連結部は中間部材の背面に形成された係合枠と、この係合枠の内側に設けた係止凹部とからなり、上記第3の連結部は側部材の背面に形成された係合枠と、この係合枠の内側に設けた係止凹部とからなること
(二)上記中間部材の一方の端部には上記第1の連結部と第2の連結部とが形成され、上記第1の連結部の反対側端部には第2の連結部が形成され、上記第2の連結部の反対側端部には第1の連結部がそれぞれ形成されていること
(ホ)上記中間部材の端部を突き合せる上記側部材の端部には中間部材の第1の連結部に対応して第3の連結部が形成され、中間部材の第2の連結部に対応して第4の連結部が形成されていること
(へ)上記第1の連結部と第4の連結部とは同一形状であり、第2の連結部と第3の連結部とは同一形状であること
(ト)上記係合部は、上記中間部材に設けた第1の係合部と第2の係合部及び上記側部材に設けた第3の係合部と第4の係合部とで構成されていること
(チ)上記第1の係合部は、中間部材の第1の連結部から側端部の一方の終端まで設けた係合凸縁で構成し、第2の係合部は第2の連結部から側端部の他方の終端まで設けた係合受部と終端近傍に設けた係合板とからなること
(リ)上記中間部材の一方の側端部には第1の係合部と第2の係合部とが形成され、他方の側端部には上記第1の係合部に対応して第2の係合部が、第2の係合部に対応して第1の係合部がそれぞれ形成されていること
(ヌ)上記中間部材の端部を突き合せる上記側部材の端部には中間部材の第1の係合部に対応して第3の係合部が形成され、中間部材の第2の係合部に対して第4の係合部が形成されていること
(ル)上記第1の係合部と第4の係合部とは同一形状であり、第2の係合部と第3の係合部とは同一形状であること
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