JP4522107B2 - 集合電池 - Google Patents

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Description

本発明は、集合電池に関し、より詳細には、可撓性基板上に複数の単電池が配置されたフレキシブル電池に関する。
近年の携帯電話をはじめとする機器の小型化・高性能化に伴い、その電源となる電池の開発に対する要望が高まっている。例えば、エネルギー密度が高いリチウムイオン電池の研究開発・商品化が急速に進んでいる。従来、このような電池には、イオンが移動する媒体として、有機溶媒のような液体からなる電解液が用いられている。このため、電池から電解液が漏液する可能性がある。
このような電解液を含む電池の信頼性に関わる課題を解決するために、電池の全固体化の研究が進められている。例えば、電解液の代わりに、高分子固体電解質を用いた全固体電池(例えば、特許文献1を参照のこと)、無機固体電解質を用いた全固体電池(例えば、特許文献2および特許文献3を参照のこと)などが提案されている。
さらに、近年では、上記のような機器の小型化に対応して、全固体電池の薄型化も、検討されている。全固体電池の薄型化を達成するために、所定の基板上に、正極、固体電解質、負極等を、スパッタリング法、イオンプレーティング法、蒸着法などの真空薄膜形成プロセスによって形成することが提案されている(例えば、特許文献4および特許文献5を参照のこと)。
また、容量の増大あるいは高電圧化を図るために、マスクを用いたパターニングにより、同一基板内に複数の固体電池を形成し、これらを直列または並列に接続する提案(例えば、特許文献6を参照のこと)がなされている。さらに、外装体を兼ねる正極集電体と負極集電体とを相対させ、その間に正極活物質、固体電解質及び負極活物質を配した薄形電池を複数個積層することが提案されている。ここでは、正極集電体の周縁域および負極集電体の周縁域を樹脂枠体で互いに接着し、複数の薄形電池の集電体の周縁域から外側にはみ出させた樹脂部分同士を接着して一体化が行われている(例えば、特許文献7を参照のこと)。
通常、上記のような固体電池は、基板上に配置されている。従来、このような基板としては、例えば、石英、アルミナ、シリコンウェハー、サファイア等からなるものが用いられている。このような基板は、耐熱性に優れているが、通常、厚く、硬いものである。このため、薄型の機器(例えば、ICカード、RFIDタグ等)に搭載した場合、前記薄型の機器が、過度に曲げられたり、ねじられたりすると、基板に可撓性がないために、電池が割れたり、電池にクラックが入ったりする場合がある。そして、電池の特性が低下したり、あるいは、電池が機能しなくなったりする。
寸法の小さな電池を作製して、曲げに対する強度を向上させることも考えられるが、その電気容量は、小さくなる。
そこで、基板として、可撓性を有するものを用いることが考えられる。このような可撓性を有する基板は、上記のような石英、アルミナ、シリコンウェハー、サファイア等からなる従来の基板と比較して、その厚さを薄くすることができる。このため、体積エネルギー密度を、前記従来の基板を用いる場合と比較して、高くすることができる。
しかしながら、可撓性基板上に1つの大きな固体電池を形成した場合には、固体電池にあまり可撓性がないために、曲げられた場合に、固体電池のみが損傷してしまう可能性がある。
そこで、繰り返しの折り曲げや衝撃に対して、電池に高い信頼性を付与するために、正極活物質、固体電解質、および負極活物質を層状に重ねた発電要素からなる矩形の固体電池を、基板上に碁盤目様に複数個配置する提案がなされている(例えば、特許文献8や特許文献9を参照のこと)。
特開2000−251939号公報 特開昭60−257073号公報 特開平10−247516号公報 米国特許第5338625号明細書 米国特許第5141614号明細書 特開昭61−165965号公報 特開平8−064213号公報 特開2000−195482号公報 特開2001−15153号公報
上記のような、矩形の固体電池が基板上に碁盤目様に複数個配置された電池は、固体電池の特定の辺に平行な軸に対して折り曲げられても、固体電池の破損が低減される。しかしながら、固体電池の対角線に平行な軸に対して曲げられたり、ねじれが加えられたりすると、固体電池が破損する可能性は依然として大きい。
そこで、本発明は、電池容量を十分に確保しながら、ねじれが加えられた場合でも、破損することなく機能し得る電池を提供することを目的とする。
本発明は、
(a)可撓性基板、および
(b)前記可撓性基板上に配置された、4つの単電池からなる少なくとも1つの集合体を備える集合電池に関する。前記単電池は、正極、負極、および正極と負極との間に配置された固体電解質からなり、前記集合体の外周形状は矩形であり、前記矩形の集合体は、隣接する単電池の間に、正極および負極の少なくとも一方が形成されていない帯状の無地部が前記矩形の2つの対角線上に設けられたことによって、4つの単電池に分割されたものである。
上記集合電池において、隣接する単電池の間に、正極および負極の少なくとも一方が形成されていない帯状の無地部の幅は、前記単電池の厚さ(正極と負極と固体電解質の厚さの合計)の2倍より大きいことが好ましい。
上記集合電池において、前記可撓性基板の外周形状は、矩形であり、かつ前記可撓性基板の外周形状と前記集合体の外周形状とが相似であり、前記可撓性基板の外周形状と前記集合体の外周形状のそれぞれ対応する辺同士が、平行であることが好ましい。
本発明により、電池容量を十分に確保しながら、ねじれが加えられた場合でも、破損することなく機能し得る電池を提供することが可能となる。
本発明の集合電池について、図面を参照しながら説明する。
図1に、本発明の一実施形態にかかる集合電池の上面図を示し、図2に、図1のII−II線における部分断面図を示す。ただし、図1において、単電池の一番上に形成され、個々の単電池を並列に接続する負極集電体は、示していない。また、図1および2に示される集合電池においては、無機固体電解質を用いる全固体薄膜電池を単電池として用いている。
集合電池10は、可撓性基板11、および可撓性基板11上に配置される、4つの単電池13からなる集合体12を複数個有する。ここで、集合体12の外周形状は矩形であり、前記矩形の集合体は、前記矩形の2つの対角線上に設けられた帯状の無地部14a、14bによって、4つの単電池に分割されている。なお、集合体12の1つは、図1において、点線15で囲まれている。
また、集合電池10において、個々の集合体12は、縦方向の無地部14cおよび横方向の無地部14dによって区分されて、碁盤目状に配置されている。
単電池13は、図2に示されるように、正極集電体22、ならびにその上に順次形成された正極23、固体電解質24、負極25、および負極集電体26からなる。また、正と負の配置は、逆でもよい。
正極集電体22および負極集電体26は、無地部にも、途切れることなく設けられている。これにより、単電池13の正極、固体電解質、および負極からなる発電要素をすべて並列に接続することが可能となる。
また、図2に示されるように、隣接する単電池13の間には、幅Lの帯状の無地部14bが設けられている。なお、図1のII−II線は、帯状の無地部14bに直交している。ここで、無地部とは、図2に示されるような、正極および負極の少なくとも一方が形成されていない部分をいう。
また、負極集電体は、上記のようにつながっておらず、各発電要素上に別々に形成してもよい。この場合、単電池が並列接続されるように、すべての負極集電体がリードで接続される。
本発明において、可撓性基板11としては、樹脂からなるものを用いることができる。なかでも、ポリイミドおよびポリエチレンテレフタレートよりなる群から選択される少なくとも1種の樹脂からなるものを用いることが好ましい。前記基板は、フィルム状のものでも、シート状のものでもよい。また、ステンレス鋼箔、ニッケル箔等の金属箔等を、可撓性基板として用いることもできる。ただし、短絡に対する信頼性を高める観点からは、上記のような樹脂からなる基板の方が好ましい。可撓性基板11として、上記のような金属箔を用いる場合には、二酸化ケイ素等からなる絶縁層を金属箔の表層に設けることが好ましい。
正極集電体22としては、薄膜に形成可能な電子伝導性材料を用いることができる。正極集電体としては、例えば、金、白金、チタン、クロム、コバルト、アルミニウム、酸化インジウム、酸化スズ、酸化インジウム−酸化スズ等よりなる群から選択される少なくとも1種からなるものを用いることが好ましい。
正極23としては、薄膜に形成可能な正極材料を用いることができる。固体電池がリチウム二次電池である場合、例えば、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウム、リン酸鉄リチウム、リン酸コバルトリチウム、リン酸マンガンリチウム、リン酸ニッケルリチウム、酸化バナジウム、二硫化チタン、二硫化モリブデン等よりなる群から選択される少なくとも1種からなるものを、正極として用いることが好ましい。
固体電解質24としては、薄膜に形成可能な固体電解質材料を用いることができる。固体電池がリチウム二次電池である場合、例えば、窒化リン酸リチウム(LixPOyNz)、リン酸チタンリチウム(LiTi2(PO4)3)、リン酸ゲルマニウムリチウム(LiGe2(PO43)、Li2O−SiO2、Li3PO4−Li4SiO4、Li2O−V25−SiO2、Li2O−P25−B23、Li2O−GeO2、Li2S−SiS2、Li2S−GeS2、Li2S−GeS2−Ga23、Li2S−P25、およびLi2S−B23よりなる群から選択される少なくとも1種からなるものを、固体電解質として用いることができる。また、これらに、異種元素や、LiIなどのハロゲン化リチウム、Li3PO4、LiPO3、Li4SiO4、Li2SiO3、LiBO2等をドープしたものを用いてもよい。また、これらの固体電解質は、結晶質、非晶質、またはガラス状のいずれであってもよい。
負極25としては、薄膜に形成可能な負極材料を用いることができる。固体電池がリチウム二次電池である場合、例えば、金属リチウム、リチウム合金、アルミニウム、インジウム、スズ、アンチモン、鉛、ケイ素、窒化リチウム、Li2.6Co0.4N、Li4.4Si、チタン酸リチウム、黒鉛等よりなる群から選択される少なくとも1種からなるものを、負極として用いることが好ましい。
負極集電体26としては、薄膜に形成可能な電子伝導性材料を用いることができる。負極集電体としては、金、白金、チタン、クロム、コバルト、銅、鉄、酸化インジウム、酸化スズ、酸化インジウム−酸化スズ等よりなる群から選択される少なくとも1種からなるものを用いることが好ましい。
さらに、正極23がリチウム含有化合物である場合には、負極を形成することなく、固体電解質24上に負極集電体26を直接形成してもよい。これは、初回の充電によって、負極集電体26上に析出した金属リチウムが負極を形成し、電池として機能することができるからである。
上記のように、本発明においては、可撓性基板上に、4つの単電池からなる集合体が、少なくとも1つ配置される。上記集合体は、その外周形状が矩形であり、その矩形の2つの対角線上に設けられた帯状の無地部によって、4つの単電池に分割されている。このように、矩形の対角線上に設けられた帯状の無地部によって、単電池同士が間隔をあけて配置されるため、ねじれが加えられても、単電池同士が接触したり、破損したりすることを低減することができる。
また、本発明においては、1つの集合体12を構成する単電池の容量を同じにすることができる。このため、例えば、単電池を並列に接続して集合電池を作製した場合、すべての単電池を、一度に過不足なく充電することが可能となる。
さらに、図1に示されるように、可撓性基板11上に複数の集合体12を碁盤目状に配置することにより、縦、横および斜めに無地部が通ることになる。このため、電池がねじられた場合だけでなく、縦や横に曲げられた場合でも、電池の破損を低減することが可能となる。
ところで、集合電池には、種々の角度でねじれが加えられる可能性がある。このため、単電池の厚さhと、無地部の幅Lと、隣り合う単電池が接触する場合の曲げの角度θとの関係を制御することが有効である。例えば、まず、本発明の集合電池が設置される薄型機器が、破損しない程度に、ねじられたり、曲げられたりした場合を想定する。そして、機器が破損しない最大のねじれの角度または曲げの角度に応じて、単電池の厚さと、無地部の幅とを決定する。このような設計によって、機器が、予測される最大の角度で曲げられたり、ねじられたりした場合でも、単電池の破損を確実に防止できると考えられる。
次に、一例として、図3を参照しながら、単電池の厚さhと、無地部の幅Lと、隣り合う単電池が接触する場合の曲げの角度θとの関係について説明する。
例えば、厚さhの単電池からなる集合電池を、単電池の対角線と平行な軸に対して曲げた場合、隣り合う単電池が接触するときの曲げの角度をθ、曲げ軸に対して垂直な断面における無地部の幅をLとすると、hとLとθとの関係は、以下の式:
2h/L=tan((180−θ)/2) (0°<θ≦90°)
で表される。
上記の式により、曲げられたり、またはねじられたりする最大の角度に対して、単電池が破損しない単電池の厚さhおよび無地部の幅Lを求めることができる。例えば、曲げの角度が約50°の場合には、単電池の厚さhを10μmとし、無地部の幅Lを10μmとすれば、単電池同士が接触することがないので、単電池の破損を防止することができる。
特に、本発明においては、90°の角度で、集合電池が曲げられたり、ねじられたりした場合でも、集合電池として機能するように、単電池と単電池とを分離する無地部の幅Lは、単電池の厚さhの2倍より大きいことが好ましい。
また、本発明においては、可撓性基板の外周形状と単電池の集合体の外周形状とが相似であり、可撓性基板の外周形状と単電池の集合体の外周形状のそれぞれ対応する辺が、平行となるようにすることが好ましい。また、このとき、可撓性基板の重心を通り、矩形の可撓性基板の対角線に平行な帯状の無地帯を設けることが好ましい。これにより、基板がねじられた場合、基板への力のかかり具合と集合電池への力のかかり具合が同様になり、集合体の対角線方向に力が分散しやすくなるからである。
さらに、上記の場合において、可撓性基板上に、複数の集合体が配置される場合には、図1に示されるように、個々の集合体の一方の対角線上に設けられた帯状の無地部が直線的に連なり、その連なった無地部が、矩形の可撓性基板の対角線に平行であることが好ましい。これは、上記と同様の理由による。
次に、本実施形態にかかる集合電池の作製方法について、再度図1および2を参照しながら説明する。
図1に示される集合電池は、基本的には、可撓性基板上に、正極集電体、正極、固体電解質、負極および負極集電体を、図2のように順に積層することによって、作製される。なお、このとき、所定のパターンを有するマスクを用いることにより、個々の単電池の形状および無地部の幅を規定することができる。
以下に、その作製方法を、具体的に示す。
まず、可撓性基板上に、上記のような正極集電体の材料を用い、1つの大きな正極集電体層を形成する。正極集電体層の形状および大きさは、形成される集合体の形状および集合体の数に応じて、適宜決定される。
集電体層の形成は、真空蒸着法、スパッタ法、CVD法、印刷法、ゾル−ゲル法等によって行うことができる。なお、以下の正極層、固体電解質層、負極層および負極集電体層も、真空蒸着法、スパッタ法、CVD法、印刷法、ゾル−ゲル法等の薄膜形成プロセスにより行うことができる。
次いで、正極集電体層上に、上記のような正極材料を用い、図1に示されるような単電池の配置に対応した開口部を有するマスクを用いてパターニングして、複数の正極層を形成する。なお、正極がコバルト酸リチウム等からなる場合には、形成後の正極を熱処理することが好ましい。
次に、正極層上に、上記のような固体電解質の材料を用い、上記と同様のマスクを用いてパターニングして、固体電解質層を形成する。また、上記のような薄膜形成プロセスの他に、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイドなどに、リチウム塩を溶解させた高分子固体電解質などを、正極上に塗布したのち、乾燥して、固体電解質層とすることもできる。
次に、固体電解質層上に、上記のような負極材料を用い、上記と同様のマスクを用いてパターニングして、複数の負極層を形成する。
最後に、上記のような負極集電体の材料を用い、すべての負極層と接する1つの大きな負極集電体層を形成する。この負極集電体層の形状および大きさは、正極集電体層の場合と同様に、形成される集合体の形状および集合体の数に応じて、適宜決定される。このようにして、図1に示されるような集合電池を得ることができる。
なお、本発明の集合電池をICカード、RFIDタグなどに用いる場合には、可撓性基板に形成された電池の一部を欠落させ、その場所に、半導体チップ等の他の部品を配置してもよい。また、予めチップの搭載位置に無地部を設けておいてもよい。
次に、本発明を、実施例に基づいて説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
(集合電池の作製)
まず、厚さ50μm、幅5cm、長さ8cmのポリイミドフィルム(可撓性基板)41上に、所定の形状および大きさの厚さ1μmの白金層を、RFマグネトロンスパッタ法により形成し、正極集電体層とした。
次いで、アルゴン―酸素混合ガス中において、コバルト酸リチウムをターゲットに用いるRFマグネトロンスパッタ法により、正極集電体層上に厚さ3μmの正極層を形成した。ここで、正極層が、図4に示されるような、81個の集合体が碁盤目状に配置された構成となるようなマスクを用いた。このマスクにより、すべての無地部の幅は20μmとなり、1つの集合体の外周寸法は幅5mm、長さ8mmとなった。なお、このマスクは、負極層を形成するときにも用いた。
次に、形成された正極層を350℃で48時間熱処理した。
次いで、窒素ガス中において、窒化リン酸リチウムをターゲットに用いるRFマグネトロンスパッタ法により、正極層上に厚さ1.5μmの固体電解質層を形成した。
次いで、抵抗加熱蒸着法により、固体電解質層上に金属リチウムを蒸着させて、厚さ2μmの負極層を形成した。
次に、すべての負極層と接する、所定の形状および大きさの厚さ1μmの白金層を、RFマグネトロンスパッタ法により形成し、負極集電体とした。このようにして、図4(負極集電体は示さず)に示されるような、4つの単電池43からなる集合体42を、ポリイミドフィルム41上に碁盤目状に81個配置した。最後に、正極端子44および負極端子45(点線で示す)を形成して、集合電池を得た。
上記集合電池において、単電池1個あたりの容量は82μAhであり、電池全体としては、容量6.6mAh、開回路電圧3.7Vであった。また、単電池1つの厚さは、8.5μmであった。得られた集合電池を1mAで放電させた際の放電曲線を図5に示す。
(屈曲試験)
得られた集合電池に対して、
(i)その短辺と平行な中心軸に対して90°まで200回曲げる屈曲試験
(ii)その長辺と平行な中心軸に対して90°まで200回曲げる屈曲試験、
(iii)その対角線に対して90°まで200回曲げる屈曲試験(ねじれ試験)
を行った。そして、各屈曲試験後に放電曲線を測定した。これらの結果を、それぞれ、図6、図7および図8に示す。
図5と図6〜8との比較から明らかなように、本発明にかかる集合電池は、屈曲の前後で放電特性が劣化することがない。従って、本発明により、曲げられたり、ねじられたりしても、電池の破損が生じにくい、優れた可撓性集合電池が得られることがわかる。
無地部の幅を10μmにしたこと以外、実施例1と同様にして、集合電池を作製した。得られた集合電池は、開回路電圧が3.7Vであり、放電容量が6.6mAhであった。
得られた集合電池を用いて、実施例1と同様の屈曲試験を実施したところ、開回路電圧が1.8Vにまで低下し、単電池が部分的に破損していることがわかった。
次に、曲げの角度を45°に変更して、実施例1と同様に屈曲試験を行ったところ、屈曲の前後で、その放電特性は、劣化していなかった。この集合電池の場合、曲げの角度が約60°までであれば、単電池の破損を回避することができた。
比較例1
長さ7.2cm、幅4.5cmの1つの単電池93をポリイミドフィルム(可撓性基板)91上に、図9に示されるように配置し、正極端子94および負極端子95を形成したこと以外、実施例1と同様にして、電池を得た。得られた電池は、開回路電圧が3.7Vであり、放電容量が6.6mAhであった。得られた電池を1mAで放電させたときの放電曲線を図10に示す。
得られた電池を用いて、実施例1と同様にして屈曲試験を行った。1つの大きな単電池を構成した場合には、いずれの方向に対しても、200回の屈曲試験に耐えられず、電池が損傷を受け、充放電動作に供することができなかった。開回路電圧を測定すると1.2Vにまで低下しており、単電池が損傷したものと考えられる。
比較例2
4つの単電池からなる集合体の代わりに、長さ8mm、幅5mmの矩形の単電池113を、ポリイミドフィルム(可撓性基板)111上に、図11に示されるような碁盤目状に配置し(負極集電体は示さず)、正極端子114および負極端子115(点線で示す)を形成したこと以外、実施例1と同様にして、集合電池を作製した。ここで、無地部の幅は、実施例1と同様に、20μmとした。得られた集合電池は、開回路電圧が3.7Vであり、放電容量が6.6mAhであった。得られた電池を1mAで放電させたときの放電曲線を図12に示す。
得られた集合電池を用いて、実施例1と同様にして屈曲試験を行った。集合電池の短辺と平行な中心軸に対して90°まで200回曲げた後の放電曲線を図13に、長辺と平行な中心軸に対して90°まで200回曲げた後の放電曲線を図14に、対角線に対して90°まで200回曲げた後の放電曲線を図15に示す。
長辺または短辺と平行な中心軸に対して曲げた場合(図13、図14)には、屈曲試験後も、図12に示されるのと同様の放電曲線を示した。一方、対角線に対して屈曲試験を行った場合(図15)には、集合電池が損傷を受け、放電動作を行えなかった。このときの開回路電圧を測定すると1.2Vにまで低下しており、単電池が破損したものと考えられる。
以上のように、本発明によれば、屈曲前後で放電特性が劣化することはなく、ねじれに対する高い信頼性を有する集合電池を得ることができる。
上記実施例では、正極にコバルト酸リチウム、負極に金属リチウム、固体電解質として窒化リン酸リチウムを用いた全固体薄膜リチウム二次電池を例に挙げたが、本発明は、これに限定されず、他の材料を用いた固体電池、例えば、固体電解質として高分子固体電解質を用いる固体電池の場合にも有効である。さらに、本発明は、金属ケースまたはプラスティックケースに挿入される電池にも適用することが可能である。
製膜方法についても、実施例ではRFマグネトロンスパッタ法を採用したが、他のスパッタ法、イオンプレーティング法、CVD法、熱蒸着法、印刷法、ゾル−ゲル法、めっき法等、皮膜を形成することができる方法であれば、いずれの方法を用いてもよい。
本発明により、電池容量を十分に確保しつつ、ねじれが加えられた場合でも、破損することなく機能し得る集合電池を得ることが可能となる。
図1は、本発明の一実施形態にかかる集合電池における単電池の配置を示す上面図である。 図2は、図1のII−II線における断面図を示す。 図3は、単電池の厚みhと、無地部の幅Lと、曲げの角度θとの関係の一例を示す図である。 図4は、本発明の一実施形態にかかる集合電池の上面図を示す。 図5は、本発明の一実施形態にかかる集合電池を1mAで放電したときの放電曲線を示す。 図6は、本発明の一実施形態にかかる集合電池の短辺と平行な中心軸に対して90°まで200回曲げる屈曲試験を行った後の放電曲線を示す。 図7は、本発明の一実施形態にかかる集合電池の長辺と平行な中心軸に対して90°まで200回曲げる屈曲試験を行った後の放電曲線を示す。 図8は、本発明の一実施形態にかかる集合電池の対角線と平行な中心軸に対して90°まで200回曲げる屈曲試験(ねじれ試験)を行った後の放電曲線を示す。 図9は、比較例1で用いた電池の上面図を示す。 図10は、比較例1の電池を1mAで放電したときの放電曲線を示す。 図11は、比較例2の集合電池における、単電池の配置を示す上面図である。 図12は、比較例2で用いた集合電池を1mAで放電させたときの放電曲線を示す。 図13は、比較例2の集合電池の短辺と平行な中心軸に対して90°まで200回曲げる屈曲試験を行った後の放電曲線を示す。 図14は、比較例2の集合電池の長辺と平行な中心軸に対して90°まで200回曲げる屈曲試験を行った後の放電曲線を示す。 図15は、比較例2の集合電池の対角線と平行な中心軸に対して90°まで200回まげる屈曲試験を行った後の放電曲線を示す。
符号の説明
10 集合電池
11、41、91、111 可撓性基板
12、42 集合体
13、43、93、113 単電池
14a、14b、14c、14d 帯状の無地部
22 正極集電体
23 正極
24 固体電解質
25 負極
26 負極集電体
44、94、114 正極端子
45、95、115 負極端子

Claims (3)

  1. (a)可撓性基板、および
    (b)前記可撓性基板上に配置された、4つの単電池からなる少なくとも1つの集合体を備える集合電池であって、
    前記単電池は、正極、負極、および前記正極と前記負極との間に配置された固体電解質からなり、
    前記集合体の外周形状は、矩形であり、
    前記矩形の集合体隣接する単電池の間に、正極および負極の少なくとも一方が形成されていない帯状の無地部が前記矩形の2つの対角線上に設けられたことによって、4つの単電池に分割されたものである、集合電池。
  2. 前記隣接する単電池の間に、正極および負極の少なくとも一方が形成されていない帯状の無地部の幅が、前記単電池の厚さの2倍より大きい、請求項1記載の集合電池。
  3. 前記可撓性基板の外周形状が矩形であり、かつ前記可撓性基板の外周形状と前記集合体の外周形状とが相似であり、
    前記可撓性基板の外周形状と前記集合体の外周形状のそれぞれ対応する辺同士が平行となるように、前記可撓性基板上に前記集合体が配置されている、請求項1または2に記載の集合電池。
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