JP4518338B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、弾球遊技機(通称パチンコ遊技機)や回胴式遊技機(通称スロット遊技機)などの遊技制御を司る遊技用演算処理装置を備えた遊技機に関し、特に法令(風営法第二十条:遊技機の規制及び認定等)の規定に反する不正な制御を排除して遊技業界全般の健全な発展に寄与する遊技機に関する。
従来の遊技機は、遊技プログラムの実行アドレスを監視して、あらかじめ設定されたアドレスの上下限値を超えた場合に、不正なプログラム(改竄されたプログラム若しくは不正なアドレスをコールするバグを含むプログラム)であるとして、プログラムの停止等、所要の処置を講ずる旨の不正排除をしていた。
このような従来の遊技機としては、例えば以下の特許文献1に開示のものがある。
特開平6−327831号公報
ところで、上記公報に記載された“アドレスの上下限値”は、同公報「0023」欄の「アプリケーションプログラムが作業領域を越えてプログラムを実行するとき・・・・装置の停止指令がCPU1に対し発せられ」からも明らかなように、RAMに確保された作業領域(ワーキングエリアとも言う)の上下限アドレスのことを指している。例えば、遊技機の技術基準によれば、パチンコ用の作業領域は256バイトと規定されているので、下限アドレスは「0000h」、上限アドレスは「00FFh」(10進表記で255)となり、また、スロットル用の作業領域は512バイトと規定されているので、下限アドレスは「0000h」、上限アドレスは「01FFh」(10進表記で511)となる。
したがって、上記公報に記載の技術は、単に作業領域を越えたアドレスをコールするような不正な命令を含む遊技プログラム(改竄されたプログラム又はバグを含むプログラム)が実行されたときに、そのプログラムを停止するなどの所要の処置を講じるものであるから、かかる改竄プログラムを収めた裏ロムを排除できる効果は認められるものの、スタック領域を意図的にオーバーフローさせて隣接するデータ領域の一部を書き換えるといった新手の不正行為(以下便宜的に「意図的オーバフロー」という)にはまったく対処できないという不都合がある。
ここで、上記不都合を理解する上で必要な背景技術を概説する。
図10は、マイクロコンピュータ一般のプログラム開発段階を示す図である。この図は、認証情報の書込み手続きを含まない点で、遊技機の開発スタイルと若干相違するが、純粋なプログラム開発だけに注目すればまったく同一である。
原始プログラムはマイクロコンピュータに対応したアセンブリ言語で記述されたソースプログラムである。この段階のプログラムは、デバッグ性などを考慮して可読性のあるシンボリックな表現になっており、例えば、アドレスはラベルと呼ばれる文字列で表記されている。アセンブラは原始プログラムを機械語に翻訳するツールである。機械語に翻訳されたプログラムは目的プログラムとも呼ばれ、命令はコードに、アドレス(ラベル)は対応する記憶装置の実アドレスに置き換えられているので、そのままマイクロコンピュータで実行することができる。
目的プログラムは、例えば、汎用のアプリケーションプログラムのようにフロッピー(登録商標)ディスクやCD−ROMなどの可搬型記憶媒体に収めて配布されることが多いが、遊技機では配布途中の改竄防止のためにROMに書き込まれるとともに、そのROMを遊技機内部の制御基盤に取り付けてから出荷する。また、前述の裏ロム対策として、ROMと一緒にCPUや周辺回路を一体化(ワンチップ化)することも行われている。
図11は、RAMに確保される作業領域の構造図である。遊技機で用いられるプログラムは前述のようにアセンブリ言語で記述されている。そして、その命令の中には、レジスタのデータをスタックに退避させるPUSH命令や、戻り先番地のアドレスデータをスタック領域に退避させるとともに、呼び出し先のモジュールを実行するCALL命令などが用意されており、これらの命令が実行される度にスタック領域へデータが退避され、その結果、同領域内のA方向にデータが積み重ねられていく。すなわち、現在のスタック領域に確保されているデータがどの領域まで確保されているかを示すレジスタ(スタックポインタ)が、次第にAの方向へと値を変化させていくとともに、このレジスタで示される領域に新たなデータが格納されるという処理が行われることになる。
また、これらの命令の実行後には、最終的にPOP命令(スタック領域のデータをレジスタに復帰させる命令)やRET命令(スタック領域に退避されていたアドレスデータが示す戻り先番地へ処理を戻す命令)が実行されるようプログラムが記述されており、これらの命令が実行される度にスタックポインタの値がAとは逆方向に変化する。
ところで、前述のPUSH命令やCALL命令が、POP命令やRET命令よりも数多く実行されると、スタックポインタがデータ領域に侵入してしまい、PUSH命令やCALL命令の実行時にデータ領域の値を破壊(いわゆるオーバーフロー)しかねない。そのため、スタック領域は充分に確保しておくのが普通である。
さて、以上の背景を理解した上で、本題の「意図的オーバフロー」の説明に戻ると、遊技機におけるデータ領域には、遊技制御に必要な各種変数が割り付けられ、また、スタック領域には一時的に退避されるデータや、サブルーチンの戻り先番地のアドレスデータが割り付けられる。
データ領域に割り付けられた変数には、例えば、大当たり発生用の乱数データが含まれており、このデータが書き換えられた場合は、設定と異なる確率で大当たりが発生することになる。若しその大当たり確率が高ければ遊技者側に有利となり、低ければホール側に有利となるが、いずれにせよ該当法令の趣旨に反した不正な行為であることに変わりない。
このような不正行為は前述の裏ロムでも可能である。正規の遊技プログラムを逆アセンブリ(目的プログラムから原始プログラムへ逆翻訳)し、その原始プログラムの適当な部分に乱数データを書き換えるルーチンを忍ばせた後、再び目的プログラムに翻訳して裏ロムに書き込めばよい。しかし、この方法ではプログラムの行数が増えてしまい、作業領域の最大アドレスが大きくなるため、前述の公報記載の技術で見破ることができる。
しかしながら、あるハード的な仕掛け(詳細は後述)を施すことにより、プログラムのコードを一切変えることなく、したがって、前述の公報記載の技術でも見破られずに、「意図的オーバフロー」を起こすことができ、この意図的オーバフローによって、例えば、乱数用のデータが変化した場合には、上記の不正行為と同一の状況(大当たり確率の変化)が発生するという問題点がある。また、プログラムのバグによるスタック領域のオーバーフローが発生した場合にも同一の状況が発生するという問題点がある。
そこで、本発明は、スタック領域のオーバーフローを検出して、プログラムの停止等、所要の処置を講じることができるとともに、外部装置で正当性を判定可能にし、以って遊技業界全般の健全な発展に寄与することが可能な遊技機を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明に係る遊技機は、遊技プログラムを収めた不揮発性記憶手段と、前記遊技プログラムに基づいて演算処理を行う演算処理手段と、前記演算処理を実行する際に必要なデータ領域とスタック領域を含む作業領域を提供する揮発性記憶手段とを備えた遊技用演算処理装置を、制御基板と該制御基板を収納するケースからなる制御装置に内蔵し、
遊技領域に設けた始動口への遊技球の入賞に基づいて、表示装置で複数の識別情報を複数列で変動表示することが可能な遊技機において、
当該遊技機から出力される判定情報に基づいて前記遊技用演算処理装置の正当性を判定可能又は前記遊技用演算処理装置を識別可能な外部装置と電気的に接続可能にする外部端子が設けられ、
前記遊技用演算処理装置は、
前記外部装置からのプログラム要求指令に応答して、前記不揮発性記憶手段に記憶されている前記遊技プログラムを前記判定情報として前記外部端子を介して前記外部装置へ出力することが可能な判定情報出力手段と、
前記データ領域とスタック領域の間に該二つの領域に属さず且つ該二つの領域に接する少なくとも1バイト以上の使用禁止領域を設定する禁止領域設定手段と、
前記禁止領域設定手段により設定された前記使用禁止領域のアドレス範囲がアクセスされた場合に所定の警報信号をアクティブにする監視手段と、
前記警報信号のアクティブに応答して前記演算処理手段の状態をリセット状態にするリセット手段と、
前記演算処理手段による前記遊技プログラムに基づく演算処理の実行に基づいて前記揮発性記憶手段の作業領域に記憶される記憶情報と同一の情報を記憶可能な情報記憶手段と、
前記演算処理手段の演算処理動作をバスの状態により監視し、非動作中に前記揮発性記憶手段の作業領域に記憶された前記記憶情報を複写して前記情報記憶手段に記憶させる複写記憶制御手段と、を備え、
前記判定情報出力手段は、前記外部装置からのメモリ内容要求指令に応答して、前記情報記憶手段に記憶された前記記憶情報を前記外部端子を介して出力することを特徴とする。
請求項2記載の発明に係る遊技機は、前記遊技用演算処理装置は、
前記不揮発性記憶手段、前記演算処理手段及び前記揮発性記憶手段を備えて遊技制御を行う遊技制御部と、前記外部端子と電気的に接続され、前記遊技制御部とは独立して動作可能に構成されて情報管理を行う情報領域部とに区分されてなり、
前記判定情報出力手段は、前記外部端子と電気的に接続される前記情報領域部に備わることで、前記遊技制御部による遊技制御動作に関係なく、前記外部端子を介して前記外部装置から入力される指令に応答して前記判定情報としての前記遊技プログラム又は前記記憶情報前記外部端子を介して前記外部装置へ出力可能であることを特徴とする。
請求項3記載の発明に係る遊技機は、前記禁止領域設定手段は、
前記使用禁止領域の最大アドレスを保持するための最大値レジスタと、
前記使用禁止領域の最小アドレスを保持するための最小値レジスタと、を備え、
当該遊技機の電源投入後に前記使用禁止領域の最大アドレスを前記最大値レジスタにセットするとともに、前記使用禁止領域の最小アドレスを前記最小値レジスタにセットするよう構成され、
前記監視手段は、
前記最大値レジスタ及び前記最小値レジスタに保持されたアドレス値を上下限基準値として、そのアドレス範囲に含まれるアドレスデータがバス上で検出された場合に前記警報信号をアクティブにするコンパレータ回路を備えてなり、
前記コンパレータ回路は、前記揮発性記憶手段への書込み信号又はメモリアクセス信号がアクティブとなった場合に、前記アドレスデータの検出動作を行うことを特徴とする。
請求項4記載の発明に係る遊技機は、前記遊技用演算処理装置は、
外部から入力される前記遊技プログラムを前記不揮発性記憶手段に書き込む書込み手段と、
前記書込み手段による前記遊技プログラムの書き込み終了時に、書込終了コードが記憶される書込終了コード記憶手段と、
前記書込終了コード記憶手段に前記書込終了コードが記憶されている場合に、前記書込み手段による新たな遊技プログラムの書き込みを禁止する書き込み禁止手段と、
前記判定情報として当該遊技用演算処理装置を識別可能な固有情報を記憶する固有情報記憶手段と、を備え、
前記判定情報出力手段は、前記外部装置からの所定の指令に応答して、前記情報記憶手段に記憶された前記固有情報を前記判定情報として前記外部端子を介して出力することを特徴とする。
請求項5記載の発明に係る遊技機は、前記演算処理手段による前記遊技プログラムの実行に基づいて生成される遊技情報を前記外部装置へ出力するための外部情報端子を備え、
前記遊技用演算処理装置は、
前記外部情報端子を介して前記遊技情報を前記外部装置へ出力することが可能な遊技情報出力手段を備え、
前記判定情報出力手段及び前記遊技情報出力手段のうち、前記判定情報出力手段については、前記外部装置へ出力する前記判定情報に暗号化処理を施してから出力するよう構成されていることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、遊技プログラムを収めた不揮発性記憶手段と、前記遊技プログラムに基づいて演算処理を行う演算処理手段と、前記演算処理を実行する際に必要なデータ領域とスタック領域を含む作業領域を提供する揮発性記憶手段とを備えた遊技用演算処理装置を、制御基板と該制御基板を収納するケースからなる制御装置に内蔵し、遊技領域に設けた始動口への遊技球の入賞に基づいて、表示装置で複数の識別情報を複数列で変動表示することが可能な遊技機において、当該遊技機から出力される判定情報に基づいて前記遊技用演算処理装置の正当性を判定可能又は前記遊技用演算処理装置を識別可能な外部装置と電気的に接続可能にする外部端子が設けられ、前記遊技用演算処理装置は、前記外部装置からのプログラム要求指令に応答して、前記不揮発性記憶手段に記憶されている前記遊技プログラムを前記判定情報として前記外部端子を介して前記外部装置へ出力することが可能な判定情報出力手段と、前記データ領域とスタック領域の間に該二つの領域に属さず且つ該二つの領域に接する少なくとも1バイト以上の使用禁止領域を設定する禁止領域設定手段と、前記禁止領域設定手段により設定された前記使用禁止領域のアドレス範囲がアクセスされた場合に所定の警報信号をアクティブにする監視手段と、前記警報信号のアクティブに応答して前記演算処理手段の状態をリセット状態にするリセット手段と、前記演算処理手段による前記遊技プログラムに基づく演算処理の実行に基づいて前記揮発性記憶手段の作業領域に記憶される記憶情報と同一の情報を記憶可能な情報記憶手段と、前記演算処理手段の演算処理動作をバスの状態により監視し、非動作中に前記揮発性記憶手段の作業領域に記憶された前記記憶情報を複写して前記情報記憶手段に記憶させる複写記憶制御手段と、を備え、前記判定情報出力手段は、前記外部装置からのメモリ内容要求指令に応答して、前記情報記憶手段に記憶された前記記憶情報を前記外部端子を介して出力するので、使用禁止領域のアドレス範囲がアクセスされた場合(使用禁止領域よりも上位側のアドレスに位置するスタック領域のオーバーフロー発生時等)に、スタック領域のオーバーフローを検出して、演算処理手段のリセット処理を講じることができる。
さらに、外部装置からのプログラム要求指令に応答して判定情報としての遊技プログラムを外部装置へ出力するので、外部装置にて遊技用演算処理装置を識別したり、正当性を判定したりすることが可能になる。
また、揮発性記憶手段に記憶された記憶情報を演算処理手段が非動作中に情報記憶手段に複写・記憶し、外部装置からのメモリ内容要求指令に応答して、情報記憶手段に記憶された記憶情報を外部端子を介して出力するので、演算処理手段が非動作中に記憶情報を複写することができ、外部装置によって遊技用演算処理装置の正当性が判定可能になる。
請求項2記載の発明によれば、前記遊技用演算処理装置は、前記不揮発性記憶手段、前記演算処理手段及び前記揮発性記憶手段を備えて遊技制御を行う遊技制御部と、前記外部端子と電気的に接続され、前記遊技制御部とは独立して動作可能に構成されて情報管理を行う情報領域部とに区分されてなり、前記判定情報出力手段は、前記外部端子と電気的に接続される前記情報領域部に備わることで、前記遊技制御部による遊技制御動作に関係なく、前記外部端子を介して前記外部装置から入力される指令に応答して前記判定情報としての前記遊技プログラム又は前記記憶情報前記外部端子を介して前記外部装置へ出力可能であるので、遊技制御の実行状態に拘らず外部装置にて遊技用演算処理装置を識別したり、正当性を判定したりすることが可能になる。
請求項3記載の発明によれば、前記禁止領域設定手段は、前記使用禁止領域の最大アドレスを保持するための最大値レジスタと、前記使用禁止領域の最小アドレスを保持するための最小値レジスタと、を備え、当該遊技機の電源投入後に前記使用禁止領域の最大アドレスを前記最大値レジスタにセットするとともに、前記使用禁止領域の最小アドレスを前記最小値レジスタにセットするよう構成され、前記監視手段は、前記最大値レジスタ及び前記最小値レジスタに保持されたアドレス値を上下限基準値として、そのアドレス範囲に含まれるアドレスデータがバス上で検出された場合に前記警報信号をアクティブにするコンパレータ回路を備えてなり、前記コンパレータ回路は、前記揮発性記憶手段への書込み信号又はメモリアクセス信号がアクティブとなった場合に、前記アドレスデータの検出動作を行うので、使用禁止領域のアドレス範囲がアクセスされた場合にのみ警報信号をアクティブにすることができる。
請求項4記載の発明によれば、前記遊技用演算処理装置は、外部から入力される前記遊技プログラムを前記不揮発性記憶手段に書き込む書込み手段と、前記書込み手段による前記遊技プログラムの書き込み終了時に、書込終了コードが記憶される書込終了コード記憶手段と、前記書込終了コード記憶手段に前記書込終了コードが記憶されている場合に、前記書込み手段による新たな遊技プログラムの書き込みを禁止する書き込み禁止手段と、前記判定情報として当該遊技用演算処理装置を識別可能な固有情報を記憶する固有情報記憶手段と、を備え、前記判定情報出力手段は、前記外部装置からの所定の指令に応答して、前記固有情報記憶手段に記憶された前記固有情報を前記判定情報として前記外部端子を介して出力するので、遊技プログラムの書き込み終了時に、書込終了コードが記録されるので、この書込終了コードが記録されている場合には、不揮発性記憶手段への新たな遊技プログラムの書き込みができなくなるし、固有情報によって外部装置にて遊技用演算処理装置を識別したり、正当性を判定したりすることも可能になる。
請求項5記載の発明によれば、前記演算処理手段による前記遊技プログラムの実行に基づいて生成される遊技情報を前記外部装置へ出力するための外部情報端子を備え、前記遊技用演算処理装置は、前記外部情報端子を介して前記遊技情報を前記外部装置へ出力することが可能な遊技情報出力手段を備え、前記判定情報出力手段及び前記遊技情報出力手段のうち、前記判定情報出力手段については、前記外部装置へ出力する前記判定情報に暗号化処理を施してから出力するよう構成されているので、外部装置へ出力される遊技情報及び判定情報のうち、判定情報のみの秘匿性を高めることができる。
以下、本発明の実施の形態を、多数のパチンコ遊技機を設置した遊技店(以下「ホール」という)を例にして図面を参照しながら説明する。
1.ホールの全体構成
図1はホールの全体構成を示すブロック図である。図1において、1はホールであり、ホール1にはCR(カードリーダ)式の遊技機10j(jはa、b…;以下同様)が多数設置されたパチンコ島11、状態変化情報記録装置JR、補助状態変化情報記録装置JRs、履歴処理装置12、カウンタ用コンピュータCC、FAX装置13、事務所用コンピュータHC、プリンタ14、通信制御装置15〜18、玉計数機19、島金庫20、監視カメラシステム21、アナウンスシステム22及び設定・検査装置23が配置されている。なお、設定・検査装置23は、必要の都度、店内ネットワーク37に接続される。
パチンコ島11は、情報収集BOXとも呼ばれる情報収集端末装置31a、31b(以下適宜に「情報収集端末装置31」で代表する)、遊技機10a、10b(同「遊技機10」)、カード式球貸装置32a、32b(同「カード式球貸装置32」)、球切装置33a、33b(同「球切装置33」)、パルスタンク34a、34b(同「パルスタンク34」)及びネットワーク中継装置35(例えば、ルータ)を備えている。なお、パチンコ島11はホール1に複数配置されるが、それぞれの“島”は類似(但し、島ごとに遊技機の機種が異なることが多い)の構成のため、ここでは1つのパチンコ島11について説明することにする。
ネットワーク中継装置35は1つのパチンコ島11について、それぞれ1台ずつ配置されるが、その他の各装置(例えば、情報収集端末装置31、球切装置33、パルスタンク34)は遊技機10a、10bと同数だけ(すなわち、遊技機10と対をなして)配置されている。
遊技機10a、10bは、遊技状態を制御する遊技制御装置41a、41b(以下適宜に「遊技制御装置41」で代表する)をそれぞれ有しており、遊技制御装置41は役物の制御を行う遊技用演算処理装置(図面では単に「演算処理装置」と表記している)200(これは、いわゆるアミューズチップ用のICであり、その詳細な構成は後述する)を内蔵している。遊技制御装置41は遊技制御基板やその基板を収納するケース等を含む。
遊技機10の側方にはカード式球貸装置32が配置されており、プリペイドカード(PC)を使用した球の貸出し操作等は遊技機10で行うことが可能である。
球切装置33は遊技機10の補給タンクへパチンコ島11から球を補給するもので、例えば、球が10個補給される毎に1パルスとなる信号(後述の図2に示す補給球数信号)が球切装置33から出力される。パルスタンク34は遊技機10から外部に回収された遊技終了後の球を計数するもので、パルスタンク34からは、例えば、球の10個流出(回収)ごとに1パルスとなる信号(後述の図2に示す回収球数信号)が出力される。
情報収集端末装置31a、31bは、それぞれ、PJ1及びPJ2並びに分配回路42a、42b(以下適宜に「分配回路42」で代表する)を備えている。分配回路42は遊技機10、カード式球貸装置32、球切装置33及びパルスタンク34に接続され、これらの各装置から入出力される信号をPJ1やPJ2に分配して転送する。例えば、分配回路42は、PJ1に対して売上信号、補給球数信号、回収球数信号、大当り信号、特図回転信号、確変信号及びアミューズ通信信号を分配して転送し、PJ2に対して打止信号、金枠開閉信号、木枠開閉信号、空皿信号(遊技機10の貯留タンクにパチンコ島11から補給される球量が少なくなったことを検出する信号)、異常信号(不正な電磁波を出す等の不正な磁気力及び電磁波を検出する信号)及び電源断信号を分配して転送する。
PJ1は売上信号、補給球数信号、回収球数信号、大当り信号、特図回転信号及び確変信号並びに遊技制御装置41から入出力されるアミューズ通信信号に基づいて、自分が受け持つ遊技機10及び遊技設備装置より出力された遊技情報と、PJ2から転送された遊技情報(状態変化情報)とを併せて演算加工し、収集した遊技情報より遊技情報の変化を検出する処理等を行うとともに、遊技用演算処理装置200の正当性判定(真偽判定)も行うもので、その詳細なブロック構成は後述する。
PJ2は遊技機10及び遊技設備装置より収集した主に遊技機10を監視するための状態変化情報(例えば、金枠開放信号、空皿信号等)をPJ1へ転送する処理やPJ1から発射停止要求があった場合に遊技機10を不能動化する処理等を行う。
ネットワーク中継装置35は、例えば、ルータ(Router)の機能を有し、島内ネットワーク36と店内ネットワーク37の各LON間を中継接続する装置である。島内ネットワーク36にはLON(米国エシャロン社によって開発されたLON(Local Operating Network:エシャロン社登録商標)が採用されている。
パチンコ島11は店内ネットワーク37を介してJR、JRs、履歴処理装置12、CC、HC、通信制御装置15〜18及び設定・検査装置23と接続されている。店内ネットワーク37には同様にLONが採用される。
島内ネットワーク36、ネットワーク中継装置35及び店内ネットワーク37は、全体としてPJ1、PJ2、JR、CC及びHCの間を接続する通信網61(「LON通信網」ということもある)を構成する。
JRはホール1に1台ずつ設けられている。例えば、遊技機500台に対して1台設置されている。又は、複数階がある場合には各階毎に1台設置でもよい。JRは各パチンコ島11のPJ1から通報される遊技情報(状態変化情報)を遊技機毎に整理して記録し、JRsはJRをバックアップする。
履歴処理装置12は通信網37に接続されているPJ1、PJ2、JR、JRs等からのエラー情報を記録する装置であり、エラー履歴を事後に分析して故障の発生したノード(PJ1、PJ2、JR、JRs等が接続されたノード)を特定するためのものである。
CCとしては、汎用のパーソナルコンピュータを使用することができる。CCは当日の遊技機10の状態変化情報をJR若しくはJRsをポーリングして収集し、状態変化を検出して表示する処理を行う。一般に状態変化情報の中で大当りや確率変動は、CCで当該事象が発生した遊技機10の詳細な遊技情報も確認したい場合が普通なので、この特定の状態変化の場合は直接に該当する遊技機10のPJ1から遊技情報を収集し、先の状態変化情報と併せて詳細な遊技情報を表示する。また、JRがトラブルを起こして情報を収集できない場合は、直ちにバックアップ用のJRsに切り替えて同様の情報収集と表示を行う。
さらに、CCで所望の遊技機10の遊技情報を確認したい場合は、直接該当するPJ1から遊技情報を収集して表示する機能もある。CCとHCとの間は専用のネットワークケーブル62(例えば、イーサネット(登録商標))で接続されており、CCで売上や機種情報及び時系列情報等の経営情報を確認したい場合は、HCから当該情報を入手して表示できるようになっている。
なお、CCにはFAX装置13が接続されており、CCで収集分析した情報を所定の印刷フォーマットに加工して外部に送信可能である。
HCにも汎用のパーソナルコンピュータを使用することができる。HCは当日や過去分の遊技情報を元にして経営判断に資する各種情報を生成するものであり、PJ1若しくはPJ2を所定間隔毎にポーリングして遊技情報を収集し、ハードディスクなどに記録するとともに、所定のフォーマットで表示したり印刷したりできるものである。また、HCで特定の遊技機10の遊技情報を確認したい場合は、直接該当するPJ1から遊技情報を収集して表示する機能もある。さらに、HCで遊技機10の状態変化情報(リアル系の情報)を確認したい場合は、ネットワークケーブル62を介してCCから当該情報を入手して表示することもできる。なお、HCにはプリンタ14が接続されており、収集した情報を所定のフォーマットで印刷可能である。CC及びHCは遊技店1の全体的な遊技情報を管理する管理装置を構成する。
通信制御装置15〜18は玉計数機19、島金庫20、監視カメラシステム21及びアナウンスシステム22と店内ネットワーク37との間の通信インターフェースを行う装置である。
玉計数機19は遊技者が獲得した球(例えば、景品交換のため)の計数を行い、計数値をCC及びHCに転送するとともに、当該遊技者に対して景品交換用の計数結果紙片をプリントアウトして出力する。島金庫20はホール1に設けられた両替機や現金式球貸装置等から回収した硬貨及び紙幣を収納する装置であり、現在の収納金額をHC及びCCに逐一転送する。
監視カメラシステム21はホール1内に配置された監視カメラを管理して、撮像された画像を記録するシステムであり、アナウンスシステム22はホール1内のアナウンスを手動及び自動的に行うシステムである。
設定・検査装置23には、例えばノート型のパーソナルコンピュータを使用することができる。設定・検査装置23は必要に応じて店内ネットワーク37に接続することができ、接続時にLON通信網のアカウントを自動取得し、任意のPJ1に接続された遊技機10(の遊技制御装置41に内蔵されている遊技用演算処理装置200)をアクセスして正当性判定のための固有IDを設定することができるものである。
既述のとおり、設定・検査装置23は“必要の都度”、店内ネットワーク37に接続される。必要の都度とは、例えば、新台に入れ替える場合であり、入れ替え後に設定・検査装置23を店内ネットワーク37に接続し、新台のPJ1を介してその台(入れ換えられた遊技機10)の遊技制御装置41に内蔵されている遊技用演算処理装置200をアクセスして正当性判定のための固有IDを設定する。
なお、PJ1で遊技用演算処理装置200の正当性を判定する場合に、上記のような固有IDの判定に加えて、遊技プログラムを判定情報として使用してもよく、その場合には遊技用演算処理装置200に内蔵されている遊技プログラムと同一の基準遊技プログラムを設定・検査装置23からPJ1に設定する。PJ1は遊技用演算処理装置200から遊技プログラムを読み出し、設定された基準遊技プログラムと比較して正当性の判定を行う。
2.PJ1の構成
次に、PJ1のブロック構成について説明する。図2はPJ1のブロック図である。図2において、PJ1はCPU51、ROM52、RAM53、EEPROM54、バックアップ電源55、発振回路56、通信制御装置57、出力インターフェース(I/F)58、入力インターフェース(I/F)59及びバス60を備えている。
CPU51はROM52に格納されている処理プログラムに基づいて自分が受け持つ遊技機10及び遊技設備装置より出力された遊技情報と、PJ2より転送された遊技情報(状態変化情報)を併せて演算加工し、収集した遊技情報より遊技情報の変化を検出する処理等を行うとともに、遊技用演算処理装置200の正当性判定も行う。ROM52は遊技用演算処理装置200の正当性判定を行う処理プログラムや遊技情報の収集・加工等のための処理プログラムを格納しており、RAM53はワークエリアとして用いられる。
EEPROM54は当該PJ1に接続された遊技用演算処理装置200の固有IDを記憶する。EEPROM54への固有IDの格納手続きは、設定・検査装置23によって行われる。また、EEPROM54は状態変化情報の監視用の設定値も記憶する。この設定値はCC若しくはHCによって設定される。
バックアップ電源55はRAM53の記憶情報を停電時も保持するための電源である。発振回路56はCPU51に制御クロック信号を供給し、通信制御装置57は島内ネットワーク36を介して当該PJ1と他のネットワーク端末との間の通信制御を行う。また、通信制御装置57には装置毎に異なる監視装置IDが格納されており、監視装置IDは情報の送受信を行う際に当該PJ1を識別するために使用される。
出力インターフェース58は遊技機10とCPU51との間の出力インターフェース処理を行うもので、出力インターフェース58から遊技機10の遊技制御装置41に対してアミューズ通信信号(例えば、プログラム要求コマンド)が出力される。
入力インターフェース59は遊技機10及び遊技設備装置(球貸装置32等)とCPU51との間の入力インターフェース処理を行うもので、アミューズ通信信号、カード式の球貸装置32Cからのカードによる売上信号、現金式の球貸装置32Gからの現金による売上信号、球切装置33からの補給球数信号、パルスタンク34からの回収球数信号、遊技制御装置41からの特図回転信号(特図の回転を知らせる信号)、大当り信号、確変信号(確率変動中及び大当り遊技中に、それを知らせる信号)がそれぞれ入力されるようになっている。
ここで、PJ1及びPJ2は、全体として、遊技機10の遊技制御装置41に含まれる遊技用演算処理装置200の固有IDを監視して当該遊技用演算処理装置200の正当性を評価する監視装置を構成する。
3.遊技機の構成
図3は遊技機10を示す図であり、遊技機10は額縁状の前面枠71と、ガラスを支持する金枠(ガラス枠)72と、遊技領域が形成された遊技盤73と、前面表示パネル74と、前面表示パネル74の下方に設けられた操作パネル75とを有している。前面枠71は遊技機10を設置している木製の機枠(図示略)に対して上部蝶番77及び下部蝶番78によって開閉可能に支持され、金枠72は前面枠71に開閉可能に支持されている。
表示パネル74は一端側が前面枠71に開閉可能に支持され、賞球を受ける上皿81が形成されるとともに、上皿81の球を球貯留皿(受皿ともいう)82に移すために両者を接続する通路を開閉するための開閉レバー83が設けられている。操作パネル75には、灰皿84及び前述の球貯留皿82が形成されるとともに、球貯留皿82に貯留された球を外部下方に抜くための球抜きレバー85が設けられている。また、操作パネル75の右端部側には玉発射用の操作ノブ86が設けられており、遊技機10の前面枠71の上部には大当り時に点灯又は点滅する大当り表示器87が設けられている。
遊技盤73には前面の略円形領域をガイドレール88で取り囲んだ遊技領域が形成されており、この遊技領域には、複数の識別情報(いわゆる特別図柄;以下「特図」という)を複数列で変動表示する特図表示装置89、大入賞口を有する特別変動入賞装置90、特図始動口として機能する普通変動入賞装置91(いわゆる普電)、普通変動入賞装置91に設けられた普通図柄(いわゆる普図;以下「普図」という)を表示する普図表示装置92、スルーチャッカー形式の複数の普図始動ゲート93、複数の一般入賞口94、風車と呼ばれる複数の打球方向変換部材96、左右のサイドランプ97、98、アウト穴99などが備えられている。
そして、普通変動入賞装置91内の入賞流路には特図始動スイッチ100が、普図始動ゲート93内の通過流路には普図始動ゲートスイッチ101が、それぞれ設けられている。また、特別変動入賞装置90の大入賞口内における継続入賞流路には継続スイッチ102が、一般入賞流路にはカウントスイッチ103がそれぞれ設けられている(上記各スイッチは図4参照)。
特図表示装置89の上部には前述した一般入賞口94が配置され、また、4個の特図始動記憶表示器105が設けられており、普通変動入賞装置91には、4個の普図始動記憶表示器106が設けられている。普図表示装置92は、例えば、一桁の数字を表示する7セグメントの表示部を有する液晶又はLED等よりなる表示器であり、この場合、普通図柄(普図)は一桁の数字である。始動記憶表示器105、106は、特図あるいは普図の始動記憶数をそれぞれ表示するものである。
特図始動スイッチ100は普通変動入賞装置91に玉が入賞したことを検出し、普図始動ゲートスイッチ101は普図始動ゲート93を玉が通過したことを検出し、カウントスイッチ103は特別変動入賞装置90の大入賞口に入った全ての玉を検出し、継続スイッチ102は大入賞口に入った玉のうち継続入賞(いわゆるV入賞)した玉を検出する。
なお、遊技盤73の遊技領域には、天釘やヨロイ釘などと呼ばれる多数の障害釘が設けられているが、ここでは図面の輻輳を避けるために省略している。また、遊技盤73には、その他の各種装飾ランプやLED等が設けられていてもよい。
また、遊技盤における遊技領域の種類は、いわゆる「第1種」に属するものや図柄表示装置を備えた「第3種」に属するものを含め種々のものがあるが、本発明は何れの種類にも適用できる。要は、遊技制御を司る遊技用演算処理装置200を備えるものであればよい。ちなみに、本実施の形態のものは「第1種」に属するタイプである。
4.遊技制御装置の構成
図4は遊技制御装置41のブロック図であり、遊技制御装置41は、パチンコ遊技等に必要な役物制御を行うマイクロコンピュータからなる遊技用演算処理装置200と、水晶の固有振動数を分周して所定のクロック信号を発生する発振器111と、そのクロック信号を更に分周して、例えば、2ms周期のパルス信号(リセット割込み信号RST)を発生する割込み信号発生回路112と、各種センサ信号を入力する入力インターフェース113と、各種駆動信号を出力する出力インターフェース114と、遊技に必要な効果音(機械音又は音声若しくはその双方)を生成するサウンドジェネレータ115と、サウンドジェネレータ115からの効果音信号を増幅して遊技機10の所定箇所に設置されたスピーカー116に出力するアンプ117と、遊技制御装置41と情報収集端末装置31j(図1の情報収集端末装置31a、31b参照)との間で信号の受け渡しを行う外部通信用端子118と、を含んで構成される。
入力インターフェース113には、特図始動スイッチ100、普図始動ゲートスイッチ101、継続スイッチ102、カウントスイッチ103及びセーフセンサ104からの信号が入力される。セーフセンサ104は入賞した遊技球を検出する。出力インターフェース114からは、情報収集端末装置31に遊技情報を出力するための外部情報端子119、特図表示装置89の表示制御を行う表示制御装置120、特別変動入賞装置90である大入賞口を開閉駆動する大入賞口ソレノイド121、特図始動記憶表示器105、普図表示装置92、普通変動入賞装置91を駆動する普通電動役物ソレノイド122、普図始動記憶表示器106、入賞球に対応して賞球の排出を制御する賞球排出回路123、各種装飾ランプ、LED(例えばサイドランプ97、98等を含む装飾具)124に制御信号が出力される。
5.遊技用演算処理装置200の構成
図5は遊技用演算処理装置200のブロック図である。図5において、遊技用演算処理装置200はいわゆるアミューズチップ用のICとして製造され、遊技制御を行う遊技領域部200Aと情報管理を行う情報領域部200Bに区分される。
まず、遊技領域部200AはCPUコア201(演算処理手段)、ROM202(不揮発性記憶手段)、RAM203(揮発性記憶手段)、外部バスインターフェース204、乱数生成回路205、クロックジェネレータ206、リセット/割込制御回路207、アドレスデコーダ208、出力制御回路209、バス210及び監視回路211(監視手段)により構成される。
CPUコア201は遊技制御のための演算処理を行い、ROM202はその制御プログラム(遊技プログラム)を格納するとともに、所定領域に正当性確認情報を記憶している。正当性確認情報とは、遊技用演算処理装置200の正当性の簡易チェックを行う場合の情報であり、例えば、後述の書込終了コード、初期設定情報、メーカコード(遊技機の製造メーカ毎に割り振られた固有のコード)、認定コード及び固有IDを使用して所定の演算(例えば、各情報を加算演算したチェックサム、CRC等の演算)を行った結果値である。正当性確認情報は第3者機関あるいは遊技機の製造メーカがROM202に遊技プログラムを書き込む際に、所定の領域に書き込まれる。なお、遊技機の製造メーカが書き込む際には、その結果値だけが第3者機関から知らされる。
遊技用演算処理装置200の簡易チェックを行う場合、遊技用演算処理装置200の電源立ち上がり時に、遊技用演算処理装置200自身が演算した演算値と、遊技プログラムが格納されているROM202の所定領域に予め書き込まれている正当性確認情報(すなわち、第3者機関等によって予め設定された結果値)とを比較判定することで、簡易的な遊技用演算処理装置200のチェックを可能にする構成になっている。
RAM203は、遊技領域部200Aにおける遊技プログラムに基づく処理を実行する際にワークエリア(作業領域)として用いられるものであり、データ領域とスタック領域を有する点で冒頭の従来例と一致するが、その領域間に「使用禁止領域」(図7参照)という特殊な領域を有する点で相違する。なお、使用禁止領域の役割や設定の仕方については後述する。
外部バスインターフェース204は、16ビットのアドレス信号A0〜A15、8ビットのデータ信号D0〜D7、メモリリクエスト信号MREQ、入出力リクエスト信号IORQ、メモリ書込み信号WR、メモリ読み出し信号RD及びモード信号MODEなどの外部信号とのインターフェース処理を行うものである。例えば、MODE信号を[H]レベルにした状態で、アドレス信号A0〜A15を順次にインクリメントしながら、データ信号D0〜D7を加えると、ROM202への書き込みモードとなって遊技機の製造メーカあるいは第3者機関による遊技プログラムの書き込みが可能になる。なお、書き込みモードは遊技プログラムの書き込みを可能にするものであり、後述のブートプログラムを書き込みできるようにするものではない。また、ROM202への遊技プログラムの書き込みが終了すると、後述のパラメータメモリ213の所定領域に書込終了コードが記録(例えば、所定のコード若しくは所定ビットを物理的に切断することで記録)されるようになっており、パラメータメモリ213に書込終了コードが記録されている場合には、ROM202への遊技プログラムの書き込みができないようになっている。
乱数生成回路205は遊技の実行過程において遊技価値(例えば、大当り)を付加するか否か等に係わる乱数(乱数は、大当たりの決定や停止時の図柄の決定等に使用)を生成するもので、一様性乱数を生成する数学的手法(例えば、合同法あるいはM系列法等)を利用している。本実施の形態では、機種に関連した情報を乱数生成の際における種値として利用する。
クロックジェネレータ206は、発振器111からのクロック信号CLKを基に、CPUコア201を含む遊技用演算処理装置200の各ブロックに動作クロック信号を供給する。リセット/割込制御回路207は割り込み信号発生回路112からのリセット割り込み信号RST又は後述の監視回路211からの警報信号ALMなどの割り込み要求や、遊技制御装置41への電源投入を検出する回路(図示略)からの信号を検出してCPUコア201に知らせる。アドレスデコーダ208は内蔵デバイス及び内蔵コントロール/ステータスレジスタ群のロケーションをメモリマップドI/O方式及びI/OマップドI/O方式によりデコードする。出力制御回路209はアドレスデコーダ208からの信号制御を行って外部端子より8ビットのチップセレクト信号(CS0〜CS7)を外部に出力する。バス210はデータバス、アドレスバス及び制御バスを含むものであり、情報領域部200Bまで延びている。
監視回路211はCPUコア201とRAM203の間でやり取りされるアドレス情報を監視し、そのアドレスの値がRAM203の使用禁止領域の範囲(本実施例では、0093h〜00BDh)に入っている場合に警報信号ALMをアクティブにするものであり、その構成は、図6に示すように、使用禁止領域の最大アドレス(00BDh)を保持する最大値レジスタ211aと、同領域の最小アドレス(0093h)を保持する最小値レジスタ211bと、これら二つの保持値を上下限基準値としてその範囲に含まれるアドレスデータがバス210の上で検出された場合に警報信号ALMをアクティブにするコンパレータ回路211cとを備えるというものである。なお、コンパレータ回路211cは、RAM203の書込み信号やメモリアクセス信号がアクティブのときに上記検出動作を行うようにしてもよい。
次に、遊技用演算処理装置200における情報管理を行う情報領域部200Bは、ROM212、パラメータメモリ213、バスモニタ回路214、DPRAM215、セキュリティメモリ216、ステータスメモリ217、制御回路218、外部通信制御回路219、バス220、バッファ回路221及び遊技領域部200A側のバス210の一部を含んで構成される。
ROM212はブートプログラムを格納しており、遊技用演算処理装置200の電源オン時には、まず、ブートプログラムが立ち上がって、所定の簡易チェックを行い、正常であれば遊技プログラムの所定のアドレス(便宜的に「スタートアドレス」という)に処理を渡すようになっている。パラメータメモリ213は書込終了コード及び初期設定情報を格納している。書込終了コードとは、先にも述べたとおり、ROM202に遊技プログラムを書き込んだことを示す情報である。また、初期設定情報とは、遊技機の製造メーカが遊技プログラムを書き込む際に、チップセレクト信号CS0〜CS7の用途(入力用/出力用)を設定するための情報であり、例えばCS0、CS1及びCS2を入力用にし、CS3、CS4、CS5、CS6及びCS7を出力用にするという情報である。
DPRAM215は、バス210を介して遊技領域部200A側のRAM203の内容を複写(コピー)して記憶するもので、遊技領域部200A側及び情報領域部200B側の双方よりアクセスが可能な構成になっている。
バスモニタ回路214は、情報領域部200B側より遊技領域部200A側のバス210の状態監視及び制御を行う。ここでの制御とは、RAM203の内容をDPRAM215に複写する際のタイミング制御や、遊技プログラムを外部に出力する際(遊技領域部200A側のバス210を開放してROM202から遊技プログラムを読み込んで情報領域部200B側より外部に出力する際)のタイミング制御である。
ここで、DPRAM215へのデータアクセスについて説明する。DPRAM215には遊技領域部200Aのバス210(アドレスバス、データバス及び制御バスを含む)がバッファ回路221を介して接続されており、RAM203の所定アドレスに情報を書き込む際に、DPRAM215の同一アドレスにも同一情報が書き込まれるように複写処理が行われる。但し、制御バスのうちRD信号(読み出し制御信号)はDPRAM215に接続されない。
なお、情報の複写という点で、RAM203とDPRAM215については情報の書き込み速度や好ましい書き込みタイミングが異なることもあるので、DPRAM215側に接続されるアドレスバス、データバス及び制御バスにバッファ回路221を設け、そのバッファ回路221をバスモニタ回路214でコントロール(例えば、RAM203のデータをプールして書き込むタイミングを遅らせるような制御)するようにし、高速動作のRAM203の内容を確実にDPRAM215に複写する(高速動作のRAM203の内容を複写すればよいので、DPRAM215への複写タイミングは遅れてもバッファに複写内容を逐次入れておくことで確実な複写が可能である)。これにより、データのビット落ち等を防いで確実にデータの複写を行う。
セキュリティメモリ216(例えば、EEPROMで構成)には遊技用演算処理装置200の識別や正当性の判定のために使用する固有ID、メーカコード(遊技機の製造メーカコード)及び認定コード(第3者機関により検査が合格した遊技機に付与される番号で認可された遊技機の認可コードである)が書き込まれている。セキュリティメモリ216は、遊技用演算処理装置200の固有情報(ここでは固有ID)を記憶する固有情報記憶手段を構成する。
ステータスメモリ217は、制御回路218がDPRAM215の内容を参照して遊技情報の状態変化情報を検出して書き込むための記憶領域である。DPRAM215には遊技領域部200A側のRAM203に格納されている情報と同一の情報が同一のアドレスに書き込まれるようになっており、予め遊技領域部200A側のRAM203の特定アドレスに遊技情報を書き込むようにしておけば、情報領域部200B側ではDPRAM215よりその特定アドレスから情報を取得することで状態変化情報を得ることができる。このように取り決めをしておかないと、情報領域部200B側でRAM203の情報の内容がわからないからである。
制御回路218は情報領域部200B側を制御するもので、バッファメモリ(図では単に「メモリ」と表記してある)を有している。制御回路218は、例えば、バスモニタ回路214を介してCPUコア201の動作を監視し、非動作中に遊技領域部200AのRAM203の内容を情報領域部200BのDPRAM215へコピーする。また、外部装置であるPJ1からのメモリ内容要求指令に応答して情報領域部200BのDPRAM215の内容を外部へ転送したり、遊技プログラム要求指令に応答してバスモニタ回路214を介してROM202内の遊技プログラムを外部へ転送したりする。制御回路218のメモリは、転送時のタイミング調節のために用いられる。
外部通信制御回路219は前述のPJ1(図2参照)との通信を行うもので、例えば、外部からの指令に基づいて演算処理装置200内に格納されている情報(例えば、状態変化情報、遊技プログラム、書込終了コード及び固有ID等)を外部へ転送する等の処理を行う。なお、外部通信制御回路219から外部に転送される情報に対して暗号化処理を施してもよい。
遊技用演算処理装置200では、遊技領域部200Aと情報領域部200Bがバスモニタ回路214を介して独立して動作する。すなわち、情報領域部200B側は遊技領域部200AにおけるCPUコア201の作動に関係なく(プログラム実行に関係なく)動作可能である。
6.遊技領域部200AのRAM203の構造
図7は、遊技領域部200AのRAM203の概念的な構造図である。RAM203の容量は、少なくとも、パチンコ遊技機の基準に合致した256バイトであり、この例では、0000hから0092hまでをデータ領域203aに割り当て、00BEhから00FFhまでをスタック領域203bに割り当て、且つ、その間の残りの部分(0093hから00BDh)を使用禁止領域203cに割り当てているが、これに限定されない。要は、データ領域203aとスタック領域20bの間に間隔を空けずに使用禁止領域203cを設定すればよい。また、使用禁止領域203cの大きさも図示の例に限らない。少なくとも1バイト以上あればよい。
7.使用禁止領域203cの設定
図8は、遊技領域部200AのRAM203に使用禁止領域203cを設定するためのフローチャートである。このフローチャートは、電源投入時のブートプログラム実行後(但し、正当性の確認後)又はCPUコア201に対する割込み要求発生時(システムリセットやユーザリセットの発生時若しくは監視回路211からの警報信号ALMがアクティブになった時)に実行される。
フローチャートを実行すると、まず、RAM203に設定する使用禁止領域203cの範囲を指定するとともに、その上下限値(ここでは、0093hと00BDh)を監視回路211の最大値レジスタ211aと最小値レジスタ211bにセット(S1)した後、現在のスタック領域203bの先頭アドレス(スタックポインタ)をCPUコア201の所定のレジスタにセットする(S2)。次に、RAM203のデータ領域203aの値(データ領域203aに設定された所定の検査領域の値でもよい)を読み込み、その値が電源投入直後の不定値であるか否かを判定する(S3)。そして、不定値であればデータ領域203aに初期値をセット(S4)した後、リセット待機状態に移行し(S6)、不定値でなければ遊技プログラムを実行する(S5)。なお、回胴式遊技機(スロットマシン)の場合は、遊技制御装置41の内部に割込み信号発生回路112が存在せず(すなわち、リセット割込み信号RSTが存在せず)、リセット/割り込み制御回路207が監視回路211からの警報信号ALMなどの割込み要求や、遊技制御装置41への電源投入によってCPUコア201をリセットする構成となっているため、回胴式遊技機の遊技制御のフローチャートは、図9に示すように、データ領域の不定値判定及び初期値設定並びにリセット待機処理がない点を除きパチンコ遊技機と実質同一である。
8.使用禁止領域203cの利用法
上記のとおり、本実施の形態では、電源投入時のブートプログラム実行後(但し、正当性の確認後)又はCPUコア201に対する割込み要求発生時(割込み信号発生回路112からのリセット割込み信号RSTの発生時若しくは監視回路211からの警報信号ALMがアクティブになった時)に実行される図8のプログラムによって、RAM203のデータ領域203aとスタック領域203bの間に使用禁止領域203cが設定され、且つ、その使用禁止領域203cの上下限アドレス(0093hと00BDh)が監視回路211の最大値レジスタ211aと最小値レジスタ211bにセットされる。そして、監視回路211のコンパレータ回路211cで、バス210上のアドレスと上記上下限アドレスとが比較され、上下限アドレスの間に入るアドレスが検出された場合に、使用禁止領域203へのアクセスが発生したとして、警報信号ALMがアクティブになってCPUコア201にリセット割り込みがかけられる。
したがって、あるハード的な仕掛け(後述の注記を参照)によって意図的オーバーフローが発生した場合には、バス210上のアドレスが使用禁止領域203cの中に入り、最大値レジスタ211aよりも小さいアドレスが検出されるから、直ちにCPUコア201にリセット割り込みをかけて遊技プログラムを初期状態に戻すことができ、その結果、ゲームの継続をストップして不正行為を排除できるという効果が得られる。また、意図的ではなくてもバグ等の要因によってスタック領域203cがオーバフローした場合でも、同様に、バス210上のアドレスが使用禁止領域203cの中に入り、最大値レジスタ211aよりも小さいアドレスが検出されるから、CPUコア201にリセット割り込みをかけることができる。
なお、以上の例では、バス210上のアドレスが使用禁止領域203cの中に入ったことを検出してCPUコア201にリセット割り込みをかけている(リセット状態にする)が、これに限らない。プログラムカウンタの値が使用禁止領域203cの中に入ったことを検出してCPUコア201にリセット割り込みをかけてもよい。
また、使用禁止領域203cの中に入った場合の対策もリセット状態にすることだけに限らない。積極的には、不正な行為若しくはバグによる異常な制御を続けられなくすればよく、例えば、監視回路211からの警報信号ALMを発振器111に引き込み(図4参照)、警報信号ALMのアクティブに応答して発振器111の動作を停止(又はクロックジェネレータ206の動作を停止)させるようにしたり、あるいは、警報信号ALMのアクティブに応答してCPUコア201をHALT状態にし、その動作を停止させるようにしてもよい。又は、消極的には、遊技制御をそのまま継続しつつ、さりげなく店内に警報を発し、不正行為の充分な証拠を固めた後で、店員等によって人為的に対処してもよい。
注記:
遊技プログラムのコードをまったく変えずに意図的オーバーフローを発生させるためのハード的な仕掛けとは、特に限定しないが、例えば、次のようなものである。
まず、前提条件として、対象となる遊技プログラムが以下の処理を行っているものとする。すなわち、遊技制御装置の特定の入力信号(例えば、特図始動スイッチ100の信号)がアクティブになっている間、割込み信号発生回路112でリセット割り込み信号が発生する度に、その割り込み信号の回数だけスタック領域を確保する処理を行っているものとする。
いま、特定の入力信号のアクティブ期間を10msとし、リセット割り込み信号の発生周期を2msとすると、特定の入力信号の1アクティブ期間では5回のリセット割り込みしかかからないから、その分のスタック領域を確保しておけば充分であり、遊技機を使用する上で何ら問題がない。しかし、何らかの不正行為によって上記特定の入力信号のアクティブ期間が広げられた場合、例えば、不正に利益を得ようとする遊技者が、この入力信号を発するスイッチを正規なものから不正なものに付け替えて、アクティブ期間が10倍となる100msに広げるような改造を行った場合には、スタック領域も10倍必要になるが、スタック領域にも自ずと限界があるから、充分なスタック領域を確保できない以上、意図的オーバーフローが発生する可能性がある。
ホールの全体構成を示すブロック図である。 PJ1のブロック図である。 遊技機の正面図である。 遊技制御装置のブロック図である。 遊技用演算処理装置のブロック図である。 監視回路のブロック図である。 使用禁止領域を含む作業領域の構造図である。 使用禁止領域の設定処理プログラムのフローチャート(弾球式遊技機用)である。 使用禁止領域の設定処理プログラムのフローチャート(回胴式遊技機用)である。 マイクロコンピュータ一般のプログラム開発段階を示す図である。 従来の作業領域の構造図である。
符号の説明
ALM 警報信号
201 CPUコア(演算処理手段、書込手段、書込終了コード記録手段、書き込み禁止手段)
202 ROM(不揮発性記憶手段)
203 RAM(揮発性記憶手段)
203a データ領域
203b スタック領域
203c 使用禁止領域
207 リセット/割込制御回路(リセット手段)
211 監視回路(監視手段)
215 DPRAM(情報記憶手段)
218 制御回路(複写記憶制御手段)
219 外部通信制御回路(外部通信制御手段)
221 バッファ回路(バッファ手段)
PJ1 外部装置


Claims (5)

  1. 遊技プログラムを収めた不揮発性記憶手段と、前記遊技プログラムに基づいて演算処理を行う演算処理手段と、前記演算処理を実行する際に必要なデータ領域とスタック領域を含む作業領域を提供する揮発性記憶手段とを備えた遊技用演算処理装置を、制御基板と該制御基板を収納するケースからなる制御装置に内蔵し、
    遊技領域に設けた始動口への遊技球の入賞に基づいて、表示装置で複数の識別情報を複数列で変動表示することが可能な遊技機において、
    当該遊技機から出力される判定情報に基づいて前記遊技用演算処理装置の正当性を判定可能又は前記遊技用演算処理装置を識別可能な外部装置と電気的に接続可能にする外部端子が設けられ、
    前記遊技用演算処理装置は、
    前記外部装置からのプログラム要求指令に応答して、前記不揮発性記憶手段に記憶されている前記遊技プログラムを前記判定情報として前記外部端子を介して前記外部装置へ出力することが可能な判定情報出力手段と、
    前記データ領域とスタック領域の間に該二つの領域に属さず且つ該二つの領域に接する少なくとも1バイト以上の使用禁止領域を設定する禁止領域設定手段と、
    前記禁止領域設定手段により設定された前記使用禁止領域のアドレス範囲がアクセスされた場合に所定の警報信号をアクティブにする監視手段と、
    前記警報信号のアクティブに応答して前記演算処理手段の状態をリセット状態にするリセット手段と、
    前記演算処理手段による前記遊技プログラムに基づく演算処理の実行に基づいて前記揮発性記憶手段の作業領域に記憶される記憶情報と同一の情報を記憶可能な情報記憶手段と、
    前記演算処理手段の演算処理動作をバスの状態により監視し、非動作中に前記揮発性記憶手段の作業領域に記憶された前記記憶情報を複写して前記情報記憶手段に記憶させる複写記憶制御手段と、を備え、
    前記判定情報出力手段は、前記外部装置からのメモリ内容要求指令に応答して、前記情報記憶手段に記憶された前記記憶情報を前記外部端子を介して出力することを特徴とする遊技機。
  2. 前記遊技用演算処理装置は、
    前記不揮発性記憶手段、前記演算処理手段及び前記揮発性記憶手段を備えて遊技制御を行う遊技制御部と、前記外部端子と電気的に接続され、前記遊技制御部とは独立して動作可能に構成されて情報管理を行う情報領域部とに区分されてなり、
    前記判定情報出力手段は、前記外部端子と電気的に接続される前記情報領域部に備わることで、前記遊技制御部による遊技制御動作に関係なく、前記外部端子を介して前記外部装置から入力される指令に応答して前記判定情報としての前記遊技プログラム又は前記記憶情報前記外部端子を介して前記外部装置へ出力可能であることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記禁止領域設定手段は、
    前記使用禁止領域の最大アドレスを保持するための最大値レジスタと、
    前記使用禁止領域の最小アドレスを保持するための最小値レジスタと、を備え、
    当該遊技機の電源投入後に前記使用禁止領域の最大アドレスを前記最大値レジスタにセットするとともに、前記使用禁止領域の最小アドレスを前記最小値レジスタにセットするよう構成され、
    前記監視手段は、
    前記最大値レジスタ及び前記最小値レジスタに保持されたアドレス値を上下限基準値として、そのアドレス範囲に含まれるアドレスデータがバス上で検出された場合に前記警報信号をアクティブにするコンパレータ回路を備えてなり、
    前記コンパレータ回路は、前記揮発性記憶手段への書込み信号又はメモリアクセス信号がアクティブとなった場合に、前記アドレスデータの検出動作を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
  4. 前記遊技用演算処理装置は、
    外部から入力される前記遊技プログラムを前記不揮発性記憶手段に書き込む書込み手段と、
    前記書込み手段による前記遊技プログラムの書き込み終了時に、書込終了コードが記憶される書込終了コード記憶手段と、
    前記書込終了コード記憶手段に前記書込終了コードが記憶されている場合に、前記書込み手段による新たな遊技プログラムの書き込みを禁止する書き込み禁止手段と、
    前記判定情報として当該遊技用演算処理装置を識別可能な固有情報を記憶する固有情報記憶手段と、を備え、
    前記判定情報出力手段は、前記外部装置からの所定の指令に応答して、前記情報記憶手段に記憶された前記固有情報を前記判定情報として前記外部端子を介して出力することを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の遊技機。
  5. 前記演算処理手段による前記遊技プログラムの実行に基づいて生成される遊技情報を前記外部装置へ出力するための外部情報端子を備え、
    前記遊技用演算処理装置は、
    前記外部情報端子を介して前記遊技情報を前記外部装置へ出力することが可能な遊技情報出力手段を備え、
    前記判定情報出力手段及び前記遊技情報出力手段のうち、前記判定情報出力手段については、前記外部装置へ出力する前記判定情報に暗号化処理を施してから出力するよう構成されていることを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の遊技機。
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