JP4518338B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
図10は、マイクロコンピュータ一般のプログラム開発段階を示す図である。この図は、認証情報の書込み手続きを含まない点で、遊技機の開発スタイルと若干相違するが、純粋なプログラム開発だけに注目すればまったく同一である。
原始プログラムはマイクロコンピュータに対応したアセンブリ言語で記述されたソースプログラムである。この段階のプログラムは、デバッグ性などを考慮して可読性のあるシンボリックな表現になっており、例えば、アドレスはラベルと呼ばれる文字列で表記されている。アセンブラは原始プログラムを機械語に翻訳するツールである。機械語に翻訳されたプログラムは目的プログラムとも呼ばれ、命令はコードに、アドレス(ラベル)は対応する記憶装置の実アドレスに置き換えられているので、そのままマイクロコンピュータで実行することができる。
ところで、前述のPUSH命令やCALL命令が、POP命令やRET命令よりも数多く実行されると、スタックポインタがデータ領域に侵入してしまい、PUSH命令やCALL命令の実行時にデータ領域の値を破壊(いわゆるオーバーフロー)しかねない。そのため、スタック領域は充分に確保しておくのが普通である。
遊技領域に設けた始動口への遊技球の入賞に基づいて、表示装置で複数の識別情報を複数列で変動表示することが可能な遊技機において、
当該遊技機から出力される判定情報に基づいて前記遊技用演算処理装置の正当性を判定可能又は前記遊技用演算処理装置を識別可能な外部装置と電気的に接続可能にする外部端子が設けられ、
前記遊技用演算処理装置は、
前記外部装置からのプログラム要求指令に応答して、前記不揮発性記憶手段に記憶されている前記遊技プログラムを前記判定情報として前記外部端子を介して前記外部装置へ出力することが可能な判定情報出力手段と、
前記データ領域とスタック領域の間に該二つの領域に属さず且つ該二つの領域に接する少なくとも1バイト以上の使用禁止領域を設定する禁止領域設定手段と、
前記禁止領域設定手段により設定された前記使用禁止領域のアドレス範囲がアクセスされた場合に所定の警報信号をアクティブにする監視手段と、
前記警報信号のアクティブに応答して前記演算処理手段の状態をリセット状態にするリセット手段と、
前記演算処理手段による前記遊技プログラムに基づく演算処理の実行に基づいて前記揮発性記憶手段の作業領域に記憶される記憶情報と同一の情報を記憶可能な情報記憶手段と、
前記演算処理手段の演算処理動作をバスの状態により監視し、非動作中に前記揮発性記憶手段の作業領域に記憶された前記記憶情報を複写して前記情報記憶手段に記憶させる複写記憶制御手段と、を備え、
前記判定情報出力手段は、前記外部装置からのメモリ内容要求指令に応答して、前記情報記憶手段に記憶された前記記憶情報を前記外部端子を介して出力することを特徴とする。
請求項2記載の発明に係る遊技機は、前記遊技用演算処理装置は、
前記不揮発性記憶手段、前記演算処理手段及び前記揮発性記憶手段を備えて遊技制御を行う遊技制御部と、前記外部端子と電気的に接続され、前記遊技制御部とは独立して動作可能に構成されて情報管理を行う情報領域部とに区分されてなり、
前記判定情報出力手段は、前記外部端子と電気的に接続される前記情報領域部に備わることで、前記遊技制御部による遊技制御動作に関係なく、前記外部端子を介して前記外部装置から入力される指令に応答して前記判定情報としての前記遊技プログラム又は前記記憶情報を前記外部端子を介して前記外部装置へ出力可能であることを特徴とする。
請求項3記載の発明に係る遊技機は、前記禁止領域設定手段は、
前記使用禁止領域の最大アドレスを保持するための最大値レジスタと、
前記使用禁止領域の最小アドレスを保持するための最小値レジスタと、を備え、
当該遊技機の電源投入後に前記使用禁止領域の最大アドレスを前記最大値レジスタにセットするとともに、前記使用禁止領域の最小アドレスを前記最小値レジスタにセットするよう構成され、
前記監視手段は、
前記最大値レジスタ及び前記最小値レジスタに保持されたアドレス値を上下限基準値として、そのアドレス範囲に含まれるアドレスデータがバス上で検出された場合に前記警報信号をアクティブにするコンパレータ回路を備えてなり、
前記コンパレータ回路は、前記揮発性記憶手段への書込み信号又はメモリアクセス信号がアクティブとなった場合に、前記アドレスデータの検出動作を行うことを特徴とする。
請求項4記載の発明に係る遊技機は、前記遊技用演算処理装置は、
外部から入力される前記遊技プログラムを前記不揮発性記憶手段に書き込む書込み手段と、
前記書込み手段による前記遊技プログラムの書き込み終了時に、書込終了コードが記憶される書込終了コード記憶手段と、
前記書込終了コード記憶手段に前記書込終了コードが記憶されている場合に、前記書込み手段による新たな遊技プログラムの書き込みを禁止する書き込み禁止手段と、
前記判定情報として当該遊技用演算処理装置を識別可能な固有情報を記憶する固有情報記憶手段と、を備え、
前記判定情報出力手段は、前記外部装置からの所定の指令に応答して、前記情報記憶手段に記憶された前記固有情報を前記判定情報として前記外部端子を介して出力することを特徴とする。
請求項5記載の発明に係る遊技機は、前記演算処理手段による前記遊技プログラムの実行に基づいて生成される遊技情報を前記外部装置へ出力するための外部情報端子を備え、
前記遊技用演算処理装置は、
前記外部情報端子を介して前記遊技情報を前記外部装置へ出力することが可能な遊技情報出力手段を備え、
前記判定情報出力手段及び前記遊技情報出力手段のうち、前記判定情報出力手段については、前記外部装置へ出力する前記判定情報に暗号化処理を施してから出力するよう構成されていることを特徴とする。
さらに、外部装置からのプログラム要求指令に応答して判定情報としての遊技プログラムを外部装置へ出力するので、外部装置にて遊技用演算処理装置を識別したり、正当性を判定したりすることが可能になる。
また、揮発性記憶手段に記憶された記憶情報を演算処理手段が非動作中に情報記憶手段に複写・記憶し、外部装置からのメモリ内容要求指令に応答して、情報記憶手段に記憶された記憶情報を外部端子を介して出力するので、演算処理手段が非動作中に記憶情報を複写することができ、外部装置によって遊技用演算処理装置の正当性が判定可能になる。
請求項2記載の発明によれば、前記遊技用演算処理装置は、前記不揮発性記憶手段、前記演算処理手段及び前記揮発性記憶手段を備えて遊技制御を行う遊技制御部と、前記外部端子と電気的に接続され、前記遊技制御部とは独立して動作可能に構成されて情報管理を行う情報領域部とに区分されてなり、前記判定情報出力手段は、前記外部端子と電気的に接続される前記情報領域部に備わることで、前記遊技制御部による遊技制御動作に関係なく、前記外部端子を介して前記外部装置から入力される指令に応答して前記判定情報としての前記遊技プログラム又は前記記憶情報を前記外部端子を介して前記外部装置へ出力可能であるので、遊技制御の実行状態に拘らず外部装置にて遊技用演算処理装置を識別したり、正当性を判定したりすることが可能になる。
請求項3記載の発明によれば、前記禁止領域設定手段は、前記使用禁止領域の最大アドレスを保持するための最大値レジスタと、前記使用禁止領域の最小アドレスを保持するための最小値レジスタと、を備え、当該遊技機の電源投入後に前記使用禁止領域の最大アドレスを前記最大値レジスタにセットするとともに、前記使用禁止領域の最小アドレスを前記最小値レジスタにセットするよう構成され、前記監視手段は、前記最大値レジスタ及び前記最小値レジスタに保持されたアドレス値を上下限基準値として、そのアドレス範囲に含まれるアドレスデータがバス上で検出された場合に前記警報信号をアクティブにするコンパレータ回路を備えてなり、前記コンパレータ回路は、前記揮発性記憶手段への書込み信号又はメモリアクセス信号がアクティブとなった場合に、前記アドレスデータの検出動作を行うので、使用禁止領域のアドレス範囲がアクセスされた場合にのみ警報信号をアクティブにすることができる。
請求項4記載の発明によれば、前記遊技用演算処理装置は、外部から入力される前記遊技プログラムを前記不揮発性記憶手段に書き込む書込み手段と、前記書込み手段による前記遊技プログラムの書き込み終了時に、書込終了コードが記憶される書込終了コード記憶手段と、前記書込終了コード記憶手段に前記書込終了コードが記憶されている場合に、前記書込み手段による新たな遊技プログラムの書き込みを禁止する書き込み禁止手段と、前記判定情報として当該遊技用演算処理装置を識別可能な固有情報を記憶する固有情報記憶手段と、を備え、前記判定情報出力手段は、前記外部装置からの所定の指令に応答して、前記固有情報記憶手段に記憶された前記固有情報を前記判定情報として前記外部端子を介して出力するので、遊技プログラムの書き込み終了時に、書込終了コードが記録されるので、この書込終了コードが記録されている場合には、不揮発性記憶手段への新たな遊技プログラムの書き込みができなくなるし、固有情報によって外部装置にて遊技用演算処理装置を識別したり、正当性を判定したりすることも可能になる。
請求項5記載の発明によれば、前記演算処理手段による前記遊技プログラムの実行に基づいて生成される遊技情報を前記外部装置へ出力するための外部情報端子を備え、前記遊技用演算処理装置は、前記外部情報端子を介して前記遊技情報を前記外部装置へ出力することが可能な遊技情報出力手段を備え、前記判定情報出力手段及び前記遊技情報出力手段のうち、前記判定情報出力手段については、前記外部装置へ出力する前記判定情報に暗号化処理を施してから出力するよう構成されているので、外部装置へ出力される遊技情報及び判定情報のうち、判定情報のみの秘匿性を高めることができる。
1.ホールの全体構成
図1はホールの全体構成を示すブロック図である。図1において、1はホールであり、ホール1にはCR(カードリーダ)式の遊技機10j(jはa、b…;以下同様)が多数設置されたパチンコ島11、状態変化情報記録装置JR、補助状態変化情報記録装置JRs、履歴処理装置12、カウンタ用コンピュータCC、FAX装置13、事務所用コンピュータHC、プリンタ14、通信制御装置15〜18、玉計数機19、島金庫20、監視カメラシステム21、アナウンスシステム22及び設定・検査装置23が配置されている。なお、設定・検査装置23は、必要の都度、店内ネットワーク37に接続される。
球切装置33は遊技機10の補給タンクへパチンコ島11から球を補給するもので、例えば、球が10個補給される毎に1パルスとなる信号(後述の図2に示す補給球数信号)が球切装置33から出力される。パルスタンク34は遊技機10から外部に回収された遊技終了後の球を計数するもので、パルスタンク34からは、例えば、球の10個流出(回収)ごとに1パルスとなる信号(後述の図2に示す回収球数信号)が出力される。
ネットワーク中継装置35は、例えば、ルータ(Router)の機能を有し、島内ネットワーク36と店内ネットワーク37の各LON間を中継接続する装置である。島内ネットワーク36にはLON(米国エシャロン社によって開発されたLON(Local Operating Network:エシャロン社登録商標)が採用されている。
島内ネットワーク36、ネットワーク中継装置35及び店内ネットワーク37は、全体としてPJ1、PJ2、JR、CC及びHCの間を接続する通信網61(「LON通信網」ということもある)を構成する。
JRはホール1に1台ずつ設けられている。例えば、遊技機500台に対して1台設置されている。又は、複数階がある場合には各階毎に1台設置でもよい。JRは各パチンコ島11のPJ1から通報される遊技情報(状態変化情報)を遊技機毎に整理して記録し、JRsはJRをバックアップする。
CCとしては、汎用のパーソナルコンピュータを使用することができる。CCは当日の遊技機10の状態変化情報をJR若しくはJRsをポーリングして収集し、状態変化を検出して表示する処理を行う。一般に状態変化情報の中で大当りや確率変動は、CCで当該事象が発生した遊技機10の詳細な遊技情報も確認したい場合が普通なので、この特定の状態変化の場合は直接に該当する遊技機10のPJ1から遊技情報を収集し、先の状態変化情報と併せて詳細な遊技情報を表示する。また、JRがトラブルを起こして情報を収集できない場合は、直ちにバックアップ用のJRsに切り替えて同様の情報収集と表示を行う。
さらに、CCで所望の遊技機10の遊技情報を確認したい場合は、直接該当するPJ1から遊技情報を収集して表示する機能もある。CCとHCとの間は専用のネットワークケーブル62(例えば、イーサネット(登録商標))で接続されており、CCで売上や機種情報及び時系列情報等の経営情報を確認したい場合は、HCから当該情報を入手して表示できるようになっている。
なお、CCにはFAX装置13が接続されており、CCで収集分析した情報を所定の印刷フォーマットに加工して外部に送信可能である。
玉計数機19は遊技者が獲得した球(例えば、景品交換のため)の計数を行い、計数値をCC及びHCに転送するとともに、当該遊技者に対して景品交換用の計数結果紙片をプリントアウトして出力する。島金庫20はホール1に設けられた両替機や現金式球貸装置等から回収した硬貨及び紙幣を収納する装置であり、現在の収納金額をHC及びCCに逐一転送する。
監視カメラシステム21はホール1内に配置された監視カメラを管理して、撮像された画像を記録するシステムであり、アナウンスシステム22はホール1内のアナウンスを手動及び自動的に行うシステムである。
既述のとおり、設定・検査装置23は“必要の都度”、店内ネットワーク37に接続される。必要の都度とは、例えば、新台に入れ替える場合であり、入れ替え後に設定・検査装置23を店内ネットワーク37に接続し、新台のPJ1を介してその台(入れ換えられた遊技機10)の遊技制御装置41に内蔵されている遊技用演算処理装置200をアクセスして正当性判定のための固有IDを設定する。
次に、PJ1のブロック構成について説明する。図2はPJ1のブロック図である。図2において、PJ1はCPU51、ROM52、RAM53、EEPROM54、バックアップ電源55、発振回路56、通信制御装置57、出力インターフェース(I/F)58、入力インターフェース(I/F)59及びバス60を備えている。
バックアップ電源55はRAM53の記憶情報を停電時も保持するための電源である。発振回路56はCPU51に制御クロック信号を供給し、通信制御装置57は島内ネットワーク36を介して当該PJ1と他のネットワーク端末との間の通信制御を行う。また、通信制御装置57には装置毎に異なる監視装置IDが格納されており、監視装置IDは情報の送受信を行う際に当該PJ1を識別するために使用される。
入力インターフェース59は遊技機10及び遊技設備装置(球貸装置32等)とCPU51との間の入力インターフェース処理を行うもので、アミューズ通信信号、カード式の球貸装置32Cからのカードによる売上信号、現金式の球貸装置32Gからの現金による売上信号、球切装置33からの補給球数信号、パルスタンク34からの回収球数信号、遊技制御装置41からの特図回転信号(特図の回転を知らせる信号)、大当り信号、確変信号(確率変動中及び大当り遊技中に、それを知らせる信号)がそれぞれ入力されるようになっている。
ここで、PJ1及びPJ2は、全体として、遊技機10の遊技制御装置41に含まれる遊技用演算処理装置200の固有IDを監視して当該遊技用演算処理装置200の正当性を評価する監視装置を構成する。
図3は遊技機10を示す図であり、遊技機10は額縁状の前面枠71と、ガラスを支持する金枠(ガラス枠)72と、遊技領域が形成された遊技盤73と、前面表示パネル74と、前面表示パネル74の下方に設けられた操作パネル75とを有している。前面枠71は遊技機10を設置している木製の機枠(図示略)に対して上部蝶番77及び下部蝶番78によって開閉可能に支持され、金枠72は前面枠71に開閉可能に支持されている。
なお、遊技盤73の遊技領域には、天釘やヨロイ釘などと呼ばれる多数の障害釘が設けられているが、ここでは図面の輻輳を避けるために省略している。また、遊技盤73には、その他の各種装飾ランプやLED等が設けられていてもよい。
また、遊技盤における遊技領域の種類は、いわゆる「第1種」に属するものや図柄表示装置を備えた「第3種」に属するものを含め種々のものがあるが、本発明は何れの種類にも適用できる。要は、遊技制御を司る遊技用演算処理装置200を備えるものであればよい。ちなみに、本実施の形態のものは「第1種」に属するタイプである。
図4は遊技制御装置41のブロック図であり、遊技制御装置41は、パチンコ遊技等に必要な役物制御を行うマイクロコンピュータからなる遊技用演算処理装置200と、水晶の固有振動数を分周して所定のクロック信号を発生する発振器111と、そのクロック信号を更に分周して、例えば、2ms周期のパルス信号(リセット割込み信号RST)を発生する割込み信号発生回路112と、各種センサ信号を入力する入力インターフェース113と、各種駆動信号を出力する出力インターフェース114と、遊技に必要な効果音(機械音又は音声若しくはその双方)を生成するサウンドジェネレータ115と、サウンドジェネレータ115からの効果音信号を増幅して遊技機10の所定箇所に設置されたスピーカー116に出力するアンプ117と、遊技制御装置41と情報収集端末装置31j(図1の情報収集端末装置31a、31b参照)との間で信号の受け渡しを行う外部通信用端子118と、を含んで構成される。
図5は遊技用演算処理装置200のブロック図である。図5において、遊技用演算処理装置200はいわゆるアミューズチップ用のICとして製造され、遊技制御を行う遊技領域部200Aと情報管理を行う情報領域部200Bに区分される。
CPUコア201は遊技制御のための演算処理を行い、ROM202はその制御プログラム(遊技プログラム)を格納するとともに、所定領域に正当性確認情報を記憶している。正当性確認情報とは、遊技用演算処理装置200の正当性の簡易チェックを行う場合の情報であり、例えば、後述の書込終了コード、初期設定情報、メーカコード(遊技機の製造メーカ毎に割り振られた固有のコード)、認定コード及び固有IDを使用して所定の演算(例えば、各情報を加算演算したチェックサム、CRC等の演算)を行った結果値である。正当性確認情報は第3者機関あるいは遊技機の製造メーカがROM202に遊技プログラムを書き込む際に、所定の領域に書き込まれる。なお、遊技機の製造メーカが書き込む際には、その結果値だけが第3者機関から知らされる。
RAM203は、遊技領域部200Aにおける遊技プログラムに基づく処理を実行する際にワークエリア(作業領域)として用いられるものであり、データ領域とスタック領域を有する点で冒頭の従来例と一致するが、その領域間に「使用禁止領域」(図7参照)という特殊な領域を有する点で相違する。なお、使用禁止領域の役割や設定の仕方については後述する。
バスモニタ回路214は、情報領域部200B側より遊技領域部200A側のバス210の状態監視及び制御を行う。ここでの制御とは、RAM203の内容をDPRAM215に複写する際のタイミング制御や、遊技プログラムを外部に出力する際(遊技領域部200A側のバス210を開放してROM202から遊技プログラムを読み込んで情報領域部200B側より外部に出力する際)のタイミング制御である。
遊技用演算処理装置200では、遊技領域部200Aと情報領域部200Bがバスモニタ回路214を介して独立して動作する。すなわち、情報領域部200B側は遊技領域部200AにおけるCPUコア201の作動に関係なく(プログラム実行に関係なく)動作可能である。
図7は、遊技領域部200AのRAM203の概念的な構造図である。RAM203の容量は、少なくとも、パチンコ遊技機の基準に合致した256バイトであり、この例では、0000hから0092hまでをデータ領域203aに割り当て、00BEhから00FFhまでをスタック領域203bに割り当て、且つ、その間の残りの部分(0093hから00BDh)を使用禁止領域203cに割り当てているが、これに限定されない。要は、データ領域203aとスタック領域20bの間に間隔を空けずに使用禁止領域203cを設定すればよい。また、使用禁止領域203cの大きさも図示の例に限らない。少なくとも1バイト以上あればよい。
図8は、遊技領域部200AのRAM203に使用禁止領域203cを設定するためのフローチャートである。このフローチャートは、電源投入時のブートプログラム実行後(但し、正当性の確認後)又はCPUコア201に対する割込み要求発生時(システムリセットやユーザリセットの発生時若しくは監視回路211からの警報信号ALMがアクティブになった時)に実行される。
上記のとおり、本実施の形態では、電源投入時のブートプログラム実行後(但し、正当性の確認後)又はCPUコア201に対する割込み要求発生時(割込み信号発生回路112からのリセット割込み信号RSTの発生時若しくは監視回路211からの警報信号ALMがアクティブになった時)に実行される図8のプログラムによって、RAM203のデータ領域203aとスタック領域203bの間に使用禁止領域203cが設定され、且つ、その使用禁止領域203cの上下限アドレス(0093hと00BDh)が監視回路211の最大値レジスタ211aと最小値レジスタ211bにセットされる。そして、監視回路211のコンパレータ回路211cで、バス210上のアドレスと上記上下限アドレスとが比較され、上下限アドレスの間に入るアドレスが検出された場合に、使用禁止領域203へのアクセスが発生したとして、警報信号ALMがアクティブになってCPUコア201にリセット割り込みがかけられる。
遊技プログラムのコードをまったく変えずに意図的オーバーフローを発生させるためのハード的な仕掛けとは、特に限定しないが、例えば、次のようなものである。
まず、前提条件として、対象となる遊技プログラムが以下の処理を行っているものとする。すなわち、遊技制御装置の特定の入力信号(例えば、特図始動スイッチ100の信号)がアクティブになっている間、割込み信号発生回路112でリセット割り込み信号が発生する度に、その割り込み信号の回数だけスタック領域を確保する処理を行っているものとする。
201 CPUコア(演算処理手段、書込手段、書込終了コード記録手段、書き込み禁止手段)
202 ROM(不揮発性記憶手段)
203 RAM(揮発性記憶手段)
203a データ領域
203b スタック領域
203c 使用禁止領域
207 リセット/割込制御回路(リセット手段)
211 監視回路(監視手段)
215 DPRAM(情報記憶手段)
218 制御回路(複写記憶制御手段)
219 外部通信制御回路(外部通信制御手段)
221 バッファ回路(バッファ手段)
PJ1 外部装置
Claims (5)
- 遊技プログラムを収めた不揮発性記憶手段と、前記遊技プログラムに基づいて演算処理を行う演算処理手段と、前記演算処理を実行する際に必要なデータ領域とスタック領域を含む作業領域を提供する揮発性記憶手段とを備えた遊技用演算処理装置を、制御基板と該制御基板を収納するケースからなる制御装置に内蔵し、
遊技領域に設けた始動口への遊技球の入賞に基づいて、表示装置で複数の識別情報を複数列で変動表示することが可能な遊技機において、
当該遊技機から出力される判定情報に基づいて前記遊技用演算処理装置の正当性を判定可能又は前記遊技用演算処理装置を識別可能な外部装置と電気的に接続可能にする外部端子が設けられ、
前記遊技用演算処理装置は、
前記外部装置からのプログラム要求指令に応答して、前記不揮発性記憶手段に記憶されている前記遊技プログラムを前記判定情報として前記外部端子を介して前記外部装置へ出力することが可能な判定情報出力手段と、
前記データ領域とスタック領域の間に該二つの領域に属さず且つ該二つの領域に接する少なくとも1バイト以上の使用禁止領域を設定する禁止領域設定手段と、
前記禁止領域設定手段により設定された前記使用禁止領域のアドレス範囲がアクセスされた場合に所定の警報信号をアクティブにする監視手段と、
前記警報信号のアクティブに応答して前記演算処理手段の状態をリセット状態にするリセット手段と、
前記演算処理手段による前記遊技プログラムに基づく演算処理の実行に基づいて前記揮発性記憶手段の作業領域に記憶される記憶情報と同一の情報を記憶可能な情報記憶手段と、
前記演算処理手段の演算処理動作をバスの状態により監視し、非動作中に前記揮発性記憶手段の作業領域に記憶された前記記憶情報を複写して前記情報記憶手段に記憶させる複写記憶制御手段と、を備え、
前記判定情報出力手段は、前記外部装置からのメモリ内容要求指令に応答して、前記情報記憶手段に記憶された前記記憶情報を前記外部端子を介して出力することを特徴とする遊技機。 - 前記遊技用演算処理装置は、
前記不揮発性記憶手段、前記演算処理手段及び前記揮発性記憶手段を備えて遊技制御を行う遊技制御部と、前記外部端子と電気的に接続され、前記遊技制御部とは独立して動作可能に構成されて情報管理を行う情報領域部とに区分されてなり、
前記判定情報出力手段は、前記外部端子と電気的に接続される前記情報領域部に備わることで、前記遊技制御部による遊技制御動作に関係なく、前記外部端子を介して前記外部装置から入力される指令に応答して前記判定情報としての前記遊技プログラム又は前記記憶情報を前記外部端子を介して前記外部装置へ出力可能であることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 前記禁止領域設定手段は、
前記使用禁止領域の最大アドレスを保持するための最大値レジスタと、
前記使用禁止領域の最小アドレスを保持するための最小値レジスタと、を備え、
当該遊技機の電源投入後に前記使用禁止領域の最大アドレスを前記最大値レジスタにセットするとともに、前記使用禁止領域の最小アドレスを前記最小値レジスタにセットするよう構成され、
前記監視手段は、
前記最大値レジスタ及び前記最小値レジスタに保持されたアドレス値を上下限基準値として、そのアドレス範囲に含まれるアドレスデータがバス上で検出された場合に前記警報信号をアクティブにするコンパレータ回路を備えてなり、
前記コンパレータ回路は、前記揮発性記憶手段への書込み信号又はメモリアクセス信号がアクティブとなった場合に、前記アドレスデータの検出動作を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。 - 前記遊技用演算処理装置は、
外部から入力される前記遊技プログラムを前記不揮発性記憶手段に書き込む書込み手段と、
前記書込み手段による前記遊技プログラムの書き込み終了時に、書込終了コードが記憶される書込終了コード記憶手段と、
前記書込終了コード記憶手段に前記書込終了コードが記憶されている場合に、前記書込み手段による新たな遊技プログラムの書き込みを禁止する書き込み禁止手段と、
前記判定情報として当該遊技用演算処理装置を識別可能な固有情報を記憶する固有情報記憶手段と、を備え、
前記判定情報出力手段は、前記外部装置からの所定の指令に応答して、前記情報記憶手段に記憶された前記固有情報を前記判定情報として前記外部端子を介して出力することを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の遊技機。 - 前記演算処理手段による前記遊技プログラムの実行に基づいて生成される遊技情報を前記外部装置へ出力するための外部情報端子を備え、
前記遊技用演算処理装置は、
前記外部情報端子を介して前記遊技情報を前記外部装置へ出力することが可能な遊技情報出力手段を備え、
前記判定情報出力手段及び前記遊技情報出力手段のうち、前記判定情報出力手段については、前記外部装置へ出力する前記判定情報に暗号化処理を施してから出力するよう構成されていることを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の遊技機。
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