JP4517913B2 - セッター及びそれを用いた圧電セラミック基板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、セラミック成形体を焼成してセラミック基板を形成する際に、前記セラミックグリーンを戴置するためのセッターに関する。
セラミック成形体を焼成してセラミック焼結体を得る際に、焼成用の冶具が用いられている。そのような焼成用の冶具の一例が下記特許文献1に記載されている。
特開2004−338977号公報
上述したセラミック成形体を形成する材料は、チタン酸鉛や、チタン酸ジルコン酸鉛(以下、PZT)を主成分としている場合がある。ところで、セラミック成形体を形成する材料を、鉛成分を含む材料から鉛成分を含まない材料に代替させる要望があり、様々な代替材料の提案がなされている。
このような代替材料によって形成されたセラミック成形体を上記従来の冶具(セッター)に戴置して焼成すると、要求特性を満たす焼結体(セラミック基板)が焼成できないという解決すべき課題がある。
そこで本発明は、鉛代替材料によって形成されるセラミック成形体を良好に焼成することができるセッターを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために様々な角度から鋭意検討を重ねた。そこで、上述した課題の原因は、セラミック成形体とセッターが反応を起こしてしまうことにあるのではないかと着目した。本発明はこの新たな着眼点に基づいてなされたものである。
本発明のセッターは、セラミック成形体を焼成してセラミック基板を形成する際に、セラミック成形体を戴置するためのセッターであって、酸化ニオブを主成分とした材料によって形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、酸化ニオブを主成分とした材料によってセッターを形成するので、例えば、セッターに戴置するセラミック成形体が反応性の高い成分(一例として、NaやKといったアルカリ金属)を含んでいたとしても、セッターとセラミック成形体との反応を抑制することができる。
本発明によれば、セッターとセラミック成形体との反応を抑制することができるので、鉛代替材料によって形成されるセラミック成形体を良好に焼成することができるセッターを提供することができる。
本発明の知見は、例示のみのために示された添付図面を参照して以下の詳細な記述を考慮することによって容易に理解することができる。引き続いて、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
本発明の実施形態であるセッターの製造方法について説明する。図1に示すように、本実施形態のセッター10は、圧電セラミック成形体20(セラミック成形体)を搭載する搭載面101を備えている。まず、セッター10を構成する主成分である酸化ニオブ(Nb)、及び安定化材としてNaCO又はKCOが0.1〜3重量%、Al又はMgCOが0.1〜3重量%となるように各々秤量した後、各成分を混合してセッター材料を調整する。その後、このセッター材料にバインダを加えて顆粒を作製する。
続いて、作製した顆粒を所定の大きさとなるように金型プレス加工を行い、セッター成形体を得る。このセッター成形体に、400℃、1〜2時間程度の加熱処理を実施して脱バインダを行う。更に、1400℃にて3時間、大気雰囲気中にて焼成を行った。焼成後のセッター10は、圧電セラミック成形体20の搭載面101が70mm四方となり、厚みが1.5mmとなるようにした。
以下、実施例及び比較例に基づき本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
上述した本実施形態におけるセッター10を実施例とし、8mol%イットリアで安定化させたジルコニアで作製したセッター(比較例1)、99.8%純度のアルミナで作製したセッター(比較例2)、99.8%純度のマグネシアで作製したセッター(比較例3)、をそれぞれ比較例とし、圧電セラミック成形体20を焼成した。尚、各セッターは、圧電セラミック成形体20の搭載面が70mm四方となり、厚みが1.5mmとなるようにした。
比較に用いる圧電セラミック成形体20(セラミックグリーン)は次に説明する手順にて作製した。
一般式が、0.995(Na0.60.4)NbO+0.005BaNb+0.3質量%−MnO である原料を酸化物又は炭酸塩の形態でボールミルを用いてエタノールを媒体として湿式混合を行った。この湿式混合を行った材料を900℃で仮焼成した。続いて、仮焼成した材料を再度ボールミルにより湿式粉砕して微粉化することで、圧電セラミック粉体を得た。
続いて、圧電セラミック粉体にポリビニールアルコール系のバインダーを加えて顆粒を作製した。その顆粒を金型プレス成形により圧電セラミック成形体とした。この圧電セラミック成形体は、20mm四方で、厚みが1.5mmとなるように成形した。
このように作製した圧電セラミック成形体を、実施例のセッター10及び各比較例のセッターに図1に示すように載置する。図1に示すように、セッター10に4個の圧電セラミック成形体20を載置する。その後、400℃の温度で1時間安定させて、圧電セラミック成形体20の脱バインダーを行った。
脱バインダーを行った後、セッター10(各比較例のセッター)における搭載面101の中央及び四隅にスペーサー15を載置する(図2参照)。スペーサー15の厚みは、セッター10(各比較例のセッター)に既に載置されている圧電セラミック成形体20の厚みよりも厚くなるように形成されている。
従って、スペーサー15上に更にセッター10(各比較例のセッター)を載置して側方から見ると、図3に示すように、圧電セラミック成形体20と載置したセッター10(各比較例のセッター)との間には隙間が生じている。このように本実施例では、圧電セラミック成形体20とセッター10との間に隙間を設けているけれども、スペーサー15を介さずに圧電セラミック成形体20に直接セッター10を載置することも好ましい。
図3の状態とした、セッター10(各比較例のセッター)及び圧電セラミック成形体20を、密閉匣鉢内に配置して焼成する。図4は、セッター10(各比較例のセッター)及び圧電セラミック成形体20を密閉匣鉢30内に収めた様子を示す図である。密閉匣鉢30は、匣鉢30a及び蓋30bで構成されている。セッター10(各比較例のセッター)及び圧電セラミック成形体20は、匣鉢30aと蓋30bとで形成される密閉空間内に収められて焼成される。圧電セラミック成形体20を載置している方のセッター10(各比較例のセッター)は、匣鉢30a内に配置されているスペーサー16上に載置されている。尚、焼成は、1100℃の温度で2時間安定させて行った。
実施例のセッター10及び比較例1〜3それぞれにおけるセッターを用い、上述した手順で圧電セラミック成形体20の焼成を行った。焼成後、セッター10(各比較例のセッター)及び圧電セラミック基板(図示しない)のそれぞれについて、目視による観察、蛍光X線回折装置による解析を行い、セッター10(各比較例のセッター)と圧電セラミック基板の反応性について調べた。
その結果、比較例1〜3のセッターはいずれも、焼成後の圧電セラミック基板には色むら、反り、うねりといった変形が見られた。また、各セッターには変色及び変形が見られた。更に、蛍光X線回折装置による解析の結果、各セッター及び圧電セラミック基板それぞれの成分が互いに拡散しており、相互反応を起こしていることが確認できた。
一方、実施例のセッター10の場合には、焼成後の圧電セラミック基板には色むら、反り、うねりといった変形が見られなかった。また、セッター10にも変形が見られなかった。更に、蛍光X線回折装置による解析の結果、セッター10及び圧電セラミック基板が起こしている相互反応はごくわずかであることが確認できた。更に、実施例のセッター10にて焼成した圧電セラミック基板を加工し、圧電特性を調べたところ、設計通りの特性が得られることが確認できた。
また、実施例のセッター10について、圧電セラミック成形体20を載置する面を研磨したものと、研磨しないものとの双方を用いて、圧電セラミック成形体20を焼成した。その結果、載置面を研磨しないものの方がより、セッター10と圧電セラミック成形体との反応が抑制されることが確認できた。
これは、圧電セラミック成形体とセッターの接触面積の差によるものと考えられるので、セッターの載置面を公知の手段(例えば、セッターを金型プレス加工する際の金型に凹凸加工を施す)で荒らして凹凸を設け、接触面積を低減させてもよい。その場合、載置面の表面粗さを、中心線平均粗さRaが1〜20μmとなるようにすることが好ましい。中心線平均粗さRaが1μmを下回ると、上述した設置面積低減の効果がなくなる。また、中心線平均粗さRaが20μmを上回ると、圧電セラミック成形体(圧電セラミック基板)に凹凸が転写されてしまう。従って、上述した範囲に載置面の表面粗さを制御することが好ましい。尚、中心線平均粗さとは、JIS B0601に規定されている表面粗さのことであり、粗さ平均曲線を中心線から折り返して、その粗さ曲線と中心線とによって得られた面積を長さで割った値である。
本実施形態によれば、酸化ニオブを主成分とした材料によってセッター10を形成しているので、例えば、セッター10に戴置する圧電セラミック成形体20が反応性の高い成分(NaやKといったアルカリ金属)を含んでいたとしても、セッター10と圧電セラミック成形体20との反応を抑制することができる。
NaやKといったアルカリ金属は蒸散しやすいため反応しやすく、このように反応しやすい成分を含む圧電セラミック成形体20を従来のようにジルコニア、マグネシア、アルミナを主成分としたセッターで焼成すれば、反応が過剰に起こってしまう。一方、本実施形態のように酸化ニオブを主成分とした材料によってセッター10を成形すれば、セッター10と圧電セラミック成形体20との間に起こる反応を抑制できる。
本発明の実施形態であるセッターに圧電セラミック成形体を載置する様子を示した図である。 図1のセッターにスペーサーを配置した状態を示す図である。 図2のスペーサーにセッターを載置し、側方から見た状態を示す図である。 図3の状態のセッター及び圧電セラミック成形体を密閉匣鉢に収めた状態を示す図である。
符号の説明
10…セッター、15,16…スペーサー、20…圧電セラミック成形体、101…搭載面。

Claims (2)

  1. アルカリ金属を含み且つ鉛成分を含まない材料からなる圧電セラミック成形体を焼成して圧電セラミック基板を形成する際に、前記圧電セラミック成形体を戴置するためのセッターであって、
    Nb 5 を主成分とした材料によって形成されていることを特徴とするセッター。
  2. アルカリ金属を含み且つ鉛成分を含まない材料からなる圧電セラミック成形体を用意し、
    Nb 5 を主成分とした材料によって形成されているセッターを用意し、
    前記圧電セラミック成形体を前記セッターに載置して焼成することを特徴とする圧電セラミック基板の製造方法。
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