JP4517439B2 - 情報記録媒体の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は光学的に認識可能な情報記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
光学的に認識可能な情報記録媒体として、バーコードやホログラム等が知られている。
バーコードは線幅の異なる複数のパターンの組み合わせから構成され、現在では多くの商品等に付され、売上管理や在庫管理に利用されている。
また、ホログラムは光の回折を利用して画像表示を行うもので、複製が困難であることから、それが付された商品等が真正なものであるということ、すなわち偽造防止用媒体として広く用いられている。
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、従来のバーコードは商品あるいはその包装に印刷等の手段で付される平面的なものなので複製が容易である。したがって、記録できる情報は商品管理用の情報等、そもそも偽造防止とは無関係な情報である。
【0004】
そして、バーコードの読み取りにより得られる情報のすべてが必要とされない場合がある。
たとえば、価格と製造ロット番号を例に取れば、商品の購入においては価格のデータが必要だが製造ロット番号は特に問わない、その一方、在庫管理には価格のデータは不要だが製造ロット番号は必要であるなど、必要な情報にはいくつかのレベルがある。
【0005】
しかし、従来のバーコードは平面的な構成であり、これらすべての情報を分離して記録することはできない。また、平面的な構成ゆえ情報量にも限りがある。
【0006】
また、従来のホログラムは、それが付された商品等が真正のものであることを示す手段、すなわち偽造防止用媒体として用いられているが、目視観察によりその真贋を区別するに過ぎない場合が多い。すなわちこれは、情報量があまりに多いため、かえって機械的な手段による情報の読み出しが困難だからである。
したがって、非常に多くの情報記録容量があるが有効に活用されているとはいえない。ただし、その真贋が肉眼で判定できることが求められることもある。
【0007】
その結果、商品管理用情報記録媒体と偽造防止用媒体がそれぞれ別々のものとして商品等に付されているのが現状である。
【0008】
本発明は、このような従来の情報記録媒体の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、
(1)商品管理用情報と真正品であることを示す情報など、異なるレベルの情報を同時に記録できる情報記録媒体を提供すること、
(2)偽造が困難な情報記録媒体を提供すること、
(3)その真偽の判断が装置を用いることなく肉眼でも行える情報記録媒体を提供すること、
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明はこの課題を解決するため、その第1の発明では、金型を押し付けてアクリル版上に幅及び深さの異なる凹凸を形成する情報記録媒体の製造方法であって、前記凹凸の凸部に黒色顔料を主成分とする黒色ペーストをスクリーン印刷法を用いて塗布する工程を有し、前記スクリーン印刷のスキージ角度は70度であることを特徴とする情報記録媒体の製造方法を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の情報記録媒体は、幅の異なる複数の凹凸からなる。したがってこれを上方から観察することにより、幅の異なるパターンの組み合わせによる情報、いわば従来のバーコードと同様の情報が得られる。
【0011】
このためには、形成されたパターンのエッジを認識する、あるいは、その一部の表面に選択的に他の物質からなる層、いわば着色層を形成することにより色調の差を認識すればよい。
したがって、公知のバーコードリーダを用いて情報を認識させることもできる。
【0012】
なお、この場合の他の物質からなる層は可視光下で認識されるものに限らず、紫外線などの照射により認識可能なものでもよい。
【0013】
いずれにせよ、凸部表面の幅は光学的に認識可能であり、この結果従来のバーコードと同様に使用できる。
【0014】
加えて本発明では、それとは別の情報が得られる。すなわち、本発明の情報記録媒体は、幅と高さの異なる凹凸からなるので、従来のバーコードのようにその幅だけを情報として認識するだけでなく、その凹凸、すなわち高さ情報を、幅から得られる情報とは別のものとして認識できる。この場合の高さ情報は、その表面までの距離測定等の手段により、具体的には、一定速度で当該情報記録媒体を走査して、得られた高さ情報の波形を数値データ等に変換することにより情報として利用できる。
【0015】
したがって、本発明の情報記録媒体では従来のバーコードにはない情報が、いわゆるバーコード情報と分離して得られる。
したがって、その分離して得られた情報を真正品であることの証明として用いることができる。
【0016】
さらには、凹凸の一部、例えばそれぞれの凹凸の片側の壁面を部分的に突出させる、すなわちレリーフを作製すれば、右側から見るとそのレリーフが模様等として視認できるが、左側からはそのレリーフが見えない、といったように、本発明の情報記録媒体を見る方向により異なる見え方をさせることもできる。
【0017】
この場合、たとえば、右から見るとある特定の模様(商標等)が肉眼で認識できるが、左から見るとそのような模様が視認できない、といった情報記録媒体となり、肉眼で容易にその真贋を判定することができる。
【0018】
そして、偽造防止に関しては、本発明の情報表示媒体は、立体構造であるため例えばバーコードに代表されるような平面の情報表示媒体に比べ偽造が困難である。
【0019】
このような、情報記録媒体の使用形態としては、(1)あらかじめラベル状に作製しておき、それを商品等に貼り付ける、(2)金型等の公知の手段により商品等に直接情報記録媒体を成形する、といった形態がある。
【0020】
【実施例】
以下、実施例により本願発明を説明する。
【0021】
以下、本願発明を実施例により詳細に説明する。
【0022】
<実施例1>
図1に示すように、求める情報記録媒体の逆形状を有する金型10を用い、アクリル版20上に押しつけ、アクリル板の一部に幅及び深さの異なる凹凸を形成した。
ここで、金型として、線幅と高さの異なるストライプパターンの組み合わせからなるものを用いた。
【0023】
黒色顔料を主成分とする黒色ペーストをスクリーン印刷法を用い、形成された凹凸の凸部表面のみに塗布して図2に示すような着色層30が形成された情報記録媒体を作製した。なお、この際、印刷のスキージ角度を70度とすることにより表面のみ選択的に塗布できた。
【0024】
この情報記録媒体の読み取り方法として、凸部表面の着色層、すなわち幅方向の情報の読み取りについては、従来のバーコードの読み取り装置をそのまま用いることができた。
この結果、凸部表面の着色層のパターン配列はいわゆるバーコードとして用いることができ、そこから得られるデータは、国名、製造者、商品価格の情報として用いた。
【0025】
一方、凹凸の情報、すなわち高さ方向の情報は、情報記録媒体40上でレーザーフォーカス変位計(キーエンス製)で走査して読みとることができた。
そしてその情報は製造ロット番号、並行輸入の禁止国の情報として用いた。
したがって、製造者が第三者による並行輸入を禁止する旨の表示を商品に付したにもかかわらず、これを抹消して流通された場合にも、これらの情報から、それを抹消した事実および並行輸入を行った者を確認することができた。
【0026】
<実施例2>
実施例1と同様に情報記録媒体の逆形状を有する金型を用い、アクリル版20上に押しつけ、アクリル板の一部に幅及び深さの異なる凹凸を形成して情報記録媒体とした。
【0027】
ここで、金型として、凹凸の側面に部分的に凸部が形成された金型を用い、凹凸の側面にレリーフパターンが形成されるようにした。この場合の上面図および断面図の一例を図3および図4に示す。
【0028】
この結果、図5に示すように、図3におけるA側から観察した場合とB側から観察した場合の見え方が異なる情報記録媒体を作製することができた。
この結果、肉眼でこの商品の真贋を判断することができた。
また、実施例1と同様に、その表面を着色してバーコード情報を得るとともに凹凸の高さ情報は、情報記録媒体上でレーザーフォーカス変位計(キーエンス製)を走査して読みとることができた。なお、この場合の情報の読み取りでは、パターン下部の高さ情報を無視した。このため、図3においてどの部分を走査しても同じ情報が得られ、実施例1と同様の情報源として利用できた。
【0029】
<実施例3>
実施例1と同様に金型を用い、アクリル板に幅及び深さの異なる凹凸を形成した。
【0030】
紫外線照射で発光する蛍光体および有機溶剤を主成分とする蛍光体ペーストをスクリーン印刷法を用い、形成された凹凸の凹凸の凹部に塗布した。なお、この際、印刷のスキージ角度を30度とすること、および蛍光体ペースト中の有機溶剤が多いことから、凸部表面の蛍光体ペーストの付着は事実上無視できる量で、凹部のみほぼ選択的に蛍光体ペーストを塗布できた。
【0031】
この結果、図6に示すような蛍光体層50が形成された情報記録媒体を作製できた。
【0032】
凹部表面の蛍光体層の読み取りは、紫外線照射しながら、発光のパターンを読みとることにより行った。
一方、凹凸の高さ情報は、情報記録媒体上でレーザーフォーカス変位計(キーエンス製)を走査して読みとることができた。
【0033】
【発明の効果】
以上に示したように、本発明によれば、従来のバーコードのような2次元的な情報に加え、高さ方向の情報という読み取りレベルの異なる情報を有し、かつ肉眼で真贋の判断ができる情報記録媒体を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における情報記録媒体の製造工程を示す断面図である。
【図2】本発明の一実施例における情報記録媒体の断面図である。
【図3】本発明の一実施例における情報記録媒体の上面図である。
【図4】本発明の一実施例における情報記録媒体の断面図である。
【図5】本発明の一実施例における情報記録媒体の斜視図である。
【図6】本発明の一実施例における情報記録媒体の断面図である。
【符号の説明】
10・・・金型
20・・・アクリル板
30・・・着色層
40・・・情報記録媒体
50・・・蛍光体層
Claims (1)
- 金型を押し付けてアクリル版上に幅及び深さの異なる凹凸を形成する情報記録媒体の製造方法であって、前記凹凸の凸部に黒色顔料を主成分とする黒色ペーストをスクリーン印刷法を用いて塗布する工程を有し、前記スクリーン印刷のスキージ角度は70度であることを特徴とする情報記録媒体の製造方法。
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