JP4515019B2 - 容器口部のシール構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、クレンジングクリーム、コールドクリーム、ハンドクリーム、バニシングクリーム、ファンデーションクリーム等のクリーム、ポマード、チック、ヘアクリーム、染毛剤等の整髪料乃至ヘアケア製品、各種液体石鹸、浴用剤、バスオイル、洗剤、シャンプー、リンス、歯磨き等のトイレタリー用品、からし、マヨネーズ、ケチャップ、ソース、ドレッシング、焼肉のタレ等の食品を収容し、容器口部にアルミ箔等のシール材を施し、キャップを容器口部に螺着してなる容器口部のシール構造に関するものであり、より詳しくは、該容器口部のシール材を、キャップ開栓後にわざわざ手で剥離することなく、キャップ開栓と同時に、キャップ天板内面側に強固に融着したシール材が容器口部から剥離されるように構成した、容器口部のシール構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
容器内に粘稠物や液体を収納し、容器口部にアルミ箔等のシール材が形成され、その上から容器口部に螺合するキャップで閉蓋した容器は、従来より、例えばチューブ容器、スクイズボトルなどに用いられている。
特に容器内容物が酸素との接触により変質するものの場合には、容器内への酸素の侵入を防止するために、主としてアルミ箔を用いた積層シール材が用いられている。この種の容器においては、キャップを開栓して容器を開封するのであるが、その際に、シール材には、指によるつまみ部が形成されており、このつまみ部をつまんでシール材を剥離する作業が必要になる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、この種の容器のシール材は比較的容器口部に強固にシールされている上に、このシールそのものが比較的小さくつまみ部の面積も僅かなため、シール材を剥離する作業は結構面倒であり、剥離操作がスムーズになされないと、内容物がこぼれたり飛び散ったりして、手や衣服を汚染してしまうこともある。
特に、容器内容物が染毛剤などのように衣服に付着した場合にその除去が容易でないものの場合には、シール材の剥離操作を慎重にしても、それでも、シール材の剥離操作がしにくいために、不意の動作で内容物がこぼれたり飛び散ったりして手や衣服を汚してしまい、使用者に不快感を与える結果となる。
【0004】
【課題を解決するための手段】
係る従来技術を踏まえて、本発明者らは、容器本体からキャップを外した後で、容器口部のシールをわざわざ剥離する操作を必要としない容器構造を念頭に研究を進めてきたところであるが、キャップの開栓時にシール部がキャップ側に融着されたまま容器口部から剥離されれば、上記目的を達成できるという知見を得、これを基づいて本願発明を完成するに至った。
【0005】
すなわち、本発明によれば、合成樹脂製容器と、該容器口部をシールするシーール材と、該シール材を覆って該容器口部に螺着するキャップからなるキャップ付き容器において、該シール材外層はキャップ天板内面と強接着とされ、該シール材内層は容器口部と弱接着とされていることを特徴とする容器口部のシール構造が提供される。
【0006】
また、本発明によれば、該シール材が、中間層がアルミ箔からなり、その外層としてポリプロピレン系無延伸フィルム層、内層としてポリプロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂との混合樹脂の無延伸フィルムからなるピーラブル樹脂層をラミネートしてなる積層シートである上記容器口部のシール構造が提供される。
【0007】
また、本発明によれば、該シール材の内層が、アルミ箔内面にポリエステル樹脂層を介して上記ピーラブル樹脂層がラミネートされている上記容器口部のシール構造が提供される。
【0008】
また、本発明によれば、該ポリエステル樹脂層が、二軸延伸ポリエステルフィルムである上記容器口部のシール構造が提供される。
【0009】
また、本発明によれば、該シール材の外層とアルミ箔が、無水マレイン酸変性のポリプロピレン系接着剤を用いて押出ラミネートされている上記容器口部のシール構造が提供される。
【0010】
また、本発明によれば、該アルミ箔/ポリエステル樹脂層/ピーラブル樹脂層のラミネートが、それぞれウレタン系二液硬化型接着剤を用いたドライラミネートによって形成されてなる上記容器口部のシール構造が提供される。
【0011】
また、本発明によれば、キャップ/シール材/容器本体が、キャップ天板外側からの高周波誘導加熱によって同時にシールされている上記容器口部のシール構造が提供される。
【0012】
また、本発明によれば、該キャップがポリプロピレン系樹脂から形成されてなる上記容器口部のシール構造が提供される。
【0013】
また、本発明によれば、該容器本体がポリエチレン系樹脂からなる層、環状オレフィン系共重合体層、およびガスバリア性樹脂層を有する上記容器口部のシール構造が提供される。
【0014】
また、本発明によれば、該容器本体がチューブ容器である上記容器口部のシール構造が提供される。
【0015】
また、本発明によれば、チューブ容器が染毛剤用である上記容器口部のシール構造が提供される。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1、2は本発明の容器口部のシール構造を一例としてチューブ容器に適用した場合の部分断面図であり、図1はキャップ開栓前の状態であり、図2はキャップ開栓後の状態を表わしている。
チューブ容器1は、軟質の合成樹脂製容器本体2と、該容器口部5をシールするシール材4と、該シール材4を覆って該容器口部5外周に形成した螺合部6に螺着するキャップ3から構成されている。
【0017】
本発明のシール構造における重要な特徴は、該シール材外層4aがキャップ天板内面3aと強接着とされ、該シール材内層4cが容器口部5と弱接着とされていることにある。
本発明において、強接着および弱接着という表現は、接着強度の数値的な値を意味するものではなく、キャップ天板内面3a/シール材外層4aの接着強度が、シール材内層4c/容器口部5との接着強度よりも大であることを意味するものであり、このように構成することにより、キャップ開栓時にシール材4c/容器口部5とのシールが剥離し、シール材はキャップ天板内面に接合されたままの状態で、キャップの開栓が行われる。
【0018】
したがって、本発明のシールによれば、キャップ開栓後に、シール材を容器口部から指先で剥離するという面倒な操作は完全になくすることができる。
上記シール材は、中間層4bを構成するアルミ箔の内外両面には合成樹脂のコーティング層が形成されている。アルミ箔の内外両面に形成される合成樹脂のコーティング層は、キャップならびに容器本体を構成する樹脂の種類と密接に関連しており、キャップ3と外層4aは互いに同系の樹脂で構成されることが必要であり、内層4cと容器本体2は、高周波溶着に付しても完全溶着はせずに、擬似接着状態をもたらす樹脂の組合わせであることが必要である。
【0019】
例えば、一般的なチューブ容器として、キャップがポリプロピレン系樹脂、容器本体がポリエチレン系樹脂で形成されている場合には、外層4a、つまり、キャップ天板内面3aと相接する側は、ポリプロピレン系樹脂層、なかんずくポリプロピレンの無延伸フィルム層が好ましく用いられ、内層4c、つまり、容器口部と相接する側は、ポリプロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂との混合樹脂の無延伸フィルムからなるピーラブル樹脂層が好ましく用いられる。
このピーラブル層をポリプロピレンとポリエチレンからなるブレンド物で構成する場合のブレンド比(重量比)は、ポリプロピレン90ないし10、ポリエチレン10ないし90であり、とくにポリプロピレン70ないし30、ポリエチレン30ないし70の範囲が好適である。
【0020】
また、容器内容物が染毛剤のように酸を成分として含む場合には、その成分である酸が内層4cを介してアルミ箔と接触・反応し、アルミ箔を腐食させることがある。アルミ箔が腐食すると水素を発生するため、これによって、容器内に水素が入り込み容器が膨満してしまい、商品価値を損なうばかりでなく、内容物が破裂によって飛び散る危険も憂慮される。
【0021】
このような理由から、容器内容物の成分として酸を含む場合には、アルミ箔4bへのピーラブル樹脂層4cのコーティングは、その中間に、二軸延伸ポリエステルフィルムなどのポリエステル樹脂層4dを介して行われることが望ましい。
【0022】
なお、チューブ容器が染毛剤用の場合は、容器本体の構成が、外側から内側に向けて、オレフィン系樹脂外層/ガス(空気ないし酸素)バリアー性樹脂層/環状オレフィン系共重合体層/オレフィン系樹脂内層の層構成をなすものが好ましく使用される。この際、ガスバリアー性樹脂層と環状オレフィン系共重合体層とは互いに入れ替わっていてもよく、外側から内側にむけて、オレフィン系樹脂外層/環状オレフィン系共重合体層/ガス(空気ないし酸素)バリアー性樹脂層/オレフィン系樹脂内層の層構成であっても良い。
また、環状オレフィン系共重合体層とガスバリアー性樹脂層との間に酸素吸収性樹脂層を含んでも良い。これらの層は、各層間に熱接着性が有る場合は熱接着し、無い場合は各層間に接着剤層を設けて一体化する。
【0023】
オレフィン系樹脂外層及び内層としては、例示すれば、低・中・高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、アイソタクティックポリプロピレン、シンジオタクティックポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリブテン−1、ポリ4−メチル−1−ペンテン、エチレン−ブテン−1共重合体、プロピレン−ブテン−1共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン−1共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、イオン架橋オレフィン共重合体(アイオノマー)、エチレン−アクリル酸エステル共重合体等が挙げられ、これらは単独でも、2種以上のブレンドでも良い。
【0024】
環状オレフィン系共重合体層は、水分によるガスバリアー性樹脂層における空気中の酸素のバリアー性の低下を防止する働きをなすものであり、オレフィンと環状オレフィンとの非晶質ないし低結晶性共重合体(COC)が挙げられる。オレフィンとしては、エチレンが好適であるが、他にプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、3−メチル1−ペンテン、1−デセン等の炭素数3ないし20のα−オレフィンが単独あるいはエチレンとの組み合わせで使用される。一方、環状オレフィンとしては、エチレン系不飽和結合とビシクロ環とを有する脂環族炭化水素化合物、特に、ビシクロ〔2、2、1〕ヘプト−2−エン骨格を有する炭化水素化合物である。
【0025】
ガス(酸素)バリアー性樹脂層は、低いガス(空気ないし酸素)透過係数及び吸湿性を有する熱可塑性樹脂が使用される。例示すれば、上記したエチレン−ビニルアルコール共重合体が最適であるが、これに限定されるものではなく、ナイロン6、ナイロン6・6、ナイロン6/6・6共重合体、メタキシリレンアジパミド、ナイロン6,10、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン13等のポリアミド類も同様に使用される。
【0026】
酸素吸収性樹脂層は、酸化性樹脂と遷移金属系触媒との樹脂組成物や熱可塑性樹脂と酸素吸収剤との樹脂組成物が使用される。ここで、酸化性樹脂とは遷移金属系触媒の作用により、空気中の酸素により酸化を受ける樹脂である。
例えば、▲1▼炭素側鎖を含み、且つ主鎖はその側鎖にカルボン酸基、カルボン酸無水物基、カルボン酸エステル基、カルボン酸アミド基及びカルボニル基からなる群より選択された少なくとも1個の官能基を含む樹脂、▲2▼ポリアミド樹脂、▲3▼エチレン系不飽和基含有重合体等が使用される。また、遷移金属系触媒は、酸化性樹脂の酸化反応の触媒となるものであり、遷移金属の有機酸塩あるいは有機錯塩等である。
【0027】
その例としては、鉄、コバルト、ニッケル、銅、銀、錫、チタン、ジルコニウム、バナジウム、クロム、マンガン等を挙げることが出来るが、これらのうちコバルトが酸素吸収速度が大きく特に好適である。更に、酸素吸収剤は、従来からある略全ての酸素吸収剤を使用できるが、還元性で実質的に水に溶けないものが好ましく、還元性鉄、還元性亜鉛、還元性錫粉、酸化第一鉄、四三酸化鉄、炭化鉄、珪素鉄、鉄カルボニル、水酸化鉄等の単独又は組み合わせたものを主成分としたものが使用される。また、多価フェノールを骨格内に有する高分子化合物、例えば、多価フェノール含有フェノール・アルデヒド樹脂も使用できる。
【0028】
前記チューブ容器1の口部5は、その外周面に螺条6が刻設され、この螺条6に対応する螺条7がキャップ3の内筒8の内周面に刻設されて、口部5にキャップ3がねじ込まれてゆき螺着出来るようになっている。そして、上述の通り、容器口部5の先端は金属箔を含むシール材4によってシールされており、内容物は容器底部から充填され、底部をヒートシールすればチューブ容器内全体がガスバリアー性を有することになり、空気(酸素)が容器内部に入り込み、内容物と触れることがなくなる。また、特に内容物が空気中の酸素に触れると変色する、例えば、染毛剤のようなものの場合には、口部5内に逆止弁(図示せず)を設けて容器内部に空気が侵入しない構造とすることが好ましい。
【0029】
前記キャップ3は、この例では内筒8と外筒9との二重筒状をなし、更にこの内筒8の内周面に前記螺条7が刻設され、キャップ3がチューブの口部5に着脱可能に螺着出来るようになっている。キャップ3の材質とシール材の外層を構成するコーティング層を構成する樹脂は、互いに熱融着性を有するものでなければならないことから、同一系の樹脂であることが必要であり、この例では、共にポリプロピレン系樹脂によって構成されている。
上記シール材を構成する外層と内層は、それぞれ別々にコーティングされるものであり、外層4aとアルミ箔4bとのラミネートは、無水マレイン酸変性のポリプロピレン系接着剤を用いた押出ラミネートが適しており、アルミ箔4bとの内層(ピーラブル樹脂層)4cまたは、アルミ箔4b/ポリエステル樹脂層4d/ピーラブル樹脂層4cのラミネートは、それぞれウレタン系二液硬化型接着剤を用いたドライラミネートによって行われることが好ましい。
【0030】
このようにして形成されたシール材は、少なくとも容器口部外径をすっぽり覆ってシールするだけの大きさがあればよく、その形状は容器口部の形状に合わせて、通常は、ほぼ円形に形成されている。
したがって、従来のシール材のように、剥離のためのつまみ部を設けた形状にする必要はなく、単に、円形にカットするだけなので製作が容易で材料の節約にもなる。
【0031】
このシール材4をキャップ口部に配置した状態で、シール部を覆うようにキャップ3を容器口部5の螺条6に螺着し、キャップの天板外部3aから高周波誘導加熱を行うことによって、キャップ3内面とシール材外層4aは共に、ポリプロピレン系樹脂で構成されているために熱融着されて強接着となるが、シール材内層4cと容器口部5の接着は、シール材内層4cがポリエチレンとポリプロピレン(ブレンド比=30:70)のブレンドであり、容器本体はポリエチレンから形成されているために、擬似接着はするが、その接着状態は弱接着となる。
擬似接着とは、シールの目的を果たす程度のシール強度を持ち、かつ、剥離可能に接着されている状態を言う。
【0032】
この例では、最も好ましい例として、キャップとシール材外層を共にポリプロピレンで構成したが、強接着となるキャップとシール材外層は同系の樹脂で構成されていることが望ましく、強接着状態が得られるものであれば、必ずしも両者がポリプロピレンでなければならないというものではない。また同様に、シール材内層と容器口部は、擬似接着はするが、その接着状態は弱接着となるものであればよく、容器本体を構成する素材に応じて、シール材内層の樹脂を採択すれば良い。
【0033】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、容器口部をシールするシール材がキャップ側に融着状態で形成されるため、シール材はキャップの開栓と共に容器口部から剥離される。したがって、従来のシール材付きの容器のように、キャップ開栓後にわざわざシール材を剥離する煩わしい操作が不要であり、内容物がケチャップ、からし、染毛剤などのように、手や衣服に付着することが嫌われるものにとっては、ことさらにそのメリットが享受される。しかも、シール材は、単に容器の口部形状に合わせてカットするだけで良く、剥離のためのつまみ部を考慮したカットは不要であるため、製作が簡単で、かつ材料費の節約にもなる。
【0034】
【実施例】
次に、実施例に基づいて本発明を説明するが、本実施例は、本発明の好ましい態様を示すものであって、本発明がこれに限定されるものではない。
(実施例)
厚さ35μmの無延伸ポリプロピレンフィルムと、厚さ20μmの軟質アルミ箔との間に溶融した無水マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂を押出してサンドイッチラミネートした。次に、このサンドイッチラミネートした積層シートのアルミ箔面にウレタン系二液硬化型接着剤を塗布し、厚さ25μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムをドライラミネートし、さらに同様にポリプロピレン樹脂とポリエチレン樹脂を70:30で混合した厚さ25μmのピーラブル樹脂フィルムをラミネートした。この積層シートから径10mmφの円形のシール材を打ち抜いた。
外層および内層として高圧法低密度ポリエチレンを第1押出機に供給し、接着性樹脂を第2押出機に供給し、中間層としてエチレン含有量が32モル%のエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂を第3押出機に供給し、さらに第2の中間層としてエチレンと環状オレフィンとの共重合体樹脂を第4押出機に供し、多層ダイにより7層の多層パリソンを作成し、このパリソンを一対の割型でピンチオフしダイレクトブロー成形により、外層から、高圧法低密度ポリエチレン/接着性樹脂/エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂/接着性樹脂/エチレンと環状オレフィンとの共重合体樹脂/接着性樹脂/高圧法低密度ポリエチレンからなる図1に示すようなチューブ容器を作成した。このチューブ容器の全肉圧は600μmであり、それぞれの層の厚み比は、30%/2%/18%/2%/16%/2%/30%であり、胴径45mmφ、容量150mlであった。
次に、密度0.9g/cm3 、メルトフローレート(MFR)7.5g/10 分、融点160℃のポリプロピレンを使用して別途射出成形により作成した図1に示すようなキャップの内筒天板内面に、上記したシール材の無延伸ポリプロピレン外層が相接するように組み込んだ。
シール材を組み込んだチューブ容器の口部に締めトルク3kgf・cmにて螺着した後、電流:24A、電圧:120V、発振時間:0.6秒の条件でシール材をキャップの天板内面および容器口部に高周波誘導加熱によりシールし、チューブ容器底部から歯磨きを120ml充填して容器を作成した。
【0035】
(比較例)
シール材の内外層を共に高圧法低密度ポリエチレン樹脂からなる層とした以外は、実施例と同様にして容器を作成した。
【0036】
(評価)
実施例および比較例で得られた容器を使用してパネラー20人に自由にキャップを開封し、内容物の歯磨きを注出してもらった。
その結果、パネラー全員が、実施例で作成した容器ではキャップを開封するのと同時にシール材が容器口部から剥離し、ワンタッチで内容物を注出できる状態になるため便利であるとの意見であった。
これに対して、比較例で作成した容器では、キャップを開封してもシール材が容器口部にシールされたまま残り、指先でシール材を剥離しなければならないため、実施例で作成した容器の開封に比べて非常に不便であるとの意見であった。
なお、実施例で作成した容器のキャップの開けトルクは、4.5kgf・cmであり、密封性については良好なものであった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態をチューブ容器の例で示した開栓前の部分断面図である。
【図2】図1のチューブ容器の開栓後の状態を示す部分断面図である。
【図3】本発明のシール構造に用いられるシール材の一例を示す断面図である。
【図4】本発明のシール構造に用いられるシール材の他の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 容器
2 容器本体
3 キャップ
3a キャップ天板内面
3b キャップ天板外面
4 シール材
4a シール材外層
4b シール材中間層(アルミ箔)
4c シール材内層(ピーラブル層)
5 容器口部
6 螺条(容器口部)
7 螺条(キャップ内面)
8 キャップ内筒
9 キャップ外筒

Claims (11)

  1. 合成樹脂製容器と、該容器口部をシールするシール材と、該シール材を覆って該容器口部に螺着するキャップからなるキャップ付き容器において、該シール材外層はキャップ天板内面と強接着とされ、該シール材内層は容器口部と弱接着とされていることを特徴とする容器口部のシール構造。
  2. 該シール材が、中間層がアルミ箔からなり、その外層としてポリプロピレン系無延伸フィルム層、内層としてポリプロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂との混合樹脂の無延伸フィルムからなるピーラブル樹脂層をラミネートしてなる積層シートである請求項1記載の容器口部のシール構造。
  3. 該シール材の内層が、アルミ箔内面にポリエステル樹脂層を介して上記ピーラブル樹脂層がラミネートされている請求項2記載の容器口部のシール構造。
  4. 該ポリエステル樹脂層が、二軸延伸ポリエステルフィルムである請求項3記載の容器口部のシール構造。
  5. 該シール材の外層とアルミ箔が、無水マレイン酸変性のポリプロピレン系接着剤を用いて押出ラミネートされている請求項2記載の容器口部のシール構造。
  6. 該アルミ箔/ポリエステル樹脂層/ピーラブル樹脂層のラミネートが、それぞれウレタン系二液硬化型接着剤を用いたドライラミネートによって形成されてなる請求項3または4記載の容器口部のシール構造。
  7. キャップ/シール材/容器本体が、キャップ天板外側からの高周波誘導加熱によって同時にシールされている請求項1ないし6のいずれか1項記載の容器口部のシール構造。
  8. 該キャップがポリプロピレン系樹脂から形成されてなる請求項1ないし7のいずれか1項記載の容器口部のシール構造。
  9. 該容器本体がポリエチレン系樹脂からなる層、環状オレフィン系共重合体層、およびガスバリア性樹脂層を有する請求項1ないし7のいずれか1項記載の容器口部のシール構造。
  10. 該容器本体がチューブ容器である請求項1ないし9のいずれか1項記載の容器口部のシール構造。
  11. チューブ容器が染毛剤用である請求項10記載の容器口部のシール構造。
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