JP4496521B2 - プラスチック多層容器における口部シール材 - Google Patents

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本発明は、プラスチック多層容器における口部シール材に関し、具体的には、プラスチック多層容器からなる酸化染毛剤用容器における口部シール材およびその製造方法に係わるものである。
プラスチック容器は、軽量性や経済性および優れた物性や成形の容易性などにより、容器として日常生活で汎用されている。特に、プラスチックチューブなどの圧潰性押出容器は、化粧料や薬品あるいは食品や接着剤などの容器として広く使用されている。
また、最近では、日常生活におけるファッション性への強い志向から、毛染めが男女を問わずに広く普及して、染毛剤が多用されるようになり、その容器の需要と改良の要望も特に高くなっている。
染毛剤としては、染毛性や染色の保持性などから酸化染毛剤が主として使用されているが、酸化染毛剤は、強アルカリ性成分と水とからなる第一剤と強酸性成分からなる第二剤とからなり、通常は、第一剤の容器と第二剤の容器とを別々の容器として組み合わせて販売され、消費者が使用時に第一剤と第二剤とを混合して染毛する形態となっている。
酸化染毛剤においては、低分子の酸化染料を毛髪内に浸透させて、同時に酸化剤を作用することにより酸化重合し、高分子体の色素を形成して毛髪の内層内に沈着させるものであり、生成した色素は高分子となっているため毛髪内から外に出ることができず、したがって染毛の効果は永続的となる。
強アルカリ性成分と水とからなる第一剤においては、水分による材料のバリア性の劣化が懸念され、且つ第一剤の成分が保存中に空気中の酸素と接触すると、染毛機能が低下し、酸素との接触を続けると染毛不能となってしまうので、高度の水分遮断性(バリア性)と酸素遮蔽性(バリア性)が要求される。また、染毛剤容器では、強アルカリ性成分の容器外への揮散による消失を阻止する必要があり、染毛剤容器の排出口部をシール材等で密封する必要がある。
従来、染毛剤容器には、内面塗装したアルミチューブ容器やガラス容器が採用されていたが、アルミチューブやガラス容器ではプラスチック化の社会的な流れにも合致せず、アルミチューブの使用は経済性や廃棄物処理などの面からも好ましくはない。また、使用時には、消費者がアルミチューブの口部をキャップ内部の突起部で突き破って開封するため、開封に強い力が必要となり力の弱い女性や高齢者などの使用には困難さが避けられなかった。
最近では、酸化染毛剤用のプラスチック容器として、優れた水分遮断性と酸素遮断性を具備する構成として、特異なオレフィン−環状オレフィン共重合体(略称COC)を採用し、エチレン−ビニルアルコール共重合体と併用する技術が開発されている(特許文献1及び2)。
また、従来のアルミチューブやガラス容器の代替としての廃棄物処理性を向上させる酸化染毛剤用容器として、ヒートシール性樹脂層と二酸化ケイ素を蒸着したポリエチレンテレフタレートからなる樹脂層を有する多層構造の容器も開示されている(特許文献3)。
一方、プラスチック容器の口部をシールする材料として、合成樹脂フィルム層/金属箔/口部に対するヒートシール樹脂層の構成の積層体が利用されており、前記積層体の積層は通常、ウレタン系の接着剤が用いられている(特許文献4)。
酸化染毛剤容器用のシール材では、染毛剤の強いアルカリ性成分による化学的な厳しい影響を耐えることの必要性に加え、さらに、シール材としての密封性や易開封性あるいは層間剥離(デラミ)の抵抗性や開封後の美観なども実用上重要である。
しかるに、染毛剤容器の保存中に短期間で口部のシール材に層間剥離(デラミ)が発生してしまい、実用上に難点が生じている。この問題点は、容器とシール材との接着にウレタン系の接着剤を使用しており、ウレタン系の接着剤が染毛剤における第一剤の強アルカリ性成分の滲出により接着機能が劣化されるために生じるものである。
したがって、酸化染毛剤のような強アルカリ性成分を収容する容器の口部のシール材においては改良されるべき問題を多く抱えている。
このように、酸化染毛剤においては、プラスチック容器に収納された製品としての重要性が高く、商品としての需要も非常に強くなっているものの、酸化染毛剤のプラスチック容器とその口部シール材においては、改良されるべき問題点が多くあり、それらの材料や構造あるいは積層構成やそれらの製造方法などにおける多角的な面からの改良検討がなされ続けられている。
しかし、酸化染毛剤における強アルカリ性成分の容器に使用する口部のシール材としての改良技術は未だ殆ど見出せなく、僅かに段落0005に前述した特許文献2(段落0020)において、注出ノズルの開口端をアルミニウムラミネートフィルムなどの封止フィルムで封止すると1行程度の記載が見られるだけで、強アルカリ性成分の容器に使用する口部のシール材としての具体的な工夫は何も記載されていない。
特開平9−11416号公報(特許請求の範囲の請求項2) 特開2002−345548号公報(要約,特許請求の範囲の請求項4,段落0013,段落0020) 特開2000−226036号公報(要約,特許請求の範囲の請求項1,段落0007,段落0010〜0011) 特開平05−147668号公報(段落0003)
本発明は、段落0003〜0007において前述した従来技術の状況を背景にして、プラスチック多層容器における口部シール材、主として、プラスチックチューブなどの圧潰性押出容器などの、プラスチック多層容器からなる酸化染毛剤用容器、特に強アルカリ性の第一剤、における口部シール材についての、密封性や易開封性あるいは耐剥離性や開封後の美観などの向上を目指すものであり、酸化染毛剤における強アルカリ性成分に対して抵抗性の高いシール材を開発して、デラミやシール材の変色あるいは収納した染毛剤の漏洩や酸素による染毛剤の変質と劣化を阻止し、収納物の密封性を向上させ、また、女性や高齢者などの弱い力でも容易に開封できる易開封性を実現し、開封後のシール跡にケバなどが残らない美観を確保することなどを、発明が解決すべき課題とするものである。
本発明者らは、プラスチック多層容器における口部シール材、特に、プラスチックチューブなどの圧潰性押出容器などの、プラスチック多層容器からなる酸化染毛剤用容器、特に強アルカリ性の第一剤、における口部シール材についての、密封性や易開封性あるいは耐剥離性や開封後の美観などの向上を図り、上記の課題の解決を実現して、日常生活におけるファッション性を強く志向し、毛染めを重用する消費者の改良への期待と利便性に応えるべく、酸化染毛剤のプラスチック容器とその口部シール材において、材料や構造あるいは積層構成やそれらの製造方法などにおける多角的な面からの新たな改良手法を求めて、改良点の思考と検索を重ね実験的な試行と検討を続けた。
それらの過程の結果において、プラスチック多層容器からなる酸化染毛剤用容器における口部シール材においては、染毛剤の密封性を高めて染毛剤の漏洩を防ぎ、空気中の酸素を遮蔽して染毛剤の酸素との化学反応による変質と劣化を阻止するには、金属箔層が不可欠であり、酸化染毛剤における強アルカリ性成分によるデラミを防止するには特定の接着層が必要で、また、酸化染毛剤の強アルカリ性成分によるシール材の変色やシール機能の低下を防ぐためには特定の積層構成が望ましく、さらには、弱い力でも容易にシール材を剥がせる易開封性と開封後の美観を確保するには易剥離性のヒートシール樹脂を採用してシール強度を特定化させねばならないことなどを新たに認識し知見するに至り、後述する実施例と比較例におけるデータの検討を踏まえて、本願の発明を創出することができた。
本願の発明は、プラスチック多層容器における口部シール材を改良する発明であり、さらに、特に、酸化染毛剤用容器が強アルカリ性成分からなる第一剤を収容する容器である、プラスチック多層容器からなる酸化染毛剤用容器における口部シール材を改良する発明でもあり、染毛剤の密封性を高めて染毛剤の漏洩を防ぎ、空気中の酸素を遮蔽して染毛剤の化学的な変質と劣化を阻止するために、金属箔としてのアルミ箔層を使用し、酸化染毛剤における強アルカリ性成分によるデラミを防止するために、特定の接着層として酸変性熱可塑性接着樹脂層を採用し、また、酸化染毛剤の強アルカリ性成分によるシール材の変色やシール機能の低下を防ぐために、特定の積層材料構成を組み立て、さらには、弱い力でも容易にシール材を剥がせる易開封性と開封後の美観を確保するために、易剥離性のヒートシール樹脂を採用して、プラスチック多層容器の口部樹脂層とヒートシール性熱可塑性樹脂層との間のシール強度を20N/15mm以下と特定化するものである。
本願の発明は、酸化染毛剤用容器における口部シール材を改良する発明の実現を受けて、併せて、特定の樹脂であるオレフィンと環状オレフィンとの非晶ないしは低結晶性共重合体からなる層と、酸素遮蔽性熱可塑性樹脂からなる層を有するプラスチック多層容器をも採用し、容器本体の水分不透過性と酸素遮蔽性とを高め、容器本体にアルミ箔を使用しないプラスチック多層容器として経済性や廃棄物処理性をも高め、また、容器の口部に逆止弁機構を備えて、染毛剤の押出し排出後に空気中の酸素が口部から容器中に侵入することを阻止し、シール材の製造のために、アルミ箔に酸変性熱可塑性接着樹脂単独又は酸変性熱可塑性接着樹脂と熱可塑性樹脂を共押出しして積層すると同時に、最内層となる単層又は多層の易剥離性のヒートシール性熱可塑性樹脂フィルムをサンドイッチラミネーションする手法を採用し、さらに、その際に、共押出しとサンドイッチラミネーションの後に、酸変性熱可塑性接着樹脂の融点近傍以上の温度で加熱処理して強固な接着強度を付与するものでもある。
本願の発明において、上記の段落0011〜0012に記述したところの、発明の各々の特定の構成要素を組み合わせて、酸化染毛剤における強アルカリ性成分に対して抵抗性の高いシール材を開発して、染毛剤の密封性を高めて染毛剤の漏洩を防ぎ、空気中の酸素を遮蔽して染毛剤の化学的な変質と劣化を阻止するために、金属箔としてのアルミ箔層を使用し、酸化染毛剤における強アルカリ性成分によるデラミを防止するために、特定の接着層として酸変性熱可塑性接着樹脂層を採用し、また、酸化染毛剤の強アルカリ性成分によるシール材の変色やシール機能の低下を防ぐために、特定の積層材料構成となし、また、女性や高齢者などの弱い力でも容易に開封できる易開封性を実現し、開封後のシール跡にケバなどが残らない美観を確保するに到った結果は、特定の樹脂であるオレフィンと環状オレフィンとの非晶ないしは低結晶性共重合体からなる層と、酸素遮蔽性熱可塑性樹脂からなる層を有するプラスチック多層容器をも採用し、容器本体の水分不透過性と酸素遮蔽性とを高め、容器本体にアルミ箔を使用しないプラスチック多層容器として経済性や廃棄物処理性をも高めた結果と併せて、注目されるべき新しい改良技術を生み出したものといえよう。
このような結果は、その対応手法の個々の要素は一見簡易であるが、個々の要素の組み合わせが、総合して優れた多々の機能を発揮し、また、段落0007に記述したように、酸化染毛剤における強アルカリ性成分の容器に使用する口部のシール材としての改良技術は未だ殆ど見出せない状況からしても、段落0003〜0007において記述した従来の技術に比して格別のものである。
以上において、発明の課題を解決するための手段として、本願の発明の基本的な構成に沿って、本願の発明を概観的に記述した。
ここで、本願の発明全体を俯瞰すると、本願の発明は、次の発明単位群から構成されるものであって、[1]の発明を基本発明とし、それ以下の発明は、基本発明を具体化ないしは実施態様化するものである。(なお、発明群全体をまとめて「本発明」という。)
[1]プラスチック多層容器からなる酸化染毛剤用容器における口部シール材であって、アルミ箔層と酸変性熱可塑性接着樹脂層及び単層又は多層の易剥離性のヒートシール性熱可塑性樹脂層から構成され、さらに、アルミ箔の外面側に、アルミ保護層が設けられ、および酸変性熱可塑性接着樹脂層の内面側に、熱可塑性樹脂層が設けられ、アルミ保護層と熱可塑性樹脂層及びヒートシール性熱可塑性樹脂層がポリオレフィン系樹脂からなり、酸変性熱可塑性接着樹脂層が無水マレイン酸変性ポリオレフィン系樹脂からなり、プラスチック多層容器の口部樹脂層とヒートシール性熱可塑性樹脂層との間のシール強度が20N/15mm以下であることを特徴とする、酸化染毛剤用プラスチック多層容器の口部シール材。
[2]酸化染毛剤用容器が強アルカリ性成分からなる第一剤を収容する容器であることを特徴とする、[1]における多層容器の口部シール材。
[3]プラスチック多層容器の内外層がポリオレフィン系樹脂であり、中間層がオレフィンと環状オレフィンとの非晶ないしは低結晶性共重合体からなる層と、酸素遮蔽性熱可塑性樹脂からなる層を有することを特徴とする、[1]における多層容器の口部シール材。
本発明においては、酸化染毛剤における強アルカリ性成分に対して抵抗性の高いシール材を開発して、デラミやシール材の変色あるいは収納した染毛剤の漏洩や染毛剤の酸素による化学的な変質と劣化を阻止でき、収納物の密封性を向上させ、また、女性や高齢者などの弱い力でも容易に開封できる易開封性を実現し、開封後のシール跡にケバなどが残らない美観を確保することができる。
併せて、特定の樹脂であるオレフィンと環状オレフィンとの非晶ないしは低結晶性共重合体(COC)からなる層と、酸素遮蔽性熱可塑性樹脂からなる層を有するプラスチック多層容器と、本発明の口部シール材との組み合わせにより、COCを使用した多層容器を、酸化染毛剤の多層容器として実用に供することができ、そして、その多層容器は、容器本体の水分不透過性と酸素遮蔽性とが優れ、また、容器本体にアルミ箔を使用しないプラスチック多層容器として経済性や廃棄物処理性をも高めることができる。
本発明については、本発明の課題を解決するための手段として、本発明の基本的な構成に沿って以上において詳述したが、以下においては、段落0016に前述した本発明群の発明についての実施の形態を、図面を参照しながら、具体的に詳しく説明する。
本発明は、プラスチック多層容器における口部シール材、特に、プラスチックチューブなどの圧潰性押出容器などの、プラスチック多層容器からなる酸化染毛剤用容器、主として強アルカリ性の第一剤、における口部シール材についての、密封性や易開封性あるいは耐剥離性や開封後の美観などの向上をなすものであり、酸化染毛剤における強アルカリ性成分に対して抵抗性の高いシール材を開発して、デラミやシール材の変色あるいは収納した染毛剤の漏洩や外部からの水分による材料のバリア性の劣化ないしは酸素による染毛剤の変質と劣化を阻止し、収納物の密封性を向上させ、また、女性や高齢者などの弱い力でも容易に開封できる易開封性を実現し、開封後のシール跡にケバなどが残らない美観を確保しうるものである。
1.多層容器について
(1)酸化染毛剤の第一剤の多層容器
本発明における口部シール材を口部にシールする容器としては、容器として実用上必要な高機能性を保持するために多層構造とされ、ボトル容器やチューブ体あるいはパウチやスタンディングパウチなどの形状をとり、化粧料や薬品あるいは食品や飲料など種々の内容物が収納されうるが、特に、酸化染毛剤の第一剤の容器として使用すると優れた機能を発揮できる。
酸化染毛剤の第一剤の多層容器としては、好ましくは、特定の樹脂であるオレフィンと環状オレフィンとの非晶ないしは低結晶性共重合体(いわゆるCOC)からなる層と、エチレン−ビニルアルコール共重合体のような酸素遮蔽性熱可塑性樹脂からなる層を有するプラスチック多層容器を採用し、容器本体の水分不透過性と酸素遮蔽性とを高め、容器本体にアルミ箔を使用しないプラスチック多層容器として経済性や廃棄物処理性をも高めることができる。そして、COCは曲げ弾性率が大きく、チューブなどの容器の保形性をも向上させることができる。
(2)オレフィンと環状オレフィンとの非晶質ないしは低結晶性共重合体
オレフィンと環状オレフィンとの非晶質ないしは低結晶性共重合体(COC)は耐内容物性に優れる容器の層構成材料として既に知られているものである(例えば、特許文献1における、特許請求の範囲および段落0035〜0037を参照)。
COCを共重合するためのオレフィンとしては、エチレンが好適であり、他にプロピレン,1−ブテン,1−ペンテン,1−ヘキセン,1−オクテン,3−メチル−1−ペンテン,1−デセンなどの炭素数3〜20のα−オレフィンが、単独あるいはエチレンとの組み合わせで使用される。
環状オレフィンとしては、基本的には、エチレン性不飽和結合とビシクロ環とを有する脂環族炭化水素化合物、例えば、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン骨格を有する炭化水素化合物が使用されるが、トリシクロ[4,3,0,12,5]−3−デセンおよびテトラシクロ誘導体やその他の誘導体、さらには置換基を有すこれらの化合物も適宜に使用できる。
COCは、10〜50%の環状オレフィンと残余のオレフィンから形成され、ガラス転移点が5〜200℃であることが成形性や接着性あるいは水分遮蔽性などの観点から好ましい。また、通常の配合剤である顔料や充填剤あるいは酸化防止剤や安定剤など各種のものを配合しうる。
(3)エチレン−ビニルアルコール共重合体
エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)の具体例としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体を、ケン化度が96モル%以上、特に99モル%以上となるようにケン化して得られる共重合体ケン化物が使用される。
(4)多層容器の材料構成
多層容器の内外層には、容器にある程度の剛性が要求される場合には、ポリプロピレンまたはプロピレン系重合体を用いるのが良く、圧潰性容器として特に柔軟性が望まれる場合には、ポリエチレンまたはエチレン系共重合体を用いることが好適である。
上記の多層容器は、COCからなる層とエチレン−ビニルアルコール共重合体のような酸素遮蔽性熱可塑性樹脂からなる層を有する多層パリソンを押出成形し、これをブロー成形することにより、あるいは当多層シートを押出成形してチューブ状に接着接合する方法などにより適宜に製造することができる。
チューブ容器などにおける器壁の厚みは、100〜1,000μm程度、特に、150〜650μm程度とされる。好ましい容器の材料構成の実例は容器の外層から順に、低密度ポリエチレン(LDPE)/接着剤/EVOH/接着剤/COC/接着剤/LDPE、LDPE/接着剤/COC/接着剤/EVOH/接着剤/COC/接着剤/LDPEである。
(5)逆止弁機構
本発明における多層容器においては、適宜にその口部内に逆止弁機構を設けて、染毛剤の押出し排出後に空気中の酸素が口部から容器中に侵入することを阻止することが好ましい。
逆止弁機構を容器に設けることは既に行われており、例えば一例として、図4に逆止弁機構40を口部41の内部に設ける構造が示されている。
逆止弁機構における弁体は柔軟で弾性の高いプラスチックからなる弁にて構成されており、例えば円形弁の中央に十文字の切り込みが形成され、染毛剤の使用時に使用者の指でチューブ容器を押圧して、収納内容物であるクリーム状の染毛剤の第一剤を押し出すと、弁体はクリーム状体の押出し圧により図中における実線のように上部に押し上げられて、間隙(スリット)を開きスリットからクリーム体が外部に押し出される。必要量のクリーム体が外部に押し出された後に使用者が指先によるチューブ容器への押圧を解除すると、クリーム体による弁体への押圧力が消失して弁体は弁体の弾性による復元力により図中における点線の状態に戻って、スリットが閉じられ外部からの空気の侵入を阻止する作用をなすものである。
2.プラスチック多層容器における口部シール材について
(1)多層容器とシール材
プラスチック多層容器における口部シール材は、口部の頂面を貼着や嵌合などの手段により封止して、使用前の収納物の漏洩や外部の空気などの侵入を阻止するものであり、円柱体などの立体も使用されるが、通常は主として口部の形状に合ったシート状材料である。このシート材料は複数の機能を持たせるために積層材料が汎用される。前述したように、プラスチック容器は、容器として実用上必要な高機能性を保持するために通常は多層構造とされ、ボトル容器やチューブ体あるいはパウチやスタンディングパウチなどの形状であり、化粧料や薬品あるいは食品や飲料など種々の内容物が収納される。
図1に通常のシール材10が簡略斜視図として例示されており、多層容器の口部11において、接着剤による接着や熱溶着(ヒートシール)などにより、口部の頂面における口開部を封止している。口部には蓋部材を固着するための螺子溝が設けられることが多い。
収納内容物を取り出す使用時にシール材を使用者が指先で剥離して除去するが、剥離し易いように突起状の摘み代部(摘み代片)12を設けてもよい。摘み代部は、使用前には折り畳まれており、使用時に摘み代部を使用者の爪などで引き起こして摘み上げてシール材を剥がし取る。
本発明においては、主として、酸化染毛剤を収納する多層容器の口部シールに関わり、特に、強アルカリ性の第一剤の容器の口部シール材の改良を実現するものである。
酸化染毛剤は、染料中間体などを有する強アルカリ性成分からなる第一剤と、過酸化剤などを有する強酸性成分からなる第二剤とからなり、通常は、第一剤の容器と第二剤の容器とを別々の容器として組み合わせて販売され、消費者が使用時に第一剤と第二剤とを混合して染毛する形態となっている。
特に、強アルカリ性成分からなる第一剤においては、アンモニアおよび酸化染料中間体としてのフェニレンジアミン類やアミノフェノール類などが配合されており、第一剤の成分が保存中に空気中の酸素と接触すると、染毛機能が低下し、酸素との接触を続けると染毛不能となってしまうので、高度の酸素遮蔽性(バリア性)が要求され、容器本体と染毛剤の排出口部のシール材において高い酸素遮蔽性機能を備えることが必須となる。また、口部シール材は、染毛剤の強いアルカリ性成分による化学的な厳しい影響を耐えることも必要で、さらに、シール材としての密封性や易開封性あるいは層間剥離(デラミ)の抵抗性や開封後のケバなどが生じない美観なども実用上重要である。
(2)シール材の積層構造
本発明のシール材は、酸素遮蔽性や易開封性などの多数の機能を付与する必要から積層構造とされ、基本積層構造が図2に層構成を表わす断面図として例示されており、シール材20は口部の外側から見て、金属箔層21と酸変性熱可塑性接着樹脂層22および最内層となる易剥離性のヒートシール性熱可塑性樹脂層23から形成される。
a.金属箔層
酸化染毛剤の第一剤用容器における口部シール材においては、染毛剤の密封性を高めて染毛剤の漏洩を防ぎ、外部の水分の侵入を防止し、空気中の酸素を遮蔽し、さらに、強アルカリ性成分の揮散による洩れも阻止する必要もあり、外部からの水分ないしは酸素との化学反応による染毛剤の変質と劣化をも阻止するには、金属箔層が最も適しており金属箔層が不可欠となる。金属箔としては、アルミ箔やニッケル箔あるいは金属蒸着プラスチックフィルムなどが使用されるが、加工性や耐腐食性および経済性などの観点からアルミ箔が最適であり、箔の厚さは5〜100μm程度内で適宜に設定される。
b.接着剤層
酸化染毛剤における第一剤容器の口部シール材に、従来から一般的に使用されているウレタン系接着剤を使用すると、染毛剤の使用前の保存中に強アルカリ性成分により接着強度が劣化し、それによってシール材の層間における剥離(デラミ現象)が発生してしまい、染毛剤の使用時にシール材を剥がすときに、ヒートシール層を口部に残してシール材が剥がれてしまい、また、デラミによりシール機能が損なわれて、強アルカリ性成分などの第一剤の滲出や外部の酸素の容器内への侵入による染色機能の低下などが生じ、染毛剤の商品として重大な問題となっている。
したがって、酸化染毛剤における強アルカリ性成分によるシール材のデラミを防止するには特定の接着剤層が必要で、本発明では、この問題への対応として特定の接着剤である酸変性熱可塑性樹脂接着剤、特に無水マレイン酸グラフト化ポリエチレン樹脂など、を採用して染毛剤の使用前の保存中におけるシール材のデラミを効率的に充分に阻止するものである。
酸変性熱可塑性樹脂接着剤としては、遊離カルボン酸やカルボン酸エステルあるいはカルボン酸アミドやカルボン酸無水物などに基づくカルボオキシ基を有する熱可塑性樹脂、およびこの樹脂と他の熱可塑性樹脂との組成物(ブレンド)なども使用されうるが、マレイン酸やアクリル酸などのカルボン酸で化学変性したポリオレフィン、および、無水マレイン酸や無水イタコン酸などのカルボン酸無水物によるカルボキシル基に由来する原子団を有すエチレン系不飽和単量体をグラフトしたポリオレフィンなどの熱可塑性樹脂が好適に使用される。特に、接着機能の観点から、無水マレイン酸をグラフトした低密度ポリエチレン(LDPE)が好ましい。
なお、酸変性熱可塑性樹脂接着剤におけるカルボキシル基に由来する原子団が、染毛剤の第一剤から滲出する強アルカリ性成分を捕捉して、強アルカリ性成分による接着剤の劣化を阻止するのではと推定される。
酸変性熱可塑性接着樹脂層は、段落0026に前述したように、金属箔層と最内層となる易剥離性のヒートシール性熱可塑性樹脂層を接合するものであり、5〜100μm程度の厚さの層とされ、10〜60μmが好ましい。
c.易剥離性のヒートシール性熱可塑性樹脂層
本発明のシール材における積層構成の最内層となるヒートシール層は、容器の口部頂面とシール材とをヒートシールにより接合するものであり、シール材の密封性と易開封性および開封後の美観などに直接関わる重要な層材料である。
密封性と易開封性とは相反する物性なのでそれらの双方を充分に満たすために、本発明においては、低密度ポリエチレンなどのヒートシール性を備えるが易剥離性をも併せ持つ熱可塑性樹脂を採用し、さらにヒートシール強度を特定の強度に規定するものである。
ヒートシール性熱可塑性樹脂は、容器の口部を形成する樹脂と同一または類似の樹脂材料の使用が好ましく、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレンやポリプロピレンあるいはエチレン−α−オレフィン共重合体やポリエステルなども使用しうる。酸化染毛剤の第一剤の強アルカリ性成分による変質や変色を受け難いという理由から、耐化学剤性が高いポリオレフィン系樹脂が好ましい。
ヒートシール強度は、プラスチック多層容器の口部樹脂層とヒートシール性熱可塑性樹脂層との間のシール強度であり、酸化染毛剤の第一剤容器における口部シールの密封性を満たし、また、女性や高齢者などの弱い力でも容易に開封できる易開封性を実現し、開封後のシール跡にケバなどが残らない美観を確保しうるために、20N/15mm以下と規定する。この数値の規定は段落0036〜0043に後記する参考例と比較例との対照データから実証されている。
これ以上の強度では、密封性は必要以上となり、また、女性や高齢者などの指先の弱い力では容易に開封でき難くなり、さらにシール材を引き剥がして剥離するときに、ヒートシール樹脂層の一部が口部頂面に残ってしまい、それが微小な毛髪上のいわゆるケバ(毛羽)となり、あるいは口部頂面の樹脂の一部もシール材に付着して引き剥がされて口部頂面のケバとなり、シール材剥離後の口部頂面の美観を損なってしまう。
なお、ヒートシール性熱可塑性樹脂は10〜100μm程度の厚さの層とされ、20〜60μmが好ましく、ヒートシール性熱可塑性樹脂は必要により多層としてもよい。
ヒートシール接合法は、接着手段として、簡便性や接着強度の調節の簡易性あるいは衛生性などから非常に好適な接合手段である。
d.その他の層
本発明のシール材の積層構成においては、使用が任意であるその他の層として、金属箔の表面にポリオレフィンなどの金属箔保護層を設けてもよく、空気中の酸素による金属箔の変色などを防ぐことができる。
また、酸変性熱可塑性樹脂接着剤は他の樹脂に対して比較的に高価なので、その使用量を低減するために、酸変性熱可塑性樹脂接着剤とヒートシール性熱可塑性樹脂層との間に、他の熱可塑性樹脂層を介在させることもできる。他の熱可塑性樹脂としては、酸変性熱可塑性樹脂接着剤における酸変性前の熱可塑性樹脂と同一または同系の熱可塑性樹脂の使用が好ましい。
これらのその他の層を設けた積層構成の例が図3に示されており、積層構成体30において、金属箔層32の表面にポリオレフィンなどの金属箔保護層31が設けられ、酸変性熱可塑性接着樹脂層33とヒートシール性熱可塑性樹脂層35との間に他の熱可塑性樹脂層34を介在させている。
なお、図2と図3においては、特に図示はしていないが、必要により適宜に、各層間に通常の接着剤による接着剤層を介在させてもよい。接着剤としては、汎用されているエチレン−アクリル酸エステル共重合体などの熱可塑性樹脂接着剤が用いられる。その他の接着剤の適当な例は、エチレン−アクリル酸共重合体やイオン架橋オレフィン共重合体などが使用される。
3.口部シール材の製造について
(1)積層成形
本発明の口部シール材の製造のためには、アルミ箔に酸変性熱可塑性接着樹脂単独又は酸変性熱可塑性接着樹脂と同系統の熱可塑性樹脂を(共)押出しして積層すると同時に、最内層となる単層又は多層の易剥離性のヒートシール性熱可塑性樹脂フィルムをサンドイッチラミネーションする手法が好適に採用される。
また、各層とも共押出ししてもよい。
共押出しは、それ自体公知の方法で行うことができる。例えば、各樹脂層に対応する押出機で溶融混練した後、T−ダイなどの多層多重ダイスを通して所定の形状に同時溶融押出しすることによって行われる。
(2)加熱処理
シール材の製造のための、共押出しとサンドイッチラミネーションの後に、酸変性熱可塑性接着樹脂の融点近傍以上の温度で加熱処理して強固な接着強度を付与することが好ましい。
加熱処理は数秒程度でよく、積層成形時の加圧ロールを加熱して加熱処理するのが好適である。赤外線照射や熱風吹き付けなどの通常の加熱手法を用いることもできる。
以下において、各参考例によって、各比較例を対照して図面を参照しながら、本発明を実例として具体的に示す。
(1)チューブ容器の構成
酸化染毛剤の第一剤の容器として、次の積層構造からなるチューブ容器を使用した。
チューブ外層:
[LDPE50−LPDE(+リグライド)155−接着剤15−エチレン−ビニルアルコール共重合体90−接着剤15−環状ポリオレフィン系樹脂40−接着剤15−LDPE100] :チューブ内層 (数値は厚みμmを示す。)
口部径: 内径7mm 外径9mm チューブの容積:35cc
(2)収納内容物
酸化染毛剤の第一剤: フェニレンジアミン類やアミノフェノール類などの酸化染料中間体,4−ニトロ−o−フェニレンジアミンなどの染料,アンモニアとその塩類,高級アルコール類,レゾルシン,界面活性剤などを含有する市販品
(3)口部シール材
下記のとおりの、積層構造(図2を参照)を有すシール材(1図を参照)を使用し(数値は厚さμmを示す)、二種の積層方法を採用し、加熱処理(シール材製造時)を行い(あるいは行わず)、ヒートシール強度を各数値に設定した。
参考例−1]
積層構造: アルミ箔30μ−酸変性LDPE20μ−易剥離性LDPE30μ
積層方法: 熱接着
加熱処理: 150℃で熱処理(2.0秒)
ヒートシール強度: 10N/15mm
参考例−2]
積層構造: アルミ箔30μ−酸変性LDPE20μ−易剥離性LDPE30μ
積層方法: 熱接着
加熱処理: 150℃で熱処理(2.0秒)
ヒートシール強度: 18N/15mm
[比較例−1]
積層構造: アルミ箔30μ−LDPE20μ−易剥離性LDPE30μ
積層方法: ウレタン系接着剤で積層
加熱処理: 無
ヒートシール強度: 10N/15mm
[比較例−2]
積層構造: アルミ箔30μ−酸変性LDPE20μ−易剥離性LDPE30μ
積層方法: 熱接着
加熱処理: 無
ヒートシール強度: 10N/15mm
[比較例−3]
積層構造: アルミ箔30μ−酸変性LDPE20μ−易剥離性LDPE30μ
積層方法: 熱接着
加熱処理: 150℃で熱処理(2.0秒)
ヒートシール強度: 22N/15mm
(4)保存サンプルの製造方法とその保存条件
試作チューブ(段落0037に記載したもの)の口部に、各参考例と各比較例で示したシール材をヒートシールした後、チューブ内へチューブの底部から酸化染毛剤の第一剤(段落0038に記載したもの)40gを充填し、チューブの底部をヒートシールで完全密封して保存サンプルを作成した。
これらのサンプルを、40℃−75%RHで6ヶ月間長期保存した。
(5)評価項目および評価結果
保存完了後に、各サンプルのシール材における、密封性と開封性と異常剥離の有無および耐内容物性(ラミ強度とデラミの有無)を評価した。
密封性:収納第一剤の滲出の有無を目視で観察した。
開封性:女性や高齢者などの弱い力でも容易に開封できるか判定した。
剥離異常:開封後の口部の異常の有無を目視で観察した。
耐内容物性:収納第一剤への耐性をラミ強度とデラミの有無で判定した。ラミ
強度はアルミ箔層と隣接のLDPE層間の接着強度を測定し(単位:N/15mm)、デラミは層間剥離の有無を目視で観察した。
判定基準:◎;非常に良好 ○;良好 △;普通 ×;不良
評価結果を表1に示す。
Figure 0004496521
参考例と比較例の結果の考察]
以上の各参考例及び各比較例を対照することにより、本発明の口部シール材においては、密封性と易開封性に優れ、開封後の口部には異常剥離が生じず美観を損なわず、また、耐内容物性も良好でデラミも発生しないことが明らかにされている。
さらに、本発明の口部シール材において、特定の接着剤である酸変性熱可塑性樹脂接着剤を採用し、かつヒートシール強度を20N/15mm以下とすることが重要であることも実証されている。
具体的には、参考例−2は参考例−1に比べて、ヒートシール強度が多少高いので密封性はより高いが、開封にやや強い力を要している。なお、口部へのケバが微かに生じているが美観的には実用上問題はない。
比較例−1は、酸変性熱可塑性樹脂接着剤を使用せずに従来のウレタン系接着剤を使用し、加熱処理もしないので、密封性が悪く、シール材の層間デラミが生じて開封時にヒートシール層が口部に残ってしまって開封できず、耐内容物性も悪くラミ強度も保存後に極端に低下している。比較例−2では加熱処理を施さないので、酸変性熱可塑性樹脂接着剤による接着力が多少不足して、密封性が充分とはいえず、開封時にヒートシール層の一部が口部に残ってしまいシール材の層間デラミも生じている。比較例−3ではヒートシール強度が本発明の規定を超えているので、ヒートシール強度が高すぎて、開封に強い力を要して、比較的に力の弱い女性や高齢者の使用には難点を呈しており、開封後に口部頂面にケバも生じ美観が損なわれた。
口部シール材を示す簡略斜視図である。 本発明における口部シール材の積層構造を示す断面図である。 本発明における口部シール材の他の積層構造を示す断面図である。 口部における逆止弁機構の一例を示す断面図である。
符号の説明
10:口部シール材 11:容器の口部
12:摘み代片
20:口部シール材の積層構造 21:金属箔層
22:酸変性熱可塑性接着樹脂層 23:易剥離性ヒートシール層
30:口部シール材の他の積層構造 31:金属箔保護層
32:金属箔層 33:酸変性熱可塑性接着樹脂層
34:熱可塑性樹脂層 35:易剥離性ヒートシール層
40:逆止弁機構 41:容器の口部
42:間隙(スリット)

Claims (3)

  1. プラスチック多層容器からなる酸化染毛剤用容器における口部シール材であって、アルミ箔層と酸変性熱可塑性接着樹脂層及び単層又は多層の易剥離性のヒートシール性熱可塑性樹脂層から構成され、さらに、アルミ箔の外面側に、アルミ保護層が設けられ、および酸変性熱可塑性接着樹脂層の内面側に、熱可塑性樹脂層が設けられ、アルミ保護層と熱可塑性樹脂層及びヒートシール性熱可塑性樹脂層がポリオレフィン系樹脂からなり、酸変性熱可塑性接着樹脂層が無水マレイン酸変性ポリオレフィン系樹脂からなり、プラスチック多層容器の口部樹脂層とヒートシール性熱可塑性樹脂層との間のシール強度が20N/15mm以下であることを特徴とする、酸化染毛剤用プラスチック多層容器の口部シール材。
  2. 酸化染毛剤用容器が強アルカリ性成分からなる第一剤を収容する容器であることを特徴とする、請求項1に記載された多層容器の口部シール材。
  3. プラスチック多層容器の内外層がポリオレフィン系樹脂であり、中間層がオレフィンと環状オレフィンとの非晶ないしは低結晶性共重合体からなる層と、酸素遮蔽性熱可塑性樹脂からなる層を有することを特徴とする、請求項1に記載された多層容器の口部シール材。
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