JP4513224B2 - 記録装置、記録方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばCD−RW(Compact Disc Rewritable)、CD−R(Compact Disc Recordable)等、データの記録が可能とされた記録媒体に対する記録装置、及び記録方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
CDフォーマットのディスクとして、例えばCD−DA(COMPACT DISC−DIGITAL AUDIO)、CD−ROM、CD−R(CD-RECORDABLE)、CD−RW(CD-REWRITABLE)等、いわゆるCDファミリーに属する多様なディスクが開発され、かつ普及している。
CD−DA、CD−ROMは再生専用のメディアであるが、CD−Rは、記録層に有機色素を用いたライトワンス型のメディアであり、CD−RWは、相変化技術を用いたデータ書き換え可能なメディアである。
また近年普及してきた、DVD(Digital Versatile Disc)としても、DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−R、DVD−RW、DVD+RWなどが存在している。そしてDVD−Rは、記録層に有機色素を用いたライトワンス型のメディアであり、DVD−RAM、DVD−RW、DVD+RWは、相変化技術を用いたデータ書き換え可能なメディアである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで例えばCD−R、CD−RW等の記録可能なディスクに対する記録装置では、記録動作中に振動や衝撃が生ずることで、適正なデータ書込ができなくなり、記録後にデータ読出できないディスクとなってしまうことがある。振動としては、ディスク自体の偏心や偏重心が原因となったり、装置の外部振動が原因となる。
また、ディスク上の記録トラックに汚れがあったり埃が付着している場合も、同様に良好なデータ記録ができない場合がある。
【0004】
即ち、振動、衝撃、汚れ、埃などは、記録動作エラーを引き起こし、これによって記録装置の適正な動作が阻害される。
特にポータブル記録装置や、ノート型コンピュータ用の内蔵記録装置又は外部記録装置などでは、振動や衝撃を受けやすい。またCD−R,CD−RWのようにディスクがカートリッジ等で保護されていないタイプのものは、汚れや埃がつきやすい。このため、振動、衝撃、汚れ、埃などによる記録動作エラーが発生しやすい環境条件も存在する。
【0005】
さらには、CD−R、DVD−Rのようなライトワンス形のメディアの場合は、記録エラーが発生した部分を後に修復することはできない。このため、記録装置が例え記録エラーを検出する回路を備えていたとしても、単にエラー発生をユーザーに告知する程度しか対応できず、結果的にはそのディスクは無駄になってしまうものとなっていた。
【0006】
即ち、書換可能のディスクの場合であっても、上記の振動等により記録エラーが生じた場合に即座に適切な対応がとれないと、ユーザーの使用性、利便性を妨げることになり、特にライトワンスディスクの場合は、その上にディスク自体が無駄となって廃棄しなければならなくなることで、資源の無駄やユーザーの負担の増大など、大きな問題を引き起こす。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明はこのような問題点に鑑みて、CD−R、CD−RWなどのディスク記録媒体に対応するディスク記録装置において、振動、衝撃、汚れ、埃などによる記録動作エラーに適切に対応し、またライトワンスディスクの場合であってもディスクが無駄となるような事態を最小限とできるようにすることを目的とする。
【0008】
このため本発明の記録装置は、入力されたデータに所定の処理を施して記録媒体に記録する記録データを生成する記録データ処理手段と、記録時にレーザ光の照射を行うことにより、上記記録データ処理手段から供給される記録データに基づいて記録媒体にデータの記録を行う記録手段と、記録動作エラーの種類に応じた上記記録動作エラーを検出する複数の検出手段と記憶手段と、記録動作時に上記複数の検出手段のうちの1の検出があった場合には、上記記録データ処理手段の記録データ処理を中断させるとともに、記録を再開する際に必要な記録再開情報を上記記憶手段に記憶させ、上記記録動作エラーの種類に応じた記録動作を再開させるための所定の処理を行った後、上記記録動作エラーの検出状況を上記記録動作エラーの種類に応じて所定回数確認し、上記記録動作エラーの検出がなくなっていた場合には上記記録再開情報に基づいて記録動作を再開させる制御手段と、を備えるようにする。
【0009】
この場合、上記記録再開情報は、少なくとも、上記記録再開情報は、少なくとも、記録媒体上で記録動作が中断された箇所から連続してデータ記録を再開する位置としての記録媒体上の位置情報と、記録を中断したデータを示す情報であるとする。
さらに記録動作時に上記検出手段の検出に基づいて上記記録手段のレーザ光照射を強制的に停止させることのできるレーザ停止手段を備える。
また、上記記録動作エラーの検出が上記制御手段を介さず直接上記レーザ停止手段に伝えられ、上記記録手段のレーザ光照射を強制的に停止させるようにする。
上記制御手段は、上記記録動作エラーの検出状況の確認を上記記録動作エラーの種類に応じた所定回数行い、上記検出手段による記録動作エラーの検出が所定回数を超えてされた場合には、記録動作の再開を行わないようにする
上記検出手段が検出する記録動作エラーが振動又は衝撃である場合に、上記制御手段は上記記録動作エラーの種類に応じた所定の処理として、上記記録動作エラーの検出状況の確認を待機するようにする。
上記記録動作エラーの種類に応じた所定の処理として、上記制御手段はさらに現在の記録媒体の識別情報を上記記憶手段に記憶させるようにする。
上記記録動作エラーの種類に応じた所定の処理として、上記制御手段は上記記録装置から上記記録媒体の排出を行うようにする。
上記複数の検出手段は、上記記録装置に加えられた振動又は衝撃により検知信号を出力する検出手段を含むようにする。
上記複数の検出手段は、記録動作中に記録媒体に照射されたレーザ光の反射光情報から得られる所定の周期的情報を監視する検出手段を含むようにする。
【0010】
また本発明の記録方法は、入力されたデータに所定の処理を施して記録媒体に記録する記録データを生成する第1のステップと、記録時にレーザ光の照射を行うことにより、生成された記録データに基づいて記録媒体にデータの記録を行う第2のステップと、記録動作エラーの種類に応じた上記記録動作エラーを検出する第3のステップと、記録動作時に上記複数の記録動作エラーのうちの1の検出があった場合には、記録データの生成を中断させるとともに、記録を再開する際に必要な記録再開情報を記憶し、上記記録動作エラーの種類に応じた記録動作を再開するための所定の処理を行う第4のステップと、上記記録動作エラーの検出状況を確認し、検出がなくなっていた場合には上記記録再開情報に基づいて記録動作を再開させる第5のステップとを備えるものとする。
【0011】
このようなディスク記録装置、ディスク記録方法によれば、記録動作中に振動や衝撃があった場合、即座にレーザ照射が停止されることで、例えばライトワンスディスクの場合であっても誤った場所にデータ記録が行われて修復不能となるような事態を回避でき、また振動、衝撃が収まった時点で記録が継続的に再開されるため、記録動作を適切に完了できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態としてCD−R、CD−RWに対応するディスクドライブ装置を例に挙げて説明する。説明は次の順序で行う。
1.ディスクドライブ装置の構成
2.ディスク構造及びATIP
3.サブコード及びTOC
4.書込エラー時の処理
5.各種変形例
【0017】
1.ディスクドライブ装置の構成
CD−Rは、記録層に有機色素を用いたライトワンス型のメディアであり、CD−RWは、相変化技術を用いることでデータ書き換え可能なメディアである。
CD−R、CD−RW等のCD方式のディスクに対してデータの記録再生を行うことのできる本例のディスクドライブ装置の構成を図1で説明する。
【0018】
なお、この図1の例のディスクドライブ装置はホストコンピュータ80に接続される、いわゆるコンピュータの外部ドライブとされる構成であり、後述する本例の特徴的な動作、即ち振動、衝撃、汚れ、埃による記録エラーが生じた場合の動作は、その一部(例えばユーザーへのメッセージ表示等)は、ホストコンピュータ80との連係動作により実現される。従って、本発明でいう「ディスク記録装置」は、この場合、ホストコンピュータ80とディスクドライブ装置とによるシステムとして実現される。もちろんディスクドライブ装置単体で本発明の「ディスク記録装置」を実現することもできるが、それについては変形例として後述する。
【0019】
図1において、ディスク90はCD−R又はCD−RWである。なお、CD−DA(CD-Digital Audio)やCD−ROMなども、ここでいうディスク90として再生可能である。
【0020】
ディスク90は、ターンテーブル7に積載され、記録/再生動作時においてスピンドルモータ6によって一定線速度(CLV)もしくは一定角速度(CAV)で回転駆動される。そして光学ピックアップ1によってディスク90上のピットデータ(相変化ピット、或いは有機色素変化(反射率変化)によるピット)の読み出しが行なわれる。なおCD−DAやCD−ROMなどの場合はピットとはエンボスピットのこととなる。
【0021】
ピックアップ1内には、レーザ光源となるレーザダイオード4や、反射光を検出するためのフォトディテクタ5、レーザ光の出力端となる対物レンズ2、レーザ光を対物レンズ2を介してディスク記録面に照射し、またその反射光をフォトディテクタ5に導く光学系(図示せず)が形成される。
またレーザダイオード4からの出力光の一部が受光されるモニタ用ディテクタ22も設けられる。
【0022】
対物レンズ2は二軸機構3によってトラッキング方向及びフォーカス方向に移動可能に保持されている。
またピックアップ1全体はスレッド機構8によりディスク半径方向に移動可能とされている。
またピックアップ1におけるレーザダイオード4はレーザドライバ18からのドライブ信号(ドライブ電流)によってレーザ発光駆動される。
【0023】
ディスク90からの反射光情報はフォトディテクタ5によって検出され、受光光量に応じた電気信号とされてRFアンプ9に供給される。
なお、ディスク90へのデータの記録前・記録後や、記録中などで、ディスク90からの反射光量はCD−ROMの場合より大きく変動するのと、更にCD−RWでは反射率自体がCD−ROM、CD−Rとは大きく異なるなどの事情から、RFアンプ9には一般的にAGC回路が搭載される。
【0024】
RFアンプ9には、フォトディテクタ5としての複数の受光素子からの出力電流に対応して電流電圧変換回路、マトリクス演算/増幅回路等を備え、マトリクス演算処理により必要な信号を生成する。例えば再生データであるRF信号、サーボ制御のためのフォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TEなどを生成する。
RFアンプ9から出力される再生RF信号は2値化回路11及びピット検出部24へ供給され、フォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TEはサーボプロセッサ14へ供給される。
【0025】
また、CD−R、CD−RWとしてのディスク90上は、記録トラックのガイドとなるグルーブ(溝)が予め形成されており、しかもその溝はディスク上の絶対アドレスを示す時間情報がFM変調された信号によりウォブル(蛇行)されたものとなっている。従って記録動作時には、グルーブの情報からトラッキングサーボをかけることができるとともに、グルーブのウォブル情報から絶対アドレス(ATIP)を得ることができる。RFアンプ9はマトリクス演算処理によりウォブル情報WOBを抽出し、これをグルーブデコーダ23に供給する。
グルーブデコーダ23では、供給されたウォブル情報WOBを復調することで、絶対アドレス情報を得、システムコントローラ10に供給する。
またグルーブ情報をPLL回路に注入することで、グルーブのウォブリングに同期したクロックWCKを得ることができるが、これは記録時のデータエンコード用のクロックとしてエンコード/デコード部12に供給される。
さらにクロックWCKからはスピンドルモータ6の回転速度情報が得られるため、それを基準速度情報と比較することで、スピンドルエラー信号SPEを生成し、出力できる。
【0026】
RFアンプ9で得られた再生RF信号は2値化回路11で2値化されることでいわゆるEFM信号(8−14変調信号)とされ、エンコード/デコード部12に供給される。
エンコード/デコード部12は、再生時のデコーダとしての機能部位と、記録時のエンコーダとしての機能部位を備える。
再生時にはデコード処理として、EFM復調、CIRCエラー訂正、デインターリーブ、CD−ROMデコード等の処理を行い、CD−ROMフォーマットデータに変換された再生データを得る。
またエンコード/デコード部12は、ディスク90から読み出されてきたデータに対してサブコードの抽出処理も行い、サブコード(Qデータ)としてのTOCやアドレス情報等をシステムコントローラ10に供給する。
さらにエンコード/デコード部12は、PLL処理によりEFM信号に同期した再生クロックを発生させ、その再生クロックに基づいて上記デコード処理を実行することになるが、その再生クロックからスピンドルモータ6の回転速度情報を得、さらに基準速度情報と比較することで、スピンドルエラー信号SPEを生成し、出力できる。
【0027】
再生時には、エンコード/デコード部12は、上記のようにデコードしたデータをバッファメモリ20に蓄積していく。
このディスクドライブ装置からの再生出力としては、バッファメモリ20にバファリングされているデータが読み出されて転送出力されることになる。
【0028】
インターフェース部13は、外部のホストコンピュータ80と接続され、ホストコンピュータ80との間で記録データ、再生データや、各種コマンド等の通信を行う。実際にはSCSI、ATAPIインターフェース、USBなどが採用されている。そして再生時においては、デコードされバッファメモリ20に格納された再生データは、インターフェース部13を介してホストコンピュータ80に転送出力されることになる。
なお、ホストコンピュータ80からのリードコマンド、ライトコマンドその他の信号はインターフェース部13を介してシステムコントローラ10に供給される。
【0029】
また本例の場合は、記録中のエラーによる中断時に、ホストコンピュータ80側の図示しないモニタディスプレイなどにおいてユーザーに所要のメッセージ表示を行う場合があるが、このため、システムコントローラ10は記録中断時にホストコンピュータ80(ホストコンピュータ80で起動されているアプリケーション)に対して所要の情報の通知を行う。
【0030】
記録時には、ホストコンピュータ80から記録データ(オーディオデータやCD−ROMデータ)が転送されてくるが、その記録データはインターフェース部13からバッファメモリ20に送られてバッファリングされる。
この場合エンコード/デコード部12は、バファリングされた記録データのエンコード処理として、CD−ROMフォーマットデータをCDフォーマットデータにエンコードする処理(供給されたデータがCD−ROMデータの場合)、CIRCエンコード及びインターリーブ、サブコード付加、EFM変調などを実行する。
【0031】
エンコード/デコード部12でのエンコード処理により得られたEFM信号は、ライトストラテジー21で波形調整処理が行われた後、レーザドライブパルス(ライトデータWDATA)としてレーザードライバ18に送られる。
ライトストラテジー21では記録補償、すなわち記録層の特性、レーザー光のスポット形状、記録線速度等に対する最適記録パワーの微調整を行うことになる。
【0032】
レーザドライバ18ではライトデータWDATAとして供給されたレーザドライブパルスをレーザダイオード4に与え、レーザ発光駆動を行う。これによりディスク90にEFM信号に応じたピット(相変化ピットや色素変化ピット)が形成されることになる。
【0033】
APC回路(Auto Power Control)19は、モニタ用ディテクタ22の出力によりレーザ出力パワーをモニターしながらレーザーの出力が温度などによらず一定になるように制御する回路部である。レーザー出力の目標値はシステムコントローラ10から与えられ、レーザ出力レベルが、その目標値になるようにレーザドライバ18を制御する。
【0034】
サーボプロセッサ14は、RFアンプ9からのフォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TEや、エンコード/デコード部12もしくはアドレスデコーダ20からのスピンドルエラー信号SPE等から、フォーカス、トラッキング、スレッド、スピンドルの各種サーボドライブ信号を生成しサーボ動作を実行させる。
即ちフォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TEに応じてフォーカスドライブ信号FD、トラッキングドライブ信号TDを生成し、二軸ドライバ16に供給する。二軸ドライバ16はピックアップ1における二軸機構3のフォーカスコイル、トラッキングコイルを駆動することになる。これによってピックアップ1、RFアンプ9、サーボプロセッサ14、二軸ドライバ16、二軸機構3によるトラッキングサーボループ及びフォーカスサーボループが形成される。
【0035】
またシステムコントローラ10からのトラックジャンプ指令に応じて、トラッキングサーボループをオフとし、二軸ドライバ16に対してジャンプドライブ信号を出力することで、トラックジャンプ動作を実行させる。
【0036】
サーボプロセッサ14はさらに、スピンドルモータドライバ17に対してスピンドルエラー信号SPEに応じて生成したスピンドルドライブ信号を供給する。スピンドルモータドライバ17はスピンドルドライブ信号に応じて例えば3相駆動信号をスピンドルモータ6に印加し、スピンドルモータ6のCLV回転又はCAV回転を実行させる。またサーボプロセッサ14はシステムコントローラ10からのスピンドルキック/ブレーキ制御信号に応じてスピンドルドライブ信号を発生させ、スピンドルモータドライバ17によるスピンドルモータ6の起動、停止、加速、減速などの動作も実行させる。
【0037】
またサーボプロセッサ14は、例えばトラッキングエラー信号TEの低域成分として得られるスレッドエラー信号や、システムコントローラ10からのアクセス実行制御などに基づいてスレッドドライブ信号を生成し、スレッドドライバ15に供給する。スレッドドライバ15はスレッドドライブ信号に応じてスレッド機構8を駆動する。スレッド機構8には、図示しないが、ピックアップ1を保持するメインシャフト、スレッドモータ、伝達ギア等による機構を有し、スレッドドライバ15がスレッドドライブ信号に応じてスレッドモータ8を駆動することで、ピックアップ1の所要のスライド移動が行なわれる。
【0038】
以上のようなサーボ系及び記録再生系の各種動作はマイクロコンピュータによって形成されたシステムコントローラ10により制御される。
システムコントローラ10は、ホストコンピュータ80からのコマンドに応じて各種処理を実行する。
例えばホストコンピュータ80から、ディスク90に記録されている或るデータの転送を求めるリードコマンドが供給された場合は、まず指示されたアドレスを目的としてシーク動作制御を行う。即ちサーボプロセッサ14に指令を出し、シークコマンドにより指定されたアドレスをターゲットとするピックアップ1のアクセス動作を実行させる。
その後、その指示されたデータ区間のデータをホストコンピュータ80に転送するために必要な動作制御を行う。即ちディスク90からのデータ読出/デコード/バファリング等を行って、要求されたデータを転送する。
【0039】
またホストコンピュータ80から書込命令(ライトコマンド)が出されると、システムコントローラ10は、まず書き込むべきアドレスにピックアップ1を移動させる。そしてエンコード/デコード部12により、ホストコンピュータ80から転送されてきたデータについて上述したようにエンコード処理を実行させ、EFM信号とさせる。
そして上記のようにライトストラテジー21からのライトデータWDATAがレーザドライバ18に供給されることで、記録が実行される。
【0040】
図1におけるメモリ24は、ROM、RAM、不揮発性メモリ部などを総括的に示しており、システムコントローラ10が実行する処理についてのプログラムや各種係数、設定値を記憶したり、ワーク領域として使用される。実際には、ROM、S−RAM、D−RAM、フラッシュメモリなどの各種メモリチップにより形成され、それぞれ特性に応じた記憶動作を行う。
また後述する記録エラー時の処理により、記録動作を再開するために必要な情報、例えばディスク90上での中断位置(再開位置)のアドレスや、記録が中断された記録データを示す情報として例えばバッファメモリ20上でのデータ格納位置などを記憶する。
さらに、ディスク90において固有に付されているディスクIDを記憶する場合もある。
【0041】
割込信号発生部25は、記録エラー発生時にシステムコントローラ10に割込信号及びエラー原因を示す信号を出力する。システムコントローラ10は記録動作中に割込信号が検出された場合は、通常の記録動作中の処理を中断し、後述する図13,図14の処理を実行することになる。
【0042】
割込信号発生部25が割込信号を発生させる原因は、当該ディスクドライブ装置に振動又は衝撃が加わった場合や、記録しているディスク90上において汚れや埃が検出された場合である。
【0043】
振動又は衝撃を検出するためには、Gセンサ26として例えば加速度センサや角速度センサなど、振動又は衝撃に応じて検出信号を出力するセンサが装置内に備えられる。
割込信号発生部25は、Gセンサ26が所定レベル以上の振動又は衝撃により検出信号dGを発生させた際に、即座にシステムコントローラ10に対して割込信号を出力する。またその割込信号が、振動又は衝撃を原因とするものであることを示す情報も出力する。
【0044】
振動又は衝撃は、レーザスポットのトラッキング状態によっても検出できる。即ち振動又は衝撃によりレーザ光のトラッキングが外れた場合、そのデトラック状態はトラッキングエラー信号TEの振幅の変化として現れる。従ってサーボプロセッサ14が、トラッキングエラー信号TEの振幅を監視し、予期しないデトラック状態(例えばトラックジャンプを実行させた場合などの意図的なデトラックではない状態)が検出された場合は、それを振動又は衝撃が原因であるとし、検出信号dTを出力することで、振動又は衝撃の検出動作を行う。
割込信号発生部25は、検出信号dTが供給されたら、即座にシステムコントローラ10に対して割込信号を出力する。またその割込信号が、振動又は衝撃を原因とするものであることを示す情報も出力する。
【0045】
ディスク90上の汚れや埃は、例えばATIP情報において周期的に得られるはずのシンクの欠落(所定の周期性を持って設定される検出ウインドウ内においてATIPシンクが発見されない状態)などとして影響を及ぼす。
エンコード/デコード部12は、記録時においてはサブコードデータの書込のため、サブコードシンクとATIPシンクのずれを監視しているが、従って汚れや埃によりATIPシンクが欠落すると、エンコード/デコード部12がその状況を検知できる。この場合、エンコード/デコード部12は、汚れや埃によるエラー発生とみなして検出信号dSを出力する。
割込信号発生部25は、検出信号dSが供給されたら、即座にシステムコントローラ10に対して割込信号を出力する。またその割込信号が、汚れ又は埃を原因とするものであることを示す情報も出力する。
【0046】
また、上記各検出信号dG、dT、dSは、レーザ停止回路27にも供給される。レーザ停止回路27は、レーザドライバ18に対して強制的にレーザ出力を停止させるハードウエア回路であり、検出信号dG、dT、dSのうちのいずれか1つでも供給された時点で、即座にレーザ出力を停止させる。
レーザドライバ18でのレーザ出力の停止は、通常はシステムコントローラ10からの制御により行われるが、上記各検出信号dG、dT、dSが出力されるのは記録エラー発生の緊急時であり、その場合はレーザ停止回路27によってシステムコントローラ10の制御処理を介さずにレーザ出力が停止されることになる。
つまり、適正な記録を阻害する要因が発見された時点で、いち早くレーザ出力を停止させることで、誤った位置へのデータ書込や、データ欠落等が起こらないようにするとともに、特にCD−Rのようなライトワンスメディアについて、ディスク90上への不適切な記録が実行されてしまい、その部分が修復不能となることを直前に防止するものとなる。
【0047】
イジェクトキー28は、ユーザーが当該ディスクドライブ装置からディスク90の排出を指示する操作キーである。システムコントローラ10にはイジェクトキー28の操作に応じて、図示しないイジェクト機構を制御し、ディスク90(又はディスクトレイ)のイジェクトを実行させる。
【0048】
2.ディスク構造及びATIP
一般にコンパクト・ディスクと呼ばれるCD方式のディスクは、ディスクの中心(内周)から始まり、ディスクの端(外周)で終わる単一の螺旋状の記録トラックを有する。
CD−R/CD−RWの様なユーザーサイドでデータを記録可能なディスクには、記録前は記録トラックとして基板上にレーザー光ガイド用のグルーブ(案内溝)だけが形成されている。これに高パワーでデータ変調されたレーザー光を当てる事により、記録膜の反射率変化或いは相変化が生じる様になっており、この原理でデータが記録が行われる。なお、CD−DA、CD−ROMなどの再生専用ディスクの場合は、記録トラックとしての物理的な溝はない。
【0049】
CD−Rでは、1回だけ記録可能な記録膜が形成されている。その記録膜は有機色素で、高パワーレーザーによる穴あけ記録である。
多数回書換え可能な記録膜が形成されているCD−RWでは、記録方式は相変化(Phase Change)記録で、結晶状態と非結晶状態の反射率の違いとしてデータ記録を行う。
物理特性上、反射率は再生専用CD及びCD−Rが0.7以上であるのに対して、CD−RWは0.2程度であるので、反射率0.7以上を期待して設計された再生装置では、CD−RWはそのままでは再生できない。このため弱い信号を増幅するAGC(Auto Gain Control)機能を付加して再生される。
【0050】
CD−ROMではディスク内周のリードイン領域が半径46mmから50mmの範囲に渡って配置され、それよりも内周にはピットは存在しない。
CD−R及びCD−RWでは図2に示すように、リードイン領域よりも内周側にPMA(Program Memory Area)とPCA(Power Calibration Area)が設けられている。
【0051】
リードイン領域と、リードイン領域に続いて実データの記録に用いられるプログラム領域は、CD−R又はCD−RWに対応するドライブ装置により記録され、CD−DA等と同様に記録内容の再生に利用される。
PMAはトラックの記録毎に、記録信号のモード、開始及び終了の時間情報が一時的に記録される。予定された全てのトラックが記録された後、この情報に基づき、リードイン領域にTOC(Table of contents)が形成される。
またディスクが初めて記録される際に、ディスクドライブ装置によって、PMAにディスクIDが書きこまれる。ディスクIDは個々のディスクを識別するためのIDとなる。
PCAは記録時のレーザーパワーの最適値を得る為に、試し書きをする為のエリアである。
【0052】
CD−R、CD−RWでは記録位置やスピンドル回転制御の為に、データトラックを形成するグルーブ(案内溝)がウォブル(蛇行)されるように形成されている。
このウォブルは、絶対アドレス等の情報により変調された信号に基づいて形成されることで、絶対アドレス等の情報を内包するものとなっている。即ちグルーブから絶対アドレス等のウォブル情報を読みとることができる。
このようなウォブリングされたグルーブにより表現される絶対時間(アドレス)情報をATIP(Absolute Time In Pregroove)と呼ぶ。
ウォブリンググルーブは図3に示すようにわずかに正弦波状に蛇行(Wobble)しており、その中心周波数は22.05kHzで、蛇行量は約±0.03μm程度である。
【0053】
このウォブリングにはFM変調により絶対時間情報だけでなく、多様な情報がエンコードされている。
ウォブリンググルーブにより表現されるウォブル情報について以下、説明していく。
【0054】
CD−R/CD−RWのグルーブからプッシュプルチャンネルで検出されるウォブル情報については、ディスクを標準速度で回転させた時、中心周波数が22.05kHzになる様にスピンドルモーター回転を制御すると、ちょうどCD方式で規定される線速(例えば標準密度の場合の1.2m/s〜1.4m/s)で回転させられる。
CD−DA、CD−ROMではサブコードQにエンコードされている絶対時間情報を頼れば良いが、記録前のCD−R、CD−RWのディスク(ブランクディスク)では、この情報が得られないのでウォブル情報に含まれている絶対時間情報を頼りにしている。
【0055】
ウォブル情報としての1セクター(ATIPセクター)は記録後のメインチャネルの1データセクター(2352バイト)と一致しており、ATIPセクターとデータセクターの同期を取りながら書き込みが行われる。
【0056】
ATIP情報は、そのままウォブル情報にエンコードされておらず、図4に示す様に、一度 バイフェーズ(Bi-Phase)変調がかけられてからFM変調される。これはウォブル信号を回転制御にも用いる為である。すなわちバイフェーズ変調によって所定周期毎に1と0が入れ替わり、かつ1と0の平均個数が1:1になる様にし、FM変調した時のウォブル信号の平均周波数が22.05kHzになる様にしている。
尚、ウォブル情報としては時間情報以外にもスペシャルインフォメーション等として、記録レーザーパワー設定情報等もエンコードされている。CD−RWディスクではスペシャルインフォメーションを拡張して、CD−RW用のパワー及び記録パルス情報をエンコードしてある。
【0057】
図7は、ウォブル情報としての1フレーム(ATIPフレーム)の構成を示す。
ATIPフレームは42ビットで形成され、図7(a)に示すように、先頭から4ビットのシンク(同期)パターン、3ビットのディスクリミネータ(識別子)が設けられ、続いて21ビットが実際のウォブル情報として記録される内容となる。例えば物理フレームアドレス等である。そしてフレームの最後に14ビットのCRCが付加される。
なお、図7(b)に示すように、ディスクリミネータとして4ビットがもちいられ、ウォブル情報が20ビットとされるフレームも存在する。
【0058】
フレームの先頭に付される同期パターンは図5又は図6に示すように、先行するビットが「0」のときは「11100010」、先行するビットが「1」のときは「00011101」が用いられる。
【0059】
3ビット又は4ビットのディスクリミネータは、続く21ビット又は20ビットのウォブル情報の内容を示す識別子とされ、図8に示すように各種定義されている。
なお、図8におけるビットM23〜M0の24ビットは、図7におけるビットポジション5〜28の24ビットに相当するものである。
ビットM23、M22、M21(又は、ビットM23、M22、M21、M20)がディスクリミネータとなるが、この値が「000」のときは、そのフレームのウォブル情報(M20〜M0)の内容はプログラムエリア及びリードアウトエリアのアドレスを示すものとなる。
またディスクリミネータが「100」のときは、そのフレームのウォブル情報(M20〜M0)の内容はリードインエリアのアドレスを示すものとなる。
これらが、上述したATIPとしての絶対アドレスに相当する。
このATIPとしての時間軸情報は、プログラム領域の初めから、ディスク外周に向かって単純増加で記録され、記録時のアドレス制御に利用される。
【0060】
またディスクリミネータが「101」のときは、そのフレームのウォブル情報(M20〜M0)がスペシャルインフォメーション1であることを示し、ディスクリミネータが「110」のときは、そのフレームのウォブル情報(M20〜M0)がスペシャルインフォメーション2であることを示し、さらにディスクリミネータが「111」のときは、そのフレームのウォブル情報(M20〜M0)がスペシャルインフォメーション3であることを示している。
またディスクリミネータとして4ビットが用いられ「0010」とされるときは、そのフレームのウォブル情報(M19〜M0)がスペシャルインフォメーション4であることを示している。
【0061】
ディスクリミネータが「010」のときは、そのフレームのウォブル情報(M20〜M0)がアディショナルインフォメーション1であることを示し、ディスクリミネータが「011」のときは、そのフレームのウォブル情報(M20〜M0)がアディショナルインフォメーション2であることを示している。
またディスクリミネータとして4ビットが用いられ「0011」とされるときは、そのフレームのウォブル情報(M19〜M0)がサプリメントインフォメーションであることを示している。
さらにディスクリミネータとしての4ビットが用いられ「1000」「1001」とされる時は、そのフレームのウォブル情報(M19〜M0)が著作権保護のために用いるコードを入れるためのコピーライトインフォメーション1、コピーライトインフォメーション2とされ、これらはリザーブされている。
【0062】
スペシャルインフォメーション、アディショナルインフォメーション、サブリメントインフォメーション、コピーライトインフォメーションについては、本発明と直接的な関係はないため詳細な説明を省略する。
【0063】
3.サブコード及びTOC
次にCDフォーマットのディスクにおいて主たるデータと共に記録されるサブコード、及びリードインエリアに記録されるTOCについて説明する。
【0064】
CD方式のディスクにおいて記録されるデータの最小単位は1フレームとなる。そして98フレームで1ブロックが構成される。
1フレームの構造は図9のようになる。
1フレームは588ビットで構成され、先頭24ビットが同期データ、続く14ビットがサブコードデータエリアとされる。そして、その後にデータ及びパリティが配される。
【0065】
この構成のフレームが98フレームで1ブロックが構成され、98個のフレームから取り出されたサブコードデータが集められて図10(a)のような1ブロックのサブコードデータ(サブコーディングフレーム)が形成される。
98フレームの先頭の第1、第2のフレーム(フレーム98n+1,フレーム98n+2)からのサブコードデータは同期パターンとされている。そして、第3フレームから第98フレーム(フレーム98n+3〜フレーム98n+98)までで、各96ビットのチャンネルデータ、即ちP,Q,R,S,T,U,V,Wのサブコードデータが形成される。
【0066】
このうち、アクセス等の管理のためにはPチャンネルとQチャンネルが用いられる。ただし、Pチャンネルはトラックとトラックの間のポーズ部分を示しているのみで、より細かい制御はQチャンネル(Q1〜Q96)によって行なわれる。96ビットのQチャンネルデータは図10(b)のように構成される。
【0067】
まずQ1〜Q4の4ビットはコントロールデータとされ、オーディオのチャンネル数、エンファシス、CD−ROM、デジタルコピー可否の識別などに用いられる。
【0068】
次にQ5〜Q8の4ビットはADRとされ、これはサブQデータのモードを示すものとされている。
具体的にはADRの4ビットで以下のようにモード(サブQデータ内容)が表現される。
0000:モード0・・・基本的はサブQデータはオールゼロ(CD−RWでは使用)
0001:モード1・・・通常のモード
0010:モード2・・・ディスクのカタログナンバを示す
0011:モード3・・・ISRC(International Standard Recording Code)等を示す
0100:モード4・・・CD−Vで使用
0101:モード5・・・CD−R、CD−RW、CD−EXTRA等、マルチセッション系で使用
【0069】
ADRに続くQ9〜Q80の72ビットは、サブQデータとされ、残りのQ81〜Q96はCRCとされる。
【0070】
サブQデータによってアドレスが表現されるのは、ADRによりモード1が示されている場合である。
ADR=モード1の場合のサブQデータ及びTOC構造を図11、図12で説明する。
ディスクのリードインエリアにおいては、そこに記録されているサブQデータが即ちTOC情報となる。
つまりリードインエリアから読み込まれたQチャンネルデータにおけるQ9〜Q80の72ビットのサブQデータは、図11(a)のような情報を有するものである。なお、この図11(a)は、リードインエリアにおける図10(b)の構造を72ビットのサブQデータの部分について詳しく示したものである。
サブQデータは各8ビットのデータを有し、TOC情報を表現する。
【0071】
まずQ9〜Q16の8ビットでトラックナンバ(TNO)が記録される。リードインエリアではトラックナンバは『00』に固定される。
続いてQ17〜Q24の8ビットでPOINT(ポイント)が記される。
Q25〜Q32、Q33〜Q40、Q41〜Q48の各8ビットで、リードインエリア内の経過時間としてMIN(分)、SEC(秒)、FRAME(フレーム)が示される。
Q49〜Q56は「00000000」とされる。
さらに、Q57〜Q64、Q65〜Q72、Q73〜Q80の各8ビットで、PMIN,PSEC,PFRAMEが記録されるが、このPMIN,PSEC,PFRAMEは、POINTの値によって意味が決められている。
【0072】
POINTの値が『01』〜『99』のときは、そのPOINTの値はトラックナンバを意味し、この場合PMIN,PSEC,PFRAMEにおいては、そのトラックナンバのトラックのスタートポイント(絶対時間アドレス)が分(PMIN),秒(PSEC),フレーム(PFRAME)として記録されている。
【0073】
POINTの値が『A0』のときは、PMINに最初のトラックのトラックナンバが記録される。また、PSECの値によってCD−DA(デジタルオーディオ),CD−I,CD−ROM(XA仕様)などの仕様の区別がなされる。
POINTの値が『A1』のときは、PMINに最後のトラックのトラックナンバが記録される。
POINTの値が『A2』のときは、PMIN,PSEC,PFRAMEにリードアウトエリアのスタートポイントが絶対時間アドレス(分(PMIN),秒(PSEC),フレーム(PFRAME))として示される。
【0074】
例えば6トラックが記録されたディスクの場合、このようなサブQデータによるTOCとしては図12のようにデータが記録されていることになる。
TOCであるため、図示するようにトラックナンバTNOは全て『00』である。
ブロックNO.とは上記のように98フレームによるブロックデータ(サブコーディングフレーム)として読み込まれた1単位のサブQデータのナンバを示している。
各TOCデータはそれぞれ3ブロックにわたって同一内容が書かれている。
図示するようにPOINTが『01』〜『06』の場合、PMIN,PSEC,PFRAMEとして第1トラック#1〜第6トラック#6のスタートポイントが示されている。
【0075】
そしてPOINTが『A0』の場合、PMINに最初のトラックナンバとして『01』が示される。またPSECの値によってディスクが識別され、通常のオーディオ用のCDの場合は『00』となる。また、ディスクがCD−ROM(XA仕様)の場合は、PSEC=『20』となる。
【0076】
またPOINTの値が『A1』の位置にPMINに最後のトラックのトラックナンバが記録され、POINTの値が『A2』の位置に、PMIN,PSEC,PFRAMEにリードアウトエリアのスタートポイントが示される。
ブロックn+27以降は、ブロックn〜n+26の内容が再び繰り返して記録されている。
【0077】
トラック#1〜トラック#nとして楽曲等が記録されているプログラム領域及びリードアウトエリアにおいては、そこに記録されているサブQデータは図11(b)の情報を有する。この図11(b)は、プログラム領域及びリードアウトエリアにおける図10(b)の構造を72ビットのサブQデータの部分について詳しく示したものである。
【0078】
この場合、まずQ9〜Q16の8ビットでトラックナンバ(TNO)が記録される。即ち各トラック#1〜#nでは『01』〜『99』のいづれかの値となる。またリードアウトエリアではトラックナンバは『AA』とされる。
続いてQ17〜Q24の8ビットでインデックスが記録される。インデックスは各トラックをさらに細分化することができる情報である。
【0079】
Q25〜Q32、Q33〜Q40、Q41〜Q48の各8ビットで、トラック内の経過時間(相対アドレス)としてMIN(分)、SEC(秒)、FRAME(フレーム)が示される。
Q49〜Q56は「00000000」とされる。
Q57〜Q64、Q65〜Q72、Q73〜Q80の各8ビットはAMIN,ASEC,AFRAMEとされるが、これは絶対アドレスとしての分(AMIN),秒(ASEC),フレーム(AFRAME)となる。
絶対アドレスとは、第1トラックの先頭(つまりプログラムエリアの先頭)からリードアウトエリアまで連続的に付されるアドレスとなる。
【0080】
ところでCD−R、CD−RWの場合、上述したPMAにおいては、各種情報がサブコードとして書きこまれる。
PMAにおいては、サブコードQデータが、リードインエリアと同様に図11(a)のように設定されている。
そしてADRで示されるモードに応じて、サブコードQデータの情報内容が規定されている。
【0081】
上述したようにPMAは、トラックの記録毎に、記録信号のモード、開始及び終了の時間情報が一時的に記録されるが、これについてはADR=モード1とされたサブQデータとして記録される。
即ちADR=モード1とされている場合、POINTの値として、記録されたトラックのトラックナンバが示される。
また、PMIN、PSEC、PFRAMEで、そのトラックナンバのトラックの開始位置が示され、MIN、SEC、FRAMEで終了位置が示される。
【0082】
ADR=モード2とされている場合は、ディスクID情報が記録される。これはディスク上に一度だけ記録される情報となる。
この場合、MIN、SEC、FRAMEのそれぞれに、ランダムな値としてBCDコード値(2桁値)が記録される。そしてこれらによる6桁値が、ディスクIDとされる。
また、この場合PSECは、ディスクのセッション情報を示すものとなる。
POINT、PMIN、PFRAMEは用いられない。
【0083】
4.書込エラー時の処理
以下に、本実施の形態の特徴的な動作となる、振動、衝撃、汚れ、埃による記録エラー発生時の動作について、システムコントローラ10の処理を示す図13,図14を参照しながら説明する。
【0084】
上述したように、システムコントローラ10はホストコンピュータ80からのライトコマンドに応じて、ホストコンピュータ80から供給されてきたデータをディスク90に記録させる制御を行う。
この記録動作中において、振動又は衝撃、或いはディスク90上の汚れや埃が検出されて、割込信号発生部25からの割込信号が供給されると、システムコントローラ10は図13の処理を開始することになる。
なお、上述したように振動又は衝撃、或いはディスク90上の汚れや埃が検出された場合、レーザ停止回路27によってピックアップ1からのレーザ出力は即座に停止されており、これによりディスク90に対してのデータ書込は、システムコントローラ10が図13の処理を開始する時点で中断された状態となっている。
【0085】
システムコントローラ10は図13の処理としては、まずステップF101でエンコード/デコード部12による記録データのエンコード及びライトストラテジー21への転送を中断させる。
そしてステップF102で、ホストコンピュータ80から供給されバッファメモリ20に一時記憶されているデータにおいて、今回の中断ポイントとなったデータが、記録再開時に認識できるように所定の情報をメモリ24に記憶する。例えばバッファメモリ20上での、記録再開時に先頭となるデータの記憶アドレスを記憶すればよい。
次にステップF103で、今回の中断時点のディスク90上のアドレスをメモリ24に記憶する。例えばATIP情報として中断直前に得られていた絶対アドレス値を記憶すればよい。
【0086】
次にシステムコントローラ10は、ステップF104で記録エラーの原因によって処理を分岐する。記録エラー、即ち割込信号発生部25からの割込信号の発生原因は、検出信号dG又はdT、即ち振動又は衝撃が原因の場合と、検出信号dS、即ち汚れや埃の場合がある。割込信号の発生原因を示す情報は、割込信号とともに割込信号発生部25から供給される。
【0087】
エラー原因が振動又は衝撃であった場合は、システムコントローラ10は処理をステップF105に進め、まずホストコンピュータ80に対して、振動又は衝撃により記録動作を中断した旨を通知する。
このときホストコンピュータ80側では、当該通知に応じてモニタディスプレイに、振動又は衝撃によって記録動作が中断されていることのメッセージを表示し、ユーザーに告知する。
【0088】
記録中断中は、システムコントローラ10は一定時間毎に振動又は衝撃の状況を監視する。
まずステップF106でカウンタCTgをインクリメントする。カウンタCTgは、ディスク90に対する記録が開始される時点でCTg=0にリセットされているものであり、従ってステップF106では最初にCTg=1とされる。
そしてステップF107で一定時間待機する。この一定時間とは、設計上好適な時間に設定されればよい、例えば1〜数秒程度でもよいし、数10秒もしくはそれ以上に設定してもよい。
【0089】
一定時間を経過したら処理をステップF108に進め、その際に割込信号発生部25からの割込信号が供給されているか否かを判別する。
この場合に割込信号が供給されている場合とは、振動又は衝撃が、一定時間経過後も当該ディスクドライブ装置に加わっている場合である。なお、この時点では記録動作を中断しているため、汚れや埃を原因とした割込信号が供給されることはない。
もし、割込信号が供給されていたのなら、処理をステップF111に進め、カウンタCTgの値を所定の上限値Lgと比較し、上限値Lgに達していなければ、ステップF106に戻る。そしてカウンタCTgの値をインクリメントし、ステップF107で一定時間待機した後、ステップF108で割込信号の有無を確認する。
【0090】
ある時点でステップF108で割込信号が確認されなければ、振動又は衝撃が収まったと判断できる。そこでシステムコントローラ10は処理をステップF109に進め、カウンタCTgの値をクリアして、ステップF110からデータ記録動作を再開させる。即ちエンコード系の動作の再開、レーザ出力再開等の制御を行う。
この記録再開は、ステップF102,F103で記憶した情報に基づいて行われる。即ち記録が中断された続きのデータを、ディスク90上で記録が中断されたアドレスの直後から書きこんでいくようにする。これにより、データ記録が物理的且つ論理的に継続的に行われることになり、つまり中断が無かった場合と同様の状態でデータ記録が行われるものとなる。
記録再開後において、再び割込信号が供給されたら、再びステップF101からの処理が行われる。
【0091】
なお、ステップF107で一定時間待機してステップF108で割込信号を確認処理が何回か繰り返されても、依然として振動又は衝撃が収まっていないと判別される場合もある。
その場合は、ある時点でステップF111でカウンタCTgの値が上限値Lgに達していることが検出され、その場合は、エラー終了とされる。
つまり待機する一定時間と、上限値Lgの値によって、振動又は衝撃が収まるのを待機するリミット時間が設定されるものとなり、そのリミット時間を過ぎても振動又は衝撃が収まらなければ、記録再開不能としてエラー終了する。
【0092】
ステップF104で、エラー原因が汚れや埃であったと判断された場合は、システムコントローラ10の処理は図14のステップF112に進む。まずカウンタCTd1が、所定の上限値Ld1を越えているか否かを判別する。
このカウンタCTd1は、今回の記録動作中に汚れや埃が原因で記録中断を行った回数をカウントするものであり、今回の記録動作が最初に開始される時点でゼロにリセットされているカウンタである。
【0093】
カウンタCTd1が上限値Ld1を越えていなければ、ステップF113でカウンタCTd1の値をインクリメントする。つまり今回の中断発生に応じてカウントアップする。
次にシステムコントローラ10はステップF114で、ディスク90のディスクIDをメモリ24に記憶する。上述したようにPMAに記憶されているディスクIDである。なお、ディスクIDは、必ずしもPMAに記憶されている情報に限られず、他にも、ディスク固有の情報を備える場合は、それに代替できる。
【0094】
次にステップF115で、ホストコンピュータ80に対して、汚れ又は埃の影響で記録動作を中断した旨を通知する。
このときホストコンピュータ80側では、当該通知に応じてモニタディスプレイに、汚れ又は埃によって記録動作が中断されていることのメッセージを表示し、ユーザーに告知する。
さらにこのとき、ホストコンピュータ80側では、ユーザーに対して、ディスク90を取り出して洗浄することを要求するメッセージも表示する。
【0095】
その後システムコントローラ10は、まずステップF116でユーザーのイジェクトキー28の操作を待機する。このときシステムコントローラ10は、待機を開始してからのタイムカウントを行っており、ステップF117でタイムアウトとなったか否かを判別している。タイムアウト時間は好適な時間に設定されればよいが、例えば5分程度、10分程度、1時間程度、数時間程度など、各種考えられる。またユーザーがこのタイムアウト時間を選択或いは設定できるようにしてもよい。
【0096】
ユーザーは上記ホストコンピュータ80側でのメッセージ表示に応じてディスク90を洗浄しなければならないわけであるが、ユーザーが席を外していたり、或いは操作を怠たる場合など、タイムアウトとなることがある。この場合、ディスクドライブ装置は汚れや埃の付着が解消されないため、記録再開はできないとしてエラー終了することになる。
【0097】
ユーザーが洗浄等のためにディスク90を取り出すべくイジェクトキー28を操作した場合は、システムコントローラ10はステップF118でディスク排出動作を実行させる制御を行う。
そしてステップF119で、ディスク90が装填されることを待機する。
【0098】
ディスク90が装填されたら、ステップF120でシステムコントローラ10は、まずピックアップ1をディスク90のPMAにアクセスさせ、ディスクIDを読み込ませる。
そしてステップF121で、読み込んだディスクIDを上記ステップF114でメモリ24に記憶したディスクIDと比較し、一致するか否かを判断する。
ディスクIDが一致していない場合は、記録を中断しているディスク90とは別のディスク90をユーザーが装填した場合となる。
そのときはステップF124に進んで、ホストコンピュータ80側に対して異なるディスクが装填されたことを通知する。
ホストコンピュータ80側では、この通知に応じて、異なるディスクが装填されたため、記録中断していたディスクに入れ直すことを要求するメッセージを表示する。
【0099】
この場合システムコントローラ10は、続いてステップF125でカウンタCTd2が所定の上限値Ld2に達しているか否かを判断し、達していなければステップF126でカウンタDTd2の値をインクリメントして、ステップF116に戻る。
カウンタDTd2は、記録開始時及び再開時(ステップF122)においてゼロにリセットされるものであり、記録中断時にユーザーが異なるディスクを装填した回数を示すものとなる。
ステップF116では、上記同様にタイムアウトとなるまでの間、イジェクトキー28の操作を待機し、またディスク排出、再装填が行われたら、再びステップF120,F121でディスクIDの一致確認を行う。
【0100】
ユーザーが、何度も異なるディスクを装填した場合は、ある時点でステップF125でカウンタDTd2の値が上限値Ld2に達する。この場合は、ユーザーが記録再開させる意志無しと判断してエラー終了とする。
【0101】
ユーザーがステップF115の時点でのメッセージ表示に対応してディスク90を取り出し、汚れを拭き取るなどを行った上で再度そのディスクを装填した場合は、ステップF121で同一ディスクと判断される。そしてその場合はシステムコントローラ10は、エラー原因が解消されたものと判断して、ステップF122でカウンタDTd2をクリアし、ステップF123でデータ記録を再開させる。即ちエンコード系の動作の再開、レーザ出力再開等の制御を行う。
この記録再開も、ステップF102,F103で記憶した情報に基づいて行われる。即ち記録が中断された続きのデータを、ディスク90上で記録が中断されたアドレスの直後から書きこんでいくようにする。これにより、データ記録が物理的且つ論理的に継続的に行われることになり、つまり中断が無かった場合と同様の状態でデータ記録が行われるものとなる。
記録再開後において、再び割込信号が供給されたら、再びステップF101からの処理が行われる。
【0102】
ところで、汚れや埃による記録中断、洗浄後の記録再開が何度か行われると、ある時点でステップF112でカウンタCTd1が上限値Ld1を越えていると判断されることがある。
この場合は、当該ディスク90は、いくらユーザーが洗浄しても除去できない汚れや埃が付着しているものである可能性が高いため、それ以上の記録再開は無駄であるとしてエラー終了させる。
【0103】
以上、本実施の形態記録エラー発生時の処理を説明したきたが、このような処理が行われることにより、振動、衝撃、汚れ、埃などによって記録エラーが発生する場合も、それらが回復できれば、つまり振動又は衝撃が収まったり、或いは汚れや埃が除去されれば、中断した状態からディスク上の物理的にも、データ上の論理的にも、継続的な記録再開が行われ、中断が無かった場合と同様の一連のデータ記録が実行できる。また振動、衝撃、汚れ、埃の検出時にはレーザ出力が即座に停止されるため、CD−Rの場合であっても誤ったエリアにデータ記録が行われて修復不能となるようなことも生じない。
従って、振動、衝撃、汚れ、埃などがある場合でも、適切なデータ記録が可能となり、装置の信頼性や利便性が向上され、またディスクが無駄になるということも防止される。
【0104】
5.各種変形例
以上、実施の形態としての構成や動作例について説明してきたが、本発明は上記例に限定されるものではなく、多様な変形例が考えられる。以下、想定される変形例を述べていく。
【0105】
まず、上記図13,図14の処理の変形例としては、次のような各例が考えられる。
汚れ又は埃により記録中断して、ユーザーに洗浄を求める場合において、図14のステップF116,F117でユーザのイジェクト操作を待機することとしたが、この場合、システムコントローラ10がユーザーの操作を待たずに自動的にディスクイジェクトを行うようにしてもよい。これによりユーザーに洗浄をより強く求めることにもなる。
また或いは、図14のステップF116でイジェクト操作を待機する場合に、特にタイムアウトを設定せずに、ユーザー操作を待つようにしてもよい。
【0106】
また、ユーザーがディスク90を装填した後のステップF121で同一ディスクではないと判断された場合としては、ユーザーが洗浄して記録を再開させる意志が無いのか、或いは単にディスクを間違えたのかわからない。そこで、ユーザーに対してメッセージ表示を行い、記録中断中のディスクを入れ直すのか、或いは記録再開を放棄するかを尋ね、それに対するユーザーの操作に応じて処理を行うようにしてもよい。
【0107】
また、図14のステップF112でカウンタCTd1が上限値Ld1を越えているか否かを判断し、越えていればエラー終了させるが、この場合、ディスク上の異なる多数の箇所に汚れや埃が付着して、何度も記録中断となった場合と、或いは或る1カ所の汚れや埃がユーザーの洗浄によっては除去できずに再開時に再び記録エラーとなることが繰り返された場合がある。
例えばここでエラー終了とするのは、洗浄によって除去できない汚れ等である場合のみとしたい場合は、カウンタCTd1のインクリメントは、同一箇所で記録エラーが発生した場合のみとすることが考えられる。つまり、ディスク上のエラー発生箇所のアドレスを記憶しておき、次に汚れや埃によるエラーが発生した時にアドレスを比較して、同一箇所であったら、カウンタCTd1をインクリメントするようにすればよい。
【0108】
また、図14のステップF117又はステップF125からエラー終了される場合は、ユーザーが洗浄のための操作を行わないか、或いは他のディスクを装填した場合であるが、その場合に、記録再開のためのデータやディスクIDを保存しておいたうえで、装填された他のディスクに対する記録又は再生処理を行い、後の時点において、当該記録中断中のディスクが装填されたことが検出されたら、中断箇所からの記録再開を行うようにしてもよい。
この場合、記録データについては、例えばホストコンピュータ80側の記録媒体、例えばHDD(ハードディスクドライブ)に退避させておき、再開時に、中断箇所からのデータを再度供給してもらうようにしてもよい。
【0109】
なお、上記図13,図14の処理では、再開のためのデータをバッファメモリ20に蓄積した状態で再開を待機するものとしたが、記録データ量が大量であったり、或いはオーディオデータやビデオデータなどのストリームデータであった場合は、再開時までバッファメモリ20に保存できない事態も生ずる可能性がある。そこで、そのような場合は、ホストコンピュータ80側で、データの記録再開ポイントを記憶するようにしたり、或いは記録再開ポイントからのデータ自体を保存することも考えられる。
【0110】
また上記例は、ホストコンピュータ80とディスクドライブ装置によるシステム構成を例に挙げたが、例えばオーディオレコーダなどのような用途で、ディスクドライブ装置単体で用いられる構成も考えられる。
図15にオーディオデータレコーダとしてのディスクドライブ装置の構成例を示す。
図1と同一部分については、同一符号を付し説明を省略するが、この場合図1のインターフェース13に代えて、オーディオデータの入出力系が設けられる。
即ち、デジタルデータ形態でオーディオデータを入出力するために入力端子Din、出力端子Dout、デジタルデータインターフェース31が設けられる。
またアナログオーディオ信号を入力するために、入力端子Ain、アナログ入力処理回路32、A/D変換器33が設けられる。
またアナログオーディオ信号を出力するためにD/A変換器34、出力処理回路35、出力端子Aoutが設けられる。
【0111】
記録時には、外部機器よりデジタルデータ形態で入力端子Dinに供給されるオーディオデータは、デジタルデータインターフェース31で入力処理され、エンコード/デコード部12(バッファメモリ20)に転送されて、記録処理される。
また外部機器より入力端子Ainにアナログオーディオ信号が供給される場合は、そのアナログオーディオ信号は入力処理回路32でゲイン調整、フィルタリング等のアナログ信号処理が施され、A/D変換器33でデジタルオーディオデータに変換されてエンコード/デコード部12(バッファメモリ20)に転送されて、記録処理される。
【0112】
ディスク90からの再生時には、エンコード/デコード部12でのデコード処理により得られたデジタルオーディオデータは、デジタルデータインターフェース31で外部機器への送信フォーマット処理され、出力端子Doutから再生データとして出力される。
或いは、エンコード/デコード部12でのデコード処理により得られたデジタルオーディオデータは、D/A変換器34でアナログオーディオ信号に変換され、出力処理回路35でゲイン調整その他のアナログ処理が行われて出力端子Aoutから再生信号として出力される。
【0113】
また、このような単体で用いられる装置の場合、ユーザーインターフェースとして、各種操作キーが用意された操作部29や、メッセージや記録再生動作状態等を表示する表示部30が設けられる。
【0114】
このようなディスクドライブ装置でも、上記図13,図14のような処理は同様に実行できる。但し、図13,図14においてホストコンピュータ80におけるメッセージ表示等は、システムコントローラ10の制御に基づいて表示部30で行われるものとなる。
【0115】
以上、変形例について述べたが、もちろんこれら以外にも各種変形例が考えられる。
例えばディスクドライブ装置の構成、ディスクのATIP構造、サブコード構造などとして他の種のものであっても本発明を採用できる。
また記録媒体としてCD−R、CD−RWディスクを例に挙げたが、本発明はDVD−RAM、DVD−R、DVD−RW、DVD+RW等、データ記録可能な他の種のディスクメディアについての記録装置、記録方法としても応用可能である。
【0116】
【発明の効果】
以上の説明から理解されるように本発明では、記録動作中に振動や衝撃があった場合、即座にレーザ照射が停止されることで、例えばライトワンスディスクの場合であっても誤った場所にデータ記録が行われて修復不能となるような事態を回避でき、また振動、衝撃が収まった時点で記録が継続的に再開されるため、記録動作を適切に完了できる。
また記録動作中にディスク上の汚れや埃があった場合も、即座にレーザ照射が停止されることで、例えばライトワンスディスクの場合であっても修復不能となるような事態が生ずることを回避できる。またユーザーが洗浄して汚れや埃が取り除かれれば、中断していた記録が継続的に再開されるため、記録動作を適切に完了できる。
これらのことから、記録可能なディスク記録媒体に対応するディスク記録装置、ディスク記録方法として、振動、衝撃、汚れ、埃などによる記録動作エラーに適切に対応し、ユーザーの利便性を向上させることができる。またライトワンスディスクの場合であってもディスクが無駄となるような事態を回避できるという効果がある。
特に、制御手段のレーザ停止制御を待つことなく、レーザ停止手段が即座にレーザ照射を停止させることで、エラー書込は行われず、特にライトワンスディスクの場合には好適である。
【0117】
また記録再開情報として、少なくとも、ディスク記録媒体上で記録動作が中断された箇所から連続してデータ記録を再開する位置としてのディスク上の位置情報と、記録を中断したデータを示す情報を記憶することにより、記録再開時に、適切な記録、つまり中断前の状態からの継続的な記録が可能となる。
【0118】
また振動又は衝撃により記録動作を中断した場合は、一定時間毎に振動又は衝撃の検出状況を確認し、振動又は衝撃が無くなっていたら記録動作を再開させることで、適切な時点で記録動作を再開できる。
【0119】
また汚れや埃により記録動作を中断した場合は、ユーザーにディスク記録媒体の洗浄を求めることで、汚れや埃を除去でき、使用可能なディスクとすることができる。
またその場合、ユーザーは洗浄後にディスクをディスク記録装置に再度装填することになるが、その際に、識別情報により、その装填されたディスク記録媒体が記録動作を中断したディスク記録媒体であるか否かを判別することで、適正な記録再開が可能となる。即ちユーザーがディスクを間違えて装填したり、或いは記録再開させる意志を持たずに他のディスクを装填したような場合に、中断していた記録動作を再開させないことで、不適切に記録再開が行われることを防止でき、また単なるユーザーの入れ間違いの場合は、それをユーザーに指摘することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のディスクドライブ装置のブロック図である。
【図2】ディスクレイアウトの説明図である。
【図3】ウォブリンググルーブの説明図である。
【図4】ATIPエンコーディングの説明図である。
【図5】ATIPシンク波形の説明図である。
【図6】ATIPシンク波形の説明図である。
【図7】ATIPフレームの説明図である。
【図8】ATIPフレームの内容の説明図である。
【図9】CD方式のフレーム構造の説明図である。
【図10】CD方式のサブコーディングフレームの説明図である。
【図11】CD方式のサブQデータの説明図である。
【図12】CD方式のTOC構造の説明図である。
【図13】実施の形態の書込エラー発生時の処理のフローチャートである。
【図14】実施の形態の書込エラー発生時の処理のフローチャートである。
【図15】実施の形態の他のディスクドライブ装置のブロック図である。
【符号の説明】
1 ピックアップ、2 対物レンズ、3 二軸機構、6 スピンドルモータ、10 システムコントローラ、12 エンコード/デコード部、14 サーボプロセッサ、23 グルーブデコーダ、24 メモリ、25 割込信号発生部、26 Gセンサ、27 レーザ停止回路、28 イジェクトキー、29 操作部、30 表示部、80 ホストコンピュータ、90 ディスク

Claims (11)

  1. 入力されたデータに所定の処理を施して記録媒体に記録する記録データを生成する記録データ処理手段と、
    記録時にレーザ光の照射を行うことにより、上記記録データ処理手段から供給される記録データに基づいて記録媒体にデータの記録を行う記録手段と、
    記録動作エラーの種類に応じた上記記録動作エラーを検出する複数の検出手段と
    記憶手段と、
    記録動作時に上記複数の検出手段のうちの1の検出があった場合には、上記記録データ処理手段の記録データ処理を中断させるとともに、記録を再開する際に必要な記録再開情報を上記記憶手段に記憶させ、上記記録動作エラーの種類に応じた記録動作を再開させるための所定の処理を行った後、上記記録動作エラーの検出状況を上記記録動作エラーの種類に応じて所定回数確認し、上記記録動作エラーの検出がなくなっていた場合には上記記録再開情報に基づいて記録動作を再開させる制御手段と、
    を備える記録装置。
  2. 上記記録再開情報は、少なくとも、記録媒体上で記録動作が中断された箇所から連続してデータ記録を再開する位置としての記録媒体上の位置情報と、記録を中断したデータを示す情報である請求項1に記載の記録装置。
  3. 記録動作時に上記検出手段の検出に基づいて上記記録手段のレーザ光照射を強制的に停止させることのできるレーザ停止手段を備えた請求項1に記載の記録装置。
  4. 上記記録動作エラーの検出が上記制御手段を介さず直接上記レーザ停止手段に伝えられ、上記記録手段のレーザ光照射を強制的に停止させることのできる請求項3に記載の記録装置。
  5. 上記制御手段は、上記記録動作エラーの検出状況の確認を上記記録動作エラーの種類に応じた所定回数行い、上記検出手段による記録動作エラーの検出が所定回数を超えてされた場合には、記録動作の再開を行わない請求項1に記載の記録装置。
  6. 上記検出手段が検出する記録動作エラーが振動又は衝撃である場合に、上記制御手段は上記記録動作エラーの種類に応じた所定の処理として、上記記録動作エラーの検出状況の確認を待機する請求項1に記載の記録装置。
  7. 上記記録動作エラーの種類に応じた所定の処理として、上記制御手段はさらに現在の記録媒体の識別情報を上記記憶手段に記憶させる請求項1に記載の記録装置。
  8. 上記記録動作エラーの種類に応じた所定の処理として、上記制御手段は上記記録装置から上記記録媒体の排出を行う請求項1に記載の記録装置。
  9. 上記複数の検出手段は、上記記録装置に加えられた振動又は衝撃により検知信号を出力する検出手段を含む請求項1に記載の記録装置。
  10. 上記複数の検出手段は、記録動作中に記録媒体に照射されたレーザ光の反射光情報から得られる所定の周期的情報を監視する検出手段を含む請求項1に記載の記録装置。
  11. 入力されたデータに所定の処理を施して記録媒体に記録する記録データを生成する第1のステップと、
    記録時にレーザ光の照射を行うことにより、生成された記録データに基づいて記録媒体にデータの記録を行う第2のステップと、
    記録動作エラーの種類に応じた上記記録動作エラーを検出する第3のステップと、
    記録動作時に上記複数の記録動作エラーのうちの1の検出があった場合には、記録データの生成を中断させるとともに、記録を再開する際に必要な記録再開情報を記憶し、上記記録動作エラーの種類に応じた記録動作を再開するための所定の処理を行う第4のステップと、
    上記記録動作エラーの検出状況を確認し、検出がなくなっていた場合には上記記録再開情報に基づいて記録動作を再開させる第5のステップと、
    を備える記録方法。
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