JP4512907B2 - レバータンブラー錠 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、レバータンブラー錠に係り、特に、内部に塵やほこり、或いは小さな虫等が侵入しても、それによって作動不良が生じるまでの時期を従来のものよりも延長できるレバータンブラー錠に関する。
【0002】
【従来の技術】
所謂シリンダ錠には、何れの型式のものも、内筒内空間が鍵孔を介して外部空間に連通しており、したがって鍵孔から内筒内に塵やほこり、或いは小さな虫等が侵入し易い。
【0003】
周知のように、ピンタンブラー錠を除いて、シリンダ錠の内筒にはその中心軸線に沿って多数のスロットが形成されており、各スロットにはタンブラーが摺動或いは回動可能に収納されており、鍵孔に挿入される鍵と係合する方向に付勢されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
各タンブラーとスロットを区画する仕切板との間には僅かな隙間しかないから、長期間の使用後内筒内に侵入した塵やほこりなどがタンブラーと仕切板との間に堆積すると、タンブラーの動きがこれらの塵等に阻害され、通常、鍵を鍵孔から抜いてもタンブラーが元の位置に戻らなくなる、という作動不良が生じる。
【0005】
一方、ピンタンブラー錠はタンブラー孔に塵埃が入り難い構造であり、ディスクタンブラー錠は、通常、内筒の横断面が小判形をしており、スロットの一側が開いていて、各スロットが内筒の外面の平面部と外筒内周面との間の広い空間に連通しているので、比較的スロットに塵埃が堆積し難い。
【0006】
そこで、この発明は、塵埃や小さな虫等の侵入によって作動不良が生じるまでの時期を従来のものよりも延長できるレバータンブラー錠を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、この発明は、内周面の母線に沿ってカム溝を形成した外筒と、この外筒に回転自在に嵌合し、間隙を介して中心軸線方向に積層された複数の仕切板を設けると共に、中心軸線に沿って鍵孔を貫通させた内筒と、この内筒の母線に沿って延在し、内筒の外周部に半径方向に移動可能に案内されると共に、上記カム溝と係合する外側縁が外方に突出する方向に付勢されたロッキングバーとを有し、上記仕切板の間の各スロットに、一端を揺動可能に軸支され、他端部にロッキングバーの内側縁を受入れる解錠切欠を形成した、全体の形状がC字形のタンブラーを収納したものにおいて、内筒空間の容積を増大させる目的で、全仕切板に少なくとも1個の連通孔を開口させ、以て、各連通孔の内孔部分に、上記内筒空間に侵入した塵埃等を貯蔵させるようにしたことを特徴とする。
【0008】
【実施例】
以下本発明の一実施例を図面を参照して説明する。
図1及び図2において符号1は外筒を示し、この外筒1は、外周の一部にその母線に沿って回り止めの凸条2を一体に形成した円筒であって、その内周面には、母線に沿って上記凸条2と平行なカム溝3が形成されている。図示の実施例ではこのカムと溝3の横断面は略V字形になつている。
【0009】
上記外筒1の内孔内には、全体を符号4で示す内筒が回転自在に嵌合している。この内筒4は、図1に示すように、扉などの外面側に露出するフランジ付盤状のキーガイド5と全体の形状が短円柱状の尾栓6との間に、複数の仕切板7、7が間隙を介して内筒軸線方向に積層されて配設されている。図示の実施例では、第1乃至第6仕切板7−1〜7−6が設けられている。
【0010】
各仕切板7は、例えば図3に示すように、全体の形状が略円形の板状体であり、図3で左右両側には円弧状の挿入片7a、7aが一体に形成され、中央部には例えば略W字形の鍵挿通孔7bと円形のバックアップピン挿通孔7cとが開口しており、また、図3における上端部には円形の支軸孔7dが開口している。
【0011】
更にまた、鍵挿通孔7bに関して支軸孔7dと反対側の外周部は図示のように凸字形に切欠かれ、後述のロッキングバーを内筒の半径方向に移動可能に案内するための案内溝7eが形成されている。
【0012】
上記のように成形された例えば6枚の仕切板7−1〜7−6、前記キーガイド5及び尾栓6は、例えば図4に示すような構造の第1リテーナ8、及びこの第1リテーナ8と面対称になるように成形された第2リテーナ9(図2参照)を介して相互に一体的に結合され、前記内筒4を構成している。
【0013】
しかして、上記第1リテーナ8は、例えば図4に示すように、フランジ8a付簿肉円筒の一部をなす板状体であつて、円筒の一部をなすその主体部8bには母線に沿って複数(図示の実施例では8個)の細長い矩形の受入孔8c、8cが所定の間隔を保って開口している。
【0014】
また、上記主体部8bの側端縁には、上記受入孔8c、8c間の実体部が円周方向に沿って延伸した形で、それぞれ複数の第1スペーサ片8d、8d及び第2スペーサ片8e、8eが一体かつ櫛歯状に突設され、各第1スペーサ片8dの先端部は中心軸線方向に折り曲げられている。
【0015】
そして、前記キーガイド5の図3に示す仕切板7と同様にしてフランジ部に形成された挿入片(図示せず)を第1リテーナ8のフランジ8aに一番近い受入孔8cに挿入し、これに続いて第1乃至第6仕切板7−1〜7−6の一方の挿入片7aを対応する受入孔8eに挿入し(図2参照)、支軸11及びバックアップピン12を各仕切板7の支軸孔7d及びバックアップピン挿通孔7e(図3参照)に共通に挿通させた後、キーガイド5及び尾栓6(図1参照)によって両端を拘束する。
【0016】
また、外周部に図示しない挿入片を一体に形成した尾栓6を、その挿入片を図4に示す第1リテーナ8のフランジ8aから一番遠い受入孔8cに挿入することによって第1リテーナ8に係合させ、第1リテーナ8の反対側から前記第2リテーナ9(図2参照)を同様にして嵌着して内筒4を構成する。
【0017】
この内筒4が外筒1から抜け出ることを防止するため、図1に示すように、尾栓6の外周部に形成された周回溝に例えばE−リング13が嵌着されている。
【0018】
なお、第1及び第2リテーナ8、9のフランジ8a(図4参照)が外筒1の外端面に係止され(図1参照)、内筒4が内方(図1で右方)に抜け出ることを防止している。
【0019】
また、図1に示すように、キーガイド5及び尾栓6にも仕切枚7の鍵挿通孔7bと同形の開口がこれと整合するように開口しており、これらの開口は内筒を軸線方同に貫通する鍵孔14を形成している。
【0020】
一方、上記案内筒4の外周部には、図1及び図2に示すように、ロッキングバー15が内筒の半径方向に移動可能に案内されている。
【0021】
図示の実施例では、このロッキングバー15は横断面凸字形の杆状体で、仕切枚7、7の前記案円溝7e、7e(図3)に共通に係入しており、その外側縁は外筒のカム溝3と係合する断面山形稜として形成されている。
【0022】
このロッキングバー15は、付勢ばね16(図1参照)の弾力により、内筒4の半径方向で外方に付勢されている。
【0023】
また、仕切板7、7間に形成されたスロット19には、全体の形状がC字形のレバータンブラー21が、一端を支軸11に回動自在に支承され、タンブラーばね22(図2参照)の弾力により鍵孔14に挿入された図示しない合鍵に近接する方向に付勢されている。
【0024】
そして、鍵孔14に合鍵が挿入され、この合鍵の鍵溝によってレバータンブラー21が揺動して、その他端に形成された解錠切欠23がロッキングバー15と整合したとき、このレバータンブラー錠は解錠状態となる。
【0025】
この状態で合鍵を介して内筒を回せば、カム溝3とロッキングバー15との間に生じる楔作用によりロッキングバー15は内筒の中心軸方向に移動し、内筒は回動可能になることは従来のレバータンブラー錠と変るところはない。
【0026】
しかして、本発明によるレバータンブラー錠においては、図3に示すように、各仕切板7に少なくとも1個(図示の実施例では4個)の連通孔7fが開口している点が従来のものと異なっている。
【0027】
所謂標準品と呼ばれているレバータンブラー錠の仕切板7の外径は約15mm(ミリメートル)、厚さは1.4mmであり、この場合例えば直径が2.6mm程度の連通孔7を4個開けても仕切板の強度には全然問題が無い。
【0028】
一方、内筒4内には、多数の連通孔7、7の内孔部分の容積の総和としての新たな空間が加わり、計算によればこの発明によるレバータンブラー錠の内筒空間、すなわち、内筒内に侵入した塵埃が浮遊できる空間は従来の約1.3倍となる。
【0029】
そのため、同じ雰囲気に設置された場合、従来のレバータンブラー錠と比較して、内筒内に侵入した塵埃や小さな虫の堆積量が1.3分の1になり、その分作動不良になるまでの期間が延長される。
【0030】
換言すれば、今迄は6年で作動不良になる雰囲気に置かれても、この発明によるレバータンブラー錠は8年間使用でき、交換時期を2年間延長できる。
【0031】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、この発明は、内筒の仕切板に少なくとも1個の連通孔を開口させるようにしたので、内筒の空間を増大させることができ、塵埃の侵入によりレバータンブラー錠が作動不良に致る時期をかなり延長できる、という所期の効果を奏する。
【0032】
また、単に仕切板に連通孔を開口させるだけでよく、その開口位置や開口量を精密に設定する必要が無いので、実施が極めて容易であり、しかも仕切板の強度を減少させるおそれも無い、等種々の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】レバータンブラー錠の構造の一例を示す縦断面図。
【図2】図1のII−II線によるその横断面図。
【図3】この発明によるレバータンブラー錠の仕切板の正面図。
【図4】内筒のリテーナの外観斜視図。
【符号の説明】
1 外筒
3 カム溝
4 内筒
7 仕切板
7f 連通孔
11 支軸
12 バックアップピン
14 鍵孔
15 ロッキングバー
19 スロット
21 レバータンブラー
23 解錠切欠
Claims (1)
- 内周面の母線に沿ってカム溝を形成した外筒と、この外筒に回転自在に嵌合し、間隙を介して中心軸線方向に積層された複数の仕切板を設けると共に、中心軸線に沿って鍵孔を貫通させた内筒と、この内筒の母線に沿って延在し、内筒の外周部に半径方向に移動可能に案内されると共に、上記カム溝と係合する外側縁が外方に突出する方向に付勢されたロッキングバーとを有し、上記仕切板の間の各スロットに、一端を揺動可能に軸支され、他端部にロッキングバーの内側縁を受入れる解錠切欠を形成した、全体の形状がC字形のタンブラーを収納したものにおいて、内筒空間の容積を増大させる目的で、全仕切板に少なくとも1個の連通孔を開口させ、以て、各連通孔の内孔部分に、上記内筒空間に侵入した塵埃等を貯蔵させるようにしたことを特徴とするレバータンブラー錠。
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