JP4512340B2 - ポジ型レジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は遠紫外線に感応する半導体素子等の微細加工用ポジ型フォトレジスト組成物に関するものであり、更に詳しくは、遠紫外線露光用ポジ型フォトレジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法に関する。
近年、集積回路はその集積度を益々高めており、超LSI等の半導体基板の製造に於いてはハーフミクロン以下の線幅から成る超微細パターンの加工が必要とされるようになってきた。その必要性を満たすためにフォトリソグラフィーに用いられる露光装置の使用波長は益々短波化し、今では、遠紫外線の中でも短波長のエキシマレーザー光(XeCl、KrF、ArF等)を用いることが検討されるまでになってきている。
この波長領域におけるリソグラフィーのパターン形成に用いられるものとして、化学増幅系レジストがある。
遠紫外線露光用、特にArF露光用のフォトレジスト組成物としては、ドライエッチング耐性付与の目的で脂環式炭化水素部位が導入された樹脂が提案され、脂環式炭化水素部位が導入された樹脂を含有するフォトレジスト組成物については、様々な性能において更なる改善が望まれており、脂環式炭化水素部位が導入された樹脂についても種々の改良が行われている。
特許文献1(特開平10−55069号)は、基板への接着性を改良すべく、末端にカルボキシル基を有する樹脂を含有するレジスト組成物を開示している。また、コンタクトホール形成を良好とすべく特許文献2(特開2001−117232号)は、末端に水酸基、カルボキシル基など特定の基を有する樹脂を含有するレジスト組成物を開示している。
しかしながら、コンタクトホールパターン、トレンチパターン形成において、プロセスウインドウ(露光時の焦点位置及び露光量の変動の影響を受けにくい性能)は十分広いものではなかった。トレンチパターンとは配線工程で多用される溝パターンのことであり、微細化に伴いコンタクトホールパターンとともにプロセスウインドウ確保がきわめて困難になってきている。
特開平10−55069号公報 特開2001−117232号公報
本発明の目的は、遠紫外光、とくにArFエキシマレーザー光を使用する上記ミクロフォトファブリケ−ション本来の性能向上技術における課題を解決するポジ型フォトレジスト組成物を提供することにあり、コンタクトホール及びトレンチパターン形成において広いプロセスウインドウをもつポジ型レジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法を提供することにある。
本発明者等は、ポジ型化学増幅系レジスト組成物の構成材料を鋭意検討した結果、下記の構成によって、本発明の目的が達成されることを見出し、本発明に至った。
(1)(A)分子鎖の少なくとも一方の末端にカルボキシル基を有し、脂環ラクトン構造として、シクロヘキサンラクトン、ノルボルナンラクトン、又はアダマンタンラクトンを有する繰り返し単位を含有する、酸の作用により分解し、アルカリ現像液に対する溶解度が増大する樹脂、及び、(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物を含有するポジ型レジスト組成物。
(2)樹脂(A)の脂環ラクトン構造がノルボルナンラクトン構造であることを特徴とする上記(1)に記載のポジ型レジスト組成物。
(3)樹脂(A)が、シクロヘキサンラクトン、ノルボルナンラクトン、又はアダマンタンラクトンを有する繰り返し単位として、下記一般式(A1)で表される繰り返し単位及び下記一般式(A2)で表される繰り返し単位の少なくともいずれかを含有することを特徴とする上記(1)に記載のポジ型レジスト組成物。
Figure 0004512340
一般式(A1)中、R a は、水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
1 は、単結合、エーテル基、エステル基、カルボニル基、アルキレン基、又はこれらを組み合わせた2価の基を表す。
Lは、一般式(a−1)〜(a−5)のうちのいずれかで示される基を表す。
Figure 0004512340
一般式(a−1)〜(a−5)において、R 1 〜R 6 は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、又は−COOR 7 を表す。ここでR 7 はアルキル基を表す。R 1 〜R 6 の内の2つは、結合して環を形成してもよい。
Figure 0004512340
一般式(A2)において、R b は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、シアノ基、又はハロゲン原子を表す。A 2 は単結合、アルキレン基、シクロアルキレン基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基よりなる群から選択される単独あるいは2つ以上の基の組み合わせを表す。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかに記載のポジ型レジスト組成物によりレジスト膜を形成し、該レジスト膜を露光、現像することを特徴とするパターン形成方法。
本発明により、コンタクトホール及びトレンチパターン形成において広いプロセスウインドウをもつレジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法を提供することができる。
以下、本発明に使用する化合物について詳細に説明する。
尚、本明細書における基(原子団)の表記において、置換及び無置換を記していない表記は、置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
本発明は、上記(1)〜(4)に係る発明であるが、以下、それ以外の事項についても記載している。
〔1〕酸の作用により現像液に対する溶解性が増大する樹脂
本発明のレジスト組成物が含有する樹脂(樹脂(A)ともいう)は、分子鎖の少なくとも一方にカルボキシル基を有し、脂環ラクトン構造を有する繰り返し単位を含有する、酸の作用により分解し、アルカリ現像液に対する溶解度が増大する樹脂(酸分解性樹脂)である。
樹脂(A)は、主鎖を構成する分子鎖の少なくとも一方の末端にカルボキシル基(以降、末端カルボキシル基ともいう)を有する。
この末端カルボキシル基は、好ましくは下記の式で表わされる基として存在する。
−X−COOH (1)
構造式(1)において、、Xは−R1−、−S−R1−、−NH−R1− または−O−R1−で表される2価の基を表わす。R1は2価の炭化水素基を示す。
式(1)において、R1としての炭化水素基は、好ましくは炭素数1〜20であり、例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基、テトラメチレン基、1,2−ブチレン基、1,3−ブチレン基、2,3−ブチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基等のアルキレン基;エチリデン基、プロピリデン基、i−プロピリデン基、ブチリデン基、ペンチリデン基、ヘキシリデン基等のアルキリデン基;1,2−シクロペンチレン基、1,3−シクロペンチレン基、1,2−シクロヘキシレン基、1,3−シクロヘキシレン基、1,4−シクロヘキシレン基、1,2−シクロヘプチレン基、1,3−シクロヘプチレン基、1,4−シクロヘプチレン基等のシクロアルキレン基;1,2−フェニレン基、1,3−フェニレン基、1,4−フェニレン基、2,3−トリレン基、2,4−トリレン基、2,5−トリレン基、1,4−ナフチレン基等のアリーレン基;o−キシリレン基、m−キシリレン基、p−キシリレン基等のアラルキレン基等を挙げることができる。
1としての炭化水素基は置換基を有してもよく、置換基としては、例えば、−CN 、−OH 、−C(=O)R2(式中、R2はアルキル基を示す。)、−OR3(式中、R3はアルキル基を示す。)等を挙げることができる。
ここで、R2またはR3としてのアルキル基は、炭素数1〜4が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等を挙げることができる。
樹脂(A)は、脂環ラクトン構造を有する繰り返し単位を含有する。
脂環ラクトン構造を有する繰り返し単位としては、例えば、シクロヘキサンラクトン、ノルボルナンラクトン、又はアダマンタンラクトンを有する繰り返し単位を挙げることができ、特にノルボルナンラクトンを有する繰り返し単位が好ましい。
例えば、ノルボルナンラクトンを有する繰り返し単位としては、下記一般式(a−1)〜(a−3)で表される基を有する(メタ)アクリル繰り返し単位、シクロヘキサンラクトンを有する繰り返し単位としては下記一般式(a−4)及び(a−5)で表される基を有する(メタ)アクリル繰り返し単位、アダマンタンラクトンを有する繰り返し単位としては、下記一般式(A2)で表される基を有する(メタ)アクリル繰り返し単位を挙げることができる。
特に、下記一般式(a−1)〜(a−3)のいずれかで表される基を有する(メタ)アクリル繰り返し単位が特に好ましい。
Figure 0004512340
一般式(a−1)〜(a−5)において、R1〜R6は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、又は−COOR7を表す。ここでR7はアルキル基を表す。R1〜R6の内の2つは、結合して環を形成してもよい。
尚、R1〜R6の各々について、水素原子である場合とは、無置換であることを意味する。例えば、一般式(a−1)における環状構造は、R1〜R5として、最大で5つの置換基(アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基等)を有しうる。
1〜R6またはR7としてのアルキル基は、置換基を有していてもよく、直鎖又は分岐アルキル基である。
直鎖又は分岐アルキル基としては、炭素数1〜12個の直鎖又は分岐アルキル基が好ましく、より好ましくは炭素数1〜10個の直鎖又は分岐アルキル基であり、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基である。
1〜R6としてのシクロアルキル基は、置換基を有していてもよく、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等の炭素数3〜8個のものが好ましい。
1〜R6としてのアルケニル基は、置換基を有していてもよく、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基等の炭素数2〜6個のものが好ましい。
また、R1〜R6の内の2つが結合して形成する環としては、シクロプロパン環、シクロブタン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロオクタン環等の3〜8員環が挙げられる。
なお、一般式(a−1)〜(a−5)におけるR1〜R6は、環状骨格を構成している炭素原子のいずれに連結していてもよい。
また、上記アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基が有してもよい好ましい置換基としては、炭素数1〜4個のアルコキシ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、炭素数2〜5のアシル基、炭素数2〜5のアシロキシ基、シアノ基、水酸基、カルボキシ基、炭素数2〜5のアルコキシカルボニル基、ニトロ基等を挙げることができる。
一般式(a−1)〜(a−5)で表される基を有する繰り返し単位としては、下記一般式(A1)で表される繰り返し単位を挙げることができる。
Figure 0004512340
一般式(A1)中、Raは、水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
aのアルキル基が有していてもよい好ましい置換基としては、前記一般式(a−1)〜(a−5)におけるR1としてのアルキル基が有していてもよい好ましい置換基として先に例示したものが挙げられる。
aのハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子を挙げることができる。Raは水素原子が好ましい。
1は、単結合、エーテル基、エステル基、カルボニル基、アルキレン基、又はこれらを組み合わせた2価の基を表す。
Lは、一般式(a−1)〜(a−5)のうちのいずれかで示される基を表す。
1において、該組み合わせた2価の基としては、例えば下記式のものが挙げられる。
Figure 0004512340
上記式において、Rab及びRbbは、各々独立に、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基を表し、両者は同一でも異なっていてもよい。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の低級アルキル基が好ましく、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基から選択される。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のものを挙げることができる。アルキル基及びアルコキシ基が有してもよい置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルコキシ基等を挙げることができる。
ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を挙げることができる。
r1は1〜10の整数、好ましくは1〜4の整数を表す。mは1〜3の整数、好ましくは1又は2を表す。
以下に、一般式(A1)で表される繰り返し単位の具体例を挙げるが、本発明の内容がこれらに限定されるものではない。
Figure 0004512340
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Figure 0004512340
アダマンタンラクトンを有する繰り返し単位としては、下記一般式(A2)で表される繰り返し単位を挙げることができる。
Figure 0004512340
一般式(A2)において、Rbは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、シアノ基、又はハロゲン原子を表す。A2は単結合、アルキレン基、シクロアルキレン基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基よりなる群から選択される単独あるいは2つ以上の基の組み合わせを表す。
2としてのアルキレン基は、例えば、下記式で表される基を挙げることができる。
−〔C(Rp)(Rq)〕r−
上記式中、Rp及びRqは、各々独立に、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、水酸基又はアルコキシ基を表す。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の低級アルキル基が好ましく、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基から選択される。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4のものを挙げることができる。アルキル基及びアルコキシ基が有してもよい置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基等を挙げることができる。ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を挙げることができる。rは1〜10の整数である。
2としてのシクロアルキレン基は、好ましくは炭素数3〜10個のものが挙げられ、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基、シクロオクチレン基等を挙げることができる。
Eを含む有橋脂環は、置換基を有していてもよい。置換基としては、例えば、ハロゲン原子、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜4)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数1〜5)、アシル基(例えば、ホルミル基、ベンゾイル基)、アシロキシ基(例えば、プロピルカルボニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基)、アルキル基(好ましくは炭素数1〜4)、カルボキシル基、水酸基、アルキルスルホニルスルファモイル基(−CONHSO2CH3等)が挙げられる。尚、置換基としてのアルキル基は、更に水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜4)等で置換されていてもよい。
一般式(A2)において、A2に結合しているエステル基の酸素原子は、Eを含む有橋脂環式構造を構成する炭素原子のいずれの位置で結合してもよい。
以下に、一般式(A2)で表される繰り返し単位の具体例を挙げるが、これらに限定されるものではない。
Figure 0004512340
Figure 0004512340
樹脂(A)は、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大する樹脂(酸分解性樹脂)であり、酸の作用により分解し、アルカリ可溶性を生じる基(酸分解性基)を有する繰り返し単位を含有する。
酸の作用により分解する基として、−C(=O)−X1−R0で表される基を用いることが好ましい。ここで、R0としては、t−ブチル基、t−アミル基等の3級アルキル基、イソボロニル基、1−エトキシエチル基、1−ブトキシエチル基、1−イソブトキシエチル基、1−シクロヘキシロキシエチル基等の1−アルコキシエチル基、1−メトキシメチル基、1−エトキシメチル基等のアルコキシメチル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、トリアルキルシリル基、3−オキソシクロヘキシル基、上記ラクトン基等を挙げることができる。X1は、酸素原子、硫黄原子を表すが、好ましくは酸素原子である。
酸分解性基を有する繰り返し単位としては、特に限定されないが、(メタ)アクリル酸エステル繰り返し単位、主鎖に環状構造を有する繰り返し単位等を挙げることができる。
酸分解性基を有する繰り返し単位として、特に脂環式炭化水素構造を有することが好ましい。脂環式炭化水素構造(脂環構造)としては、後述する式(pI)〜(pV)で表される構造が好ましい。
より好ましくは、下記一般式(I)で表される繰り返し単位を含有することが好ましい。
Figure 0004512340
一般式(I)において、R2は水素原子又はメチル基を表し、Aは単結合又は連結基を表し、ALGは下記一般式(pI)〜(pV)で示される脂環式炭化水素を含む基である。
Aの連結基は、アルキレン基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基、アミド基、スルフォンアミド基、ウレタン基、又はウレア基よりなる群から選択される単独あるいは2つ以上の基の組み合わせを表す。上記Aにおけるアルキレン基としては、下記式で表される基を挙げることができる。
−〔C(Rp)(Rq)〕r
式中、Rp及びRqは、各々独立に、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、水酸基又はアルコキシ基を表す。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の低級アルキル基が好ましく、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基から選択される。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のものを挙げることができる。アルキル基及びアルコキシ基が有してもよい置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜4)等を挙げることができる。ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を挙げることができる。rは1〜10の整数を表す。
Figure 0004512340
式中、R11は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基又はsec−ブチル基を表し、Zは、炭素原子とともに脂環式炭化水素基を形成するのに必要な原子団を表す。
12〜R16は、各々独立に、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表す。但し、R12〜R14のうち少なくとも1つ、及びR15、R16のいずれかは脂環式炭化水素基を表す。
17〜R21は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R17〜R21のうち少なくとも1つは脂環式炭化水素基を表す。また、R19、R21のいずれかは炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表す。
22〜R25は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R22〜R25のうち少なくとも1つは脂環式炭化水素基を表す。また、R23とR24は、互いに結合して環を形成していてもよい。
一般式(pI)〜(pV)において、R12〜R25におけるアルキル基としては、置換もしくは非置換のいずれであってもよい、1〜4個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。そのアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられる。
また、上記アルキル基の更なる置換基としては、炭素数1〜4個のアルコキシ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アシル基、アシロキシ基、シアノ基、水酸基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、ニトロ基等を挙げることができる。
11〜R25における脂環式炭化水素基あるいはZと炭素原子が形成する脂環式炭化水素基としては、単環式でも、多環式でもよい。具体的には、炭素数5以上のモノシクロ、ビシクロ、トリシクロ、テトラシクロ構造等を有する基を挙げることができる。その炭素数は6〜30個が好ましく、特に炭素数7〜25個が好ましい。これらの脂環式炭化水素基は置換基を有していてもよい。
以下に、脂環式炭化水素基のうち、脂環部分(脂環構造)の構造例を示す。
Figure 0004512340
Figure 0004512340
Figure 0004512340
本発明においては、上記脂環式部分の好ましいものとしては、アダマンチル基、ノルアダマンチル基、デカリン残基、トリシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、ノルボルニル基、セドロール基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデカニル基、シクロドデカニル基を挙げることができる。より好ましくは、アダマンチル基、デカリン残基、ノルボルニル基、セドロール基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデカニル基、シクロドデカニル基、トリシクロデカニル基である。
これらの脂環式炭化水素基の置換基としては、アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、カルボキシル基又はアルコキシカルボニル基が挙げられる。
アルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の低級アルキル基が好ましく、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基又はイソプロピル基である。アルコキシ基としては、好ましくはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のものを挙げることができる。
これらは更に、水酸基、ハロゲン原子又はアルコキシ基等で置換されていてもよい。
尚、Aが単結合であり、ALGが一般式(pI)又は(pII)で表される基である式(I)で表される繰り返し単位を含有することが好ましい。
また、走査型電子顕微鏡で観察時のパターンサイズの変動が少ない点(SEM耐性)から、一般式(I)において、Aが単結合であり、ALGが下記で表される基である繰り返し単位が特に好ましい。
Figure 0004512340
26及びR27は、各々独立に、炭素数1〜4個の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。
以下、一般式(I)で示される繰り返し単位に相当するモノマーの具体例を示す。
Figure 0004512340
Figure 0004512340
Figure 0004512340
Figure 0004512340
Figure 0004512340
Figure 0004512340
また、樹脂(A)は、水酸基を置換した脂環構造をもつ繰り返し単位を含有することも好ましい。
このような繰り返し単位としては、一般式(II)で表される繰り返し単位が好ましい。
Figure 0004512340
一般式(II)において、R3は水素原子又はメチル基を表す。
3は単結合又は2価の連結基を表す。
3はp+1価の脂環式炭化水素基を表す。
pは1〜3の整数を表す。
即ち、−Z3−(OH)pは、脂環式炭化水素基に水酸基がp個置換した基を表す。
3の2価の連結基としては、一般式(I)におけるAと同様のものを挙げることができ、好ましい基についても同様である。
3の脂環式炭化水素基としては、一般式(I)におけるALGについてのR11〜R25としての脂環式炭化水素基を挙げることができ、好ましい基についても同様である。
p個の水酸基は、Z3の脂環式炭化水素基自体、及び、脂環式炭化水素が有する置換基部分のいずれで置換していてもよい。
尚、アンダー露光によるラインパターン形成の際、広い露光マージンが得られる点で、一般式(II)で表される繰り返し単位として、下記一般式(IIa)で表される繰り返し単位が好ましい。
Figure 0004512340
一般式(IIa)中、R30は、水素原子又はメチル基を表す。
31〜R33は、各々独立に、水素原子、水酸基又はアルキル基を表し、但し少なくとも一つは水酸基を表す。
また、アンダー露光によるホールパターン形成の際、広い露光マージンが得られる点で、一般式(IIa)で表される繰り返し単位において、R31〜R33のうちの二つが水酸基であることが更に好ましい。
以下に一般式(II)で表される繰り返し単位の具体例を挙げるが、これらに限定するものではない。
Figure 0004512340
Figure 0004512340
Figure 0004512340
樹脂(A)は、更に下記一般式(III)で表されるラクトン構造を有する繰り返し単位を含有することもできる。
Figure 0004512340
一般式(III)中、R1aは、水素原子又はメチル基を表す。
1は、単結合、アルキレン基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基よりなる群から選択される単独あるいは2つ以上の基の組み合わせを表す。
a1、Rb1、Rc1、Rd1及びRe1は、各々独立に、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。mおよびnは、各々独立に0〜3の整数を表し、m+nは、2〜6である。
a1〜Re1の炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等を挙げることができる。
一般式(III)において、W1のアルキレン基としては、下記式で表される基を挙げることができる。
−〔C(Rf)(Rg)〕r1
上記式中、Rf及びRgは、各々独立に、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、水酸基又はアルコキシ基を表す。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の低級アルキル基が好ましく、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基から選択される。 アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4のものを挙げることができる。
ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を挙げることができる。
アルキル基及びアルコキシ基が有してもよい置換基としては、例えば、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜4)等を挙げることができる。
1は1〜10の整数である。
以下、一般式(III)で示される繰り返し単位に相当するモノマーの具体例を示すが、これらに限定されるものではない。
Figure 0004512340
Figure 0004512340
Figure 0004512340
上記一般式(III)の具体例において、露光マージンがより良好になるという点から(III−17)〜(III−36)が好ましい。
樹脂(A)が含有しうる他のアクリル酸エステル類としては、好ましくはアルキル基の炭素数が1〜10のアルキルアクリレートであり、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸アミル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−t−オクチル、クロルエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2,2−ジメチルヒドロキシプロピルアクリレート、5−ヒドロキシペンチルアクリレート、トリメチロールプロパンモノアクリレート、ペンタエリスリトールモノアクリレート、ベンジルアクリレート、メトキシベンジルアクリレート、フルフリルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート等を挙げることができる。
樹脂(A)が含有しうる他のメタクリル酸エステル類としては、好ましくはアルキル基の炭素数が1〜10のアルキルメタアクリレートであり、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、アミルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、クロルベンジルメタクリレート、オクチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、5−ヒドロキシペンチルメタクリレート、2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、トリメチロールプロパンモノメタクリレート、ペンタエリスリトールモノメタクリレート、フルフリルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート等を挙げることができる。
樹脂(A)中、
脂環ラクトン構造を有する繰り返し単位の含有率は、全繰り返し単位中15〜60モル%が好ましく、より好ましくは20〜55モル%、更に好ましくは25〜50モル%である。
酸分解性基を有する繰り返し単位の含有率は、全繰り返し単位中、総量として、18〜55モル%が好ましく、より好ましくは20〜50モル%、更に好ましくは23〜45モル%である。
水酸基を置換した脂環構造をもつ繰り返し単位の含有率は、全繰り返し単位中、5〜40モル%が好ましく、より好ましくは10〜35モル%、更に好ましくは15〜30モル%である。
上記3種の繰り返し単位の総量は、全繰り返し単位中、通常50モル%以上であり、好ましくは60〜100モル%、より好ましくは70〜100モル%である。
側鎖にラクトン構造を有する式(III)で表される繰り返し単位の含有量は、全繰り返し単位中3〜40モル%が好ましく、より好ましくは5〜35モル%、更に好ましくは8〜30モル%である。
〔末端にカルボキシル基を有する樹脂(A)の合成方法〕
本発明の末端にカルボキシル基を有する樹脂は、対応する単量体を、ラジカル重合、アニオン重合、グループトランスファー重合(GTP)等により共重合することによって製造することができる。本発明の末端にカルボキシル基を有する樹脂の製造方法は特に限定されないが、例えば、樹脂に−X−COOH基を導入する方法として、下記(イ)〜(チ)の方法を挙げることができる。
尚、下記反応例において、Mは本発明の繰り返し単位を与える任意の単量体を意味し、M* は単量体Mからなる繰返し単位を意味し、nはMおよびM* の数を表わす整数である。
(イ)1)−X−COOH基を有するラジカル開始剤を用いて共重合する方法。このようなラジカル開始剤としては例えば4,4−アゾビス(4−シアノバレリックアシッド)を挙げることができる。この方法の反応例を、下記式に示す。
Figure 0004512340
(ロ)1)−X−COOH基を有する連鎖移動剤の存在下でラジカル共重合する方法。このような連鎖移動剤としては、例えば、メルカプト酢酸、メルカプトプロピオン酸、チオサリチル酸などを挙げることができる。この方法の反応例を、下記式に示す。
Figure 0004512340
(ハ)ラジカル共重合において、1)−X−COOH基を有するラジカル停止剤を適宜の重合段階で添加する方法。この方法の反応例を、下記式に示す。
Figure 0004512340
(ニ)1)−X−COOR’基(但し、R'はt−ブチル基等の加水分解可能な基を示す。)を有するアニオン重合開始剤を用いて共重合したのち、2)アルコールで重合停止させ、次いで3)酸により加水分解する方法。この方法の反応例を、下記式に示す。
Figure 0004512340
Figure 0004512340
(ホ)1)アニオン共重合したのち、2)−X−COOR’基(但し、R'はt−ブチル基等の加水分解可能な基を示す。)を有する重合停止剤により重合停止させ、次いで3)酸により加水分解する方法。この方法の反応例を、下記式に示す。
Figure 0004512340
(ヘ)1)アニオン共重合したのち、2)二酸化炭素により重合停止させ、次いで3)加水分解する方法。この方法の反応例を、下記式に示す。
Figure 0004512340
(ト)グループトランスファー重合(GTP)において、1)2つの水酸基をトリアルキルシリル基で保護したエノレート開始剤を用いて共重合したのち、2)加水分解する方法。この方法の反応例を、下記式に示す。
Figure 0004512340
(チ)樹脂分子鎖の末端に有する修飾可能な官能基(例えば、−NH2、−OH等) を利用して、高分子反応により、−X−COOH基を導入する方法。この方法の反応例を、下記式(但し、Zは適宜の2価の基を示す。)に示す。
Figure 0004512340
反応溶媒としては、例えばテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジイソプロピルエーテルなどのエーテル類やメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンのようなケトン類、酢酸エチルのようなエステル溶媒、さらには後述のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートのような、各種モノマーを溶解させ得る溶媒を挙げることができる。
反応液の濃度は、通常20質量%以上であり、好ましくは30質量%以上、さらに好ましくは40質量%以上である。反応温度は通常10℃〜150℃であり、好ましくは30℃〜120℃、さらに好ましくは50〜100℃である。通常、窒素やアルゴンなど不活性ガス雰囲気下で重合を行う。
本発明に係る樹脂の重量平均分子量は、GPC法によりポリスチレン換算値として、好ましくは1,000〜200,000であり、更に好ましくは3,000〜20,000である。即ち、重量平均分子量が1,000未満では耐熱性やドライエッチング耐性の点から1,000以上が好ましく、現像性、粘度、製膜性の点から200,000以下が好ましい。
分散度(Mw/Mn)は通常1〜5であり、好ましくは1〜4、更に好ましくは1〜3の範囲のものが使用される。解像度、レジスト形状、パターン側壁、ラフネス性などの点から5以下が好ましい。
樹脂(A)の添加量は、ポジ型レジスト組成物の全固形分に対し、通常50〜99質量%であり、好ましくは60〜98質量%である。
〔2〕活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(B成分)
本発明のレジスト組成物は、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(光酸発生剤、B成分)を含有する。
光酸発生剤としては、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、あるいはマイクロレジスト等に使用されている
好ましくは150nm〜250nmの波長の光(具体的には、KrFエキシマレーザー(248nm)、ArFエキシマレーザー(193nm)、F2エキシマレーザー(157nm))、X線、電子ビーム等の活性光線又は放射線の照射により酸を発生する公知の化合物及びそれらの混合物を適宜に選択して使用することができる。
たとえば、ジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、イミドスルホネート、オキシムスルホネート、ジアゾジスルホン、ジスルホン、o−ニトロベンジルスルホネートを挙げることができる。
特に好ましくは、スルホニウム塩であり、トリアリールスルホニウム塩、フェナシルスルホニウム塩、2−オキソアルキル基を有するスルホニウム塩が最も好ましい。
また、これらの活性光線又は放射線の照射により酸を発生する基、あるいは化合物をポリマーの主鎖又は側鎖に導入した化合物、たとえば、米国特許第3、849、137号、独国特許第3914407号、特開昭63−26653号、特開昭55−164824号、特開昭62−69263号、特開昭63−146038号、特開昭63−163452号、特開昭62−153853号、特開昭63−146029号等に記載の化合物を用いることができる。
さらに米国特許第3、779、778号、欧州特許第126、712号等に記載の光により酸を発生する化合物も使用することができる。
活性光線又は放射線の照射により分解して酸を発生する化合物の内で特に好ましい化合物として、下記一般式(ZI)、(ZII)、(ZIII)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 0004512340
上記一般式(ZI)において、R201、R202及びR203は、各々独立に有機基を表す。
201、R202及びR203としての有機基の炭素数は、一般的に1〜30、好ましくは1〜20である。
また、R201〜R203のうち2つが結合して環構造を形成してもよく、環内に酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合、カルボニル基を含んでいてもよい。
201〜R203の内の2つが結合して形成する基としては、アルキレン基(例えば、ブチレン基、ペンチレン基)を挙げることができる。
-は、非求核性アニオンを表す。
-としての非求核性アニオンは、例えば、スルホン酸アニオン、カルボン酸アニオン、スルホニルイミドアニオン、ビス(アルキルスルホニル)イミドアニオン、トリス(アルキルスルホニル)メチルアニオン等を挙げることができる。
非求核性アニオンとは、求核反応を起こす能力が著しく低いアニオンであり、分子内求核反応による経時分解を抑制することができるアニオンである。これによりレジストの経時安定性が向上する。
スルホン酸アニオンとしては、例えば、アルキルスルホン酸アニオン、アリールスルホン酸アニオン、カンファースルホン酸アニオンなどが挙げられる。
カルボン酸アニオンとしては、例えば、アルキルカルボン酸アニオン、アリールカルボン酸アニオン、アラルキルカルボン酸アニオンなどが挙げられる。
アルキルスルホン酸アニオンにおけるアルキル部位はアルキル基であってもシクロアルキル基であってもよく、好ましくは炭素数1〜30のアルキル基及び炭素数3〜30のシクロアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、ノルボニル基、ボロニル基等を挙げることができる。
アリールスルホン酸アニオンにおけるアリール基としては、好ましくは炭素数6〜14のアリール基、例えば、フェニル基、トリル基、ナフチル基等を挙げることができる。
上記アルキルスルホン酸アニオン及びアリールスルホン酸アニオンにおけるアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基は、置換基を有していてもよい。
このような置換基としては、例えば、ニトロ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子)、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、シアノ基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜5)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜15)、アリール基(好ましくは炭素数6〜14)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜7)、アシル基(好ましくは炭素数2〜12)、アルコキシカルボニルオキシ基(好ましくは炭素数2〜7)等を挙げることができる。各基が有するアリール基及び環構造については、置換基としてさらにアルキル基(好ましくは炭素数1〜15)を挙げることができる。
アルキルカルボン酸アニオンにおけるアルキル部位としては、アルキルスルホン酸アニオンにおけるアルキル基及びシクロアルキル基と同様のものを挙げることができる。
アリールカルボン酸アニオンにおけるアリール基としては、アリールスルホン酸アニオンにおけるアリール基と同様のものを挙げることができる。
アラルキルカルボン酸アニオンにおけるアラルキル基としては、好ましくは炭素数6〜12のアラルキル基、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基、ナフチルメチル基等を挙げることができる。
上記アルキルカルボン酸アニオン、アリールカルボン酸アニオン及びアラルキルカルボン酸アニオンにおけるアルキル基、シクロアルキル基、アリール基及びアラルキル基は置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、アリールスルホン酸アニオンにおけると同様のハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基等を挙げることができる。
スルホニルイミドアニオンとしては、例えば、サッカリンアニオンを挙げることができる。
ビス(アルキルスルホニル)イミドアニオン、トリス(アルキルスルホニル)メチルアニオンにおけるアルキル基は、炭素数1〜5のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基等を挙げることができる。これらのアルキル基は、置換基を有していてもよく、置換基としてはハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されたアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基等を挙げることができ、フッ素原子で置換されたアルキル基が好ましい。
その他の非求核性アニオンとしては、例えば、弗素化燐、弗素化硼素、弗素化アンチモン等を挙げることができる。
-の非求核性アニオンとしては、スルホン酸のα位がフッ素原子で置換されたアルカンスルホン酸アニオン、フッ素原子又はフッ素原子を有する基で置換されたアリールスルホン酸アニオン、アルキル基がフッ素原子で置換されたビス(アルキルスルホニル)イミドアニオン、アルキル基がフッ素原子で置換されたトリス(アルキルスルホニル)メチドアニオンが好ましい。非求核性アニオンとして、特に好ましくは炭素数4〜8のパーフロロアルカンスルホン酸アニオン、
フッ素原子を有するベンゼンスルホン酸アニオン、最も好ましくはノナフロロブタンスルホン酸アニオン、パーフロロオクタンスルホン酸アニオン、ペンタフロロベンゼンスルホン酸アニオン、3,5−ビス(トリフロロメチル)ベンゼンスルホン酸アニオンである。
201、R202及びR203としての有機基の具体例としては、後述する化合物(Z1−1)、(Z1−2)、(Z1−3)における対応する基を挙げることができる。
尚、一般式(ZI)で表される構造を複数有する化合物であってもよい。例えば、一般式(ZI)で表される化合物のR201〜R203の少なくともひとつが、一般式(ZI)で表されるもうひとつの化合物のR201〜R203の少なくともひとつと結合した構造を有する化合物であってもよい。
更に好ましい(ZI)成分として、以下に説明する化合物(Z1−1)、(Z1−2)、及び(Z1−3)を挙げることができる。
化合物(Z1−1)は、上記一般式(ZI)のR201〜R203の少なくとも1つがアリール基である、アリールスルホニム化合物、即ち、アリールスルホニウムをカチオンとする化合物である。
アリールスルホニウム化合物は、R201〜R203の全てがアリール基でもよいし、R201〜R203の一部がアリール基で、残りがアルキル基又はシクロアルキル基でもよい。
アリールスルホニウム化合物としては、例えば、トリアリールスルホニウム化合物、ジアリールアルキルスルホニウム化合物、アリールジアルキルスルホニウム化合物を挙げることができる。
アリールスルホニウム化合物のアリール基としてはフェニル基、ナフチル基が好ましく、更に好ましくはフェニル基である。アリールスルホニム化合物が2つ以上のアリール基を有する場合に、2つ以上あるアリール基は同一であっても異なっていてもよい。
アリールスルホニウム化合物が必要に応じて有しているアルキル基又はシクロアルキル基は、炭素数1〜15の直鎖又は分岐アルキル基及び炭素数3〜15のシクロアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロヘキシル基等を挙げることができる。
201〜R203のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基は、アルキル基(例えば炭素数1〜15)、シクロアルキル基(例えば炭素数3〜15)、アリール基(例えば炭素数6〜14)、アルコキシ基(例えば炭素数1〜15)、ハロゲン原子、水酸基、フェニルチオ基を置換基として有してもよい。好ましい置換基としては炭素数1〜12の直鎖又は分岐アルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数1〜12の直鎖、分岐又は環状のアルコキシ基であり、最も好ましくは炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基である。置換基は、3つのR201〜R203のうちのいずれか1つに置換していてもよいし、3つ全てに置換していてもよい。また、R201〜R203がアリール基の場合に、置換基はアリール基のp−位に置換していることが好ましい。
次に、化合物(Z1−2)について説明する。
化合物(Z1−2)は、式(ZI)におけるR201〜R203が、各々独立に、芳香環を含有しない有機基を表す場合の化合物である。ここで芳香環とは、ヘテロ原子を含有する芳香族環も包含するものである。
201〜R203としての芳香環を含有しない有機基は、一般的に炭素数1〜30、好ましくは炭素数1〜20である。
201〜R203は、各々独立に、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アリル基、ビニル基であり、更に好ましくは直鎖又は分岐の2−オキソアルキル基、2−オキソシクロアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基、最も好ましくは直鎖又は分岐2−オキソアルキル基である。
201〜R203のアルキル基及びシクロアルキル基としては、好ましくは、炭素数1〜10の直鎖又は分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基)、炭素数3〜10のシクロアルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボニル基)を挙げることができる。アルキル基として、より好ましくは2−オキソアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基を挙げることができる。
2−オキソアルキル基は、直鎖又は分岐のいずれであってもよく、好ましくは、上記のアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
2−オキソシクロアルキル基は、好ましくは、上記のシクロアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
アルコキシカルボニルメチル基におけるアルコキシ基としては、好ましくは炭素数1〜5のアルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基)を挙げることができる。
201〜R203は、ハロゲン原子、アルコキシ基(例えば炭素数1〜5)、水酸基、シアノ基、ニトロ基によって更に置換されていてもよい。
201〜R203のうち2つが結合して環構造を形成してもよく、環内に酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合、カルボニル基を含んでいてもよい。R201〜R203の内の2つが結合して形成する基としては、アルキレン基(例えば、ブチレン基、ペンチレン基)を挙げることができる。
化合物(Z1−3)とは、以下の一般式(Z1−3)で表される化合物であり、フェナシルスルフォニウム塩構造を有する化合物である。
Figure 0004512340
1c〜R5cは、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基又はハロゲン原子を表す。
6c及びR7cは、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
Rx及びRyは、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリル基又はビニル基を表す。
1c〜R5c中のいずれか2つ以上、及びRxとRyは、それぞれ結合して環構造を形成しても良く、この環構造は、酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合を含んでいてもよい。
Zc-は、非求核性アニオンを表し、一般式(ZI)に於けるX-の非求核性アニオンと同様のものを挙げることができる。
1c〜R5cとしてのアルキル基は、直鎖又は分岐のいずれであってもよく、例えば炭素数1〜20個のアルキル基、好ましくは炭素数1〜12個の直鎖及び分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、直鎖又は分岐プロピル基、直鎖又は分岐ブチル基、直鎖又は分岐ペンチル基)
シクロアルキル基としては、例えば炭素数3〜8個の環状アルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基)を挙げることができる。
1c〜R5cとしてのアルコキシ基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよく、例えば炭素数1〜10のアルコキシ基、好ましくは、炭素数1〜5の直鎖及び分岐アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、直鎖又は分岐プロポキシ基、直鎖又は分岐ブトキシ基、直鎖又は分岐ペントキシ基)、炭素数3〜8の環状アルコキシ基(例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基)を挙げることができる。
好ましくはR1c〜R5cのうちいずれかが直鎖又は分岐アルキル基、シクロアルキル基又は直鎖、分岐もしくは環状アルコキシ基であり、更に好ましくはR1cからR5cの炭素数の和が2〜15である。これにより、より溶剤溶解性が向上し、保存時にパーティクルの発生が抑制される。
x及びRyとしてのアルキル基及びシクロアルキル基は、R1c〜R5cとしてのアルキル基及びシクロアルキル基と同様のものを挙げることができ、2−オキソアルキル基、2−オキソシクロアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基がより好ましい。
2−オキソアルキル基及び2−オキソシクロアルキル基は、R1c〜R5cとしてのアルキル基及びシクロアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
アルコキシカルボニルメチル基におけるアルコキシ基については、R1c〜R5cとしてのアルコキシ基と同様のものを挙げることができる。
x及びRyが結合して形成する基としては、ブチレン基、ペンチレン基等を挙げることができる。
x及びRyは、好ましくは炭素数4個以上のアルキル基又はシクロアルキル基であり、より好ましくは6個以上、更に好ましくは8個以上のアルキル基又はシクロアルキル基である。
一般式(ZII)、(ZIII)中、R204〜R207は、各々独立に、アリール基、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
204〜R207のアリール基としてはフェニル基、ナフチル基が好ましく、更に好ましくはフェニル基である。
204〜R207としてのアルキル基及びシクロアルキル基は、好ましくは、炭素数1〜10の直鎖又は分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基)、炭素数3〜10の環状アルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボニル基)を挙げることができる。
204〜R207が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基(例えば炭素数1〜15)、シクロアルキル基(例えば炭素数3〜15)、アリール基(例えば炭素数6〜15)、アルコキシ基(例えば炭素数1〜15)、ハロゲン原子、水酸基、フェニルチオ基等を挙げることができる。
-は、非求核性アニオンを表し、一般式(ZI)に於けるX-の非求核性アニオンと同様のものを挙げることができる。
光酸発生剤の中で、特に好ましいものの例を以下に挙げる。
Figure 0004512340
Figure 0004512340
Figure 0004512340
Figure 0004512340
Figure 0004512340
Figure 0004512340
これらの光酸発生剤の添加量は、組成物中の固形分を基準として、通常0.001〜30質量%の範囲で用いられ、好ましくは0.3〜20質量%、更に好ましくは0.5〜10質量%の範囲で使用される。
光酸発生剤の添加量が、0.001質量%以上とすることは感度の点で好ましく、また添加量を30質量%以下とすることはレジストの光吸収を低く保ち、プロファイルや、プロセス(特にベーク)マージンの点で好ましい。
尚、本発明においては、活性光線又は放射線の照射により分解してスルホン酸を発生する化合物が好ましい。
〔3〕その他の添加剤
本発明のポジ型レジスト組成物には、必要に応じて更に界面活性剤、有機塩基性化合物、酸分解性溶解阻止化合物、染料、可塑剤、光増感剤、及び現像液に対する溶解性を促進させる化合物等を含有させることができる。
(a)界面活性剤
本発明のポジ型レジスト組成物は、好ましくは界面活性剤、特に好ましくはフッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤を含有する。
本発明のポジ型レジスト組成物は、フッ素系界面活性剤、シリコン系界面活性剤及びフッ素原子と珪素原子の両方を含有する界面活性剤のいずれか、あるいは2種以上を含有することが好ましい。
本発明のポジ型レジスト組成物が上記酸分解性樹脂と上記界面活性剤とを含有することにより、パターンの線幅が一層細い時に特に有効であり、現像欠陥が一層改良される。
これらのフッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤として、例えば特開昭62−36663号公報、特開昭61−226746号公報、特開昭61−226745号公報、特開昭62−170950号公報、特開昭63−34540号公報、特開平7−230165号公報、特開平8−62834号公報、特開平9−54432号公報、特開平9−5988号公報、特開2002−277862号公報、米国特許第5405720号明細書、同5360692号明細書、同5529881号明細書、同5296330号明細書、同5436098号明細書、同5576143号明細書、同5294511号明細書、同5824451号明細書記載の界面活性剤を挙げることができ、下記市販の界面活性剤をそのまま用いることもできる。
使用できる市販のフッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤として、例えばエフトップEF301、EF303、(新秋田化成(株)製)、フロラードFC430、431(住友スリーエム(株)製)、メガファックF171、F173、F176、F189、R08(大日本インキ化学工業(株)製)、サーフロンS−382、SC101、102、103、104、105、106(旭硝子(株)製)、トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)等のフッ素系界面活性剤又はシリコン系界面活性剤を挙げることができる。またポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)もシリコン系界面活性剤として用いることができる。
また、フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤としては、上記に示すような公知のものの他に、テロメリゼーション法(テロマー法ともいわれる)もしくはオリゴメリゼーション法(オリゴマー法ともいわれる)により製造されたフルオロ脂肪族化合物から導かれたフルオロ脂肪族基を有する重合体を用いた界面活性剤を用いることが出来る。フルオロ脂肪族化合物は、特開2002−90991号公報に記載された方法によって合成することが出来る。
フルオロ脂肪族基を有する重合体としては、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート及び/又は(ポリ(オキシアルキレン))メタクリレートとの共重合体が好ましく、不規則に分布しているものでも、ブロック共重合していてもよい。また、ポリ(オキシアルキレン)基としては、ポリ(オキシエチレン)基、ポリ(オキシプロピレン)基、ポリ(オキシブチレン)基などが挙げられ、また、ポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとオキシエチレンとのブロック連結体)やポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとのブロック連結体)基など同じ鎖長内に異なる鎖長のアルキレンを有するようなユニットでもよい。さらに、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体は2元共重合体ばかりでなく、異なる2種以上のフルオロ脂肪族基を有するモノマーや、異なる2種以上の(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)などを同時に共重合した3元系以上の共重合体でもよい。
例えば、市販のフッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤として、メガファックF178、F−470、F−473、F−475、F−476、F−472(大日本インキ化学工業(株)製)を挙げることができる。さらに、C613基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C613基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシエチレン))アクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシプロピレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C817基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C817基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシエチレン))アクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシプロピレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、などを挙げることができる。
界面活性剤の使用量は、ポジ型レジスト組成物全量(溶剤を除く)に対して、好ましくは0.0001〜2質量%、より好ましくは0.001〜1質量%、特に好ましくは0.01質量%〜1質量%である。
上記の他に使用することのできる界面活性剤としては、具体的には、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタントリステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテ−ト、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等のノニオン系界面活性剤等を挙げることができる。
(b)有機塩基性化合物
本発明のポジ型レジスト組成物は、有機塩基性化合物を含有することが好ましい。好ましい有機塩基性化合物としては、フェノールよりも塩基性の強い化合物である。中でも含窒素塩基性化合物が好ましく、例えば下記(A)〜(E)で表される構造が挙げられる。
Figure 0004512340
ここでR250、R251及びR252は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基又は炭素数6〜20のアリール基であり、ここでR250とR251は互いに結合して環を形成してもよい。これらはは置換基を有していてもよく、置換基を有するアルキル基及びシクロアルキル基としては、炭素数1〜20のアミノアルキル基又は炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数1〜20のヒドロキシアルキル基又は炭素数3〜20のシクロアルキル基が好ましい。
また、これらはアルキル鎖中に酸素原子、硫黄原子、窒素原子を含んでも良い。
Figure 0004512340
(式中、R253、R254、R255及びR256は、各々独立に、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数3〜6のシクロアルキル基を示す)。
好ましい化合物として、グアニジン、アミノピロリジン、ピラゾール、ピラゾリン、ピペラジン、アミノモルホリン、アミノアルキルモルフォリン、ピペリジンを挙げることができ、置換基を有していてもよい。更に好ましい化合物として、イミダゾール構造、ジアザビシクロ構造、オニウムヒドロキシド構造、オニウムカルボキシレート構造、トリアルキルアミン構造、アニリン構造又はピリジン構造を有する化合物、水酸基及び/又はエーテル結合を有するアルキルアミン誘導体、水酸基及び/又はエーテル結合を有するアニリン誘導体等を挙げることができる。
イミダゾール構造を有する化合物としてはイミダゾール、2、4、5−トリフェニルイミダゾール、ベンズイミダゾール等があげられる。ジアザビシクロ構造を有する化合物としては1、4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン、1、5−ジアザビシクロ[4,3,0]ノナー5−エン、1、8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカー7−エンなどがあげられる。オニウムヒドロキシド構造を有する化合物としてはトリアリールスルホニウムヒドロキシド、フェナシルスルホニウムヒドロキシド、2−オキソアルキル基を有するスルホニウムヒドロキシド、具体的にはトリフェニルスルホニウムヒドロキシド、トリス(t−ブチルフェニル)スルホニウムヒドロキシド、ビス(t−ブチルフェニル)ヨードニウムヒドロキシド、フェナシルチオフェニウムヒドロキシド、2−オキソプロピルチオフェニウムヒドロキシドなどがあげられる。オニウムカルボキシレート構造を有する化合物としてはオニウムヒドロキシド構造を有する化合物のアニオン部がカルボキシレートになったものであり、例えばアセテート、アダマンタンー1−カルボキシレート、パーフロロアルキルカルボキシレート等があげられる。トリアルキルアミン構造を有する化合物としては、トリ(n−ブチル)アミン、トリ(n−オクチル)アミン等を挙げることができる。アニリン化合物としては、2,6−ジイソプロピルアニリン、N,N−ジメチルアニリン等を挙げることができる。水酸基及び/又はエーテル結合を有するアルキルアミン誘導体としては、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリス(メトキシエトキシエチル)アミン等を挙げることができる。水酸基及び/又はエーテル結合を有するアニリン誘導体としては、N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アニリン等を挙げることができる。
これらの塩基性化合物は、単独であるいは2種以上で用いられる。塩基性化合物の使用量は、レジスト組成物の固形分を基準として、通常0.001〜10質量%、好ましくは0.01〜5質量%である。十分な添加効果を得る上で0.001質量%以上が好ましく、感度や非露光部の現像性の点で10質量%以下が好ましい。
〔4〕溶剤
本発明のポジ型レジスト組成物は、上記各成分を溶解する溶剤に溶かして支持体上に塗布する。ここで使用する溶剤としては、エチレンジクロライド、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、メチルエチルケトン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、2−メトキシエチルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、エチレンカーボネート、トルエン、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン等が好ましく、これらの溶剤を単独あるいは混合して使用する。
上記の中でも、好ましい溶剤としてはプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレンカーボネート、酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフランを挙げることができる。
各成分を溶剤に溶解し、調製されるレジスト組成物は、全固形分の濃度として、3〜25質量%であることが好ましく、5〜22質量%であることがより好ましく、7〜20質量%であることが更に好ましい。
本発明のこのようなポジ型レジスト組成物は基板上に塗布され、薄膜を形成する。この塗膜の膜厚は0.2〜1.2μmが好ましい。
使用することができる基板としては、通常のBareSi基板、SOG基板、あるいは次に記載の無機の反射防止膜を有する基板等を挙げることができる。
また、必要により、市販の無機あるいは有機反射防止膜を使用することができる。
反射防止膜としては、チタン、二酸化チタン、窒化チタン、酸化クロム、カーボン、α−シリコン等の無機膜型と、吸光剤とポリマー材料からなる有機膜型が用いることができる。前者は膜形成に真空蒸着装置、CVD装置、スパッタリング装置等の設備を必要とする。有機反射防止膜としては、例えば特公平7−69611号記載のジフェニルアミン誘導体とホルムアルデヒド変性メラミン樹脂との縮合体、アルカリ可溶性樹脂、吸光剤からなるものや、米国特許5294680号記載の無水マレイン酸共重合体とジアミン型吸光剤の反応物、特開平6−118631号記載の樹脂バインダーとメチロールメラミン系熱架橋剤を含有するもの、特開平6−118656号記載のカルボン酸基とエポキシ基と吸光基を同一分子内に有するアクリル樹脂型反射防止膜、特開平8−87115号記載のメチロールメラミンとベンゾフェノン系吸光剤からなるもの、特開平8−179509号記載のポリビニルアルコール樹脂に低分子吸光剤を添加したもの等が挙げられる。
また、有機反射防止膜として、ブリューワーサイエンス社製のDUV30シリーズや、DUV−40シリーズ、ARC25、シプレー社製のAC−2、AC−3、AR19、AR20等を使用することもできる。
上記レジスト液を精密集積回路素子の製造に使用されるような基板(例:シリコン/二酸化シリコン被覆)上に(必要により上記反射防止膜を設けられた基板上に)、スピナー、コーター等の適当な塗布方法により塗布、レジスト膜を形成し、レジスト膜を所定のマスクを通して、活性光線又は放射線により露光し、好ましくはベークを行い、現像することにより良好なレジストパターンを得ることができる。
活性光線又は放射線としては、好ましくは150nm〜250nmの波長の光、具体的には、KrFエキシマレーザー(248nm)、ArFエキシマレーザー(193nm)、F2エキシマレーザー(157nm)、X線、電子ビーム等が挙げられる。
現像に用いるアルカリ現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第一アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン等の第二アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第三アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド等の第四級アンモニウム塩、ピロール、ピヘリジン等の環状アミン類等のアルカリ性水溶液(通常0.1〜10質量%)を使用することができる。
更に、上記アルカリ性水溶液にアルコール類、界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
以下、本発明を実施例によって更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
以下の合成例において、特に断りがないかぎり、比及び%は、質量比及び質量%を意味する。
〔合成法(A1)〜(A3)、(B1)及び(B2)による下記繰り返し単位構成(1)を有する樹脂の合成〕
Figure 0004512340
尚、下記合成法(A1)〜(A3)、(B1)及び(B2)により合成した、上記繰り返し単位構成(1)を有する樹脂を、それぞれ樹脂(1−A1)〜(1−A3)、(1−B1)及び(1−B2)と呼ぶ。
合成法(A1):樹脂(1−A1)の合成
2−アダマンチル−2−プロピルメタクリレート、3,5−ジヒドロキシ−1−アダマンチルメタクリレート、ノルボルナンラクトンアクリレートを40/20/40(モル比)の割合で仕込み、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノメチルエーテル=60/40に溶解し、固形分濃度22%の溶液450gを調整した。この溶液に和光純薬工業(株)製重合開始剤V−501(4,4’−アゾビス(4−シアノバレリックアシッド)を1mol%加え、これを窒素雰囲気下、6時間かけて100℃に加熱したプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノメチルエーテル=60/40の混合溶液50gに滴下した。滴下終了後、反応液を2時間撹拌した。反応終了後、反応液を温室まで冷却し、ヘキサン/酢酸エチル=9/1の混合媒体5Lに晶折、折出した白色粉体を濾取し、目的物である樹脂(1−A1)を回収した。18CNMR及びポリマー酸価測定からポリマー組成比(2−アダマンチル−2−プロピルメタクリレート/3,5−ジヒドロキシ−1−アダマンチルメタクリレート/ノルボルナンラクトンアクリレート:a/b/c)を38/21/41(モル比)と求めると共にポリマー末端のCOOH基を確認した。また、GPC測定により求めた標準ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は8900、分散度(Mw/Mn)は2.0であった。
合成法(A2):樹脂(1−A2)の合成
2−アダマンチル−2−プロピルメタクリレート、3,5−ジヒドロキシ−1−アダマンチルメタクリレート、ノルボルナンラクトンアクリレートを40/20/40(モル比)の割合で仕込み、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノメチルエーテル=60/40に溶解し、固形分濃度22%の溶液450gを調整した。この溶液に和光純薬工業(株)製重合開始剤V−601(ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)を1mol%及びメルカプトプロピオン酸2mol%加え、これを窒素雰囲気下、6時間かけて80℃に加熱したプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノメチルエーテル=60/40の混合溶液50gに滴下した。滴下終了後、反応液を2時間撹拌した。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、ヘキサン/酢酸エチル=9/1の混合溶媒5Lに晶折、折出した白色粉体を濾取し、目的物である樹脂(1−A2)を回収した。18CNMR及びポリマー酸価測定からポリマー組成比(2−アダマンチル−2−プロピルメタクリレート/3,5−ジヒドロキシ−1−アダマンチルメタクリレート/ノルボルナンラクトンアクリレート:a/b/c)を38/21/41(モル比)と求めると共にポリマー末端のCOOH基を確認した。また、GPC測定により求めた標準ポリスチレン換算の重量平均分子量は8300、分散度は2.2であった。
合成法(A3):樹脂(1−A3)の合成
2−アダマンチル−2−プロピルメタクリレート、3,5−ジヒドロキシ−1−アダマンチルメタクリレート、ノルボルナンラクトンアクリレートを40/20/40(モル比)の割合で仕込み、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノメチルエーテル=60/40に溶解し、固形分濃度22%の溶液450gを調整した。この溶液に和光純薬工業(株)製重合開始剤V−601を1mol%及びチオサリチル酸3mol%加え、これを窒素雰囲気下、6時間かけて80℃に加熱したプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノメチルエーテル=60/40の混合溶液50gに滴下した。滴下終了後、反応液を2時間撹拌した。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、ヘキサン/酢酸エチル=9/1の混合溶媒5Lに晶折、折出した白色粉体を濾取し、目的物である樹脂(1−A3)を回収した。18CNMR及びポリマー酸価測定からポリマー組成比(2−アダマンチル−2−プロピルメタクリレート/3,5−ジヒドロキシ−1−アダマンチルメタクリレート/ノルボルナンラクトンアクリレート:a/b/c)を38/21/41(モル比)と求めると共にポリマー末端のCOOH基を確認した。また、GPC測定により求めた標準ポリスチレン換算の重量平均分子量は8200、分散度は2.2であった。
合成法(B1):比較樹脂(1−B1)の合成
2−アダマンチル−2−プロピルメタクリレート、3,5−ジヒドロキシ−1−アダマンチルメタクリレート、ノルボルナンラクトンアクリレートを40/20/40(モル比)の割合で仕込み、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノメチルエーテル=60/40に溶解し、固形分濃度22%の溶液450gを調整した。この溶液に和光純薬工業(株)製重合開始剤V−601を7mol%加え、これを窒素雰囲気下、6時間かけて80℃に加熱したプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノメチルエーテル=60/40の混合溶液50gに滴下した。滴下終了後、反応液を2時間撹拌した。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、ヘキサン/酢酸エチル=9/1の混合溶媒5Lに晶折、折出した白色粉体を濾取し、目的物である比較樹脂(1−B1)を回収した。18CNMR及びポリマー酸価測定からポリマー組成比(2−アダマンチル−2−プロピルメタクリレート/3,5−ジヒドロキシ−1−アダマンチルメタクリレート/ノルボルナンラクトンアクリレート:a/b/c)を38/21/41(モル比)と求めると共にポリマー末端にCOOH基が導入されていないことを確認した。また、GPC測定により求めた標準ポリスチレン換算の重量平均分子量は8400、分散度は2.1であった。
合成法(B2):比較樹脂(1−B2)の合成
2−アダマンチル−2−プロピルメタクリレート、3,5−ジヒドロキシ−1−アダマンチルメタクリレート、ノルボルナンラクトンアクリレートを40/20/40(モル比)の割合で仕込み、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノメチルエーテル=60/40に溶解し、固形分濃度22%の溶液450gを調整した。この溶液に和光純薬工業(株)製重合開始剤V−601を1mol%及びメルカプト酢酸2−エチルヘキシル2mol%加え、これを窒素雰囲気下、6時間かけて80℃に加熱したプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノメチルエーテル=60/40の混合溶液50gに滴下した。滴下終了後、反応液を2時間撹拌した。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、ヘキサン/酢酸エチル=9/1の混合溶媒5Lに晶折、折出した白色粉体を濾取し、目的物である樹脂(1−B2)を回収した。18CNMR及びポリマー酸価測定からポリマー組成比(2−アダマンチル−2−プロピルメタクリレート/3,5−ジヒドロキシ−1−アダマンチルメタクリレート/ノルボルナンラクトンアクリレート:a/b/c)を38/21/41(モル比)と求めると共にポリマー末端にCOOH基が導入されていないことを確認した。また、GPC測定により求めた標準ポリスチレン換算の重量平均分子量は8400、分散度は2.3であった。
また、表1に示す樹脂、比較樹脂を、上記合成法と同様の方法で合成した。
例えば、表1における樹脂(2−A2)は、下記に示す繰り返し単位構成(2)を有する樹脂を、モノマーを変更する以外は上記合成例(A2)と同様にして合成した樹脂である。
Figure 0004512340
Figure 0004512340
Figure 0004512340
実施例1〜14及び比較例1〜4
(ポジ型レジスト組成物の調製と評価)
表2に示した樹脂(2g)、
光酸発生剤(配合量は表2に示した)、
塩基性化合物(4mg)、
必要により界面活性剤(10mg)
を配合し、固形分10質量%となるように表2に示す溶剤に溶解した後、0.1μmのポリエチレン製フィルターで濾過し、実施例1〜14と比較例1〜4のポジ型レジスト組成物を調製した。尚、表2における各成分について複数使用の際の比率は質量比である。
〔プロセスウインドウ:コンタクトホールパターン〕
初めに反射防止膜としてBrewer Science社製ARC−29をスピンコーターを利用してシリコンウエハー上に厚さ78nmに塗布、乾燥した後、その上に得られたポジ型フォトレジスト組成物を塗布し、表1に示す温度(PB)で90秒間乾燥、膜厚300nmのポジ型フォトレジスト膜を作製し、それにArFエキシマレーザー(ASML社製PAS5500/1100ステッパー(NA0・75))で露光した。露光後の加熱処理を表1に示す温度(PEB)で90秒間行い、2.38質量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で現像、蒸留水でリンスし、レジストパターンプロファイルを得た。
透過率6%のハーフトーン位相差シフトマスクを用い、マスクサイズ140nm(420nmピッチ)のコンタクトホールパターンが120nmに再現する露光量を最適露光量E0として露光した。ベストフォーカスに対して±0.2μmデフォーカスした条件で、120nm±10%の線幅を再現する最高露光量をE1、最低露光量をE2としたとき、プロセスウインドウを以下のように定義した。
プロセスウインドウ(%)=(E1−E2)×100/E0
〔プロセスウインドウ:トレンチパターン〕
スピンコーターにてシリコンウエハ上にブリューワーサイエンス社製ARC29Aを78nm均一に塗布し、205℃で60秒間加熱乾燥を行い、反射防止膜を形成させた。その後、調製直後の各ポジ型レジスト組成物をスピンコーターで塗布し表1記載の温度で60秒乾燥(PB)を行い260nmのレジスト膜を形成させた。
このレジスト膜に対し、マスクを通してArFエキシマレーザーステッパー(ASML社製 PAS5500/1100 NA=0.75(2/3輪帯照明))で露光し、露光後直ちに表1記載の温度60秒間ホットプレート上で加熱(PEB)した。さらに2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で23℃で60秒間現像し、30秒間純水にてリンスした後、乾燥し、レジストパターンを得た。
マスクサイズ140nmのトレンチパターン(ピッチ280nm)について、120nmのサイズで再現する露光量を最適露光量(Edense)とし、ベストフォーカスに対して±0.3μmデフォーカスした条件で、120nm±10%の範囲の線幅を再現する最高露光量(E1)及び最低露光量(E2)としたとき、プロセスウインドウを以下のように定義した。
|(E1−E2)/Edense|×100(%)
表2における各成分の記号は以下を示す。
〔樹脂〕
樹脂は、合成した上記樹脂。
(R1): 特開2001−117232号公報の合成例1に従い、カルボキシル基を有する連鎖移動剤を使用して合成した、下記繰り返し単位を有する樹脂(a/b=49/51 重量平均分子量9800)
Figure 0004512340
〔光酸発生剤〕
表2における記号は、先に例示した光酸発生剤の具体例に対応している。
〔界面活性剤〕
1:メガファックF176(大日本インキ化学工業(株)製)(フッ素系)
2:メガファックR08(大日本インキ化学工業(株)製)
(フッ素及びシリコーン系)
3:ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)
4:ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル
5:トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)
〔塩基性化合物〕
1:N,N−ジヒドロキシエチルアニリン
2:N,N−ジブチルアニリン
3:トリオクチルアミン
4:トリフェニルイミダゾール
5:アンチピリン
6:2,6−ジイソプロピルアニリン
7:1,5−ジアザビシクロ〔4.3.0〕−5−ノネン(DBN)
〔溶剤〕
S1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
S2:プロピレングリコールモノメチルエーテル
S3:γ−ブチロラクトン
S4:シクロヘキサノン
S5:乳酸エチル
S6:酢酸ブチル
Figure 0004512340
本発明の組成物は、コンタクトホール及びトレンチパターン形成において広いプロセスウインドウをもつことがわかる。

Claims (4)

  1. (A)分子鎖の少なくとも一方の末端にカルボキシル基を有し、脂環ラクトン構造として、シクロヘキサンラクトン、ノルボルナンラクトン、又はアダマンタンラクトンを有する繰り返し単位を含有する、酸の作用により分解し、アルカリ現像液に対する溶解度が増大する樹脂、及び、(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物を含有するポジ型レジスト組成物。
  2. 樹脂(A)の脂環ラクトン構造がノルボルナンラクトン構造であることを特徴とする請求項1に記載のポジ型レジスト組成物。
  3. 樹脂(A)が、シクロヘキサンラクトン、ノルボルナンラクトン、又はアダマンタンラクトンを有する繰り返し単位として、下記一般式(A1)で表される繰り返し単位及び下記一般式(A2)で表される繰り返し単位の少なくともいずれかを含有することを特徴とする請求項1に記載のポジ型レジスト組成物。
    Figure 0004512340
    一般式(A1)中、R a は、水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1〜4のアルキル基を
    表す。
    1 は、単結合、エーテル基、エステル基、カルボニル基、アルキレン基、又はこれらを組み合わせた2価の基を表す。
    Lは、一般式(a−1)〜(a−5)のうちのいずれかで示される基を表す。
    Figure 0004512340
    一般式(a−1)〜(a−5)において、R 1 〜R 6 は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、又は−COOR 7 を表す。ここでR 7 はアルキル基を表す。R 1 〜R 6 の内の2つは、結合して環を形成してもよい。
    Figure 0004512340
    一般式(A2)において、R b は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、シアノ基、又はハロゲン原子を表す。A 2 は単結合、アルキレン基、シクロアルキレン基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基よりなる群から選択される単独あるいは2つ以上の基の組み合わせを表す。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のポジ型レジスト組成物によりレジスト膜を形成し、該
    レジスト膜を露光、現像することを特徴とするパターン形成方法。
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