JP2001117232A - 遠紫外線露光用ポジ型レジスト組成物 - Google Patents

遠紫外線露光用ポジ型レジスト組成物

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JP2001117232A JP29714599A JP29714599A JP2001117232A JP 2001117232 A JP2001117232 A JP 2001117232A JP 29714599 A JP29714599 A JP 29714599A JP 29714599 A JP29714599 A JP 29714599A JP 2001117232 A JP2001117232 A JP 2001117232A
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邦彦 児玉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】遠紫外光、とくにArFエキシマレーザー光
(波長193nm)を使用する上記ミクロフォトファブ
リケ−ション本来の性能向上技術の課題を解決すること
であり、具体的には、コンタクトホールパターン形成に
おいて、十分な感度及び解像力を有し、デフォーカスラ
チチュードに優れた遠紫外線露光用ポジ型レジスト組成
物を提供すること。 【解決手段】(A)特定の構造の繰り返し構造単位を有
する、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解速度
が増加する樹脂であり、更に、その分子鎖の少なくとも
一方の末端に特定の構造式で表される基を有する樹脂、
及び(B)活性光線または放射線の照射により酸を発生
する化合物、を含有する遠紫外線露光用ポジ型レジスト
組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超LSIや高容量
マイクロチップの製造等の超マイクロリソグラフィプロ
セスやその他のフォトファブリケ−ションプロセスに使
用するポジ型レジスト組成物に関するものである。更に
詳しくは、高解像度及び高感度で、デフォーカスラチチ
ュードの優れた遠紫外線露光用ポジ型レジスト組成物に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、集積回路はその集積度を益々高め
ており、超LSI等の半導体基板の製造においてはハー
フミクロン以下の線幅から成る超微細パターンの加工が
必要とされるようになってきた。その必要性を満たすた
めにフォトリソグラフィーに用いられる露光装置の使用
波長は益々短波化し、今では、遠紫外線の中でも短波長
のエキシマレーザー光(XeCl、KrF、ArF等)
を用いることが検討されるまでになってきている。この
波長領域におけるリソグラフィーのパターン形成に用い
られるものとして、化学増幅系レジストがある。
【0003】一般に化学増幅系レジストは、通称2成分
系、2.5成分系、3成分系の3種類に大別することが
できる。2成分系は、光分解により酸を発生する化合物
(以後、光酸発生剤という)とバインダー樹脂とを組み
合わせている。該バインダー樹脂は、酸の作用により分
解して、樹脂のアルカリ現像液中での溶解性を増加させ
る基(酸分解性基ともいう)を分子内に有する樹脂であ
る。2.5成分系はこうした2成分系に更に酸分解性基
を有する低分子化合物を含有する。3成分系は光酸発生
剤とアルカリ可溶性樹脂と上記低分子化合物を含有する
ものである。
【0004】上記化学増幅系レジストは紫外線や遠紫外
線照射用のフォトレジストに適しているが、その中でさ
らに使用上の要求特性に対応する必要がある。ArF光
源用のフォトレジスト組成物としては、部分的にヒドロ
キシ化したスチレン系樹脂よりもさらに吸収の少ない
(メタ)アクリル系樹脂を光によつて酸を発生する化合
物と組み合わせたフォトレジスト組成物が提案されてい
る。例えば特開平7−199467号、同7−2523
24号等がある。中でも特開平6−289615号では
アクリル酸のカルボキシル基の酸素に3級炭素有機基が
エステル結合した樹脂が開示されている。
【0005】さらに特開平7−234511号ではアク
リル酸エステルやフマル酸エステルを繰り返し構造単位
とする酸分解性樹脂が開示されているが、パターンプロ
ファイル、基板密着性等が不十分であり、満足な性能が
得られていないのが実情である。
【0006】更にまた、ドライエッチング耐性付与の目
的で脂環式炭化水素部位が導入された樹脂が提案されて
いる。特開平9−73173号、特開平9−90637
号、特開平10−161313号公報には、脂環式基を
含む構造で保護されたアルカリ可溶性基と、そのアルカ
リ可溶性基が酸により脱離して、アルカリ可溶性となら
しめる構造単位を含む酸感応性化合物を用いたレジスト
材料が記載されている。
【0007】また、特開平9−90637号、同10−
207069号、同10−274852号公報には、特
定ラクトン構造を有する酸分解性樹脂を含むレジスト組
成物が記載されている。
【0008】ArF露光用の化学増幅系フォトレジスト
において、上記のように酸分解性基を含有する樹脂が種
々検討されてきたが、未だ改善の余地が存在した。即
ち、波長193nmの放射に対する十分な感度及び解像
力が両立した化学増幅系フォトレジストに用いる酸分解
性樹脂が要求されている。
【0009】化学増幅系レジストにおけるアルカリ溶解
性は、解像度や現像性に関連する重要な要因であり、ア
ルカリ溶解性の制御を側鎖カルボキシル基の含有率によ
って行われている。しかし該樹脂を含有するフォトレジ
スト組成物の現像性および基板への密着性が不充分であ
るという欠点があった。特開平10−55069号公報
には分子鎖の少なくとも一方の末端に、−X−COOH
(Xは特定の2価の基を示す)で表される基を有し、か
つ酸の作用によってアルカリ現像液に対する溶解性が増
大する樹脂と、光の照射により酸を発生する光酸発生剤
とを含有する、遠紫外線に対する透明性が高く、かつ基
板への密着性が優れ、しかも感度、解像度、現像性等に
も優れた感放射線性樹脂組成物が開示されている。
【0010】更に、半導体デバイスの製造において、微
細な線幅を形成する目的とは別に、半導体デバイスの電
極用金属を半導体表面まで通す穴、即ちコンタクトホー
ルの形式に関しても微小化が進んでおり、これに適した
ポジ型フォトレジスト組成物が要求されている。ところ
が、これまで微小なコンタクトホールをあけるために、
どの様にレジスト素材を設計すればよいか全く知られて
いなかった。必ずしも上記のような微細な線幅を得るの
に適したレジストがコンタクトホール用途にも適さない
ことがわかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、遠紫外光、とくにArFエキシマレーザー光(波長
193nm)を使用する上記ミクロフォトファブリケ−
ション本来の性能向上技術の課題を解決することであ
り、具体的には、コンタクトホールパターン形成におい
て、十分な感度及び解像力を有し、デフォーカスラチチ
ュードに優れた遠紫外線露光用ポジ型レジスト組成物を
提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、ポジ型化
学増幅系レジスト組成物の構成材料を鋭意検討した結
果、特定の構造の繰り返し構造単位を有し、更に特定の
末端構造を有する酸分解性樹脂を使用することにより、
本発明の目的が達成されることを知り、本発明に至っ
た。即ち、上記目的は下記構成によって達成される。 (1)(A)下記一般式(I)及び(II)で示される繰
り返し構造単位を含有し、酸の作用によりアルカリ現像
液に対する溶解速度が増加する樹脂であり、更に、その
分子鎖の少なくとも一方の末端に下記構造式(1)で表
される基を有する樹脂、
【0013】
【化4】
【0014】(上記一般式(I)、(II)中、R1は、水
素原子又はメチル基を表す。R2は炭素数1〜4のアル
キル基を表す。Wは、単結合、アルキレン基、エーテル
基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基よりな
る群から選択される単独あるいは2つ以上の基の組み合
わせを表す。Ra,Rb,Rc,Rd,Reは各々独立
に、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
m,nは、各々独立に0〜3の整数を表し、m+nは、
2以上6以下である。) −X1−A1 (1) (式中、X1は−A2 −、−S−A2 −、−O−A
2 −、−NH−A2 −、−NA3 −A2 −、A1はアル
コキシ基、水酸基、カルボキシル基、−COO−A3
−CONH−A3 、−CONHSO2 −A3 、−CON
2 、A2 は炭素数1〜20の2価の炭化水素基、A3
はアルキル基を示す。)及び(B)活性光線又は放射線
の照射により酸を発生する化合物を含有することを特徴
とする遠紫外線露光用ポジ型レジスト組成物。 (2)上記(A)酸の作用によりアルカリ現像液に対す
る溶解速度が増加する樹脂が下記一般式(III-a)〜(I
II-d)で示される繰り返し構造単位のうち少なくとも
1種を含有することを特徴とする上記(1)に記載のポ
ジ型レジスト組成物。
【0015】
【化5】
【0016】(上記式中、R1は、水素原子又はメチル
基を表す。R3〜R10は、各々独立に、水素原子又は置
換基を有していてもよいアルキル基を表す。Rは、水素
原子あるいは、置換基を有していてもよい、アルキル
基、環状アルキル基、アリール基又はアラルキル基を表
す。mは、1〜10の整数を表す。Xは、単結合又は、
置換基を有していてもよい、アルキレン基、環状アルキ
レン基、アリーレン基あるいは、エーテル基、チオエー
テル基、カルボニル基、エステル基、アミド基、スルフ
ォンアミド基、ウレタン基、ウレア基からなる群から選
択される単独、あるいはこれらの基の少なくとも2つ以
上が組み合わされ、酸の作用により分解しない2価の基
を表す。Zは、単結合、エーテル基、エステル基、アミ
ド基、アルキレン基、又はこれらを組み合わせた2価の
基を表す。R11は、単結合、アルキレン基、アリーレン
基、又はこれらを組み合わせた2価の基を表す。R12
置換基を有していてもよい、アルキル基、環状アルキル
基、アリール基又はアラルキル基を表す。R13は、アル
キレン基、アリーレン基、又はこれらを組み合わせた2
価の基を表す。R14は、水素原子あるいは、置換基を有
していてもよい、アルキル基、環状アルキル基、アルケ
ニル基、アリール基又はアラルキル基を表す。Aは、下
記に示す官能基のいずれかを表す。)
【0017】
【化6】
【0018】(3)フッ素系及び/又はシリコン系界面
活性剤を含有することを特徴とする上記(1)又は
(2)に記載の遠紫外線露光用ポジ型レジスト組成物。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明に使用する成分につ
いて詳細に説明する。まず、酸の作用により分解してア
ルカリ現像液中での溶解性が増大する樹脂の分子鎖の少
なくとも一方の末端に上記構造式(1)で表される基を
有する重合体の末端基、−X1−A1、について説明す
る。上記構造式(1)において、X1は−A2 −、−S
−A2 −、−O−A2 −、−NH−A2 −、−NA3
2 −で表される2価の基を示し、A2 は置換基を有す
ることができる炭素数1〜20の2価の炭化水素基を示
し、A3 はアルキル基を示す、A1はアルコキシ基、水
酸基、カルボキシル基、−COO−A3、−CONH−
3 、−CONHSO2 −A3 、−CONH2 を表す。
【0020】A2 の炭素数1〜20の2価の炭化水素基
としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレ
ン基、テトラメチレン基、1,2−ブチレン基、1,3
−ブチレン基、2,3−ブチレン基、ペンタメチレン
基、ヘキサメチレン基等のアルキレン基;エチリデン
基、プロピリデン基、i−プロピリデン基、ブチリデン
基、ペンチリデン基、ヘキシリデン基等のアルキリデン
基;1,2−シクロペンチレン基、1,3−シクロペン
チレン基、1,2−シクロヘキシレン基、1,3−シク
ロヘキシレン基、1,4−シクロヘキシレン基、1,2
−シクロヘプチレン基、1,3−シクロヘプチレン基、
1,4−シクロヘプチレン基等のシクロアルキレン基;
1,2−フェニレン基、1,3−フェニレン基、1,4
−フェニレン基、2,3−トリレン基、2,4−トリレ
ン基、2,5−トリレン基、1,4−ナフチレン基等の
アリーレン基;o−キシリレン基、m−キシリレン基、
p−キシリレン基等のアラルキレン基等を挙げることが
できる。また、これらの炭化水素基に対する置換基とし
ては、例えば、−CN、−C(=O)A4 (式中、A4
は炭素数1〜4のアルキル基を示す。)等を挙げること
ができる。ここで、A4 のアルキル基としては、例え
ば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピ
ル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル
基、t−ブチル基等を挙げることができる。これらの置
換基は、前記炭化水素基の適宜の位置に存在することが
できる。A3 におけるアルキル基としては、例えば、メ
チル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、
n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−
ブチル基等を挙げることができる。A1におけるアルコ
キシ基としては、置換基を有してもよい、メトキシ基、
エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキ
シ基等が挙げられる。
【0021】上記の中でも、X1としては−A2 −、−
S−A2 −、−NH−A2 −が好ましく、A2 としては
メチレン基、エチレン基、直鎖、または分岐のあるプロ
ピレン基、直鎖、または分岐のあるブチレン基、直鎖、
または分岐のあるヘキシレン基、シクロペンチレン基、
シクロヘキシレン基、シアノ基置換の直鎖、または分岐
のあるプロピレン基、シアノ基置換の直鎖、または分岐
のあるブチレン基、シアノ基置換の直鎖、または分岐の
あるヘキシレン基である。A1としてはメトキシ基、エ
トキシ基、プロポキシ基、水酸基、カルボキシル基、メ
トキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、N−メチ
ルアミノカルボニル基、N−エチルアミノカルボニル基
が好ましい。
【0022】分子鎖の少なくとも一方の末端に上記構造
式(1)で表される基を有する重合体樹脂は種々の繰り
返し単位を与える単量体と共に、下記に示すように、特
定の重合開始剤および/または特定の連鎖移動剤、ラジ
カル停止剤を用い、ラジカル重合、アニオン重合、グル
ープトランスファー重合(GTP)等により共重合する
ことによって得ることができる。樹脂の合成方法として
は、例えば、下記(a)〜(c)の方法を挙げることが
できる。但し、(a)〜(c)の方法における、下記反
応例において、Mは繰り返し単位を与える任意の単量体
を意味し、M*は単量体Mからなる繰り返し単位を意味
し、nはMおよびM*の数を表す整数である。 (a)−X1−A1基を有するラジカル開始剤を用いて共
重合する方法。この方法の反応例を、下記式に示す。
【0023】
【化7】
【0024】これらのラジカル重合開始剤の具体例とし
ては、例えば、開始剤に親水基が結合しているジメチル
アゾビス(2−メチルプロピオネート)、2,2−アゾ
ビス〔2−(ヒドロキシメチル)プロピオニトリル〕等
を挙げることができる。
【0025】(b)−X1−A1基を有する連鎖移動剤の
存在下でラジカル共重合する方法。この方法の反応例
を、下記式に示す。
【0026】
【化8】
【0027】−X1−A1基を有する連鎖移動剤の具体例
としては、例えば、メルカプトエタノール、1−メルカ
プト−2−プロパノール、3−メルカプト−1−プロパ
ノール、3−メルカプト−2−プタノール、3−メルカ
プト−1,2−プロパンジオール、2−メトキシエチル
メルカプタン、メルカプト酢酸メチル、メルカプトプロ
ピオン酸メチル、メルカプトアセトアミド、N−メチル
メルカプトアセトアミド、N−メタンスルフォニルメル
カプトアセトアミド。
【0028】(c)ラジカル共重合において、−X1
1基を有するラジカル停止剤を適宜の重合段階で添加
する方法。この方法の反応例を、下記式に示す。
【0029】
【化9】
【0030】−X1−A1基を有するラジカル停止剤の具
体例としては、例えば、2−ブロモエタノール、3−ブ
ロモプロパノール、ブロモエチルメチルエーテル、ブロ
モエチルエチルエーテル、ブロモメチルアセテート、2
−ブロモエチルアセテート、エチルブロモアセテート。
【0031】前記(a)〜(c)の方法のいずれであっ
ても、本発明の遠紫外線露光用ポジ型フォトレジスト組
成物の性能に優劣はない。また本発明においては、樹脂
に−X1−A1基を導入する方法は、該基が分子鎖末端に
存在する限りでは特に限定されるものではなく、前記
(a)〜(c)以外の方法を採用することもできる。
【0032】以下、(B)の樹脂における、末端の式
(1)以外の、酸の作用により分解し、アルカリ現像液
中での溶解性が増加する樹脂の重合体鎖(酸分解性樹脂
ともいう)について説明する。酸分解性樹脂の繰り返し
構造単位を示す一般式(I)、(II)において、R2
Ra〜Rdの炭素数1〜4のアルキル基としては、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブ
チル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル
基等を挙げることができる。酸分解性樹脂の繰り返し構
造単位を示す一般式(II)において、Wのアルキレン基
としては、下記のX,Z,R11,R13で表されるアルキ
レン基と同様の基を表す。
【0033】酸分解性樹脂は、一般式(III-a)〜(III
-d)で示される繰り返し構造単位を含有することが好ま
しい。一般式(III-a)〜(III-d)において、R3〜R
10、R、R12、R14のアルキル基は、直鎖状、分岐状い
ずれでもよく、また置換基を有していてもよい。直鎖状
あるいは分岐状のアルキル基としては、炭素数1〜12
のものが好ましく、より好ましくは炭素数1〜10のも
のであり、具体的にメチル基、エチル基、プロピル基、
イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec
−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、
ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基を好まし
く挙げることができる。R、R12、R14の環状のアルキ
ル基としては、炭素数3〜30のものが挙げられ、具体
的には、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロ
ヘキシル基、アダマンチル基、ノルボルニル基、ボロニ
ル基、トリシクロデカニル基、ジシクロペンテニル基、
ノボルナンエポキシ基、メンチル基、イソメンチル基、
ネオメンチル基、テトラシクロドデカニル基、ステロイ
ド残基等を挙げることができる。
【0034】R、R12、R14のアリール基としては、炭
素数6〜20のものが挙げられ、置換基を有していても
よい。具体的にはフェニル基、トリル基、ナフチル基等
が挙げられる。R、R12、R14のアラルキル基として
は、炭素数7〜20のものが挙げられ、置換基を有して
いてもよい。具体的には、ベンジル基、フェネチル基、
クミル基等が挙げられる。R14のアルケニル基として
は、炭素数2〜6のアルケニル基が挙げられ、具体的に
はビニル基、プロペニル基、アリル基、ブテニル基、ペ
ンテニル基、ヘキセニル基、シクロペンテニル基、シク
ロヘキセニル基、3−オキソシクロヘキセニル基、3−
オキソシクロペンテニル基、3−オキソインデニル基等
が挙げられる。これらのうち環状のアルケニル基は、酸
素原子を含んでいてもよい。
【0035】連結基Xとしては、置換基を有していても
よい、アルキレン基、環状アルキレン基、アリーレン基
あるいは、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル
基、エステル基、アミド基、スルフォンアミド基、ウレ
タン基、ウレア基からなる群から選択される単独、ある
いはこれらの基の少なくとも2つ以上が組み合わされ、
酸の作用により分解しない2価の基が挙げられる。
【0036】Zは、単結合、エーテル基、エステル基、
アミド基、アルキレン基、又はこれらを組み合わせた2
価の基を表す。R11は、単結合、アルキレン基、アリー
レン基、又はこれらを組み合わせた2価の基を表す。R
13は、アルキレン基、アリーレン基、又はこれらを組み
合わせた2価の基を表す。X、R11、R13において、ア
リーレン基としては、炭素数6〜10のものが挙げら
れ、置換基を有していてもよい。具体的にはフェニレン
基、トリレン基、ナフチレン基等が挙げられる。Xの環
状アルキレン基としては、前述の環状アルキル基が2価
になったものが挙げられる。X、Z、R11、R13におけ
るアルキレン基としては、下記式で表される基を挙げる
ことができる。 −〔C(Rf)(Rg)〕r− 上記式中、Rf、Rgは、水素原子、アルキル基、置換
アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基を表
し、両者は同一でも異なっていてもよい。アルキル基と
しては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピ
ル基、ブチル基等の低級アルキル基が好ましく、更に好
ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピ
ル基から選択される。置換アルキル基の置換基として
は、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基を挙げること
ができる。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキ
シ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4のも
のを挙げることができる。ハロゲン原子としては、塩素
原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を挙げること
ができる。rは1〜10の整数である。連結基Xの具体
例を以下に示すが本発明の内容がこれらに限定されるも
のではない。
【0037】
【化10】
【0038】上記アルキル基、環状アルキル基、アルケ
ニル基、アリール基、アラルキル基、アルキレン基、環
状アルキレン基、アリーレン基における更なる置換基と
しては、カルボキシル基、アシルオキシ基、シアノ基、
アルキル基、置換アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、
アルコキシ基、アセチルアミド基、アルコキシカルボニ
ル基、アシル基が挙げられる。ここでアルキル基として
は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シ
クロペンチル基等の低級アルキル基を挙げることができ
る。置換アルキル基の置換基としては、水酸基、ハロゲ
ン原子、アルコキシ基を挙げることができる。アルコキ
シ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ
基、ブトキシ基等の炭素数1〜4のものを挙げることが
できる。アシルオキシ基としては、アセトキシ基等が挙
げられる。ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原
子、フッ素原子、沃素原子等を挙げることができる。
【0039】以下、一般式(III-b)における側鎖の構造
の具体例として、Xを除く側鎖の構造を以下に示すが、
これらに限定されるものではない。
【0040】
【化11】
【0041】以下、一般式(III-c)で示される繰り返し
構造単位に相当するモノマーの具体例を示すが、これら
に限定されるものではない。
【0042】
【化12】
【0043】
【化13】
【0044】
【化14】
【0045】以下、一般式(III-d)で示される繰り返し
構造単位の具体例を示すが、これらに限定されるもので
はない。
【0046】
【化15】
【0047】
【化16】
【0048】
【化17】
【0049】一般式(III-b)において、R3〜R10として
は、水素原子、メチル基が好ましい。Rとしては、水素
原子、炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。mは、1
〜6が好ましい。一般式(III-c)において、R11として
は、単結合、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、
ブチレン基等のアルキレン基が好ましく、R12として
は、メチル基、エチル基等の炭素数1〜10のアルキル
基、シクロプロピル基、シクロヘキシル基、樟脳残基等
の環状アルキル基、ナフチル基、ナフチルメチル基が好
ましい。Zは、単結合、エーテル結合、エステル結合、
炭素数1〜6のアルキレン基、あるいはそれらの組み合
わせが好ましく、より好ましくは単結合、エステル結合
である。一般式(III-d)において、R13としては、炭素
数1〜4のアルキレン基が好ましい。R14としては、置
換基を有していてもよい、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、イソプロピル基、ブチル基、ネオペンチル基、オ
クチル基等の炭素数1〜8のアルキル基、シクロヘキシ
ル基、アダマンチル基、ノルボルニル基、ボロニル基、
イソボロニル基、メンチル基、モルホリノ基、4−オキ
ソシクロヘキシル基、置換基を有していてもよい、フェ
ニル基、トルイル基、メシチル基、ナフチル基、樟脳残
基が好ましい。これらの更なる置換基としては、フッ素
原子等のハロゲン原子、炭素数1〜4のアルコキシ基等
が好ましい。
【0050】一般式(III-a)〜(III-d)の中でも、一般式
(III-b)及び一般式(III-d)で示される繰り返し構造単位
が好ましい。
【0051】(B)成分である酸分解性樹脂は、上記の
繰り返し構造単位以外に、ドライエッチング耐性や標準
現像液適性、基板密着性、レジストプロファイル、さら
にレジストの一般的な必要な特性である解像力、耐熱
性、感度等を調節する目的で様々な繰り返し構造単位を
含有することができる。
【0052】このような繰り返し構造単位としては、下
記の単量体に相当する繰り返し構造単位を挙げることが
できるが、これらに限定されるものではない。これによ
り、酸分解性樹脂に要求される性能、特に、(1)塗布
溶剤に対する溶解性、(2)製膜性(ガラス転移点)、
(3)アルカリ現像性、(4)膜べり(親疎水性、アル
カリ可溶性基選択)、(5)未露光部の基板への密着
性、(6)ドライエッチング耐性、等の微調整が可能と
なる。このような単量体として、例えばアクリル酸エス
テル類、メタクリル酸エステル類、アクリルアミド類、
メタクリルアミド類、アリル化合物、ビニルエーテル
類、ビニルエステル類等から選ばれる付加重合性不飽和
結合を1個有する化合物等を挙げることができる。
【0053】具体的には、以下の単量体を挙げることが
できる。 アクリル酸エステル類(好ましくはアルキル基の炭素数
が1〜10のアルキルアクリレート):アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル
酸アミル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸エチ
ルヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−t−オ
クチル、クロルエチルアクリレート、2−ヒドロキシエ
チルアクリレート2,2−ジメチルヒドロキシプロピル
アクリレート、5−ヒドロキシペンチルアクリレート、
トリメチロールプロパンモノアクリレート、ペンタエリ
スリトールモノアクリレート、ベンジルアクリレート、
メトキシベンジルアクリレート、フルフリルアクリレー
ト、テトラヒドロフルフリルアクリレート等。
【0054】メタクリル酸エステル類(好ましくはアル
キル基の炭素数が1〜10のアルキルメタアクリレー
ト):メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、
プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレー
ト、アミルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、
シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレー
ト、クロルベンジルメタクリレート、オクチルメタクリ
レート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、4−ヒ
ドロキシブチルメタクリレート、5−ヒドロキシペンチ
ルメタクリレート、2,2−ジメチル−3−ヒドロキシ
プロピルメタクリレート、トリメチロールプロパンモノ
メタクリレート、ペンタエリスリトールモノメタクリレ
ート、フルフリルメタクリレート、テトラヒドロフルフ
リルメタクリレート等。
【0055】アクリルアミド類:アクリルアミド、N−
アルキルアクリルアミド(アルキル基としては炭素数1
〜10のもの、例えばメチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、t−ブチル基、ヘプチル基、オクチル
基、シクロヘキシル基、ヒドロキシエチル基等があ
る。)、N,N−ジアルキルアクリルアミド(アルキル
基としては炭素数1〜10のもの、例えばメチル基、エ
チル基、ブチル基、イソブチル基、エチルヘキシル基、
シクロヘキシル基等がある)、N−ヒドロキシエチル−
N−メチルアクリルアミド、N−2−アセトアミドエチ
ル−N−アセチルアクリルアミド等。
【0056】メタクリルアミド類:メタクリルアミド、
N−アルキルメタクリルアミド(アルキル基としては炭
素数1〜10のもの、例えばメチル基、エチル基、t−
ブチル基、エチルヘキシル基、ヒドロキシエチル基、シ
クロヘキシル基等がある)、N,N−ジアルキルメタク
リルアミド(アルキル基としてはエチル基、プロピル
基、ブチル基等がある)、N−ヒドロキシエチル−N−
メチルメタクリルアミド等。
【0057】アリル化合物:アリルエステル類(例えば
酢酸アリル、カプロン酸アリル、カプリル酸アリル、ラ
ウリン酸アリル、パルミチン酸アリル、ステアリン酸ア
リル、安息香酸アリル、アセト酢酸アリル、乳酸アリル
等)、アリルオキシエタノール等。
【0058】ビニルエーテル類:アルキルビニルエーテ
ル(例えばヘキシルビニルエーテル、オクチルビニルエ
ーテル、デシルビニルエーテル、エチルヘキシルビニル
エーテル、メトキシエチルビニルエーテル、エトキシエ
チルビニルエーテル、クロルエチルビニルエーテル、1
−メチル−2,2−ジメチルプロピルビニルエーテル、
2−エチルブチルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビ
ニルエーテル、ジエチレングリコールビニルエーテル、
ジメチルアミノエチルビニルエーテル、ジエチルアミノ
エチルビニルエーテル、ブチルアミノエチルビニルエー
テル、ベンジルビニルエーテル、テトラヒドロフルフリ
ルビニルエーテル等。
【0059】ビニルエステル類:ビニルブチレート、ビ
ニルイソブチレート、ビニルトリメチルアセテート、ビ
ニルジエチルアセテート、ビニルバレート、ビニルカプ
ロエート、ビニルクロルアセテート、ビニルジクロルア
セテート、ビニルメトキシアセテート、ビニルブトキシ
アセテート、ビニルアセトアセテート、ビニルラクテー
ト、ビニル−β−フェニルブチレート、ビニルシクロヘ
キシルカルボキシレート等。
【0060】イタコン酸ジアルキル類:イタコン酸ジメ
チル、イタコン酸ジエチル、イタコン酸ジブチル等。 フマール酸のジアルキルエステル類又はモノアルキルエ
ステル類;ジブチルフマレート等。
【0061】その他クロトン酸、イタコン酸、無水マレ
イン酸、マレイミド、アクリロニトリル、メタクリロニ
トリル、マレイロニトリル等。
【0062】その他にも、上記種々の繰り返し構造単位
に相当する単量体と共重合可能である付加重合性の不飽
和化合物であれば、共重合されていてもよい。
【0063】酸分解性樹脂において、各繰り返し構造単
位の含有モル比はレジストのドライエッチング耐性や標
準現像液適性、基板密着性、レジストプロファイル、さ
らにはレジストの一般的な必要性能である解像力、耐熱
性、感度等を調節するために適宜設定される。
【0064】酸分解性樹脂中の一般式(I)で示される
繰り返し構造単位の含有量は、全繰り返し構造単位中、
30〜80モル%が好ましく、より好ましくは32〜7
5モル%、更に好ましくは35〜70モル%である。ま
た、酸分解性樹脂中、一般式(II)で示される繰り返し
構造単位の含有量は、全繰り返し構造単位中、30〜7
0モル%が好ましく、より好ましくは32〜68モル
%、更に好ましくは35〜65モル%である。酸分解性
樹脂中、一般式(III-a)〜(III-d)で表される繰り返し
構造単位の含有量は、全繰り返し構造単位中0〜20モ
ル%が好ましく、より好ましくは0〜18モル%、更に
好ましくは0〜16モル%である。
【0065】また、上記更なる共重合成分の単量体に基
づく繰り返し構造単位の樹脂中の含有量も、所望のレジ
ストの性能に応じて適宜設定することができるが、一般
的に、一般式(I)及び(II)で示される繰り返し構造
単位を合計した総モル数に対して99モル%以下が好ま
しく、より好ましくは90モル%以下、さらに好ましく
は80モル%以下である。
【0066】上記のような酸分解性樹脂の分子量は、重
量平均(Mw:GPC法によるポリスチレン換算値)
で、好ましくは1,000〜1,000,000、より
好ましくは1,500〜500,000、更に好ましく
は2,000〜200,000、より更に好ましくは
2,500〜100,000の範囲であり、大きい程、
耐熱性等が向上する一方で、現像性等が低下し、これら
のバランスにより好ましい範囲に調整される。本発明に
用いる酸分解性樹脂は、常法に従って(例えばラジカル
重合)合成することができる。
【0067】本発明のポジ型レジスト組成物において、
酸分解性樹脂のレジスト組成物全体中の配合量は、全固
形分中40〜99.99重量%が好ましく、より好まし
くは50〜99.97重量%である。
【0068】以下に、(A)成分である酸分解性樹脂の
繰り返し構造単位の組み合わせの好ましい具体例を示
す。
【0069】
【化18】
【0070】
【化19】
【0071】
【化20】
【0072】
【化21】
【0073】次に、(B)活性光線又は放射線の照射に
より酸を発生する化合物(光酸発生剤)について説明す
る。本発明で用いられる光酸発生剤は、活性光線又は放
射線の照射により酸を発生する化合物である。本発明で
使用される光酸発生剤としては、光カチオン重合の光開
始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色素類の光消色剤、
光変色剤、あるいはマイクロレジスト等に使用されてい
る公知の光(400〜200nmの紫外線、遠紫外線、
特に好ましくは、g線、h線、i線、KrFエキシマレ
ーザー光)、ArFエキシマレーザー光、電子線、X
線、分子線又はイオンビームにより酸を発生する化合物
及びそれらの混合物を適宜に選択して使用することがで
きる。
【0074】また、その他の本発明に用いられる光酸発
生剤としては、たとえばジアゾニウム塩、アンモニウム
塩、ホスホニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム
塩、セレノニウム塩、アルソニウム塩等のオニウム塩、
有機ハロゲン化合物、有機金属/有機ハロゲン化物、o
−ニトロベンジル型保護基を有する光酸発生剤、イミノ
スルフォネ−ト等に代表される光分解してスルホン酸を
発生する化合物、ジスルホン化合物、ジアゾケトスルホ
ン、ジアゾジスルホン化合物等を挙げることができる。
また、これらの光により酸を発生する基、あるいは化合
物をポリマーの主鎖又は側鎖に導入した化合物を用いる
ことができる。
【0075】さらにV.N.R.Pillai,Synthesis,(1),1(198
0)、A.Abad etal,Tetrahedron Lett.,(47)4555(1971)、
D.H.R.Barton etal,J.Chem.Soc.,(C),329(1970)、米国
特許第3,779,778号、欧州特許第126,712号等に記載の光
により酸を発生する化合物も使用することができる。
【0076】上記電子線の照射により分解して酸を発生
する化合物の中で、特に有効に用いられるものについて
以下に説明する。 (1)トリハロメチル基が置換した下記一般式(PAG
1)で表されるオキサゾール誘導体又は一般式(PAG
2)で表されるS−トリアジン誘導体。
【0077】
【化22】
【0078】式中、R201は置換もしくは未置換のアリ
ール基、アルケニル基、R202は置換もしくは未置換の
アリール基、アルケニル基、アルキル基、−C(Y)3
をしめす。Yは塩素原子又は臭素原子を示す。具体的に
は以下の化合物を挙げることができるがこれらに限定さ
れるものではない。
【0079】
【化23】
【0080】(2)下記の一般式(PAG3)で表され
るヨードニウム塩、又は一般式(PAG4)で表される
スルホニウム塩。
【0081】
【化24】
【0082】ここで式Ar1、Ar2は、各々独立に、置
換もしくは未置換のアリール基を示す。R203、R204
205は、各々独立に、置換もしくは未置換のアルキル
基、アリール基を示す。
【0083】Z-は、対アニオンを示し、例えばB
4 -、AsF6 -、PF6 -、SbF6 -、SiF6 2-、Cl
4 -、CF3SO3 -等のパーフルオロアルカンスルホン
酸アニオン、ペンタフルオロベンゼンスルホン酸アニオ
ン、ナフタレン−1−スルホン酸アニオン等の縮合多核
芳香族スルホン酸アニオン、アントラキノンスルホン酸
アニオン、スルホン酸基含有染料等を挙げることがで
きるがこれらに限定されるものではない。
【0084】またR203、R204、R205のうちの2つ及
びAr1、Ar2はそれぞれの単結合又は置換基を介して
結合してもよい。
【0085】具体例としては以下に示す化合物が挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。
【0086】
【化25】
【0087】
【化26】
【0088】
【化27】
【0089】
【化28】
【0090】
【化29】
【0091】
【化30】
【0092】
【化31】
【0093】一般式(PAG3)、(PAG4)で示さ
れる上記オニウム塩は公知であり、例えば、米国特許第
2,807,648 号及び同4,247,473号、特開昭53-101,331号
等に記載の方法により合成することができる。
【0094】(3)下記一般式(PAG5)で表される
ジスルホン誘導体又は一般式(PAG6)で表されるイ
ミノスルホネート誘導体。
【0095】
【化32】
【0096】式中、Ar3、Ar4は、各々独立に、置換
もしくは未置換のアリール基を示す。R206は置換もし
くは未置換のアルキル基、アリール基を示す。Aは置換
もしくは未置換のアルキレン基、アルケニレン基、アリ
ーレン基を示す。具体例としては以下に示す化合物が挙
げられるが、これらに限定されるものではない。
【0097】
【化33】
【0098】
【化34】
【0099】
【化35】
【0100】(4)下記一般式(PAG7)で表される
ジアゾジスルホン誘導体。
【0101】
【化36】
【0102】ここでRは、直鎖、分岐又は環状アルキル
基、あるいは置換していてもよいアリール基を表す。具
体例としては以下に示す化合物が挙げられるが、これら
に限定されるものではない。
【0103】
【化37】
【0104】これらの光酸発生剤の添加量は、組成物中
の固形分を基準として、通常0.001〜40重量%の
範囲で用いられ、好ましくは0.01〜20重量%、更
に好ましくは0.1〜5重量%の範囲で使用される。光
酸発生剤の添加量が、0.001重量%より少ないと感
度が低くなり、また添加量が40重量%より多いとレジ
ストの光吸収が高くなりすぎ、プロファイルの悪化や、
プロセス(特にベーク)マージンが狭くなり好ましくな
い。
【0105】本発明のポジ型レジスト組成物には、必要
に応じて更に上記(B)成分以外の酸分解性溶解阻止化
合物、染料、可塑剤、界面活性剤、光増感剤、有機塩基
性化合物、及び現像液に対する溶解性を促進させる化合
物等を含有させることができる。
【0106】本発明のポジ型レジスト組成物には、好ま
しくはフッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤を含有
する。本発明のポジ型レジスト組成物には、フッ素系界
面活性剤、シリコン系界面活性剤及びフッ素原子と珪素
原子の両方を含有する界面活性剤のいずれか、あるいは
2種以上を含有することが好ましい。本発明のポジ型レ
ジスト組成物が上記酸分解性樹脂と上記界面活性剤とを
含有することにより、パターンの線幅が一層細い時に特
に有効であり、現像欠陥が一層改良され、コンタクトホ
ールの解像性がより優れるようになる。これらの界面活
性剤として、例えば特開昭62-36663号、特開昭61-22674
6号、特開昭61-226745号、特開昭62-170950号、特開昭6
3-34540号、特開平7-230165号、特開平8-62834号、特開
平9-54432号、特開平9-5988号記載の界面活性剤を挙げ
ることができ、下記市販の界面活性剤をそのまま用いる
こともできる。使用できる市販の界面活性剤として、例
えばエフトップEF301、EF303、(新秋田化成(株)製)、フ
ロラードFC430、431(住友スリーエム(株)製)、メガファ
ックF171、F173、F176、F189、R08(大日本インキ
(株)製)、サーフロンS−382、SC101、102、103、10
4、105、106(旭硝子(株)製)等のフッ素系界面活性
剤又はシリコン系界面活性剤を挙げることができる。ま
たポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業
(株)製)もシリコン系界面活性剤として用いることが
できる。
【0107】界面活性剤の配合量は、本発明の組成物中
の固形分を基準として、通常0.001重量%〜2重量
%、好ましくは0.01重量%〜1重量%である。これ
らの界面活性剤は単独で添加してもよいし、また、いく
つかの組み合わせで添加することもできる。上記の他に
使用することのできる界面活性剤としては、具体的に
は、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシ
エチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチ
ルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等の
ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエ
チレンオクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレ
ンノニルフェノールエーテル等のポリオキシエチレンア
ルキルアリルエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオ
キシプロピレンブロックコポリマー類、ソルビタンモノ
ラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタン
モノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビ
タントリオレエート、ソルビタントリステアレート等の
ソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソル
ビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタン
モノパルミテ−ト、ポリオキシエチレンソルビタンモノ
ステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレ
エート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレー
ト等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類
等のノニオン系界面活性剤等を挙げることができる。こ
れらの他の界面活性剤の配合量は、本発明の組成物中の
固形分100重量部当たり、通常、2重量部以下、好ま
しくは1重量部以下である。
【0108】本発明で用いることのできる好ましい有機
塩基性化合物は、フェノールよりも塩基性の強い化合物
である。中でも含窒素塩基性化合物が好ましい。
【0109】
【化38】
【0110】ここで、R250、R251及びR252は、各々
独立に、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数
1〜6のアミノアルキル基、炭素数1〜6のヒドロキシ
アルキル基又は炭素数6〜20の置換もしくは非置換の
アリール基であり、ここでR 251とR252は互いに結合し
て環を形成してもよい。
【0111】
【化39】
【0112】(式中、R253、R254、R255及びR
256は、各々独立に、炭素数1〜6のアルキル基を示
す) 更に好ましい化合物は、一分子中に異なる化学的環境の
窒素原子を2個以上有する含窒素塩基性化合物であり、
特に好ましくは、置換もしくは未置換のアミノ基と窒素
原子を含む環構造の両方を含む化合物もしくはアルキル
アミノ基を有する化合物である。好ましい具体例として
は、置換もしくは未置換のグアニジン、置換もしくは未
置換のアミノピリジン、置換もしくは未置換のアミノア
ルキルピリジン、置換もしくは未置換のアミノピロリジ
ン、置換もしくは未置換のインダーゾル、置換もしくは
未置換のピラゾール、置換もしくは未置換のピラジン、
置換もしくは未置換のピリミジン、置換もしくは未置換
のプリン、置換もしくは未置換のイミダゾリン、置換も
しくは未置換のピラゾリン、置換もしくは未置換のピペ
ラジン、置換もしくは未置換のアミノモルフォリン、置
換もしくは未置換のアミノアルキルモルフォリン等が挙
げられる。好ましい置換基は、アミノ基、アミノアルキ
ル基、アルキルアミノ基、アミノアリール基、アリール
アミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アシル基、アシ
ロキシ基、アリール基、アリールオキシ基、ニトロ基、
水酸基、シアノ基である。
【0113】含窒素塩基性化合物の好ましい具体例とし
て、グアニジン、1,1−ジメチルグアニジン、1,
1,3,3,−テトラメチルグアニジン、2−アミノピ
リジン、3−アミノピリジン、4−アミノピリジン、2
−ジメチルアミノピリジン、4−ジメチルアミノピリジ
ン、2−ジエチルアミノピリジン、2−(アミノメチ
ル)ピリジン、2−アミノ−3−メチルピリジン、2−
アミノ−4−メチルピリジン、2−アミノ−5−メチル
ピリジン、2−アミノ−6−メチルピリジン、3−アミ
ノエチルピリジン、4−アミノエチルピリジン、3−ア
ミノピロリジン、ピペラジン、N−(2−アミノエチ
ル)ピペラジン、N−(2−アミノエチル)ピペリジ
ン、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリ
ジン、4−ピペリジノピペリジン、2−イミノピペリジ
ン、1−(2−アミノエチル)ピロリジン、ピラゾー
ル、3−アミノ−5−メチルピラゾール、5−アミノ−
3−メチル−1−p−トリルピラゾール、ピラジン、2
−(アミノメチル)−5−メチルピラジン、ピリミジ
ン、2,4−ジアミノピリミジン、4,6−ジヒドロキ
シピリミジン、2−ピラゾリン、3−ピラゾリン、N−
アミノモルフォリン、N−(2−アミノエチル)モルフ
ォリン、1,5−ジアザビシクロ〔4.3.0〕ノナ−
5−エン、1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウン
デカ−7−エン、1,4−ジアザビシクロ〔2.2.2〕
オクタン、2,4,5−トリフェニルイミダゾール、N
−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、N−ヒド
ロキシエチルモルホリン、N−ベンジルモルホリン、シ
クロヘキシルモルホリノエチルチオウレア(CHMET
U)等の3級モルホリン誘導体、特開平11−5257
5号公報に記載のヒンダードアミン類(例えば該公報
〔0005〕に記載のもの)等が挙げられるがこれに限
定されるものではない。
【0114】特に好ましい具体例は、1,5−ジアザビ
シクロ〔4.3.0〕ノナ−5−エン、1,8−ジアザビ
シクロ〔5.4.0〕ウンデカ−7−エン、1,4−ジア
ザビシクロ〔2.2.2〕オクタン、4−ジメチルアミノ
ピリジン、ヘキサメチレンテトラミン、4,4−ジメチ
ルイミダゾリン、ピロール類、ピラゾール類、イミダゾ
ール類、ピリダジン類、ピリミジン類、CHMETU等
の3級モルホリン類、ビス(1,2,2,6,6−ペン
タメチル−4−ピペリジル)セバゲート等のヒンダード
アミン類等を挙げることができる。中でも、1,5−ジ
アザビシクロ〔4.3.0〕ノナ−5−エン、1,8−
ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデカ−7−エン、
1,4−ジアザビシクロ〔2.2.2〕オクタン、4−
ジメチルアミノピリジン、ヘキサメチレンテトラミン、
CHMETU、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチ
ル−4−ピペリジル)セバゲートが好ましい。
【0115】これらの含窒素塩基性化合物は、単独であ
るいは2種以上組み合わせて用いられる。含窒素塩基性
化合物の使用量は、感光性樹脂組成物の全組成物の固形
分に対し、通常、0.001〜10重量%、好ましくは
0.01〜5重量%である。0.001重量%未満では
上記含窒素塩基性化合物の添加の効果が得られない。一
方、10重量%を超えると感度の低下や非露光部の現像
性が悪化する傾向がある。
【0116】本発明のポジ型レジスト組成物は、上記各
成分を溶解する溶剤に溶かして支持体上に塗布する。こ
こで使用する溶剤としては、エチレンジクロライド、シ
クロヘキサノン、シクロペンタノン、2−ヘプタノン、
γ−ブチロラクトン、メチルエチルケトン、エチレング
リコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノ
エチルエーテル、2−メトキシエチルアセテート、エチ
レングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピ
レングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコ
ールモノメチルエーテルアセテート、トルエン、酢酸エ
チル、乳酸メチル、乳酸エチル、メトキシプロピオン酸
メチル、エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチ
ル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、N,N−
ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メ
チルピロリドン、テトラヒドロフラン等が好ましく、こ
れらの溶剤を単独あるいは混合して使用する。
【0117】上記の中でも、好ましい溶剤としては2−
ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、エチレングリコール
モノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエ
ーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテ
ート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロ
ピレングリコールモノエチルエーテル、乳酸メチル、乳
酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロ
ピオン酸エチル、N−メチルピロリドン、テトラヒドロ
フランを挙げることができる。
【0118】本発明のこのようなポジ型レジスト組成物
は基板上に塗布され、薄膜を形成する。この塗膜の膜厚
は0.2〜1.2μmが好ましい。本発明においては、
必要により、市販の無機あるいは有機反射防止膜を使用
することができる。
【0119】反射防止膜としては、チタン、二酸化チタ
ン、窒化チタン、酸化クロム、カーボン、α−シリコン
等の無機膜型と、吸光剤とポリマー材料からなる有機膜
型が用いることができる。前者は膜形成に真空蒸着装
置、CVD装置、スパッタリング装置等の設備を必要と
する。有機反射防止膜としては、例えば特公平7−69
611号記載のジフェニルアミン誘導体とホルムアルデ
ヒド変性メラミン樹脂との縮合体、アルカリ可溶性樹
脂、吸光剤からなるものや、米国特許5294680号
記載の無水マレイン酸共重合体とジアミン型吸光剤の反
応物、特開平6−118631号記載の樹脂バインダー
とメチロールメラミン系熱架橋剤を含有するもの、特開
平6−118656号記載のカルボン酸基とエポキシ基
と吸光基を同一分子内に有するアクリル樹脂型反射防止
膜、特開平8−87115号記載のメチロールメラミン
とベンゾフェノン系吸光剤からなるもの、特開平8−1
79509号記載のポリビニルアルコール樹脂に低分子
吸光剤を添加したもの等が挙げられる。また、有機反射
防止膜として、ブリューワーサイエンス社製のDUV3
0シリーズや、DUV−40シリーズ、シプレー社製の
AC−2、AC−3等を使用することもできる。
【0120】上記レジスト液を精密集積回路素子の製造
に使用されるような基板(例:シリコン/二酸化シリコ
ン被覆)上に(必要により上記反射防止膜を設けられた
基板上に)、スピナー、コーター等の適当な塗布方法に
より塗布後、所定のマスクを通して露光し、ベークを行
い現像することにより良好なレジストパターンを得るこ
とができる。ここで露光光としては、好ましくは150
nm〜250nmの波長の光である。具体的には、Kr
Fエキシマレーザー(248nm)、ArFエキシマレ
ーザー(193nm)、F2エキシマレーザー(157
nm)、X線、電子ビーム等が挙げられる。
【0121】現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタ
ケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、
エチルアミン、n−プロピルアミン等の第一アミン類、
ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン等の第二アミン
類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第三
アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノール
アミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニ
ウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキ
シド等の第四級アンモニウム塩、ピロール、ピヘリジン
等の環状アミン類等のアルカリ性水溶液を使用すること
ができる。更に、上記アルカリ性水溶液にアルコール
類、界面活性剤を適当量添加して使用することもでき
る。
【0122】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に具体的に
説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるもので
はない。
【0123】樹脂の合成 合成例1 樹脂(1−1)の合成 2−エチル−2−アダマンチルメタクリレート、ブチロ
ラクトンメタクリレートを42/58の割合で仕込み
N,N−ジメチルアセトアミド/テトラヒドロフラン=
5/5に溶解し、固形分濃度20%の溶液100mLを
調製した。この溶液に和光純薬製V−65(2,2’−
アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル))1mo
l%とメルカプト酢酸2mol%を加え、これを窒素雰
囲気下、2時間かけて60℃に加熱したN,N−ジメチ
ルアセトアミド10mLに滴下した。滴下終了後、反応
液を3時間加熱、攪拌した。ここで再度V−65を1m
ol%追加し、反応液を3時間加熱、攪拌した。さらに
反応終了後、反応液を室温まで冷却し、メタノール/蒸
留水=3/1の混合溶媒1.5Lに晶析、析出した白色
粉体を回収した。C13NMRから求めたポリマー組成比
は49/51であった。また、GPC測定により求めた
標準ポリスチレン換算の重量平均分子量は9800であ
った。
【0124】以下、開始剤種および連鎖移動剤を種々変
更して、表1、2に示す樹脂(1−2)〜(15−2)
を合成した。樹脂の組成比、重量平均分子量を表1、2
に示す。表1、2の繰り返し構造単位1、2、3は、前
記した各樹脂の構造単位の左からの順番に相当する構造
単位を表す。
【0125】
【表1】
【0126】
【表2】
【0127】合成例2 比較用樹脂Rの合成 2−エチル−2−アダマンチルメタクリレート、ブチロ
ラクトンメタクリレートを42/58の割合で仕込み
N,N−ジメチルアセトアミド/テトラヒドロフラン=
5/5に溶解し、固形分濃度20%の溶液100mLを
調製した。この溶液に和光純薬製V−65(2,2’−
アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル))2.5
mol%を加え、これを窒素雰囲気下、2時間かけて6
0℃に加熱したN,N−ジメチルアセトアミド10mL
に滴下した。滴下終了後、反応液を3時間加熱、攪拌し
た。ここで再度V−65を1mol%追加し、反応液を
3時間加熱、攪拌した。さらに反応終了後、反応液を室
温まで冷却し、メタノール/蒸留水=3/1の混合溶媒
1.5Lに晶析、析出した白色粉体を回収した。C13
MRから求めたポリマー組成比は49/51であった。
また、GPC測定により求めた標準ポリスチレン換算の
重量平均分子量は9900であった。
【0128】実施例1〜35及び比較例1 (ポジ型レジスト組成物組成物の調製と評価)上記合成
例で合成した表1、2に示す樹脂をそれぞれ1.4g、
光酸発生剤(PAG4−36)0.2g、有機塩基性化
合物(アミン)10mg、必要により界面活性剤(0.
15g)を配合し、それぞれ固形分14重量%の割合で
プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテートに
溶解した後、0.1μmのミクロフィルターで濾過し、
実施例1〜35のポジ型レジスト組成物を調製した。ま
た、比較例1として、各々上記樹脂Rと光酸発生剤を用
いる以外は、上記実施例1〜35と同様にポジ型レジス
ト組成物を調製した。
【0129】下記表3、4において、アミンとして、1
は1,5−ジアザビシクロ〔4.3.0〕−5−ノネン
(DBN)を表し、2はビス(1,2,2,6,6−ペ
ンタメチル−4−ピペリジル)セバゲートを表す。界面
活性剤としては、 W1:メガファックF176(大日本インキ(株)製)
(フッ素系) W2:メガファックR08(大日本インキ(株)製)
(フッ素及びシリコーン系) W3:ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学
工業(株)製) W4:ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル を表す。
【0130】(評価試験)初めにBrower Sci
ence社製DUV−30をスピンコータを利用してシ
リコンウエハー上に160nm塗布、乾燥した後、その
上に得られたポジ型レジスト液塗布し、135℃で90
秒間乾燥、約0.4μmのポジ型フォトレジスト膜を作
成し、それにArFエキシマレーザー(波長193n
m、NA=0.6のISI社製ArFステッパーで露光
した)で露光した。露光後の加熱処理を120℃で90
秒間行い、2.38%のテトラメチルアンモニウムヒド
ロキシド水溶液で現像、蒸留水でリンスし、レジストパ
ターンプロファイルを得た。このようにして得られたシ
リコンウエハーのレジストパターンを走査型電子顕微鏡
で観察し、レジストを下記のように評価した。これらの
評価結果を表3、4に示す。
【0131】〔感度〕: 感度は、0.15μmのコン
タクトホールサイズを再現する露光量を感度とし、実施
例1のレジストの露光量を1.0としたときの相対露光
量を相対感度(他のレジスト露光量/実施例1の露光
量)として表現した。 〔解像力〕: コンタクトホールの解像力は、0.15
μmのコンタクトホールサイズを再現する露光量で解像
できる限界のコンタクトホールサイズ(μm)でもって
表す。 〔デフォーカスラチチュード〕: デフォーカスラチチ
ュードは、0.15μmのコンタクトホールマスクパタ
ーンの寸法が±10%の範囲で許容できるフォーカスの
幅で表した。
【0132】
【表3】
【0133】
【表4】
【0134】表3、4に記載の結果から明らかなよう
に、本発明のポジ型フォトレジスト組成物は、コンタク
トホールパターンの感度、解像力、デフォーカスラチチ
ュードが良好である。
【0135】
【発明の効果】本発明のポジ型レジスト組成物は、遠紫
外光、特に波長193nmのArFエキシマレーザー光
に好適で、コンタクトホールパターンの感度、解像力、
デフォーカスラチチュードが良好である。従って、Ar
Fエキシマレーザー露光を始めとする遠紫外線を用いた
リソグラフィーに好適に用いられる。
フロントページの続き (72)発明者 青合 利明 静岡県榛原郡吉田町川尻4000番地 富士写 真フイルム株式会社内 Fターム(参考) 2H025 AA01 AA02 AB16 AC04 AC08 AD03 BE00 BE10 BG00 CB14 CB41 CB42 CB43 FA17

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)下記一般式(I)及び(II)で示され
    る繰り返し構造単位を含有し、酸の作用によりアルカリ
    現像液に対する溶解速度が増加する樹脂であり、更に、
    その分子鎖の少なくとも一方の末端に下記構造式(1)
    で表される基を有する樹脂、 【化1】 (上記一般式(I)、(II)中、R1は、水素原子又は
    メチル基を表す。R2は炭素数1〜4のアルキル基を表
    す。Wは、単結合、アルキレン基、エーテル基、チオエ
    ーテル基、カルボニル基、エステル基よりなる群から選
    択される単独あるいは2つ以上の基の組み合わせを表
    す。Ra,Rb,Rc,Rd,Reは各々独立に、水素
    原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。m,nは各
    々独立に0〜3の整数を表し、m+nは、2以上6以下
    である。) −X1−A1 (1) (式中、X1は−A2 −、−S−A2 −、−O−A
    2 −、−NH−A2 −、−NA3 −A2 −、A1はアル
    コキシ基、水酸基、カルボキシル基、−COO−A3
    −CONH−A3 、−CONHSO2 −A3 、−CON
    2 、A2 は炭素数1〜20の2価の炭化水素基、A3
    はアルキル基を示す。)及び(B)活性光線又は放射線
    の照射により酸を発生する化合物を含有することを特徴
    とする遠紫外線露光用ポジ型レジスト組成物。
  2. 【請求項2】 上記(A)酸の作用によりアルカリ現像
    液に対する溶解速度が増加する樹脂が下記一般式(III-
    a)〜(III-d)で示される繰り返し構造単位のうち少
    なくとも1種を含有することを特徴とする請求項1に記
    載の遠紫外線露光用ポジ型レジスト組成物。 【化2】 (上記式中、R1は、水素原子又はメチル基を表す。R3
    〜R10は、各々独立に、水素原子又は置換基を有してい
    てもよいアルキル基を表す。Rは、水素原子あるいは、
    置換基を有していてもよい、アルキル基、環状アルキル
    基、アリール基又はアラルキル基を表す。mは、1〜1
    0の整数を表す。Xは、単結合又は、置換基を有してい
    てもよい、アルキレン基、環状アルキレン基、アリーレ
    ン基あるいは、エーテル基、チオエーテル基、カルボニ
    ル基、エステル基、アミド基、スルフォンアミド基、ウ
    レタン基、ウレア基からなる群から選択される単独、あ
    るいはこれらの基の少なくとも2つ以上が組み合わさ
    れ、酸の作用により分解しない2価の基を表す。Zは、
    単結合、エーテル基、エステル基、アミド基、アルキレ
    ン基、又はこれらを組み合わせた2価の基を表す。R11
    は、単結合、アルキレン基、アリーレン基、又はこれら
    を組み合わせた2価の基を表す。R12は置換基を有して
    いてもよい、アルキル基、環状アルキル基、アリール基
    又はアラルキル基を表す。R13は、アルキレン基、アリ
    ーレン基、又はこれらを組み合わせた2価の基を表す。
    14は、水素原子あるいは、置換基を有していてもよ
    い、アルキル基、環状アルキル基、アルケニル基、アリ
    ール基又はアラルキル基を表す。Aは、下記に示す官能
    基のいずれかを表す。) 【化3】
  3. 【請求項3】 フッ素系及び/又はシリコン系界面活性
    剤を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の
    遠紫外線露光用ポジ型レジスト組成物。
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