JP4336189B2 - ポジ型感光性組成物及びそれを用いたパターン形成方法 - Google Patents
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Description
このため、脂環炭化水素構造を有する樹脂を含有するArFエキシマレーザー用レジストが開発されてきている。
化学増幅レジストの主要構成成分である酸発生剤についても種々の化合物が見出されており、特許文献1(特開2000−292917号公報)、特許文献2(特開2001−294570号公報)、特許文献3(特開2002−15675号公報)にフェナシルスルホニウム塩を含有する組成物が記載されている。
しかしながら、未だ不十分な点が多く、種々の改善が望まれている。例えば口径が大きいウェハーを使用する場合、露光後のホットプレートなどによる加熱(PEB)におけるウェハー面内の温度のばらつきが、得られるパターンに影響を及ぼすことが分かってきており、良好なプロファイルとともに、このようなPEB温度依存性を改善することが望まれている。
(1)(A)単環又は多環の脂環炭化水素構造を有し、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解度が増大する樹脂、および(B)活性光線の照射により酸を発生する、下記一般式(I)で表される化合物を含有することを特徴とするポジ型感光性組成物。
Y1は、アリール基、アルキル基、シクロアルキル基又はアルケニル基を表す。
Y2は、アリール基、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
Rx1及びRx2は、各々独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、又はアラルキル基を表す。
Ry1及びRy2は、各々独立に、水素原子、アルキル基、又はアリール基を表す。
Ar1はアリール基を表す。
X-は非求核性アニオンを表す。
nは0〜1の整数を表す。
Ar1とY2、Rx1とRx2、Y1とRx 1 、Y1とRy1、及びRy1とRy2は、それぞれ、結合して環を形成してもよい。
(3)樹脂(A)が、下記一般式(AI)で表される繰り返し単位を有することを特徴とする上記(2)に記載のポジ型感光性組成物。
R b0 は、水素原子、ハロゲン原子、又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
A'は、単結合、エーテル基、エステル基、カルボニル基、アルキレン基、又はこれらを組み合わせた2価の基を表す。
B 2 は、下記一般式(Lc)又は一般式(V−1)〜(V−5)のうちのいずれかで示される基を表す。
Ra 1 、Rb 1 、Rc 1 、Rd 1 、Re 1 は、各々独立に、水素原子又はアルキル基を表す。
m、nは、各々独立に0〜3の整数を表し、m+nは、2以上6以下である。
一般式(V−1)〜(V−5)において、
R 1b 〜R 5b は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルスルホニルイミノ基又はアルケニル基、又は−COORaを表す。ここでRaはアルキル基を表す。
R 1b 〜R 5b の内の2つは、結合して環を形成してもよい。
(4)樹脂(A)が、下記一般式(pA)で表される繰り返し単位を有することを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載のポジ型感光性組成物。
Rは、水素原子、ハロゲン原子又は1〜4個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。複数のRは、各々同じでも異なっていてもよい。
Aは、単結合、アルキレン基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基、アミド基、スルフォンアミド基、ウレタン基、又はウレア基よりなる群から選択される単独あるいは2つ以上の基の組み合わせを表す。
Raは、下記式(pI)〜(pVI)のいずれかの基を表す。
R 11 は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基又はsec−ブチル基を表し、Zは、炭素原子とともに脂環式炭化水素基を形成するのに必要な原子団を表す。
R 12 〜R 16 は、各々独立に、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R 12 〜R 14 のうち少なくとも1つ、また、R 15 、R 16 のいずれかは脂環式炭化水素基を表す。
R 17 〜R 21 は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R 17 〜R 21 のうち少なくとも1つは脂環式炭化水素基を表す。また、R 19 、R 21 のいずれかは炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表す。
R 22 〜R 25 は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R 22 〜R 25 のうち少なくとも1つは脂環式炭化水素基を表す。また、R 23 とR 24 は、互いに結合して環を形成していてもよい。
(5)樹脂(A)が、下記一般式(AII)で表される繰り返し単位を有することを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載のポジ型感光性組成物。
R 1c は、水素原子又はメチル基を表す。
R 2c 〜R 4c は、各々独立に水素原子又は水酸基を表す。ただし、R 2c 〜R 4c のうち少なくとも1つは水酸基を表す。
(6)更に(C)塩基性化合物を含有することを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれかに記載のポジ型感光性組成物。
(7)塩基性化合物が置換していてもよいアニリン化合物であることを特徴とする上記(5)に記載のポジ型感光性組成物。
(8)更に(D)酸の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する、分子量8000以下の溶解阻止化合物を含有することを特徴とする上記(1)〜(7)のいずれかに記載のポジ型感光性組成物。
(9)更に(E)フッ素及び/またはシリコン系界面活性剤を含有することを特徴とする上記(1)〜(8)に記載のポジ型感光性組成物。
(10)(1)〜(9)のいずれかに記載のポジ型感光性組成物によりレジスト膜を形成し、該感光性膜を露光、現像することを特徴とするパターン形成方法。
尚、本明細書に於ける基(原子団)の表記に於いて、置換及び無置換を記していない表記は置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
本発明のポジ型感光性組成物に用いられる酸により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する樹脂としては、樹脂の主鎖又は側鎖、あるいは、主鎖及び側鎖の両方に、酸で分解し得る基(以下、「酸分解性基」ともいう)を有する樹脂である。
酸で分解し得る基として好ましい基は、−COOH基の水素原子を酸で脱離する基で置換した基である。
酸分解性基としては好ましくは、クミルエステル基、エノールエステル基、アセタールエステル基、第3級のアルキルエステル基等である。更に好ましくは、第3級アルキルエステル基である。
R12〜R16は、各々独立に、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R12〜R14のうち少なくとも1つ、また、R15、R16のいずれかは脂環式炭化水素基を表す。
R17〜R21は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R17〜R21のうち少なくとも1つは脂環式炭化水素基を表す。また、R19、R21のいずれかは炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表す。
R22〜R25は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R22〜R25のうち少なくとも1つは脂環式炭化水素基を表す。また、R23とR24は、互いに結合して環を形成していてもよい。
R11'、R12'は、各々独立に、水素原子、シアノ基、ハロゲン原子又はアルキル基を表す。
Z'は、結合した2つの炭素原子(C−C)を含み、脂環式構造を形成するための原子団を表す。
R13'〜R16'は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、−COOH、−COOR5、酸の作用により分解する基、−C(=O)−X−A'−R17'、アルキル基あるいは環状炭化水素基を表す。
ここで、R5は、アルキル基、環状炭化水素基又は下記の−Y基を表す。
Xは、酸素原子、硫黄原子、−NH−、−NHSO2−又は−NHSO2NH−を表す。
A'は単結合又は2価の連結基を表す。
また、Rl3'〜R16'のうち少なくとも2つが結合して環を形成してもよい。nは0又は1を表す。
R17'は、−COOH、−COOR5、−CN、水酸基、アルコキシ基、−CO−NH−R6、−CO−NH−SO2−R6又は下記の−Y基を表す。
R6は、アルキル基又は環状炭化水素基を表す。
Aは、単結合、アルキレン基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基、アミド基、スルフォンアミド基、ウレタン基、又はウレア基よりなる群から選択される単独あるいは2つ以上の基の組み合わせを表す。
Raは、上記式(pI)〜(pVI)のいずれかの基を表す。
Z'は、結合した2つの炭素原子(C−C)を含み、脂環式構造を形成するための原子団を表す。
式中、R0としては、t−ブチル基、t−アミル基等の3級アルキル基、イソボロニル基、1−エトキシエチル基、1−ブトキシエチル基、1−イソブトキシエチル基、1−シクロヘキシロキシエチル基等の1−アルコキシエチル基、1−メトキシメチル基、1−エトキシメチル基等のアルコキシメチル基、3−オキソアルキル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、トリアルキルシリルエステル基、3−オキソシクロヘキシルエステル基、2−メチル−2−アダマンチル基、メバロニックラクトン残基等を挙げることができる。X1は、上記Xと同義である。
R1b〜R5bの内の2つは、結合して環を形成してもよい。
R2c〜R4cは、各々独立に水素原子又は水酸基を表す。ただし、R2c〜R4cのうち少なくとも1つは水酸基を表す。R2c〜R4cのうちの二つが水酸基であるものが好ましい。
(1)塗布溶剤に対する溶解性、
(2)製膜性(ガラス転移点)、
(3)アルカリ現像性、
(4)膜べり(親疎水性、アルカリ可溶性基選択)、
(5)未露光部の基板への密着性、
(6)ドライエッチング耐性、
等の微調整が可能となる。
(1) 上記一般式(pI)〜(pVI)で表される脂環式炭化水素を含む部分構造を有する繰り返し単位を含有するもの(側鎖型)
(2) 一般式(II-AB)で表される繰り返し単位を含有するもの(主鎖型)
但し、(2)においては例えば、更に以下のものが挙げられる。
(3) 一般式(II-AB)で表される繰り返し単位、無水マレイン酸誘導体及び(メタ)アクリレート構造を有するもの(ハイブリッド型)
脂環炭化水素系酸分解性樹脂中、一般式(pI)〜(pVI)で表される脂環式炭化水素を含む部分構造を有する繰り返し単位の含有量は、全繰り返し構造単位中20〜70モル%が好ましく、より好ましくは24〜65モル%、更に好ましくは28〜60モル%である。
脂環炭化水素系酸分解性樹脂中、一般式(II-AB)で表される繰り返し単位の含有量は、全繰り返し構造単位中10〜60モル%が好ましく、より好ましくは15〜55モル%、更に好ましくは20〜50モル%である。
本発明の組成物がArF露光用であるとき、ArF光への透明性の点から樹脂は芳香族基を有さないことが好ましい。
また、本発明において、樹脂は、1種で使用してもよいし、複数併用してもよい。
分子量分布(Mw/Mn)は通常1〜5であり、好ましくは1〜4、更に好ましくは1〜3の範囲のものが使用される。分子量分布を5以下とすることは、解像度、レジスト形状、およびレジストパターンの側壁の荒れやラフネス性の面で好ましい。
本発明のポジ型感光性組成物は、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(光酸発生剤)として下記一般式(I)で表される化合物(B1)を含有する。
Y1は、アリール基、アルキル基、シクロアルキル基、又はアルケニル基を表す。
Y2は、アリール基、アルキル基、又はシクロアルキル基を表す。
Rx1及びRx2は、各々独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、又はアラルキル基を表す。
Ry1及びRy2は、各々独立に、水素原子、アルキル基、又はアリール基を表す。
Ar1はアリール基を表す。
X-は非求核アニオンを表す。
nは0〜1の整数を表す。
Ar1とY2、Rx1とRx2、Y1とRx 1 、Y1とRy1、及びY1とRy2は、それぞれ、結合し
て環を形成してもよい。また、式(I)におけるカチオン部が任意の位置で結合して、2つ以上のカチオン部を形成してもよい。
Y2、Rx1、Rx2、Ry1、Ry2及びAy1は、一般式(I)におけるものと同義である。
Y1aはアルキル基、シクロアルキル基、又はアリール基を表す。
Rz1〜Rz3はアルキル基、シクロアルキル基、アリール基を表す。
Y1a、Rz1〜Rz3としてのアルキル基、シクロアルキル基、又はアリール基の詳細は、式(I)におけるY1としてのアルキル基、シクロアルキル基、又はアリール基と同様である。
本発明においては、化合物(B1)以外に、他の光酸発生剤(B2)を更に併用してもよい。
R201、R202及びR203としての有機基の炭素数は、一般的に1〜30、好ましくは1〜20である。
また、R201〜R203のうち2つが結合して環構造を形成してもよく、環内に酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合、カルボニル基を含んでいてもよい。
R201〜R203の内の2つが結合して形成する基としては、アルキレン基(例えば、ブチレン基、ペンチレン基)を挙げることができる。
Z-は、非求核性アニオンを表す。
化合物(Z1−2)は、式(Z1)におけるR201〜R203が、各々独立に、芳香環を含有しない有機基を表す場合の化合物である。ここで芳香環とは、ヘテロ原子を含有する芳香族環も包含するものである。
2−オキソシクロアルキル基は、好ましくは、上記のシクロアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
R6c及びR7cは、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
Rx及びRyは、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリル基又はビニル基を表す。
シクロアルキル基としては、例えば炭素数3〜8個の環状アルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基)を挙げることができる。
Aは、アルキレン基、アルケニレン基又はアリーレン基を表す。
また、併用してもよい光酸発生剤として、スルホン酸基を1つ有するスルホン酸を発生する化合物が好ましく、さらに好ましくは1価のパーフルオロアルカンスルホン酸を発生する化合物、またはフッ素原子またはフッ素原子を含有する基で置換された芳香族スルホン酸を発生する化合物である。
本発明の感光性組成物は、露光から加熱までの経時による性能変化を低減するため、あるいは光酸発生剤から露光により発生する酸の拡散性を制御するために塩基性化合物を含有することが好ましい。特にフェノールよりも塩基性が強い有機塩基性化合物が好ましい。
好ましい構造として、下記式(A)〜(E)で示される構造を挙げることができる。
上記範囲とすることで感度や現像性を維持しつつ塩基性化合物添加の効果が得られるので好ましい。
(D)酸の作用により分解してアルカリ現像液中での溶解度が増大する、分子量3000以下の溶解阻止化合物としては、220nm以下の透過性を低下させないため、Proceeding of SPIE, 2724, 355 (1996)に記載されている酸分解性基を含むコール酸誘導体の様な、酸分解性基を含有する脂環族又は脂肪族化合物が好ましい。酸分解性基、脂環式構造としては、上記脂環炭化水素系酸分解性樹脂のところで説明したものと同様のものが挙げられる。
本発明のポジ型感光性組成物は、更に、フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤(フッ素系界面活性剤及びシリコン系界面活性剤、フッ素原子と珪素原子の両方を含有する界面活性剤)のいずれか、あるいは2種以上を含有することが好ましい。
本発明のポジ型感光性組成物は、上記の成分を所定の有機溶剤に溶解して用いる。
本発明のポジ型感光性組成物には、必要に応じてさらに染料、可塑剤、上記(E)成分以外の界面活性剤、光増感剤、及び現像液に対する溶解性を促進させる化合物等を含有させることができる。
本発明のポジ型感光性組成物は、上記の成分を所定の有機溶剤、好ましくは前記混合溶剤に溶解し、次のように所定の支持体上に塗布して用いる。
当該感光性膜に、所定のマスクを通して活性光線又は放射線を照射し、ベーク(加熱)を行い現像する。これにより良好なパターンを得ることができる。
アルカリ現像液のpHは、通常10.0〜15.0である。
ノルボルネンカルボン酸t−Buエステル、ノルボルネンカルボン酸、ノルボルネンカルボン酸2−ヒドロキシエチルエステルと無水マレイン酸の混合物をテトラヒドロフランに溶解し、固形分50%の溶液を調製した。これを3つ口フラスコに仕込み、窒素気流下60℃で加熱した。反応温度が安定したところで和光純薬社製ラジカル開始剤V−601を5mol%加え反応を開始させた。6時間加熱した後、反応混合物をテトラヒドロフランで2倍に希釈した後、反応液の5倍量のヘキサンに投入し白色粉体を析出させた。これを再度THFに溶解し、溶液5倍量のヘキサンに投入し白色粉体を析出させた。析出した粉体を濾過取り出しし、乾燥、目的物であるの樹脂(21)(特開2000−241964号公報の式(1))を得た。
得られた樹脂(21)のGPCによる分子量分析(RI分析)を試みたところ、ポリスチレン換算で7900(重量平均)であった。
4−シクロヘキシルフェナシルブロミド11.3g、ジフェニルスルフィド11.2gテトラフロロホウ酸銀9.4にアセトニトリル200mlを加え80℃で15時間反応させた。反応液をろ過して固体を除いた後、ろ液を濃縮した。これにジイソプロピルエーテル300mlを加え攪拌すると固体が析出した。これをろ取、乾燥すると4−シクロヘキシルフェナシルジフェニルスルホニウムテトラフロロボレートが19.4g得られた。これをクロロホルム100mlに溶解させ、この溶液にノナフロロブタンスルホン酸カリウム14.4gをアセトニトリル/水に溶解させたものを加え、室温で激しく攪拌した。反応液をクロロホルムで抽出し、有機相を水、塩化アンモニウム水溶液、次いで水で洗浄した。有機相を0.1μmのフィルターでろ過した後、濃縮すると油状物が得られた。これをジイソプロピルエーテルで洗浄すると化合物(I−1)が4.7g得られた。(m.p.75−79℃)
<感光性組成物の調製>
下記表1に示す成分を溶剤に溶解させ固形分濃度10質量%の溶液を調整し、これを0.1μmのポリエチレンフィルターでろ過してポジ型感光性組成物を調製した。調製したポジ型感光性組成物を下記の方法で評価し、結果を表1に示した。
PAG−B:フェナシルテトラヒドロチオフェニウムノナフロロブタンスルホネート
光発生剤についての他の記号は先に例示したものに対応する。
N−2:トリオクチルアミン
N−3:トリペンチルアミン
N−4:N−フェニルジエタノールアミン
N−5:ジシクロヘキシルメチルアミン
N−6:トリス(メトキシエトキシエチル)アミン
N−7:ヒドロキシアンチピリン
N−8:ジエタノールアミン
N−9:N,N−ジブチルアニリン
N−10:2,6−ジイソプロピルアニリン
N−11:2,4,5−トリフェニルイミダゾール
N−12: テトラブチルアンモニウムヒドロキシド
N−13:トリフェニルスルホニウムアセテート
W−2:メガファックR08(大日本インキ化学工業(株)製)
(フッ素及びシリコン系)
W−3:ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)
(シリコン系)
W−4:トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)
SL−2:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
SL−3:乳酸エチル
SL−4:プロピレングリコールモノメチルエーテル
SL−5:γ−ブチロラクトン
D−2:アダマンタンカルボン酸t−ブチル
スピンコーターにてシリコンウエハ上にブリューワーサイエンス社製ARC29Aを78nm均一に塗布し、205℃で60秒間加熱乾燥を行い、反射防止膜を形成させた。その後、調製直後の各ポジ型感光性組成物をスピンコーターで塗布し115℃で90秒乾燥(PB)を行い300nmのレジスト膜を形成させた。
このレジスト膜に対し、マスクを通してArFエキシマレーザーステッパー(ASML社製 PAS5500/1100 NA=0.75(2/3輪帯照明))で露光し、露光後直ちに120℃で90秒間ホットプレート上で加熱(PEB)した。さらに2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で23℃で60秒間現像し、30秒間純水にてリンスした後、乾燥し、レジストパターンを得た。
マスクサイズ180nmの孤立コンタクトホールを130nmに再現する露光量にて、マスクサイズ180nmの孤立コンタクトホールパターンの露光を行い、後加熱温度、120℃においてマスクサイズ180nmの孤立コンタクトホール130nmに再現する露光量を最適露光量とし、次に最適露光量で露光を行った後に、後加熱温度に対して、+2℃及び−2℃(122℃、118℃)の2つの温度で後加熱を行い、各々得られたコンタクトホールパターンを測長し、それらの径L1及びL2を求めた。PEB温度依存性をPEB温度変化1℃あたりの径の変動と定義し、下記の式により算出した。
PEB温度依存性(nm/℃)=|L1−L2|/4
値が小さいほど温度変化に対する性能変化が小さく良好であることを示す。
上記130nmのコンタクトホールパターンのプロファイルを観察した。
Claims (6)
- (A)単環又は多環の脂環炭化水素構造を有し、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解度が増大する樹脂、及び
(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する、下記一般式(I)で表される化合物
を含有することを特徴とするポジ型感光性組成物。
Y1は、アリール基、アルキル基、シクロアルキル基又はアルケニル基を表す。
Y2は、アリール基、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
Rx1及びRx2は、各々独立に、水素原子、アルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す。
Ry1及びRy2は、各々独立に、水素原子、アルキル基又はアリール基を表す。
Ar1はアリール基を表す。
X-は非求核性アニオンを表す。
nは0〜1の整数を表す。
Ar1とY2、Rx1とRx2、Y1とRx 1 、Y1とRy1、及びY1とRy2は、それぞれ、結合して環を形成してもよい。 - 樹脂(A)がラクトン構造を有する繰り返し単位を含有することを特徴とする請求項1に記載のポジ型感光性組成物。
- 樹脂(A)が、下記一般式(AI)で表される繰り返し単位を有することを特徴とする請求項2に記載のポジ型感光性組成物。
R b0 は、水素原子、ハロゲン原子、又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
A'は、単結合、エーテル基、エステル基、カルボニル基、アルキレン基、又はこれらを組み合わせた2価の基を表す。
B 2 は、下記一般式(Lc)又は一般式(V−1)〜(V−5)のうちのいずれかで示される基を表す。
Ra 1 、Rb 1 、Rc 1 、Rd 1 、Re 1 は、各々独立に、水素原子又はアルキル基を表す。
m、nは、各々独立に0〜3の整数を表し、m+nは、2以上6以下である。
一般式(V−1)〜(V−5)において、
R 1b 〜R 5b は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルスルホニルイミノ基又はアルケニル基、又は−COORaを表す。ここでRaはアルキル基を表す。
R 1b 〜R 5b の内の2つは、結合して環を形成してもよい。 - 樹脂(A)が、下記一般式(pA)で表される繰り返し単位を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポジ型感光性組成物。
Rは、水素原子、ハロゲン原子又は1〜4個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。複数のRは、各々同じでも異なっていてもよい。
Aは、単結合、アルキレン基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基、アミド基、スルフォンアミド基、ウレタン基、又はウレア基よりなる群から選択される単独あるいは2つ以上の基の組み合わせを表す。
Raは、下記式(pI)〜(pVI)のいずれかの基を表す。
R 11 は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基又はsec−ブチル基を表し、Zは、炭素原子とともに脂環式炭化水素基を形成するのに必要な原子団を表す。
R 12 〜R 16 は、各々独立に、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R 12 〜R 14 のうち少なくとも1つ、また、R 15 、R 16 のいずれかは脂環式炭化水素基を表す。
R 17 〜R 21 は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R 17 〜R 21 のうち少なくとも1つは脂環式炭化水素基を表す。また、R 19 、R 21 のいずれかは炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表す。
R 22 〜R 25 は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R 22 〜R 25 のうち少なくとも1つは脂環式炭化水素基を表す。また、R 23 とR 24 は、互いに結合して環を形成していてもよい。 - 請求項1〜5のいずれかに記載のポジ型感光性組成物により感光性膜を形成し、該感光性膜を露光、現像することを特徴とするパターン形成方法。
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