JP2005099456A - ポジ型レジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 孤立溝(トレンチ)パターン及び密トレンチパターン形成において広いプロセスウインドウ確保が可能なポジ型レジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法を提供する。
【解決手段】(A)ノルボルナンラクトン構造を有する特定の繰り返し単位を含有する、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解度が増大する樹脂、及び、
(B)活性光線又は放射線の照射により特定のスルホン酸を発生する化合物、及び(C)溶剤を含有するポジ型レジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法。
【選択図】 なし
【解決手段】(A)ノルボルナンラクトン構造を有する特定の繰り返し単位を含有する、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解度が増大する樹脂、及び、
(B)活性光線又は放射線の照射により特定のスルホン酸を発生する化合物、及び(C)溶剤を含有するポジ型レジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法。
【選択図】 なし
Description
本発明は、IC等の半導体製造工程、液晶、サーマルヘッド等の回路基板の製造、さらにその他のフォトファブリケーション工程に使用されるポジ型レジスト組成物に関するものである。さらに詳しくは220nm以下の遠紫外線などの露光光源、および電子線などによる照射源とする場合に好適なポジ型レジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法に関するものである。
化学増幅系ポジ型レジスト組成物は、遠紫外光等の放射線の照射により露光部に酸を生成させ、この酸を触媒とする反応によって、活性放射線の照射部と非照射部の現像液に対する溶解性を変化させ、パターンを基板上に形成させるパターン形成材料である。
KrFエキシマレーザーを露光光源とする場合には、主として248nm領域での吸収の小さい、ポリ(ヒドロキシスチレン)を基本骨格とする樹脂を主成分に使用するため、高感度、高解像度で、且つ良好なパターンを形成し、従来のナフトキノンジアジド/ノボラック樹脂系に比べて良好な系となっている。
一方、更なる短波長の光源、例えばArFエキシマレーザー(193nm)を露光光源として使用する場合は、芳香族基を有する化合物が本質的に193nm領域に大きな吸収を示すため、上記化学増幅系でも十分ではなかった。
ArF光源用のフォトレジスト組成物としては、ドライエッチング耐性付与の目的で芳香族基に代わり脂環式炭化水素部位が導入された樹脂が提案されているが、脂環式炭化水素部位導入の弊害として系が極めて疎水的になるがために、従来レジスト現像液として幅広く用いられてきたテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(以下TMAH)水溶液での現像が困難となったり、現像中に基板からレジストが剥がれてしまうなどの現象が見られる。
ArF光源用のフォトレジスト組成物としては、ドライエッチング耐性付与の目的で芳香族基に代わり脂環式炭化水素部位が導入された樹脂が提案されているが、脂環式炭化水素部位導入の弊害として系が極めて疎水的になるがために、従来レジスト現像液として幅広く用いられてきたテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(以下TMAH)水溶液での現像が困難となったり、現像中に基板からレジストが剥がれてしまうなどの現象が見られる。
特許文献1(特開2003−64134号)や特許文献2(特開2003−147023号)には上記ラクトンモノマーを繰り返し単位とする樹脂を含有するポジ型フォトレジスト組成物が記載されている。
特許文献3(特開平9−73173号)、特許文献4(特開平10−161313号)には、脂環式基を含む構造で保護されたアルカリ可溶性基と、そのアルカリ可溶性基が酸により脱離して、アルカリ可溶性とならしめる構造単位を含む酸感応性化合物を用いたレジスト材料が記載されている。これら材料は疎水性の脂環式基を含む構造が脱離するため、親疎水性のコントラストが得られる優れた設計であるが、TMAH水溶液での現像性や、現像中に基板からレジストが剥がれに関しては、まだまだ十分ではなかった。このため、脂環式炭化水素部位が導入された樹脂への親水性基の導入が種々検討されてきた。
特許文献5(日本特許第2776273号)や特許文献6(特開平11−109632号)には、極性基含有脂環式官能基と酸分解性基を含有する樹脂を放射線感光材料に用いることが記載されている。
また、特許文献7〜11(特開平9−90637号、特開平10−207069号、特開平10−274852号、特開2001−188351号、日本特許第3042618号)には、ラクトン構造を有する(メタ)アクリレート誘導体を他の重合性化合物と共重合させて得られた重合体を含有するフォトレジスト組成物について記載されている。
また、特許文献7〜11(特開平9−90637号、特開平10−207069号、特開平10−274852号、特開2001−188351号、日本特許第3042618号)には、ラクトン構造を有する(メタ)アクリレート誘導体を他の重合性化合物と共重合させて得られた重合体を含有するフォトレジスト組成物について記載されている。
また、特許文献12〜15(特開2001-109154号、特開2000−137327号、特開2002−296783号、特開2001−215704号)には、上記ラクトンモノマーと極性基含有脂環式官能基であるヒドロキシアダマンタン構造を有するモノマーの共重合体樹脂を含有するポジ型フォトレジスト組成物が記載されている。
上記のように、樹脂が疎水性を改良する上記のような種々の手段が種々検討されたが、上記の技術では未だ不十分な点が多く、改善が望まれている。
特に線幅100nm以下のような微細なパターンを形成する際、マスクの被覆率(露光部、未露光部面積比率)やパターンのピッチによらず、即ちパターンの疎密の存在に依存せず、パターン形成条件(露光量やフォーカス)の変動の影響を受け難いこと(即ちプロセスウインドウが広いこと)が求められる。しかし、上記の様なレジスト組成物ではまだプロセスウインドウに関して改善の余地があった。
特に線幅100nm以下のような微細なパターンを形成する際、マスクの被覆率(露光部、未露光部面積比率)やパターンのピッチによらず、即ちパターンの疎密の存在に依存せず、パターン形成条件(露光量やフォーカス)の変動の影響を受け難いこと(即ちプロセスウインドウが広いこと)が求められる。しかし、上記の様なレジスト組成物ではまだプロセスウインドウに関して改善の余地があった。
従って、本発明の目的は、孤立溝(トレンチ)パターン及び密トレンチパターン形成において広いプロセスウインドウ確保が可能なポジ型レジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法を提供することにある。
本発明は、下記構成のポジ型レジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法であり、これにより本発明の上記目的が達成される。
(1)(A)一般式(A1)で表される繰り返し単位及び一般式(A2)で表される繰り返し単位の少なくとも1種の繰り返し単位を有し、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解度が増大する樹脂、(B)活性光線又は放射線の照射により一般式(I)で表される酸を発生する化合物、及び(C)溶剤を含有するポジ型レジスト組成物。
一般式(A1)及び(A2)中、R1は、水素原子又はメチル基を表す。
Wは、単結合、アルキレン基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基よりなる群から選択される単独あるいは2つ以上の基の組み合わせを表す。
R2はアルキル基を表わし、R3〜R7は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基又は−COOR8を表す。ここでR8はアルキル基を表す。また、R2〜R4の内の少なくとも2つ及びR5〜R7の内の少なくとも2つは、結合して環を形成してもよい。
Wは、単結合、アルキレン基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基よりなる群から選択される単独あるいは2つ以上の基の組み合わせを表す。
R2はアルキル基を表わし、R3〜R7は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基又は−COOR8を表す。ここでR8はアルキル基を表す。また、R2〜R4の内の少なくとも2つ及びR5〜R7の内の少なくとも2つは、結合して環を形成してもよい。
一般式(I)において、
A1は、p価の連結基を表す。
A2は、単結合または2価の脂肪族基を表す。p個のA2は同じでも異なっていてもよい。
A1で表される基およびA2で表される基少なくとも1つはフッ素原子を含有する。
pは2〜4の整数を表す。
A1は、p価の連結基を表す。
A2は、単結合または2価の脂肪族基を表す。p個のA2は同じでも異なっていてもよい。
A1で表される基およびA2で表される基少なくとも1つはフッ素原子を含有する。
pは2〜4の整数を表す。
(2)樹脂(A)が更に一般式(1)で表わされる繰り返し単位を含有することを特徴とする上記(1)に記載のポジ型レジスト組成物。
一般式(1)において、Rは水素原子又はメチル基を表し、Aは単結合又は連結基を表し、ALGは下記一般式(pI)〜(pV)のいずれかで表わされる基を表す。
式中、R11は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基又はsec−ブチル基を表し、Zは、炭素原子とともに脂環式炭化水素基を形成するのに必要な原子団を表す。
R12〜R16は、各々独立に、炭素数1〜4個の直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表す。但し、R12〜R14のうち少なくとも1つ、及びR15、R16のいずれかは脂環式炭化水素基を表す。
R17〜R21は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R17〜R21のうち少なくとも1つは脂環式炭化水素基を表す。また、R19、R21のいずれかは炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表す。
R22〜R25は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R22〜R25のうち少なくとも1つは脂環式炭化水素基を表す。また、R23とR24は、互いに結合して環を形成していてもよい。
R12〜R16は、各々独立に、炭素数1〜4個の直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表す。但し、R12〜R14のうち少なくとも1つ、及びR15、R16のいずれかは脂環式炭化水素基を表す。
R17〜R21は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R17〜R21のうち少なくとも1つは脂環式炭化水素基を表す。また、R19、R21のいずれかは炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表す。
R22〜R25は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R22〜R25のうち少なくとも1つは脂環式炭化水素基を表す。また、R23とR24は、互いに結合して環を形成していてもよい。
(3)樹脂(A)が更に一般式(3)で表わされる繰り返し単位を含有することを特徴とする上記(1)に記載のポジ型レジスト組成物。
一般式(3)中、R30は、水素原子又はメチル基を表す。
R31〜R33は、各々独立に、水素原子、水酸基又はアルキル基を表し、但し少なくとも一つは水酸基を表す。
R31〜R33は、各々独立に、水素原子、水酸基又はアルキル基を表し、但し少なくとも一つは水酸基を表す。
(4) 溶剤(C)が下記a群に含まれる少なくとも1種と、b群及びc群から選ばれる少なくとも1種とを混合した、混合溶剤である上記(1)〜(3)のいずれかに記載のポジ゛型レジスト組成物。
a群:プロピレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレート
鎖状ケトン
b群:乳酸アルキル
プロピレングリコールモノアルキルエーテル
環状ケトン
c群:γ−ブチロラクトン
カーボネート
a群:プロピレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレート
鎖状ケトン
b群:乳酸アルキル
プロピレングリコールモノアルキルエーテル
環状ケトン
c群:γ−ブチロラクトン
カーボネート
更に好ましい態様として以下の構成を挙げることができる。
(5) 式(I)において、A2が式(II)の構造を含有する脂肪族基であることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載のポジ型レジスト組成物。
(5) 式(I)において、A2が式(II)の構造を含有する脂肪族基であることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載のポジ型レジスト組成物。
Rf1及びRf2は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。但し、Rf1及びRf2の少なくとも1つはフッ素原子又はフルオロアルキル基である。
(6)(B)成分が、スルホニウム塩化合物、ヨードニウム塩化合物、及び式(I)で表されるスルホン酸のエステル化合物から選ばれる1種であることを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれかに記載のポジ型レジスト組成物。
(7) 式(I)で表されるスルホン酸が、スルホン酸のα位の炭素原子がフッ素原子またはフルオロアルキル基を有するスルホン酸であることを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれかに記載のポジ型レジスト組成物。
(8) 更に(B’)活性光線または放射線の照射により、スルホン酸基を一つ有するスルホン酸を発生する化合物を含有することを特徴とする上記(1)〜(7)のいずれかに記載のポジ型レジスト組成物。
(9)(B’)成分が1価のパーフロロアルカンスルホン酸のスルホニウム塩であることを特徴とする上記(8)に記載のポジ型レジスト組成物。
(9)(B’)成分が1価のパーフロロアルカンスルホン酸のスルホニウム塩であることを特徴とする上記(8)に記載のポジ型レジスト組成物。
(10) 更に、酸の作用により分解してアルカリ現像液中での溶解度が増大する、分子量3000以下の溶解阻止化合物を含有することを特徴とする上記(1)〜(9)のいずれかに記載のポジ型レジスト組成物。
(11) 更に、塩基性化合物及びフッ素及び/又はシリコン系界面活性剤の少なくとも一つを含有することを特徴とする(1)〜(10)のいずれかに記載のポジ型レジスト組成物。
(11) 更に、塩基性化合物及びフッ素及び/又はシリコン系界面活性剤の少なくとも一つを含有することを特徴とする(1)〜(10)のいずれかに記載のポジ型レジスト組成物。
(12) 塩基性化合物が、イミダゾール構造、ジアザビシクロ構造、オニウムヒドロキシド構造、オニウムカルボキシレート構造、トリアルキルアミン構造、アニリン構造及びピリジン構造から選ばれる構造を有する化合物、水酸基及び/又はエーテル結合を有するアルキルアミン誘導体又は水酸基及び/又はエーテル結合を有するアニリン誘導体であることを特徴とする(11)に記載のポジ型レジスト組成物。
(13) 上記(1)〜(12)のいずれかに記載のレジスト組成物よりレジスト膜を形成し、該レジスト膜を露光、現像することを特徴とするパターン形成方法。
(13) 上記(1)〜(12)のいずれかに記載のレジスト組成物よりレジスト膜を形成し、該レジスト膜を露光、現像することを特徴とするパターン形成方法。
本発明のポジ型レジスト組成物は孤立溝(トレンチ)パターン及び密トレンチパターン形成において広いプロセスウインドウ確保が可能なであり、効率よく広範なパターンを良好に形成することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
尚、本明細書に於ける基(原子団)の表記に於いて、置換及び無置換を記していない表記は置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
尚、本明細書に於ける基(原子団)の表記に於いて、置換及び無置換を記していない表記は置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
〔1〕酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解度が増大する樹脂(A成分)本発明のポジ型レジスト組成物に用いられる酸により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する樹脂(酸分解性樹脂)は、一般式(A1)で表わされる繰り返し単位及び一般式(A2)で表される繰り返し単位の少なくとも1種を含有する。
一般式(A1)及び(A2)中、R1は、水素原子又はメチル基を表す。
Wは、単結合、アルキレン基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基よりなる群から選択される単独あるいは2つ以上の基の組み合わせを表す。
R2はアルキル基を表わし、R3〜R7は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基又は−COOR8を表す。ここでR8はアルキル基を表す。また、R2〜R4の内の少なくとも2つ及びR5〜R7の内の少なくとも2つは、結合して環を形成してもよい。
Wは、単結合、アルキレン基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基よりなる群から選択される単独あるいは2つ以上の基の組み合わせを表す。
R2はアルキル基を表わし、R3〜R7は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基又は−COOR8を表す。ここでR8はアルキル基を表す。また、R2〜R4の内の少なくとも2つ及びR5〜R7の内の少なくとも2つは、結合して環を形成してもよい。
一般式(A1)又は(A2)におけるWのアルキレン基としては、下記式で表される基を挙げることができる。
−〔C(Rf)(Rg)〕r1−
上記式中、Rf及びRgは、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基を表し、両者は同一でも異なっていてもよい。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の低級アルキル基が好ましく、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基から選択される。アルキル基が有してもよい置換基としては、例えば、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基を挙げることができる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4のものを挙げることができる。
ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を挙げることができる。r1は1〜10の整数である。
−〔C(Rf)(Rg)〕r1−
上記式中、Rf及びRgは、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基を表し、両者は同一でも異なっていてもよい。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の低級アルキル基が好ましく、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基から選択される。アルキル基が有してもよい置換基としては、例えば、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基を挙げることができる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4のものを挙げることができる。
ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を挙げることができる。r1は1〜10の整数である。
上記アルキル基における更なる置換基としては、カルボキシル基、アシルオキシ基、シアノ基、アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、アセチルアミド基、アルコキシカルボニル基、アシル基が挙げられる。
ここでアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基等の低級アルキル基を挙げることができる。アルキル基が有してもよい置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基等を挙げることができる。アルコキシ基が有してもよい置換基としては、アルコキシ基等を挙げることができる。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4のものを挙げることができる。アシルオキシ基としては、アセトキシ基等が挙げられる。ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を挙げることができる。
ここでアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基等の低級アルキル基を挙げることができる。アルキル基が有してもよい置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基等を挙げることができる。アルコキシ基が有してもよい置換基としては、アルコキシ基等を挙げることができる。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4のものを挙げることができる。アシルオキシ基としては、アセトキシ基等が挙げられる。ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を挙げることができる。
一般式(A1)及び(A2)におけるR2〜R8のアルキル基としては、炭素数1〜12個の直鎖状あるいは分岐状アルキル基が好ましく、より好ましくは炭素数1〜10個の直鎖状あるいは分岐状アルキル基であり、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等を挙げることができる。
R3〜R7のシクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等の炭素数3〜8個のものが好ましい。
アルケニル基としては、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基等の炭素数2〜6個のものが好ましい。
また、R2〜R4の内の少なくとも2つ、又はR5〜R7の内の少なくとも2つが結合して形成する環としては、例えば、シクロプロパン環、シクロブタン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロオクタン環等の3〜8員環が挙げられる。
なお、−COOR2で表わされる基、R3〜R7は、環状骨格を構成している炭素原子のいずれに連結していてもよい。
アルケニル基としては、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基等の炭素数2〜6個のものが好ましい。
また、R2〜R4の内の少なくとも2つ、又はR5〜R7の内の少なくとも2つが結合して形成する環としては、例えば、シクロプロパン環、シクロブタン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロオクタン環等の3〜8員環が挙げられる。
なお、−COOR2で表わされる基、R3〜R7は、環状骨格を構成している炭素原子のいずれに連結していてもよい。
また、上記アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基が有してもよい好ましい置換基としては、炭素数1〜4個のアルコキシ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、炭素数2〜5のアシル基、炭素数2〜5のアシロキシ基、シアノ基、水酸基、カルボキシ基、炭素数2〜5のアルコキシカルボニル基、ニトロ基等を挙げることができる。
また、本発明のポジ型レジスト組成物が含有する樹脂は、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解度が増大する樹脂(酸分解性樹脂)であり、酸の作用により分解し、アルカリ可溶性基を生じる基(酸分解性基)を有する繰り返し単位を含有する。
酸分解性基としては、例えば、−C(=O)−X1−R0 で表される基を挙げることができる。R0 としては、t−ブチル基、t−アミル基等の3級アルキル基、イソボロニル基、1−エトキシエチル基、1−ブトキシエチル基、1−イソブトキシエチル基、1−シクロヘキシロキシエチル基等の1−アルコキシエチル基、1−メトキシメチル基、1−エトキシメチル基等のアルコキシメチル基、3−オキソアルキル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、トリアルキルシリルエステル基、3−オキソシクロヘキシルエステル基、2−メチル−2−アダマンチル基、メバロニックラクトン残基等を挙げることができる。X1は、酸素原子、硫黄原子、−NH−、−NHSO2−又は−NHSO2NH−を表す。
酸分解性基を有する繰り返し単位の構造は特に限定されないが、例えば、(メタ)アクリル酸エステル繰り返し単位、主鎖に脂環構造を有する繰り返し単位などが挙げられる。
酸分解性基としては、例えば、−C(=O)−X1−R0 で表される基を挙げることができる。R0 としては、t−ブチル基、t−アミル基等の3級アルキル基、イソボロニル基、1−エトキシエチル基、1−ブトキシエチル基、1−イソブトキシエチル基、1−シクロヘキシロキシエチル基等の1−アルコキシエチル基、1−メトキシメチル基、1−エトキシメチル基等のアルコキシメチル基、3−オキソアルキル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、トリアルキルシリルエステル基、3−オキソシクロヘキシルエステル基、2−メチル−2−アダマンチル基、メバロニックラクトン残基等を挙げることができる。X1は、酸素原子、硫黄原子、−NH−、−NHSO2−又は−NHSO2NH−を表す。
酸分解性基を有する繰り返し単位の構造は特に限定されないが、例えば、(メタ)アクリル酸エステル繰り返し単位、主鎖に脂環構造を有する繰り返し単位などが挙げられる。
特に、酸分解性基を有する繰り返し単位として、一般式(1)で表わされる繰り返し単位として含有することが好ましい。一般式(1)で表わされる繰り返し単位により100nmより微細なパターン形成に十分な、より高い解像性能が得られるとともに、本発明のプロセスウィンドウがより拡大できる。
一般式(1)において、Rは水素原子又はメチル基を表し、Aは単結合又は連結基を表し、ALGは上記一般式(pI)〜一般式(pV)で示される脂環式炭化水素を含む基である。
式中、R11は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基又はsec−ブチル基を表し、Zは、炭素原子とともに脂環式炭化水素基を形成するのに必要な原子団を表す。
R12〜R16は、各々独立に、炭素数1〜4個の直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表す。但し、R12〜R14のうち少なくとも1つ、及びR15、R16のいずれかは脂環式炭化水素基を表す。
R17〜R21は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R17〜R21のうち少なくとも1つは脂環式炭化水素基を表す。また、R19、R21のいずれかは炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表す。
R22〜R25は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R22〜R25のうち少なくとも1つは脂環式炭化水素基を表す。また、R23とR24は、互いに結合して環を形成していてもよい。
R12〜R16は、各々独立に、炭素数1〜4個の直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表す。但し、R12〜R14のうち少なくとも1つ、及びR15、R16のいずれかは脂環式炭化水素基を表す。
R17〜R21は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R17〜R21のうち少なくとも1つは脂環式炭化水素基を表す。また、R19、R21のいずれかは炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表す。
R22〜R25は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R22〜R25のうち少なくとも1つは脂環式炭化水素基を表す。また、R23とR24は、互いに結合して環を形成していてもよい。
Aの連結基は、アルキレン基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基、アミド基、スルフォンアミド基、ウレタン基、又はウレア基よりなる群から選択される単独あるいは2つ以上の基の組み合わせを表す。上記Aにおけるアルキレン基としては、下記式で表される基を挙げることができる。
−〔C(Rb )(Rc )〕r −
式中、Rb 、Rc は、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基を表し、両者は同一でも異なっていてもよい。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の低級アルキル基が好ましく、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基から選択される。アルキル基が有してもよい置換基としては、例えば、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜4)を挙げることができる。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のものを挙げることができる。ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を挙げることができる。rは1〜10の整数を表す。
−〔C(Rb )(Rc )〕r −
式中、Rb 、Rc は、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基を表し、両者は同一でも異なっていてもよい。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の低級アルキル基が好ましく、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基から選択される。アルキル基が有してもよい置換基としては、例えば、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜4)を挙げることができる。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のものを挙げることができる。ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を挙げることができる。rは1〜10の整数を表す。
一般式(pI)〜(pV)において、R12〜R25におけるアルキル基としては、置換もしくは非置換のいずれであってもよい、1〜4個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。そのアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられる。
また、上記アルキル基の更なる置換基としては、炭素数1〜4個のアルコキシ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アシル基、アシロキシ基、シアノ基、水酸基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、ニトロ基等を挙げることができる。
また、上記アルキル基の更なる置換基としては、炭素数1〜4個のアルコキシ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アシル基、アシロキシ基、シアノ基、水酸基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、ニトロ基等を挙げることができる。
R11〜R25における脂環式炭化水素基あるいはZと炭素原子が形成する脂環式炭化水素基としては、単環式でも、多環式でもよい。具体的には、炭素数5以上のモノシクロ、ビシクロ、トリシクロ、テトラシクロ構造等を有する基を挙げることができる。その炭素数は6〜30個が好ましく、特に炭素数7〜25個が好ましい。これらの脂環式炭化水素基は置換基を有していてもよい。
以下に、脂環式炭化水素基のうち、脂環式部分の構造例を示す。
以下に、脂環式炭化水素基のうち、脂環式部分の構造例を示す。
本発明においては、上記脂環式部分の好ましいものとしては、アダマンチル基、ノルアダマンチル基、デカリン残基、トリシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、ノルボルニル基、セドロール基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデカニル基、シクロドデカニル基を挙げることができる。より好ましくは、アダマンチル基、デカリン残基、ノルボルニル基、セドロール基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデカニル基、シクロドデカニル基、トリシクロデカニル基である。
これらの脂環式炭化水素基の置換基としては、例えば、アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基が挙げられる。
アルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の低級アルキル基が好ましく、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基よりなる群から選択された置換基を表す。アルキル基が有してもよい置換基としては、例えば、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基を挙げることができる。
上記アルコキシ基としてはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のものを挙げることができる。
アルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の低級アルキル基が好ましく、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基よりなる群から選択された置換基を表す。アルキル基が有してもよい置換基としては、例えば、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基を挙げることができる。
上記アルコキシ基としてはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のものを挙げることができる。
尚、得られたプロファイルを走査型電子顕微鏡で観察する際のプロファイル安定性(SEM耐性)が良好な点から、一般式(1)において、Aが単結合であり、ALGが下記で表される基である繰り返し単位が特に好ましい。
R26及びR27は、各々独立に、炭素数1〜4個の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。
以下、一般式(1)で示される繰り返し単位に相当するモノマーの具体例を示す。
本発明のポジ型レジスト組成物が含有する酸分解性樹脂は、更に一般式(3)を繰り返し単位として含有することが好ましい。一般式(3)の繰り返し単位を導入することによりアルカリ水溶液による現像性、濡れ性(現像液の展開性)が改善されるだけでなく、本発明のプロセスウィンドウが拡大できる。
一般式(3)中、R30は、水素原子又はメチル基を表す。
R31〜R33は、各々独立に、水素原子、水酸基又はアルキル基を表し、但し少なくとも一つは水酸基を表す。
R31〜R33は、各々独立に、水素原子、水酸基又はアルキル基を表し、但し少なくとも一つは水酸基を表す。
R31〜R33のアルキル基としては、好ましくは炭素数1〜5のアルキル基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等を挙げることができる。
一般式(3)で表される繰り返し単位において、R31〜R33のうちの1つ又は2つが水酸基であることが好ましく、2つが水酸基であることが特に好ましい。
一般式(3)で表される繰り返し単位において、R31〜R33のうちの1つ又は2つが水酸基であることが好ましく、2つが水酸基であることが特に好ましい。
以下に、一般式(3)で表される繰り返し単位の具体例を挙げるが、これらに限定するものではない。
本発明のポジ型レジスト組成物が含有する酸分解性樹脂は、更に一般式(2)を繰り返し単位として含有することができる。
一般式(2)の繰り返し単位はポリマーのガラス転位点の調節やレジスト膜のアルカリ水溶液による現像性、濡れ性(現像液の展開性)の調節、エッチング耐性の向上や本発明のプロセスウィンドウ拡大の観点で導入することができる。
一般式(2)の繰り返し単位はポリマーのガラス転位点の調節やレジスト膜のアルカリ水溶液による現像性、濡れ性(現像液の展開性)の調節、エッチング耐性の向上や本発明のプロセスウィンドウ拡大の観点で導入することができる。
一般式(2)中、R1aは、水素原子又はメチル基を表す。
W1は、単結合、アルキレン基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基よりなる群から選択される単独あるいは2つ以上の基の組み合わせを表す。
Lcは、下記一般式(IV)、(V−1)〜(V−6)及び(VI)のいずれかで表されるラクトン残基を表す。
W1は、単結合、アルキレン基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基よりなる群から選択される単独あるいは2つ以上の基の組み合わせを表す。
Lcは、下記一般式(IV)、(V−1)〜(V−6)及び(VI)のいずれかで表されるラクトン残基を表す。
Ra1、Rb1、Rc1、Rd1及びRe1は各々独立に、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。m及びnは各々独立に0〜3の整数を表し、m+nは2以上6以下である。
一般式(V−1)〜(V−6)において、R1b〜R5bは、各々独立に水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基又はCOOR6bを表す。ここでR6bはアルキル基を表す。また、R1b〜R5bの内の2つは、結合して環を形成してもよい。
R1aは、水素原子又はメチル基を表す。W1は、単結合、アルキレン基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基よりなる群から選択される単独あるいは2つ以上の基の組み合わせを表す。Lcは下記一般式(IV)、(V−1)〜(V−6)、(VI)のいずれかで表されるラクトン残基である。
W1のアルキレン基としては、下記式で表される基を挙げることができる。
−〔C(Rf)(Rg)〕r1−
上記式中、Rf及びRgは、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基を表し、両者は同一でも異なっていてもよい。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の低級アルキル基が好ましく、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基から選択される。アルキル基が有してもよい置換基としては、例えば、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基を挙げることができる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4のものを挙げることができる。
ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を挙げることができる。r1は1〜10の整数である。
−〔C(Rf)(Rg)〕r1−
上記式中、Rf及びRgは、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基を表し、両者は同一でも異なっていてもよい。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の低級アルキル基が好ましく、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基から選択される。アルキル基が有してもよい置換基としては、例えば、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基を挙げることができる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4のものを挙げることができる。
ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を挙げることができる。r1は1〜10の整数である。
上記アルキル基における更なる置換基としては、カルボキシル基、アシルオキシ基、シアノ基、アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、アセチルアミド基、アルコキシカルボニル基、アシル基が挙げられる。
ここでアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基等の低級アルキル基を挙げることができる。アルキル基が有してもよい置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基等を挙げることができる。アルコキシ基が有してもよい置換基としては、アルコキシ基等を挙げることができる。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4のものを挙げることができる。アシルオキシ基としては、アセトキシ基等が挙げられる。ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を挙げることができる。
ここでアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基等の低級アルキル基を挙げることができる。アルキル基が有してもよい置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基等を挙げることができる。アルコキシ基が有してもよい置換基としては、アルコキシ基等を挙げることができる。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4のものを挙げることができる。アシルオキシ基としては、アセトキシ基等が挙げられる。ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を挙げることができる。
一般式(IV)におけるRa1〜Re1の炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等を挙げることができる。
一般式(V−1)〜(V−6)におけるR1b〜R5bとしてのアルキル基は、直鎖状、分岐状のアルキル基が挙げられ、置換基を有していてもよい。炭素数1〜12個の直鎖状あるいは分岐状アルキル基が好ましく、より好ましくは炭素数1〜10個の直鎖状あるいは分岐状アルキル基であり、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基である。
一般式(V−1)〜(V−6)のR1b〜R5bとしてのCOOR6bにおけるR6bは、好ましくは炭素数1〜12個の直鎖状あるいは分岐状アルキル基であり、より好ましくは炭素数1〜10個の直鎖状あるいは分岐状アルキル基であり、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基である。
一般式(V−1)〜(V−6)におけるR1b〜R5bとしてのアルキル基は、直鎖状、分岐状のアルキル基が挙げられ、置換基を有していてもよい。炭素数1〜12個の直鎖状あるいは分岐状アルキル基が好ましく、より好ましくは炭素数1〜10個の直鎖状あるいは分岐状アルキル基であり、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基である。
一般式(V−1)〜(V−6)のR1b〜R5bとしてのCOOR6bにおけるR6bは、好ましくは炭素数1〜12個の直鎖状あるいは分岐状アルキル基であり、より好ましくは炭素数1〜10個の直鎖状あるいは分岐状アルキル基であり、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基である。
R1b〜R5bにおけるシクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等の炭素数3〜8個のものが好ましい。
R1b〜R5bにおけるアルケニル基としては、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基等の炭素数2〜6個のものが好ましい。
また、R1b〜R5bの内の2つが結合して形成する環としては、例えば、シクロプロパン環、シクロブタン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロオクタン環等の3〜8員環が挙げられる。
なお、一般式(V−1)〜(V−6)におけるR1b〜R5bは、環状骨格を構成している炭素原子のいずれに連結していてもよい。
R1b〜R5bにおけるアルケニル基としては、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基等の炭素数2〜6個のものが好ましい。
また、R1b〜R5bの内の2つが結合して形成する環としては、例えば、シクロプロパン環、シクロブタン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロオクタン環等の3〜8員環が挙げられる。
なお、一般式(V−1)〜(V−6)におけるR1b〜R5bは、環状骨格を構成している炭素原子のいずれに連結していてもよい。
また、上記アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基が有してもよい好ましい置換基としては、炭素数1〜4個のアルコキシ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、炭素数2〜5のアシル基、炭素数2〜5のアシロキシ基、シアノ基、水酸基、カルボキシ基、炭素数2〜5のアルコキシカルボニル基、ニトロ基等を挙げることができる。
以下に、一般式(IV)、(V−1)〜(V−6)又は(VI)で表されるラクトン構造を有する基を有する繰り返し単位の具体例を挙げるが、本発明がこれに限定されるものではない。
まず、一般式(IV)で表されるラクトン構造を有する一般式(2)の繰り返し単位の具体例を以下に示すが、これらに限定されるものではない。
まず、一般式(IV)で表されるラクトン構造を有する一般式(2)の繰り返し単位の具体例を以下に示すが、これらに限定されるものではない。
次に一般式(V−1)〜(V−6)で表されるラクトン構造を有する一般式(2)の繰り返し単位の具体例を以下に示すが、これらに限定されるものではない。
一般式(VI)で表されるラクトン構造を有する一般式(2)の繰り返し単位の具体例を以下に示す。
本発明のポジ型レジスト組成物に用いられる酸分解性樹脂は、一般式(II−A)又は一般式(II−B)を繰り返し単位として含有することができる。
一般式(II−A)又は一般式(II−B)の繰り返し単位はポリマーのガラス転位点の調節やエッチング耐性の向上やSEM耐性向上の観点で導入することができる。
一般式(II−A)又は一般式(II−B)の繰り返し単位はポリマーのガラス転位点の調節やエッチング耐性の向上やSEM耐性向上の観点で導入することができる。
式(II−A)及び(II−B)中:
R13'〜R16'は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、−COOH、−COOR5、酸の作用により分解する基、−C(=O)−X−A'−R17'、アルキル基あるいは環状炭化水素基を表す。
ここで、R5は、アルキル基、環状炭化水素基又は下記の−Y基を表す。
Xは、酸素原子、硫黄原子、−NH−、−NHSO2−又は−NHSO2NH−を表す。
A'は単結合又は2価の連結基を表す。
また、Rl3'〜R16'のうち少なくとも2つが結合して環を形成してもよい。nは0又は1を表す。
R17'は、−COOH、−COOR5、−CN、水酸基、アルコキシ基、−CO−NH−R6、−CO−NH−SO2−R6又は下記の−Y基を表す。
R6は、アルキル基又は環状炭化水素基を表す。
R13'〜R16'は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、−COOH、−COOR5、酸の作用により分解する基、−C(=O)−X−A'−R17'、アルキル基あるいは環状炭化水素基を表す。
ここで、R5は、アルキル基、環状炭化水素基又は下記の−Y基を表す。
Xは、酸素原子、硫黄原子、−NH−、−NHSO2−又は−NHSO2NH−を表す。
A'は単結合又は2価の連結基を表す。
また、Rl3'〜R16'のうち少なくとも2つが結合して環を形成してもよい。nは0又は1を表す。
R17'は、−COOH、−COOR5、−CN、水酸基、アルコキシ基、−CO−NH−R6、−CO−NH−SO2−R6又は下記の−Y基を表す。
R6は、アルキル基又は環状炭化水素基を表す。
−Y基;
(−Y基中、R21'〜R30'は、各々独立に、水素原子又はアルキル基を表す。a,bは1又は2を表す。)
上記R21'〜R30'におけるアルキル基としては、炭素数1〜10個の直鎖状あるいは分岐状アルキル基が好ましく、より好ましくは炭素数1〜6個の直鎖状あるいは分岐状アルキル基であり、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基である。
上記のアルキル基における更なる置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、カルボキシル基、アルコキシ基、アシル基、シアノ基、アシルオキシ基等を挙げることができる。ハロゲン原子としては塩素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を挙げることができ、アルコキシ基としてはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のものを挙げることができ、アシル基としてはホルミル基、アセチル基等を挙げることができ、アシルオキシ基としてはアセトキシ基等を挙げることができる。
本発明に係わる酸分解性樹脂において、酸分解性基は、前記−C(=O)−X−A'−R17'に含まれてもよい。
酸分解性基の構造としては、−C(=O)−X1−R0 で表される。
式中、R0 としては、t−ブチル基、t−アミル基等の3級アルキル基、イソボロニル基、1−エトキシエチル基、1−ブトキシエチル基、1−イソブトキシエチル基、1−シクロヘキシロキシエチル基等の1−アルコキシエチル基、1−メトキシメチル基、1−エトキシメチル基等のアルコキシメチル基、3−オキソアルキル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、トリアルキルシリルエステル基、3−オキソシクロヘキシルエステル基、2−メチル−2−アダマンチル基、メバロニックラクトン残基等を挙げることができる。X1は、上記Xと同義である。
式中、R0 としては、t−ブチル基、t−アミル基等の3級アルキル基、イソボロニル基、1−エトキシエチル基、1−ブトキシエチル基、1−イソブトキシエチル基、1−シクロヘキシロキシエチル基等の1−アルコキシエチル基、1−メトキシメチル基、1−エトキシメチル基等のアルコキシメチル基、3−オキソアルキル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、トリアルキルシリルエステル基、3−オキソシクロヘキシルエステル基、2−メチル−2−アダマンチル基、メバロニックラクトン残基等を挙げることができる。X1は、上記Xと同義である。
上記R13'〜R16'におけるハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を挙げることができる。
上記R5、R6、R13'〜R16'におけるアルキル基としては、炭素数1〜10個の直鎖状あるいは分岐状アルキル基が好ましく、より好ましくは炭素数1〜6個の直鎖状あるいは分岐状アルキル基であり、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基である。
上記R5、R6、R13'〜R16'における環状炭化水素基としては、例えば環状アルキル基、有橋式炭化水素であり、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、2−メチル−2−アダマンチル基、ノルボルニル基、ボロニル基、イソボロニル基、トリシクロデカニル基、ジシクロペンテニル基、ノボルナンエポキシ基、メンチル基、イソメンチル基、ネオメンチル基、テトラシクロドデカニル基等を挙げることができる。
上記R13'〜R16'のうち少なくとも2つが結合して形成する環としては、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプタン、シクロオクタン等の炭素数5〜12の環が挙げられる。
上記R17'におけるアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のものを挙げることができる。
上記アルキル基、環状炭化水素基、アルコキシ基における更なる置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、カルボキシル基、アルコキシ基、アシル基、シアノ基、アシルオキシ基、アルキル基、環状炭化水素基等を挙げることができる。ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を挙げることができる。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のものが挙げることができ、アシル基としてはホルミル基、アセチル基等を挙げることができ、アシルオキシ基としてはアセトキシ基等を挙げることができる。
また、アルキル基、環状炭化水素基は、上記で挙げたものが挙げられる。
上記A'の2価の連結基としては、アルキレン基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基、アミド基、スルフォンアミド基、ウレタン基、ウレア基よりなる群から選択される単独あるいは2つ以上の基の組み合わせが挙げられる。
上記一般式(II−A)あるいは一般式(II−B)で表される繰り返し単位の具体例として次のものが挙げられるが、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。
本発明の酸分解性樹脂は、下記一般式(VIII)で表される繰り返し単位を含有してもよい。
一般式(VIII)の繰り返し単位はポリマーのガラス転位点の調節やアルカリ水溶液による現像性、濡れ性(現像液の展開性)の改善の観点で導入することができる。
一般式(VIII)の繰り返し単位はポリマーのガラス転位点の調節やアルカリ水溶液による現像性、濡れ性(現像液の展開性)の改善の観点で導入することができる。
上記一般式(VIII)に於いて、Z2は、−O−又は−N(R41)−を表す。R41は、水素原子、水酸基、アルキル基、シクロアルキル基又は−OSO2−R42を表す。R42は、アルキル基、シクロアルキル基又は樟脳残基を表す。R41及びR42のアルキル基及びシクロアルキル基は、ハロゲン原子等で置換されていてもよい。
上記一般式(VIII)で表される繰り返し単位として、以下の具体例が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明の酸分解性樹脂は、上記の繰り返し構造単位以外に、ドライエッチング耐性や標準現像液適性、基板密着性、レジストプロファイル、さらにレジストの一般的な必要な特性である解像力、耐熱性、感度等を調節する目的で様々な繰り返し構造単位を含有することができる。
このような繰り返し構造単位としては、下記の単量体に相当する繰り返し構造単位を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
これにより、酸分解性樹脂に要求される性能、特に、
(1)塗布溶剤に対する溶解性、
(2)製膜性(ガラス転移点)、
(3)アルカリ現像性、
(4)膜べり(親疎水性、アルカリ可溶性基選択)、
(5)未露光部の基板への密着性、
(6)ドライエッチング耐性、
等の微調整が可能となる。
(1)塗布溶剤に対する溶解性、
(2)製膜性(ガラス転移点)、
(3)アルカリ現像性、
(4)膜べり(親疎水性、アルカリ可溶性基選択)、
(5)未露光部の基板への密着性、
(6)ドライエッチング耐性、
等の微調整が可能となる。
このような単量体として、例えばアクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、アクリルアミド類、メタクリルアミド類、アリル化合物、ビニルエーテル類、ビニルエステル類等から選ばれる付加重合性不飽和結合を1個有する化合物等を挙げることができる。
その他にも、上記種々の繰り返し構造単位に相当する単量体と共重合可能である付加重合性の不飽和化合物であれば、共重合されていてもよい。
酸分解性樹脂において、各繰り返し構造単位の含有モル比はレジストのドライエッチング耐性や標準現像液適性、基板密着性、レジストプロファイル、さらにはレジストの一般的な必要性能である解像力、耐熱性、感度等を調節するために適宜設定される。
一般式(A1)で表わされる繰り返し単位および一般式(A2)で表わされる繰り返し単位の含有量は、総量として、樹脂を構成する全繰り返し単位中15〜70モル%が好ましく、より好ましくは20〜65モル%、更に好ましくは25〜60モル%である。
酸分解性基を有する繰り返し単位の含有量は、全繰り返し構造単位中18〜60モル%が好ましく、より好ましくは20〜55モル%、更に好ましくは25〜50モル%である。
一般式(1)で表される繰り返し単位の含有量は、全繰り返し単位中18〜60モル%が好ましく、より好ましくは20〜55モル%、更に好ましくは25〜50モル%である。
一般式(3)の繰り返し単位の含有量は、全繰り返し単位中10〜50モル%が好ましく、より好ましくは15〜45モル%、更に好ましくは20〜40モル%である。
酸分解性基を有する繰り返し単位の含有量は、全繰り返し構造単位中18〜60モル%が好ましく、より好ましくは20〜55モル%、更に好ましくは25〜50モル%である。
一般式(1)で表される繰り返し単位の含有量は、全繰り返し単位中18〜60モル%が好ましく、より好ましくは20〜55モル%、更に好ましくは25〜50モル%である。
一般式(3)の繰り返し単位の含有量は、全繰り返し単位中10〜50モル%が好ましく、より好ましくは15〜45モル%、更に好ましくは20〜40モル%である。
更なる共重合成分である一般式(2)の繰り返し単位の含有量は、一般式(A1)、(A2)、(1)及び(3)で表わされる繰り返し単位の総モル数に対して60モル%以下が好ましく、より好ましくは50モル%以下、さらに好ましくは40モル%以下である。
更なる共重合成分である一般式(II−A)及び(II−B)の繰り返し単位の含有量は、全繰り返し構造単位中40モル%以下が好ましく、より好ましくは35モル%以下、更に好ましくは30モル%以下である。
更なる共重合成分である一般式(VIII)の繰り返し単位の含有量は、全繰り返し構造単位中40モル%以下が好ましく、より好ましくは35モル%以下、更に好ましくは30モル%以下である。
また、上記更なる共重合成分の単量体に基づく繰り返し構造単位の樹脂中の含有量も、所望のレジストの性能に応じて適宜設定することができるが、一般式(A1)、(A2)、(1)及び(3)で表わされる繰り返し単位の総モル数に対して、40モル%以下が好ましく、より好ましくは30モル%以下、さらに好ましくは20モル%以下である。
本発明のレジスト組成物がArF露光用であるとき、ArF光への透明性の点から樹脂は芳香族基を有さないことが好ましい。
更なる共重合成分である一般式(II−A)及び(II−B)の繰り返し単位の含有量は、全繰り返し構造単位中40モル%以下が好ましく、より好ましくは35モル%以下、更に好ましくは30モル%以下である。
更なる共重合成分である一般式(VIII)の繰り返し単位の含有量は、全繰り返し構造単位中40モル%以下が好ましく、より好ましくは35モル%以下、更に好ましくは30モル%以下である。
また、上記更なる共重合成分の単量体に基づく繰り返し構造単位の樹脂中の含有量も、所望のレジストの性能に応じて適宜設定することができるが、一般式(A1)、(A2)、(1)及び(3)で表わされる繰り返し単位の総モル数に対して、40モル%以下が好ましく、より好ましくは30モル%以下、さらに好ましくは20モル%以下である。
本発明のレジスト組成物がArF露光用であるとき、ArF光への透明性の点から樹脂は芳香族基を有さないことが好ましい。
本発明に用いる樹脂は、常法に従って(例えばラジカル重合)合成することができる。例えば、一般的合成方法としては、モノマー種を、一括であるいは反応途中で反応容器に仕込み、これを必要に応じ反応溶媒、例えばテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなどの環状エーテル類やメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンのようなケトン類、さらには後述のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルのような本発明のレジスト組成物を溶解する溶媒に溶解させ均一とした後、窒素やアルゴンなど不活性ガス雰囲気下で必要に応じ加熱、市販のラジカル開始剤(アゾ系開始剤、パーオキサイドなど)を用いて重合を開始させる。所望により開始剤を追加、あるいは分割で添加し、反応終了後、溶剤に投入して粉体あるいは固形回収等の方法で所望のポリマーを回収する。反応の濃度は通常10質量%以上であり、好ましくは15質量%以上、さらに好ましくは20質量%以上である。反応温度は通常10℃〜150℃であり、好ましくは30℃〜130℃、さらに好ましくは50℃〜110℃である。
上記具体例で表される繰り返し構造単位は、各々1種で使用してもよいし、複数を混合して用いてもよい。
また、本発明において、樹脂は、1種で使用してもよいし、複数併用してもよい。
上記具体例で表される繰り返し構造単位は、各々1種で使用してもよいし、複数を混合して用いてもよい。
また、本発明において、樹脂は、1種で使用してもよいし、複数併用してもよい。
本発明に係る樹脂の重量平均分子量は、GPC法によりポリスチレン換算値として、好ましくは1,000〜200,000であり、更に好ましくは3,000〜20,000である。即ち、重量平均分子量が1,000未満では耐熱性やドライエッチング耐性の点から1,000以上が好ましく、現像性、粘度、製膜性の点から200,000以下が好ましい。
分散度(Mw/Mn)は通常1〜5であり、好ましくは1〜4、更に好ましくは1〜3の範囲のものが使用される。解像度、レジスト形状、パターン側壁、ラフネス性などの点から5以下が好ましい。
分散度(Mw/Mn)は通常1〜5であり、好ましくは1〜4、更に好ましくは1〜3の範囲のものが使用される。解像度、レジスト形状、パターン側壁、ラフネス性などの点から5以下が好ましい。
本発明のポジ型レジスト組成物において、本発明に係わる全ての樹脂のレジスト組成物全体中の配合量は、全レジスト固形分中40〜99.99質量%が好ましく、より好ましくは50〜99.97質量%である。
〔2〕活性光線または放射線の照射により式(I)で表されるスルホン酸を発生する化合物(成分B又は光酸発生剤(B)ともいう)
一般式(I)において、
A1は、p価の連結基を表す。
A2は、単結合または2価の脂肪族基を表す。
p個のA2は同じでも異なっていてもよい。
A1で表される基およびA2で表される基少なくとも1つはフッ素原子を含有する。
pは2〜4の整数を表す。
A1は、p価の連結基を表す。
A2は、単結合または2価の脂肪族基を表す。
p個のA2は同じでも異なっていてもよい。
A1で表される基およびA2で表される基少なくとも1つはフッ素原子を含有する。
pは2〜4の整数を表す。
A1としての2価の連結基は、たとえば、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、アルケニレン基、単結合、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、スルフィド結合、ウレア結合、またはこれらの複数が連結した連結基を挙げることができる。A1としての3価又は4価の連結基は、これらの2価の連結基の任意の位置の水素原子を1個又は2個除いた基を挙げることができる。
A1としてのアルキレン基は、置換基を有していてもよく、好ましくは炭素数1〜8、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、オクチレン基等を挙げることができる。
A1としてのシクロアルキレン基は、置換基を有していてもよく、好ましくは炭素数3〜8、例えば、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基等を挙げることができる。
A1としてのシクロアルキレン基は、置換基を有していてもよく、好ましくは炭素数3〜8、例えば、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基等を挙げることができる。
A1としてのアルケニレン基は、置換基を有していてもよく、好ましくは炭素数2〜6、例えば、エテニレン基、プロペニレン基、ブテニレン基等を挙げることができる。
A1としてのアリーレン基は、置換基を有していてもよく、好ましくは炭素数6〜15、例えば、フェニレン基、トリレン基、ナフチレン基等を挙げることができる。
またこれらの基が有してもよい置換基としては、例えば、シクロアルキル基、アリール基、アミノ基、アミド基、ウレイド基、ウレタン基、ヒドロキシル基、カルボキシル基等の活性水素を有するものや、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子)、アルコキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等)、チオエーテル基、アシル基(アセチル基、プロパノイル基、ベンゾイル基等)、アシロキシ基(アセトキシ基、プロパノイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等)、アルコキシカルボニル基(メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基等)、シアノ基、ニトロ基等が挙げられる。また、アリーレン基については更にアルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等)を挙げることができる。
A2としての2価の脂肪族基は、好ましくは炭素数1〜8のアルキレン基又はシクロアルキレン基であり、より好ましくはフッ素原子またはフルオロアルキル基で置換されたアルキレン基又はシクロアルキレン基である。
A2としてのアルキレン基は、置換基を有していてもよく、好ましくは炭素数1〜8、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、オクチレン基等を挙げることができる。
A2としてのシクロアルキレン基は、置換基を有していてもよく、好ましくは炭素数3〜8、例えば、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基等を挙げることができる。
A2としてのアルキレン基及びシクロアルキレン基が有することが好ましいフロオロアルキル基(少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基)は、置換基を有していてもよく、好ましくは炭素数1〜8、より好ましくは炭素数1〜3であり、例えばモノフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、ヘプタフルオロプロピル基、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチル基、ノナフルオロブチル基、パーフルオロヘキシル基等を挙げることができる。フルオロアルキル基のさらなる置換基としては、例えば、水酸基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜5)、ハロゲン原子、シアノ基等が挙げられる。
A2としてのシクロアルキレン基は、置換基を有していてもよく、好ましくは炭素数3〜8、例えば、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基等を挙げることができる。
A2としてのアルキレン基及びシクロアルキレン基が有することが好ましいフロオロアルキル基(少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基)は、置換基を有していてもよく、好ましくは炭素数1〜8、より好ましくは炭素数1〜3であり、例えばモノフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、ヘプタフルオロプロピル基、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチル基、ノナフルオロブチル基、パーフルオロヘキシル基等を挙げることができる。フルオロアルキル基のさらなる置換基としては、例えば、水酸基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜5)、ハロゲン原子、シアノ基等が挙げられる。
また、A2は、下記式(II)の構造を含有する脂肪族基であることが好ましい。
Rf1及びRf2は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。を表す。但し、少なくとも1つはフッ素原子又はフルオロアルキル基である。
Rf1及びRf2としてのアルキル基は、置換基を有していてもよく、好ましくは 炭素数1〜8個のアルキル基であって、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基等を好ましく挙げることができる。Rf1及びRf2としてのアルキル基が有していてもよい置換基としては好ましくはハロゲン原子を挙げることができる。
Rf1及びRf2としてのシクロアルキル基は、置換基を有していてもよく、好ましくは炭素数3〜8個のシクロアルキル基であって、例えばシクロペンチル基、シクロヘキシル基等を好ましく挙げることができる。
Rf1及びRf2としてのフルオロアルキル基は、上記アルキル基またはシクロアルキル基にフッ素原子が置換した基であり、例えば、上述のフルオロアルキル基として挙げた基を挙げることができる。
Rf1及びRf2としてのシクロアルキル基は、置換基を有していてもよく、好ましくは炭素数3〜8個のシクロアルキル基であって、例えばシクロペンチル基、シクロヘキシル基等を好ましく挙げることができる。
Rf1及びRf2としてのフルオロアルキル基は、上記アルキル基またはシクロアルキル基にフッ素原子が置換した基であり、例えば、上述のフルオロアルキル基として挙げた基を挙げることができる。
pは2〜4の整数を表し、好ましくは2または3、更に好ましくは2である。
なお、式(II)の構造がスルホン酸の隣接位(スルホン酸原子団の硫黄原子)に結合していることが好ましい。
更に式(I)で表されるスルホン酸として、特に下記式(III)で表されるスルホン酸が好ましい。
A1及びpは、式(I)におけるA1及びpと同義である。
A3は単結合、エーテル結合、スルフィド結合、アルキレン基、シクロアルキレン基又はアリーレン基を表し、より好ましくは単結合又はエーテル結合である。p個のA3、a及びbは、それぞれ同じでも異なっていてもよい。
aは1〜4の整数を表す。
bは0〜4の整数を表す。
A3は単結合、エーテル結合、スルフィド結合、アルキレン基、シクロアルキレン基又はアリーレン基を表し、より好ましくは単結合又はエーテル結合である。p個のA3、a及びbは、それぞれ同じでも異なっていてもよい。
aは1〜4の整数を表す。
bは0〜4の整数を表す。
A3としてのアルキレン基、シクロアルキレン基又はアリーレン基は、A1としてのアルキレン基、シクロアルキレン基又はアリーレン基と同様である。
aは、好ましくは1又は2を表す。
bは、好ましくは0〜2を表す。
bは、好ましくは0〜2を表す。
式(I)で表されるスルホン酸として最も好ましくは一般式(Ia)〜(Ih)で表されるスルホン酸である。
A4は、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、またはこれらの複数が単結合、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、スルフィド結合及びウレア結合の少なくとも一つで連結した基を表す。
n1〜n5は各々独立に1〜8の整数を表し、好ましくは1〜4の整数である。
Rf3は各々独立にフッ素原子またはフルオロアルキル基を表す。
n1〜n5は各々独立に1〜8の整数を表し、好ましくは1〜4の整数である。
Rf3は各々独立にフッ素原子またはフルオロアルキル基を表す。
A4としてのアルキレン基、シクロアルキレン基及びアリーレン基は、A1としてのアルキレン基、シクロアルキレン基又はアリーレン基と同様である。
Rf3としてのフルオロアルキル基は、上述したものと同様である。
Rf3としてのフルオロアルキル基は、上述したものと同様である。
一般式(I)で表されるスルホン酸の好ましい具体例を以下に挙げる。
活性光線または放射線の照射により一般式(I)で表されるスルホン酸を発生する化合物としては、一般式(I)で表されるスルホン酸のスルホニウム塩化合物またはヨードニウム塩化合物から選ばれる1種、または(I)で表されるスルホン酸のエステル化合物から選ばれる1種が好ましく、更に好ましくは一般式(B−1)〜(B−5)で表される化合物である。
上記一般式(B−1)において、R201、R202及びR203は、各々独立に有機基を表す。
R201、R202及びR203としての有機基の炭素数は、一般的に1〜30、好ましくは1〜20である。
また、R201〜R203のうち2つが結合して環構造を形成してもよく、環内に酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合、カルボニル基を含んでいてもよい。
R201〜R203の内の2つが結合して形成する基としては、アルキレン基(例えば、ブチレン基、ペンチレン基)を挙げることができる。
R201、R202及びR203としての有機基の具体例としては、後述する化合物(B−1a)〜(B−1c)における対応する基を挙げることができる。
尚、一般式(B−1)で表される構造を複数有する化合物であってもよい。例えば、一般式(B−1)で表される化合物のR201〜R203の少なくともひとつが、一般式(B−1)で表されるもうひとつの化合物のR201〜R203の少なくともひとつと結合した構造を有する化合物であってもよい。
R201、R202及びR203としての有機基の炭素数は、一般的に1〜30、好ましくは1〜20である。
また、R201〜R203のうち2つが結合して環構造を形成してもよく、環内に酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合、カルボニル基を含んでいてもよい。
R201〜R203の内の2つが結合して形成する基としては、アルキレン基(例えば、ブチレン基、ペンチレン基)を挙げることができる。
R201、R202及びR203としての有機基の具体例としては、後述する化合物(B−1a)〜(B−1c)における対応する基を挙げることができる。
尚、一般式(B−1)で表される構造を複数有する化合物であってもよい。例えば、一般式(B−1)で表される化合物のR201〜R203の少なくともひとつが、一般式(B−1)で表されるもうひとつの化合物のR201〜R203の少なくともひとつと結合した構造を有する化合物であってもよい。
更に好ましい(B−1)成分として、以下に説明する化合物(B−1a)、(B−1b)、及び(B−1c)を挙げることができる。
化合物(B−1a)は、上記一般式(B−1)のR201〜R203の少なくとも1つがアリール基である、アリールスルホニム化合物、即ち、アリールスルホニウムをカチオンとする化合物である。
アリールスルホニウム化合物は、R201〜R203の全てがアリール基でもよいし、R201〜R203の一部がアリール基で、残りがアルキル基又はシクロアルキル基でもよい。
アリールスルホニウム化合物としては、例えば、トリアリールスルホニウム化合物、ジアリールアルキルスルホニウム化合物、アリールジアルキルスルホニウム化合物を挙げることができる。
アリールスルホニウム化合物のアリール基としてはフェニル基、ナフチル基が好ましく、更に好ましくはフェニル基である。アリールスルホニム化合物が2つ以上のアリール基を有する場合に、2つ以上あるアリール基は同一であっても異なっていてもよい。
アリールスルホニウム化合物が必要に応じて有しているアルキル基又はシクロアルキル基は、炭素数1〜15の直鎖又は分岐のアルキル基及び炭素数3〜15のシクロアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロヘキシル基等を挙げることができる。
R201〜R203のアリール基、アルキル基は、アルキル基(例えば炭素数1〜15)、及びシクロアルキル基(例えば炭素数3〜15)、アリール基(例えば炭素数6〜14)、アルコキシ基(例えば炭素数1〜15)、ハロゲン原子、水酸基、フェニルチオ基を置換基として有してもよい。好ましい置換基としては炭素数1〜12の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数1〜12の直鎖、分岐又は環状のアルコキシ基であり、最も好ましくは炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基である。置換基は、3つのR201〜R203のうちのいずれか1つに置換していてもよいし、3つ全てに置換していてもよい。また、R201〜R203がアリール基の場合に、置換基はアリール基のp−位に置換していることが好ましい。
アリールスルホニウム化合物は、R201〜R203の全てがアリール基でもよいし、R201〜R203の一部がアリール基で、残りがアルキル基又はシクロアルキル基でもよい。
アリールスルホニウム化合物としては、例えば、トリアリールスルホニウム化合物、ジアリールアルキルスルホニウム化合物、アリールジアルキルスルホニウム化合物を挙げることができる。
アリールスルホニウム化合物のアリール基としてはフェニル基、ナフチル基が好ましく、更に好ましくはフェニル基である。アリールスルホニム化合物が2つ以上のアリール基を有する場合に、2つ以上あるアリール基は同一であっても異なっていてもよい。
アリールスルホニウム化合物が必要に応じて有しているアルキル基又はシクロアルキル基は、炭素数1〜15の直鎖又は分岐のアルキル基及び炭素数3〜15のシクロアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロヘキシル基等を挙げることができる。
R201〜R203のアリール基、アルキル基は、アルキル基(例えば炭素数1〜15)、及びシクロアルキル基(例えば炭素数3〜15)、アリール基(例えば炭素数6〜14)、アルコキシ基(例えば炭素数1〜15)、ハロゲン原子、水酸基、フェニルチオ基を置換基として有してもよい。好ましい置換基としては炭素数1〜12の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数1〜12の直鎖、分岐又は環状のアルコキシ基であり、最も好ましくは炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基である。置換基は、3つのR201〜R203のうちのいずれか1つに置換していてもよいし、3つ全てに置換していてもよい。また、R201〜R203がアリール基の場合に、置換基はアリール基のp−位に置換していることが好ましい。
次に、化合物(B−1b)について説明する。
化合物(B−1b)は、式(B−1)におけるR201〜R203が、各々独立に、芳香環を含有しない有機基を表す場合の化合物である。ここで芳香環とは、ヘテロ原子を含有する芳香族環も包含するものである。
R201〜R203としての芳香環を含有しない有機基は、一般的に炭素数1〜30、好ましくは炭素数1〜20である。
R201〜R203は、各々独立に、好ましくはアルキル基及びシクロアルキル基(特に、鎖中に2重結合を有していてもよい直鎖、分岐、環状オキソアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基も好ましい)、アリル基、ビニル基であり、更に好ましくは直鎖、分岐もしくは環状2−オキソアルキル基、最も好ましくは直鎖もしくは分岐2−オキソアルキル基である。
R201〜R203としてのアルキル基は、好ましくは、炭素数1〜20の直鎖又は分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基)を挙げることができる。
R201〜R203としてのシクロアルキル基は、好ましくは、炭素数3〜10の環状アルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボニル基)を挙げることができる。
化合物(B−1b)は、式(B−1)におけるR201〜R203が、各々独立に、芳香環を含有しない有機基を表す場合の化合物である。ここで芳香環とは、ヘテロ原子を含有する芳香族環も包含するものである。
R201〜R203としての芳香環を含有しない有機基は、一般的に炭素数1〜30、好ましくは炭素数1〜20である。
R201〜R203は、各々独立に、好ましくはアルキル基及びシクロアルキル基(特に、鎖中に2重結合を有していてもよい直鎖、分岐、環状オキソアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基も好ましい)、アリル基、ビニル基であり、更に好ましくは直鎖、分岐もしくは環状2−オキソアルキル基、最も好ましくは直鎖もしくは分岐2−オキソアルキル基である。
R201〜R203としてのアルキル基は、好ましくは、炭素数1〜20の直鎖又は分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基)を挙げることができる。
R201〜R203としてのシクロアルキル基は、好ましくは、炭素数3〜10の環状アルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボニル基)を挙げることができる。
R201〜R203としての2−オキソアルキル基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよく、好ましくは、上記のアルキル基及びシクロアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
R201〜R203としてのアルコキシカルボニルメチル基におけるアルコキシ基としては、好ましくは炭素数1〜5のアルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基)を挙げることができる。
R201〜R203は、ハロゲン原子、アルコキシ基(例えば炭素数1〜5)、水酸基、シアノ基、ニトロ基によって更に置換されていてもよい。
R201〜R203のうち2つが結合して環構造を形成してもよく、環内に酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合、カルボニル基を含んでいてもよい。R201〜R203の内の2つが結合して形成する基としては、アルキレン基(例えば、ブチレン基、ペンチレン基)を挙げることができる。
R201〜R203としてのアルコキシカルボニルメチル基におけるアルコキシ基としては、好ましくは炭素数1〜5のアルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基)を挙げることができる。
R201〜R203は、ハロゲン原子、アルコキシ基(例えば炭素数1〜5)、水酸基、シアノ基、ニトロ基によって更に置換されていてもよい。
R201〜R203のうち2つが結合して環構造を形成してもよく、環内に酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合、カルボニル基を含んでいてもよい。R201〜R203の内の2つが結合して形成する基としては、アルキレン基(例えば、ブチレン基、ペンチレン基)を挙げることができる。
化合物(B−1c)とは、以下の一般式(B−1c)で表される化合物であり、アリールアシルスルフォニウム塩構造を有する化合物である。
R211はアリール基を表し、好ましくはフェニル基、ナフチル基である。
R211としてのアリール基が有してもよい好ましい置換基としてはアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アシル基、ニトロ基、水酸基、アルコキシカルボニル基、カルボキシ基があげられる。
R212及びR213は、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
Y201及びY202は、各々独立に、アルキル基(特に2−オキソアルキル基、アルコキシカルボニルアルキル基、カルボキシアルキル基も好ましい)、シクロアルキル基(特に2−オキソシクロアルキル基、アルコキシカルボニルシクロアルキル基、カルボキシシクロアルキル基も好ましい)、アリール基、又はビニル基を表す。
R211とR212は結合して環構造を形成しても良く、R212とR213は結合して環構造を形成しても良く、Y201とY202は、それぞれ結合して環構造を形成しても良い。これらの環構造は、酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合を含んでいてもよい。
R211としてのアリール基が有してもよい好ましい置換基としてはアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アシル基、ニトロ基、水酸基、アルコキシカルボニル基、カルボキシ基があげられる。
R212及びR213は、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
Y201及びY202は、各々独立に、アルキル基(特に2−オキソアルキル基、アルコキシカルボニルアルキル基、カルボキシアルキル基も好ましい)、シクロアルキル基(特に2−オキソシクロアルキル基、アルコキシカルボニルシクロアルキル基、カルボキシシクロアルキル基も好ましい)、アリール基、又はビニル基を表す。
R211とR212は結合して環構造を形成しても良く、R212とR213は結合して環構造を形成しても良く、Y201とY202は、それぞれ結合して環構造を形成しても良い。これらの環構造は、酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合を含んでいてもよい。
Y201及びY202としてのアルキル基は、炭素数1〜20のアルキル基が好ましい。
シクロアルキル基は、炭素数3〜20のシクロアルキル基が好ましい。
2−オキソアルキル基は、Y201及びY202としてのアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
2−オキソシクロアルキル基は、Y201及びY202としてのシクロアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
アルコキシカルボニルアルキル基及びアルコキシカルボニルシクロアルキル基におけるアルコキシカルボニル基については、炭素数2〜20アルコキシカルボニル基が好ましい。
シクロアルキル基は、炭素数3〜20のシクロアルキル基が好ましい。
2−オキソアルキル基は、Y201及びY202としてのアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
2−オキソシクロアルキル基は、Y201及びY202としてのシクロアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
アルコキシカルボニルアルキル基及びアルコキシカルボニルシクロアルキル基におけるアルコキシカルボニル基については、炭素数2〜20アルコキシカルボニル基が好ましい。
Y201及びY202が結合して形成する基としては、ブチレン基、ペンチレン基等を挙げることができる。
Y201及びY202は、好ましくは炭素数4個以上のアルキル基又はシクロアルキル基であり、より好ましくは4から16、更に好ましくは4から12のアルキル基又はシクロアルキル基である。
また、R212またはR213の少なくとも1つはアルキル基又はシクロアルキル基であることが好ましく、更に好ましくはR212、R213の両方がアルキル基又はシクロアルキル基である。
Y201及びY202は、好ましくは炭素数4個以上のアルキル基又はシクロアルキル基であり、より好ましくは4から16、更に好ましくは4から12のアルキル基又はシクロアルキル基である。
また、R212またはR213の少なくとも1つはアルキル基又はシクロアルキル基であることが好ましく、更に好ましくはR212、R213の両方がアルキル基又はシクロアルキル基である。
一般式(B−2)中、R204及びR205は、各々独立に、アリール基、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
R204及びR205としてのアリール基は、フェニル基、ナフチル基が好ましく、更に好ましくはフェニル基である。
R204及びR205としてのアルキル基は、好ましくは、炭素数1〜10の直鎖又は分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基)、
R204及びR205としてのシクロアルキル基は、好ましくは、炭素数3〜10のシクロアルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボニル基)を挙げることができる。
R204及びR205としての基が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基(例えば炭素数1〜15)、アリール基(例えば炭素数6〜15)、アルコキシ基(例えば炭素数1〜15)、ハロゲン原子、水酸基、フェニルチオ基等を挙げることができる。
R204及びR205としてのアリール基は、フェニル基、ナフチル基が好ましく、更に好ましくはフェニル基である。
R204及びR205としてのアルキル基は、好ましくは、炭素数1〜10の直鎖又は分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基)、
R204及びR205としてのシクロアルキル基は、好ましくは、炭素数3〜10のシクロアルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボニル基)を挙げることができる。
R204及びR205としての基が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基(例えば炭素数1〜15)、アリール基(例えば炭素数6〜15)、アルコキシ基(例えば炭素数1〜15)、ハロゲン原子、水酸基、フェニルチオ基等を挙げることができる。
式(B−3)中、Aは、アルキレン基、アルケニレン基又はアリーレン基を表す。
式(B−4)中
R206は、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。
R207はアルキル基(特にオキソアルキル基も好ましい)、シクロアルキル基(特にオキソシクロアルキル基も好ましい)、シアノ基、アルコキシカルボニル基を表し、好ましくはハロゲン置換アルキル基、ハロゲン置換シクロアルキル基、又はシアノ基である。
R206は、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。
R207はアルキル基(特にオキソアルキル基も好ましい)、シクロアルキル基(特にオキソシクロアルキル基も好ましい)、シアノ基、アルコキシカルボニル基を表し、好ましくはハロゲン置換アルキル基、ハロゲン置換シクロアルキル基、又はシアノ基である。
式(B−5)中
R208及びR209は水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、シアノ基、ニトロ基又はアルコキシカルボニル基を表し、好ましくはハロゲン置換アルキル基、ハロゲン置換シクロアルキル基、ニトロ基又はシアノ基である。
R210は水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、シアノ基又はアルコキシカルボニル基を表す。
特に好ましくは、一般式(B−1)で表される化合物である。
R208及びR209は水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、シアノ基、ニトロ基又はアルコキシカルボニル基を表し、好ましくはハロゲン置換アルキル基、ハロゲン置換シクロアルキル基、ニトロ基又はシアノ基である。
R210は水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、シアノ基又はアルコキシカルボニル基を表す。
特に好ましくは、一般式(B−1)で表される化合物である。
以下に、化合物(B)の具体例を挙げるがこれらに限定するものではない。
光酸発生剤(B)は一般式(I)で表されるスルホン酸の誘導体を合成した後、オニウムハライドなどと塩交換あるいは水酸基含有化合物とエステル化することによって合成できる。一般式(I)で表されるスルホン酸の誘導体は、例えば特開2001−322975号、J.Org.Chem.,Vol.56,No.22,(1991),p.6348、Synthesis., (1989), p.464などに記載の方法を用いることで合成することができる。
光酸発生剤(B)の含量は、レジスト組成物の全固形分を基準として、0.1〜20質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜10質量%、更に好ましくは1〜7質量%である。
〔3〕他の活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(併用光酸発生剤)
本発明においては、光酸発生剤(B)とともに、他の活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物を更に併用してもよい。
本発明においては、光酸発生剤(B)とともに、他の活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物を更に併用してもよい。
他の光酸発生剤を併用する場合、モル比(光酸発生剤(B)/他の光酸発生剤)で、通常100/0〜20/80、好ましくは100/0〜40/60、更に好ましくは100/0〜50/50である。
そのような併用可能な光酸発生剤としては、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、あるいはマイクロレジスト等に使用されている活性光線又は放射線の照射により酸を発生する公知の化合物及びそれらの混合物を適宜に選択して使用することができる。
たとえば、ジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、イミドスルホネート、オキシムスルホネート、ジアゾジスルホン、ジスルホン、o−ニトロベンジルスルホネートを挙げることができる。
また、これらの活性光線又は放射線の照射により酸を発生する基、あるいは化合物をポリマーの主鎖又は側鎖に導入した化合物、たとえば、米国特許第3,849,137号、独国特許第3914407号、特開昭63−26653号、特開昭55−164824号、特開昭62−69263号、特開昭63−146038号、特開昭63−163452号、特開昭62−153853号、特開昭63−146029号等に記載の化合物を用いることができる。
さらに米国特許第3,779,778号、欧州特許第126,712号等に記載の光により酸を発生する化合物も使用することができる。
併用してもよい活性光線又は放射線の照射により分解して酸を発生する化合物の内で好ましい化合物として、下記一般式(ZI)、(ZII)、(ZIII)で表される化合物を挙げることができる。
上記一般式(ZI)において、R201、R202及びR203は、各々独立に有機基を表す。
R201、R202及びR203としての有機基の炭素数は、一般的に1〜30、好ましくは1〜20である。
また、R201〜R203のうち2つが結合して環構造を形成してもよく、環内に酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合、カルボニル基を含んでいてもよい。
R201〜R203の内の2つが結合して形成する基としては、アルキレン基(例えば、ブチレン基、ペンチレン基)を挙げることができる。
X-は、非求核性アニオンを表す。
R201、R202及びR203としての有機基の炭素数は、一般的に1〜30、好ましくは1〜20である。
また、R201〜R203のうち2つが結合して環構造を形成してもよく、環内に酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合、カルボニル基を含んでいてもよい。
R201〜R203の内の2つが結合して形成する基としては、アルキレン基(例えば、ブチレン基、ペンチレン基)を挙げることができる。
X-は、非求核性アニオンを表す。
X-としての非求核性アニオンとしては、例えば、スルホン酸アニオン、カルボン酸アニオン、スルホニルイミドアニオン、ビス(アルキルスルホニル)イミドアニオン、トリス(アルキルスルホニル)メチルアニオン等を挙げることができる。
非求核性アニオンとは、求核反応を起こす能力が著しく低いアニオンであり、分子内求核反応による経時分解を抑制することができるアニオンである。これによりレジストの経時安定性が向上する。
スルホン酸アニオンとしては、例えば、アルキルスルホン酸アニオン、アリールスルホン酸アニオン、カンファースルホン酸アニオンなどが挙げられる。
カルボン酸アニオンとしては、例えば、アルキルカルボン酸アニオン、アリールカルボン酸アニオン、アラルキルカルボン酸アニオンなどが挙げられる。
アルキルスルホン酸アニオンにおけるアルキル部位はアルキル基であってもシクロアルキル基であってもよく、好ましくは炭素数1〜30のアルキル基及び炭素数3〜30のシクロアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、ノルボニル基、ボロニル基等を挙げることができる。
アリールスルホン酸アニオンにおけるアリール基としては、好ましくは炭素数6〜14のアリール基、例えば、フェニル基、トリル基、ナフチル基等を挙げることができる。
上記アルキルスルホン酸アニオン及びアリールスルホン酸アニオンにおけるアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基は、置換基を有していてもよい。
このような置換基としては、例えば、ニトロ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子)、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、シアノ基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜5)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜15)、アリール基(好ましくは炭素数6〜14)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜7)、アシル基(好ましくは炭素数2〜12)、アルコキシカルボニルオキシ基(好ましくは炭素数2〜7)等を挙げることができる。各基が有するアリール基及び環構造については、置換基としてさらにアルキル基(好ましくは炭素数1〜15)を挙げることができる。
アルキルカルボン酸アニオンにおけるアルキル部位としては、アルキルスルホン酸アニオンにおけるアルキル基及びシクロアルキル基と同様のものを挙げることができる。
アリールカルボン酸アニオンにおけるアリール基としては、アリールスルホン酸アニオンにおけるアリール基と同様のものを挙げることができる。
アラルキルカルボン酸アニオンにおけるアラルキル基としては、好ましくは炭素数6〜12のアラルキル基、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基、ナフチルメチル基等を挙げることができる。
上記アルキルカルボン酸アニオン、アリールカルボン酸アニオン及びアラルキルカルボン酸アニオンにおけるアルキル基、シクロアルキル基、アリール基及びアラルキル基は置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、アリールスルホン酸アニオンにおけると同様のハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基等を挙げることができる。
スルホニルイミドアニオンとしては、例えば、サッカリンアニオンを挙げることができる。
ビス(アルキルスルホニル)イミドアニオン、トリス(アルキルスルホニル)メチルアニオンにおけるアルキル基は、炭素数1〜5のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基等を挙げることができる。これらのアルキル基は、置換基を有していてもよく、置換基としてはハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されたアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基等を挙げることができ、フッ素原子で置換されたアルキル基が好ましい。
その他の非求核性アニオンとしては、例えば、弗素化燐、弗素化硼素、弗素化アンチモン等を挙げることができる。
X-の非求核性アニオンとしては、スルホン酸のα位がフッ素原子で置換されたアルカンスルホン酸アニオン、フッ素原子又はフッ素原子を有する基で置換されたアリールスルホン酸アニオン、アルキル基がフッ素原子で置換されたビス(アルキルスルホニル)イミドアニオン、アルキル基がフッ素原子で置換されたトリス(アルキルスルホニル)メチドアニオンが好ましい。非求核性アニオンとして、特に好ましくは炭素数4〜8のパーフロロアルカンスルホン酸アニオン、
フッ素原子を有するベンゼンスルホン酸アニオン、最も好ましくはノナフロロブタンスルホン酸アニオン、パーフロロオクタンスルホン酸アニオン、ペンタフロロベンゼンスルホン酸アニオン、3,5−ビス(トリフロロメチル)ベンゼンスルホン酸アニオンである。
フッ素原子を有するベンゼンスルホン酸アニオン、最も好ましくはノナフロロブタンスルホン酸アニオン、パーフロロオクタンスルホン酸アニオン、ペンタフロロベンゼンスルホン酸アニオン、3,5−ビス(トリフロロメチル)ベンゼンスルホン酸アニオンである。
R201、R202及びR203としての有機基の具体例としては、後述する化合物(Z1−1)、(Z1−2)、(Z1−3)における対応する基を挙げることができる。
尚、一般式(ZI)で表される構造を複数有する化合物であってもよい。例えば、一般式(ZI)で表される化合物のR201〜R203の少なくともひとつが、一般式(ZI)で表されるもうひとつの化合物のR201〜R203の少なくともひとつと結合した構造を有する化合物であってもよい。
更に好ましい(ZI)成分として、以下に説明する化合物(Z1−1)、(Z1−2)、及び(Z1−3)を挙げることができる。
化合物(Z1−1)は、上記一般式(ZI)のR201〜R203の少なくとも1つがアリール基である、アリールスルホニム化合物、即ち、アリールスルホニウムをカチオンとする化合物である。
アリールスルホニウム化合物は、R201〜R203の全てがアリール基でもよいし、R201〜R203の一部がアリール基で、残りがアルキル基又はシクロアルキル基でもよい。
アリールスルホニウム化合物としては、例えば、トリアリールスルホニウム化合物、ジアリールアルキルスルホニウム化合物、アリールジアルキルスルホニウム化合物を挙げることができる。
アリールスルホニウム化合物のアリール基としてはフェニル基、ナフチル基が好ましく、更に好ましくはフェニル基である。アリールスルホニム化合物が2つ以上のアリール基を有する場合に、2つ以上あるアリール基は同一であっても異なっていてもよい。
アリールスルホニウム化合物が必要に応じて有しているアルキル基又はシクロアルキル基は、炭素数1〜15の直鎖又は分岐アルキル基及び炭素数3〜15のシクロアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロヘキシル基等を挙げることができる。
R201〜R203のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基は、アルキル基(例えば炭素数1〜15)、シクロアルキル基(例えば炭素数3〜15)、アリール基(例えば炭素数6〜14)、アルコキシ基(例えば炭素数1〜15)、ハロゲン原子、水酸基、フェニルチオ基を置換基として有してもよい。好ましい置換基としては炭素数1〜12の直鎖又は分岐アルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数1〜12の直鎖、分岐又は環状のアルコキシ基であり、最も好ましくは炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基である。置換基は、3つのR201〜R203のうちのいずれか1つに置換していてもよいし、3つ全てに置換していてもよい。また、R201〜R203がアリール基の場合に、置換基はアリール基のp−位に置換していることが好ましい。
次に、化合物(Z1−2)について説明する。
化合物(Z1−2)は、式(ZI)におけるR201〜R203が、各々独立に、芳香環を含有しない有機基を表す場合の化合物である。ここで芳香環とは、ヘテロ原子を含有する芳香族環も包含するものである。
化合物(Z1−2)は、式(ZI)におけるR201〜R203が、各々独立に、芳香環を含有しない有機基を表す場合の化合物である。ここで芳香環とは、ヘテロ原子を含有する芳香族環も包含するものである。
R201〜R203としての芳香環を含有しない有機基は、一般的に炭素数1〜30、好ましくは炭素数1〜20である。
R201〜R203は、各々独立に、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アリル基、ビニル基であり、更に好ましくは直鎖又は分岐の2−オキソアルキル基、2−オキソシクロアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基、最も好ましくは直鎖又は分岐2−オキソアルキル基である。
R201〜R203のアルキル基及びシクロアルキル基としては、好ましくは、炭素数1〜10の直鎖又は分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基)、炭素数3〜10のシクロアルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボニル基)を挙げることができる。アルキル基として、より好ましくは2−オキソアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基を挙げることができる。
2−オキソアルキル基は、直鎖又は分岐のいずれであってもよく、好ましくは、上記のアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
2−オキソシクロアルキル基は、好ましくは、上記のシクロアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
2−オキソシクロアルキル基は、好ましくは、上記のシクロアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
アルコキシカルボニルメチル基におけるアルコキシ基としては、好ましくは炭素数1〜5のアルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基)を挙げることができる。
R201〜R203は、ハロゲン原子、アルコキシ基(例えば炭素数1〜5)、水酸基、シアノ基、ニトロ基によって更に置換されていてもよい。
R201〜R203のうち2つが結合して環構造を形成してもよく、環内に酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合、カルボニル基を含んでいてもよい。R201〜R203の内の2つが結合して形成する基としては、アルキレン基(例えば、ブチレン基、ペンチレン基)を挙げることができる。
化合物(Z1−3)とは、以下の一般式(Z1−3)で表される化合物であり、フェナシルスルフォニウム塩構造を有する化合物である。
R1c〜R5cは、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基又はハロゲン原子を表す。
R6c及びR7cは、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
Rx及びRyは、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリル基又はビニル基を表す。
R6c及びR7cは、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
Rx及びRyは、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリル基又はビニル基を表す。
R1c〜R5c中のいずれか2つ以上、及びRxとRyは、それぞれ結合して環構造を形成しても良く、この環構造は、酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合を含んでいてもよい。
Zc-は、非求核性アニオンを表し、一般式(ZI)に於けるX-の非求核性アニオンと同様のものを挙げることができる。
R1c〜R5cとしてのアルキル基は、直鎖又は分岐のいずれであってもよく、例えば炭素数1〜20個のアルキル基、好ましくは炭素数1〜12個の直鎖及び分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、直鎖又は分岐プロピル基、直鎖又は分岐ブチル基、直鎖又は分岐ペンチル基)
シクロアルキル基としては、例えば炭素数3〜8個の環状アルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基)を挙げることができる。
シクロアルキル基としては、例えば炭素数3〜8個の環状アルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基)を挙げることができる。
R1c〜R5cとしてのアルコキシ基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよく、例えば炭素数1〜10のアルコキシ基、好ましくは、炭素数1〜5の直鎖及び分岐アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、直鎖又は分岐プロポキシ基、直鎖又は分岐ブトキシ基、直鎖又は分岐ペントキシ基)、炭素数3〜8の環状アルコキシ基(例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基)を挙げることができる。
好ましくはR1c〜R5cのうちいずれかが直鎖又は分岐アルキル基、シクロアルキル基又は直鎖、分岐もしくは環状アルコキシ基であり、更に好ましくはR1cからR5cの炭素数の和が2〜15である。これにより、より溶剤溶解性が向上し、保存時にパーティクルの発生が抑制される。
Rx及びRyとしてのアルキル基及びシクロアルキル基は、R1c〜R5cとしてのアルキル基及びシクロアルキル基と同様のものを挙げることができ、2−オキソアルキル基、2−オキソシクロアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基がより好ましい。
2−オキソアルキル基及び2−オキソシクロアルキル基は、R1c〜R5cとしてのアルキル基及びシクロアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
アルコキシカルボニルメチル基におけるアルコキシ基については、R1c〜R5cとしてのアルコキシ基と同様のものを挙げることができる。
Rx及びRyが結合して形成する基としては、ブチレン基、ペンチレン基等を挙げることができる。
Rx及びRyは、好ましくは炭素数4個以上のアルキル基又はシクロアルキル基であり、より好ましくは6個以上、更に好ましくは8個以上のアルキル基又はシクロアルキル基である。
一般式(ZII)、(ZIII)中、R204〜R207は、各々独立に、アリール基、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
R204〜R207のアリール基としてはフェニル基、ナフチル基が好ましく、更に好ましくはフェニル基である。
R204〜R207としてのアルキル基及びシクロアルキル基は、好ましくは、炭素数1〜10の直鎖又は分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基)、炭素数3〜10の環状アルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボニル基)を挙げることができる。
R204〜R207が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基(例えば炭素数1〜15)、シクロアルキル基(例えば炭素数3〜15)、アリール基(例えば炭素数6〜15)、アルコキシ基(例えば炭素数1〜15)、ハロゲン原子、水酸基、フェニルチオ基等を挙げることができる。
X-は、非求核性アニオンを表し、一般式(ZI)に於けるX-の非求核性アニオンと同様のものを挙げることができる。
併用してもよい活性光線又は放射線の照射により分解して酸を発生する化合物の内で好ましい化合物として、更に、下記一般式(ZIV)、(ZV)、(ZVI)で表される化合物を挙げることができる。
一般式(ZIV)〜(ZVI)中、Ar3及びAr4は、各々独立に、アリール基を表す。
R206、R207及びR208は、アルキル基又はアリール基を表す。
Aは、アルキレン基、アルケニレン基又はアリーレン基を表す。
Aは、アルキレン基、アルケニレン基又はアリーレン基を表す。
併用してもよい活性光線又は放射線の照射により分解して酸を発生する化合物の内でより好ましくは、一般式(ZI)〜(ZIII)で表される化合物である。
また、併用してもよい活性光線又は放射線の照射により分解して酸を発生する化合物として、スルホン酸基を1つ有するスルホン酸を発生する化合物が好ましく、さらに好ましくは1価のパーフルオロアルカンスルホン酸を発生する化合物、またはフッ素原子またはフッ素原子を含有する基で置換された芳香族スルホン酸を発生する化合物である。
また、併用してもよい活性光線又は放射線の照射により分解して酸を発生する化合物として、スルホン酸基を1つ有するスルホン酸を発生する化合物が好ましく、さらに好ましくは1価のパーフルオロアルカンスルホン酸を発生する化合物、またはフッ素原子またはフッ素原子を含有する基で置換された芳香族スルホン酸を発生する化合物である。
併用してもよい活性光線又は放射線の照射により分解して酸を発生する化合物の中で、特に好ましいものの例を以下に挙げる。
〔4〕酸の作用により分解してアルカリ現像液中での溶解度が増大する、分子量3000以下の溶解阻止化合物(以下、「溶解阻止化合物」ともいう)
(C)酸の作用により分解してアルカリ現像液中での溶解度が増大する、分子量3000以下の溶解阻止化合物としては、220nm以下の透過性を低下させないため、Proceeding of SPIE, 2724,355 (1996)に記載されている酸分解性基を含むコール酸誘導体のような、酸分解性基を含有する脂環族又は脂肪族化合物が好ましい。酸分解性基、脂環式構造としては、前述の樹脂における酸分解性基、式(1)で表される繰り返し単位についての酸分解性基及び脂環式構造と同様のものが挙げられる。
本発明における溶解阻止化合物の分子量は、3000以下であり、好ましくは300〜3000、更に好ましくは500〜2500である。
(C)酸の作用により分解してアルカリ現像液中での溶解度が増大する、分子量3000以下の溶解阻止化合物としては、220nm以下の透過性を低下させないため、Proceeding of SPIE, 2724,355 (1996)に記載されている酸分解性基を含むコール酸誘導体のような、酸分解性基を含有する脂環族又は脂肪族化合物が好ましい。酸分解性基、脂環式構造としては、前述の樹脂における酸分解性基、式(1)で表される繰り返し単位についての酸分解性基及び脂環式構造と同様のものが挙げられる。
本発明における溶解阻止化合物の分子量は、3000以下であり、好ましくは300〜3000、更に好ましくは500〜2500である。
溶解阻止化合物の添加量は、レジスト組成物の固形分に対し、好ましくは1〜30質量%であり、より好ましくは2〜20質量%である。
以下に溶解阻止化合物の具体例を示すが、これらに限定されない。
〔5〕塩基性化合物
本発明のレジスト組成物は、露光から加熱までの経時による性能変化を低減するため、あるいは露光により発生する酸の拡散性を制御するために塩基性化合物を含有することが好ましい。
塩基性化合物としては、フェノールよりも塩基性が高い化合物が好ましい。
本発明のレジスト組成物は、露光から加熱までの経時による性能変化を低減するため、あるいは露光により発生する酸の拡散性を制御するために塩基性化合物を含有することが好ましい。
塩基性化合物としては、フェノールよりも塩基性が高い化合物が好ましい。
塩基性化合物が有する好ましい構造として、下記式(A)〜(E)で示される構造を挙げることができる。
ここでR250、R251及びR252は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基又は炭素数6〜20のアリール基であり、ここでR250とR251は互いに結合して環を形成してもよい。これらはは置換基を有していてもよく、置換基を有するアルキル基及びシクロアルキル基としては、炭素数1〜20のアミノアルキル基又は炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数1〜20のヒドロキシアルキル基又は炭素数3〜20のシクロアルキル基が好ましい。
また、これらはアルキル鎖中に酸素原子、硫黄原子、窒素原子を含んでも良い。
また、これらはアルキル鎖中に酸素原子、硫黄原子、窒素原子を含んでも良い。
(式中、R253、R254、R255及びR256は、各々独立に、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数3〜6のシクロアルキル基を示す)。
好ましい化合物として、グアニジン、アミノピロリジン、ピラゾール、ピラゾリン、ピペラジン、アミノモルホリン、アミノアルキルモルフォリン、ピペリジンを挙げることができ、置換基を有していてもよい。更に好ましい化合物として、イミダゾール構造、ジアザビシクロ構造、オニウムヒドロキシド構造、オニウムカルボキシレート構造、トリアルキルアミン構造、アニリン構造又はピリジン構造を有する化合物、水酸基及び/又はエーテル結合を有するアルキルアミン誘導体、水酸基及び/又はエーテル結合を有するアニリン誘導体等を挙げることができる。
イミダゾール構造を有する化合物としてはイミダゾール、2、4、5−トリフェニルイミダゾール、ベンズイミダゾール等があげられる。ジアザビシクロ構造を有する化合物としては1、4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン、1、5−ジアザビシクロ[4,3,0]ノナー5−エン、1、8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカー7−エンなどがあげられる。オニウムヒドロキシド構造を有する化合物としてはトリアリールスルホニウムヒドロキシド、フェナシルスルホニウムヒドロキシド、2−オキソアルキル基を有するスルホニウムヒドロキシド、具体的にはトリフェニルスルホニウムヒドロキシド、トリス(t−ブチルフェニル)スルホニウムヒドロキシド、ビス(t−ブチルフェニル)ヨードニウムヒドロキシド、フェナシルチオフェニウムヒドロキシド、2−オキソプロピルチオフェニウムヒドロキシドなどがあげられる。オニウムカルボキシレート構造を有する化合物としてはオニウムヒドロキシド構造を有する化合物のアニオン部がカルボキシレートになったものであり、例えばアセテート、アダマンタンー1−カルボキシレート、パーフロロアルキルカルボキシレート等があげられる。トリアルキルアミン構造を有する化合物としては、トリ(n−ブチル)アミン、トリ(n−オクチル)アミン等を挙げることができる。アニリン化合物としては、2,6−ジイソプロピルアニリン、N,N−ジメチルアニリン等を挙げることができる。水酸基及び/又はエーテル結合を有するアルキルアミン誘導体としては、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリス(メトキシエトキシエチル)アミン等を挙げることができる。水酸基及び/又はエーテル結合を有するアニリン誘導体としては、N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アニリン等を挙げることができる。
これらの塩基性化合物は、単独であるいは2種以上で用いられる。塩基性化合物の使用量は、レジスト組成物の固形分を基準として、通常0.001〜10質量%、好ましくは0.01〜5質量%である。十分な添加効果を得る上で0.001質量%以上が好ましく、感度や非露光部の現像性の点で10質量%以下が好ましい。
〔6〕フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤
本発明のレジスト組成物は、更に、フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤(フッ素系界面活性剤及びシリコン系界面活性剤、フッ素原子と珪素原子の両方を含有する界面活性剤)のいずれか、あるいは2種以上を含有することが好ましい。
本発明のレジスト組成物は、更に、フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤(フッ素系界面活性剤及びシリコン系界面活性剤、フッ素原子と珪素原子の両方を含有する界面活性剤)のいずれか、あるいは2種以上を含有することが好ましい。
本発明のレジスト組成物がフッ素及び/又はシリコン系界面活性剤とを含有することにより、250nm以下、特に220nm以下の露光光源の使用時に、良好な感度及び解像度で、密着性及び現像欠陥の少ないレジストパターンを与えることが可能となる。
これらのフッ素及び/又はシリコン系界面活性剤として、例えば特開昭62−36663号公報、特開昭61−226746号公報、特開昭61−226745号公報、特開昭62−170950号公報、特開昭63−34540号公報、特開平7−230165号公報、特開平8−62834号公報、特開平9−54432号公報、特開平9−5988号公報、特開2002−277862号公報、米国特許第5405720号明細書、同5360692号明細書、同5529881号明細書、同5296330号明細書、同5436098号明細書、同5576143号明細書、同 5294511号明細書、同5824451号明細書記載の界面活性剤を挙げることができ、下記市販の界面活性剤をそのまま用いることもできる。
使用できる市販の界面活性剤として、例えばエフトップEF301、EF303、(新秋田化成(株)製)、フロラードFC430、431(住友スリーエム(株)製)、メガファックF171、F173、F176、F189、R08(大日本インキ化学工業(株)製)、サーフロンS−382、SC101、102、103、104、105、106(旭硝子(株)製)、トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)等のフッ素系界面活性剤又はシリコン系界面活性剤を挙げることができる。またポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)もシリコン系界面活性剤として用いることができる。
また、界面活性剤としては、上記に示すような公知のものの他に、テロメリゼーション法(テロマー法ともいわれる)もしくはオリゴメリゼーション法(オリゴマー法ともいわれる)により製造されたフルオロ脂肪族化合物から導かれたフルオロ脂肪族基を有する重合体を用いた界面活性剤を用いることが出来る。フルオロ脂肪族化合物は、特開2002−90991号公報に記載された方法によって合成することが出来る。
フルオロ脂肪族基を有する重合体としては、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート及び/又は(ポリ(オキシアルキレン))メタクリレートとの共重合体が好ましく、不規則に分布しているものでも、ブロック共重合していてもよい。また、ポリ(オキシアルキレン)基としては、ポリ(オキシエチレン)基、ポリ(オキシプロピレン)基、ポリ(オキシブチレン)基などが挙げられ、また、ポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとオキシエチレンとのブロック連結体)やポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとのブロック連結体)など同じ鎖長内に異なる鎖長のアルキレンを有するようなユニットでもよい。さらに、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体は2元共重合体ばかりでなく、異なる2種以上のフルオロ脂肪族基を有するモノマーや、異なる2種以上の(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)などを同時に共重合した3元系以上の共重合体でもよい。
例えば、市販の界面活性剤として、メガファックF178、F−470、F−473、F−475、F−476、F−472(大日本インキ化学工業(株)製)を挙げることができる。さらに、C6F13基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C6F13基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシエチレン))アクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシプロピレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C8F17基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C8F17基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシエチレン))アクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシプロピレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、などを挙げることができる。
フッ素及び/又はシリコン系界面活性剤の使用量は、レジスト組成物の全量(溶剤を除く)に対して、好ましくは0.0001〜2質量%、より好ましくは0.001〜1質量%である。
〔7〕有機溶剤
本発明のレジスト組成物は、上記の成分を所定の有機溶剤に溶解して用いる。
本発明のレジスト組成物は、上記の成分を所定の有機溶剤に溶解して用いる。
有機溶剤としては、例えば、エチレンジクロライド、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、メチルエチルケトン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、2−メトキシエチルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トルエン、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン等を挙げることができる。
本発明においては、下記a群に含まれる少なくとも1種と、b群及びc群から選ばれる少なくとも1種を混合した混合溶剤(以降、特定混合溶剤ともいう)が好ましい。
a群:プロピレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレート
鎖状ケトン
b群:乳酸アルキル
プロピレングリコールモノアルキルエーテル
環状ケトン
c群:γ−ブチロラクトン
カーボネート
この特定混合溶剤によりレジスト液保存時のパーティクルや現像 欠陥発生を軽減、及びパターン倒れを改良するとともに、本発明の効果であるプロセスウインドウを拡大することができる。
a群:プロピレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレート
鎖状ケトン
b群:乳酸アルキル
プロピレングリコールモノアルキルエーテル
環状ケトン
c群:γ−ブチロラクトン
カーボネート
この特定混合溶剤によりレジスト液保存時のパーティクルや現像 欠陥発生を軽減、及びパターン倒れを改良するとともに、本発明の効果であるプロセスウインドウを拡大することができる。
a群のプロピレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレートとしては具体的には、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等を、鎖状ケトンとしては、メチルエチルケトン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン等を挙げることができる。
b群の乳酸アルキルとしては乳酸メチル、乳酸エチル等を、プロピレングリコールモノアルキルエーテルとしては、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等を挙げることができる。
b群の環状ケトンとしては、例えば、シクロペンタノン、3−メチル−2−シクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−メチルシクロヘキサノン、2,6−ジメチルシクロヘキサノン、シクロヘプタノン、シクロオクタノン、イソホロン等を挙げることができる。
c群のカーボネートとしてはエチレンカーボネート、プロピレンカーボネートを挙げることができる。
b群の乳酸アルキルとしては乳酸メチル、乳酸エチル等を、プロピレングリコールモノアルキルエーテルとしては、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等を挙げることができる。
b群の環状ケトンとしては、例えば、シクロペンタノン、3−メチル−2−シクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−メチルシクロヘキサノン、2,6−ジメチルシクロヘキサノン、シクロヘプタノン、シクロオクタノン、イソホロン等を挙げることができる。
c群のカーボネートとしてはエチレンカーボネート、プロピレンカーボネートを挙げることができる。
a群とb群の混合比は、好ましくは30/70〜95/5、より好ましくは35/65 〜90/10、更に好ましくは40/60〜80/20である。a群とc群の混合比は、 好ましくは85/15〜99.9/0.1、より好ましくは90/10〜99.5/0.5、更に好ましくは99/1〜95/5である。c群の溶媒の添加量は全溶媒中の0.1〜15質量%であり、好ましくは0.5〜10質量%であり、更に好ましくは1〜5質量%である。
上記特定混合溶剤とともに、a〜c群に属さない他の溶剤を併用してもよいが、他の溶剤の量は、特定混合溶剤に対して50質量%以下が好ましく、更に40質量%以下がより好ましい。
また、水酸基を含有する溶剤と水酸基を含有しない溶剤との混合比(質量比)は、1/99〜9 9/1、好ましくは10/90〜90/10、更に好ましくは20/80〜60/40で ある。水酸基を含有しない溶剤を50質量%以上含有する混合溶剤が塗布均一性の点で特に好ましい。
これらの溶剤を用いて、全固形分濃度として、通常3〜25質量%、好ましくは5〜22質量%、より好ましくは7〜20質量%のレジスト組成物を調製する
〔8〕その他の添加剤
本発明のレジスト組成物には、必要に応じてさらに染料、可塑剤、上記以外の界面活性剤、光増感剤、及び現像液に対する溶解性を促進させる化合物等を含有させることができる。
本発明のレジスト組成物には、必要に応じてさらに染料、可塑剤、上記以外の界面活性剤、光増感剤、及び現像液に対する溶解性を促進させる化合物等を含有させることができる。
本発明で使用できる現像液に対する溶解促進性化合物は、フェノール性OH基を2個以上、又はカルボキシ基を1個以上有する分子量1,000以下の低分子化合物である。カルボキシ基を有する場合は脂環族又は脂肪族化合物が好ましい。
これら溶解促進性化合物の好ましい添加量は、樹脂の全量に対して2〜50質量%であり、さらに好ましくは5〜30質量%である。現像残渣抑制、現像時パターン変形防止の点で50質量%以下が好ましい。
このような分子量1000以下のフェノール化合物は、例えば、特開平4−122938号、特開平2−28531号、米国特許第4916210号、欧州特許第219294号等に記載の方法を参考にして、当業者において容易に合成することができる。
カルボキシル基を有する脂環族、又は脂肪族化合物の具体例としてはコール酸、デオキシコール酸、リトコール酸などのステロイド構造を有するカルボン酸誘導体、アダマンタンカルボン酸誘導体、アダマンタンジカルボン酸、シクロヘキサンカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
本発明においては、上記フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤以外の他の界面活性剤を加えることもできる。具体的には、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類、ソルビタン脂肪族エステル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪族エステル類等のノニオン系界面活性剤を挙げることができる。
これらの界面活性剤は単独で添加してもよいし、また、いくつかの組み合わせで添加することもできる。
〔9〕使用方法
本発明のレジスト組成物は、上記の成分を所定の有機溶剤、好ましくは前記混合溶剤に溶解し、次のように所定の支持体上に塗布して用いる。
例えば、レジスト組成物を精密集積回路素子の製造に使用されるような基板(例:シリコン/二酸化シリコン被覆)上にスピナー、コーター等の適当な塗布方法により塗布、乾燥し、レジスト膜を形成する。
レジスト膜に、所定のマスクを通して活性光線又は放射線を照射し、ベークを行い、現像する。このようにすると、良好なパターンを得ることができる。
活性光線又は放射線としては、赤外光、可視光、紫外光、遠紫外光、X線、電子線等を挙げることができるが、好ましくは250nm以下、より好ましくは220nm以下の波長の遠紫外光、具体的には、KrFエキシマレーザー(248nm)、ArFエキシマレーザー(193nm)、F2エキシマレーザー(157nm)、X線、電子ビーム等であり、ArFエキシマレーザー、F2エキシマレーザーが最も好ましい。
本発明のレジスト組成物は、上記の成分を所定の有機溶剤、好ましくは前記混合溶剤に溶解し、次のように所定の支持体上に塗布して用いる。
例えば、レジスト組成物を精密集積回路素子の製造に使用されるような基板(例:シリコン/二酸化シリコン被覆)上にスピナー、コーター等の適当な塗布方法により塗布、乾燥し、レジスト膜を形成する。
レジスト膜に、所定のマスクを通して活性光線又は放射線を照射し、ベークを行い、現像する。このようにすると、良好なパターンを得ることができる。
活性光線又は放射線としては、赤外光、可視光、紫外光、遠紫外光、X線、電子線等を挙げることができるが、好ましくは250nm以下、より好ましくは220nm以下の波長の遠紫外光、具体的には、KrFエキシマレーザー(248nm)、ArFエキシマレーザー(193nm)、F2エキシマレーザー(157nm)、X線、電子ビーム等であり、ArFエキシマレーザー、F2エキシマレーザーが最も好ましい。
現像工程では、アルカリ現像液を次のように用いる。レジスト組成物のアルカリ現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第一アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン等の第二アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第三アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド等の第四級アンモニウム塩、ピロール、ピヘリジン等の環状アミン類等のアルカリ性水溶液を使用することができる。
さらに、上記アルカリ現像液にアルコール類、界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
アルカリ現像液のアルカリ濃度は、通常0.1〜20質量%である。
アルカリ現像液のpHは、通常10.0〜15.0である。
さらに、上記アルカリ現像液にアルコール類、界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
アルカリ現像液のアルカリ濃度は、通常0.1〜20質量%である。
アルカリ現像液のpHは、通常10.0〜15.0である。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明の内容がこれにより限定されるものではない。
(1)樹脂(1)の合成
アクリル酸5−メトキシカルボニル−3−オキソ−2−オキサトリシクロ[4.2.1.0<4,8>]ノナン−9−イル、2−アダマンチル−2−プロピルメタクリレート、3,5−ジヒドロキシ−1−アダマンチルアクリレートを45/20/35(モル比)の割合で仕込み、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノメチルエーテル=60/40(質量比)に溶解し、固形分濃度22質量%の溶液450gを調製した。この溶液に和光純薬工業(株)製重合開始剤V−601を1mol加え、これを窒素雰囲気下、6時間かけて100℃に加熱したプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノメチルエーテル=60/40(質量比)の混合溶液50gに滴下した。滴下終了後、反応液を2時間攪拌した。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、ヘキサン/酢酸エチル=9/1(質量比)の混合溶媒5Lに晶析、析出した白色粉体を濾取し、目的物である樹脂(1)を回収した。
13CNMRから求めたポリマー組成比(モル比)はa/b/c=43/37/20あった。また、GPC測定により求めた標準ポリスチレン換算の重量平均分子量は7700、分散度は2.05であった。
以下、合成例(1)と同様の方法で樹脂(2)〜(10)を合成した。
アクリル酸5−メトキシカルボニル−3−オキソ−2−オキサトリシクロ[4.2.1.0<4,8>]ノナン−9−イル、2−アダマンチル−2−プロピルメタクリレート、3,5−ジヒドロキシ−1−アダマンチルアクリレートを45/20/35(モル比)の割合で仕込み、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノメチルエーテル=60/40(質量比)に溶解し、固形分濃度22質量%の溶液450gを調製した。この溶液に和光純薬工業(株)製重合開始剤V−601を1mol加え、これを窒素雰囲気下、6時間かけて100℃に加熱したプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノメチルエーテル=60/40(質量比)の混合溶液50gに滴下した。滴下終了後、反応液を2時間攪拌した。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、ヘキサン/酢酸エチル=9/1(質量比)の混合溶媒5Lに晶析、析出した白色粉体を濾取し、目的物である樹脂(1)を回収した。
13CNMRから求めたポリマー組成比(モル比)はa/b/c=43/37/20あった。また、GPC測定により求めた標準ポリスチレン換算の重量平均分子量は7700、分散度は2.05であった。
以下、合成例(1)と同様の方法で樹脂(2)〜(10)を合成した。
尚、樹脂(5)は特開2003−147023号公報のPolymer 12に、樹脂(10)は特開2003−64134号公報のPolymer 1に相当している。
比較樹脂として、特開2001−109154号の樹脂(1)及び(20)を合成し、(R1)及び(R2)とした。
比較樹脂(R1)及び(R2)の繰り返し単位の構造を以下に示す。比較樹脂(R1)及び(R2)の重量平均分子量は、7200及び12500であった。
比較樹脂(R1)及び(R2)の繰り返し単位の構造を以下に示す。比較樹脂(R1)及び(R2)の重量平均分子量は、7200及び12500であった。
<光酸発生剤(B)の合成例>
化合物I−1の合成
ジヨードパーフルオロブタン 8.44g(18.6mmol)、ハイドロサルファイトナトリウム8.50g(48.8mmol)、炭酸水素ナトリウム4.60g(55mmol)、アセトニトリル25mL、水15mLを加え室温で1時間攪拌した。反応溶液を濾過し、濾液を氷冷すると白色固体が析出した。これを濾取、乾燥してパーフルオロブタン−1,5−ジスルフィン酸ナトリウム 6.8g(98%)を得た。
トリフェニルスルホニウムヨージド15.77g(40.4mmol)、酢酸銀7.07g(42.4mmol)、アセトニトリル400mL、水200mLを加え室温で1時間攪拌した。反応溶液を濾過し、トリフェニルスルホニウムアセテイト溶液を得た。
化合物I−1の合成
ジヨードパーフルオロブタン 8.44g(18.6mmol)、ハイドロサルファイトナトリウム8.50g(48.8mmol)、炭酸水素ナトリウム4.60g(55mmol)、アセトニトリル25mL、水15mLを加え室温で1時間攪拌した。反応溶液を濾過し、濾液を氷冷すると白色固体が析出した。これを濾取、乾燥してパーフルオロブタン−1,5−ジスルフィン酸ナトリウム 6.8g(98%)を得た。
トリフェニルスルホニウムヨージド15.77g(40.4mmol)、酢酸銀7.07g(42.4mmol)、アセトニトリル400mL、水200mLを加え室温で1時間攪拌した。反応溶液を濾過し、トリフェニルスルホニウムアセテイト溶液を得た。
パーフルオロブタン−1,5−ジスルフィン酸ナトリウム7.2g(19.2mmol)、過酸化水素水(30%)80mL、酢酸8mLを加え60℃で4時間攪拌した。反応の完結を19F-NMRで確認後1N−NaOH30mLを加え中和し、この溶液に上記トリフェニルスルホニウムアセテイト溶液を加え室温で3時間攪拌した。クロロホルム500mLを加え、有機層を水、飽和亜硫酸ナトリウム水溶液、水、飽和塩化アンモニウム水溶液、水で順次洗浄した。有機層を0.1μmのフィルターでろ過し、エバポレーターによって溶媒を除去し無色透明オイルを得た。これを−10℃に6時間静置して結晶化させ、濾取、乾燥して目的化合物(7.5g、44%)を得た。
1H−NMR(300MHz、CDCl3) δ 7.27−7.55(m,9H) , 7.70−7.69(m,6H)
19F−NMR(300MHz、CDCl3) δ−114(t,4F), −120 (t,4F)
1H−NMR(300MHz、CDCl3) δ 7.27−7.55(m,9H) , 7.70−7.69(m,6H)
19F−NMR(300MHz、CDCl3) δ−114(t,4F), −120 (t,4F)
〔実施例1〜16及び比較例1〜3〕
<レジスト調製>
下記表1に示す成分を溶剤に溶解させ固形分濃度10質量%の溶液を調整し、これを0.1μmのポリエチレンフィルターでろ過してポジ型レジスト溶液を調製した。調製したポジ型レジスト溶液を下記の方法で評価し、結果を表1に示した。各成分について複数使用の際の比は質量比である。
<レジスト調製>
下記表1に示す成分を溶剤に溶解させ固形分濃度10質量%の溶液を調整し、これを0.1μmのポリエチレンフィルターでろ過してポジ型レジスト溶液を調製した。調製したポジ型レジスト溶液を下記の方法で評価し、結果を表1に示した。各成分について複数使用の際の比は質量比である。
以下、各表における略号は次の通りである。
N−1: N,N−ジブチルアニリン
N−2: N,N−ジプロピルアニリン
N−3: N,N−ジヒドロキシエチルアニリン
N−4: 2,4,5−トリフェニルイミダゾール
N−5: 2,6−ジイソプロピルアニリン
N−6: ヒドロキシアンチピリン
N−7: トリスメトキシメトキシエチルアミン
N−2: N,N−ジプロピルアニリン
N−3: N,N−ジヒドロキシエチルアニリン
N−4: 2,4,5−トリフェニルイミダゾール
N−5: 2,6−ジイソプロピルアニリン
N−6: ヒドロキシアンチピリン
N−7: トリスメトキシメトキシエチルアミン
W−1: メガファックF176(大日本インキ化学工業(株)製)(フッ素系)
W−2: メガファックR08(大日本インキ化学工業(株)製)
(フッ素及びシリコン系)
W−3: ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)
(シリコン系)
W−4: トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)
W−5: KH−20(旭化成(株)製)
W−2: メガファックR08(大日本インキ化学工業(株)製)
(フッ素及びシリコン系)
W−3: ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)
(シリコン系)
W−4: トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)
W−5: KH−20(旭化成(株)製)
〔溶剤〕
a群
SL−1: プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
SL−2: プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート
SL−3: 2−ヘプタノン
b群
SL−4: 乳酸エチル
SL−5: プロピレングリコールモノメチルエーテル
SL−6: シクロヘキサノン
c群
SL−7: γ−ブチロラクトン
SL−8: プロピレンカーボネート
a群
SL−1: プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
SL−2: プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート
SL−3: 2−ヘプタノン
b群
SL−4: 乳酸エチル
SL−5: プロピレングリコールモノメチルエーテル
SL−6: シクロヘキサノン
c群
SL−7: γ−ブチロラクトン
SL−8: プロピレンカーボネート
尚、各溶剤の構造式を以下に示す。
SI−1; リトコール酸t−ブチル
SI−2; アダマンタンカルボン酸t−ブチル
SI−2; アダマンタンカルボン酸t−ブチル
<レジスト評価>
スピンコーターにてシリコンウエハ上にブリューワーサイエンス社製ARC29Aを78nm均一に塗布し、205℃で60秒間加熱乾燥を行い、反射防止膜を形成させた。その後、調製直後の各ポジ型レジスト組成物をスピンコーターで塗布し表1記載の温度で60秒乾燥(PB)を行い270nmのレジスト膜を形成させた。
このレジスト膜に対し、マスクを通してArFエキシマレーザーステッパー(ASML社製 PAS5500/1100 NA=0.75(2/3輪帯照明))で露光し、露光後直ちに表1記載の温度60秒間ホットプレート上で加熱(PEB)した。さらに2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で23℃で60秒間現像し、30秒間純水にてリンスした後、乾燥し、レジストパターンを得た。
スピンコーターにてシリコンウエハ上にブリューワーサイエンス社製ARC29Aを78nm均一に塗布し、205℃で60秒間加熱乾燥を行い、反射防止膜を形成させた。その後、調製直後の各ポジ型レジスト組成物をスピンコーターで塗布し表1記載の温度で60秒乾燥(PB)を行い270nmのレジスト膜を形成させた。
このレジスト膜に対し、マスクを通してArFエキシマレーザーステッパー(ASML社製 PAS5500/1100 NA=0.75(2/3輪帯照明))で露光し、露光後直ちに表1記載の温度60秒間ホットプレート上で加熱(PEB)した。さらに2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で23℃で60秒間現像し、30秒間純水にてリンスした後、乾燥し、レジストパターンを得た。
〔プロセスウインドウ(密パターン)評価方法A〕
マスクサイズ140nmのトレンチパターン(ピッチ280nm)について、140nmのサイズで再現する露光量を最適露光量(EAdense)とし、ベストフォーカスに対して±0.3μmデフォーカスした条件で、140nm±10%の範囲の線幅を再現する最高露光量(EA1)及び最低露光量(EA2)としたとき、プロセスウインドウを以下のように定義した。
|(EA1−EA2)/EAdense|×100(%)
マスクサイズ140nmのトレンチパターン(ピッチ280nm)について、140nmのサイズで再現する露光量を最適露光量(EAdense)とし、ベストフォーカスに対して±0.3μmデフォーカスした条件で、140nm±10%の範囲の線幅を再現する最高露光量(EA1)及び最低露光量(EA2)としたとき、プロセスウインドウを以下のように定義した。
|(EA1−EA2)/EAdense|×100(%)
〔プロセスウインドウ(孤立パターン)評価方法A〕
マスクサイズ160nmの孤立パターンについて、140nmのサイズで再現する露光量を最適露光量(EAiso)とし、ベストフォーカスに対して±0.3μmデフォーカスした条件で、140nm±10%の範囲の線幅を再現する最高露光量(EA11)及び最低露光量(EA12)としたとき、プロセスウインドウを以下のように定義した。
|(EA11−EA12)/EAiso|×100(%)
マスクサイズ160nmの孤立パターンについて、140nmのサイズで再現する露光量を最適露光量(EAiso)とし、ベストフォーカスに対して±0.3μmデフォーカスした条件で、140nm±10%の範囲の線幅を再現する最高露光量(EA11)及び最低露光量(EA12)としたとき、プロセスウインドウを以下のように定義した。
|(EA11−EA12)/EAiso|×100(%)
〔プロセスウインドウ(共通)評価方法A〕
ベストフォーカスに対して±0.3μmデフォーカスした条件で、密パターンと孤立パターンが同時に形成可能な露光量範囲を、下式に基づいて共通のプロセスウインドウを算出した。
|(EA21−EA22)/EAdense|×100(%)
ここで、EA21は、EA1とEA11の小さいほうの露光量とし、EA22は、EA2とEA12の大きいほうの露光量とする。
ベストフォーカスに対して±0.3μmデフォーカスした条件で、密パターンと孤立パターンが同時に形成可能な露光量範囲を、下式に基づいて共通のプロセスウインドウを算出した。
|(EA21−EA22)/EAdense|×100(%)
ここで、EA21は、EA1とEA11の小さいほうの露光量とし、EA22は、EA2とEA12の大きいほうの露光量とする。
〔実施例17〜26及び比較例4〜7〕
<レジスト調製>
下記表2に示す成分を溶剤に溶解させ固形分濃度10質量%の溶液を調整し、これを0.1μmのポリエチレンフィルターでろ過してポジ型レジスト溶液を調製した。調製したポジ型レジスト溶液を下記の方法で評価し、結果を表2に示した。各成分について複数使用の際の比は質量比である。
<レジスト調製>
下記表2に示す成分を溶剤に溶解させ固形分濃度10質量%の溶液を調整し、これを0.1μmのポリエチレンフィルターでろ過してポジ型レジスト溶液を調製した。調製したポジ型レジスト溶液を下記の方法で評価し、結果を表2に示した。各成分について複数使用の際の比は質量比である。
<レジスト評価>
スピンコーターにてシリコンウエハ上にブリューワーサイエンス社製ARC29Aを78nm均一に塗布し、205℃で60秒間加熱乾燥を行い、反射防止膜を形成させた。その後、調製直後の各ポジ型レジスト組成物をスピンコーターで塗布し表2記載の温度で60秒乾燥(PB)を行い270nmのレジスト膜を形成させた。
このレジスト膜に対し、マスクを通してArFエキシマレーザーステッパー(ASML社製 PAS5500/1100 NA=0.75(2/3輪帯照明))で露光し、露光後直ちに表2記載の温度60秒間ホットプレート上で加熱(PEB)した。さらに2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で23℃で60秒間現像し、30秒間純水にてリンスした後、乾燥し、レジストパターンを得た。
スピンコーターにてシリコンウエハ上にブリューワーサイエンス社製ARC29Aを78nm均一に塗布し、205℃で60秒間加熱乾燥を行い、反射防止膜を形成させた。その後、調製直後の各ポジ型レジスト組成物をスピンコーターで塗布し表2記載の温度で60秒乾燥(PB)を行い270nmのレジスト膜を形成させた。
このレジスト膜に対し、マスクを通してArFエキシマレーザーステッパー(ASML社製 PAS5500/1100 NA=0.75(2/3輪帯照明))で露光し、露光後直ちに表2記載の温度60秒間ホットプレート上で加熱(PEB)した。さらに2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で23℃で60秒間現像し、30秒間純水にてリンスした後、乾燥し、レジストパターンを得た。
〔プロセスウインドウ(密パターン)評価方法B〕
マスクサイズ110nmのトレンチパターン(ピッチ220nm)について、110nmのサイズで再現する露光量を最適露光量(EBdense)とし、ベストフォーカスに対して±0.3μmデフォーカスした条件で、110nm±10%の範囲の線幅を再現する最高露光量(EB1)及び最低露光量(EB2)としたとき、プロセスウインドウを以下のように定義した。
|(EB1−EB2)/EBdense|×100(%)
マスクサイズ110nmのトレンチパターン(ピッチ220nm)について、110nmのサイズで再現する露光量を最適露光量(EBdense)とし、ベストフォーカスに対して±0.3μmデフォーカスした条件で、110nm±10%の範囲の線幅を再現する最高露光量(EB1)及び最低露光量(EB2)としたとき、プロセスウインドウを以下のように定義した。
|(EB1−EB2)/EBdense|×100(%)
〔プロセスウインドウ(孤立パターン)評価方法B〕
マスクサイズ130nmの孤立パターンについて、110nmのサイズで再現する露光量を最適露光量(EBiso)とし、ベストフォーカスに対して±0.3μmデフォーカスした条件で、110nm±10%の範囲の線幅を再現する最高露光量(EB11)及び最低露光量(EB12)としたとき、プロセスウインドウを以下のように定義した。
|(EB11−EB12)/EBiso|×100(%)
マスクサイズ130nmの孤立パターンについて、110nmのサイズで再現する露光量を最適露光量(EBiso)とし、ベストフォーカスに対して±0.3μmデフォーカスした条件で、110nm±10%の範囲の線幅を再現する最高露光量(EB11)及び最低露光量(EB12)としたとき、プロセスウインドウを以下のように定義した。
|(EB11−EB12)/EBiso|×100(%)
〔プロセスウインドウ(共通)評価方法B〕
ベストフォーカスに対して±0.3μmデフォーカスした条件で、密パターンと孤立パターンが同時に形成可能な露光量範囲を、下式に基づいて共通のプロセスウインドウを算出した。
|(EB21−EB22)/EBdense|×100(%)
ここで、EB21は、EB1とEB11の小さいほうの露光量とし、EB22は、EB2とEB12の大きいほうの露光量とする。
ベストフォーカスに対して±0.3μmデフォーカスした条件で、密パターンと孤立パターンが同時に形成可能な露光量範囲を、下式に基づいて共通のプロセスウインドウを算出した。
|(EB21−EB22)/EBdense|×100(%)
ここで、EB21は、EB1とEB11の小さいほうの露光量とし、EB22は、EB2とEB12の大きいほうの露光量とする。
表1及び2の結果より、本発明のポジ型レジスト組成物は、孤立溝(トレンチ)パターン及び密トレンチパターン形成において広いプロセスウインドウ確保が可能であることがわかる。
Claims (5)
- (A)一般式(A1)で表される繰り返し単位及び一般式(A2)で表される繰り返し単位の少なくとも1種の繰り返し単位を有し、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解度が増大する樹脂、(B)活性光線又は放射線の照射により一般式(I)で表される酸を発生する化合物、及び(C)溶剤を含有するポジ型レジスト組成物。
Wは、単結合、アルキレン基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基よりなる群から選択される単独あるいは2つ以上の基の組み合わせを表す。
R2はアルキル基を表わし、R3〜R7は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基又は−COOR8を表す。ここでR8はアルキル基を表す。また、R2〜R4の内の少なくとも2つ及びR5〜R7の内の少なくとも2つは、結合して環を形成してもよい。
A1は、p価の連結基を表す。
A2は、単結合または2価の脂肪族基を表す。p個のA2は同じでも異なっていてもよい。
A1で表される基およびA2で表される基少なくとも1つはフッ素原子を含有する。
pは2〜4の整数を表す。 - 樹脂(A)が更に一般式(1)で表わされる繰り返し単位を含有することを特徴とする請求項1に記載のポジ型レジスト組成物。
R12〜R16は、各々独立に、炭素数1〜4個の直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表す。但し、R12〜R14のうち少なくとも1つ、及びR15、R16のいずれかは脂環式炭化水素基を表す。
R17〜R21は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R17〜R21のうち少なくとも1つは脂環式炭化水素基を表す。また、R19、R21のいずれかは炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表す。
R22〜R25は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R22〜R25のうち少なくとも1つは脂環式炭化水素基を表す。また、R23とR24は、互いに結合して環を形成していてもよい。 - 溶剤(C)が下記a群に含まれる少なくとも1種と、b群及びc群から選ばれる少なくとも1種とを混合した、混合溶剤である請求項1〜3のいずれかに記載のポジ゛型レジスト組成物
a群:プロピレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレート
鎖状ケトン
b群:乳酸アルキル
プロピレングリコールモノアルキルエーテル
環状ケトン
c群:γ−ブチロラクトン
カーボネート - 請求項1〜4のいずれかに記載のポジ型レジスト組成物よりレジスト膜を形成し、該レジスト膜を露光、現像することを特徴とするパターン形成方法。
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