JP4510321B2 - 振動締固め機の前後進切換ハンドポンプ - Google Patents

振動締固め機の前後進切換ハンドポンプ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、起振装置における一対の偏心振子のうち、一方の偏心振子の他方の偏心振子に対する回転の位相を変化させて、その合成ベクトルにより機体を前後進させる振動締固め機における前後進切換ハンドポンプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、起振装置における一対の偏心振子のうち、一方の偏心振子の他方の偏心振子に対する回転の位相を変化させて、その合成ベクトルにより機体に前後進を与えるこの種の振動締固め機の前後進切換機構としては、前後進レバーの回動をリンクやケーブルを介して機械的手段により偏心振子の回転切換機構に伝えるものと、前後進レバーの回動により油圧動力を発生させて、この油圧動力手段により偏心振子の回転切換機構に伝えるものが知られており、油圧動力手段を利用するものとして、例えば、特公昭61−48997号,特開昭63−60306号,特公平5−17323号,特開平6−33413号,特開平7―286306号などがある。
【0003】
上記の振動締固め機の前後進切換機構に油圧動力を利用するものは、起振装置における偏心振子の位相を換える前後進切換え軸の油圧シリンダと、機体のハンドルなどに設けた前後進レバーを有する前後進切換ハンドポンプとの間を油圧ホースにより接続し、前後進レバーの操作により前後進切換ハンドポンプ内のピストンを移動することで起振装置における前後進切換え軸の油圧シリンダに圧油力を伝える。
【0004】
また、上記の前後進切換機構に油圧動力を利用するもののうち、機体重量が300kg以上の比較的大型の振動締固め機においては、起振装置の偏心振子の回転によって前後進切換え軸に生ずる機械的戻し力が大きく、機体ハンドルなどに設けた前後進切換ハンドポンプの前後進レバーを手動で回動しようとしても、その機械的戻し力に対抗できないことになるので、前記特公昭61−48997号,特開昭63−60306号,特開平7―286306号に示されるように、起振装置における前後進切換え軸の油圧シリンダと機体ハンドル上の前後進切換ハンドポンプとの間に油圧ポンプを介して油圧タンクから補助的圧力を供給できるサーボ機構を設けるようになっている。
【0005】
一方、上記の前後進切換機構に油圧動力を利用するもののうち、機体重量が300kg以下の汎用の振動締固め機では、起振装置の偏心振子の回転によって前後進切換え軸に生ずる機械的戻し力がさほど大きくなく、この機械的戻し力に対して機体ハンドルなどに設けた前後進切換ハンドポンプの前後進レバーを手動で回動することができるので、起振装置における前後進切換え軸の油圧シリンダと機体ハンドル上の前後進切換ハンドポンプとの間に油圧補助サーボ機構を設ける必要はなく、機体ハンドル上に設ける前後進切換ハンドポンプとして、軽い操作力で切換えが行えるような前後進切換ハンドポンプが特開2000−17607号により知られている。
【0006】
【発明が解決すべき課題】
機体重量が300kg以下の軽量な振動締固め機では、起振装置の偏心振子の回転によって前後進切換え軸に生ずる機械的戻し力がさほど大きくないので、特開2000−17607号のような切換ハンドポンプにより、前記の機械的戻し力に対向して前後進切換ハンドポンプの前後進レバーを手動で容易に回動できるという利点を有する。この場合、特開2000−17607号の切換ハンドポンプでは、機体を後進から前進へ切換えるときには、レバー回動軸のカムがポンプボデー内のピストンと離れていて、このピストンが、前後進切換え軸に生ずる機械的戻し力によって、既に前進側へ回転しているカムの方向へ追従していくため、機械的戻し力によって偏心振子の前進方向への位相が無理なく徐々に行われ、機体は支障なく前進する。
【0007】
一方、上記の切換ハンドポンプでは、機体を前進から後進へ切換えるときには、レバー回動軸のカムの回転力でピストンを前後進切換え軸に生ずる機械的戻し力と対向する方向へ押し出すので、力のある作業員がレバーを前記機械的戻し力に抵抗して一気に後進の方向へ押し込むと、ポンプボデー内のピストンが急激に押し出されて、偏心振子の後進方向への位相が急速に行われることになる。その結果、図8に示すように、機体は前進から急速に後進しようとして、輾圧板Aの後端Bを支点にして輾圧板Aの前端Cが浮き上がるように傾いてその姿勢のままで後進することになり、折角今まで前進で輾圧してきた路面Dを、輾圧板Aの後端Bで蹴り上げて掘ってしまうような動きを生じ、適切な輾圧作用を阻害するような問題を生ずることになる。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、従来のこの種の軽量型振動締固め機における上記のような問題点を解消し、作業員がレバーを前記機械的戻し力に抵抗して一気に後進の位置へ押し込むことで、ポンプボデー内のピストンが機械的戻し力と抵抗する方向へ急激に押し出されても、これによって直ちに偏心振子の後進方向への位相が急速に行われずに、前記ピストンの動きの後に発生する補助ピストンの動きによって、機械的戻し力に徐々に抵抗して、偏心振子の後進方向への位相を無理なく行って、機体が支障なく後進できるようにした前後進切換ハンドポンプの提供を目的としたものである。
【0009】
請求項1の発明は、そのための具体的手段として、起振装置における前後進切換え軸の一端に設けられた油圧シリンダへ前後進切換え用の圧油を供給するための前後進切換ハンドポンプであって、ポンプボデーのシリンダ内に、背面にバネ圧と前記起振装置の前後進切換え軸方向からの機械的戻し圧油力を受ける主ピストンと、ボデーの後端に前記主ピストンを、前記起振装置前後進切換え軸方向からの機械的戻し力を受ける方向、または前記機械的戻し力に対向する方向へ移動させる前後進操作レバーを備え、前記シリンダの先端には、このシリンダ内と連通するように突設された筒状ガイドと、前記シリンダ内の主ピストン方向からの圧油力を受けて筒状ガイドの外周面に沿ってボデーの先端方向へ押し出される補助ピストンと、前記補助ピストンとボデー先端部との間に配置されるスプリングとを備えていることを特徴とする。
【0010】
補助ピストンは、前記シリンダの外周面に嵌合される長さをもった筒体からなっていて、前記シリンダ内からの圧油力をピストンヘッドの背面に受けることで、シリンダの外周面に沿ってボデー先端部方向へ摺動しながら内側にシリンダ内の圧油を貯留できるような容積をもったものであることが好ましい。
【0011】
また、補助ピストンを移動させる別の手段としては、ボデーのシリンダ先端に、筒状ガイドを内側に内蔵する長さをもち、かつ、空気を自由に流通することのできるシリンダ延長部が、筒状ガイドの一端を支持し、かつ、壁面に通孔を有する隔壁を介して同軸的に接続されていて、補助ピストンがシリンダ延長部内に筒状ガイドに沿って摺動自在に挿着されているような構成としてもよい。
【0012】
さらに、補助ピストンを移動させる手段としては、ボデーのシリンダ先端に、筒状ガイドを内側に内蔵する長さをもち、かつ、空気を自由に流通することのできるシリンダ延長部を一体的に延出して、補助ピストンが前記シリンダ内及び前記シリンダ延長部内の間に筒状ガイドに沿って摺動自在に挿着されているような構成としてもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の振動締固め機における前後進切換ハンドポンプの構成を図面に示す実施例について説明すると、この振動締固め機の前後進切換ハンドポンプ2は、図1乃至図3に示すように、振動締固め機1の後方に突設される操作ハンドル3の上部に装着されていて、図4に示す起振装置4における前後進切換え軸17の一端に設けられた油圧シリンダ23と油圧ホース5を介して接続されている。
【0014】
図4に示すように、前記起振装置4は、図3のエンジン6からプーリ7を介して回転を伝えられる駆動軸8と、この駆動軸8と平行に配置された従動軸9とを有し、駆動軸8には偏心振子10が固定されると共に、従動軸9には同様の偏心振子11が前記駆動軸偏心振子10に対して位相を変化させることができるように軸装されている。
【0015】
従動軸9の中央部分には、該軸9とは回転可能であり、かつ軸方向には移動不能なるように軸装された従動ギア13を備え、この従動ギア13が駆動軸8の中央部に固定された駆動ギア12から回転を伝えられる。また、前記従動ギア13には、ボス14の内壁に該ボス14の軸線に対して傾斜した螺旋溝15が設けられている。
【0016】
一方、前記従動軸9は筒形になっていて、前記従動ギア13の位置する部分には、相対向する軸壁に夫々軸方向に沿った長孔16が開設されていると共に、該従動軸9内には、前後進切換え軸17が回転可能でかつ軸方向に移動可能なるように挿通されている。
【0017】
この前後進切換え軸17は、従動軸9の内径と摺動する太さの大径部18と、この大径部18の一端に突設した小径部19とを有し、この小径部19の先端にベアリング21を介してピストン20が設けられ、このピストン20が従動軸9の軸線上に位置する起振体ケース22の一端に設けられた油圧シリンダ23内に挿着されている。
【0018】
さらに、この前後進切換え軸17の大径部18には、該切換え軸17の軸線方向と直交するようにピン24が埋め込まれており、このピン24の両端が従動軸9の長孔16を貫通して前記従動軸9の内壁における螺旋溝15内に係合している。
【0019】
前後進切換え軸17の一端のピストン20が挿着された油圧シリンダ23内に、外部からの油圧力が全く作用しない状態においては、従動ギア13に駆動ギア12からの回転を伝えられると、前後進切換え軸17は、ピン24の両端が従動軸9の長孔16を貫通して前記従動ギア13の内壁における螺旋溝15内に係合していることにより、螺旋溝15のリード角、リード角方向及び従動ギア13の回転方向に伴って、図4の右側方向へ押される機械的戻し力を与えられる。そして、前後進切換え軸17が図面上最も右側へ移動した状態が、従動軸9の偏心振子11を駆動軸8の偏心振子10に対して、前後進いずれか、例えば前進の最速で走行する位相位置へ回転したことになる。
【0020】
一方、前後進切換え軸17の一端のピストン20が挿着された油圧シリンダ23は、外部に設けた前記前後進切換ハンドポンプ2の先端接続口26とホース5を介して接続されている。この前後進切換ハンドポンプ2は、前記従動軸9内の前後進切換え軸17が従動ギア13の螺旋溝15により右側方向への機械的戻し力を受けることにより、前記油圧シリンダ23内から油圧ホース5を介して機械的戻し力が伝えられたり、また、機械的戻し力に打ち勝って前後進切換え軸17を反対の図4の左側(後進)方向へ押し戻すための機能を有する。
【0021】
前記前後進切換ハンドポンプ2は、図3に示すように、機体の操作ハンドル3の上端に装着されるポンプボデー25内に設けられており、図1及び図2に示すように、このボデー25の先端(図1の左側)に設けられたシリンダ27と、このシリンダ27内に挿着された主ピストン28と、ボデー25の他端(図1の右側)に設けられた油室25aと、この油室25a内に軸着された前後進レバー29と、該前後進レバー29の回動軸31に前記主ピストン28から突出したロッド30と接触するローラ33を有するカム32とを備え、前記主ピストン28の先端に設けられた接続口26が起振装置4の油圧シリンダ23とホース5を介して導通している。
【0022】
前後進レバー29は、ボデー25の他端の油室25a内にシリンダ27の軸方向と直交する向きに軸着された回動軸31の両端に設けられていて、図1に実線で示す前進位置と鎖線で示す後進位置との間を回動するようになっている。回動軸31に設けられた前記カム32と主ピストン28との関係は、図1に実線で示すように、前後進レバー29を前進方向へ回動すると、カム32が右側へ回転して、主ピストン28が前記起振装置4の前後進切換え軸17方向からの機械的戻し力を受けて右側へ突出する形となり、レバー29を鎖線のように後進方向へ回動すると、カム32が左側へ回転してピストン28を起振装置4の前後進切換え軸17方向からの機械的戻し力に対向して左側へ押し込むような関係に構成されている。
【0023】
シリンダ27の先端には、このシリンダ27内と連通する所定の長さの筒状ガイド45を同軸状に突設すると共に、シリンダ27内の圧油の一部を筒状ガイド45の外周方向へ送り出すための通孔46をもった隔壁44が取り付けられていて、前記シリンダ27内に配置される主ピストン28は、前記隔壁44と主ピストン28との間に配置されたスプリング34によりレバー回動軸31の設けられた油室25aの方向へ押されるように設けられている。
【0024】
この主ピストン28は、内部に中空部35を有すると共に、この中空部35のレバー回動軸31側に中空部35より内径の小さい孔36が設けられていて、この孔36内に前記ロッド30が軸端30aをレバー回動軸31側に突出するように挿通されている。更に、図1に示すように、該主ピストン28における孔36の外側には、主ピストン28のレバー回動軸31側と前記中空部35内とを連通する圧油流路37が孔36と平行に設けられている。
【0025】
前記ロッド30は、前記筒状ガイド45側の端部にボール38を備えていると共に、該ボール38よりレバー回動軸31側に寄った外周面にフランジ39が設けられていて、このフランジ39が中空部35と孔36との境目の段部40に係合し、該フランジ39が段部40と係合することでロッド30がレバー回動軸31側方向へ移動しないようになっている。
【0026】
前記ボール38を備えたロッド30の筒状ガイド45側端部には、主ピストン中空部35の筒状ガイド45側端部を閉じる流路42を有する弁座41が設けられていて、この弁座41の内側とロッド30の前記フランジ39との間に前記スプリング34よりも弱いスプリング43が介装され、このスプリング43によりロッド30がレバー回動軸31側方向へ押されることで、前記ボール38が弁座流路42と離れ、筒状ガイド45側のシリンダ27内と油室25a側との間に圧油の流路が形成されるようになっている。
【0027】
前記シリンダ27の先端に設けられる筒状ガイド45は、シリンダ27の先端に設けられる補助ピストン48を筒状ガイド45の外周面に沿って所定の距離だけ移動するためのもので、先端にフランジ47と接続口26とを有しており、この筒状ガイド45の外周面に摺動可能に設けられた補助ピストン48と先端のフランジ47との間にはスプリング49が配置されている。
【0028】
さらに、この実施例で示す補助ピストン48は、ピストンヘッド48aが筒状ガイド45の外周面に嵌合され、筒状部48bがシリンダ27の外周に嵌合されるように設けられており、前記主ピストン28がボデー先端部(図1の左側)方向へ押されて、シリンダ27内の圧油が隔壁44の通孔46を通して補助ピストン48のヘッド48aの方向へ流れることで、筒状部48bの内側にシリンダ27内の圧油を貯留できるような形状になっている。
【0029】
図6は、別の実施例の構成を示しており、シリンダ27の先端に、筒状ガイド45と、シリンダ27内の圧油の一部を流通させる通孔46とをもった隔壁44が取り付けられている構成は前記の実施例と同じであるが、この場合は、隔壁44と筒状ガイド45の先端のフランジ47との間に、フランジ47に設けた気孔51を介して内部の空気を自由に吸入排出することのできるシリンダ延長部50が設けられていて、このシリンダ延長部50内に補助ピストン48が、筒状ガイド45の外周面とこの延長部50の内周面に沿って摺動するように配置され、延長部50内におけるこの補助ピストン48とフランジ47との間にスプリング49が配置されている。
【0030】
さらに、図7は別の実施例を示しており、この場合は、シリンダ27の先端に、図1及び図6に示したような隔壁44は設けずに、先端部の気孔51を介して内部の空気を自由に吸入排出することのできるシリンダ延長部50を一体的に設けて、このシリンダ延長部50内に補助ピストン48が、筒状ガイド45の外周面とこの延長部50の内周面に沿って摺動するように配置され、延長部50内におけるこの補助ピストン48とフランジ47との間にスプリング49が配置されている。
【0031】
図1,図6,図7は、前後進レバー29が前進の位置へ回動されている状態であり、この状態ではカム32が図面の右側へ回動することで、主ピストン28が左側のスプリング34の押圧力と前記起振装置4の前後進切換え軸17方向からの機械的戻し力による圧油を受けて、シリンダ27内の右側へ移動し、機体は前進最速の状態で走行する。
【0032】
この前進最速の位置では、主ピストン28が、スプリング34の押圧力と起振装置4の前後進切換え軸17方向からの機械的戻し圧油力により、シリンダ27内の最も右側に移動しているが、カム32が図1の実線で示す位置まで回動すると、ロッド30がスプリング43のバネ圧によって、フランジ39が中空部35右側の段部40に係合する位置までさらに移動し、ボール38が弁座41から離れるので、シリンダ27と油室25aとが連通し、油室25a内の圧油が流路37及び中空部35を通って流路42からシリンダ27内方向へ補給される。
【0033】
一方、前後進レバー29を、図1の前進位置から、図5の後進位置の方向へ回動すると、カム32が図面の左側へ回動することで、まず、ロッド30がスプリング43のバネ圧に抵抗して左側へ移動してボール38を弁座41に圧着し、油室25aとシリンダ27との間の流路37及び流路42を閉じて、油室25a内の圧油がシリンダ27方向へ流出しない状態としてから、そのままロッド30により、主ピストン28をスプリング34の押圧力と前記起振装置4の前後進切換え軸17方向からの機械的戻し圧油力とに抵抗してシリンダ27内の左側へ移動し、主ピストン28がシリンダ27内の最も左側まで移動することで機体は後進最速の状態に到る。
【0034】
前後進レバー29を図5の後進位置の方向へ回動するとき、カム32の回転力により主ピストン28を前後進切換え軸17からシリンダ27内へ送られている機械的戻し力と対向する方向へ押し出すことになるが、機体重量が300kg以下の軽量型である場合には、前後進切換え軸17からシリンダ27内へ送られている機械的戻し力も小さいので、力のある作業員ではレバー29を前記機械的戻し力に抵抗して一気に後進の位置へ押し込んでしまうことがあり、そのため、図8に示すように機体が傾斜して適切な輾圧が行えなくなる。
【0035】
本発明の前後進切換ハンドポンプでは、上記のように機体を前進の状態からレバー29を突然後進の状態に回動することで、シリンダ27内の主ピストン28が一気に最も左側の位置へ押し出されると、シリンダ27内の圧油は筒状ガイド45内を通して起振装置4の前後進切換え軸17の方向へ押し出されるが、その圧油のうちの一部が隔壁44の通孔46を通して補助ピストン48のヘッド48aの右側へ送られるように逃がしてやり、これによって補助ピストン48がスプリング49のバネ力に抵抗しつつ、筒状ガイド45の外周面に沿って左側方向へ移動する。
【0036】
このように、圧油の一部を隔壁44の通孔46を通して補助ピストン48の内側48cへ送ることによって、シリンダ27内の圧油がもっぱら筒状ガイド45内だけを通して起振装置4の前後進切換え軸17の方向へ押し出される現象を解消し、機械的戻し力に対向する力を急激にではなく、徐々に筒状ガイド45を通して前後進切換え軸17の方向へ伝える。
【0037】
その時、シリンダ27内から筒状ガイド45を通して起振装置前後進切換え軸17の方向へ流出する圧油の量が次第に減少してくると、補助ピストン48はスプリング49によって右側方向へ押されているので、補助ピストン48の内側48cに送り込まれていた圧油が今度は隔壁44の通孔46を通してシリンダ27内に戻される。しかし、シリンダ27内には主ピストン28が最も左側の後進位置に置かれていて、シリンダ27内の容積が小さいため、補助ピストン48の内側から隔壁44の通孔46を通してシリンダ27内に戻された圧油は、筒状ガイド45を通して起振装置前後進切換え軸17の方向へ流出し、最終的に補助ピストン48は図1と同じ右側位置に戻り、機体は後進最速の状態となる。
【0038】
図6に示す実施例の場合は、筒状ガイド45の外側に筒状のシリンダ延長部50が設けられていて、補助ピストン48がこのシリンダ延長部50内で摺動するように設けられている構成が異なるだけで、図1の実施例の場合と同様な作用を発揮する。
【0039】
また、図7に示す実施例の場合は、シリンダ27の先端に隔壁44を設けずに、シリンダ27とシリンダ延長部50とを一体的に設けて、補助ピストン48をこのシリンダ延長部50内に設けた筒状ガイド45の外周面に沿って摺動するように設けた構成が異なるだけで、図1の実施例と同様な作用を発揮する。
【0040】
【発明の効果】
本発明の前後進切換ハンドポンプでは、機体重量が300kg以下の軽量型の輾圧機の場合でも、作業員がレバーを前記機械的戻し力に抵抗して一気に後進の位置へ押し込むことで、ポンプボデー内の主ピストンが機械的戻し力と抵抗する方向へ急激に押し出されても、シリンダ内の圧油の一部を補助ピストンの内側に送り込んで徐々に機械的戻し力に抵抗するようにしたので、機械的戻し力に抵抗する力によって直ちに偏心振子の後進方向への位相が急速に行われることを防止することができ、従って、従来のこの種の輾圧機に発生していた後進切り換え時の機体の傾斜を防止して、輾圧板が路盤を蹴りあげるというような不具合を確実に解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る前後進切換ハンドポンプの構成を示す断面図。
【図2】図1のII−II線方向から見た断面図。
【図3】本発明の前後進切換ハンドポンプを備えた振動締固め機の側面図。
【図4】振動締固め機における起振装置の構成を示す平面図。
【図5】図1の前後進切換ハンドポンプの後進最速時の状態を示す断面図。
【図6】図1の構成の別の実施例を示す断面図。
【図7】図1の構成のさらに別の実施例を示す断面図。
【図8】従来における振動締固め機の後進切換え時に生ずる現象を示す側面図。
【符号の説明】
1:振動締固め機
2:前後進切換ハンドポンプ
3:操作ハンドル
4:起振装置
5:油圧ホース
6:エンジン
7:プーリー
8:駆動軸
9:従動軸
10,11:偏心振子
12:駆動ギア
13:従動ギア
15:螺旋溝
17:前後進切換え軸
20:ピストン
22:起振体ケース
23:油圧シリンダ
25:ポンプボデー
25a:油室
26:通路
27:シリンダ
28:主ピストン
29:前後進レバー
30:ロッド
31:レバー回動軸
32:カム
33:ローラ
34:スプリング
35:中空部
36:小孔
37:流路
38:ボール
39:フランジ
40:段部
41:弁座
42:流路
43:スプリング
44:隔壁
45:筒状ガイド
46:通孔
47:フランジ
48:補助ピストン
48a:ピストンヘッド
48b:筒状部
48c:ピストン内側
49:スプリング
50:シリンダ延長部
51:気孔

Claims (4)

  1. 起振装置における前後進切換え軸の一端に設けられた油圧シリンダへ前後進切換え用の圧油を供給するための前後進切換ハンドポンプであって、ポンプボデーのシリンダ内に、背面にバネ圧と前記起振装置の前後進切換え軸方向からの機械的戻し圧油力を受ける主ピストンと、ボデーの後端に前記主ピストンを、前記起振装置前後進切換え軸方向からの機械的戻し力を受ける方向、または前記機械的戻し力に対向する方向へ移動させる前後進操作レバーを備え、前記シリンダの先端には、このシリンダ内と連通するように突設された筒状ガイドと、前記シリンダ内の主ピストン方向からの圧油力を受けて筒状ガイドの外周面に沿ってボデーの先端方向へ押し出される補助ピストンと、前記補助ピストンとボデー先端部との間に配置されるスプリングとを備えていることを特徴とする振動締固め機の前後進切換ハンドポンプ。
  2. 補助ピストンが、前記シリンダの外周面に嵌合される長さをもった筒体からなっていて、前記シリンダ内からの圧油力をピストンヘッドの背面に受けることで、筒状ガイド外周面とシリンダ外周面に沿ってボデー先端部方向へ摺動しながら内側にシリンダ内の圧油を貯留できるような形状からなっている請求項1の振動締固め機の前後進切換ハンドポンプ。
  3. 補助ピストンを移動させるための手段が、ボデーのシリンダ先端に、筒状ガイドを内側に内蔵する長さをもち、かつ、空気を自由に流通することのできるシリンダ延長部が、筒状ガイドの一端を支持し、かつ、壁面に通孔を有する隔壁を介して同軸的に接続されていて、補助ピストンがシリンダ延長部内に筒状ガイドに沿って摺動自在に挿着されているような構成からなる請求項1の振動締固め機の前後進切換ハンドポンプ。
  4. 補助ピストンを移動させるための手段が、ボデーのシリンダ先端に、筒状ガイドを内側に内蔵する長さをもち、かつ、空気を自由に流通することのできるシリンダ延長部を一体的に延出して、補助ピストンが前記シリンダ内及び前記シリンダ延長部内の間に筒状ガイドに沿って摺動自在に挿着されているような構成からなる請求項1の振動締固め機の前後進切換ハンドポンプ。
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