JP4057540B2 - 振動締固め機の前後進切換ハンドポンプ - Google Patents

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本発明は、起振装置における一対の偏心振子のうち、一方の偏心振子の他方の偏心振子に対する回転の位相を変化させて、その合成ベクトルにより機体を前後進させる振動締固め機における前後進切換ハンドポンプの改良に関し、詳細には、機体の走行中に危険な状態が生じた場合に、操作員が操作レバーから手を離すと、操作レバーが自動的に中立の状態に戻って、機体が自動的に走行を停止する
ことのできる前後進切換ハンドポンプに関するものである。
従来より、起振装置における一対の偏心振子のうち、一方の偏心振子の他方の偏心振子に対する回転の位相を変化させて、その合成ベクトルにより機体に前後進を与えるこの種の振動締固め機の前後進切換機構としては、前後進レバーの回動を、リンクやケーブルを介して機械的手段により偏心振子の回転切換機構に伝えるものと、前後進レバーの回動により油圧動力を発生させて、この油圧動力手段により偏心振子の回転切換機構に伝えるものが知られており、油圧動力手段を利用するものとしては、例えば、特許文献1乃至特許文献10に示すようなものが知られている。
上記のうち、振動締固め機の前後進切換機構に油圧動力を利用するものは、起振装置における偏心振子の位相を換える前後進切換え軸の油圧シリンダと、機体のハンドルなどに設けた前後進操作レバーを有する前後進切換ハンドポンプとの間を油圧ホースにより接続し、前後進操作レバーの回動により前後進切換ハンドポンプ内のピストンを移動することで、起振装置における前後進切換え軸の油圧シリンダにポンプ側の圧油力を伝える。
特公昭61−48997号公報 特開昭63−60306号公報 特公平5−17323号公報 特開平6−33413号公報 特開平7−286306号公報 特開平11−222805号公報 特開平11−323817号公報 特開2000−17607号公報 特開2002−317405号公報 特開2002−339313号公報
従来のこの種の振動締固め機においては、起振装置における前後進切換え軸の油圧シリンダ方向から、機械的戻し力を前後進切換ハンドポンプの方向へ伝え、この機械的戻し力に対し、操作員が、前後進切換ハンドポンプの操作レバーを前進もしくは後進側にセットすることで、起振装置における一方の偏心振子の回転の位相を変化させ、これによって機体の前進力及び後進力が得られるようになっている。
そのため、起振装置を回転駆動して、操作員が前後進切換ハンドポンプの操作レバーを前進もしくは後進方向のいずれかの位置へ移動操作した後は、その位置を手で押さえて保持していないと、前後進切換ハンドポンプが起振装置における前後進切換え軸の油圧シリンダ方向からの機械的戻し力を受けて、自動的に前進もしくは後進方向へ走行し、のちに最速状態で走行するという問題があった。
このような理由から、従来では、振動締固め機の運転に際して、起振装置を回転駆動し、操作員が前後進切換ハンドポンプの操作レバーを前進もしくは後進方向へ移動した後は、安全の面から操作員はハンドポンプの操作レバーから手を離してはならないというように指示されてきた。
しかしながら、振動締固め機の取扱に際しては、走行中に操作員が操作レバーから手を離してはならないことが安全面から必要なことであるが、もしも機体の走行中に、何らかの原因により危険な状態が発生したような場合、操作員が操作レバーを手で保持しつづけているよりも、むしろ操作レバーから手を離すと、操作レバーが自動的に中立の状態に戻って、機体が自動的に走行を停止するような構成としておけば、危険発生率は低下し、安全性が確保されるといえる。
このような危険防止の観点から、従来においても、機体の走行中に操作レバーが自動的に中立の状態に移動して、機体の走行を停止できるようにした振動締固め機として、前記特許文献2が知られている。また、機体の始動時に操作レバーが必ず自動的に中立の状態に位置していて、機体の急激な発進走行を防止できるようにした振動締固め機として、前記特許文献5および特許文献3が知られている。
しかし、これらの振動締固め機のうち、特許文献2の締固め機は、機体の走行中に操作員が操作レバーから手を離すと、機体が自動的に中立状態に切換わって走行を停止するための手段として、また、特許文献5および特許文献3の締固め機では、機体の始動時に操作レバーが必ず自動的に中立の状態に位置にして、機体の急激な発進走行を防止する手段として、いずれもサーボ機能を備えた油圧ポンプ回路のようなパワーブースターを必要とするため、その分コストが割高になるという問題を有している。
本発明は、機体が前進もしくは後進走行中に、何らかの原因で危険な状態が発生したような場合、操作員が操作レバーから手を離すと、操作レバーがどの位置にあっても自動的に中立の位置に戻って、機体を安全な状態に停止することができ、しかも操作レバーの中立への戻りが、従来のこの種の締固め機のようなサーボ機能を備えた油圧ポンプ回路のようなパワーブースターを必要とすることなく行えるようにした振動締固め機の前後進切換ハンドポンプの提供を目的としたものである。
本発明に係る振動締固め機の前後進切換ハンドポンプは、そのための手段として、ポンプボデーと接続するシリンダチューブ内の一端に、前記起振装置の油圧シリンダと接続される接続端と、他端にはポンプボデー内油タンクとの間に流孔付きプラグを備え、シリンダチューブ内には、起振装置側からの機械的戻し力よりも強いスプリングの弾性により前記接続端方向へ押される流孔付き案内シリンダを設けて、この案内シリンダと前記プラグとにより、ポンプボデー内に軸支された前後進操作レバーの回動で水平に往復移動するサーボロッドの両端を摺動自在に支持し、前記サーボロッドの中間部には、シリンダピストンが前後両側にシリンダチューブ内での移動スペースを有するように装着されていることを特徴とする。
シリンダチューブ内における起振装置の油圧シリンダ側接続端に配置される案内シリンダは、先端にシリンダチューブ内周面に配置されるスプリングの一端を支持するフランジを有し、後端にサーボロッドの接続端側先端を摺動自在に挿着する流孔付きのボスを備えているような構造が好ましい。
サーボロッドに嵌装されるシリンダピストンは、内側にサーボロッド外周面との間に流路を有していて、後端面の弁座がサーボロッドの外周面に設けたポペット弁と係合して前記流路を閉じた状態で、サーボロッド中間部に保持されており、該シリンダピストンの内周面が位置するサーボロッド外周面に設けたスプリング受けと、シリンダピストンの内周面に設けたスプリング受けとの間に、シリンダピストン後端面の弁座をサーボロッドのポペット弁へ係合する力を与えるためのスプリングが設けられているような構造が好ましい。
この発明の前後進切換ハンドポンプでは、シリンダチューブ内にスプリングの弾性によって起振装置の油圧シリンダ側方向へ押される案内シリンダを設けて、中間部にシリンダピストンを装着したサーボロッドの先端部を前記案内シリンダの後端部に摺動自在に挿通支持したので、案内シリンダがスプリングの弾性によって起振装置側の機械的戻し力に対抗して、サーボロッドのシリンダピストンを常に中立の位置に戻すことができる。
即ち、機体が前進中に、何らかの原因により危険な状態が発生して、操作員が操作レバーから手を離すと、案内シリンダを押しているスプリングの力の方が起振装置側からの機械的戻し力よりも強いために、案内シリンダは最も外側へ押されて固定され、その状態でサーボロッドとシリンダピストンとが起振装置側からの機械的戻し力によって中立位置へ戻される。その際、サーボロッドの先端は案内シリンダの後端に係止されているため、サーボロッドとシリンダピストンは中立位置を超えて後進方向へは移動せず、確実に中立位置で停止する。
また、機体が後進中に、危険な状態が発生して、操作員が操作レバーから手を離すと、サーボロッドによって案内シリンダを後進方向へ引っ張っている力が解除されるために、スプリングの力によって案内シリンダが前進方向へ押し出される。案内シリンダがスプリングの力で元の位置に戻っても、サーボロッドとシリンダピストンは、起振装置側からの機械的戻し力を受けて独自に前進方向へは移動しないので中立の位置で停止し、機体は自動的に停止する。
さらに、サーボロッドの中間部に設けられるシリンダピストンは、後端面の弁座が、サーボロッドの外周面に設けたポペット弁と係合するエア抜き機構を備えているので、ときおり、機体の走行中にポンプ内に発生する気泡を、ポペット弁を開いて油タンク内へ適切に排出することができ、これにより危険の発生を防止して、安全な作業を期待することができる。
この発明の前後進切換ハンドポンプでは、シリンダチューブ内に、スプリングの弾性により、起振装置からの機械的戻し力に対抗する方向へ押し出される案内シリンダを設けて、中間部にシリンダピストンを装着したサーボロッドの先端部を、前記案内シリンダの後端部に摺動自在に挿通支持したので、危険が生じた際には操作レバーから手を離せば、操作レバーは自動的に中立の位置に戻って安全性が確保できるが、これに加えて、シリンダチューブ内の圧油中に発生する気泡を除去することができるので、実施に際しては、このエア抜き機構を併設した形態が好ましい。
次に、本発明に係る前後進切換ハンドポンプの構成を図面に示す実施例について説明すると、この前後進切換ハンドポンプ2は、図1及び図2に示すように、振動締固め機1の後方に突設される操作ハンドル3の上部に装着されていて、図3に示す起振装置4における前後進切換え軸17の一端に設けられた油圧シリンダ23と油圧ホース5を介して接続されている。
図3に示すように、前記起振装置4は、図2のエンジン6からプーリ7を介して回転を伝えられる駆動軸8と、この駆動軸8と平行に配置された従動軸9とを有し、駆動軸8には偏心振子10が固定されると共に、従動軸9には同様の偏心振子11が前記駆動軸偏心振子10に対して位相を変化させることができるように軸装されている。
従動軸9の中央部分には、該軸9とは回転可能であり、かつ軸方向には移動不能なるように軸装された従動ギア13を備え、この従動ギア13が駆動軸8の中央部に固定された駆動ギア12から回転を伝えられる。また、前記従動ギア13には、ボス14の内壁に該ボス14の軸線に対して傾斜した螺旋溝15が設けられている。
一方、前記従動軸9は筒形になっていて、前記従動ギア13の位置する部分には、相対向する軸壁に夫々軸方向に沿った長孔16が開設されていると共に、該従動軸内9には、前後進切換え軸17が回転可能で、かつ軸方向に移動可能なるように挿通されている。
この前後進切換え軸17は、従動軸9の内径と摺動する太径部18と、この大径部18の一端に突設した小径部19とを有し、この小径部19の先端にベアリング21を介してピストン20が設けられ、このピストン20が従動軸9の軸線上に位置する起振体ケース22の一端に設けられた油圧シリンダ23内に挿着されている。
さらに、この前後進切換え軸線17の大径部18には、該切換え軸17の軸線方向と直交するようにピン24が埋め込まれており、このピン24の両端が従動軸9の長孔16を貫通して前記従動軸9の内壁における螺旋溝15内に係合している。
前後進切換え軸17の一端のピストン20が挿着された油圧シリンダ23内に、外部からの油圧力が全く作用しない状態においては、従動ギア13に駆動ギア12からの回転が伝えられると、前後進切換え軸17は、ピン24の両端が従動軸9の長孔16を貫通して前記従動ギア13の内壁における螺旋溝15内に係合ていることにより、螺旋溝15のリード角、リード角方向及び従動ギア13の回転方向に伴って、図3の左側方向へ押される機械的戻し力を与えられる。そして、前後進切換え軸17が図面上最も左側へ移動した状態が従動軸9の偏心振子11を駆動軸8の偏心振子10に対して、前後進いずれか、例えば前進の最速で走行する位置へ回転したことになる。
一方、前後進切換え軸17の一端のピストン20が挿着された油圧シリンダ23は、外部に設けた前記前後進切換ハンドポンプ2の先端の配管ポート26とホース5を介して接続されている。この前後進切換ハンドポンプ2は、前記従動軸9内の前後進切換え軸17が従動ギア13の螺旋溝15により左側方向への機械的戻し力を受けることにより、前記油圧シリンダ23内から油圧ホース5を介して機械的戻し力が伝えられたり、また、機械的戻し力に打ち勝って前後進切換え軸17を反対の図3の右側(後進)方向へ押し戻すための機能を有する。
前記前後進切換ハンドポンプ2は、図2に示すように、機体の操作ハンドル3の上端に装着されるポンプボデー25内に設けられており、図1に示すように、ポンプボデー25の一端(図1の右側)に設けられた油タンク25aと、この油タンク25aと接続してボデー中央部を形成するシリンダチューブ27と、このシリンダチューブ27内に挿着されるシリンダピストン28とを備え、シリンダチューブ27の先端(図1の左側)に設けられた接続端29に配管ポート26が接続されて、この配管ポート26と起振装置4の油圧シリンダ23とがホース5を介して導通されている。
前記油タンク25a内には、前記シリンダチューブ27の軸方向と直交する向きに前後進操作レバー30の回動軸31が設けられていて、この回動軸31に固着したカム32の上端に前記シリンダチューブ27内に配置されるサーボロッド34の後端に設けたフック33が回転可能なるように連結され、操作レバー30を図1に示す前進位置と後進位置との間で回動することにより、前記サーボロッド34がシリンダチューブ27内を往復移動するようになっている。
回動軸31の両側には回動位置のストッパアーム35、回動軸31の下方にはストッパピン36が設けられていて、回動軸31がいずれかの方向へ回動してストッパアーム35がストッパピン36と接触することにより、操作レバー30がそれ以上回動しないように構成されている。
図1に示すように、油タンク25aとシリンダチューブ27との接続部分には、流孔38を有するプラグ37が設けられていて、サーボロッド34のポンプボデー25側の一部がこのプラグ37内に摺動自在に挿通支持され、サーボロッド34の後端が油タンク25a内のレバー回動軸31に連結されている。
シリンダチューブ27内における起振装置4側の接続端29には、コイルスプリング39の弾性により一端が前記接続端29へ押付けられる案内シリンダ40が設けられている。この案内シリンダ40は、シリンダチューブ27の内周面に摺動自在に挿着される円筒状の外径を有し、周面には複数個の流孔41aが軸方向と直交する向きに開設されている。また、案内シリンダ40の先端には前記スプリング39の一端を支持するフランジ42が設けられていて、後端にはサーボロッド34の先端部34aが、ワッシャ43を介して摺動自在に挿着されるボス44を備えており、このボス43にも軸方向に沿って流孔41bが開設されている。
さらに、シリンダチューブ27の中央部から左側に寄った部分には、内周面が外周面とは隙間46を隔てて設けられた、シリンダチューブ27と同軸状のスリーブ45が設けられていて、この隙間46内に前記スプリング39が装着されている。このスプリング39は後端がシリンダチューブ27の隙間46内奥部に支持された状態で、先端が案内シリンダ40のフランジ42に係止され、このスプリング39の弾性によって、案内シリンダ40の先端フランジ42が接続端29へ押付けられるように構成されている。
案内シリンダ40を接続端29へ押し付けるスプリング39の弾性は、接続端29に接続された配管ポート26を通して案内シリンダ40内へ送られてくる起振装置側油圧シリンダ23の機械的戻し力よりも強く設定されていて、配管ポート26から機械的戻し力が案内シリンダ40内に送られてきても、案内シリンダ40が安易にシリンダチューブ27内の中央部方向へ移動しないように接続端29の方向へしっかりと保持している。
また、先に述べたシリンダチューブ27と同軸状の前記スリーブ45について、さらにここで説明すると、このスリーブ45は、図1に示すように、案内シリンダ40がスプリング39の弾性によって接続端29と接合した最も左側の位置へ押し付けられたときに、先端部45aが案内シリンダ40の後端部外周面を嵌合して支持できるような長さに設定されている。
このように、スリーブ45は、先端部45aが接続端29の位置まで延びておらず、スリーブ先端部45aと接続端29との間に案内シリンダ40のフランジ42が移動できる空間が設けられているので、図7に示すように、操作レバー30を後進方向へ回動してサーボロッド34を図面の右側方向へ移動すると、案内シリンダ40のフランジ42がスリーブ先端45aの付近にまで移動できるようになっている。
図1に示すように、操作レバー30が中立の位置にある時、サーボロッド34の中央部にはシリンダピストン28が摺動可能に挿着されていて、このシリンダピストン28の両側には、シリンダピストン28を中立位置から前進方向へ移動できるスペース47と、シリンダピストン28を中立位置から後進方向へ移動できるスペース48とが設けられている。
このシリンダピストン28は、サーボロッド34と一体に固定される構造であってもよいが、内側におけるサーボロッド34の外周面との間に、スペース47内周の圧油を流すことのできる隙間状の流路49a,49bを設けて、シリンダチューブ27内の圧油中に生じた気泡を隙間状流路49a,49bを通してポンプボデーの油タンク25a内へ排出できるようなエア抜き機構を備えていることが好ましい。
そのため、サーボロッド34には、中央部に、ポンプボデー25側の外径が案内シリンダ40側の外径よりも太くなるような円錐形状のポペット弁50が設けられていて、このサーボロッド34の外径の細い側にシリンダピストン28が摺動可能に挿通された状態で、リンダピストン28の後端面の弁座51がサーボロッド34のポペット弁50と係合している。
サーボロッド34のポペット弁50は、シリンダピストン28内の流路49a,49bを閉じる機能を果たしつつ、図5のように、サーボロッド34を前進方向へ移動するときに、シリンダピストン28を、同方向へ押し出す機能を果たしている。
一方、サーボロッド34における前記シリンダピストン28の前端面が位置する部分には、サーボロッド34の外周面にスプリング受け52を突設するとともに、シリンダピストン28内の中央部にも、シリンダピストン28の内周面にスプリング受け53を突設して、これらのスプリング受け52とスプリング受け53との間にスプリング54が挟み込まれている。
このように、サーボロッド34の外周面から突出するスプリング受け52が、スプリング54を介して、シリンダピストン28の内周面から突出するスプリング受け53を、サーボロッド34のポペット弁50の方向へ押し付けている。そのため、シリンダピストン28は、スプリング54の弾性により後端面の弁座51がサーボロッド34のポペット弁50と係合して離れないように加圧され、常時サーボロッド34の所定設定位置に保持されている。
次に、作用を述べると、図1及び図4に示すように、前後進操作レバー30を中立の位置に設定した状態では、図面左側の配管ポート26を通して起振装置4の方向から送られてくる機械的戻し力(圧油力)が、シリンダチューブ27内の案内シリンダ40を図1の右側方向へ押し戻そうとする。しかし、スプリング39が、案内シリンダ40を機械的戻し力よりも強い力で押しているので、案内シリンダ40は、スプリング39によって左側側の接続端29の方向へ押し付けられている。
この状態では、案内シリンダ40の後端のボス44に、サーボロッド34の先端部34aが摺動自在に挿着されていて、このサーボロッド先端部34aが、案内シリンダ40内へ送り込まれてくる機械的戻し力を受ける。そのため、サーボロッド34全体は、図面右側のポンプボデー25方向へ押し込められている。
また、案内シリンダ40内に送り込まれてくる機械的戻し力は、案内シリンダ40の流孔41bから、シリンダピストン28の左側のスペース47を通って、シリンダピストン28内に流入するが、シリンダピストン28の後端面の弁座51がサーボロッド34のポペット弁50と係合して閉じられているので、シリンダピストン28内の圧油はポンプボデー25側方向へは流出しない。
そして、案内シリンダ40がスプリング39により、図面左側方向へ押された状態で、サーボロッド34とシリンダピストン28とが機械的戻し力によって図面右側方向へ押される力を受けるため、サーボロッド34は図1のように中立位置に停止することになり、この中立位置で操作員が操作レバー30から手を離しても、操作レバー30は中立位置での停止を維持し、危険は生じない。
次に、操作レバー30を図5及び図6のように、前進の位置に回動すると、サーボロッド34が図面左側方向へ移動することによって、サーボロッド先端部34aが、配管ポート26から送り出される機械的戻し力に対抗しながら、案内シリンダ40内を配管ポート26の方向へ押し出される。その時シリンダピストン28も、後端面の弁座51がサーボロッド34のポペット弁50と係合しているので、サーボロッド34の移動に伴って、スペース47内を案内シリンダ40のボス44と接する前端最大位置まで移動する。
この前進状態で危険な事態が発生して、操作員が操作レバー30から手を離すと、配管ポート26から送り出される機械的戻し力が、サーボロッド34の先端部34aをシリンダチューブ27内方向へ押し戻すとともに、配管ポート26から案内シリンダ40内に入った圧油が流孔41bを通ってシリンダピストン28の前端面を押圧する。
そのため、シリンダピストン28とサーボロッド34とは、図面右側方向へ移動して、図1のように、サーボロッド34の先端部34aが案内シリンダ40のボス44に係止される中立の位置まで自動的に戻り、機体は中立の位置で確実に停止する。
一方、操作レバー30を図7及び図8のように、後進の位置へ回動すると、サーボロッド34が図面右側方向へ移動し、サーボロッド先端部34aで、案内シリンダ40をスプリング39の力に抗して接続端29から引き剥がすように引っ張って図面右側方向へ移動する。
案内シリンダ40が図面右側方向に引かれると、配管ポート26から送られてくる圧油が、案内シリンダ40内から流孔41bを通ってスペース47内へ流れ、さらにスペース47からシリンダピストン28の前端面をポートボデー25方向へ押圧するので、サーボロッド34のポペット弁50と係合して閉じているシリンダピストン28の後端面の弁座51が、シリンダチューブ27内後端のプラグ37と当接する後進最大位置まで移動する。
この後進状態で危険な事態が発生して、操作員が操作レバー30から手を離すと、案内シリンダ40の右側方向移動に伴って圧縮されているスプリング39が、配管ポート26から送られてくる圧油力に対抗して、案内シリンダ40を図面左側方向へ押し戻すため、サーボロッド34及びシリンダピストン28も自動的に中立の位置まで戻り、機体は中立の位置で確実に停止する。
さらに、シリンダチューブ27内に発生した気泡を排出するためのエア抜き機能について説明すると、図7、図8に示すように、サーボロッド34の中央部に設けられるシリンダピストン28は、前端面付近のサーボロッド34外周面に設けたスプリング受け52と、シリンダピストン28内の中央部内周面に設けたスプリング受け53との間に、スプリング54が設けられている。
そのため、図7のように、通常は、スプリング54の力によって、後端面弁座51がサーボロッド34のポペット弁50と係合し、内側の隙間流路49a,49bが閉じられることで、シリンダチューブ27内に発生した気泡はシリンダピストン28内の流路49a,49bを通ってポンプボデー25の方向へは排出されない。
圧油内に発生したエアを抜く際には、図9,図10に示すように、操作レバー30を後進の最大位置まで移動させたのち、操作レバー30を、さらに僅かに後進方向へ回動する。図7、図8に示したように、操作レバー30が後進の最大位置まで回動された状態では、シリンダピストン28は後端面弁座51がシリンダチューブ27の後端のプラグ37と当接して、シリンダピストン28はその位置に固定されている。
この状態で、前記のように操作レバー30を、さらに深い位置へ僅かだけ後進方向へ回動すると、サーボロッド34だけが僅かに右側方向へ移動して、サーボロッド34のポペット弁50がシリンダピストン34の後端面弁座51から離れ、内側の隙間流路49a,49bが開かれるので、シリンダチューブ27内に発生していた気泡を、プラグ37の流孔38を通してポンプボデー25内へ排出することができる。
なお、このエア抜き作業はごく短い時間内に終了できるので、その間操作レバー30を移動しないように抑えておくことが必要であり、エア抜き作業が終了した時点で操作レバーから手を離せば操作レバー30は自動的に中立位置へ戻って機体は安全に停止する。
この発明の振動締固め機では、機体が前進している時に、操作レバー30から手を離すと、起振装置4からの機械的戻し力によって、サーボロッド4を案内シリンダ40のボス44により定められた所定の中立位置へ自動的に戻すことができ、また、後進している時には、スプリング39の弾性によって、サーボロッド4を案内シリンダ40のボス44により定められた所定の中立位置へ自動的に戻すことができるので、機体走行時の危険には、操作レバーから手を離すだけの簡単な操作で機体を安全に停止でき、安価で安全な機体を提供することができるので、利用可能性はきわめて高いものである。
本発明に係る前後進切換ハンドポンプの中立状態における構成を示す断面図。 この前後進切換ハンドポンプを備えた振動締固め機の側面図。 振動締固め機における起振装置の構成を示す平面図。 中立状態における要部の拡大断面図。 本発明のハンドポンプの前進状態における構成を示す断面図。 前進状態における要部の拡大断面図。 本発明のハンドポンプの後進状態における構成を示す断面図。 後進状態における要部の拡大断面図。 本発明のハンドポンプのエア抜き状態における構成を示す断面図。 エア抜き状態における要部の拡大断面図。
符号の説明
1:振動締固め機、
2:前後進切換ハンドポンプ、
3:操作ハンドル、
4:起振装置、
5:油圧ホース、
6:エンジン、
7:プーリー、
8:駆動軸、
9:従動軸、
10:偏心振子、
11:偏心振子、
12:駆動ギア、
13:従動ギア、
14:ボス、
15:螺旋溝、
16:長孔、
17:前後進切換え軸、
18:大径部、
19:小係部、
20:ピストン、
21:ベアリング、
22:起振体ケース、
23:油圧シリンダ、
24:ピン、
25:ポンプボデー、
25a:油タンク、
26:配管ポート、
27:シリンダチューブ、
28:シリンダピストン、
29:接続端
30:操作レバー、
31:回動軸、
32:カム、
33:フック、
34:サーボロッド、
35:ストッパアーム、
36:ストッパピン、
37:プラグ、
38:流孔、
39:スプリング、
40:案内シリンダ、
41:流孔、
42:先端フランジ、
43:ワッシャ、
44:ボス、
45:スリーブ、
46:隙間、
47:スペース、
48:スペース、
49a;隙間流路、
49b:隙間流路、
50:ポペット弁、
51:シリンダピストン後端面弁座、
52:スプリング受け、
53:スプリング受け、
54:スプリング、

Claims (3)

  1. 起振装置における前後進切換軸の一端に設けられた油圧シリンダへ前後進切換え用の圧油を送り込むための前後進切換ハンドポンプであって、
    ポンプボデーと接続するシリンダチューブ内には、一端に前記起振装置の油圧シリンダと接続される接続端、他端にはポンプボデー内油タンクとの間に流孔付きプラグを備え、
    シリンダチューブ内には、起振装置側からの機械的戻し力よりも強いスプリングの弾性により前記接続端方向へ押される流孔付き案内シリンダを設けて、この案内シリンダと前記プラグとにより、ポンプボデー内に軸支された前後進操作レバーの回動で水平に往復移動するサーボロッドの両端を摺動自在に支持し、かつ、サーボロッドの先端を案内シリンダの後端に係止し、
    前記サーボロッドの中間部には、シリンダピストンが前後両側にシリンダチューブ内での移動スペースを有するように装着されていることを特徴とする振動締固め機の前後進切換ハンドポンプ。
  2. シリンダチューブ内における起振装置の油圧シリンダ側接続端に配置される案内シリンダは、
    先端にシリンダチューブ内周面に配置されるスプリングの一端を支持するフランジを有し、
    後端にサーボロッドの接続端側先端を摺動自在に挿着する流孔付きボスを備えている請求項1に記載の振動締固め機の前後進切換ハンドポンプ。
  3. サーボロッドに嵌装されるシリンダピストンは、
    内側にサーボロッド外周面との間に流路を有していて、後端面の弁座がサーボロッドの外周面に設けたポペット弁と係合して前記流路を閉じた状態で、サーボロッド中間部に保持されており、
    該シリンダピストンの内周面が位置するサーボロッド外周面に設けたスプリング受けと、シリンダピストンの内周面に設けたスプリング受けとの間に、シリンダピストン後端面の弁座をサーボロッドのポペット弁へ係合する力を与えるためのスプリングを配置した請求項1に記載の振動締固め機の前後進切換ハンドポンプ。
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