JP4509639B2 - 半導体素子 - Google Patents

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Description

本発明は半導体素子に係わり、特にダイヤモンドを用いた半導体素子に関わる。
現在、Si半導体を用いたパワー素子が幅広く用いられている。例えば、ダイオードやスイッチ素子などが多様な電力のスイッチングに用いられ、電力の自在な制御を可能にしている。しかしながら、最近の電力密度の増大や高い耐電圧の要求と効率の追求などの要請からSi半導体の材料限界が明白になりつつある。
また、パワー素子としてだけでなく、発光素子として利用することも知られている(特許文献1参照)。特に、ダイヤモンドは5.5eVの大きなバンドギャップを持ち、常温でも安定な80meVという大きな束縛エネルギーを有するフリーエキシトンから生成する発光を示すことが知られている。この発光波長はおよそ235nmであり、現在削減が求められている水銀の励起発光波長(254nm)に近いことから、水銀フリーの固体照明光源として注目されるものである。
以上のように、ダイヤモンドはパワー素子や発光素子として有望な半導体である。しかしながら、実際にはまだその性能が確かめられているにはいたっていない。その原因は基板サイズや価格などの課題もあるが、半導体として原理的な面で見た場合には、ドーピング伝導制御が十分でないことにある。
これは、ダイヤモンドにおいて知られているドーピングの不純物準位がSiや他の実用化されている半導体のそれに比べて深く、十分なキャリアが得られないためである。このような問題から上記のように潜在性能は期待されながら、いまだ実用化・産業化にいたっていないのが現状であった。
特開2001−274455公報
上述したようにダイヤモンドを用いた半導体素子は、ドーピング伝導制御が十分ではなく、潜在性能は期待されながら、いまだ実用化・産業化にいたっていないのが現状であった。
本発明はかかる実情に鑑みてなされたものであり、ドーピング伝導制御の困難性を克服し実用化・産業化が可能なダイヤモンドを用いた半導体素子を提供することを目的とする。
(構成)
本発明は、ドーピング技術等によりダイヤモンドの潜在性能を引き出すことを可能にしようとするものである。その手段の骨子は、ダイヤモンド半導体チップ中に当該素子機能とともに加熱手段を設ける点にあり、ダイヤモンドにおける深いエネルギー準位を与える不純物(ボロン、リン等)のドーピングによる伝導の温度変化特性を用いて、加熱用電力を抑制する構成を提供する点にある。
即ち、本発明の第1の半導体素子は、p型のダイヤモンド層と、該p型のダイヤモンド層との間にpn接合を形成するn型のダイヤモンド層と、前記p型のダイヤモンド層に対する通電用の第1の電極と、前記n型のダイヤモンド層に対する通電用の第2の電極と、前記第1の電極との間に加熱用電流の経路を形成する前記p型のダイヤモンド層に設けられた加熱電極とを具備することを特徴とする。
本発明の第2の半導体素子は、p型のダイヤモンド層と、n型のダイヤモンド層と、前記p型のダイヤモンド層と前記n型のダイヤモンド層との間に設けられpin接合を形成するi型のダイヤモンド層と、前記p型のダイヤモンド層に対する通電用の第1の電極と、前記n型のダイヤモンド層に対する通電用の第2の電極と、前記第1の電極との間に加熱用電流の経路を形成する前記p型のダイヤモンド層に設けられた加熱電極とを具備することを特徴とする。
本発明の第1及び第2の半導体素子において、以下の構成を備えることが望ましい。
(1)前記第1の電極は、前記p型のダイヤモンド層に対して前記n型のダイヤモンド層と反対側に設けられ、前記加熱電極は前記p型のダイヤモンド層に対して前記n型のダイヤモンド層と同じ側に設けられていること。
(2)前記第1の電極及び前記加熱電極はそれぞれ、前記p型のダイヤモンド層に対して前記n型のダイヤモンド層と反対側に設けられていること。
また、本発明の第3の半導体素子は、対向する第1表面及び第2表面を有するp型のダイヤモンド層と、該p型のダイヤモンド層の第1表面の一部に設けられたn型のダイヤモンド領域と、前記p型のダイヤモンド層の第2表面の側に設けられた第1の電極と、前記n型のダイヤモンド領域上に設けられた第2の電極と、前記p型のダイヤモンド層の第1表面のうち前記n型のダイヤモンド領域以外の領域上に設けられた前記p型のダイヤモンド層に設けられた加熱電極とを具備することを特徴とする。
また、本発明の第4の半導体素子は、対向する第1表面及び第2表面を有するp型のダイヤモンド層と、該p型のダイヤモンド層の第1表面の一部に設けられたn型のダイヤモンド領域と、前記p型のダイヤモンド層の第2表面の側に部分的に設けられた第1の電極と、前記n型のダイヤモンド領域上に設けられた第2の電極と、前記p型のダイヤモンド層の第2表面のうち前記第2の電極が設けられた領域以外の領域に設けられた加熱電極とを具備することを特徴とする。
本発明の第1〜第4の半導体素子において、以下の構成を備えることが望ましい。
(1)前記加熱電極は、前記p型のダイヤモンド層との間にショットキー接合を形成する電極であること。
(2)前記加熱電極は、前記第1の電極と前記第2の電極との間に印加される電圧を分圧した電圧が印加されること。
(3)前記p型のダイヤモンド層の温度が所定温度を越えると前記加熱電極に流れる電流を抑制する制御回路をさらに備えること。
(4)前記加熱電極は、前記n型のダイヤモンド領域を取り囲んで設けられていること。
(5)前記加熱電極は、前記n型のダイヤモンド領域を挟む複数の位置に設けられていること。
(6)複数の前記加熱電極を互いに結んで設けられた抵抗体をさらに備えること。
本発明の第1〜第の半導体素子において、以下の構成を備えることが望ましい。
(2)前記加熱電極は当該半導体素子の動作に対して予熱を行う予熱電極であること。
(3)当該半導体素子は高耐圧ダイオード又は発光ダイオードを備えること。
なお、上述した本発明において、加熱電極とは、半導体素子の主機能素子(目的とする動作・機能を果たす素子、例えば、ダイオード、トランジスタ、サイリスタ等。)を加熱する電流を供給する電極を指すものである。
また、本発明でいう「予熱」とは、本発明の半導体素子の動作特性、機能の向上を図るべく、当該半導体素子を予め加熱することを意味し、素子動作に先立って、または素子動作と並行して行われる加熱を意味する。さらにまた、「予熱電極」とは、上記した予熱を行うための電流を供給する電極を意味する。
(作用)
図2は、各半導体材料の電気的特性を比較計算した特性図であり、横軸は絶縁耐圧、縦軸は素子抵抗を示す。図2に示されるように、Siに比べてSiCやGaNは桁違いの高性能が期待される。ここでの高性能とは同じ絶縁耐圧に対して素子の抵抗が低い、すなわち損失が少ないことを示している。図2によれば、SiCやGaNなどに比べてダイヤモンドはさらに高い性能を示すことが予測されている。即ち、ダイヤモンドはパワーデバイスとしての性能を潜在的に備えている。
しかしながら、p型領域及びn型領域を備えpn接合等を有するダイヤモンド半導体素子は、常温では充分な伝導を示さない。本発明では、主機能素子(目的とする動作・機能を果たす素子。例えば、ダイオード、トランジスタ、サイリスタ等。)に付随して共通のチップ内に加熱手段を設けている。かかる加熱手段への通電による自己発熱により、ダイヤモンドの高い熱伝導率(物質中で最高である。)に基づき、前記主機能素子を直接加熱しなくても加熱手段により殆ど加熱タイムラグを生じず迅速かつ均一に加熱することができる。加熱手段による予熱により、主機能素子を構成するダイヤモンド半導体は低抵抗化し、迅速な素子動作の立ち上がりが可能となり、実用化・産業化が可能なダイヤモンド半導体素子を提供することが可能となる。
加熱手段としては、チップ上やチップ内に設けた各種の抵抗層を用いることが可能であるが、特に昇温によって抵抗が上昇する正温度抵抗係数を有するものを用いること好ましい。正温度抵抗係数を有するものを用いることにより過度の温度上昇を抑えることが可能である。また、加熱手段を設ける加熱用通電領域としてダイヤモンド自体を用いることにより、発熱を無駄なく利用することができる。
また、p型導電型の不純物をドーピングしたダイヤモンド層(p型ダイヤモンド層)を用いることによって、常温からの通電を容易にすることができる。即ち、常温においてp型ダイヤモンド層は、n型導電型の不純物をドーピングしたダイヤモンド層(n型ダイヤモンド層)よりも抵抗が低く、常温において多くの電流を流すことができ、この通電による発熱によりp型ダイヤモンド層及び当該層に近接するn型ダイヤモンド層の温度を上昇させることが可能である。n型ダイヤモンド層は温度上昇により低抵抗化し、p型ダイヤモンド層及びn型ダイヤモンド層に多くの電流を流すことが可能となる。
本発明によれば、ドーピング伝導制御の困難性を克服し実用化・産業化が可能なダイヤモンドを用いた半導体素子を提供することが可能である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る半導体素子の構成を示す断面図及び平面図である。図1(a)は図1(b)の線分AA´における素子の断面図である。図1に示す半導体素子はダイオードであり、高耐圧ダイオードや発光(または受光)ダイオードとして用いられるものである。
図1に示すように、ボロンを1017cm-3ドーピングしたp型ダイヤモンド層(または基板)1の表面領域の一部(中心領域)には、リンを1019cm-3ドーピングしたn型ダイヤモンド領域2が円形の平面形状で選択的に設けられている。p型ダイヤモンド層1とn型ダイヤモンド領域2の間にpn接合が形成される。p型ダイヤモンド層(または基板)1の裏面にはアノード電極3が設けられ、n型ダイヤモンド領域2の表面にはカソード電極4が設けられている。アノード電極3やカソード電極4にはオーミック接触を得るためにチタン等の金属材料を用いることができ、金/白金/チタン、金/クロム/チタン等の積層膜を用いることが可能である。
p型ダイヤモンド層(または基板)1の表面のうち、n型ダイヤモンド領域2が設けられた領域以外の領域には、予熱電極5が設けられている。本実施形態では、予熱電極5はn型ダイヤモンド領域2を取り囲むようにp型ダイヤモンド層1の表面に環状に形成されている。この予熱電極5にもオーミック接触を得るためにチタン等の金属材料を用いることができ、金/白金/チタン、金/クロム/チタン等の積層膜を用いることが可能である。予熱電極5は、p型ダイヤモンド層1内に電流を流すことにより該層1の温度及びn型ダイヤモンド領域2の温度を上昇させるための電極である。
次に、本実施形態の半導体素子の製造方法について説明する。まず、p型ダイヤモンド層(または基板)1を準備する。p型ダイヤモンド層(または基板)1は、原料ガスとしてメタンと水素等を用いたCVD法(成膜温度800℃〜1000℃等、成膜圧力10〜100Torr等。)によりSi等の半導体基板上にp型ダイヤモンド層を形成するなどの方法により作製することができる。p型ドーパントとしてのボロンを供給するにはジボランやジメチルホウ素等を用いることができる。支持基板として用いたSi等の半導体基板は、必要に応じて除去してp型ダイヤモンド層(または基板)1の裏面を露出させる。
次に、p型ダイヤモンド層(または基板)1の表面の中心領域に選択的にn型ダイヤモンド領域2を形成する。n型ドーパントとしてリンを用い、イオン注入法によってp型ダイヤモンド層1表面の一部にn型ダイヤモンド領域2を形成する。ここで、p型ダイヤモンド層(または基板)1の表面全面上にリンをドーピングしたn型ダイヤモンド層をCVD法により気相成長させてもよい。この場合には、原料ガスとしてメタンや水素等を用い、例えば成膜温度800〜1000℃、成膜圧力10〜100Torrとすることができる。n型ドーパントとしてのリンを供給するにはトリメチルリンやホスフィン等を用いることができる。全面に形成されたn型ダイヤモンド層はカソード電極を形成する部分のみメサ状に残して、周囲をエッチングし、p型ダイヤモンド層の表面を露出させる。
次に、p型ダイヤモンド層(または基板)1の表面及び裏面にオーミック金属を成膜し、パターニングを行うことによりアノード電極3、カソード電極4、予熱電極5を形成して本実施形態の半導体素子を作製する。
次に、本実施形態の半導体素子の動作について説明する。まず、常温において素子動作を開始させる場合、アノード電極3と予熱電極5との間に電圧が印加され、アノード電極3と予熱電極5の間に位置するp型ダイヤモンド層1内に電流が流れる。常温ではp型ダイヤモンド層1は、n型ダイヤモンド領域2よりも抵抗が低く、常温において多くの電流を流すことができ、この通電による発熱(自己加熱)によりp型ダイヤモンド層1及び当該層1に近接するn型ダイヤモンド領域2の温度を含むチップ全体を昇温することが可能である。n型ダイヤモンド領域2は温度上昇により低抵抗化し、p型ダイヤモンド層1、n型ダイヤモンド領域2、及びこれらの間のpn接合(即ち、アノード電極3とカソード電極4との間。)に多くの電流を流すことが可能となる。これにより常温からの通電を容易にし、迅速な素子動作の立ち上がりが可能となり、実用化・産業化が可能なダイヤモンド半導体素子を提供することが可能となる。
(第2の実施形態)
図3は、本発明の第2の実施形態に係る半導体素子の構成を示す断面図及び平面図である。図3(a)は図3(b)の線分AA´における素子の断面図である。図1に対応する部分には同一符号を付して示す。図3に示す半導体素子はダイオードであり、高耐圧ダイオードや発光(または受光)ダイオードとして用いられるものである。
図3に示されるように、本実施形態の半導体素子が第1の実施形態の半導体素子と異なる点は、n型ダイヤモンド領域及びカソード電極の形状、予熱電極の形状及び配置、並びに予熱電流の流れ方である。即ち、n型ダイヤモンド領域12及びカソード電極14はそれぞれ矩形の平面形状を有しており、オーミック性の予熱電極15a、15bはn型ダイヤモンド領域12及びカソード電極14を挟むように2箇所に設けられている。予熱電極15a、15bには第1の実施形態の予熱電極5と同様の材料を用いることが可能である。
本実施形態の半導体素子によれば、予熱電極対15a、15bの間に電圧が印加され、予熱電極対15a、15bの間に予熱のための電流が流れる。この電流は半導体素子(チップ)の平面方向に流れ、予熱電極対15a、15b間のp型ダイヤモンド層(または基板)1及びn型ダイヤモンド領域12を加熱する。かかる構成により面内の温度分布の制御性を高めることが可能である。即ち、チップ面内の任意の点を選んで予熱電極対15a、15bを配置することにより、面内温度分布の設計の自由度を高めることができ、抵抗値や熱分布の選択を行いやすくすることが可能である。
本実施形態では、予熱電極は2つとしたが、これに限らず3つ以上設けることも可能である。その配置法も、120度ずつ離して配置したり、90度ずつ離して配置することも可能である。これらの予熱電極に適宜電圧を印加して予熱電極同士の間に流れる電流を制御する。
なお、本実施形態では、予熱電極同士の間に電流を流したが、第1の実施形態のようにアノード電極3と予熱電極との間に電流を流して半導体素子の加熱を行うことも可能であり、また予熱電極同士の間及びアノード電極3と予熱電極との間に電流を流して半導体素子の加熱を行うことも可能である。
(第3の実施形態)
図4は、本発明の第3の実施形態に係る半導体素子の構成を示す断面図及び平面図である。図4(a)は図4(b)の線分AA´における素子の断面図である。図2に対応する部分には同一符号を付して示す。図4に示す半導体素子はダイオードであり、高耐圧ダイオードや発光(または受光)ダイオードとして用いられるものである。
図4に示されるように、本実施形態の半導体素子が第2の実施形態の半導体素子と異なる点は、通電領域をp型ダイヤモンド層(または基板)1に代えて抵抗体6とした点である。即ち、抵抗体6はp型ダイヤモンド層(または基板)1の表面に予熱電極対15a、15b間を結ぶように設けられている。予熱電極対15a、15b及び抵抗体6によりn型ダイヤモンド領域12が囲まれている。抵抗体6には予熱電極対15a、15bよりも高抵抗の材料、例えばニクロム等の材料を用いることが可能である。
本実施形態の半導体素子によれば、予熱電極対15a、15bの間に電圧が印加され、予熱電極対15a、15bの間の抵抗体6に予熱のための電流が流れる。この電流は半導体素子(チップ)の平面方向に流れ、予熱電極対15a、15b間のp型ダイヤモンド層(または基板)1及びn型ダイヤモンド領域12を加熱する。かかる構成により第2の実施形態と同様に面内の温度分布の制御性を高めることが可能である。即ち、チップ面内の任意の点を選んで予熱電極対15a、15bを配置し、かつ抵抗体のパターンを適切に設計することにより、面内温度分布の設計の自由度を高めることができ、抵抗値や熱分布の選択を行いやすくすることが可能である。また、抵抗体6として正温度抵抗係数を有する抵抗体、例えば酸化ルテニウム等の材料からなる抵抗体を選択することにより、温度上昇に伴う予熱電流の急激な上昇を制限することができ、予熱電流の増大による消費電力の増大を抑えることが可能である。さらにチタン酸バリウム等の材料からなる所定温度で急激に抵抗が上昇するPTCサーミスタ材料を用いることで、予熱温度を自動的に一定に保つことができる。また、いったん主回路の発熱で温度が保たれるようになり、その運転温度がサーミスタ材料のキュリー温度を上回るような条件で使用すれば、予熱電流をほぼカットすることができる。
本実施形態でも、予熱電極は2つとしたが、これに限らず3つ以上設け、予熱電極間に抵抗体を設けることも可能である。その配置法も、120度ずつ離して配置したり、90度ずつ離して配置することも可能である。これらの予熱電極に適宜電圧を印加して予熱電極同士の間の抵抗体に流れる電流を制御する。
なお、本実施形態では、予熱電極同士の間の抵抗体に電流を流したが、第1の実施形態のようにアノード電極3と予熱電極との間にも電流を流して半導体素子の加熱を行うことも可能である。
(第4の実施形態)
図5は、本発明の第4の実施形態に係る半導体素子の構成を示す断面図である。図1に対応する部分には同一符号を付して示す。図5に示す半導体素子はダイオードであり、高耐圧ダイオードや発光(または受光)ダイオードとして用いられるものである。
図5に示すように、p型ダイヤモンド層1のn型ダイヤモンド領域2と反対側の面(裏面)の一部(中心領域)にはアノード電極53が円形の平面形状で選択的に設けられている。p型ダイヤモンド層(または基板)1の裏面のうち、アノード電極53が設けられた領域以外の領域には、オーミック性の予熱電極55が設けられている。予熱電極55はアノード電極としても機能し得る。本実施形態では、予熱電極55はアノード電極53を取り囲むようにp型ダイヤモンド層1の裏面に環状に形成されている。この予熱電極55には第1の実施形態の予熱電極5と同様の材料を用いることができる。
カソード電極4には電圧源7の一端が接続されており、電圧源7の他端は接地されている。アノード電極53には制限抵抗8の一端が接続されており、制限抵抗8の他端は接地されている。制限抵抗8は主回路の電流を制限するための抵抗として働くものである。制限抵抗8としては、回路・素子の使用条件で異なるが、抵抗値が例えば1kΩ〜10kΩの抵抗を用いることが可能である。また、予熱電極55には電圧源9の一端が接続されており、電圧源9の他端は接地されている。電圧源9としては、電圧源7の電圧よりも小さな電圧を有するものを用いることが好ましく、例えば電圧源7の電圧の0.1〜0.5倍の電圧を有するものを用いることが可能である。なお、共通の電源を用い、共通の電源から得られる電圧を昇圧したり降圧したりすることにより、アノード電極及び予熱電極のそれぞれに印加される電圧を作り出しても良い。
本実施形態の半導体素子では、常温から予熱電流により昇温する際は、制限抵抗8、アノード電極53、p型ダイヤモンド層1、予熱電極55、電圧源9からなる回路を予熱電流が流れ、p型ダイヤモンド層1及びn型ダイヤモンド領域2の温度が上昇する。この温度上昇により、p型ダイヤモンド層1及びn型ダイヤモンド領域2から構成される主機能素子に電流が流れるようになり、制限抵抗8、アノード電極53、p型ダイヤモンド層1、n型ダイヤモンド領域2、カソード電極4、電圧源7からなる回路にも電流が流れるようになる。この場合、制限抵抗8に流れる電流は急激に増大するようになり、制限抵抗8での電位降下も急激に大きくなる。その結果、アノード電極53と予熱電極55間のバイアス電圧は低減し、制限抵抗8、アノード電極53、p型ダイヤモンド層1、予熱電極55、電圧源9からなる回路を流れる予熱電流を制限することができ、予熱電流の増大による消費電力の増大を抑えることが可能である。
なお、本実施形態の構成は第1の実施形態の半導体素子に対しても適用可能である。
(第5の実施形態)
図6は、本発明の第5の実施形態に係る半導体素子の構成を示す断面図である。図5に対応する部分には同一符号を付して示す。図6に示す半導体素子はダイオードであり、高耐圧ダイオードや発光(または受光)ダイオードとして用いられるものである。
本実施形態の半導体素子が第4の実施形態の半導体素子と異なる点は、予熱手段に付加する構成要素として温度測定素子56及び電流(または電圧)制御手段57を用いる点である。
図6に示すように、温度感知素子56は、p型ダイヤモンド層1の表面のうちn型ダイヤモンド領域2が設けられた領域以外の領域に設けられているが、p型ダイヤモンド層1の温度を測定することができる位置であればこの位置に限られない。予熱電極55は電流(または電圧)制御手段57を介して接地されており、温度感知素子56は電流(または電圧)制御手段57に電気的に接続されている。
温度感知素子兼電流(または電圧)制御器56としては、例えば第3の実施形態で述べたチタン酸バリウム等を用いたPTCサーミスタ等を用いることができる。
本実施形態では、温度感知素子兼電流制御器56はp型ダイヤモンド層1の温度変化に対応して予熱電極55を流れる電流を制御したりする。その結果、アノード電極53と予熱電極55間のバイアス電圧は低減し、制限抵抗8、アノード電極53、p型ダイヤモンド層1、予熱電極55、電流(または電圧)制御手段57からなる回路を流れる予熱電流を制限することができ、予熱電流の増大による消費電力の増大を抑えることが可能である。
なお、本実施形態の構成は第1の実施形態の半導体素子に対しても適用可能である。
(第6の実施形態)
図7は、本発明の第6の実施形態に係る半導体素子の構成を示す断面図である。図5に対応する部分には同一符号を付して示す。図7に示す半導体素子はダイオードであり、高耐圧ダイオードや発光(または受光)ダイオードとして用いられるものである。
本実施形態の半導体素子が第4の実施形態の半導体素子と異なる点は、予熱手段としてショットキー電極を用いた点である。即ち、図7に示すように、p型ダイヤモンド層(または基板)1の裏面のうち、アノード電極53が設けられた領域以外の領域には、予熱電極としてショットキー電極75が設けられている。ショットキー電極75はp型ダイヤモンド層1との間にショットキー接合を形成する材料からなり、例えばニッケル、白金、クロム等の材料を用いることができる。金/クロム、金/ニッケル等の積層膜を用いることも可能である。
本実施形態の半導体素子では、常温から予熱電流により昇温する際は、制限抵抗8、アノード電極53、p型ダイヤモンド層1、ショットキー電極(予熱電極)75、電圧源9からなる回路を予熱電流が流れ、p型ダイヤモンド層1及びn型ダイヤモンド領域2の温度が上昇する。この温度上昇により、p型ダイヤモンド層1及びn型ダイヤモンド領域2から構成される主機能素子に電流が流れるようになり、制限抵抗8、アノード電極53、p型ダイヤモンド層1、n型ダイヤモンド領域2、カソード電極4、電圧源7からなる回路にも電流が流れるようになる。この場合、制限抵抗8に流れる電流は急激に増大するようになり、制限抵抗8での電位降下も急激に大きくなる。その結果、アノード電極53とショットキー電極75間のバイアス電圧は低減し、これにより制限抵抗8、アノード電極53、p型ダイヤモンド層1、ショットキー電極75、電圧源9からなる回路を流れる予熱電流を制限することができ、予熱電流の増大による消費電力の増大を抑えることが可能である。
さらに、本実施形態の半導体素子では、p型ダイヤモンド層1とショットキー電極75との間にショットキー接合が形成されており、このショットキー接合が逆接合として作用することにより、カソード電極4とショットキー電極75との間に電流が流れることを阻止することができる。これにより主機能素子の動作に影響を及ぼすことを抑制することが可能となる。
(第7の実施形態)
図8は、本発明の第7の実施形態に係る半導体素子の構成を示す断面図である。図1、図7に対応する部分には同一符号を付して示す。図8に示す半導体素子はダイオードであり、高耐圧ダイオードや発光(または受光)ダイオードとして用いられるものである。
本実施形態の半導体素子が第6の実施形態の半導体素子と異なる点は、予熱手段としてのショットキー電極をp型ダイヤモンド層(または基板)1のn型ダイヤモンド領域2と同じ側の表面に設けている点と、カソード電極4に印加される電圧の一部を分圧してショットキー電極に印加している点である。
即ち、図8に示すように、p型ダイヤモンド層(または基板)1の表面のうち、n型ダイヤモンド領域2が設けられた領域以外の領域には、予熱電極としてショットキー電極85が設けられている。本実施形態では、ショットキー電極85はn型ダイヤモンド領域2を取り囲むようにp型ダイヤモンド層1の表面に環状に形成されている。このショットキー電極85にも第6の実施形態のショットキー電極75と同様の材料を用いることができる。
カソード電極4には、直列に接続された電圧源7a、7bが接続されており、電圧源7bはアノード電極3に接続された制限抵抗8に電気的に接続されている。図8では電圧源7bと制限抵抗8とは直接接続された形で配置されているが、電圧源7b及び制限抵抗8のそれぞれの一端を接地しても良い。電圧源7aと電圧源7bとの間のノード7cはショットキー電極85に電気的に接続されており、電圧源7a、7bのうち電圧源7bに基づく電圧がショットキー電極85とアノード電極3との間に印加される構成となっている。図9は、図8に示される半導体素子及びその動作回路に相当する等価回路を示す回路図である。
本実施形態においても、第6の実施形態と同様に、常温から予熱電流により昇温する際は、制限抵抗8、アノード電極53、p型ダイヤモンド層1、ショットキー電極(予熱電極)85、電圧源7bからなる回路を予熱電流が流れ、p型ダイヤモンド層1及びn型ダイヤモンド領域2の温度が上昇する。この温度上昇により、p型ダイヤモンド層1及びn型ダイヤモンド領域2から構成される主機能素子に電流が流れるようになり、制限抵抗8、アノード電極53、p型ダイヤモンド層1、n型ダイヤモンド領域2、カソード電極4、電圧源7a、7bからなる回路にも電流が流れるようになる。この場合、制限抵抗8に流れる電流は急激に増大するようになり、制限抵抗8での電位降下も急激に大きくなる。その結果、アノード電極53とショットキー電極85間のバイアス電圧は低減し、これにより制限抵抗8、アノード電極53、p型ダイヤモンド層1、ショットキー電極85、電圧源7bからなる回路を流れる予熱電流を制限することができ、予熱電流の増大による消費電力の増大を抑えることが可能である。
さらに、本実施形態の半導体素子では、p型ダイヤモンド層1とショットキー電極85との間にショットキー接合が形成されており、このショットキー接合が逆接合として作用することにより、カソード電極4とショットキー電極85との間に電流が流れることを阻止することができる。これにより主機能素子の動作に影響を及ぼすことを抑制することが可能となる。
また、図8に示される半導体素子においては、ショットキー電極85はカソード電極4と同じ側のp型ダイヤモンド層1表面に形成されているので、アノード電極8をp型ダイヤモンド層1裏面の全面に形成することができ、そのパターニング工程は不要になるとともにマウント工程も簡単になる。したがって、半導体素子の製造工程の簡略化を図ることが可能である。
さらにまた、電圧源7a、7bのうち電圧源7bに基づく電圧がショットキー電極85とアノード電極3との間に印加される構成(いわゆる分圧の構成。)となっている。かかる構成により、個々の電源の電圧を抑えることができる。
図10は、p型ダイヤモンド膜及びn型ダイヤモンド膜それぞれの抵抗率の温度特性を示す特性図である。図10において特徴的なことは、p型ダイヤモンドは常温から100K程の温度上昇範囲では約1桁の抵抗減少があるが、その後は飽和していること、並びにこれに比べてn型ダイヤモンドの常温近辺での抵抗減少は4桁程度と相対的には極めて大きいことである。
このような特性に基づき、図9に示した等価回路において初期(常温)抵抗値を想定したときの各部に流れる電流の温度依存性を電子回路シミュレータPSPICE(Simulation Program with Integrated Circuit Emphasisを用いてシミュレーションした。p型ダイヤモンド膜に対してショットキーバリヤ電極を形成した場合のC−V特性評価結果等を加えて求めた。図11はこの結果を示す特性図である。Ipnmainはpn接合を流れる電流の電流値、Isubはp型ダイヤモンド膜(基板)を流れる電流の電流値、Itotalは全体の電流値をそれぞれ指す。pn接合を有する主機能素子領域の面積は周辺予熱用領域の面積の1/10としている。図10に示すように常温ではわずかであるがp型ダイヤモンド膜に電流が優先的に流れる。これによってp型ダイヤモンド膜への通電による自己加熱が生じてp型ダイヤモンド膜及び該膜に近接するn型ダイヤモンド膜の温度が上昇する。図11に示したように常温付近からの温度上昇によりp型ダイヤモンド膜内の電流はさらに増大し、これに伴って自己加熱がさらに進む。一方、n型ダイヤモンド膜は400K付近から急激に伝導度が増大し、これによりn型ダイヤモンド膜内の電流増加がはじまり、550K(約280℃)程で電流値の逆転が生じる。より加熱されると700K(約430℃)でほぼ100%が主機能素子のpn接合への電流となることがわかる。図12は、この場合の各温度での消費電力を示す特性図である。Pmainはpn接合を流れる電流による消費電力量、Psubはp型ダイヤモンド膜(基板)を流れる電流による消費電力量、Ptotalは全体の消費電力量をそれぞれ指す。図12に示すように消費電力量Ptotalは温度上昇とともに増大し続けるように見えるが、750K付近を頂点にして低下する。これはダイヤモンドの抵抗率の温度特性のためである。したがって、素子全体の発熱量が抑制され、過度の温度上昇を自動的に抑制できる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は上記実施形態に限定されることはない。例えば、p型ダイヤモンド層(または基板)1の同じ側の表面に設けられたカソード電極と予熱電極の配置を入れ替えることが可能である。即ち、予熱電極を中心領域に配置し、この予熱電極を取り囲むようにカソード電極を配置することが可能である。この場合は、ON抵抗や耐圧等の点で若干劣るものの、p型ダイヤモンド層1表面の中心領域から外側の領域に向けて熱を拡散させる配置となるので、予熱電極による発熱を効率的に利用することが可能となる。
また、上記実施形態では、p型ダイヤモンド層(または基板)1のn型ダイヤモンド領域2と反対側の裏面にアノード電極を形成する構成(いわゆる縦型素子)について説明したが、p型ダイヤモンド層(または基板)1のn型ダイヤモンド領域2と同じ側の表面にアノード電極を形成する構成(いわゆる横型素子)に対しても適用可能である。この場合は、例えば、カソード電極を取り囲むか或いはまたカソード電極に取り囲まれるパターン・配置でアノード電極を設けることができる。ここで、予熱電極は、カソード電極とアノード電極との間の領域に設けることができ、カソード電極若しくはアノード電極を取り囲むパターン・配置で設けることが可能である。
さらにまた、カソード電極、アノード電極、予熱電極等とダイヤモンドとの間で良好なオーミック接触を得るために、p型ダイヤモンド表面にはp型ドーパント(ボロン等)を、n型ダイヤモンド表面にはn型ドーパント(リン等)をイオン注入して当該ダイヤモンド表面にオーミック電極を形成しても良い。また、ダイヤモンド表面に質量の大きなイオン、例えば希ガスイオン(アルゴンイオン等)等をイオン注入して当該ダイヤモンド表面をグラファイト化し、オーミック電極を形成しても良い。この場合、700℃以上の熱処理を行うとより好ましい。これらの処理により、より多くの種類の金属材料をオーミック電極として用いることが可能となる。
また、上記実施形態ではpn接合の場合について述べたが、p型ダイヤモンドとn型ダイヤモンドとの間にi型ダイヤモンドが介在するいわゆるpin型の接合を有する半導体素子に対しても本発明は適用可能である。
例えば、図13、図14に示す断面構造の半導体素子を用いることもできる。図13の素子は、図5に示した半導体素子においてp型ダイヤモンド基板(又は層)1の代わりにp型ダイヤモンド基板(又は層)1a及びi型ダイヤモンド層(又は基板)1bを用いたものであり、p型ダイヤモンド基板(又は層)1aとn型ダイヤモンド領域2との間にi型ダイヤモンド層(又は基板)1bが介在する構成となっている。p型ダイヤモンド層は、i型ダイヤモンド層(又は基板)1bの下面にアノード電極53に対応して選択的にパターン形成されていても良い。予熱電極55は上記実施形態で述べたショットキー電極であっても良い。
図14の素子は、図8に示した半導体素子においてp型ダイヤモンド基板(又は層)1の代わりにp型ダイヤモンド基板(又は層)1a及びi型ダイヤモンド層(又は基板)1bを用いたものであり、p型ダイヤモンド基板(又は層)1aとn型ダイヤモンド領域2との間にi型ダイヤモンド層(又は基板)1bが介在する構成となっている。ショットキー電極85は上記実施形態で述べたオーミック電極であっても良い。
また、上記実施形態におけるダイヤモンド層は、膜状のものに限らず基板状のものをも含むものである。他の基板(Si等の半導体基板やガラス等の絶縁性基板等)上にダイヤモンド薄膜を形成し、このダイヤモンド薄膜を用いることも可能である。ダイヤモンド薄膜の成膜方法としては、マイクロ波プラズマCVD法の他、例えばECRCVD法、高周波(RF)CVD法等を用いることも可能である。
さらにまた、本実施形態ではダイヤモンドに添加する不純物としてボロンやリンを用いたが、これに限らず、窒素、硫黄等のn型不純物や、Ga、Al等のp型不純物を用いることも可能である。
その他、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明の第1の実施形態に係る半導体素子の構成を示す断面図及び平面図。 各種半導体の理論性能を示す特性図。 本発明の第2の実施形態に係る半導体素子の構成を示す断面図及び平面図。 本発明の第3の実施形態に係る半導体素子の構成を示す断面図及び平面図。 本発明の第4の実施形態に係る半導体素子の構成を示す断面図。 本発明の第5の実施形態に係る半導体素子の構成を示す断面図。 本発明の第6の実施形態に係る半導体素子の構成を示す断面図。 本発明の第7の実施形態に係る半導体素子の構成を示す断面図。 図8に示す半導体素子に対応する等価回路図。 p型ダイヤモンド膜及びn型ダイヤモンド膜それぞれの抵抗率の温度特性を示す特性図。 初期(常温)抵抗値を想定したときの各部に流れる電流の温度依存性をシミュレーションした特性図。 各温度での消費電力を示す特性図。 本発明の他の実施形態に係る半導体素子の構成を示す断面図。 本発明の他の実施形態に係る半導体素子の構成を示す断面図。
符号の説明
1、1a‥p型ダイヤモンド層(または基板)
1b‥i型ダイヤモンド層
2、12‥n型ダイヤモンド領域
3、53‥アノード電極
4、14‥カソード電極
5、15a、15b、55‥予熱電極
6‥抵抗体
7、7a、7b、9‥電圧源
7c‥ノード
8‥制限抵抗
56‥温度感知素子
57‥電流(または電圧)制御手段
75、85‥ショットキー電極

Claims (14)

  1. p型のダイヤモンド層と、該p型のダイヤモンド層との間にpn接合を形成するn型のダイヤモンド層と、前記p型のダイヤモンド層に対する通電用の第1の電極と、前記n型のダイヤモンド層に対する通電用の第2の電極と、前記第1の電極との間に加熱用電流の経路を形成する前記p型のダイヤモンド層に設けられた加熱電極とを具備することを特徴とする半導体素子。
  2. p型のダイヤモンド層と、n型のダイヤモンド層と、前記p型のダイヤモンド層と前記n型のダイヤモンド層との間に設けられpin接合を形成するi型のダイヤモンド層と、前記p型のダイヤモンド層に対する通電用の第1の電極と、前記n型のダイヤモンド層に対する通電用の第2の電極と、前記第1の電極との間に加熱用電流の経路を形成する前記p型のダイヤモンド層に設けられた加熱電極とを具備することを特徴とする半導体素子。
  3. 前記第1の電極は、前記p型のダイヤモンド層に対して前記n型のダイヤモンド層と反対側に設けられ、前記加熱電極は前記p型のダイヤモンド層に対して前記n型のダイヤモンド層と同じ側に設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の半導体素子。
  4. 前記第1の電極及び前記加熱電極はそれぞれ、前記p型のダイヤモンド層に対して前記n型のダイヤモンド層と反対側に設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の半導体素子。
  5. 対向する第1表面及び第2表面を有するp型のダイヤモンド層と、該p型のダイヤモンド層の第1表面の一部に設けられたn型のダイヤモンド領域と、前記p型のダイヤモンド層の第2表面の側に設けられた第1の電極と、前記n型のダイヤモンド領域上に設けられた第2の電極と、前記p型のダイヤモンド層の第1表面のうち前記n型のダイヤモンド領域以外の領域上に設けられた加熱電極とを具備することを特徴とする半導体素子。
  6. 対向する第1表面及び第2表面を有するp型のダイヤモンド層と、該p型のダイヤモンド層の第1表面の一部に設けられたn型のダイヤモンド領域と、前記p型のダイヤモンド層の第2表面の側に部分的に設けられた第1の電極と、前記n型のダイヤモンド領域上に設けられた第2の電極と、前記p型のダイヤモンド層の第2表面のうち前記第2の電極が設けられた領域以外の領域に設けられた加熱電極とを具備することを特徴とする半導体素子。
  7. 前記加熱電極は、前記p型のダイヤモンド層との間にショットキー接合を形成する電極であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の半導体素子。
  8. 前記加熱電極は、前記第1の電極と前記第2の電極との間に印加される電圧を分圧した電圧が印加されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の半導体素子。
  9. 前記p型のダイヤモンド層の温度が所定温度を越えると前記加熱電極に流れる電流を抑制する制御回路をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の半導体素子。
  10. 前記加熱電極は、前記n型のダイヤモンド領域を取り囲んで設けられていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の半導体素子。
  11. 前記加熱電極は、前記n型のダイヤモンド領域を挟む複数の位置に設けられていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の半導体素子。
  12. 複数の前記加熱電極を互いに結んで設けられた抵抗体をさらに備えることを特徴とする請求項11記載の半導体素子。
  13. 前記加熱電極は当該半導体素子の動作に対して予熱を行う予熱電極であることを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載の半導体素子。
  14. 当該半導体素子は高耐圧ダイオード又は発光ダイオードを備えることを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の半導体素子。
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