JP4509416B2 - 便器用着座補助装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は足腰の筋力が低下した利用者が便器を利用するときに有効な便器用着座補助装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
足腰の筋力が弱っている利用者が排泄する場合、便器の便座に座ったり、立ち上がることが容易でないことがあり、そのような場合には介助者の介助が必要なことがある。
【0003】
しかしながら、足腰の筋力が弱っている利用者を立ち上がらせたり、座らせるなどの介助は容易でなく、介助者に掛かる負担が大きいから、介助者の負担を軽減することが望まれている。
【0004】
一般に、便器に設けられた便座は、後端部を支点として便器に回動可能に取付けられ、利用時には便器上にほぼ水平に倒伏した状態で保持されている。そのため、上記便座に着座するとき、利用者は臀部を便座の高さ位置まで深く降ろさなければならないから、その動作が足腰に大きな負担を掛けることになる。
【0005】
また、利用者が立ち上がるときには、便座に深く降ろした臀部を上げなければならず、しかも脚部を曲げた状態から伸ばさなければならないから、座るとき以上に大きな負担となる。
【0006】
そこで、本件出願人は特願2000−305188号に示す便器用着座補助装置を提案した。この出願の便器用着座補助装置は、本体の前端部上部に、弁座が取付けられたフレームの前端部が回動可能に連結されている。上記本体とフレームとの間にはリンク機構が設けられ、上記フレームはガススプリングによって起立方向に付勢されている。
【0007】
上記本体には、上記フレームの両側に位置する操作部材としてのハンドルが回動可能に設けられている。このハンドルは上記リンク機構に連結されている。そして、利用者が上記ハンドルを操作することで、利用者が上記便器に着座するときや立ち上がるときに弁座を緩やかに回動させることができるようにしている。
【0008】
それによって、付勢力の大きなガススプリングを用いなくても、着座時にはハンドルによってフレームの倒伏方向への回動速度を抑制することで緩やかに着座することができ、起立時には同じくハンドルによってフレームの起立方向への回動を助長すれば、利用者は足腰に大きな負担が掛からないように、着座したり、立ち上がることができるというものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記構成の便器用着座補助装置によれば、確かに利用者は着座するときや立ち上がるときに足腰に掛かる負担を軽減することができる。しかしなながら、本体にハンドルを設け、このハンドルに荷重を掛けてフレームの回動を緩やかにするため、上記ハンドルを介して本体に比較的大きな荷重が加わることになる。
【0010】
そのため、本体が床面にがた付くことなく安定した状態で設置されていなければ、利用者が着座したり、立ち上がる際に本体が揺れ動き、安定性が損なわれるということある。
【0011】
上記便器は床面に固定されている。そこで、上記本体を上記便器に固定することで、利用時に本体ががた付くのを防止することが考えられている。しかしながら、上記便器は陶器製であるから、上記本体を取付け固定することで、利用時に本体を介して大きな荷重が加わると、損傷する虞がある。
【0012】
この発明は、本体を安定した状態で設置できるようにすることで、利用者が着座したり、立ち上がる際に本体ががたつくことがないようにした便器用着座補助装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、便器の便座に利用者が着座したり、着座した状態から立ち上がるときの動作を補助する便器用着座補助装置において、
一対の側部材を有し、これら側部材が上記便器の幅方向両側に位置するよう設置される本体と、
各側部材の下端の前端部と後端部とにそれぞれ揺動可能に設けられた前部接地部材及び後部接地部材と、
上記便座が取着されるとともに一対の側部材の前端側上部に前後方向の前端部が回動可能に連結され倒伏方向に回動させることで上記便座が上記便器の上端面に対向位置するフレームと、
このフレームの中途部と上記本体とに連結されたリンク機構と、
上記側部材に回動可能に取付けられるとともに一端が上記リンク機構に連結され回動操作することで上記リンク機構を作動させて上記フレームを上記側部材に連結された前端部を支点として起伏回動させる操作部材と、
一端が上記本体に枢着され他端が上記フレームに枢着されていてこのフレームを前端部を支点として起立方向に付勢したガススプリングと
を具備したことを特徴とする便器用着座補助装置にある。
【0014】
請求項2の発明は、上記前部接地部材と後部接地部材とは、上記側部材に高さ調整可能に設けられているとともに、上記前部接地部材は所定の状態に揺動させた後で、揺動不能に保持可能であることを特徴とする請求項1記載の便器用着座補助装置にある。
【0015】
請求項3の発明は、上記前部接地部材の前端部は、上記フレームの前端部よりも前方に突出していることを特徴とする請求項1記載の便器用着座補助装置にある。
【0016】
請求項4の発明は、上記本体には、この本体の幅方向両側の側部材から幅方向外方へ突出長さの調整可能な棒状部材を有する突っ張り手段が設けられていることを特徴とする請求項1記載の便器用着座補助装置にある。
【0017】
この発明によれば、本体が設置される床面に傾きや凹凸があっても、本体の一対の側部材の下端の前端部と後端部とにそれぞれ揺動可能に前部接地部材と後部設置部材とを設けたから、これら接地部材が床面に確実に接地し、本体ががた付くのを防止する。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0019】
図1はこの発明の便器用着座補助装置の全体の斜視図であって、この装置は本体1を備えている。この本体1は、図1と図2に示すように平行に離間対向した一対の側部材2を有する。この側部材2は、本体1の前後方向に沿う下部水平部3a及びこの下部水平部3aの前端から逆L字状に立上げられた立上げ部3bとがパイプ材によって一体成形されている。一方の側部材2の立上げ部3bは上記下部水平部3aとほぼ同じ長さの上部水平部3cを有し、他方の側部材2の立上げ部3bは下部水平部3aのほぼ半分の長さの上部水平部3dを有する。
【0020】
本体1の後端には、帯状部材をL字状に曲成した保持部材4の一端が一方の側部材2の下部水平部3aの後端に連結され、他端が他方の側部材2の上部水平部3cの後端に連結されている。
【0021】
上記保持部材4の中間部は水平部4aに形成され、この水平部4aには一対の保持孔4bが穿設されている。一対の側部材2の下部水平部3aと上部水平部3d,3cとの間にはそれぞれ帯板状の補強部材5が上下端を固定して設けられている。なお、長尺な上部水平部3cを有する一方の側部材2には2本の補強部材5が設けられ、他方の側部材2には1本の補強部材5が設けられている。
【0022】
各側部材2の下部水平部3aの前端部と後端部とにはそれぞれ前部接地部材7と後部接地部材8とが高さ調整および揺動可能に設けられている。すなわち、前部接地部材7は、図3に示すように一対の凸部11が上面側に膨出形成されている。
【0023】
前部接地部材7の後部側に形成された一方の凸部11には通孔12が穿設され、この通孔12には通孔12よりも小径な後部ボルト13ががたのある状態で挿通されている。この後部ボルト13の下端は上記通孔12よりも大径にカシメられている。この後部ボルト13の上記前部接地部材7の上面側に突出したねじ部には第1の高さ調整ナット14が螺合されている。
【0024】
上記前部接地部材7に形成された他方の凸部11の上面には前部ボルト16が立設されている。この前部ボルト16には第2の高さ調整ナット17が螺合されている。
【0025】
上記側部材2の下部水平部3aの下面には、上記後部ボルト13が螺合される第1の取付けナット18が固着されているとともに、上記前部ボルト16が挿入される挿入孔19が形成されている。
【0026】
それによって、前部接地部材7は、一対の高さ調整ナット14,17によって高さ調整可能であり、しかも各ボルト13,16が通孔12と挿入孔19に対してがたのある状態で挿入されていることで、本体1に対して揺動可能となっている。
【0027】
側部材2の下端側に取り付けられた前部接地部材7の前端部は、図4に示すように側部材2の下部水平部3aの前端よりも所定寸法前方に突出している。それによって、本体1は一対の前部接地部材7によって前後方向後端側が上昇して前方へ回動するのが阻止されるようになっている。
【0028】
また、高さ調整ナット17を上昇方向に回して下部水平部3aを支えることで、側部材3が前部接地部材7に対してがた付くのを阻止している。
【0029】
なお、前部接地部材7の下面には、シート状のゴムなどからなる一対の滑り止め部材20が貼着されている。
【0030】
上記後部接地部材8は円盤状をなしていて、その中心部には凸部21が上面側に膨出形成され、下面には滑り止め部材22が貼着されている。この凸部21には通孔21aが穿設され、この通孔21aには頭部がかしめられたボルト23ががたのある状態で挿通されている。後部接地部材8の上面側に突出した上記ボルト23のねじ部には、第3の高さ調整ナット24が螺合されている。
【0031】
上記ボルト23は、上記側部材2の下部水平部3aの下面に固着された取付けナット26に螺合されている。それによって、後部接地部材8は第3の高さ調整ナット24によって高さ調整可能であり、しかもボルト23が通孔21aに対してがたのある状態で挿入されていることで、揺動可能になっている。
【0032】
したがって、本体1が設置される床面に傾きや凹凸があっても、これらの設置部材7,8が接地箇所の傾きや凹凸に応じて揺動し、確実に接地するから、本体1を床面にがた付くことなく安定した状態で設置することができる。
【0033】
上記側部材2は第1の高さ調整ナット14と第3の高さ調整ナット24で高さ調整することができる。これらナット14,24を回して前部接地部材7と後部接地部材8とを上下動させて側部材2の高さを調整した後、第2の高さ調整ナット17を上昇方向に回して下部水平部3aを押圧すれば、側部材2に対して前部接地部材7を揺動不能に保持できる。
【0034】
それによって、前部接地部材7と後部接地部材8とが揺動可能に設けられていても、本体1を床面にがた付くことなく設置することが可能となる。
【0035】
図1と図2に示すように、一対の側部材2の立上げ部3bの頂部近傍には取付け片27が固着されている。一対の取付け片27にはフレーム28の前端部の両端部が回動可能に連結されている。つまり、このフレーム28は、パイプ材をほぼU字状に曲成するとともに、前端部となる両端部が外方に向かってほぼL字状の屈曲部28aに形成され、その屈曲部28aの先端が上記取付け片27に支軸29によって枢着されている。
【0036】
図2に鎖線で示すように、上記フレーム28には馬蹄形状の保持部材31が固定され、後端部の外面には一対の取付け孔32が穿設された取付け板33が固着されている。上記保持部材31には図1に示すように便座34が取付けられ、上記取付け板13には洗浄器ユニット35が取付けられている。
【0037】
上記便座34は、通常、図1に示す便器41の上面の後端部に形成された図示しない貫通孔に、同じく図示しないボルトおよびナットによって回動可能に取付け固定されているが、この発明では上記便座34は便器41から取り外されて上記フレーム28に上記保持部材31を介して取付けられている。なお、便器41の上端部には水槽40が一体的に設けられている。
【0038】
上記便座34が取り外された便器41の後端部には、上記保持部材4の水平部4aが保持される。つまり、水平部4aに形成された取付け孔4bと、便器41の上面の後端部に形成された貫通孔とに、軸状の弾性部材(図示せず)を通すことで、便器41に保持部材4を介して本体1が弾性的に保持されている。
【0039】
つまり、本体1を便器41に、たとえばボルトなどを用いて固定すると、本体1に外力が加わることで、便器41を損傷させる虞があるため、本体1は便器41に上述したように弾性的に保持されている。
【0040】
図1に示すように、左右一対の側部材2の補強部材5と、上記フレーム28との間にはリンク機構45が設けられている。このリンク機構45は、ハンドル46によって駆動される。このハンドル46は筒状の固定部材46aと、この固定部材46aにスライド可能に設けられたL字状のハンドル部材46bとを有する。図4或いは図6に示すように、固定部材46aにはブラケット47が設けられ、このブラケット47の上端部が上記補強部材5にピン44によって枢着されている。
【0041】
上記ハンドル46のハンドル部材46bは、固定部材46aに対して所定のスライド位置で固定できるようになっている。すなわち、図5に示すようにハンドル部材46bの下端部内にはU字ばね51が圧縮状態で収容されている。このU字ばね51の一端部には係合ピン52が設けられている。この係合ピン52はハンドル部材46bの下端部周壁に穿設された通孔53から突出し、上記固定部材46aの周壁に高さ方向に沿って所定間隔で形成された複数の係合孔54の1つに弾性的に係合する。
【0042】
したがって、係合ピン52を所定の高さの係合孔54に係合させることで、ハンドル部材46bを図4に実線で示す高さ位置或いは鎖線で示す高さで保持することができるようになっている。なお、係合孔54の数に応じてハンドル部材46bの保持高さを変えることができる。
【0043】
上記ブラケット47の下端部には可動リンク56の一端部がピン57によって枢着されている。この可動リンク56の一端部には複数、この実施の形態では3つの連結孔59が所定間隔で穿設され、そのうちの1つに上記ピン57が挿通されている。
【0044】
上記フレーム28の両側中途部には、固定リンク58の基端部が固着されている。この固定リンク58の前端は本体1の前方に向かって延出されていて、その前端には上記可動リンク56の他端が枢着されている。
【0045】
したがって、上記ハンドル46を図6実線で示す状態から図7に示すように本体1の前方へ回動倒伏させると、便座34が設けられたフレーム28が取付け片27に連結された前端部を支点としてほぼ水平な状態から起立方向に回動上昇させることができるようになっている。
【0046】
上記可動リンク56の一端部に形成された3つの連結孔59のいずれをブラケット47の下端部に連結するかによって便座34がほぼ水平な状態にあるときの、ハンドル46の前後方向に沿う傾き角度を調整できるようになっている。つまり、ハンドル46は、図6に示すように実線で示す位置と、鎖線で示すように実線で示す位置の前方と後方とに所定の角度で傾いた位置とに保持できる。
【0047】
図6に示すようにハンドル46の前後方向の傾き角度を変えたり、図4に示すように高さを変えることで、利用者の体格などに応じて上記ハンドル46を操作し易い状態に位置決めすることができる。
【0048】
また、ハンドル46のハンドル部材46bを固定部材46aから取り外すことができる。そのため、一方のハンドル46の便座34の上方に突出したハンドル部材46bを取り外すことで、身体の不自由な利用者、たとえば半身を自由に動かすことができないような利用者の場合、便座34へ着座し易くすることもできる。また、そのような利用者の場合、どちらか一方のハンドル46だけしか操作できないから、他方のハンドル46のハンドル部材46bを取り外しても、操作上の問題はない。
【0049】
一方の側部材2の水平部3aにはガススプリング61の一端が枢着されている。このガススプリング61の他端は上記フレーム28の両側の上記固定リンク58よりも後方に設けられた連結部62に枢着されており、それによって上記フレーム8は上記ガススプリング61によって起上方向に付勢されている。
【0050】
上記連結部62には図7に示すように複数の取付け孔63a〜63cが上下方向に所定間隔で形成されている。上記ガススプリング61の他端は3つの取付け孔63a〜63cのいずれか1つに連結される。
【0051】
上記ガススプリング61の他端を3つの取付け孔63a〜63cのうちのどれに連結するかによって回動上昇したフレーム28を倒伏させるときに必要な力を変えることができる。
【0052】
つまり、ガススプリング61は、図7に実線で示すようにその他端を最上端の取付け孔63aに連結した場合よりも鎖線で示すように最下端の取付け孔63cに連結した場合の方がフレーム28に対してなす角度が小さくなる。フレーム28に対するガススプリング61の傾き角度が小さくなれば、伸長したガススプリング61がフレーム28を介して収縮方向に押圧されたとき、収縮方向に作動し難くなるから、フレーム28を倒伏させるときの抵抗が大きくなる。
【0053】
つまり、フレーム28を倒伏方向へ回動させるときの荷重を変えることができる。したがって、利用者の体重などによって便座34に加わる荷重が変化しても、ガススプリング61の他端を連結する連結部材62の取付け孔63a〜63cの位置を変えることで、着座時にフレーム28(便座34)が倒伏方向へ回動する速度を調整することができる。
【0054】
なお、連結部62に形成される連結孔の数は3つに限られず、2つ或いは4つ以上であってもよいこと勿論である。
【0055】
図4に示すように、上記可動リンク56の中途部には先端が鉤状の係合部64に形成されたストッパ65の基端部が回動可能に連結されている。このストッパ65の係合部64は、上記フレーム28を起立状態からほぼ水平になるまで倒伏させたときに、上記固定リンク58の外面に突設された係止ピン66に係合する。それによって、フレーム28はガススプリング61の付勢力に抗してほぼ水平な状態で保持され、起立方向への回動が阻止される。
【0056】
上記ストッパ65の中途部外面には操作ピン67が突設されていて、この操作ピン67によってストッパ65を回動させることで、その係合部64を係止ピン66に係脱させることができる。
【0057】
図1、図2或いは図8に示すように、一対の側部材2の下部水平部3aの前端部には山形状に屈曲された取付け杆71の両端部が固着されている。この取付け杆71には突っ張り手段70が設けられている。この突っ張り手段70は上記取付け杆71の頂部に中途部が固着された管状部材72を有する。この管状部材72は上記本体1の幅寸法と同等或いはわずかに長尺に形成されていて、その両端部には棒状部材73が突没可能に設けられている。一対の棒状部材73は上記管状部材72の両端部に設けられたストッパねじ74によって任意の突出長さで固定できるようになっている。
【0058】
図8に示すように、上記棒状部材73は先端を便器41が設置された部屋Rの側壁75に当接するよう突出させて固定される。それによって、本体1が部屋R内で幅方向にずれ動くのが防止される。
【0059】
このような構成の便器用着座補助装置を利用する場合について説明する。図9(b)に示すように、利用者Uが便座34に着座する前は、便座34はガススプリング61の付勢力によって所定の角度で起立した状態にある。
【0060】
この状態で利用者Uが便座34に着座する場合、利用者Uは図9(b)に示すように後向きになって両手で一対のハンドル46の先端部を把持し、ついで腰を下ろして臀部を便座34に当てる。その状態で臀部を徐々に下げれば、その重量によって便座34が設けられたフレーム28は、このフレーム28の下面が便器41の上面に当接するまでガススプリング61の付勢力に抗して倒伏方向へ回動する。
【0061】
したがって、利用者Uは便座34によって臀部が支えられながら着座することができるから、腰や脚部に大きな負担を掛けることなく着座することができる。
【0062】
しかも、着座時には利用者Uが把持したハンドル46が便座34の倒伏方向への回動に連動する。そのため、利用者Uはハンドル46に加える力を調整することで、便座34が倒伏方向へ回動する速度を変えることができるから、利用者Uの腰や脚部に負担が掛からないよう、便座34の倒伏方向への回動速度をさらに緩やかにして着座することもできる。
【0063】
さらに、利用者Uは腰を下ろすときにはハンドル46を把持しているから、身体がふらつくようなことなくその動作を安定して行うことができる。
【0064】
便座34を便器41の上面に接合する状態まで倒伏させて着座した利用者Uが起立する場合には、ハンドル46の先端部を把持し、体重をハンドル46の上方へ移動させる。それによって、ハンドル46の先端部に体重が加わるから、利用者Uはハンドル46を図9(a)に矢印で示す方向へ容易に回動させることができる。
【0065】
ハンドル46を図9(a)に矢印で示す方向へ回動させれば、その回動に便座34が設けられたフレーム28がリンク機構45によって前端側の支軸29を支点として起立する方向に回動するから、利用者Uは臀部が押し上げられることになる。そのとき、フレーム28にはガススプリング61の付勢力が加わるから、ハンドル46を前方へ押す力を軽減することができる。
【0066】
したがって、利用者Uは比較的軽い操作力でハンドル46を操作することで、臀部を斜め前方に押し上げられることになるから、足腰に大きな負担を掛けることなく立ち上がることができる。このときも、利用者Uはハンドル46を把持しているとともに、臀部に便座34が当たっているので、足腰の状態が安定するまで身体を確実に保持しておくことができる。
【0067】
利用者Uがハンドル46を前方へ押圧して起立するとき、本体1には前端側を支点として後端側が上昇するモーメント、つまりハンドル46の回動方向のモーメントが発生する。しかしながら、本体1に設けられた前部接地部材7は先端部が側部材2の前端から前方に所定寸法突出しているから、その突出した部分によって本体1が前方へ回動するのが阻止される。
【0068】
前部接地部材7と後部接地部材8とは本体1の側部材2の下端に揺動可能に設けられている。そのため、本体1が設置される部屋Rの床面が傾斜したり、凹凸があっても、その状態に応じて揺動し、床面にがた付くことなく接合する。
【0069】
したがって、利用者Uが着座したり、立ち上がるとき、ハンドル46を把持して本体1に力を加えても、この本体1が床面上でがた付くことがないから、利用者Uは安定したた状態で着座したり、立ち上がることができる。
【0070】
しかも、部屋Rに設置された本体1は、突っ張り手段70の棒状部材73が側壁75に当接した状態で固定されている。そのため、本体1に外力が加わっても、この本体1が部屋R内で幅方向や前後方向に動き難いため、そのことによっても利用者Uは安定した状態で着座したり、立ち上がることができる。
【0071】
ハンドル46は高さ調整や前後方向の傾き角度の調整ができるようになっている。そのため、利用者Uの体格などに応じて上記ハンドル46の高さや傾き角度を調整することで、利用し易い状態にすることができる。つまり、利用者Uに掛かる肉体的な負担を少なくすることができる。
【0072】
ハンドル46は固定部材46aとハンドル部材46bとからなり、ハンドル部材46bは固定部材46aから取り外すことができる。そのため、一対のハンドル46のうち、一方のハンドル46のハンドル部材46bを取り外せば、便座34の幅方向一側が開放されるから、利用者Uは便座34の幅方向一側から便座34に着座したり、立ち上がることができる。
【0073】
たとえば、身体の半身が不自由な利用者Uなどの場合、着座時や立ち上がり時に一方のハンドル部材46bに身体をぶつけてしまうようなことがあるが、上述したように一方のハンドル部材46bを取り外すことで、身体をハンドル部材46bにぶつけることなく、容易に立ち上がったり、着座することができる。
【0074】
便座34が設けられたフレーム28を起立方向に付勢したガススプリング61は、フレーム28に対する角度を変えてこのフレーム28に設けられた連結部62の取付け孔63に取付けることができる。
【0075】
ガススプリング61のフレーム28に対する取り付け角度を変えることで、着座時にフレーム28を倒伏方向へ回動させるのに必要な最小荷重を変えることができる。つまり、ガススプリング61を連結部62の下端の取付け孔63cに連結することで、フレーム28に対してガススプリング61のなす角度を小さくすれば、フレーム28を倒伏させるのに要する最小荷重が大きくなる。
【0076】
たとえば、体重の重い利用者Uの場合には、フレーム34を倒伏させるのに要する荷重が大きくなるよう、連結部62の最下端の取付け孔63cに対するガススプリング61を連結する。それによって、体重の重い利用者Uが着座するとき、フレーム34の倒伏方向への回動速度を緩やかにできるから、利用者Uは足腰に急激な負担が掛かることなく着座することができる。
【0077】
逆に、体重の軽い利用者Uの場合には、フレーム34を倒伏させるに要する荷重が少なくなるよう、ガススプリング61をフレーム34の連結部62の最上段の取付け孔63aに連結する。それによって、利用者Uは便座34に臀部を強く押圧せずにフレーム34を倒伏させることができるから、比較的容易に、しかも臀部に負担をかけることなく着座することができる。たとえば、利用者Uの臀部に辱瘡があるような場合、臀部が圧迫されて不快感や苦痛を感じるのを軽減することができる。
【0078】
上記ガスプリング61の他端が連結部62の下端の取付け孔63に連結されていると、上端の取付け孔62に連結した場合に比べて倒伏状態にあるフレーム28を起立方向へ回動させるためのモーメントが大きくなる。
【0079】
そのため、ガススプリング61を、連結部62の最下端の取付け孔63cに連結することで、体重の重い利用者Uの場合であっても、利用者Uの臀部を確実に押し上げることが可能となる。
【0080】
逆に、体重の軽い利用者Uの場合には、連結部62の最上端の取付け孔63aにガススプリング61を連結する。それによって、倒伏したフレーム28に作用するモーメントが小さくなるから、利用者Uの臀部を強く押し上げるのを防止できる。
【0081】
すなわち、フレーム28に対するガススプリング61の取付け角度を変えることで、利用者Uの体重が変わっても、着座する場合や起立する場合のフレーム28の回動速度が大きく変化するのを防止することができる。
【0082】
この発明は上記一実施の形態に限定されるものでなく、種々変形可能である。たとえば、上記一実施の形態ではハンドルを前方へ押すことで便座を倒伏状態から起立状態へ回動させるようにしたが、リンク機構の構造を変えれば、上記ハンドルを引くことで便座を起立方向へ回動させるようにしてもよい。
【0083】
【発明の効果】
この発明によれば、本体の一対の側部材の下端の前端部と後端部とにそれぞれ前部接地部材と後部設置部材とを揺動可能に設けた。
【0084】
そのため、本体が設置される床面に傾きや凹凸があっても、その傾きや凹凸に応じて前部接地部材と後部設置部材とが揺動して床面に確実に接地し、利用者が着座したり、立ち上がるときに本体ががた付くのを防止するから、利用者は安定した状態で、しかも安全に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態を示す全体構成の斜視図。
【図2】フレームから便座を取り外した本体の斜視図。
【図3】前部接地部材と後部接地部材との取付け構造を示す断面図。
【図4】ハンドルの高さを調整する状態を示した本体の側面図。
【図5】ハンドルの一部分の断面図。
【図6】ハンドルの前後方向の傾きを調整する状態を示した本体の側面図。
【図7】フレームに対するガススプリングの取付け角度を調整する状態を示した本体の側面図。
【図8】本体を便器のある部屋に設置した状態の正面図。
【図9】(a)は利用者が便座に着座している状態の説明図、(b)は利用者が立ち上がっている状態の説明図。
【符号の説明】
1…本体
7…前部接地部材
8…後部接地部材
28…フレーム
34…便座
41…便器
45…リンク機構
46…ハンドル(操作部材)
61…ガススプリング

Claims (4)

  1. 便器の便座に利用者が着座したり、着座した状態から立ち上がるときの動作を補助する便器用着座補助装置において、
    一対の側部材を有し、これら側部材が上記便器の幅方向両側に位置するよう設置される本体と、
    各側部材の下端の前端部と後端部とにそれぞれ揺動可能に設けられた前部接地部材及び後部接地部材と、
    上記便座が取着されるとともに一対の側部材の前端側上部に前後方向の前端部が回動可能に連結され倒伏方向に回動させることで上記便座が上記便器の上端面に対向位置するフレームと、
    このフレームの中途部と上記本体とに連結されたリンク機構と、
    上記側部材に回動可能に取付けられるとともに一端が上記リンク機構に連結され回動操作することで上記リンク機構を作動させて上記フレームを上記側部材に連結された前端部を支点として起伏回動させる操作部材と、
    一端が上記本体に枢着され他端が上記フレームに枢着されていてこのフレームを前端部を支点として起立方向に付勢したガススプリングと
    を具備したことを特徴とする便器用着座補助装置。
  2. 上記前部接地部材と後部接地部材とは、上記側部材に高さ調整可能に設けられているとともに、上記前部接地部材は所定の状態に揺動させた後で、揺動不能に保持可能であることを特徴とする請求項1記載の便器用着座補助装置。
  3. 上記前部接地部材の前端部は、上記フレームの前端部よりも前方に突出していることを特徴とする請求項1記載の便器用着座補助装置。
  4. 上記本体には、この本体の幅方向両側の側部材から幅方向外方へ突出長さの調整可能な棒状部材を有するに突っ張り手段が設けられていることを特徴とする請求項1記載の便器用着座補助装置。
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