JP2922197B1 - 椅 子 - Google Patents

椅 子

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JP2922197B1
JP2922197B1 JP10125753A JP12575398A JP2922197B1 JP 2922197 B1 JP2922197 B1 JP 2922197B1 JP 10125753 A JP10125753 A JP 10125753A JP 12575398 A JP12575398 A JP 12575398A JP 2922197 B1 JP2922197 B1 JP 2922197B1
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Abstract

【要約】 【課題】 足腰の不自由者や老人等に好適で、その着座
と離座を木目細かく援助し、無理なく安全かつ安心して
使用できるとともに、構成を簡潔にして作動の円滑化を
図り、しかも使用上の利便性を向上できる椅子を提供す
ること。 【解決手段】 伸縮可能な作動アーム23を有するアク
チュエータ24と、該作動アーム23に連動して前後方
向に起倒可能なリンク9,10と、着座可能な前後一対
の座板8,29を有する。少なくとも後側座板29を前
記リンク9,10に連動して昇降可能にする。前側座板
8を定位置に昇降不能に設置し、該前側座板8の座面を
後側座板の最下位置における座面と略同一面上に配置す
る。後側座板29のみを前記リンク9,10に連動して
昇降かつ平行移動可能にする。後側座板29の最上位置
の前端部を前側座板8の前端部の略直上に位置付ける

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は足腰の不自由者や老
人等に好適で、その着座と離座を木目細かく援助し、無
理なく安全かつ安心して使用できるとともに、構成を簡
潔にして作動の円滑化を図り、しかも使用上の利便性を
向上するようにした椅子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、足腰の不自由者や老人等に好適な
椅子として、例えば実開平7−22729号公報では、
キャスタを取付けた下枠に左右一対のリンク機構を折畳
み可能に設け、該リンクをアクチュエータを介して起倒
可能に構成し、上記リンクの上部に前後一対の座面を取
付け、着座時に前記リンク機構を折り畳んで座面を同一
面上に位置付け、離座時に前記リンクを起立させて前記
座面を折り畳み、使用者を前方へ押し出すようにして離
座を援助するようにしている。
【0003】しかし、この従来の椅子は、前後一対の座
面をリンク機構を介して作動させているため、構造が複
雑で円滑な作動を得られず、しかも離座時に座面が急峻
に起立するため、前方へ投げ出される嫌いがあって、足
腰の弱い老人等に恐怖感を抱かせ、また着座時の適当な
静止手段を持たないため、着座時に椅子が移動する惧れ
があって、着座時に不安があり、また使用時に肘当の前
端部がテーブルの支柱や下枠に当接して、テーブルから
離れた使用形態を強いられる不具合があった。
【0004】このような問題を解決するものとして、例
えば実開平7−22729号公報では、床面に定置可能
な複数の脚の間に平行リンク機構を設け、該リンクを作
動シリンダを介して起倒可能に設け、上記リンク上に前
後一対の座板を設け、離座時に座板を着座時と平行に上
昇させて、離座を援助するようにしている。
【0005】しかし、上記のものは離座時や離座時の不
安感は払拭されるが、床面上の移動が不便であるという
問題があり、しかも構造の複雑やテーブル等の使用時の
不具合は改善されていない。
【0006】ところで、椅子を容易に移動する手段とし
てキャスターが多用されているが、その際、前記着座時
の不安を払拭する手段として、キャスターに装備したス
トッパを操作する方法が考えられる。しかし、着座時に
上記ストッパをいちいち操作し、また移動時にストッパ
をいちいち解除する操作は煩わしく、そのような操作を
老人等に強いるのは適当ではない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような問
題を解決し、足腰の不自由者や老人等に好適で、その着
座と離座を木目細かく援助し、無理なく安全かつ安心し
て使用できるとともに、構成を簡潔にして作動の円滑化
を図り、しかも使用上の利便性を向上するようにした椅
子を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1の発
明は、伸縮可能な作動アームを有するアクチュエータ
と、該作動アームに連動して前後方向に起倒可能なリン
クと、着座可能な前後一対の座板と、少なくとも後側座
板を前記リンクに連動して昇降可能にした椅子におい
て、前記前側座板を定位置に昇降不能に設置し、該前側
座板の座面を後側座板の最下位置における座面と略同一
面上に配置するとともに、後側座板のみを前記リンクに
連動して昇降かつ平行移動可能にし、該後側座板の最上
位置の前端部を前側座板の前端部の略直上に位置付け
て、構成を簡潔にし作動の円滑化を図るとともに、離座
および着座を木目細かく援助し、これを安心かつ安全に
行なえるようにしている。
【0009】請求項2の発明は、前後側座板の上方に肘
当を設け、該肘当を前後方向へ移動可能にし、その前方
移動時に円滑かつ容易な離座態勢を促し、後方移動時に
椅子を可及的にテーブル等に近接移動させ、肘当の前端
部とテーブル等の当接に伴う使用上の不具合を解消し、
テーブル等の使用による事務や食事を遜色なく行なえる
ようにしている。請求項3の発明は、肘当の移動位置を
調整可能にし、使用者の体形やテーブル等の形状寸法に
応じて、最適な使用状態を得られるようにしている。
【0010】請求項4の発明は、前後肘当の前端部にグ
リップを設け、離座および着座の容易化を図るようにし
ている。請求項5の発明は、グリップを略球形に形成
し、グリップの把持を種々の方向から可能にし、その把
持を強固かつ確実にさせ、離座および着座を安心かつ安
全に行なえるようにしている。請求項6の発明は、前後
側座板を始終僅かな前上がり状態に設定し、離座および
着座時の前のめり状態を防止し、安心かつ安全に離座お
よび着座し得るようにしている。
【0011】請求項7の発明は、リンクの一方の枢軸に
ブラケットを突設し、該ブラケットに作動アームの先端
部を回動可能に連結する一方、前記座板の下方に複数の
ストッパを上下方向へ同期回動可能に設け、該ストッパ
の先端部を床面に接地可能に設け、かつ前記ストッパの
基端部にカムプレートを設け、該プレートのガイドカム
に前記作動アームの枢軸を移動可能に収容し、該枢軸の
作動に連動して前記ストッパを上下方向へ回動可能に
し、ストッパによるストッパ作用を機能可能にしてい
る。
【0012】請求項8の発明は、後側座板の最下位置移
動時に、前記ストッパの先端部を床面の直上に位置付
け、そのストッパ作用を解除して、例えば付設のキャス
ターによる椅子の移動を可能にしている。請求項9の発
明は、後側座板の少なくとも最上位置移動時に、前記ス
トッパの先端部を床面に接地可能にし、そのストッパ作
用を機能させて椅子の移動を防止し、着座および離座を
安心かつ安全に行なえるようにしている。
【0013】請求項10の発明は、リンクの一方の枢軸
にブラケットを突設し、該ブラケットに前記作動アーム
の先端部を回動可能に連結する一方、前記座板の下方に
ストップレバーを上下方向へ回動可能に設け、該レバー
を前記作動アームの枢軸の回動域に係脱可能に設け、前
記ストップレバーの一端部にブレーキワイヤを連結する
とともに、上記ブレーキワイヤの他端部をストッパに連
係し、該ストッパをキャスターの直上に上下方向へ回動
可能に設け、該ストッパの一端部をキャスター周面に係
脱可能に配置し、ストッパの係合時にキャスターの回転
を阻止して、椅子の移動を防止するとともに、ストッパ
の係合解除時にキャスターの回転を可能にし、椅子の移
動を可能にしている。
【0014】請求項11の発明は、後側座板の最下位置
移動時に、前記ストッパの先端部をキャスター周面から
離間させ、キャスターの回転を可能にして、椅子の移動
を可能にしている。請求項12の発明は、後側座板の少
なくとも最上位置移動時に、前記ストッパの先端部をキ
ャスター周面に係合可能にして、キャスターの回転を阻
止し、椅子の移動を防止することで、着座および離座を
安心かつ安全に行なえるようにしている。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
により説明すると、図1乃至図7において1は左右一対
の脚フレームで、鋼管を略逆U字形状に屈曲して形成さ
れ、その両端部にキャスター2が回転自在に取付けら
れ、床面3を走行可能にされている。
【0016】脚フレーム1の間に基枠を構成する補強枠
4が前後方向に架設され、該枠4,4の前後に基枠を構
成する前後側補強枠5,6を架設している。このうち、
前側補強枠5に略逆U字形の支持枠7を斜め前方に立設
し、該枠7の上面に前側座板8を取付け、両側片間にリ
ンク9,10の基部を回動自在に連結している。図中、
50は脚フレーム1,1の上部間に架設した補強枠で、
前記支持枠7の後部を溶着している。
【0017】リンク9は略逆へ字形の一対の杆体を有
し、該杆体の上下端部を枢軸11,12に連結してお
り、またリンク10は一対の直杆を備え、該杆の上下端
部を枢軸13,14に連結している。このうち、枢軸1
1,13を支持枠7に回動可能に連結し、枢軸12,1
4を後述の座受板に回動可能に連結している。
【0018】すなわち、支持枠7の両側片に通孔15,
16を形成し、該孔15,16に前記枢軸11,13を
回動自在に挿入し、これらにピンボルト17,18を差
し込み、その螺軸端にナット19,20をねじ込んでい
る。
【0019】前記枢軸13の周面に一対のブラケット2
1を下方に突設し、該ブラケット21にピン22を介し
て、作動アーム23の先端部を回動可能に連結してい
る。作動アーム23は、アクチュエータ24に連動する
ラック・ピニオン機構を介して伸縮可能に設けられ、該
アクチュエータ24の基端部に取付片25を突設してい
る。実施形態ではアクチュエータ24として、正逆転可
能なモータを採用し、これを着座および離座時に操作ス
イッチ(図示略)を介して正逆転させているが、これに
限らず油圧または空圧シリンダを用いることも可能であ
る。
【0020】前記後側補強枠6の前端面に一対のブラケ
ット26が突設され、該ブラケット26にピン27を介
して取付片25が回動可能に連結され、アクチュエータ
24を上下方向へ回動可能に取付けている。
【0021】一方、前述の座受板28は略逆U字形に形
成され、その幅広な上面に後側座板29を取付けてい
る。後側座板29は前側座板8の前後幅の略2.1倍に
形成され、その左右幅は前側座板8と同幅に形成されて
いて、着座時に前側座板8と共に若干前上がりの座面を
形成可能にしている。
【0022】座受板28は両側片に通孔30,31を形
成し、該通孔30,31に前記枢軸12,14を回動自
在に挿入し、これらにピンボルト32,33を差し込
み、その螺軸端にナット34,35をねじ込んでいる。
【0023】座受板28の両側片に肘当フレーム36が
設けられ、該フレーム36は鋼管を略平行四辺形状に屈
曲し、その両端部を上記両側片に固定し、かつその大半
部を前記後側座板29の外側に立設している。肘当フレ
ーム36,36の上部は水平に形成され、その上部周面
に肘当37を前後に移動可能に取付けている。
【0024】肘当37は略矩形断面の木製の板材で構成
され、その下面にガイド溝38を軸方向に沿って形成
し、該溝38にガイドレール39をビス止めしている。
ガイドレール39は鋼板を断面略逆U字形状に形成し、
その両側縁を斜め内側に屈曲してガイドエッヂ40を形
成し、該エッヂ40の内側のロックプレート41に対し
摺動可能に係合している。
【0025】ロックプレート41は肘当フレーム36の
周面に溶着され、これは鋼板を略U字形断面形に形成
し、その両側縁部をガイド溝38とガイドエッヂ40と
に係合可能に配置している。ロックプレート41の凹部
中央にナット42が溶着され、該ナット42にロックボ
ルト43が調整自在にねじ込まれている。
【0026】ロックボルト43は肘当フレーム36内を
直交して配置され、その下端部に設けたロックレバー4
4を介して回動可能にされ、常時はロックボルト43の
上端部をガイドレール39から離間して肘当37の移動
を許容し、一方、ロック時にはロックボルト43の上端
部をガイドレール39に当接し、肘当37の移動を拘束
可能にしている。
【0027】この他、図中45は肘当フレーム36,3
6の後端部間にビス46を介して立設した背板で、その
直下にアクチュエータ24の駆動用電源47が配置され
ている。48は肘当37の前端部に設けた球形のグリッ
プで、使用者49の掌で握り可能にされている。51は
テーブルまたは机で、52はその脚、53はその下枠で
ある。
【0028】このように構成した椅子は、前側座板8を
定位置に昇降不能に設け、後側座板29のみをリンク
9,10を介して昇降可能に設けたから、 従来のように
前後側座板をリンク機構を介して昇降させるものに比べ
て、構造が簡潔になり、その分リンク9,10および後
側座板29の作動が円滑になる。
【0029】上記椅子は常時はアクチュエータ24が駆
動を停止し、作動アーム23が伸長状態に置かれて、ブ
ラケット21の下端部を前方へ押し出し、該ブラケット
21と一体のリンク10が後方へ転倒し、座受板28が
下方へ引き寄せられ、これにリンク9が同動して後方へ
転倒し、後側座板29が前側座板8と同一面上の前上が
り状態に置かれる。
【0030】その際、ロックボルト43の上端部がガイ
ドレール39に当接して、該レール39と一体の肘当3
7が拘束され、図1の実線位置に置かれる。この状況は
図5のようである。このような状況の下で使用者49が
椅子に着座する場合は、椅子の前方に立って前後側座板
8,29上へゆっくり着座すればよい。
【0031】この場合、操作スイッチ(図示略)を介し
てアクチュエータ24を駆動し、作動ア−ム23を縮小
させてリンク9,10を起立し、後側座板29を上昇さ
せるそして、後側座板29の前方に立ち、グリップ48
を掴みながらゆっくり後側座板29上に腰掛け後、アク
チュエータ24を逆転駆動し、作動ア−ム23を伸長さ
せてリンク9,10を後方へ転倒し、後側座板29を下
降させて着座することも可能である。その際、後側座板
29は終始前上がり状態で下方へ平行移動するから、移
動時の不安感がなく、安定した姿勢で着座し得る。
【0032】着座後、事務や食事等でテーブル51や机
等を使用する場合は、肘当37を前後方向へ移動調整す
る。この場合はロックレバー44を保持し、これを回動
してロックボルト43を緩め、その上端部をガイドレー
ル39から引き離して該レール39の拘束を解除する。
この状況は図4のようである。
【0033】このような状況の下で肘当37を保持し、
これを例えば後方へ押し動かすと、肘当37と一体のガ
イドレール39がロックプレート41に沿って移動し、
これが所定位置移動したところで、ロックレバー44を
保持し、これを回動してロックボルト43をねじ込み、
その上端部をガイドレール39に当接し、肘当37の調
整位置を拘束する。
【0034】上記調整後の状況は図1の仮想線のよう
で、肘当37の後端部部が背板45の後方へ突出し、そ
の前端部が後側座板29の前端部上方へ位置している。
そこで、上記椅子をテーブル51側へ移動させると、椅
子は肘当37の前端部が下枠53に当接したところで停
止する。
【0035】この状況は図7のようで椅子は調整前の肘
当37の位置に比べて、肘当37の調整変位分テーブル
51側へ移動し、使用者49の体形やテーブル51の形
状寸法に応じて、最適な使用状態を得られる。したがっ
て、使用者49の上半身がテーブル51に十分接近し、
手指や腕がテーブル51上で充分動かせる状況が形成さ
れ、テーブル51上での事務や食事を遜色なく行なえ
る。
【0036】次に椅子を離座する場合は、手元の操作ス
イッチ(図示略)を介してアクチュエータ24を駆動
し、作動アーム23を縮小させてブラケット21の下端
部を後方へ引き、リンク10を起立させて座受板28を
上昇させ、これにリンク9を同動させて起立し、後側座
板29を上昇させる。
【0037】この場合、後側座板29は始終前上がりの
状態を維持しながら上方へ平行移動するから、使用者4
9は例えば背板45に凭れながら、安定した姿勢で離座
態勢へ移行する。
【0038】そして、後側座板29の前端部が前側座板
29の前端部の略直上に移動し、後側座板29が最高位
置に到達したところで、操作スイッチ(図示略)をOF
Fし、当該位置を保持させる。この状況は図2および図
6の仮想線のようで、使用者49の離座態勢が整えられ
る。
【0039】この後、使用者49はグリップ48を掴み
ながらゆっくり起立し後側座板29から離座する。その
際、前述の要領で予め肘当37を前方へ移動し、グリッ
プ48をより前方へ移動させて置けば、移動前のグリッ
プ48位置に比べて、離座時に大きな瞬発力を得られ、
容易かつ速やかに離座し得る。
【0040】この場合、本発明はグリップ48を球形に
形成しているから、従来の杖状のものに比べて把持状態
に方向性がなく、種々の状況での把持を許容し、しかも
全ての手指を使って強固に把持できるから、老人や足腰
の弱い使用者49に好適で確実な離座を促せる。
【0041】図8乃至図19は本発明の他の実施形態を
示し、前述の実施形態と対応する構成部分には同一の符
号を用いている。このうち、図8乃至図11は本発明の
第2の実施形態を示し、この実施形態では支持枠7の下
端部に通孔54を設け、該通孔54,54に枢軸55を
回動自在に支持する。枢軸55の取付け法は、前述と同
様にピンボルトとナットを用いる
【0042】前記枢軸55の周面に一対のストッパ56
を固定し、該ストッパ56は鋼管を略ヘ字形状に折曲
し、その基端部を前記枢軸55に溶着し、先端部に高摩
擦作用を呈するゴム脚57を装着している。
【0043】ストッパ56の基端部にカムプレート58
を溶着し、該プレート58の上端に凹状湾曲面状のガイ
ドカム59を形成し、該カム59に前記枢軸22を滑動
可能に収容している。なお、この実施形態のアクチュエ
ータ24、リンク9,10、後側座板29の作動は、前
述の実施形態と同様である。
【0044】この実施形態はストッパ56に特徴を有す
るので、ストッパ56の作動を中心に以下に説明する。
この実施形態の椅子は、常時はアクチュエータ24が駆
動を停止し、作動アーム23が伸長状態に置かれて、ブ
ラケット21の下端部を前方へ押し出し、該ブラケット
21と一体のリンク10が後方へ転倒し、座受板28が
下方へ引き寄せられ、これにリンク9が同動して後方へ
転倒し、後側座板29が前側座板8と同一面上の前上が
り状態に置かれる。
【0045】その際、枢軸22はガイドカム59の前
部、換言すれば前記カム59の最下位置に位置し、当該
部を前方へ押し付け、この押圧力による枢軸55を中心
とするモーメントが、ストッパ56の自重による枢軸5
5を中心とするモーメントに打ち勝ち、ストッパ56の
基端部側が略水平に位置して、先端部のゴム脚57が床
面3の上方に位置している。したがって、ストッパ56
によるストッパ作用が解除され、キャスター2による移
動が可能になる。この状況は図8のようである。
【0046】このような状況から老人等の足腰の弱い使
用者49が椅子に着座する場合、手元の操作スイッチ
(図示略)を介してアクチュエータ24を駆動し、作動
アーム23を縮小させてブラケット21の下端部を後方
へ引き、これに連動するリンク10を起立させて座受板
28を上昇させ、かつこれにリンク9を同動させて起立
させ、後側座板29を上昇させる。
【0047】その際、作動アーム23の縮小に伴なっ
て、枢軸22がガイドカム59上を後方へ移動し、カム
プレート58に対する前方への押圧力を解除する。この
結果、上記押圧力による前記モーメントが消失し、スト
ッパ56,56が枢軸55を中心に下向きに回動し、ゴ
ム脚57が床面3に接地する。この状況はアクチュエー
タ24の駆動開始直後に形成され、ストッパ56による
ストッパ機能が開始される。
【0048】そして、この後作動アーム23が更に縮小
し、枢軸22がガイドカム59上を後方へ移動すると、
上記カム59のカムリフト分ストッパ56にモーメント
を形成し、その分ゴム脚57を床面3に押し付け、椅子
の移動を制動する。
【0049】この後、枢軸22がガイドカム59の最後
方位置へ移動し、後側座板29の前端部が前側座板29
の前端部の略直上に移動し、後側座板29が最高位置に
到達したところで、操作スイッチ(図示略)をOFF
し、当該位置を保持させる。この状況は図9のようで使
用者49の着座態勢が整えられる。
【0050】この後、使用者49が後側座板29の前方
に立ち、グリップ48を掴みながらゆっくり後側座板2
9上に腰掛ける。その際、椅子はストッパ56によって
キャスター2による移動を阻止されているから安定し、
従来のように上記腰掛け時に椅子が移動し、使用者49
がよろけたり転倒する事故を未然に防止し、安心して腰
掛けられる。
【0051】この後、操作スイッチ(図示略)を介しア
クチュエータ24を逆転駆動し、作動ア−ム23を伸長
させてリンク9,10を後方へ転倒し、後側座板29を
下降させて前側座板8と同一面上に移動させ、これらに
着座する。その際、後側座板29は終始前上がり状態で
下方へ平行移動するから、移動時の不安感がなく、安定
した姿勢で着座し得る。
【0052】一方、作動ア−ム23の伸長に伴い、枢軸
22がガイドカム59上を前方へ移動すると、カムリフ
トによる前記モーメントが次第に消失し、枢軸22がガ
イドカム59の前端部に到達し、当該部を前方へ押圧す
るようになると、この押圧力による枢軸55を中心とす
るモーメントが、ストッパ56の自重による枢軸55を
中心とするモーメントに打ち勝つ。
【0053】このため、ストッパ56が枢軸55を中心
に上向きに回動し、ゴム脚57が床面3から離れて前記
ストッパ作用を解除する。したがって、この後キャスタ
ー2による椅子の移動が可能になる。この状況は図8の
ようである。
【0054】次に上記椅子を離座する場合は、手元の操
作スイッチ(図示略)を介してアクチュエータ24を駆
動し、作動アーム23を縮小させてブラケット21の下
端部を後方へ引き、これに連動するリンク10を起立さ
せて座受板28を上昇させ、かつこれにリンク9を同動
させて起立させ、後側座板29を上昇させる。
【0055】その際、作動アーム23の縮小に伴なっ
て、枢軸22がガイドカム59上を後方へ移動し、カム
プレート58に対する前方への押圧力を解除する。この
結果、上記押圧力による前記モーメントが消失し、スト
ッパ56,56が枢軸55を中心に下向きに回動し、ゴ
ム脚57が床面3に接地する。この状況はアクチュエー
タ24の駆動開始直後に形成され、ストッパ56による
ストッパ機能が開始される。
【0056】この後、作動アーム23が更に縮小し、枢
軸22がガイドカム59上を後方へ移動すると、上記カ
ム59のカムリフト分ストッパ56にモーメントを形成
し、その分ゴム脚57を床面3に押し付け、椅子の移動
を制動する。
【0057】そして、枢軸22がガイドカム59の最後
方位置へ移動し、後側座板29の前端部が前側座板29
の前端部の略直上に移動し、後側座板29が最高位置に
到達したところで、操作スイッチ(図示略)をOFF
し、当該位置を保持させる。この状況は図9のようで使
用者49の離座態勢が整えられる。
【0058】したがって、この後、使用者49がグリッ
プ48を掴みながらゆっくり起立する。その際、椅子は
ストッパ56によってキャスター2による移動を阻止さ
れているから安定し、従来のように上記離座時に椅子が
移動し、使用者49がよろけたり転倒する事故を未然に
防止し、安心して離座し得る。
【0059】このようにこの実施形態は、椅子の離座お
よび着座時にストッパ56によって椅子を安定させ、 老
人等の足腰の弱い使用者49の離座および着座を援助
し、その安全性を確保している。しかも、上記ストッパ
56によるストッパ作用は、椅子の離座および着座時に
符合して自動的に機能し、離座および着座時以外は上記
ストッパ作用を自動的に解除して、キャスター2による
椅子の移動を可能にしたから、人手を煩わさず使用上の
利便性が向上する。
【0060】図12乃至図19は本発明の第3の実施形
態を示し、この実施形態ではストッパ機構の別の形態を
提案している。すなわち、前側補強枠5に一対の支持片
60を後方に突設し、該支持片60にピンボルト61お
よびナット62を介して、ストップレバー63を上下方
向に回動可能に連結している。
【0061】ストップレバー63は略逆L字形状に形成
され、その上端部にブレーキワイヤ64の一端部を、ピ
ンボルト65およびナット66を介して回動可能に連結
している。ストップレバー63の上部は前記枢軸22の
回動域に係合可能に配置され、該軸22の係合を介して
回動可能にされている。
【0062】ブレーキワイヤ64の他端部は、後部側の
キャスター2直上のキャスターブラケット67に導か
れ、該ワイヤ64の端部に揺動ピン68が揺動自在に突
設されている。上記ピン68はキャスターブラケット6
7に付設した支持板69に揺動自在に支持され、該ピン
68にストッパ70が上下方向に揺動可能に掛け止めら
れている。
【0063】ストッパ70は鋼板を略L字形状に屈曲し
て形成され、その屈曲部に枢軸管71が溶着され、該管
71にキャスターブラケット67の外側からピン72が
差し込まれ、該管71を介して上下方向に回動可能に支
持されている。
【0064】前記ストッパ70と支持板69との間にス
プリング73が介挿され、該スプリング73を介してス
トッパ70を後方かつ斜め下向きに付勢している。スト
ッパ70の一端は直角に屈曲され、該屈曲片74を前記
キャスター2の周面に圧接可能にしている。この場合、
後部側のキャスター2の周面を若干柔軟な材質で構成
し、屈曲片74による食い込み、つまり制動作用を向上
させることが望ましい。
【0065】この他、図中75はキャスター2をキャス
ターブラケット67に回転自在に支持する軸、76はブ
レーキワイヤ64の中間部を支持する取付ステーで、補
強枠4の内面に取付けている。
【0066】この実施形態の椅子は、常時はアクチュエ
ータ24が駆動を停止し、作動アーム23が伸長状態に
置かれて、ブラケット21の下端部を前方へ押し出し、
該ブラケット21と一体のリンク10が後方へ転倒し、
座受板28が下方へ引き寄せられ、これにリンク9が同
動して後方へ転倒し、後側座板29が前側座板8と同一
面上の前上がり状態に置かれる。この状況は図12のよ
うである。
【0067】その際、ブラケット21に同動して枢軸2
2が前方へ移動し、該軸22がストップレバー63に係
合して、該レバー63をピンボルト61を中心に回動さ
せ、ブレーキワイヤ64の前端部を前方へ引き動かす。
この状況は図16のようである。
【0068】このため、ブレーキワイヤ64の他端部で
スプリング73が押し縮められ、ストッパ70が枢軸管
71を中心に上向きに回動して、屈曲片74がキャスタ
ー2の直上へ移動する。この状況は図17のようであ
る。したがって、ストッパ70によるストッパ作用が解
除され、キャスター2による椅子の移動が可能になる。
【0069】このような状況から老人等の足腰の弱い使
用者49が椅子に着座する場合は、手元の操作スイッチ
(図示略)を介してアクチュエータ24を駆動し、作動
アーム23を縮小させてブラケット21の下端部を後方
へ引き、これに連動するリンク10を起立させて座受板
28を上昇させ、かつこれにリンク9を同動させて起立
し、後側座板29を上昇させる。この状況は図13のよ
うである。
【0070】その際、ブラケット21に同動して枢軸2
2が後方へ移動し、該軸22がストップレバー63から
後退して、それらの係合を解除する。このため、ブレー
キワイヤ64がスプリング73の弾性によって後方へ引
き動かされ、ストップレバー63が枢軸61を中心に回
動する。この状況は図18のようである。
【0071】このため、ブレーキワイヤ64の他端部で
スプリング73が伸長し、ストッパ70が枢軸管71を
中心に下向きに回動して、屈曲片74がキャスター2の
周面に係合し圧接する。この状況は図19のようであ
る。したがって、ストッパ70によるストッパ作用が機
能し、キャスター2の回転を阻止する。
【0072】この後、枢軸22が最後方位置へ移動し、
後側座板29の前端部が前側座板29の前端部の略直上
に移動し、後側座板29が最高位置に到達したところ
で、操作スイッチ(図示略)をOFFし、当該位置を保
持させる。この状況は図13のようで使用者49の着座
態勢が整えられる。
【0073】この後、使用者49が後側座板29の前方
に立ち、グリップ48を掴みながらゆっくり後側座板2
9上に腰掛ける。その際、椅子はストッパ70によって
キャスター2の回転を阻止しているから安定し、従来の
ように上記腰掛け時に椅子が移動し、使用者49がよろ
けたり転倒する事故を未然に防止し、安心して腰掛けら
れる。
【0074】この後、操作スイッチ(図示略)を介しア
クチュエータ24を逆転駆動し、作動ア−ム23を伸長
させてリンク9,10を後方へ転倒し、後側座板29を
下降させて前側座板8と同一面上に移動させ、これらに
着座可能になる。その際、後側座板29は終始前上がり
状態で下方へ平行移動するから、移動時の不安感がな
く、安定した姿勢で着座し得る。
【0075】一方、作動ア−ム23の伸長に伴い、枢軸
22が前方へ移動してストップレバー63に係合し、該
レバー63を枢軸61を中心に回動させる。この結果、
ブレーキワイヤ64が前方へ引き動かされ、該ワイヤ6
4の他端部でスプリング73が押し縮められて、ストッ
パ70が枢軸管71を中心に上向きに回動し、屈曲片7
4がキャスター2の周面から離れて直上へ移動する。こ
の状況は図17のようである。したがって、ストッパ7
0によるストッパ作用が解除され、キャスター2による
椅子の移動が可能になる。
【0076】次に上記椅子を離座する場合は、手元の操
作スイッチ(図示略)を介してアクチュエータ24を駆
動し、作動アーム23を縮小させてブラケット21の下
端部を後方へ引き、これに連動するリンク10を起立さ
せて座受板28を上昇させ、かつこれにリンク9を同動
させて起立し、後側座板29を上昇させる。
【0077】その際、作動アーム23の縮小に伴なって
枢軸22が後方へ移動し、該軸22がストップレバー6
3から後退して、それらの係合を解除する。このため、
ブレーキワイヤ64がスプリング73の弾性によって後
方へ引き動かされ、ストップレバー63が枢軸61を中
心に回動する。この状況は図18のようである。
【0078】このため、ブレーキワイヤ64の他端部で
スプリング73が伸長し、ストッパ70が枢軸管71を
中心に下向きに回動して、屈曲片74がキャスター2の
周面に係合し圧接する。この状況は図19のようであ
る。したがって、ストッパ70によるストッパ作用が機
能し、キャスター2の回転を阻止する。
【0079】この後、枢軸22が最後方位置へ移動し、
後側座板29の前端部が前側座板29の前端部の略直上
に移動し、後側座板29が最高位置に到達したところ
で、操作スイッチ(図示略)をOFFし、当該位置を保
持させる。この状況は図13のようで使用者49の離座
態勢が整えられる。
【0080】この後、使用者49がグリップ48を掴み
ながら、後側座板29からゆっくり起立上する。その
際、椅子はストッパ70によってキャスター2の回転を
阻止しているから安定し、従来のように上記腰掛け時に
椅子が移動し、使用者49がよろけたり転倒する事故を
未然に防止し、安心して離座し得る。
【0081】このようにこの実施形態は、第2実施形態
同様に椅子の離座および着座時にストッパ70によって
椅子を安定させ、 老人等の足腰の弱い使用者49の離座
および着座を援助し、その安全性を確保する。しかも、
上記ストッパ56によるストッパ作用は、椅子の離座お
よび着座時に符合して自動的に機能し、離座および着座
時以外は上記ストッパ作用を自動的に解除して、キャス
ター2による椅子の移動を可能にしたから、人手を煩わ
さず使用上の利便性が向上する。
【0082】また、この実施形態は椅子の移動を阻止手
段として、ストッパ70をキャスター2周面に押し付け
ているから、ストッパ56を床面3に押し付ける第2の
実施形態に比べて、床面3の状況に関係なく所期の作用
効果を確実に得られ、しかもキャスターブラケット67
を介して主要部を隠蔽しているから、第2の実施形態に
比べて体裁が良い。
【0083】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明は、前側座
板を定位置に昇降不能に設置し、該前側座板の座面を後
側座板の最下位置における座面と略同一面上に配置する
とともに、後側座板のみを前記リンクに連動して昇降か
つ平行移動可能にし、該後側座板の最上位置の前端部を
前側座板の前端部の略直上に位置付けたから、前後側座
板をリンク機構を介して昇降させる従来のものに比べ
て、構成が簡潔になり、その分作動の円滑化を図れると
ともに、離座および着座を木目細かく援助し、これを安
心かつ安全に行なうことができる。
【0084】請求項2の発明は、前後側座板の上方に肘
当を設け、該肘当を前後方向へ移動可能にしたから、そ
の前方移動時に円滑かつ容易な離座態勢を促し、後方移
動時に椅子を可及的にテーブル等に近接移動させ、肘当
の前端部とテーブル等の当接に伴う使用上の不具合を解
消して、テーブル等の使用による事務や食事を遜色なく
行なうことができる。請求項3の発明は、肘当の移動位
置を調整可能にしたから、使用者の体形やテーブル等の
形状寸法に応じて、最適な使用状態を得られる効果があ
る。
【0085】請求項4の発明は、前後肘当の前端部にグ
リップを設けたから、離座および着座を援助し、これを
容易に行なうことができる。
【0086】請求項5の発明は、グリップを略球形に形
成したから、グリップの把持を種々の方向から可能に
し、その把持を強固かつ確実に行なえ、離座および着座
を安心かつ安全に行なうことができる。請求項6の発明
は、前後側座板を始終僅かな前上がり状態に設定したか
ら、離座および着座時の前のめり状態を防止し、安心か
つ安全に離座および着座することができる。
【0087】請求項7の発明は、リンクの一方の枢軸に
ブラケットを突設し、該ブラケットに作動アームの先端
部を回動可能に連結する一方、前記座板の下方に複数の
ストッパを上下方向へ同期回動可能に設け、該ストッパ
の先端部を床面に接地可能に設け、かつ前記ストッパの
基端部にカムプレートを設け、該プレートのガイドカム
に前記作動アームの枢軸を移動可能に収容し、該枢軸の
作動に連動して前記ストッパを上下方向へ回動可能にし
たから、ストッパによるストッパ作用を機能させること
ができる。
【0088】請求項8の発明は、後側座板の最下位置移
動時に、前記ストッパの先端部を床面の直上に位置付け
たから、そのストッパ作用を解除し、例えば付設のキャ
スターによる椅子の移動を可能にすることができる。請
求項9の発明は、後側座板の少なくとも最上位置移動時
に、前記ストッパの先端部を床面に接地可能にしたか
ら、そのストッパ作用を機能させて椅子の移動を防止
し、着座および離座を安心かつ安全に行なうことがで
き、特にこの効果は、足腰の不自由者や老人等に好適な
効果がある。
【0089】請求項10の発明は、リンクの一方の枢軸
にブラケットを突設し、該ブラケットに前記作動アーム
の先端部を回動可能に連結する一方、前記座板の下方に
ストップレバーを上下方向へ回動可能に設け、該レバー
を前記作動アームの枢軸の回動域に係脱可能に設け、前
記ストップレバーの一端部にブレーキワイヤを連結する
とともに、上記ブレーキワイヤの他端部をストッパに連
係し、該ストッパをキャスターの直上に上下方向へ回動
可能に設け、該ストッパの一端部をキャスター周面に係
脱可能に配置したから、ストッパの係合時にキャスター
の回転を阻止し、椅子の移動を防止するとともに、スト
ッパの係合解除時にキャスターの回転を可能にし、椅子
を移動させることができる。
【0090】請求項11の発明は、後側座板の最下位置
移動時に、前記ストッパの先端部をキャスター周面から
離間させたから、キャスターの回転を可能にし、椅子の
移動を可能にすることができる。請求項12の発明は、
後側座板の少なくとも最上位置移動時に、前記ストッパ
の先端部をキャスター周面に係合可能にしたから、キャ
スターの回転を阻止し椅子の移動を防止して、着座およ
び離座を安心かつ安全に行なうことができ、特にこの効
果は、足腰の不自由者や老人等に好適な効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す正面図で、通常着座
時における後側座板の最下位置状態を示している。
【図2】本発明の実施の形態を示す正面図で、離座およ
び着座開始時における後側座板の最上位置状態を示して
いる。
【図3】本発明の主要部を分解して示す斜視図である。
【図4】図3のA―A線に沿う断面図で、本発明に適用
した肘当の移動調整可能な状況を示している。
【図5】本発明に適用した肘当のロック状態を示してい
る。
【図6】本発明の使用状態を示す正面図で、使用者の着
座および離座時の状況を示している。
【図7】本発明の使用状態を示す正面図で、肘当の後方
移動調整後の使用状況を示している。
【図8】本発明の第2の実施形態を示す正面図で、後側
座板の最下位置時におけるストッパのストッパ解除状態
を示している。
【図9】上記第2の実施形態の別の使用形態を示す正面
図で、離座および着座開始時における後側座板の最上位
置状態を示している。
【図10】上記第2の実施形態に適用したストッパの組
み付け状況を示す斜視図である。
【図11】図10の要部を分解し拡大して示す斜視図で
ある。
【図12】本発明の第3の実施形態を示す正面図で、後
側座板の最下位置時におけるストッパのストッパ解除状
態を示している。
【図13】上記第3の実施形態に別の使用形態を示す正
面図で、離座および着座開始時における後側座板の最上
位置状態を示している。
【図14】上記第3の実施形態の要部を示す斜視図で、
ストッパの組付け状態を示している。
【図15】上記第3の実施形態の要部を分解して示す斜
視図で、ストッパの組付け状態を示している。
【図16】上記第3の実施形態に適用したストッパの作
動状況の要部を示す正面図で、ストッパ解除時における
ストップレバー周辺の作動状態を示している。
【図17】上記第3の実施形態に適用したストッパの作
動状況の要部を示す正面図で、ストッパ解除時における
ストッパの作動状態を示している。
【図18】上記第3の実施形態に適用したストッパの作
動状況の要部を示す正面図で、ストッパ作用時における
ストップレバー周辺の作動状態を示している。
【図19】上記第3の実施形態に適用したストッパの作
動状況の要部を示す正面図で、ストッパ作用時における
ストッパの作動状態を示している。
【符号の説明】
2 キャスター 3 床面 8 前側座板 9,10 リンク 13,22 枢軸 21 ブラケット 23 作動アーム 24 アクチュエータ 29 後側座板 37 肘当 48 グリップ 56,70 ストッパ 58 カムプレート 59 ガイドカム 63 ストップレバー 64 ブレーキワイヤ

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 伸縮可能な作動アームを有するアクチュ
    エータと、該作動アームに連動して前後方向に起倒可能
    なリンクと、着座可能な前後一対の座板と、少なくとも
    後側座板を前記リンクに連動して昇降可能にした椅子に
    おいて、前記前側座板を定位置に昇降不能に設置し、該
    前側座板の座面を後側座板の最下位置における座面と略
    同一面上に配置するとともに、後側座板のみを前記リン
    クに連動して昇降かつ平行移動可能にし、該後側座板の
    最上位置の前端部を前側座板の前端部の略直上に位置付
    けたことを特徴とする椅子。
  2. 【請求項2】 前後側座板の上方に肘当を設け、該肘当
    を前後方向へ移動可能にした請求項1記載の椅子。
  3. 【請求項3】 前記肘当の移動位置を調整可能にした請
    求項2記載の椅子。
  4. 【請求項4】 前後肘当の前端部にグリップを設けた請
    求項2記載の椅子。
  5. 【請求項5】 前記グリップが略球形である請求項4記
    載のテーブル。
  6. 【請求項6】 前記前後側座板を始終僅かな前上がり状
    態に設定した請求項1記載の椅子。
  7. 【請求項7】 前記リンクの一方の枢軸にブラケットを
    突設し、該ブラケットに前記作動アームの先端部を回動
    可能に連結する一方、前記座板の下方に複数のストッパ
    を上下方向へ同期回動可能に設け、該ストッパの先端部
    を床面に接地可能に設け、かつ前記ストッパの基端部に
    カムプレートを設け、該プレートのガイドカムに前記作
    動アームの枢軸を移動可能に収容し、該枢軸の作動に連
    動して前記ストッパを上下方向へ回動可能にした請求項
    1記載の椅子。
  8. 【請求項8】 前記後側座板の最下位置移動時に、前記
    ストッパの先端部を床面の直上に位置付けた請求項7記
    載の椅子。
  9. 【請求項9】 前記後側座板の少なくとも最上位置移動
    時に、前記ストッパの先端部を床面に接地可能にした請
    求項1記載の椅子。
  10. 【請求項10】 前記リンクの一方の枢軸にブラケット
    を突設し、該ブラケットに前記作動アームの先端部を回
    動可能に連結する一方、前記座板の下方にストップレバ
    ーを上下方向へ回動可能に設け、該レバーを前記作動ア
    ームの枢軸の回動域に係脱可能に設け、前記ストップレ
    バーの一端部にブレーキワイヤを連結するとともに、上
    記ブレーキワイヤの他端部をストッパに連係し、該スト
    ッパをキャスターの直上に上下方向へ回動可能に設け、
    該ストッパの一端部をキャスター周面に係脱可能に配置
    した請求項1記載の椅子。
  11. 【請求項11】 前記後側座板の最下位置移動時に、前
    記ストッパの先端部をキャスター周面から離間させた請
    求項10記載の椅子。
  12. 【請求項12】 前記後側座板の少なくとも最上位置移
    動時に、前記ストッパの先端部をキャスター周面に係合
    可能にした請求項10記載の椅子。
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