JP4509364B2 - インヒビタースイッチ - Google Patents

インヒビタースイッチ Download PDF

Info

Publication number
JP4509364B2
JP4509364B2 JP2000372077A JP2000372077A JP4509364B2 JP 4509364 B2 JP4509364 B2 JP 4509364B2 JP 2000372077 A JP2000372077 A JP 2000372077A JP 2000372077 A JP2000372077 A JP 2000372077A JP 4509364 B2 JP4509364 B2 JP 4509364B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
inhibitor switch
recess
oil
wall
circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2000372077A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002175743A (ja
Inventor
信也 中村
隆志 中沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Niles Co Ltd
Original Assignee
Niles Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Niles Co Ltd filed Critical Niles Co Ltd
Priority to JP2000372077A priority Critical patent/JP4509364B2/ja
Publication of JP2002175743A publication Critical patent/JP2002175743A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4509364B2 publication Critical patent/JP4509364B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H15/00Switches having rectilinearly-movable operating part or parts adapted for actuation in opposite directions, e.g. slide switch
    • H01H15/02Details

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動変速機の変速位置を検出するインヒビタースイッチに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のインヒビタースイッチとしては、例えば特開平10−134672号公報に記載された図14に示すようなものがある。このインヒビタースイッチ201は、極盤203と、該極盤203に対し移動可能な可動盤205とを備えている。極盤203は、基盤207の下面に複数の固定接点209,211,213,215,217を備えている。
【0003】
前記可動盤205には可動接点219が支持されている。可動接点219には複数の接点アーム221が片持ち状に設けられている。各接点アーム221は前記各固定接点209,211,213,215,217に摺動可能に接触している。
【0004】
従って、変速操作によってマニュアルバルブが動作すると、これに連動する可動盤205が移動し、可動接点219の各接点アーム221の接触により複数の固定接点209,211,213,215,217が選択的に導通して変速位置を検出することができる。
【0005】
そして、このようなインヒビタースイッチを自動変速機のオイルが飛散するミッションケース内に配置して使用する場合でも、固定接点209等が基盤207の下面側に配置されているため、オイルが掛かっても固定接点209等の箇所にオイルが溜まるのを抑制することができる。従って、オイル中に導体等の金属粉が混じっていても、固定接点209等の間の絶縁不良を抑制することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のインヒビタースイッチ201では、固定接点209等が基盤207の下面側に位置することを前提としているが、自動変速機の構造によってはミッションケース内に基盤207を立てた状態で、即ち固定接点を基盤の側部に配置するインヒビタースイッチが求められる。
【0007】
かかるインヒビタースイッチでは、極盤203に掛かるオイルが基盤207に形成される肉抜き部等に溜まり込むという問題を招く恐れがある。この肉抜き部等には、製造上、各固定接点に接続された外部接続用の回路体の異なる回路の一部が露出していることがあり、金属粉が混在しているオイルの溜まり込みによって異なる回路の短絡を招く恐れがある。このため、肉抜き部内に露出している回路を樹脂でさらに埋め込む等の工程をさらに必要とし、製造が煩雑になる恐れがあった。
【0008】
本発明は、簡単な構造で、金属粉を含んだオイルの溜まり込みを抑制し、短絡を防止することのできるインヒビタースイッチの提供を課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、複数の固定接点及び該各固定接点に接続された外部接続用の回路体を有する極盤と、前記各固定接点に摺動可能な可動接点を有し前記極盤に対して移動可能な可動盤とを備え、自動変速機のミッションケース内に配置され前記可動接点及び固定接点により前記自動変速機の変速位置を検出するインヒビタースイッチにおいて、前記極盤に、天地方向に沿った奥壁と該奥壁の上下左右を囲んだ囲繞壁とでなる凹部を設け、前記奥壁側に、前記回路体を埋設支持すると共に該回路体の異なる回路の各一部が前記凹部内に露出し、 前記凹部の奥壁下側の囲繞壁に、凹部外へ下降傾斜して凹部内へ入り込んだオイルを排出するための傾斜排出面を設けたことを特徴とする。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1記載のインヒビタースイッチであって、前記傾斜排出面は、他の囲繞壁に形成される傾斜面よりも傾斜角度が大きいことを特徴とする。
【0011】
請求項3の発明は、固定接点、素子、及び該素子を外部接続するための素子回路を有する極盤と、前記固定接点に摺動可能な可動接点を有し前記極盤に対して移動可能な可動盤とを備え、自動変速機のオイルが飛散するミッションケース内に配置され前記可動接点及び固定接点により前記自動変速機の変速位置を検出するインヒビタースイッチにおいて、前記極盤に、天地方向に沿った奥壁と該奥壁の上下左右を囲んだ囲繞壁とでなる素子収容凹部を設け、前記奥壁に、前記素子回路の接続端子を露出させ、前記素子収容凹部内に、前記素子を収容支持すると共に該素子の各端子を前記素子回路の各接続端子に接続し、前記素子収容凹部の奥壁下側の囲繞壁に、前記素子収容凹部外へ下降傾斜して素子収容凹部内へ入り込んだオイルを排出するための傾斜排出面を設けたことを特徴とする。
【0012】
請求項4の発明は、請求項3記載のインヒビタースイッチであって、前記素子収容凹部の下側の囲繞壁に、前記素子を乗せて支持する突部を設けたことを特徴とする。
【0013】
請求項5の発明は、請求項4記載のインヒビタースイッチであって、前記突部は、上面が前記傾斜排出面と同方向に傾斜していることを特徴とする。
【0014】
【発明の効果】
請求項1の発明では、複数の固定接点及び該各固定接点に接続された外部接続用の回路体を有する極盤と、前記各固定接点に摺動可能に接触する複数の可動接点を有し、前記極盤に対して移動可能な可動盤とを備え、自動変速機のミッションケース内に配置され前記可動接点及び固定接点により前記自動変速機の変速位置を検出することができる。
【0015】
そして、前記極盤に、天地方向に沿った奥壁と該奥壁の上下左右を囲んだ囲繞壁とでなる凹部を設けているため、極盤の剛性を高めながら軽量化を図ることができる。又、凹部の奥壁側に外部接続用の回路体が埋設支持されると共に、該回路体の異なる回路の各一部が前記凹部内へ露出しているため、製造時に露出している部分で回路体を治具などによって位置決めることにより奥壁側に正確に埋設支持させることができる。
しかも、前記凹部の奥壁下側の囲繞壁に凹部外へ下降傾斜して凹部内へ入り込んだオイルを排出するための傾斜排出面を設けたため、ミッションケース内で極盤にオイルが掛かり、前記凹部内へオイルが入り込んでも、傾斜排出面によってオイルが凹部外へ排出されることになり、金属粉を含んだオイルの溜まり込みで凹部内に露出する異なる回路の一部が短絡することを抑制できる。従って、自動変速機の変速位置を正確に検出することができる。
【0016】
請求項2の発明では、請求項1の発明の効果に加え、傾斜排出面は他の囲繞壁に形成される傾斜面よりも傾斜角度が大きいため、凹部内へ入り込んだオイルを凹部外へ確実に排出することができる。
【0017】
請求項3の発明では、固定接点、素子、及び該素子を外部接続するための素子回路体を有する極盤と、前記固定接点に摺動可能な可動接点を有し前記極盤に対して移動可能な可動盤とを備え、自動変速機のミッションケース内に配置され前記可動接点及び固定接点により前記自動変速機の変速位置を検出することができる。
【0018】
そして、前記極盤に、天地方向に沿った奥壁と該奥壁の上下左右を囲んだ囲繞壁とでなる素子収容凹部を設け、前記奥壁に、前記素子回路の接続端子を露出させ、前記素子収容凹部内に、前記素子を収容支持すると共に該素子の各端子を前記素子
回路の各接続端子に接続しているため、組付時等に素子収容凹部内に支持された素子を素子収容凹部により外力から保護することができると共に、上方から流れ落ちるオイルが直接素子に掛からないようにすることができる。
【0019】
しかも、素子収容凹部の奥壁下側の囲繞壁に前記素子収容凹部外へ下降傾斜して素子収容凹部内へ入り込んだオイルを排出するための傾斜排出面を設けたため、自動変速機のオイルが飛散して素子収容凹部内へ入り込んでも傾斜排出面によって素子収容凹部外へ確実に排出することができる。このため金属粉を含んだオイルによって素子回路体の各接続端子等が短絡するのを抑制し、素子の確実な動作を可能とする。
【0020】
請求項4の発明では、請求項3の発明の効果に加え、前記素子収容凹部の下側の囲繞壁に前記素子を乗せて支持する突部を設けたため、素子収容凹部内に入り込んだオイルは突部の両側から傾斜排出面によって素子収容凹部外へ確実に排出することができる。従って、素子収容凹部内へのオイルの溜まりを抑制し、素子回路体の接続端子等の短絡をより確実に抑制することができる。
【0021】
請求項5の発明では、請求項4の発明の効果に加え、前記突部は上面が前記傾斜排出面と同方向に傾斜しているため、素子収容凹部内に入り込んだオイルは突部の上面によっても素子収容凹部外へ排出することができ、素子収容凹部内へのオイルの溜まりをより確実に抑制し、素子回路体の接続端子等の短絡をより確実に抑制することができる。又、突部の上面の傾斜によって、素子を組み付ける時に素子の組付ガイドを行うことができ、素子の組付けを容易に行わせることが可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施形態を適用したインヒビタースイッチ1の斜視図を示している。このインヒビタースイッチ1は、自動変速機のオイルが飛散するミッションケース内に配置され、可動接点による固定接点の選択的な導通により自動変速機の変速位置を検出するものである。このインヒビタースイッチ1は、極盤3と可動盤5とブラケット一体の金属製のケース7とから概ね構成されている。
【0023】
前記極盤3は、ミッションケース内に縦方向に沿って配置される構成となっており、前記ケース7に加締めて取り付けられている。前記可動盤5は、前記極盤3とケース7との間に配置され、矢印A方向に往復移動可能に配置されている。可動盤5には駆動ピン9が突設され、ケース7の矢印A方向に長い穴11から突出している。この駆動ピン9は、自動変速機の図外のマニュアルバルブに連結されている。
【0024】
前記極盤3は、例えば図2,図3のようになっている。図2は極盤3の正面図であり、図3は図2のSB−SB矢視における断面図である。この図2,図3のように、極盤3の基盤13は樹脂で形成され、縦方向に沿って配置されている。この基盤13の下部側に、複数の溝15,17,19,21,23が前記矢印A方向に沿って設けられている。この溝15,17,19,21,23は、図2紙面直交方向の比較的浅い凹状に形成され、この溝15,17,19,21,23の奥側の面に固定接点S2,VB,S4,S1,S3が取り付けられている。
【0025】
前記固定接点VBは常時接続のコモン接点であり、溝17に沿って長く形成されている。他の固定接点S2,S4,S1,S3は、選択的な導通のため、それぞれ所定の長さに設定されている。
【0026】
前記各固定接点S2,VB,S4,S1,S3には、図3で示す外部接続用の回路体25が一体に接続されており、該回路体25の外部接続端子26が図2のように基盤13の上部に配置されている。
【0027】
前記回路体25は、樹脂の基盤13に対しインサート成形によって埋設支持されている。又、基盤13には、図3のように前記回路体25に併設される形態で外部接続用の他の回路体27も埋設支持さている。この回路体27は後述する素子である温度センサの素子回路を含んでいる。この他の回路体27の外部接続端子28も前記外部接続端子26と同様に基盤13の上部側に配置されている。
【0028】
前記基盤13には、図2、図3のように肉抜きのための凹部29,31,33,35,37,39,41,43,45,47,49,51,53,55,57等が設けられている。これら凹部29,31,33,35,37,39,41,43,45,47,49,51,53,55,57等は縦方向の奥壁を上下左右の囲繞壁で囲んだ構成となっている。各凹部29等には、傾斜排出面61が設けられている。前記基盤13には、図2の前記固定接点S3(左側)等の背面側において素子収容凹部83が設けられている。
【0029】
前記各凹部29,31,33,35,37,39,41,43,45,47,49,51,53,55,57,59を、図4の拡大図で更に説明する。前記各凹部29,31,33,35,37,39,41,43,45,47,49,51,53,55,57,59は、若干の形状は異なるが基本構成はほぼ同様であり、主に凹部29を代表してその説明を行う。
【0030】
前記凹部29は、図4のように縦方向の奥壁63を上下左右の囲繞壁65,67,69,71で囲むことによって構成されている。この奥壁63側に前記のように回路体25,27(図3)が埋設支持されている。奥壁63には、前記回路体25の異なる回路73,75,77が凹部29内へ露出している。他の凹部、例えば凹部33においては、前記回路体27の異なる回路の一部79,81が露出している。その他の凹部31,35,37,39,41,43,45,47,49,51,53,55,57,59においても同様に回路体25又は27の異なる回路の各一部が露出した構成となっている。前記凹部29等の下側の囲繞壁67に前記傾斜排出面61が設けられている。なお、凹部29の下側の凹部37では、凹部29の囲繞壁67が上側の囲繞壁となり、凹部37の下端が下側の囲繞壁67となる。他の上下の凹部33,39等における囲繞壁の関係も同様である。
【0031】
前記極盤3の基盤13は、前記各凹部29等が存在することによって肉抜き構造となり、軽量化を図りながら剛性を高めることができる。前記のように異なる回路の一部73,75,77,79,81等が凹部29,33等に露出する状態が生ずるのは、製造上の理由であり、該理由は後述する。
【0032】
図5は、前記基盤13の背面側の素子収容凹部83を拡大して示したもので、図5(a)は図3の素子収容凹部83をSC矢視方向から見た正面図であり、図5(b)は図5(a)のSD−SD矢視断面図である。
【0033】
この素子収容凹部83も、縦方向の奥壁85を上下左右の囲繞壁87,89,91,93で囲んだ構成となっている。前記奥壁85には、前記回路体27に含まれる素子回路の接続端子95,97を露出させている。この素子収容凹部83内には、素子として油温センサ99が収容支持されている。油温センサ99の各端子101,103は、前記素子回路の各接続端子95,97に半田付けなどによって接続されている。
【0034】
前記素子収容凹部83の下側の囲繞壁89には、傾斜排出面105が設けられている。この傾斜排出面105は、素子収容凹部83外方向へ下降傾斜し、素子収容凹部83内へ入り込んだオイルを傾斜によって排出するものである。
【0035】
本実施形態においては、素子収容凹部83の下側の囲繞壁89に突部107が設けられている。突部107は前記油温センサ99を乗せて支持するものである。前記突部107の奥側の下面109は、油温センサ99を載置できるようにほぼ水平に形成され、突部107の奥側の縦面111はほぼ垂直に立ち上げられている。従って、下面109,縦面111によって油温センサ99を確実に支持することができる。又、突部107の前側の面113は前記傾斜排出面105と同方向に傾斜設定されている。本実施形態において、面113の傾斜は傾斜排出面105よりも若干傾斜角度が大きく設定されている。
【0036】
前記突部107の上部には、上突部115が設けられ、油温センサ99を上方から位置規制している。上突部115の前側の下面117は素子収容凹部外方向へ上昇傾斜している。従って、突部107の面113の傾斜と上突部115の面117の傾斜とによって油温センサ99を組み付けるときにガイドをすることができ、油温センサ99の組付けを容易に行うことができる。
【0037】
次に、前記のように極盤3の凹部29,33等に異なる回路の一部73,75,77,79,81等が露出する理由について述べる。
【0038】
図3の前記回路体25,27は、前記基盤13に対しインサート成形によって埋設支持されるのであるが、その製造工程において、まず図6,図7のように回路体25,27の回路体半成品25A,27Aを成形する。図6,図7において、外部接続端子26,28等は、若干斜めから見た状態で表している。この回路体半成品25A、27Aは、インサート成形され回路体25,27として完成したあとは切断されている連結部119,121等を含んでいる。即ち、回路体半成品25A,25Aは、連結部119,121等を含んで一体に打ち抜き成形されている。回路体半成品25A,27Aには、インサート成形の際、位置合わせのために治具のピンを差し込む位置決め孔123,125等が複数設けられている。
【0039】
回路体半成品25A,27Aのインサート成形の際には、位置決め孔123を治具の位置決めピンに差込み位置決める。この位置決め状態で回路体半成品25A,27Aを樹脂の基盤13にインサート成形する。インサート成形後に、連結部119,121等は基盤13表面からカッタで切断される。連結部119,121等が切断された後は、図3の奥壁63のVカット部や,図4のように凹部29,33内等に異なる回路の一部73,75,77,79,81として露出することになる。
【0040】
前記可動盤5は、図8,図9のようになっている。可動盤5は樹脂で形成され、前記各固定接点にS2,VB,S4,S1,S3に摺動可能な可動接点127を有している。可動接点127は、ステンレスなどで形成され、固定部129に対し接点アーム131,133,135,137,139が交互に片持ち状に設けられ、いわゆるW型配置の構成となっている。
【0041】
前記可動盤5に対する可動接点127の固定は、可動盤5に固定されたピン141に可動接点127の固定部129を嵌合させ、固定プレート143を固定ピン141に加締めることによって行われている。
【0042】
次に、本発明の実施形態の作用を図10,図11,図12の比較例を参照しながら説明する。図10は図2に対応し、図11は図3に対応し、図12は図5に対応している。従って、対応する構成部分には同符号を付して説明する。
【0043】
まず、図10,図11では、凹部29,33,37等に傾斜排出面は設けられておらず、凹部29,37の下の囲繞壁の上面145,147はほぼ水平となっている。又、図12のように素子収容凹部83の下の囲繞壁89にも傾斜排出面は設けられておらず、その上面149はほぼ水平に設定されている。
【0044】
かかる状態において、自動変速機の作動中に極盤3にオイルがかかると、凹部29,37等あるいは素子収容凹部83内に容易に溜まり込み、その溜まり込み状態が水平な面145,147,149等で保持されてしまうことになる。特に凹部29,37等は、深い肉抜き部であり、また、素子収容凹部83は深い凹部となっており、さらにオイルは金属粉を含んで粘性が高くなっており、面145,147,149等にオイルが溜まり易くなっている。
【0045】
前記凹部29,33内等にオイルが溜まり込むと、オイル内に含まれる金属粉等によって凹部29,33内等に露出する異なる回路の一部73,75,77相互、あるいは回路の一部79,81相互が容易に短絡する恐れがある。前記素子収容凹部83内では、オイルが溜まると素子回路の接続端子95,97間が容易に短絡する恐れがある。このため、露出している回路の一部73,75,77等の部分を、後から絶縁性の樹脂等で埋めなければならず、製造が煩雑になる恐れがある。
【0046】
これに対し本発明の実施形態では、まず図2,図3,図4のように凹部29,33等の下側の囲繞壁67には傾斜排出面61がそれぞれ設けられており、飛散するオイルが凹部29,33内等へ入り込んでも傾斜排出面61の傾斜によってオイルが凹部29,33等の外部へ流れ出し、凹部29,33内等にオイルが溜まるのを防止できるか、その量を大幅に抑制することができる。従って、凹部29,33内等に露出する異なる回路の一部73,75,77相互、あるいは異なる回路の一部79,81相互等がオイル内の金属粉によって短絡することはなく、確実な動作を行わせることができる。
【0047】
前記素子収容凹部83内では、同様に傾斜排出面105によって素子収容凹部83内に入り込んだオイルが素子収容凹部83外へ流れ出し、オイルが素子収容凹部83内に溜まることがないか、その量を大幅に抑制することができる。従って、素子回路の接続端子95,97が溜まったオイルに浸ることはなく、オイル中の金属粉によって短絡することを防止できる。
【0048】
本実施形態では、油温センサ99を突部107上に載せているため、素子収容凹部83内に入り込んだオイルは突部107の両側に流れ、その両側から傾斜排出面105によって素子収容凹部83外へ円滑に排出させることができる。従って、オイルのより確実な排出により素子収容凹部83内へのオイルの溜まりを確実に抑制し、且つ、油温センサ99の位置が傾斜排出面105よりも高くなっていることより、素子回路の接続端子95,97の短絡をより確実に防止することができる。
【0049】
前記突部107の上面113は、傾斜排出面105と同方向に傾斜しているため、この上面113によってもオイルを素子収容凹部83外へ排出するように流すことができ、油温センサ99周囲でのオイル溜まりを確実に抑制することができ、接続端子95,97の短絡をより確実に防止することができる。
【0050】
尚、突部107は省略することも可能であり、この場合は傾斜排出面105の途中に油温センサ99を収容載置するための若干の水平面を設けることが望ましい。
【0051】
尚、運転者がシフトレバーを操作することによってマニュアルバルブが動作すると、図1の駆動ピン9を介して可動盤5が矢印A方向に移動し、前記固定接点S2,VB,S4,S1,S3を選択的に導通し、変速位置を検出することができる。
【0052】
図13は固定接点S2,VB,S4,S1,S3の選択的な導通と変速位置との関係を示す図表である。この図13の図表において○で示している部分が選択的な導通を表わしている。このような導通によって、パーキングレンジP、リバースレンジR、ドライブレンジD、3速3、2速2、1速1などを正確に検出することができる。
【0053】
尚、上記実施形態において上及び左右の囲繞壁65,69,71にも傾斜を設けることができる。この場合下の囲繞壁67に設ける傾斜排出面61の傾斜は、オイル排出のために傾斜角度を最も大きく設定するのがよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るインヒビタースイッチの斜視図である。
【図2】一実施形態に係り、極盤の正面図である。
【図3】図2のSB−SB矢視断面図である。
【図4】一実施形態に係り、極盤の要部拡大図である。
【図5】一実施形態に係り、(a)は図3SC矢視図、(b)は(a)のSD−SD矢視断面図である。
【図6】一実施形態に係り、回路体半成品の正面図である。
【図7】一実施形態に係り、回路体半成品の正面図である。
【図8】一実施形態に係り、可動盤の側面図である。
【図9】一実施形態に係り、可動盤の正面図である。
【図10】極盤の比較例を示す正面図である。
【図11】図10のSA−SA矢視断面図である。
【図12】素子収容凹部の比較例を示し、(a)は図5(a)に対応した素子収容凹部の一部を示す正面図、(b)は(a)のSD−SD矢視断面図である。
【図13】一実施形態に係り、固定接点の選択的な導通と変速位置との関係を示す図表である。
【図14】従来例に係るインヒビタースイッチの分解斜視図である。
【符号の説明】
1 インヒビタースイッチ
3 極盤
5 可動盤
29,31,33,35,37,39,41,43,45,47,49,51,53,55,57,59 凹部
61 傾斜排出面
63 奥壁
65 上の囲繞壁
67 下の囲繞壁
69 左の囲繞壁
71 右の囲繞壁
83 素子収容凹部
85 奥壁
87 上の囲繞壁
89 下の囲繞壁
91 左の囲繞壁
93 右の囲繞壁
95,97 素子回路の接続端子
99 油温センサ(素子)
101,103 油温センサの各端子
105 傾斜排出面
107 突部
113 突部の上面
VB,S1,S2,S3,S4 固定接点
131,133,135,137,139 可動接点

Claims (5)

  1. 複数の固定接点及び該各固定接点に接続された外部接続用の回路体を有する極盤と、
    前記各固定接点に摺動可能な可動接点を有し前記極盤に対して移動可能な可動盤とを備え、
    自動変速機のミッションケース内に配置され前記可動接点及び固定接点により前記自動変速機の変速位置を検出するインヒビタースイッチにおいて、
    前記極盤に、天地方向に沿った奥壁と該奥壁の上下左右を囲んだ囲繞壁とでなる凹部を設け、
    前記奥壁側に、前記回路体を埋設支持すると共に該回路体の異なる回路の各一部が前記凹部内に露出し、
    前記凹部の奥壁下側の囲繞壁に、凹部外へ下降傾斜して凹部内へ入り込んだオイルを排出するための傾斜排出面を設けたことを特徴とするインヒビタースイッチ。
  2. 請求項1記載のインヒビタースイッチであって、
    前記傾斜排出面は、他の囲繞壁に形成される傾斜面よりも傾斜角度が大きいことを特徴とするインヒビタースイッチ。
  3. 固定接点、素子、及び該素子を外部接続するための素子回路を有する極盤と、
    前記固定接点に摺動可能な可動接点を有し前記極盤に対して移動可能な可動盤とを備え、
    自動変速機のオイルが飛散するミッションケース内に配置され前記可動接点及び固定接点により前記自動変速機の変速位置を検出するインヒビタースイッチにおいて、
    前記極盤に、天地方向に沿った奥壁と該奥壁の上下左右を囲んだ囲繞壁とでなる素子収容凹部を設け、
    前記奥壁に、前記素子回路の接続端子を露出させ、
    前記素子収容凹部内に、前記素子を収容支持すると共に該素子の各端子を前記素子回路の各接続端子に接続し、
    前記素子収容凹部の奥壁下側の囲繞壁に、前記素子収容凹部外へ下降傾斜して素子収容凹部内へ入り込んだオイルを排出するための傾斜排出面を設けたことを特徴とするインヒビタースイッチ。
  4. 請求項3記載のインヒビタースイッチであって、
    前記素子収容凹部の下側の囲繞壁に、前記素子を乗せて支持する突部を設けたことを特徴とするインヒビタースイッチ。
  5. 請求項4記載のインヒビタースイッチであって、
    前記突部は、上面が前記傾斜排出面と同方向に傾斜していることを特徴とするインヒビタースイッチ。
JP2000372077A 2000-12-06 2000-12-06 インヒビタースイッチ Expired - Lifetime JP4509364B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000372077A JP4509364B2 (ja) 2000-12-06 2000-12-06 インヒビタースイッチ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000372077A JP4509364B2 (ja) 2000-12-06 2000-12-06 インヒビタースイッチ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002175743A JP2002175743A (ja) 2002-06-21
JP4509364B2 true JP4509364B2 (ja) 2010-07-21

Family

ID=18841677

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000372077A Expired - Lifetime JP4509364B2 (ja) 2000-12-06 2000-12-06 インヒビタースイッチ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4509364B2 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4722450B2 (ja) 2004-10-22 2011-07-13 株式会社デンソー レンジ検出装置
JP2007287595A (ja) * 2006-04-20 2007-11-01 Asahi Denso Co Ltd インヒビタスイッチ
JP4914105B2 (ja) * 2006-04-20 2012-04-11 朝日電装株式会社 インヒビタスイッチ及びその製造方法
JP4870467B2 (ja) * 2006-04-20 2012-02-08 朝日電装株式会社 インヒビタスイッチ
JP4762038B2 (ja) * 2006-04-20 2011-08-31 朝日電装株式会社 インヒビタスイッチ
JP4834451B2 (ja) * 2006-04-20 2011-12-14 朝日電装株式会社 インヒビタスイッチ及びその製造方法
JP4834450B2 (ja) * 2006-04-20 2011-12-14 朝日電装株式会社 インヒビタスイッチ及びその製造方法
JP4717695B2 (ja) * 2006-04-20 2011-07-06 朝日電装株式会社 インヒビタスイッチ及びその製造方法
JP4891873B2 (ja) * 2007-09-06 2012-03-07 ナイルス株式会社 自動変速機のインヒビタスイッチ
JP4527142B2 (ja) 2007-10-11 2010-08-18 朝日電装株式会社 インヒビタスイッチ及びその製造方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4839305Y1 (ja) * 1970-06-25 1973-11-19
JPH065055U (ja) * 1992-06-22 1994-01-21 株式会社ユーシン スイッチ用ターミナルベース
JPH09147675A (ja) * 1995-11-17 1997-06-06 Toyo Denso Co Ltd スイッチ装置及びその固定接点ベースの製法
JPH09320389A (ja) * 1996-05-29 1997-12-12 Niles Parts Co Ltd 摺動スイッチ装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4839305Y1 (ja) * 1970-06-25 1973-11-19
JPH065055U (ja) * 1992-06-22 1994-01-21 株式会社ユーシン スイッチ用ターミナルベース
JPH09147675A (ja) * 1995-11-17 1997-06-06 Toyo Denso Co Ltd スイッチ装置及びその固定接点ベースの製法
JPH09320389A (ja) * 1996-05-29 1997-12-12 Niles Parts Co Ltd 摺動スイッチ装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002175743A (ja) 2002-06-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4509364B2 (ja) インヒビタースイッチ
EP1928008B1 (en) Arrangement for surface mounting an electrical component by soldering, and electrical component for such an arrangement
JP3477640B2 (ja) コネクタ
US6711950B1 (en) Liquid level detector
EP1503458B1 (en) Electric connector
KR101702548B1 (ko) 스위치 장치
KR100212357B1 (ko) 소켓
JPH09117038A (ja) 電気接続用配線板
KR100712804B1 (ko) 커넥터
EP0926691A1 (en) Automotive combination switch
JP4243970B2 (ja) ボールグリッドアレー型icソケット
JP2011134461A (ja) 電気コネクタ組立体
JP3941710B2 (ja) 液面検出装置
JP2007207563A (ja) 電気装置の操作機構
JP4326871B2 (ja) コネクタおよびコネクタの製造方法
CN101740977A (zh) 电连接器
JP5019044B2 (ja) 液面検出装置
JP3773091B2 (ja) 部品の組付構造
JPH0650910Y2 (ja) スイッチ
US6300563B1 (en) Gauge assembly having an adaptable coil assembly
JP3783250B2 (ja) 電子部品の保持部材
JPS6123680B2 (ja)
JP4914105B2 (ja) インヒビタスイッチ及びその製造方法
KR200199332Y1 (ko) 세라믹 기판의 도체구조
JP2002184264A (ja) スイッチ及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071003

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100114

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100126

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100315

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100420

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100428

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130514

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4509364

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130514

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140514

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term