JP4508447B2 - エッチング形状予測方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐エッチング膜の開口から、露出した基材部をエッチングして形成されるエッチング形状を予測する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、カラーTV(ブラウン管)用のシヤドウマスクは、使用量の拡大に伴い量産化が進み、且つ、その使用目的によっては、ファイン化、大型化等が求められている。
このようなシヤドウマスクは、一般には、帯状に連続する金属板材を素材とし、フォトエッチング法を用い一貫ラインで生産されており、簡単には、フープ状にして、前記帯状に連続する金属板材を連続ないし間欠的に移動させながら、この両面に製版し、エッチングして、各シヤドウマスクの製品部の外周部が金属板材に保持されるようにして、且つ、該金属板材にシヤドウマスクを面付けした状態にして孔開け加工されている。
尚、ここで言うフープ状とは、帯状に連続する金属ワークを緩みなく張った状態を言う。
【0003】
シャドウマスク形成のためのフォトエッチングは、エッチング用素材である基材の面上にカゼイン系等のレジストを塗布し、乾燥処理、ベーキング処理等を経た後、レジスト開口部において、基材とエッチング液とを接触させて基材を腐食させ、目的の形状を得るものであり、所定のエッチング形状を得るためには、これに合ったパタン形状を正確に決定することが必要とされていた。
パタン形状を決定する工程は、パタン設計工程と呼ばれ、従来は、すでに制作した同じないしこれに近い仕様の実績に基づいて、パタン設計工程がなされてきた。
しかし、最近では、ファイン化、大型化にともない、その仕様の種類も多くなり、実績のない場合も多くなってきた。
この場合は先行テストを行ない、これを実績として、パタン設計を行なうものであるが、手間がかかり、精度が不充分で、熟練を要し、問題となっていた。
特に、パタンのサイズの微小な変化量に対して、エッチング形状の微小な変化量は等倍よりも大きくなる現象があり、その場合、以前に制作したエッチング形状と次ぎに制作しようとしているエッチング形状の差分に基づいて、パタンのサイズを決めようとしても、正確に決めるのが困難であるという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、シヤドウマクの作製においては、ファイン化、大型化にともない、その仕様の種類も多くなり、作製実績のない仕様の場合も多くなってきたため、すでに制作した実績がない仕様に対しても、簡単にパタン設計工程が正確にできるパタン設計方法が求められていた。
本発明は、このような状況のもと、エッチング用素材である基材の一面に配設された耐エッチング膜の開口から、露出した基材を貫通させずにエッチングして、形成されるエッチング形状を予測する方法、あるいは、基材の両面にそれぞれ配設された耐エッチング膜からなる開口から、露出した基材をエッチングして、貫通して形成されるエッチング形状を予測する方法で、簡単に、且つ、所望のエッチング形状を得ることができる方法を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明のエッチング形状予測方法は、エッチング用素材である基材の一面に配設された耐エッチング膜の開口から、露出した基材を貫通させずにエッチングして、形成されるエッチング形状を予測する方法であって、順に、(a)1つ以上の第1のパラメータ群によりパラメトリックに表現可能な平面図形形状で、パラメータの値の異なる組みからなる複数の耐エッチング膜の開口から露出した基材部について、それぞれ、所定の条件でエッチングを施し、各開口に対応したエッチング形状を得るエッチング処理と、(b)前記エッチング処理により得られた複数の開口に対応するエッチング形状に対して、1つ以上の第2のパラメータ群によりパラメトリックに表現可能な立体図形形状をあてはめて、複数の開口に対応するエッチング形状を、それぞれ、第2のパラメータ群のパラメータの値で表す、エッチングデータを得るエッチングデータ取得処理と、(c)得られたエッチングデータに対し、第2のパラメータ群のパラメータ毎にデータの補間を行ない、第2のパラメータ群の各パラメータを、第1のパラメータ群のパラメータにより表される関数として求める、パラメータ関数算出処理とを行ない、更に、パラメータ関数算出処理により求められた各関数から、第1のパラメータ群の所定の値の組みに対応する第2のパラメータ群の組みを求め、求められた第2のパラメータ群の組みより、第1のパラメータ群の所定の値の組みの形状を有する開口に対応するエッチング形状を予測することを特徴とするものである。
そして、上記において、パラメータ関数算出処理は、最小2乗近似法を用いて、第2のパラメータ群の各パラメータを、第1のパラメータ群のパラメータにより表される関数として求めるものであることを特徴とするものである。
そしてまた、上記において、第1のパラメータ群によりパラメトリックに表現可能な平面図形形状として、円を用いることを特徴とするものであり、円を表現するための第1のパラメータ群として、円の半径の長さを用いることを特徴とするものである。
あるいは、上記において、第1のパラメータ群によりパラメトリックに表現可能な平面図形形状として、楕円を用いることを特徴とするものであり、楕円を表現するための第1のパラメータ群として、楕円の2軸の長さを用いることを特徴とするものである。
また、上記において、第2のパラメータ群によりパラメトリックに表現可能な立体図形形状として、楕円体を用いることを特徴とするものであり、楕円体を表現するための第2のパラメータ群として、楕円体の3軸の長さ、および楕円体の中心位置の、基材部表面からの距離を用いることを特徴とするものである。
【0006】
また、本発明のエッチング形状予測方法は、基材の両面にそれぞれ配設された耐エッチング膜からなる開口から、露出した基材をエッチングして、貫通して形成されるエッチング形状を予測する方法であって、基材のそれぞれの面から、それぞれの耐エッチング膜からなる所定サイズの開口に対応するエッチング形状を、上記の予測される形状として求め、両面からの予測されるエッチング形状を合せ、そのエッチング部をエッチング形状とすることを特徴とするものである。
そして、上記において、基材がシャドウマスク用の基材で、エッチングがシャドウマスク作製のための2段エッチングであることを特徴とするものである。
【0007】
尚、上記は、エッチング条件が、ほぼ所定の一定条件であり、エッチングが完結することを前提としている。
【0008】
【作用】
本発明のエッチング形状予測方法は、このような構成にすることにより、エッチング用素材である基材の一面に配設された耐エッチング膜の開口から、露出した基材を貫通させずにエッチングして、形成されるエッチング形状を予測する第1の方法、あるいは、基材の両面にそれぞれ配設された耐エッチング膜からなる開口から、露出した基材をエッチングして、貫通して形成されるエッチング形状を予測する第2の方法で、簡単に、且つ、所望のエッチング形状を得ることができる方法の提供を可能としている。
特に、エッチング条件を所定の一定条件とするだけで、各種エッチング条件にも対応できるものとしている。
具体的には、エッチング用素材である基材の一面に配設された耐エッチング膜の開口から、露出した基材を貫通させずにエッチングして、形成されるエッチング形状を予測する第1の方法であって、順に、(a)1つ以上の第1のパラメータ群によりパラメトリックに表現可能な平面図形形状で、パラメータの値の異なる組みからなる複数の耐エッチング膜の開口から露出した基材部について、それぞれ、所定の条件でエッチングを施し、各開口に対応したエッチング形状を得るエッチング処理と、(b)前記エッチング処理により得られた複数の開口に対応するエッチング形状に対して、1つ以上の第2のパラメータ群によりパラメトリックに表現可能な立体図形形状をあてはめて、複数の開口に対応するエッチング形状を、それぞれ、第2のパラメータ群のパラメータの値で表す、エッチングデータを得るエッチングデータ取得処理と、(c)得られたエッチングデータに対し、第2のパラメータ群のパラメータ毎にデータの補間を行ない、第2のパラメータ群の各パラメータを、第1のパラメータ群のパラメータにより表される関数として求める、パラメータ関数算出処理とを行ない、更に、パラメータ関数算出処理により求められた各関数から、第1のパラメータ群の所定の値の組みに対応する第2のパラメータ群の組みを求め、求められた第2のパラメータ群の組みより、第1のパラメータ群の所定の値の組みの形状を有する開口に対応するエッチング形状を予測することにより、あるいは、基材の両面にそれぞれ配設された耐エッチング膜からなる開口から、露出した基材をエッチングして、貫通して形成されるエッチング形状を予測する第2の方法であって、基材のそれぞれの面から、それぞれの耐エッチング膜からなる所定サイズの開口に対応するエッチング形状を、前述の第1の方法において予測される形状として求め、両面からの予測されるエッチング形状を合せ、そのエッチング部をエッチング形状とすることにより、これを達成している。
基材がシャドウマスク用の基材で、エッチングがシャドウマスク作製のための2段エッチングである場合には、その生産面から、特に、有効である。
シャドウマスクの孔部が、丸孔タイプの他、スロットタイプやスリットタイプについても、本発明の方法を適用できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態例を図にそって説明する。
図1は本発明のエッチング形状予測方法の実施の形態の1例のフロー図で、図2は、シャドウマスクのエッチング形状を予測する方法を説明するための断面図で、図3は2段階エッチングを説明するための断面図で、図4はエッチング形状と各エッチングパラメータを説明するための断面図で、図5は各パラメータを関数として取得する方法を説明するためのグラフである。
尚、図1中、S11〜S17、S21,S22は処理ステップを示す。
また、図4はエッチング形状を楕円体とした場合の、楕円体の中心を通る1断面を示している。
図2〜図4中、110は(エッチング用)基材、120は第1のレジストの位置、124はレジスト開口、125は第1のエッチング部、126は第1のエッチング部の境界、130は第2のレジストの位置、134はレジスト開口、135は第2のエッチング部、136は第2のエッチング部の境界、210は(エッチング用)基材、220は第1のレジスト、224はレジスト開口、225は第1のエッチング部、230は第2のレジスト、234はレジスト開口、235は第2のエッチング部、250は充填材(充填樹脂とも言う)、410は(エッチング用)基材、420はレジスト、424はレジスト開口、425はエッチング部である。
そして、図4中、P0は原点(0、0、0)、Pnは楕円体の中心位置、αは楕円体の中心のz方向位置、aは楕円体の長軸cは楕円体中心からのz方向深さである。
尚、図4では図示されていないが、以下、楕円体の短軸をbとする。
【0010】
本発明のエッチング形状予測方法の実施の形態の第1の例を、図1に基づいて説明する。
第1の例は、エッチング用素材である基材の一面に配設された耐エッチング膜の開口から、露出した基材を貫通させずにエッチングして、形成されるエッチング形状を予測する方法である。
先ず、エッチング用基材(S11)の一面上に、感光性レジストを配設し(S12)、これを製版して、n種類のレジスト開口を形成し(S13)、レジストを耐エッチングマスクとして、所定の条件で、開口から露出した基材部をエッチングするエッチング処理(S14)を行なう。
感光性レジストとしては、所定の解像性を有し、製版後、耐エッチング性があり、製版性の良いものが用いられる。
例えば、シャドウマスク製作の場合には、通常、基材としては、低炭素鋼、アンバー材(36%ニッケル−鉄合金)等が用いられ、感光性レジストとしては、カゼイン系のものやPVA系のもの等が用いられ、エッチング液としては塩化第二鉄液が用いられる。
【0011】
一方、予め、1つ以上のパラメータ群によりパラメトリックに表現可能な平面図形形状で、レジスト開口の平面形状(以下パタン形状とも言う)を決め、そのパラメータ群(以下、第1のパラメータ群と言う)を決めておく。(S21)
レジスト開口の平面形状として、円を用いる場合、第1のパラメータ群として、通常、この円の半径の長さrを用いる。
n種類の開口は、それぞれn種類の半径r1 、r2 、・・・・、rn を有するものとする。
パタン形状の別の例として、例えば楕円を用いる場合、第1のパラメータ群として、通常、この楕円の2軸の長さr、sを用いる。
n種類開口は、2軸の組み合わせ(r1 、s1 )、(r2 、s2 )、・・・・(rn 、sn )を有するものとする。
【0012】
以下の説明では、座標のとり方として、基材の表面をx−y平面(z=0)とし、x−y平面に直交する方向にz軸をとる。
また、レジスト開口の平面形状が、円あるいは楕円である場合は、これらの中心位置を原点とし、楕円である場合は、楕円の2軸をそれぞれx軸、y軸とする。
また、基材の存在する側でzの値が正になるようにz軸の向きを決める。
【0013】
次いで、n種類の開口に対応するn種類のエッチング形状を把握する。(S15)
エッチング形状の把握は、例えば、基材のx−z平面およびy−z平面における断面を顕微鏡で観察し、画像情報を取得する方法を採る。
また、形状測定はエッチング部を触針計等により行なうこともできるがこれに限定はされない。
エッチング形状を把握に際し、エッチング形状に対して、1つ以上のパラメータ群(以下、第2のパラメータ群と言う)によりパラメトリックに表現可能な立体図形形状をあてはめておく。(S22)
いま、エッチング形状はほぼ楕円体であることが把握されたとすれば、それに基づいて楕円体でモデル化する。
この楕円体の中心位置はz軸上にあると仮定できるものとし、中心位置の座標を(0、0、α)とする。
また、この楕円体も3軸はそれぞれ、x軸、y軸、z軸上にあるものとする。
それぞれの長さをa、b、cする。
これは、例えば、次のようにする。
(1)x−z平面における断面形状を撮影した画像を拾う。
(2)その画像上で輪郭線上にいくつかの点を指定し、座標を拾う。
(3)得られた点列に楕円をあてはめる。
点列にあてはめる楕円は2軸の向きが、それぞれ、x軸、z軸に平行なものに限定する。
そのような楕円を「正置き楕円」と呼ぶことにする。
このようにして得られた楕円の2軸の長さから、それぞれ、a、cが得られ、中心のz座標からαが得られる。
y−z平面上で同様にすると、b、c,αが得られる。
これらを合せて、楕円体の軸長さa、b、cおよび中心位置(0、0、α)が決まる。
レジスト開口が円で、そのエッチング形状を楕円体にあてはめた場合、図4にその1断面を示すように、x軸、z軸はとれる。
尚、y軸は図示していないが、中心P0を通り、x軸、y軸に直交する。
ほぼa=bであるが、bはy軸上で図示されていない。
平面上で与えられた点列に正置き楕円をあてはめる方法は、MaurizioPilu等による論文(ELLIPSE−SPESIFIC DIRECT LEAST−SQUARE FITTINNGU)に述べられている方法を修正して正置き楕円に限定したものである。
【0014】
得られたn個のエッチング形状に対して、楕円体をフィッティングさせる場合を説明する。
前述のMaurizio Pilu等による論文(ELLIPSE−SPESIFIC DIRECT LEAST−SQUARE FITTINNGU)に記載より、各エッチングサンプルについて、楕円体のパラメータ(a、b、c、α)が決まる。
ここで、αは楕円体の中心のz方向位置、a、bは楕円体の長軸、短軸で、それぞれx軸、y軸上にあり、cは楕円体中心からのz方向深さである。
したがって、レジスト開口が円なら、n個のデータの組み、(r1 ,a1 、b1 、c1 、α1 )、(r2 、a2 、b2 、c2 、α2 )、・・・・(rn 、an 、bn 、cn 、αn )が得られる。
レジスト開口が楕円なら、n個の(r1 ,s1 ,a1 、b1 、c1 、α1 )、(r2 、s2 、a2 、b2 、c2 、α2 )、・・・・(rn 、sn 、an 、bn 、cn 、αn )が得られる。
そして、レジスト開口が円の場合、楕円体の第2のパラメータ群の各パラメータ(a、b、c、α)はrの関数として、
a=a(r)
b=b(r)
c=c(r)
α=α(r)
のように決まる。
また、レジスト開口が楕円の場合、楕円体の第2のパラメータ群の各パラメータ(a、b、c、α)はr、sの関数として、
a=a(r)
b=b(s)
c=c(r、s)
α=α(r、s)
のように決まる。
【0015】
そして、得られたエッチング形状のデータ(エッチングデータとも言う)をもとに、第2のパラメータ群の各パラメータについて、それぞれ、得られているn個の組みを補間し、第2のパラメータ群の各パラメータを、第1のパラメータ群のパラメータにより表される関数として求める。(S16)
これらの関数を求める近似方法は、例えば、あらかじめ、次数を決めて多項式で最小2乗近似する方法などが用いられる。
図5は、データを関数で近似した様子を示す。
以下、この近似法の1例を簡単に述べておく。
例えば、求める関数を下記(1)式で表されるa(r)、r=ri (i=1、2、・・・n)での実測値をbi とし、下記(2)式の評価関数Eを評価する。
a(r)=a0+a1r1 +a2r2 +a3r3 ・・・・・ (1)
【0016】
【数1】
Figure 0004508447
【0017】
評価は、Eを最小とするa(r)の係数について、
∂E/∂a1=0、∂E/∂a2=0、∂E/∂a3=0、・・・・・・・の連立一次方程式を解き、a0、a1、a2、a3を決め、これよりa(r)を求める。
レジスト開口を円、エッチング形状を楕円体とした場合、図5に示すように、エッチング形状の把握から得られた第2パラメータ群の各パラメータの値から、上記計算等により、それぞれ、近似的に、レジスト開口の円の半径をパラメータとする関数、a=a(r)、b=b(r)、c=c(r)、α=α(r)を得ることができる。
【0018】
このようにして、第2のパラメータ群の全てのパラメータを、第1のパラメータ群のパラメータにより表される関数として求める(これをパラメータ関数算出処理と言う)が、更に、パラメータ関数算出処理により求められた各関数から、第1のパラメータ群の所定の値の組みに対応する第2のパラメータ群の組みを求める。
そして、求められた第2のパラメータ群の組みより、第1のパラメータ群の所定の値の組みの形状を有する開口に対応するエッチング形状を予測する。(S17)
上記のようにして、開口に対応したエッチング形状を予測することができる。
【0019】
次に、本発明のエッチング形状予測方法の実施の形態の第2の例を、図2に基づいて説明する。
第2の例は、基材の両面にそれぞれ配設された耐エッチング膜からなる開口から、露出した基材をエッチングして、貫通して形成されるエッチング形状を予測する方法で、2段エッチングにより丸孔タイプのシャドウマスクを形成する際のエッチング形状を予測する例である。
尚、図2において、点線部120、130は、それぞれ、レジストの配置位置を示しており、124、134は、それぞれ、対応する開口部の位置を示している。
ここでは、開口部のサイズが大きい側を基材の表面側、小さい側を裏面側とする。
先ず、第1の例のようにして、基材の片面に形成されたレジストパタンの複数個のレジスト開口から露出した基材部をそれぞれエッチングして得られるエッチング形状から予測される第2のパラメータ群の各パラメータを表す各関数から、それぞれ、基材をエッチングする際の、表面側、裏面側のレジスト開口のサイズに対応した、第2のパラメータ群の所定の値の組を、それぞれ求める。
そして、求められた第2のパラメータ群の所定の値の組から、それぞれ、基材の両面に、対応するレジスト開口側に予測されるエッチング形状を仮想形成し、両面からの予測されるエッチング形状を合せ、そのエッチング部をエッチング形状とする。
各レジスト開口に対応するエッチング部125、135のオーバーラップした状態で、エッチング部は貫通する。
これら、エッチング部125、135以外がエッチング残部となる。
表面側、裏面側のレジスト開口のサイズに対応した、第2のパラメータ群の所定の値の組から、各レジスト開口に対応するエッチング部125、135の境位置を求めることも、エッチング部125、135の交点計算にて行なえる。
このようにして、基材の両面からのエッチングによる、貫通孔のエッチング形状は得られる。
【0020】
ここで、シャドウマスクの2段エッチング加工について、図3を参照にして、簡単に説明しておく。
エッチング用素材である基材の両面に、それぞれ、レジスト開口を形成した後、先ず、基材の表面側のみををエッチングし、第1のエッチング部235(図2の135に相当)を形成する。
通常、表面側は全面を覆うエッチング保護膜等により保護してエッチングを行なう。
この形状は、第1の例と同様にして予測されるものである。
次いで、洗浄処理等を施した後、表面側のエッチング部を埋め込むように、充填材(バッキング材とも言う)250を表面全面に塗布し、表面側からエッチングを行ない、エッチング部225を形成する。
勿論、裏面側をエッッチングした際の、表面全面を覆うエッチング保護膜等は除いて状態でエッチングを行なう。
この状態が図3に示すものである。
この後、充填材250、レジスト220、230を除去し、洗浄処理等を施し、シャドウマスクのエッチング加工を終える。
【0021】
上記、第1の例、第2の例は、第1のパラメータ群で表される平面図形を円ないし楕円として説明し、第2のパラメータ群で表される立体図形を楕円としたが、これに限定はされない。
本発明は、シャドウマスクのスロットタイプやスリットタイプにも、適用できる。
第1のパラメータ群の各パラメータと平面図形形状、第2のパラメータ群の各パラメータと立体図形形状をエッチング形状に合せ決めれば良い。
本発明により、第2のパラメータ群を第1のパラメータ群の関数として取得されるので、パラメータによって、表現可能な形状をもった任意のサイズの耐エッチング膜開口に関して、この関数に代入することによって、エッチングの形状を精度良く予測することができる。
しかしながら、実際のパタン設計作業とは、いわば逆向きの工程、すなわち、所望のエッチング形状が先にあって、それが形成されるような耐エッチング膜開口形状を求める作業である。
得られた関数の逆関数を求める作業である。
それぞれの関数は、たていの場合、単調増加なので、試行錯誤によって、近似的に解を見出すことができる。
また、前述のように、多項式の次数に応じた方程式を数値的に解くことによっても精度良い解を得ることができる。
【0022】
【発明の効果】
本発明は、上記のように、エッチング用素材である基材の一面に配設された耐エッチング膜の開口から、露出した基材を貫通させずにエッチングして、形成されるエッチング形状を予測する方法、あるいは、基材の両面にそれぞれ配設された耐エッチング膜からなる開口から、露出した基材をエッチングして、貫通して形成されるエッチング形状を予測する方法で、簡単に、且つ、所望のエッチング形状を得ることができる方法の提供を可能とした。
特に、エッチング条件を所定の一定条件とするだけで、各種エッチング条件にも対応できるものとしていることにより、また、各種サイズ、各種エッチング形状にも対応できるため実用レベルであり、特にシャドウマスクのような多品種ものには有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエッチング形状予測方法の実施の形態の1例のフロー図
【図2】シャドウマスクのエッチング形状を予測する方法を説明するための断面図
【図3】2段階エッチングを説明するための断面図
【図4】エッチング形状と各エッチングパラメータを説明するための断面図
【図5】各パラメータを関数として取得する方法を説明するためのグラフ
【符号の説明】
110 (エッチング用)基材
120 第1のレジストの位置
124 レジスト開口
125 第1のエッチング部
126 第1のエッチング部の境界
130 第2のレジストの位置
134 レジスト開口
135 第2のエッチング部
136 第2のエッチング部の境界
210 (エッチング用)基材
220 第1のレジスト
224 レジスト開口
225 第1のエッチング部
230 第2のレジスト
234 レジスト開口
235 第2のエッチング部
250 充填材(充填樹脂とも言う)
410 (エッチング用)基材
420 レジスト
424 レジスト開口
425 エッチング部

Claims (10)

  1. エッチング用素材である基材の一面に配設された耐エッチング膜の開口から、露出した基材を貫通させずにエッチングして、形成されるエッチング形状を予測する方法であって、順に、(a)1つ以上の第1のパラメータ群によりパラメトリックに表現可能な平面図形形状で、パラメータの値の異なる組みからなる複数の耐エッチング膜の開口から露出した基材部について、それぞれ、所定の条件でエッチングを施し、各開口に対応したエッチング形状を得るエッチング処理と、(b)前記エッチング処理により得られた複数の開口に対応するエッチング形状に対して、1つ以上の第2のパラメータ群によりパラメトリックに表現可能な立体図形形状をあてはめて、複数の開口に対応するエッチング形状を、それぞれ、第2のパラメータ群のパラメータの値で表す、エッチングデータを得るエッチングデータ取得処理と、(c)得られたエッチングデータに対し、第2のパラメータ群のパラメータ毎にデータの補間を行ない、第2のパラメータ群の各パラメータを、第1のパラメータ群のパラメータにより表される関数として求める、パラメータ関数算出処理とを行ない、更に、パラメータ関数算出処理により求められた各関数から、第1のパラメータ群の所定の値の組みに対応する第2のパラメータ群の組みを求め、求められた第2のパラメータ群の組みより、第1のパラメータ群の所定の値の組みの形状を有する開口に対応するエッチング形状を予測することを特徴とするエッチング形状予測方法。
  2. 請求項1において、パラメータ関数算出処理は、最小2乗近似法を用いて、第2のパラメータ群の各パラメータを、第1のパラメータ群のパラメータにより表される関数として求めるものであることを特徴とするエッチング形状予測方法。
  3. 請求項1ないし2において、第1のパラメータ群によりパラメトリックに表現可能な平面図形形状として、円を用いることを特徴とするエッチング形状予測方法。
  4. 請求項1において、円を表現するための第1のパラメータ群として、円の半径の長さを用いることを特徴とするエッチング形状予測方法。
  5. 請求項1ないし2において、第1のパラメータ群によりパラメトリックに表現可能な平面図形形状として、楕円を用いることを特徴とするエッチング形状予測方法。
  6. 請求項5において、楕円を表現するための第1のパラメータ群として、楕円の2軸の長さを用いることを特徴とするエッチング形状予測方法。
  7. 請求項1ないし6において、第2のパラメータ群によりパラメトリックに表現可能な立体図形形状として、楕円体を用いることを特徴とするエッチング形状予測方法。
  8. 請求項7において、楕円体を表現するための第2のパラメータ群として、楕円体の3軸の長さ、および楕円体の中心位置の、基材部表面からの距離を用いることを特徴とするエッチング形状予測方法。
  9. 基材の両面にそれぞれ配設された耐エッチング膜からなる開口から、露出した基材をエッチングして、貫通して形成されるエッチング形状を予測する方法であって、基材のそれぞれの面から、それぞれの耐エッチング膜からなる所定サイズの開口に対応するエッチング形状を、請求項1ないし8において予測される形状として求め、両面からの予測されるエッチング形状を合せ、そのエッチング部をエッチング形状とすることを特徴とするエッチング形状予測方法。
  10. 請求項9において、基材がシャドウマスク用の基材で、エッチングがシャドウマスク作製のための2段エッチングであることを特徴とするエッチング形状予測方法。
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