JP4507508B2 - インダクタ装置およびその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高周波用集積回路の半導体装置に内蔵される受動素子の構造によるインダクタ装置の小型化、性能向上に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年携帯電話やPDA(携帯情報端末)の普及にともない、無線インターフェースをもつ高周波回路の小型化の要求が強まっており、今まで半導体装置の外側にプリント基板部分に取り付けられていた(外付け部品)インダクタなどの受動素子を半導体装置内に収納する例が多くなってきた。
【0003】
抵抗素子や容量素子は、チップ内に形成することは比較的容易なのに対し、インダクタの形成は困難であり、また、誘導性を生じさせる構造にさまざまな手法を採用することができた。
【0004】
ここで、インダクタは、LNA(Low Noise Amplifier)、PA(Power Amplifier)、RFオシレータなどのRFIC設計への応用は欠かせない部品である。特に、VCO(電圧制御型オシレータ)では同一特性のインダクタが一対で使用される。
【0005】
尚、以降の説明では、保護膜5より下側の層は、半導体製造工程の拡散工程とし、拡散工程での金属材料は、アルミニウム2層として説明するが、2層以上の多層配線にも適用可能である。
【0006】
図9(a)は、従来の半導体チップ部内に形成したスパイラルインダクタの平面図である。また図9(a)内に一点鎖線A−aで示す線に沿って切断した断面図を図9(b)に示した。
【0007】
図9(b)で、第1導体層の引き出し導体21,22及び第2導体層のスパイラルインダクタ4によりインダクタが形成されている。インダクタ4の中心部から第1導体層21,22の引き出し導体により電気信号を外部に取り出す構造となっている。
【0008】
この場合第1導体層の引き出し導体21,22と第2導体層のスパイラルインダクタ4とは、交差部分が生じるため互いに異なる層を使用して、第1導体層の引き出し部21,22を経由して左右に電気的な取り出しを実施する。第1導体層21,22、及び第2導体層4は通常アルミニウムなどの金属で形成される。
【0009】
この構造上の利点は半導体装置の従来の製造工程により製造が可能であり、他の方法に比べて形状のばらつきが少なく精度のよいインダクタを製造することが可能である。
【0010】
次に図10は、従来の他のインダクタの形状を示す図である。
【0011】
図10(a)は、平面図であり、図10の(a)に記述した切断面A−aの断面図を図10(b)に示した。
【0012】
この製造方法は半導体製造におけるチップの拡散プロセスの最終工程で保護膜5を形成した後に第1再配線樹脂層6を形成し、その後に第2再配線導体層7によりスパイラルインダクタを形成する。通常このようなプロセスは、ウエファーレベルパッケージングと呼ばれる。第1再配線樹脂層6は、たとえば、ポリイミドやBCB(ベンゾシクロブテン)などの低誘電率で絶縁性の高い樹脂で形成され、第2再配線導体層7は、導電率の高い材質、たとえば銅で形成される。
【0013】
ここでスパイラルインダクタの特性について説明する。インダクタの特性としてクオリティ(Q)ファクターがあり、たとえば、直列共振LC回路において、Qは共振周波数におけるインダクタ値を回路の直列抵抗値で割った値により決定され、次式で表される。
【0014】
Q=ωL/R
ここで、ωは角周波数であり、Lはインダクタンス値、Rは抵抗値である。
【0015】
このQ値が大きな値になるほど、インダクタンス部品の電気特性が良くなり、回路の低消費電力化に寄与する。
【0016】
図11に一般的なインダクタのQ特性を示す。
【0017】
図11で示されるように、Q値は周波数が増加するとインダクタと基板間の容量値による容量損失のため高周波域では低下する。Q値を高めるためにはインダクタの抵抗成分を小さくし、容量損失を抑えることが効果的である。
【0018】
以上のことより銅を用いた導電率の高い図10の場合の方が抵抗値は小さくなり、特性が良い結果となる。
【0019】
図12は、従来例のインダクタ装置を示す図である。インダクタは、差動型インダクタを使用し、従来の半導体プロセスの中で実施している。
【0020】
文献(非特許文献1)は、差動型インダクタを半導体製造工程において実現したものである。
【0021】
この場合、インダクタのQ値は低く、外付けタイプのインダクタと比較して数分の1ではあるが、この差動型インダクタの場合は、特性の均一性がとれている2つのインダクタを得ることを目的としたものである。
【0022】
最初に差動インダクタとスパイラルインダクタの比較を説明する。スパイラルインダクタは、図13でもわかるように端子の左側から見た場合には右側から見た場合に比べて大きな導体ループが形成される。1ループ進む毎にループの曲率半径が小さくなってくる形状となり、特性インピーダンスも場所ごとに異なっている。つまり左右どちらかの端子選択によって電気特性が異なってくる。
【0023】
差動インダクタの構造を図14及び図15で示す。差動インダクタも導体層を2つ必要としている。図14がインダクタ部分、図15はインダクタの交差部分を表している。図14のインダクタ部分については、スパイラルインダクタは1周で1ピッチ分内側に入り込んでいく渦巻の形状をしており真の8角形ではなかったが、差動インダクタは真の8角形で構成されインダクタの交差部分を最小化すると理想の差動インダクタが完成する。そのため交差部分をできるだけ小さくすることが重要な技術である。また差動インダクタは端子に対し左右対称の構造であり電気特性も対称性をもつ。特にVCOなどに代表される回路では、インダクタは同じ特性のものが2つ必要となってくる場合がある。これを達成するため半導体装置の外付けで使用するインダクタは、多くの中から特性が一致するものを選ぶために、ばらつきの考慮が必要になる。
【0024】
この場合差動インダクタの場合でその中性点を接地した場合、同じ特性のインダクタが2つ内蔵された形となっているため、非常に有利である。また半導体装置に内蔵するインダクタを2つ配置する場合よりも占有する面積が小さくてすむ利点がある。
【0025】
図16(a)に再配線層のビア部分の断面図を示し、図16(b)に再配線層のビア部分の平面を示す。斜線で囲んだ領域が配線禁止領域である。再配線層を利用してスパイラルインダクタが形成される。スパイラルインダクタではビア部分はインダクタ導体から離れた場所に存在させることができるが、差動型インダクタでは交差部分が密集するため配線禁止領域をできるだけ、小さくする必要がある。
【0026】
また、スパイラルインダクタは、二端子の内の一端子は、構造的には中心部から引き出し部を持ち、インダクタと引き出し部との交差部分で容量成分を生じるため、その成分により誘導成分を減ずる効果となる。一方、差動型インダクタの場合、引き出し部は両端ともインダクタの外側の領域に現れ、長い引き出し部は構造上持つことがないため有利である。そのため大部分の配線部分はすべて誘導成分に寄与し、効率のよい磁気特性を有する。
【0027】
差動型インダクタを使用する場合にも、交差部が発生する。抵抗成分を最小化するため交差部はできるだけ短くすることが必要である。
【0028】
一般の半導体プロセスでは、引き出し部分は、銅よりもアルミニウムのように抵抗値の高い導体を使用するため、引き出し部の長さが長ければ抵抗値が上昇し、スパイラルインダクタは特性的には不利な面がある。
【0029】
なお、この出願の発明に関する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
【0030】
【特許文献1】
特開2002−57292号公報
【非特許文献1】
IEEE JOURNAL OF SOLID−STATE CIRCUITS,VOL.36 NO.7 JULY「Low Power Low−Phase−Noise Differentially Tuned Quadrature VCO Design in Standard CMOS(MarcTiebout)
【0031】
【発明が解決しようとする課題】
しかし誘電体の厚みは、たとえば600nmから1000nmと極めて薄く、インダクタ回路を動作させたときに発生する磁界成分が周囲にも強く影響し、周辺に存在する回路を誤動作させる危険性も大きい。
【0032】
また、半導体チップに直接スパイラルインダクタを搭載する方法では、半導体チップ内にインダクタを敷設する場所が必要となりチップコストの増大の原因となっていた。
【0033】
またウエファーレベルパッケージである再配線層の樹脂膜上でインダクタを形成する方法ではスパイラルインダクタが使用される。
【0034】
しかしながら、スパイラルインダクタ回路のQ値は引き出し部分において直流抵抗成分を構造上不可欠としているためQ値を高くできない限界があった。
【0035】
また、スパイラルインダクタを形成する方法を用いて差動インダクタ搭載は困難であった。この理由の一例を次に述べる。
【0036】
差動インダクタは図14で示すようにビアを近接して配置する必要がある。しかし、ビアの設計の制約によりビア近辺には配線禁止領域の存在があるため、差動タイプのインダクタの設置は困難であった。
【0037】
一般に、再配線層は、たとえばポリイミドのような樹脂を用い半導体のビア部をマスクして塗布を行う。このときに図10の第1再配線樹脂層6が、ビアの部分で除去されるが、この除去部のエッヂの急峻性が重要となる。そのためビア部分からの所定距離内には他の配線部分が配置できない事態が生じる。
【0038】
再配線層を利用した差動型の誘導素子は、従来、ビア付近の配線制限領域の存在により配線ピッチなどが不規則になり、その結果、周波数依存性の特性が不規則になっていた。
【0039】
一方、受動素子を半導体装置より外側の位置において、外部部品に設置する場合、外部部品の特性ばらつきや外部部品の取り付け時における取り付け方向や、はんだ接続時におけるはんだ量など、様々な要因でインダクタンス値の調整が必要となる。
【0040】
また、一般に受動素子は、その素子の周辺に配置される導体もしくは誘電体などにより、特性値が変化する。つまり、半導体を実装用プリント基板へ搭載する前に調整作業が不可能なことから、プリント基板の搭載後に回路定数の調整作業が必要となり、付加的な作業が発生することになる。このための製造工数が多くかかることや、調整作業のための高周波技術者の知識を持った人が必要など半導体の製造コストが上昇するなど不利益の面も多くもっていた。
【0045】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明の請求項1に記載のインダクタ装置は、回路素子が形成される回路素子形成層と、前記回路素子形成層上面に形成された誘電体層と、前記誘電体層上に形成された保護膜層と、前記保護膜層上に形成された第1樹脂層と、前記第1樹脂層上に形成された銅からなる第1導体層と、前記第1導体層を覆い前記第1樹脂層上に形成された第2樹脂層と、前記第2樹脂層上に形成された銅からなる第2導体層と、前記第2樹脂層を貫通して前記第1導体層と前記第2導体層とを接続する銅ビアからなる第3導体層とを備えたインダクタ装置であって、前記第2導体層によりインダクタ端子対とインダクタ部と引き出し部とが形成され、前記第1導体層により交差部が形成され、前記第1〜第3導体層からなるインダクタ形状が、前記インダクタ端子対に対して略線対称であり、
前記第1樹脂層および前記第2樹脂層はポリイミドまたはベンゾシクロブテンからなることを特徴とする。
【0046】
これによって、よりQ値の高い、高信頼性のインダクタ装置の提供が可能である。
【0047】
また、請求項2に記載のインダクタ装置は、請求項1のインダクタ装置において、前記接続導体が高アスペクト比をもつビアであることに特徴を有する。
【0048】
これによって、小型化、複数のデバイスの設置が可能である。
【0050】
また、請求項3に記載のインダクタ装置は、請求項1のインダクタ装置においてインダクタ部の中心に高透磁率の磁性体が配置されたことに特徴を有する。
【0051】
また、請求項5に記載のインダクタ装置の製造方法は、請求項1〜3記載のインダクタ装置において、低融点物質を柱状に積層した周囲を前記第2樹脂層で充填した後に前記低融点物質を除去して貫通孔を形成し、前記銅ビアを形成することを特徴とする。
【0052】
これによって高アスペクト比をもつビアを製造することができ、小型化、複数のデバイスの設置が可能である。
【0053】
【発明の実施の形態】
以下本発明の第1の参考例について図面を参照しながら説明する。
【0054】
図1は、本発明の第1の参考例についての平面図である。
【0055】
差動型インダクタを第1再配線層の表面に形成し、差動型インダクタの交差部を半導体装置の第1導体層に形成している。
【0056】
この方法により、インダクタの大部分を銅で形成し、従来品よりも大幅なQ値の向上を図ることができる。実験結果では従来品よりも約2倍の特性向上が見られた。
【0057】
次に本発明の第2の参考例についてのインダクタ装置を図面を用いて説明する。図2(a)は、本発明の第2の参考例についての平面図、図2(a)で示す一点鎖線A−a線に沿った断面図を図2(b)に示す。
【0058】
第1の参考例では、保護膜5を拡散工程で作成する前に、差動型インダクタの交差部分をアルミニウムにより作成するが、第2の参考例は半導体製造の拡散工程で保護膜5を積層した後に、ウエファーレベル化工程ではインダクタの交差部分を銅で配線することが可能となる。このため、ウエファーレベル化工程と拡散工程とを切り離すことができ、保護膜5が具備された状態となりウエファーの取り扱いが容易となる。
【0059】
また差動インダクタのすべての部分に導電率が高い銅を利用することが可能である。
【0060】
次に本発明の第1の実施形態についてのインダクタ装置を図面を参照しながら説明する。
【0061】
図3(a)は、本発明の第1の実施形態についての平面図である。図3(a)で示した一点鎖線A−a線に沿って断面図を図3(b)に示す。
【0062】
本発明は保護膜5上のポリイミドやBCBのようなウエファーレベルの工程である第1再配線樹脂層6を積層させた後に、第2再配線導体層7に銅配線を配置する工程となる。これは、保護膜上に銅配線を行うことが何らかの理由で困難なときには有効な手段である。また、差動型インダクタが半導体装置から、回路素子形成層1から遠く離れた位置に配置することができるため、インダクタにより発生する磁界成分が半導体装置の回路に対する影響が、より小さくなりノイズ低減に有効である。
【0063】
なお、ここでは、再配線樹脂を2層分を積層することの例を示したが、積層数は2層以上であれば同様の効果をもつ。
【0064】
次に本発明の第2の実施形態についてのインダクタ装置の製造方法を図4を用いて説明する。
【0065】
第1再配線樹脂層6、もしくは第2再配線樹脂層9を積層させる場合、ビア12の部分での再配線樹脂のエッヂの傾きが重要であるが、エッヂの傾きをできるだけ急峻にすると配線禁止領域が小さくなり、インダクタ設計の自由度が増し、デバイスの高密度化に貢献できる。
【0066】
ビアの配線禁止領域をできるだけ小さくするための第1再配線樹脂層のエッヂの傾きをできるだけ急峻にするための方法を次に示す。
【0067】
図4は、ビア12部近傍を第1再配線樹脂層6の厚みに応じて薄くした構成を示した図である。配線制限領域と再配線樹脂層厚みは比例の傾向にあるため、これにより配線制限領域は小さくなる。この形状を実現するため、再配線樹脂層積層工程を少なくとも2回以上の工程に分け、各工程でビア12付近のマスキングを行い、ビア12付近の再配線樹脂層の積層厚みを少なくする工程であり、この方法により厚みを制限する。
【0068】
次に、本発明の第3の実施形態についてのインダクタ装置の製造方法を図5を用いて説明する。
【0069】
図5(a)〜(c)は、ビアが存在する場所にあらかじめ、ビア形状と同じ高さの低融点物質13をビア位置に配置する方法であり、再配線樹脂層積層工程を終了した後に、低融点物質13を融解・除去する方法である。ここでは低融点物質13は再配線層のTg(ゲル化温度)より低い温度で融解するように選ばれる。例えば、再配線層がポリイミドの場合Tgが300℃で、低融点物質13は、はんだの場合230℃に選ばれる。
【0070】
尚、前記図5において、低融点物質13のかわりに、再配線樹脂層積層工程を終了した後に薬品処理で洗い流すことができる物質でも同様の効果を生じる。
【0071】
以上の方法により、スパイラルインダクタの導体のピッチを縮小し、より高密度のスパイラルインダクタを形成することができる。
【0072】
図6(a)は、本発明の第3の参考例についての平面図である。図6(a)で示す一点鎖線A−a線で沿った断面図を図6(b)に示す。また、図7に図6(b)の鎖線部を部分拡大した図を示す。第1再配線樹脂層6に敷設された第2再配線導体層7に、直接ワイヤボンドにより金属ワイヤ10で電気的接続を実施する。また、ワイヤボンド接続時の接続強度を確保するためにあらかじめボンディング領域に、例えば金メッキもしくは金フラッシュめっきを施すことが好ましい。この参考例により、差動インダクタの交差部分を実現するために、新たな配線層を用意する必要がなく、工程数を少なくすることが可能となる。
【0073】
次に、本発明の第4の実施形態についてのインダクタ装置について図面を用いて説明する。図8(a)は、本発明の第6実施形態についての平面図である。図8(a)で示す一点鎖線A−a線に沿った断面図を図8(b)に示す。図8(a)で示すように、差動インダクタの中心部もしくは中心部近辺に磁性体膜11を設けた構造である。磁性体膜11は、強磁性体材料で形成したり、もしくは強磁性体材料もしくは軟磁性体材料を樹脂に混練させて形成することも可能である。このように差動インダクタの中心部もしくは中心部近辺に磁性体膜11を設けると、強誘導性成分が生じ、その結果、誘導素子を小型化することが可能で、誘導特性を向上させることができる。
【0074】
また、磁束は磁性体膜に集中するようになり、その結果、差動インダクタの動作によるノイズが低減でき、信頼性の高いインダクタ装置が実現できる。
【0075】
なお、ここではインダクタの形状を八角形で示したが、この形状は円形、四角形など多角形の形状でも同様の効果をもつことは言うまでもない。
【0076】
【発明の効果】
請求項1に記載の本発明によれば、よりQ値の高い、高信頼性のインダクタ装置の提供が可能である。請求項2に記載の本発明によれば、小型化、複数のデバイスの設置が可能である。請求項3に記載の本発明によれば、小型化が図れ、より信頼性の高いインダクタ装置を実現できる。請求項5に記載の本発明によれば、前記接続導体が高アスペクト比をもつビアの製造方法にしたので、小型化、複数のデバイスの設置が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の参考例を説明する図
【図2】 本発明の第2の参考例を説明する図
【図3】 本発明の第1の実施形態を説明する図
【図4】 本発明の第2の実施形態を説明する図
【図5】 本発明の第3の実施形態を説明する図
【図6】 本発明の第3の参考例を説明する図
【図7】 図6の部分拡大図
【図8】 本発明の第4の実施形態を説明する図
【図9】 従来のスパイラルインダクタを示す図
【図10】 従来の他のスパイラルインダクタを示す図
【図11】 インダクタの性能を表す図
【図12】 従来例のインダクタ装置を示す図
【図13】 従来のスパイラルインダクタを示す図
【図14】 従来の差動型インダクタを示す図
【図15】 従来の差動型インダクタを示す図
【図16】 従来のビア部分の断面図

Claims (5)

  1. 回路素子が形成される回路素子形成層と、
    前記回路素子形成層上面に形成された誘電体層と、
    前記誘電体層上に形成された保護膜層と、
    前記保護膜層上に形成された第1樹脂層と、
    前記第1樹脂層上に形成された銅からなる第1導体層と、
    前記第1導体層を覆い前記第1樹脂層上に形成された第2樹脂層と、
    前記第2樹脂層上に形成された銅からなる第2導体層と、
    前記第2樹脂層を貫通して前記第1導体層と前記第2導体層とを接続する銅ビアからなる第3導体層とを備えたインダクタ装置であって、
    前記第2導体層にインダクタ端子対とインダクタ部と引き出し部とが形成され、
    前記第1導体層に交差部が形成され、
    前記第1〜第3導体層からなるインダクタ形状が、前記インダクタ端子対に対して略線対称であり
    前記第1樹脂層および前記第2樹脂層はポリイミドまたはベンゾシクロブテンからなることを特徴とするインダクタ装置。
  2. 前記第3導体層が高アスペクト比をもつビアであることを特徴とする請求項1記載のインダクタ装置。
  3. インダクタ部の中心又は中心近傍に高透磁率の磁性体が配置されたことを特徴とする請求項1記載のインダクタ装置。
  4. 請求項1〜3記載のインダクタ装置において、ビア形成領域をマスキングして第2樹脂層を塗布する工程を2回繰り返すことにより貫通孔を形成し、前記銅ビアを形成することを特徴とするインダクタ装置の製造方法。
  5. 請求項1〜3記載のインダクタ装置において、低融点物質を柱状に積層した周囲を前記第2樹脂層で充填した後に前記低融点物質を除去して貫通孔を形成し、前記銅ビアを形成することを特徴とするインダクタ装置の製造方法。
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