JP4507340B2 - 加熱蒸散害虫防除方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は加熱蒸散害虫防除方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、殺虫液中に棒状吸液芯の一部を浸漬して該棒状吸液芯に殺虫液を吸液させ、該棒状吸液芯の殺虫液中に浸漬されていない部分を加熱することにより吸液された殺虫液を蒸散させる加熱蒸散害虫防除方法が知られており、その際、棒状吸液芯として、数種類の無機粉体や有機粉体を糊剤で固め棒状にした棒状成型体、該棒状成型体を焼成したもの、該棒状成型体と棒状の多孔質な樹脂をつぎ足したものなどが用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の加熱蒸散害虫防除方法では、使用時間の経過と共に吸液芯の目詰まりが発生し、長時間にわたって安定した殺虫液の蒸散を行い、安定した殺虫効果を得ることが困難であることから、安定した殺虫液の蒸散を可能とし、安定した殺虫効果をあげることのできる加熱蒸散害虫防除方法の開発が望まれていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、かかる状況下に鋭意検討を重ねた結果、殺虫液中に吸液体の一部を浸漬して該吸液体に殺虫液を吸液させ、該吸液体の殺虫液中に浸漬されていない部分を加熱することにより吸液された殺虫液を蒸散させる加熱蒸散害虫防除方法であって、殺虫液に含有される有効成分が、一般式 化2
【化2】
[式中、Rはメチル基またはメトキシメチル基を表す。]
で示されるエステル化合物であり、吸液体が紙、布、多孔質の樹脂フィルムまたは多孔質の樹脂シートであり、加熱温度が60〜150℃である加熱蒸散害虫防除方法によれば、殺虫液の安定した蒸散を可能とすると共に、長時間にわたって安定した殺虫効力を維持し得ることを見出し本発明に至った。
即ち、本発明は、殺虫液中に吸液体の一部を浸漬して該吸液体に殺虫液を吸液させ、該吸液体の殺虫液中に浸漬されていない部分を加熱することにより吸液された殺虫液を蒸散させる加熱蒸散害虫防除方法であって、殺虫液に含有される有効成分が、前記一般式 化2で示されるエステル化合物(以下、本化合物と記す。)であり、吸液体が紙、布、多孔質の樹脂フィルムまたは多孔質の樹脂シートであり、加熱温度が60〜150℃である加熱蒸散害虫防除方法(以下、本発明害虫防除方法と記す。)を提供する。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明につき詳細に説明する。
本化合物は例えば以下の方法により製造することができる。
式 化3
【化3】
で示されるカルボン酸化合物またはその酸クロリドと一般式 化4
【化4】
[式中、Rは前記と同じ意味を表す。]
で示されるアルコール化合物とを反応させることにより製造する方法。
該反応は、通常有機溶媒中で、必要に応じて反応助剤の存在下に行われる。
反応時間の範囲は通常5分間〜72時間であり、反応温度の範囲は通常−80℃から反応に使用する溶媒の沸点または200℃までの範囲である。
式 化3で示されるカルボン酸化合物またはその酸クロリドと式 化4で示されるアルコール化合物との使用モル比は当モルまたはそれに近い比率で行うのが好ましい。
反応助剤としては、トリエチルアミン、4−ジメチルアミノピリジン、ジイソプロピルエチルアミン等の3級アミン、ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドハイドロクロリド、ジエチルアゾジカルボキシラートまたはジイソプロピルアゾジカルボキシラートとトリフェニルホスフィンとの試剤等があげられる。
溶媒としては、トルエン、ヘキサン等の炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、ジメチルホルムアミド等のアミド類、アセトン等のケトン類、ジメチルスルホキシド等の有機硫黄類等及びこれらの混合物があげられる。反応終了後の反応液は有機溶媒抽出、濃縮等の通常の後処理操作を行うことにより本化合物を得ることができる。本化合物はクロマトグラフィー等の操作により精製することもできる。
尚、式 化3で示されるカルボン酸化合物は、J.Chem.Soc.1076(1970)に記載の方法に準じて製造することができ、一般式 化4で示されるアルコール化合物は、特開昭57−123146号公報または特開昭56−97251号公報に記載の方法に準じて製造することができる。
【0006】
本化合物には不斉炭素に基づく光学異性体(R,S)や二重結合に基づく幾何異性体(E,Z)やシクロプロパン環に基づく幾何異性体(シス,トランス)が存在するが、本化合物には害虫防除活性を有するすべての光学異性体、幾何異性体およびそれらの混合物が含まれる。
【0007】
本発明害虫防除方法において用いられる殺虫液中の有効成分含有量は、通常、0.1〜10重量%程度で充分な害虫防除効果が達成されるが、使用場面等により変化させることもでき、0.1〜50重量%程度を含有させることもできる。
【0008】
本発明において用いられる殺虫液の溶剤としては、通常有機溶媒、好ましくは飽和炭化水素溶媒(脂肪族飽和炭化水素溶媒、脂環式飽和炭化水素溶媒)があげられ、より好ましくは、沸点が180℃〜310℃の飽和炭化水素溶媒から選ばれる一種以上からなる溶剤があげられる。かかる溶剤の具体例としては、例えば、0号ソルベントH(日本石油製)、0号ソルベントM(日本石油製)、0号ソルベントL(日本石油製)、ノルマルパラフィン(三石・テキサコケミカル製)、デオトミゾールA−1(吉富製薬製)、IPソルベント2028(出光石油化学製)、ネオチオゾール(中央化成製)、ノルパー12(エクソン化学製)、ノルパー13(エクソン化学製)、ノルパー15(エクソン化学製)、アイソパーM(エクソン化学製)、アイソパーL(エクソン化学製)、アイソパーV(エクソン化学製)、エクソールD80(エクソン化学製)、エクソールD110(エクソン化学製)、エクソールD130(エクソン化学製)等があげられる。また、殺虫液の蒸散を調節するために、沸点が300℃以上の高沸点の溶剤、例えばラウリン酸イソプロピル、フタル酸ジブチル、セバシン酸ジブチル、クエン酸アセチルトリブチル、中鎖脂肪酸トリグリセライドなどのエステル類あるいは脂肪酸誘導体、オクチルドデカノールなどの高級アルコール類、トウモロコシ油などの油脂類などを配合することもできる。
【0009】
また、殺虫液には必要に応じて、ピペロニルブトキサイド、N−オクチルビシクロヘプテンジカルボキシミド(MGK264)などの共力剤、植物精油などに含まれる香気・抗菌・害虫忌避成分、ディートなど合成害虫忌避剤、色素、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)などの安定化剤、紫外線吸収剤等を添加してもよい。
【0010】
本発明において用いられる吸液体としては、紙、布、多孔質の樹脂フィルムまたは多孔質の樹脂シートがあげられる。より具体的には、紙としては、例えば、上質紙、中質紙、グラビア用紙等の非塗工紙、アート紙、コート紙、軽量コート紙等の塗工紙、加工原紙、吸いとり紙、カード用紙等の雑種紙、段ボール原紙、白板紙、黄板氏、チップボール、色板紙、建材原紙、紙管原紙、台紙等の板紙、濾紙、包装用紙等があげられ、布としては、合成繊維(ナイロン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン等)もしくは天然繊維(羊毛、絹、綿、麻等)の織布又は合成繊維(同上)もしくは天然繊維(同上)の不織布があげられ、多孔質の樹脂フィルムまたは多孔質の樹脂シートとしては、例えば、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタラート、ポリ塩化ビニル等の樹脂に炭酸カルシウムなどの無機物を配合し延伸して作られたフィルムまたはシ−トや、発泡ポリプロピレン、発泡ウレタン等の発泡樹脂を延伸して作られたフィルムまたはシ−ト等があげられる。
また、紙、布などをオレフィン樹脂フィルムでラミネートしたような複合素材も本発明における吸液体に含まれる。
【0011】
本発明において、吸液体は、通常、平板状の形態で用いるが、円型または角型の筒状にして用いることもできる。また細い針金を構造的な芯材として吸液体に挿入したり、薄い金網を挟んで2枚の平板状吸液体を貼りあわせたり、樹脂フィルムラミネート吸液体を互いに貼りあわせるなどして物理的な強度を補強して使用することもできる。
【0012】
本発明において、殺虫液を入れる容器は、殺虫液を収容する空間を備えており、吸液体の一部分は該空間に存在している。
殺虫液を入れる容器の材質は、収容する殺虫液が室温下で1年以上漏れ出さないものであればよく、特に限定されないが、好ましくは、殺虫液量が外観から把握できる透明の材質がよい。そのような材質としては、例えばポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタラート、ポリアクリロニトリル、ポリエチレンまたはこれらの複合材料等の合成樹脂などが挙げられる。
殺虫液を入れる容器は例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタラート、ポリアクリロニトリル、ポリエチレン、ポリプロピレンまたはこれらの複合材料等の合成樹脂などを窪みのある形状に加工し、それらの2つを、間に紙、布、多孔質の樹脂フィルムまたは多孔質の樹脂シート等からなる吸液体を挟んで、張り合わせることにより製造することができる。
合成樹脂を窪みのある形状に加工する方法としては、シート状にした該合成樹脂を真空形成法により加工するなどの方法が挙げられる。
また、窪みのある形状に加工した該合成樹脂を張り合わせる方法としては、例えば、接着剤を用いて接着する、ヒートシールする等の方法が挙げられる。
【0013】
本発明害虫防除方法において、吸液体は、通常、加熱面が100〜180℃のヒ−タ−にて加熱される。この際、吸液体はヒ−タ−に接触させず、主に輻射熱により、その表面を60〜150℃に加熱する。
容器、吸液体と寸法、形状があえば、市販の液体蚊取り装置(リキッド)を使用することもできる。
【0014】
本発明害虫防除方法は、家屋、倉庫、自動車等の内部、あるいは窓などの出入り口にて行われる。また、本発明害虫防除方法によれば、殺虫効果のみならず忌避効果、吸血害虫の吸血阻害効果を得ることもできる。
【0015】
本発明害虫防除方法により防除し得る害虫としては各種の有害昆虫、ダニ類等の節足動物を挙げることができ、特に有害飛翔性害虫、すなわち、アカイエカ、コガタアカイエカ等のイエカ類、ネッタイシマカ、ヒトスジシマカ等のヤブカ類、シナハマダラカ等のハマダラカ類、ユスリカ類、イエバエ、オオイエバエ、ヒメイエバエ等のイエバエ類、クロバエ類、ニクバエ類、ショウジョウバエ類、チョウバエ類、ノミバエ類、アブ類、ブユ類、サシバエ類、ヌカカ類等の双し目害虫が挙げられる。
【0016】
【実施例】
以下に製造例、製剤例、試験例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限られるものではない。
【0017】
製造例1
(2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシメチルフェニル)メタノール2.24g、ピリジン0.87g、テトラヒドロフラン20mlの混合溶液に、氷冷下、(1R)−トランス−2,2−ジメチル−3−((Z)−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸クロリド1.82gを加え、室温で8時間攪拌した。反応液を氷水約100mlに注加し、これを酢酸エチル100mlで2回抽出し、あわせた酢酸エチル層を、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=20/1)に付し、(1R)−トランス−2,2−ジメチル−3−((Z)−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸(2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシメチルフェニル)メチル(本化合物1)3.17g(収率88%)を得た。
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ1.15(3H,s),1.28(3H,s),1.46(1H,d),1.70(3H,dd),2.18(1H, dd),3.41(3H,s),4.59(2H,s)5.08〜5.12(1H,m),5.24(2H,s),5.58〜5.62(1H,t,m)
【0018】
製造例2
(2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシメチルフェニル)メタノール2.69g、ピリジン1.04g、テトラヒドロフラン30mlの混合溶液に、氷冷下、(1R)−トランス−2,2−ジメチル−3−(1−プロペニル(Z/E=8/1))シクロプロパンカルボン酸クロリド2.18gを加え、室温で8時間攪拌した。反応液を氷水約150mlに注加し、これを酢酸エチル150mlで2回抽出し、合わせた酢酸エチル層を、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=20/1)に付し、(1R)−トランス−2,2−ジメチル−3−(1−プロペニル(Z/E=8/1))シクロプロパンカルボン酸(2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシメチルフェニル)メチル(本化合物2)3.68g(収率85%)を得た。
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ1.14(3H,s),{1.24,1.28(合わせて3H,s×2)},1.45(1H,d),1.69(3H,dd),{2.06,2.18(合わせて1H,dd×2)},3.40(3H,s),4.58(2H,s)5.08〜5.23(1H,m),5.22(2H,s),5.56〜5.63(1H,m)
【0019】
製造例3
(2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メチルフェニル)メタノール2.50g、ピリジン1.53g、テトラヒドロフラン30mlの混合溶液に、氷冷下、(1R)−トランス−2,2−ジメチル−3−(1−プロペニル(Z/E=8/1))シクロプロパンカルボン酸クロリド2.22gを加え、室温で8時間攪拌した。反応液を氷水約150mlに注加し、これを酢酸エチル150mlで2回抽出し、合わせた酢酸エチル層を、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=20/1)に付し、(1R)−トランス−2,2−ジメチル−3−(1−プロペニル(Z/E=8/1))シクロプロパンカルボン酸(2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メチルフェニル)メチル(本化合物3)3.51g(収率83%)を得た。
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ1.14(3H,s),1.28(3H,s),1.45(1H,d,J=5.3),1.70(3H,dd,7.0,1.7),2.17(1H,br dd,J=8.4,5.3),2.28(2H,t,J=2.1),5.11(1H,ddq,J=10.7,8.4,1.7),5.20(1H,t,J=1.5),5.21(1H,t,J=1.5),5.59(1H,dqd,J=10.7,7.0,1.3)
【0020】
製剤例1
ゼクロン(三井化学株式会社製)を真空成形法により成形し、間にろ紙をはさんで、該成形物2つをヒートシールすることにより、図1および図2に示すろ紙(吸液体)付きの容器を作製した。また、市販のノルパー13、15(エクソン化学)を用いて溶剤(ノルパー13/ノルパー15=7/3 w/w)を調製し、該溶剤をもちいて、本化合物2の2重量%溶液を作製した。該溶液8gを注射器にて容器に注入し、注射器によってできた穴をエポキシ樹脂で塞ぎ、一夜放置して該エポキシ樹脂を乾燥させた。該容器を図3に示すように加熱装置に設置し、加熱蒸散害虫防除器1とした。
【0021】
製剤例2
製剤例1において、本化合物2に代えて本化合物3を用いる以外は全て同様の操作を行い、加熱蒸散害虫防除器2とする。
【0022】
試験例1
アカイエカ(Culex pipiens pallens)雌成虫10頭を入れたガラス管(高さ12cm、内径4cm、両端を16メッシュナイロンネットで閉じたもの)を2本準備した。
高さ80cm、直径20cmの試験用シリンダーの上部に直径方向、中心部分に巾7.8cmの金属製の上記ガラス管用台座を渡した。この台座にはシリンダーの中心より4cmの位置にガラス管内径と同じ直径4cmの穴が対称に2個開いており、この台座にアカイエカ雌成虫を入れた上記ガラス管を置き、試験用シリンダーの下からの気流がガラス管内を通り抜ける状態とした。直径20cm、高さ30cmの観察用の透明樹脂製円筒を試験用シリンダーの上部に、両者の外径が重なるように設置した。
【0023】
試験用シリンダーの側に小型ドラフトを準備し、製剤例1で作成した加熱蒸散害虫防除器1(加熱面の温度:75〜110℃)を小型ドラフト内に設置し加熱を開始した。加熱78時間後にヒ−タ−を試験用シリンダー底面に移動し20分間加熱を行った。経過時間ごとのノックダウンしたアカイエカ雌成虫数をカウントし、供試したアカイエカ雌成虫の50%がノックダウンする時間(KT50値)を求めた(2反復)。20分経過後、ヒ−タ−を小型ドラフトに移し、更に加熱を継続した。また、シリンダーよりガラス管を取り出し、餌として5%砂糖水を含ませたガーゼ上にガラス管を置き、飼育条件下で1日経過後のアカイエカ雌成虫の死虫率を観察した。
加熱156時間後に再びヒ−タ−を金属製シリンダー底面に移動し、加熱78時間後と同様に試験を行った。
【0024】
【表1】
この後、更に加熱を継続したところ、殺虫液は安定して蒸散し、加熱610時間後(一日10時間使用した場合、2ヶ月相当)にほぼ全ての殺虫液が蒸散した。
【0025】
試験例2
試験例1において加熱蒸散害虫防除器1に代えて加熱蒸散害虫防除器2を用いる以外は全て同様に試験を行い、優れた害虫防除効果を得ることができる。
【0026】
【発明の効果】
本発明害虫防除方法によれば、殺虫液の安定した蒸散を可能とすると共に、長時間にわたって安定した殺虫効力を維持し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の加熱蒸散害虫防除方法において用いられる容器の一例を示すものであり、該容器の投影図である。
【図2】図1に示した容器に薬液を入れた状態での断面図である。
【図3】本発明の加熱蒸散害虫防除方法において用いられる装置の一例を示すものであり、該装置の断面図である。
【図4】図3で示した装置の斜視図である。
【0027】
【符号の説明】
1…ろ紙、2…ヒーター、3…薬液
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