JP4506324B2 - 過給機付き車両用内燃機関のegrシステム - Google Patents

過給機付き車両用内燃機関のegrシステム Download PDF

Info

Publication number
JP4506324B2
JP4506324B2 JP2004212157A JP2004212157A JP4506324B2 JP 4506324 B2 JP4506324 B2 JP 4506324B2 JP 2004212157 A JP2004212157 A JP 2004212157A JP 2004212157 A JP2004212157 A JP 2004212157A JP 4506324 B2 JP4506324 B2 JP 4506324B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
egr
passage
intake
supercharger
valve
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004212157A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006029273A (ja
Inventor
智洋 金子
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2004212157A priority Critical patent/JP4506324B2/ja
Publication of JP2006029273A publication Critical patent/JP2006029273A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4506324B2 publication Critical patent/JP4506324B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M26/00Engine-pertinent apparatus for adding exhaust gases to combustion-air, main fuel or fuel-air mixture, e.g. by exhaust gas recirculation [EGR] systems
    • F02M26/13Arrangement or layout of EGR passages, e.g. in relation to specific engine parts or for incorporation of accessories
    • F02M26/17Arrangement or layout of EGR passages, e.g. in relation to specific engine parts or for incorporation of accessories in relation to the intake system
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M26/00Engine-pertinent apparatus for adding exhaust gases to combustion-air, main fuel or fuel-air mixture, e.g. by exhaust gas recirculation [EGR] systems
    • F02M26/02EGR systems specially adapted for supercharged engines
    • F02M26/08EGR systems specially adapted for supercharged engines for engines having two or more intake charge compressors or exhaust gas turbines, e.g. a turbocharger combined with an additional compressor
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M26/00Engine-pertinent apparatus for adding exhaust gases to combustion-air, main fuel or fuel-air mixture, e.g. by exhaust gas recirculation [EGR] systems
    • F02M26/13Arrangement or layout of EGR passages, e.g. in relation to specific engine parts or for incorporation of accessories
    • F02M26/14Arrangement or layout of EGR passages, e.g. in relation to specific engine parts or for incorporation of accessories in relation to the exhaust system
    • F02M26/15Arrangement or layout of EGR passages, e.g. in relation to specific engine parts or for incorporation of accessories in relation to the exhaust system in relation to engine exhaust purifying apparatus

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Supercharger (AREA)
  • Exhaust-Gas Circulating Devices (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)

Description

本発明は、過給機付き車両用内燃機関のEGRシステムに関する。
触媒下流の排気通路からスロットル弁の下流且つターボチャージャーのコンプレッサ上流の吸気通路にEGRガスを還流させ、低温燃焼領域を高負荷運転側に拡大させた装置が知られている(特許文献1参照)。その他、本発明に関連する先行技術文献として特許文献2が存在する。
特開2000−008835号公報 特表2001−509561号公報
触媒下流の排気通路からターボチャージャーのコンプレッサ上流の吸気通路へ排気を還流させるEGRシステムにおいては、EGR通路の長さが長くなる為、車両の加速時等にEGR通路内に残留した排気が吸気通路に大量に導入されることで新気の導入が遅れ、車両の加速性や排気エミッションが悪化するおそれがある。
そこで、本発明は、車両の加速性を向上させるとともに排気エミッションを改善させることが可能な過給機付き車両用内燃機関のEGRシステムを提供することを目的とする。
本発明の第1の過給機付き車両用内燃機関のEGRシステムは、排気通路と過給機よりも上流の吸気通路とを接続するEGR通路と、前記EGR通路を流通する気体の流量を調整するEGR弁と、を備えた過給機付き車両用内燃機関のEGRシステムにおいて、前記過給機よりも上流の吸気通路に配置され、空気を圧縮して吸気圧を上昇させる吸気圧調整手段と、前記吸気圧調整手段を迂回するバイパス通路と、前記バイパス通路を流通する吸気の流量を調整するバイパス弁と、を備え、前記EGR通路は、前記吸気圧調整手段と前記過給機との間の吸気通路に接続され、前記EGR弁が開弁され、前記吸気通路にEGRガスが還流されている運転状態において前記車両に対して加速が要求された場合、前記バイパス弁を閉弁させ、その後前記車両の加速後に前記内燃機関の運転状態がEGRガスの導入を停止させるEGRガス導入停止運転領域に移行するか、又はEGRガスを導入するEGRガス導入運転領域に移行するか判断し、前記内燃機関の運転状態が前記EGR導入停止運転領域に移行すると判断した場合は前記EGR弁を全閉にし、前記EGR導入運転領域に移行すると判断した場合は前記EGR弁の開度を維持させるEGR制御手段をさらに備えたことにより、上述した課題を解決する(請求項1)。
本発明の第1のEGRシステムによれば、内燃機関の定常運転時に吸気圧調整手段を停止させるとともにバイパス弁を開けることで、過給機のみを作動させることができる。このように過給機のみを作動させることにより、過給機によって内燃機関の高負荷運転領域までEGRガス(排気通路から吸気通路に還流される排気)を吸気通路に導入させることができる。そのため、排気エミッションを改善することができる。車両の加速時等には吸気圧調整手段を作動させるとともにバイパス弁を閉弁させることで、吸気圧調整手段と過給機とによって吸気圧を上昇させることができる。さらに、吸気圧調整手段の作動により吸気圧調整手段と過給機との間の吸気通路の圧力が上昇するので、EGRガスの吸気通路への流入を防止することができる。そのため、内燃機関に迅速に新気を導入させるとともに吸気通路内に残留しているEGRガスを迅速に内燃機関に供給することができるので、車両の加速性を向上させることができる。
また、本発明の第1のEGRシステムによれば、車両の加速後に内燃機関の運転状態がEGR導入運転領域に移行する場合は、EGR弁の開度を維持させることで、排気通路の圧力よりも吸気圧調整手段と過給機との間の吸気通路の圧力の方が高くなるまで吸気通路にEGRガスを導入することができる。そのため、EGR弁を高精度に制御しなくてもEGRガスを導入することができる。また、バイパス弁を閉弁させた後にEGR弁の閉弁を判断することでEGR弁の開弁を維持させることができる。そのため、バイパス弁の閉弁により吸気圧を上昇させるとともにEGR弁の開弁を維持させてEGRガスを吸気通路に導入することができる。そのため、車両の加速性を向上させるとともに排気エミッションを改善することができる。
本発明の第1のEGRシステムの一形態において、前記EGR制御手段は、前記車両の加速後に前記内燃機関の運転状態が前記EGRガス導入停止運転領域に移行すると判断した場合、前記排気通路の排気圧力と前記吸気圧調整手段と前記過給機との間の吸気通路の吸気圧力とを比較し、前記吸気圧力が高い場合には所定時間経過後に前記EGR弁を閉弁させ、前記排気圧力が高い場合には直ちに前記EGR弁を閉弁させてもよい(請求項2)。このようにEGR弁を動作させることにより、EGR通路に新気を導入してEGR通路内のEGRガスを排気通路に排出させることができる。そのため、EGR通路内へのEGRガスの残留を防止または低減できるので、EGRガスによるEGR通路の腐食を抑制することができる。
本発明の第1のEGRシステムの一形態において、前記EGR制御手段は、前記車両の加速後に前記内燃機関の運転状態が前記EGRガス導入停止運転領域に移行すると判断した場合に前記排気通路の排気圧力よりも前記吸気圧調整手段と前記過給機との間の吸気通路の吸気圧力の方が高くなるか否かを推定し、前記吸気圧力の方が高くなると推定した場合に前記EGR弁を閉弁させてもよい(請求項3)。このようにEGR弁を閉弁させることにより、排気圧力よりも吸気圧力の方が高くなった場合や吸気がEGR通路内のEGRガスを排気通路へ押し出すように状態が変化した場合でも、EGR弁よりも吸気通路側のEGR通路内にEGRガスを残留させることができる。そのため、次にEGRガスを導入する際、迅速にEGRガスを吸気通路に導入することができる。
本発明の第2の過給機付き車両用内燃機関のEGRシステムは、排気通路と過給機よりも上流の吸気通路とを接続するEGR通路と、前記EGR通路を流通する気体の流量を調整するEGR弁と、を備えた過給機付き車両用内燃機関のEGRシステムにおいて、前記過給機よりも上流の吸気通路に配置され、空気を圧縮して吸気圧を上昇させる吸気圧調整手段と、前記吸気圧調整手段を迂回するバイパス通路と、前記バイパス通路を流通する吸気の流量を調整するバイパス弁と、を備え、前記EGR通路は、前記吸気圧調整手段と前記過給機との間の吸気通路に接続され、前記EGR弁が開弁され、前記吸気通路にEGRガスが還流されている運転状態において前記車両に対して加速が要求された場合、前記排気通路の排気圧力と前記吸気圧調整手段と前記過給機との間の吸気通路の吸気圧力との圧力差が所定値に維持されるように前記バイパス弁を制御するとともに前記車両の加速後に前記内燃機関の運転状態がEGRガスの導入を停止させるEGRガス導入停止運転領域に移行すると判断した場合に前記EGR弁を閉弁させるEGR制御手段をさらに備えていることにより、上述した課題を解決する(請求項4)。本発明の第2のEGRシステムによれば、圧力差が所定値に維持されるようにバイパス弁を調整することで車両の加速時もEGRガスを吸気通路に導入できるので、加速時における排気エミッションを改善することができる。また、バイパス弁の開度調整によるEGRガス量の変化の感度よりも圧力差の変化によるEGRガス量の変化の感度が高くなるように圧力差を調整することで、EGRガスの導入遅れやEGRガス量の変動を抑制することができる。
本発明の第3の過給機付き車両用内燃機関のEGRシステムは、排気通路と過給機よりも上流の吸気通路とを接続するEGR通路と、前記EGR通路を流通する気体の流量を調整するEGR弁と、を備えた過給機付き車両用内燃機関のEGRシステムにおいて、前記過給機よりも上流の吸気通路に配置され、空気を圧縮して吸気圧を上昇させる吸気圧調整手段と、前記吸気圧調整手段を迂回するバイパス通路と、前記バイパス通路を流通する吸気の流量を調整するバイパス弁と、を備え、前記EGR通路は、前記吸気圧調整手段と前記過給機との間の吸気通路に接続され、前記吸気圧調整手段が作動状態であり、且つ前記内燃機関の運転状態がEGRガスの導入を停止させるEGRガス導入停止運転領域からEGRガスを導入するEGRガス導入運転領域に移行すると判断した場合に前記バイパス弁を開弁させ、その後前記排気通路の排気圧力と前記吸気圧調整手段と前記過給機との間の吸気通路の吸気圧力とを比較し、前記排気圧力が前記吸気圧力よりも高いと判断した場合に前記EGR弁を開弁させるEGR制御手段をさらに備えていることにより、上述した課題を解決する(請求項5)。このように内燃機関の運転状態がEGR導入停止運転領域からEGR導入運転領域に移行すると判断した場合、まずバイパス弁を開弁させ、次に排気圧力が吸気圧力よりも高いと判断した場合にEGR弁を開弁させることで、EGR通路内への新気(吸気)の逆流を防止することができる。そのため、本発明の第3のEGRシステムによれば、EGR通路内にEGRガスを残留させ、次にEGRガスを導入する際に迅速にEGRガスを吸気通路に導入することができる。従って、排気エミッションを改善することができる。
以上に説明したように、本発明のEGRシステムによれば、内燃機関の運転状態がEGR導入運転領域に移行する際などに迅速に吸気通路にEGRガスを導入させることができるので、NOxなどの発生を抑制して排気エミッションを改善することができる。また、車両の加速時などEGR導入停止運転領域に内燃機関の運転状態が移行する場合は、EGR通路からのEGRガスの流入を防止して内燃機関に迅速に新気を導入することができるので、加速性を向上させることができる。
図1は、本発明のEGRシステムを内燃機関としてのディーゼルエンジン1に適用した一形態を示している。エンジン1は車両に走行用動力源として搭載されるもので、そのシリンダ2には吸気通路3及び排気通路4が接続されている。吸気通路3には、吸気濾過用にエアフィルタ5、吸気圧調整手段としてのスーパーチャージャー(以下、S/Cと略称する。)6、S/C6を迂回するバイパス通路7、過給機としてのターボチャージャー(ターボ過給機)8のコンプレッサ8aが設けられている。バイパス通路7には、バイパス通路7を流通する吸気の流れを調整するバイパス弁9が設けられている。排気通路4には、ターボチャージャー8のタービン8b、排気浄化手段としての排気浄化触媒10が設けられている。S/C6は駆動装置として電気モータ6aを備えている。この電気モータ6aを駆動することによりS/C6は作動し、吸気通路3内の空気を圧縮して吸気圧を上昇させる。
排気通路4と吸気通路3とはEGR通路11で接続され、EGR通路11にはEGR通路11を流通する気体の流量を調整するEGR弁12が設けられている。図1に示したように、EGR通路11は、排気浄化触媒10の下流の排気通路4に接続されている。このようにターボチャージャー8のタービン8bの下流から排気を取り出して吸気通路3に再循環するEGRシステムは、いわゆるロープレッシャーループと呼ばれている。また、EGR通路11は、S/C6とコンプレッサ8aとの間の吸気通路3に接続されている。
電気モータ6a、バイパス弁9及びEGR弁12の動作は、エンジンコントロールユニット(ECU)13によりそれぞれ制御される。ECU13は、燃料噴射量や燃料噴射時期等を制御してエンジン1を適正に運転するための周知のコンピュータユニットである。ECU13には種々のセンサが接続されており、ECU13はこれらのセンサの情報を参照して各種の制御を実施する。このようなセンサとしては例えば、エンジン1が搭載された車両のアクセルの開度及びその変化量を検出するアクセル開度センサ14、エンジン1の回転数に対応した信号を出力する回転数センサ15、S/C6の下流の吸気通路3の圧力に対応した信号を出力する吸気圧センサ16、吸気通路3に流入する空気(新気)の流量に対応した信号を出力するエアフローメータ17、排気浄化触媒10の下流の排気通路4の圧力に対応した信号を出力する排気圧センサ18などが設けられる。なお、これらの各種センサは検出対象となる物理量そのものを検出するセンサでも良いし、この物理量を推定するものでも良い。
本発明においてECU13が実行するEGR制御ルーチンの実施形態は、図3、図6、図8、図10、及び図14であるが、まずはそれらとの共通部分を有する参考例を図2を参照して説明する。図2のルーチンはエンジン1の運転中に所定の周期で繰り返し実行される。図2のEGR制御ルーチンにおいてECU13は、まずステップS11においてエンジン1が搭載された車両に対して加速が要求されているか否か判断する。加速要求は、例えばアクセルの開度に基づいて判断し、アクセルの開度が増加した場合に加速が要求されたと判断する。また、車両の加速は、アクセル開度の他にクラッチペダルの状態に基づいて判断してもよい。この場合、クラッチペダルが踏まれた場合に要求されたと判断する。加速が要求されていないと判断した場合は、今回のルーチンを終了する。一方、加速が要求されていると判断した場合はステップS12に進み、ECU13はEGRガスの導入停止が要求されているか否か判断する。EGRガスの導入停止が要求されているか否かは例えばエンジン1に要求されるトルクに基づいて判断され、例えばエンジン1に要求されるトルクが所定トルク以上である場合にEGRガスの導入停止が要求されている(EGRガス導入停止条件が成立している)と判断する。なお、所定トルクとしては、例えばEGRガスを吸気通路3に還流させていると車両が適正に加速できないようなトルクが設定される。EGRガスの導入停止が要求されていないと判断した場合は、今回のルーチンを終了する。一方、EGRガスの導入停止が要求されていると判断した場合はステップS13に進み、ECU13はバイパス弁9を全閉にするとともにS/C6を作動させる。その後、今回のルーチンを終了する。
図2のルーチンでは、車両の加速が要求され、且つEGRガスの導入停止が要求されている場合、バイパス弁9を全閉にするとともにS/C6を作動させる。バイパス弁9及びS/C6をこのように動作させることで、排気浄化触媒10下流の排気通路4の排気圧力(以下、排気通路圧力Pcafterと略称する。)よりもS/C6とコンプレッサ8aとの間の吸気通路3の吸気圧力(以下、吸気通路圧力P1bと略称する。)を上昇させることができる。この吸気通路圧力P1bの上昇は、EGR通路11から吸気通路3へのEGRガスの導入を抑制し、エンジン1への新気の導入を促進させるとともに吸気通路3内に残留していたEGRガスを迅速にエンジン1に供給する。そのため、EGR弁12の制御が遅れても、車両の加速性が悪化することがない。
次に、図3〜図11、図14、及び図15を参照して本発明のEGR制御ルーチンの実施形態を説明する。ECU13は、これらのEGR制御ルーチンを実行することにより本発明のEGR制御手段として機能する。また、図12及び図13に第二の参考例を示す。エンジン1には、例えば搭載される車両や運転状態等に応じて種々の性能が要求される。例えば、EGRガスの迅速な導入による排気エミッションの改善や、車両の加速時に新気を大量に導入して車両の加速性を向上させることなどが要求される。そこで、ECU13は図3〜図14に示したEGR制御ルーチンを実行し、種々の要求に応じた電気モータ6a、バイパス弁9及びEGR弁12の制御を実施する。
図3のルーチンは、EGR制御ルーチンの第一の実施形態を示している。図3のルーチンは、エンジン1の運転中に所定の周期で繰り返し実行される。なお、図3において図2と同一の処理には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
図3のルーチンにおいてECU13は、まずステップS21において吸気に含まれているEGRガスの割合を示すEGR率(EGRガス量/(新気量+EGRガス量))が高いか否かを判断する。EGR率は、例えば車両が停止状態でエンジン1がアイドル又は軽負荷の場合に高いと判断される。この他、EGR弁12の開度や吸気通路3に吸入される新気量などに基づいてEGR率が高いか否か判断してもよい。EGR率が低いと判断した場合は、今回のルーチンを終了する。一方、EGR率が高いと判断した場合はステップS11に進み、ECU13は車両に対して加速が要求されているか否か判断する。車両に対して加速が要求されていないと判断した場合は、今回のルーチンを終了する。一方、車両に対して加速が要求されていると判断した場合はステップS13に進み、ECU13はバイパス弁9を全閉にするとともにS/C6を作動させる。
次のステップS22においてECU13は、車両の加速後にエンジン1の運転状態が吸気通路3へのEGRガスの導入を停止させるEGR導入停止運転領域に移行するか否か判断する。エンジン1の運転状態がEGR導入停止運転領域に移行するか否かは、例えば図4に示したマップを参照して判断される。図4のマップは、エンジン1の回転数及び負荷と、EGRガスを導入するEGRガス導入運転領域A1及びEGRガスの導入を停止するEGRガス導入停止運転領域A2との関係を示している。なお、エンジン1の回転数及び負荷とEGRガス導入運転領域A1とEGRガス導入停止運転領域A2との関係は、実験等に基づいて予め設定される。例えば、車両の加速時におけるエンジン1の回転数及び負荷が図4のEGRガス導入運転領域A1の点P1からEGRガス導入停止運転領域A2の点P2に変化する(図4の矢印I)と推測された場合又は変化した場合、車両の加速後にエンジン1はEGR導入停止運転領域に移行すると判断される。一方、車両の加速時におけるエンジン1の回転数及び負荷が図4のEGRガス導入運転領域A1の点P1から同じEGRガス導入運転領域A1の点P3に変化する(図4の矢印II)と推測された場合又は変化した場合は、車両の加速後にエンジン1はEGR導入運転領域に移行すると判断される。なお、エンジン1の運転状態の変化の推定は、例えばエンジン1の回転数及び負荷の変化量に基づいて実施される。エンジン1の運転状態がEGR導入停止運転領域に移行すると判断した場合はステップS23に進み、ECU13はEGR弁12を全閉にする。その後、今回のルーチンを終了する。一方、エンジン1の運転状態がEGR導入運転領域に移行すると判断した場合はステップS24に進み、ECU13はEGR弁12の開度を維持する。その後、今回のルーチンを終了する。
図5(a)〜(d)は、図3のルーチンを実行した場合のクラッチスイッチの時間変化、バイパス弁9及びEGR弁12の開度の時間変化、吸気通路圧力P1b及び排気通路圧力Pcafterの時間変化、EGR率の時間変化の一例をそれぞれ示している。クラッチスイッチは、車両のクラッチが踏まれたか否かに対応した信号を出力し、クラッチが踏まれた場合にオンの信号を出力する。なお、図5(b)において、線L1がバイパス弁9の開度の変化を、線L2がEGR弁12の開度の変化を示している。また、図5(b)において弁開度0は全閉を、弁開度100は全開をそれぞれ示している。図5の時間T1においてクラッチスイッチがオンの状態に変化し、車両に対して加速が要求されると、バイパス弁9が全閉にされるとともにS/C6が作動される(図3のステップS13)。S/C6による過給が実施されると図5(c)に示したように吸気通路圧力P1bが徐々に上昇を開始する。この吸気通路圧力P1bの上昇は、吸気通路圧力P1bと排気通路圧力Pcafterとの差圧を減少させる。この差圧の減少は、吸気通路3へのEGRガスの流量を減少させ、EGR率を徐々に低下させる。
このように図3のルーチンでは、EGR弁12の動作判断をバイパス弁9の動作判断よりも遅らせることによって、車両の加速時においても吸気通路圧力P1bが排気通路圧力Pcafterより大きくなる(図5の時間T2)限界までEGRガスを吸気通路3に導入することができる。そのため、車両の加速時における排気エミッションを改善させることができる。また、吸気通路圧力P1bが排気通路圧力Pcafterを上回った時点でEGRガスの導入が停止されるので、車両の加速性を向上させることができる。そのため、排気エミッションの改善と車両の加速性向上とを両立させることができる。
図6のルーチンは、EGR制御ルーチンの第二の実施形態を示している。図6のルーチンは、エンジン1の運転中に所定の周期で繰り返し実行される。なお、図6において図3と同一の処理には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
図6のルーチンにおいて、ステップS22までは図3のルーチンと同様の処理を実施する。ステップS22においてエンジン1の運転状態がEGR導入停止運転領域に移行すると判断した場合はステップS31に進み、ECU13は排気通路圧力Pcafterが吸気通路圧力P1b未満であるか否か判断する。排気通路圧力Pcafterが吸気通路圧力P1b未満であると判断した場合はステップS32に進み、ECU13は所定時間Ta経過後にEGR弁12を全閉にする。その後、今回のルーチンを終了する。所定時間Taは、例えばEGR通路11の長さや排気通路圧力Pcafterと吸気通路圧力P1bとの差圧ΔTなどに基づいて設定される。一方、排気通路圧力Pcafterが吸気通路圧力P1b以上であると判断した場合はステップS33に進み、ECU13は直ちにEGR弁12を全閉にする。その後、今回のルーチンを終了する。
図7(a)〜(d)は、図6のルーチンを実行した場合のクラッチスイッチの時間変化、バイパス弁9及びEGR弁12の開度の時間変化、吸気通路圧力P1b及び排気通路圧力Pcafterの時間変化、EGR率の時間変化の一例をそれぞれ示している。なお、図7(b)では、線L1がバイパス弁9の開度の変化を、線L2がEGR弁12の開度の変化を、弁開度0が全閉を、弁開度100が全開をそれぞれ示している。図7(b)に示したように図6のルーチンでは、車両の加速が要求された時点(時間T11)においてバイパス弁9を全閉にさせるとともにS/C6を作動させる。その後、排気通路圧力Pcafterが吸気通路圧力P1b未満に変化した時点(時間T12)から所定時間Ta経過後にEGR弁12を全閉にする(時間T13)。
このように図6のルーチンでは、排気通路圧力Pcafterが吸気通路圧力P1b未満であると判断した場合、所定時間Ta経過後にEGR弁12を閉弁することで、EGR通路11内に新気を導入し、EGRガスをEGR通路11から排出させることができる。そのため、EGR通路11内に残留するEGRガス量を低減させることができ、EGRガスによるEGR通路11の腐食を防止することができる。
図8のルーチンは、EGR制御ルーチンの第三の実施形態を示している。図8のルーチンは、エンジン1の運転中に所定の周期で繰り返し実行される。なお、図8において図3と同一の処理には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
図8のルーチンにおいて、ステップS22までは図3のルーチンと同様の処理を実施する。ステップS22においてエンジン1の運転状態がEGR導入停止運転領域に移行すると判断した場合はステップS41に進み、ECU13は排気通路圧力Pcafterが吸気通路圧力P1b未満に変化するか推定する。この圧力の変化は、例えばS/C6の回転数の変化や吸気通路圧力P1bの変化量などに基づいて推定される。次のステップS42においてECU13は、推定結果に基づいて排気通路圧力Pcafterが吸気通路圧力P1b未満に変化するか否か判断する。排気通路圧力Pcafterが吸気通路圧力P1b未満に変化しない、即ち排気通路圧力Pcafterが吸気通路圧力P1b以上の状態を維持すると判断した場合は、今回のルーチンを終了する。一方、排気通路圧力Pcafterが吸気通路圧力P1b未満に変化すると判断した場合はステップS43に進み、ECU13はEGR通路11内に所定量のEGRガスが残留するようにEGR弁12を全閉にする。その後、今回のルーチンを終了する。なお、所定量としては、例えば、次にEGRガスを導入する際、EGR通路11に残留させたEGRガスによって吸気通路3への導入に遅れが生じないような量が設定される。
図9(a)〜(d)は、図8のルーチンを実行した場合のクラッチスイッチの時間変化、バイパス弁9及びEGR弁12の開度の時間変化、吸気通路圧力P1b及び排気通路圧力Pcafterの時間変化、EGR率の時間変化の一例をそれぞれ示している。なお、図9(b)では、線L1がバイパス弁9の開度の変化を、線L2がEGR弁12の開度の変化を、弁開度0が全閉を、弁開度100が全開をそれぞれ示している。図8のルーチンでは、排気通路圧力Pcafterが吸気通路圧力P1b未満に変化するか推定(ステップS41)し、排気通路圧力Pcafterが吸気通路圧力P1b未満に変化すると判断した場合(ステップS42を肯定判断)はEGR弁12を全閉にする(ステップS43)。そのため、図9(b)に示したように、時間T21においてクラッチスイッチがオンの状態に変化した後、排気通路圧力Pcafterが吸気通路圧力P1b未満に変化すると判断した場合(時間T22)にEGR弁12の閉弁を開始する。そのため、吸気通路圧力P1bが排気通路圧力Pcafter以上に変化する(時間T23)までにEGR弁12を全閉にすることができる。
このように図8のルーチンでは、吸気通路圧力P1bが排気通路圧力Pcafter以上に変化するまでに、EGR弁12を全閉にすることができる。そのため、吸気通路圧力P1bが上昇して新気がEGR通路11内に流入しても、EGR弁12よりも吸気通路3側のEGR通路11内にEGRガスを残留させることができる。そのため、次に吸気通路3にEGRガスを導入する際、EGR通路11内に残留させたEGRガスを迅速に吸気通路3に導入することができる。このようにEGR導入を迅速に実施することにより、排気エミッションを改善させることができる。
図10のルーチンは、EGR制御ルーチンの第四の実施形態を示している。図10のルーチンは、エンジン1の運転中に所定の周期で繰り返し実行される。なお、図10において図3と同一の処理には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
図10のルーチンにおいて、ステップS11までは図3のルーチンと同様の処理を実施する。ステップS11において車両に対して加速が要求されと判断した場合はステップS51に進み、ECU13はS/C6を作動させる。続くステップS52においてECU13は排気通路圧力Pcafterから吸気通路圧力P1bを引いた差圧Plが一定に維持されるようにバイパス弁9の動作を制御する。差圧Plは、バイパス弁9の開度調整によるEGRガス量の変化の感度よりも圧力差の変化によるEGRガス量の変化の感度が高くなる条件で、吸気通路3に適正な量のEGRガスが導入できるように設定してもよいし、以下に示す方法で設定してもよい。吸気通路圧力P1bは、過給によってエンジン1からNOxやスモークが排出されないように上限値が設定される。一方、下限値は、S/C6を作動させるとともにバイパス弁9を全開にした状態における圧力となる。排気通路圧力Pcafterはエンジン1の運転状態により変動する。そこで、差圧Plは、変動する排気通路圧力Pcafterよりも吸気通路圧力P1bが低くなり、且つ吸気通路圧力P1bが上限値と下限値との間に収まるように設定される。次のステップS22においてECU13は、車両の加速後にエンジン1の状態がEGR導入停止運転領域に移行するか否か判断する。EGR導入停止運転領域に移行しないと判断した場合は、今回のルーチンを終了する。一方、EGR導入停止運転領域に移行すると判断した場合はステップS53に進み、ECU13はEGR弁12及びバイパス弁9を全閉にする。その後、今回のルーチンを終了する。
図11(a)〜(d)は、図10のルーチンを実行した場合のクラッチスイッチの時間変化、バイパス弁9及びEGR弁12の開度の時間変化、吸気通路圧力P1b及び排気通路圧力Pcafterの時間変化、EGR率の時間変化の一例をそれぞれ示している。なお、図11(b)では、線L1がバイパス弁9の開度の変化を、線L2がEGR弁12の開度の変化を、弁開度0が全閉を、弁開度100が全開をそれぞれ示している。図11(c)に示したように、時間T31において車両の加速が要求された場合、バイパス弁9は、一旦閉側に制御(時間T31〜T32)され、その後差圧Plが一定に維持されるように開度が制御(時間T32〜T33)される。そのため、図11(d)に示したようにEGR率を一定の状態に維持させることができる。
このように図10のルーチンでは車両に対して加速が要求された場合、差圧Plが一定に維持されるようにバイパス弁9の開度が調整される。そのため、車両の加速時においてもEGR率の変動を抑え、安定にEGRガスを吸気通路3に導入することができる。また、排気通路圧力Pcafterを吸気通路圧力P1bよりも高い状態に維持させるので、車両の加速後にEGRガスを吸気通路3に導入する場合、迅速にEGRガスを吸気通路3に導入させることができる。
図12のルーチンは、EGR制御ルーチンの第二の参考例を示している。図12のルーチンは、エンジン1の運転中に所定の周期で繰り返し実行される。
図12のルーチンにおいてECU13は、まずステップS61でS/C6が作動状態であるか否か判断する。S/C6が作動状態ではない即ち停止していると判断した場合は、今回のルーチンを終了する。一方、S/C6が作動状態であると判断した場合はステップS62に進み、ECU13はエンジン1の運転状態がEGR導入停止運転領域からEGR導入運転領域に移行するか否か判断する。EGR導入停止運転領域からEGR導入運転領域に移行するか否かは、例えば図4のマップを参照して判断する。図4のマップにおいてEGR導入停止運転領域A2からEGR導入運転領域A1(例えば、図4の点P2から点P3)にエンジン1の運転状態が変化する(図4の矢印III)と推測される場合又は変化した場合、エンジン1の運転状態がEGR導入運転領域に移行すると判断される。エンジン1の運転状態がEGR導入運転領域に移行しないと判断した場合は、今回のルーチンを終了する。一方、エンジン1の運転状態がEGR導入運転領域に移行すると判断した場合はステップS63に進み、ECU13はEGR弁12の開度をエンジン1がEGR導入運転領域に移行後EGRガスが適切に吸気通路3に導入されるような開度(目標開度)に設定する。続くステップS64においてECU13は、吸気通路圧力P1bが低下するようにバイパス弁9を開弁する。その後、今回のルーチンを終了する。
図13(a)〜(d)は、図12のルーチンを実行した場合の吸気通路3へのEGRガスの導入を要求するEGR要求信号の時間変化、バイパス弁9及びEGR弁12の開度の時間変化、吸気通路圧力P1b及び排気通路圧力Pcafterの時間変化、EGR率の時間変化の一例をそれぞれ示している。なお、図13(b)では、線L1がバイパス弁9の開度の変化を、線L2がEGR弁12の開度の変化を、弁開度0が全閉を、弁開度100が全開をそれぞれ示している。図13(b)に示したように、図12のルーチンでは、エンジン1の運転状態がEGR導入運転領域に移行すると判断した場合(ステップS62で肯定判断)は、EGR要求信号がオンの状態に変化する(時間T42)前の時間T41においてEGR弁12の開弁を開始する。その後、時間T42においてEGRガスの導入が要求されるとバイパス弁9が開弁(ステップS64、時間T43)されて吸気通路圧力P1bが低下し、EGRガスが吸気通路3に導入される。
このように図12のルーチンでは、排気通路圧力Pcafterが吸気通路圧力P1b未満の状態であってもEGR弁12を開弁させる(図13(b)の時間T42)。このようにエンジン1の状態がEGR導入運転領域に移行すると判断した場合は予めEGR弁12を開弁させておくことで、排気通路圧力Pcafterが上昇した時に迅速にEGRガスを吸気通路3に導入することができる。
図14のルーチンは、EGR制御ルーチンの第五の実施形態を示している。図14のルーチンは、エンジン1の運転中に所定の周期で繰り返し実行される。なお、図14において図12と同一の処理には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
図14のルーチンにおいて、ステップS62までは図12のルーチンと同様の処理を実施する。ステップS62においてエンジン1の運転状態がEGR導入運転領域に移行すると判断した場合はステップS71に進み、ECU13はバイパス弁9を開弁する。なお、この開弁時におけるバイパス弁9の開度は、全開でもよいし、車両の再加速とEGRガスの導入とを考慮した開度でもよい。続くステップS72においてECU13は、排気通路圧力Pcafterが吸気通路圧力P1bよりも高いか否か判断する。排気通路圧力Pcafterが吸気通路圧力P1b以下であると判断した場合は、ステップS72の条件が肯定されるまでステップS72の処理を繰り返し実行する。ステップS72の条件が肯定された場合はステップS73に進み、ECU13はEGR弁12を開弁する。その後、今回のルーチンを終了する。
図15(a)〜(d)は、図14のルーチンを実行した場合のEGR要求信号の時間変化、バイパス弁9及びEGR弁12の開度の時間変化、吸気通路圧力P1b及び排気通路圧力Pcafterの時間変化、EGR率の時間変化の一例をそれぞれ示している。なお、図15(b)では、線L1がバイパス弁9の開度の変化を、線L2がEGR弁12の開度の変化を、弁開度0が全閉を、弁開度100が全開をそれぞれ示している。図15(b)に示したように、図14のルーチンでは、エンジン1の運転状態がEGR導入運転領域に移行すると判断した場合(ステップS62で肯定判断)は、EGR要求信号がオンの状態に変化する(時間T52)前の時間T51においてバイパス弁9を開弁させる。図15(c)に示したように、このバイパス弁9の開弁は吸気通路圧力P1bを低下させて吸気通路圧力P1bを排気通路圧力Pcafter以下に変化させる。その後、時間T52においてEGR要求信号がオンの状態に変化すると、時間T53においてEGR弁12が開弁され、EGRガスが吸気通路3に導入される。
このように図14のルーチンでは、エンジン1の運転状態がEGR導入運転領域に移行すると判断した場合、EGR要求信号がオンの状態に変化する前に予めバイパス弁9を開弁させ、吸気通路圧力P1bを排気通路圧力Pcafter以下に変化させる。このように吸気通路圧力P1bを排気通路圧力Pcafter以下に変化させておくことで、EGR弁12を開弁させた際に迅速にEGRガスを吸気通路3に導入することができる。
なお、図2〜図14に示した各EGR制御ルーチンは、各々個別に実行してもよいし、複数のルーチンを組み合わせて実行してもよい。組み合わせて実行する場合には、例えば排気エミッションの改善や車両の加速性の向上などの目的に応じて優先順位を設け、この優先順位に基づいて各ルーチンを実行させてもよい。
本発明は以上の実施形態に限定されず、種々の形態で実施してよい。例えば、本発明のEGRシステムはディーゼルエンジンに限らず、ガソリンその他の燃料を利用する各種の内燃機関に適用してよい。バイパス弁やEGR弁としては、開度が調整可能な弁が設けられていてもよいし、開弁及び閉弁を切り替えることができる弁が設けられていてもよい。このように開弁及び閉弁を切り替える弁では、開弁状態の期間と閉弁状態の期間とを調整して流量を調整する。
ターボチャージャーのコンプレッサ上流に配置され、空気を圧縮して吸気圧を上昇させる装置はS/Cに限定されない。例えば、電気モータにて駆動される電動コンプレッサがコンプレッサ上流の吸気通路に設けられていてもよい。S/Cや電動コンプレッサを駆動する駆動源は電気モータに限定されない。例えば、エンジンの出力を利用してこれらの装置を駆動してもよい。この場合はS/Cや電動コンプレッサの駆動軸とエンジンの出力軸とをクラッチを介して接続させ、このクラッチによって動作を制御する。例えば吸気圧を上昇させる場合にはクラッチを接続させ、エンジンの出力をS/Cや電動コンプレッサの駆動軸に伝達させて空気を圧縮させる。また、吸気通路に配置され、吸気を常時過給する過給機は、ターボチャージャーに限定されない。このような過給機として、エンジンのクランクシャフトによって常時回転駆動されるスーパーチャージャー(S/C)や電動ターボ過給機(モータアシストターボ)などが吸気通路に設けられていてもよい。すなわち、本発明は、吸気を常時過給する二段目過給装置と、この二段目過給装置よりも上流の吸気通路に配置され、加速時など所定の運転状態において吸気を過給する一段目過給装置とを備えたエンジンに適用することができる。
EGR通路が接続される排気通路の位置は、排気浄化触媒の下流の排気通路に限定されない。EGR通路は、ターボチャージャーのタービンよりも下流、かつ排気浄化触媒よりも上流の排気通路に接続されていてもよい。
本発明のEGRシステムが適用されたディーゼルエンジンの一形態を示す図。 図1のECUが実行するEGR制御ルーチンの第一の参考例を示すフローチャート。 図1のECUが実行するEGR制御ルーチンの第一の実施形態を示すフローチャート。 EGRガス導入運転領域及びEGRガス導入停止運転領域を示す図。 図3のルーチンを実行した際のEGRに関係する物理量の時間変化の一例を示す図で、(a)はクラッチスイッチの時間変化を、(b)はバイパス弁及びEGR弁の開度の時間変化を、(c)は吸気通路圧力及び排気通路圧力の時間変化を、(d)はEGR率の時間変化を、それぞれ示す。 図1のECUが実行するEGR制御ルーチンの第二の実施形態を示すフローチャート。 図6のルーチンを実行した際のEGRに関係する物理量の時間変化の一例を示す図で、(a)はクラッチスイッチの時間変化を、(b)はバイパス弁及びEGR弁の開度の時間変化を、(c)は吸気通路圧力及び排気通路圧力の時間変化を、(d)はEGR率の時間変化を、それぞれ示す。 図1のECUが実行するEGR制御ルーチンの第三の実施形態を示すフローチャート。 図8のルーチンを実行した際のEGRに関係する物理量の時間変化の一例を示す図で、(a)はクラッチスイッチの時間変化を、(b)はバイパス弁及びEGR弁の開度の時間変化を、(c)は吸気通路圧力及び排気通路圧力の時間変化を、(d)はEGR率の時間変化を、それぞれ示す。 図1のECUが実行するEGR制御ルーチンの第四の実施形態を示すフローチャート。 図10のルーチンを実行した際のEGRに関係する物理量の時間変化の一例を示す図で、(a)はクラッチスイッチの時間変化を、(b)はバイパス弁及びEGR弁の開度の時間変化を、(c)は吸気通路圧力及び排気通路圧力の時間変化を、(d)はEGR率の時間変化を、それぞれ示す。 図1のECUが実行するEGR制御ルーチンの第二の参考例を示すフローチャート。 図12のルーチンを実行した際のEGRに関係する物理量の時間変化の一例を示す図で、(a)はEGR要求信号の時間変化を、(b)はバイパス弁及びEGR弁の開度の時間変化を、(c)は吸気通路圧力及び排気通路圧力の時間変化を、(d)はEGR率の時間変化を、それぞれ示す。 図1のECUが実行するEGR制御ルーチンの第五の実施形態を示すフローチャート。 図14のルーチンを実行した際のEGRに関係する物理量の時間変化の一例を示す図で、(a)はEGR要求信号の時間変化を、(b)はバイパス弁及びEGR弁の開度の時間変化を、(c)は吸気通路圧力及び排気通路圧力の時間変化を、(d)はEGR率の時間変化を、それぞれ示す。
符号の説明
1 ディーゼルエンジン(内燃機関)
3 吸気通路
4 排気通路
6 スーパーチャージャー(吸気圧調整手段)
7 バイパス通路
8 ターボチャージャー(過給機)
8a コンプレッサ
8b タービン
9 バイパス弁
10 排気浄化触媒
11 EGR通路
12 EGR弁
13 エンジンコントロールユニット(EGR制御手段)

Claims (5)

  1. 排気通路と過給機よりも上流の吸気通路とを接続するEGR通路と、前記EGR通路を流通する気体の流量を調整するEGR弁と、を備えた過給機付き車両用内燃機関のEGRシステムにおいて、
    前記過給機よりも上流の吸気通路に配置され、空気を圧縮して吸気圧を上昇させる吸気圧調整手段と、前記吸気圧調整手段を迂回するバイパス通路と、前記バイパス通路を流通する吸気の流量を調整するバイパス弁と、を備え、
    前記EGR通路は、前記吸気圧調整手段と前記過給機との間の吸気通路に接続され
    前記EGR弁が開弁され、前記吸気通路にEGRガスが還流されている運転状態において前記車両に対して加速が要求された場合、前記バイパス弁を閉弁させ、その後前記車両の加速後に前記内燃機関の運転状態がEGRガスの導入を停止させるEGRガス導入停止運転領域に移行するか、又はEGRガスを導入するEGRガス導入運転領域に移行するか判断し、前記内燃機関の運転状態が前記EGR導入停止運転領域に移行すると判断した場合は前記EGR弁を全閉にし、前記EGR導入運転領域に移行すると判断した場合は前記EGR弁の開度を維持させるEGR制御手段をさらに備えたことを特徴とする過給機付き車両用内燃機関のEGRシステム。
  2. 前記EGR制御手段は、前記車両の加速後に前記内燃機関の運転状態が前記EGRガス導入停止運転領域に移行すると判断した場合、前記排気通路の排気圧力と前記吸気圧調整手段と前記過給機との間の吸気通路の吸気圧力とを比較し、前記吸気圧力が高い場合には所定時間経過後に前記EGR弁を閉弁させ、前記排気圧力が高い場合には直ちに前記EGR弁を閉弁させることを特徴とする請求項1に記載の過給機付き車両用内燃機関のEGRシステム。
  3. 前記EGR制御手段は、前記車両の加速後に前記内燃機関の運転状態が前記EGRガス導入停止運転領域に移行すると判断した場合に前記排気通路の排気圧力よりも前記吸気圧調整手段と前記過給機との間の吸気通路の吸気圧力の方が高くなるか否かを推定し、前記吸気圧力の方が高くなると推定した場合に前記EGR弁を閉弁させることを特徴とする請求項1に記載の過給機付き車両用内燃機関のEGRシステム。
  4. 排気通路と過給機よりも上流の吸気通路とを接続するEGR通路と、前記EGR通路を流通する気体の流量を調整するEGR弁と、を備えた過給機付き車両用内燃機関のEGRシステムにおいて、
    前記過給機よりも上流の吸気通路に配置され、空気を圧縮して吸気圧を上昇させる吸気圧調整手段と、前記吸気圧調整手段を迂回するバイパス通路と、前記バイパス通路を流通する吸気の流量を調整するバイパス弁と、を備え、
    前記EGR通路は、前記吸気圧調整手段と前記過給機との間の吸気通路に接続され、
    前記EGR弁が開弁され、前記吸気通路にEGRガスが還流されている運転状態において前記車両に対して加速が要求された場合、前記排気通路の排気圧力と前記吸気圧調整手段と前記過給機との間の吸気通路の吸気圧力との圧力差が所定値に維持されるように前記バイパス弁を制御するとともに前記車両の加速後に前記内燃機関の運転状態がEGRガスの導入を停止させるEGRガス導入停止運転領域に移行すると判断した場合に前記EGR弁を閉弁させるEGR制御手段をさらに備えていることを特徴とする過給機付き車両用内燃機関のEGRシステム。
  5. 排気通路と過給機よりも上流の吸気通路とを接続するEGR通路と、前記EGR通路を流通する気体の流量を調整するEGR弁と、を備えた過給機付き車両用内燃機関のEGRシステムにおいて、
    前記過給機よりも上流の吸気通路に配置され、空気を圧縮して吸気圧を上昇させる吸気圧調整手段と、前記吸気圧調整手段を迂回するバイパス通路と、前記バイパス通路を流通する吸気の流量を調整するバイパス弁と、を備え、
    前記EGR通路は、前記吸気圧調整手段と前記過給機との間の吸気通路に接続され、
    前記吸気圧調整手段が作動状態であり、且つ前記内燃機関の運転状態がEGRガスの導入を停止させるEGRガス導入停止運転領域からEGRガスを導入するEGRガス導入運転領域に移行すると判断した場合に前記バイパス弁を開弁させ、その後前記排気通路の排気圧力と前記吸気圧調整手段と前記過給機との間の吸気通路の吸気圧力とを比較し、前記排気圧力が前記吸気圧力よりも高いと判断した場合に前記EGR弁を開弁させるEGR制御手段をさらに備えていることを特徴とする過給機付き車両用内燃機関のEGRシステム。
JP2004212157A 2004-07-20 2004-07-20 過給機付き車両用内燃機関のegrシステム Expired - Fee Related JP4506324B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004212157A JP4506324B2 (ja) 2004-07-20 2004-07-20 過給機付き車両用内燃機関のegrシステム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004212157A JP4506324B2 (ja) 2004-07-20 2004-07-20 過給機付き車両用内燃機関のegrシステム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006029273A JP2006029273A (ja) 2006-02-02
JP4506324B2 true JP4506324B2 (ja) 2010-07-21

Family

ID=35895920

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004212157A Expired - Fee Related JP4506324B2 (ja) 2004-07-20 2004-07-20 過給機付き車両用内燃機関のegrシステム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4506324B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108661829A (zh) * 2017-03-28 2018-10-16 丰田自动车株式会社 排气再循环装置

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102007052899A1 (de) * 2007-11-07 2009-05-14 Ford Global Technologies, LLC, Dearborn Aufgeladene Brennkraftmaschine und Verfahren zum Betreiben einer derartigen Brennkraftmaschine
JP5338977B2 (ja) 2010-05-10 2013-11-13 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の制御装置
KR101262506B1 (ko) * 2011-05-11 2013-05-08 현대자동차주식회사 터보차저 기반 엔진시스템 및 이를 이용한 연비개선방법
JP5243637B1 (ja) 2012-03-29 2013-07-24 三菱電機株式会社 内燃機関システム
JP2014234808A (ja) * 2013-06-05 2014-12-15 日産自動車株式会社 過給機付内燃機関の排気還流装置および排気還流方法
FR3033596B1 (fr) * 2015-03-12 2019-03-29 Psa Automobiles Sa. Procede de pilotage d’un moteur a combustion interne

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000220480A (ja) * 1999-01-28 2000-08-08 Osaka Gas Co Ltd ミラーサイクルエンジン
JP2001329879A (ja) * 2000-05-24 2001-11-30 Nissan Diesel Motor Co Ltd 内燃機関の排気還流装置
JP2003206717A (ja) * 2001-12-24 2003-07-25 Visteon Global Technologies Inc クランクケース通気システム

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0338448Y2 (ja) * 1984-09-06 1991-08-14
JPH022916Y2 (ja) * 1984-09-25 1990-01-24
JPH0610774A (ja) * 1992-06-29 1994-01-18 Mazda Motor Corp 筒内燃料噴射式エンジンのegr制御装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000220480A (ja) * 1999-01-28 2000-08-08 Osaka Gas Co Ltd ミラーサイクルエンジン
JP2001329879A (ja) * 2000-05-24 2001-11-30 Nissan Diesel Motor Co Ltd 内燃機関の排気還流装置
JP2003206717A (ja) * 2001-12-24 2003-07-25 Visteon Global Technologies Inc クランクケース通気システム

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108661829A (zh) * 2017-03-28 2018-10-16 丰田自动车株式会社 排气再循环装置
CN108661829B (zh) * 2017-03-28 2020-07-17 丰田自动车株式会社 排气再循环装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006029273A (ja) 2006-02-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6264326B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP6015724B2 (ja) 内燃機関システム
US9624824B2 (en) Control device and control method for internal combustion engine
JP2007262968A (ja) 加速要求判定装置及び制御装置
JP2005220888A (ja) 過給機付き内燃機関の過給圧推定装置
WO2012042609A1 (ja) ターボ過給機付き内燃機関
JP4941534B2 (ja) 内燃機関のウエストゲートバルブ制御装置
JP2007303330A (ja) 過給機付き内燃機関の制御装置
JP2007218143A (ja) 過給機付き内燃機関の制御装置
JP4419894B2 (ja) 内燃機関のウエストゲートバルブ制御装置
JP5649343B2 (ja) 内燃機関の吸気絞り弁制御方法
JP2006188999A (ja) 内燃機関の過給圧制御装置
JP2008014289A (ja) 車両走行用エンジンの制御装置
JP2007247540A (ja) Egrシステムの制御方法及びegrシステム
JP4506324B2 (ja) 過給機付き車両用内燃機関のegrシステム
JP2003039989A (ja) 車両の制御装置
CN108626000B (zh) 内燃机的控制装置
JP5844216B2 (ja) エンジンの排気還流装置
JP2004293442A (ja) 電動過給機構の制御装置
JP2014169648A (ja) 内燃機関の過給機制御装置
JP7003494B2 (ja) エンジンの制御装置
JP5858864B2 (ja) エンジンの制御装置
US11319885B2 (en) Control method and control device for vehicular internal combustion engine
JP2009228585A (ja) 電動過給機付き内燃機関の制御装置
JP2009002278A (ja) 過給機を有する内燃機関の制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070525

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090929

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090930

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091124

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100406

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100419

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130514

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130514

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130514

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees