JP4505720B2 - 溶融ガラス供給装置及びガラス成形品並びにガラス成形品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、溶融ガラスの供給技術に係り、特に液晶用板ガラス等のように高粘性特性を示す溶融ガラスを溶融窯から成形装置に対して供給する溶融ガラス供給装置の改良、及び当該溶融ガラスを溶融窯から供給して液晶用板ガラス等のガラス成形品を製造する技術の改良に関する。
近年においては、液晶ディスプレイ(LCD)やエレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)に代表される平面ディスプレイのガラス基板、電荷結合素子(CCD)、等倍近接型固体撮像素子(CIS)、CMOSイメージセンサ等の各種イメージセンサやレーザーダイオード等のカバーガラス、及びハードディスクやフィルタのガラス基板等の需要拡大が急激に進展するに至っている。
これらの例示列挙した物品及びこれらに準ずる物品を形成するガラス(以下、高粘性ガラスともいう)は、陰極線管(CRT)のガラスパネルやガラスファンネル、窓板ガラス、及び瓶や食器類等の物品及びこれらに準ずる物品を形成するガラス(以下、低粘性ガラスともいう)と比較して、その特性が極めて大きく相違している。
具体的には、高粘性ガラスである液晶ディスプレイ用無アルカリガラスと、低粘性ガラスの代表例である容器用ソーダ石灰ガラスとを例にとると、図5に示すように、液晶ディスプレイ用ガラスの特性曲線Aは、1400℃程度以上の極めて高温の領域でなければ粘性が適度に低下せず、下記の溶融ガラス供給装置内での溶融ガラスの円滑な流れを維持し得ないことを示しているのに対して、ソーダ石灰ガラスの特性曲線Bは、1200℃程度以下で粘性が適度に低下することを示している。厳密には、液晶ディスプレイ用ガラス(特性曲線A)は、温度が約1460℃以上で、粘度が1000ポイズ以下となるのに対して、ソーダ石灰ガラス(特性曲線B)は、温度が約1180℃以上で、粘度が1000ポイズ以下となる。
そして、上述の高粘性ガラスは、一般的には、粘度が1000ポイズである場合にその粘度に相当する温度が1350℃以上、特に高粘性のものでは1420℃以上となる特性を示すのに対して、上述の低粘性ガラスは、粘度が1000ポイズである場合にその粘度に相当する温度が1250℃以下、特に低粘性のものでは1200℃以下となる特性を示す。したがって、上述の高粘性ガラスと低粘性ガラスとは、温度と粘度との関係に基づいて区別できることになる。
一方、上述の高粘性ガラスで形成される物品の製造に際しては、高粘性ガラスを溶融ガラスとして成形装置に供給し、この成形装置で例えば板状のガラス基板等を成形することが行なわれる。したがって、これらの物品の製造時には、溶融ガラスの供給源となる溶融窯と、この溶融窯から流出した溶融ガラスを成形装置に供給するための供給用流路とを備えた溶融ガラス供給装置が使用される。
そして、この溶融ガラス供給装置において、溶融窯から供給用流路を通じて成形装置に溶融ガラスを円滑に供給するには、溶融ガラスの粘性を低くしなければならない。この場合、図5に示す特性曲線Aと特性曲線Bとの比較において既に述べた事項から明らかなように、溶融ガラスの粘性を低くするには、高粘性ガラスの方が低粘性ガラスよりも遥かに温度を高くする必要がある。
したがって、高粘性ガラスを対象とした溶融ガラス供給装置は、低粘性ガラスを対象とした溶融ガラス供給装置よりも溶融ガラスを円滑に流すことが困難であるため、溶融ガラスの流動性を阻害する要因が少ない構成の装置を使用する必要がある。このような要請から、高粘性ガラスを対象とする場合には、例えば下記の特許文献1に開示されているように、溶融窯から単一の供給用流路を通じて溶融ガラスを成形装置に供給する構成の装置(以下、単一フィーダともいう)が使用されていた。
特開2000−185923(図2) 特公昭48−17845号公報 特開昭62−176927号公報 特開平6−24752号公報 特開2000−313623
ところで、高粘性ガラスを対象とした溶融ガラス供給装置は、溶融窯内の溶融ガラスを加熱手段により極めて高温(例えば1500℃以上)に維持しておく必要がある。それにも拘わらず、従来のように一本の供給用流路毎に溶融窯を備えていたのでは、複数本の供給用流路を通じて複数台の成形装置に溶融ガラスを供給する際には、複数の溶融窯のそれぞれの全周囲から放熱が行なわれるため、本来的に単位面積当たりの放熱量が多い上に、トータルの放熱面積が大きくなり、この結果、トータルの放熱量が莫大となり、加熱に要するコストの不当な高騰を招く。
しかも、溶融窯を形成している耐火物(耐火レンガ等)は、溶融ガラスが高温になれば、該溶融ガラスとの接触により侵食されるという事態を招く。このような事態は、耐火物が高温の溶融ガラスにより侵食され易いという特性を有する場合があること、及び、低温域で使用可能な耐火物は多数種が存在することから、低温域では溶融ガラスとの接触により侵食され難い耐火物を容易に選択できるのに対して、高温域では高温に耐え得る耐火物が例えば高ジルコニア系のものに限られる等の理由によりその選択の自由度が小さく、侵食され難い耐火物の選択が不可能になること等によって生じる。
したがって、この場合にも、高粘性ガラスを対象とした溶融ガラス供給装置が従来のように一本の供給用流路毎に溶融窯を備えていたのでは、複数本の供給用流路を通じて複数台の成形装置に溶融ガラスを供給する際には、複数の溶融窯のそれぞれの内壁面略全域と溶融ガラスとが接触するため、各供給用流路に流入する溶融ガラス中の侵食異物の量又は侵食に起因する異質ガラスの量が不当に多くなる。そして、この侵食異物や異質ガラスが原因となって、成形装置で成形されるガラス物品の品位低下、更には製品歩留まりの低下をも招く。
これに対して、低粘性ガラスを対象とする溶融ガラス供給装置は、溶融窯内の溶融ガラスを上述の高粘性ガラスの場合よりも遥かに低い温度に維持すればよいものであって、単位面積当たりの放熱量が少ないため、放熱面積が大きい場合であっても、トータル放熱量の過多や加熱コストの不当な高騰を招くには至らない。しかも、低粘性ガラスは、溶融窯から成形装置への供給時に低温域を逸脱するには至らないことから、既に述べた理由によって溶融窯の侵食を回避することが可能であり、このため、溶融窯の内壁面と溶融ガラスとの接触面積が大きくなっても、侵食異物等による成形品の品位低下や製品歩留まり低下の問題は生じない。
したがって、溶融窯における放熱量や侵食異物等に係る問題は、高粘性ガラスを対象とした溶融ガラス供給装置が有している固有の問題である。それにも拘わらず、高粘性ガラスからなるガラス物品を製造する分野においては、放熱量や侵食異物等についての問題意識すら持たれていないのが実情である。何故ならば、この高粘性ガラスに係る分野では、単一フィーダを使用するという基本骨子を崩したならば、溶融ガラスの流動性が悪化して成形装置による成形作業ひいては成形品に極めて目立つ欠陥が生じることが必至であると考えられており、したがって単一フィーダに種々の工夫を施すことにより溶融ガラスを如何にして最適な状態で成形装置に供給するかという点が、最大の課題とされていたからである。
以上のような理由から、高粘性ガラスを対象とした従来の溶融ガラス供給装置においては、溶融窯における放熱量の問題や侵食異物等の問題を解決するための対策は、何ら講じられていないのが実情である。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、高粘性ガラスを対象とした従来の溶融ガラス供給技術に関して、高粘性特性を示すが故の固有の問題である溶融窯の放熱量の過多に起因する加熱コストの不当な高騰や、侵食異物等の量の過多に起因する成形品の品位低下ひいては製品歩留まり低下の問題を好適に回避することを技術的課題とする。
上記技術的課題を解決するためになされた本発明は、 溶融ガラスの供給源となる溶融窯と、該溶融窯から流出した溶融ガラスをガラス物品の成形装置に供給する供給用流路とを備えた溶融ガラス供給装置において、前記溶融ガラスは、1000ポイズの粘度に相当する温度が1350℃以上となる特性を有していると共に、前記供給用流路は、溶融窯の流出口に通じる分配部と、該分配部から分岐して複数の成形装置に向かって延出する複数の分岐流路とを備え、且つ、前記分配部を前記溶融窯よりも底浅として、その両者の底の高低差を、前記溶融窯の侵食異物で汚染された溶融ガラスまたは相対的に粘性の高い溶融ガラスの前記分配部への流入を規制する高低差に設定したことを特徴とするものである。なお、前記分配部は、溶融ガラスの流れを一時的に停滞させることが可能な容積部としての機能を有するものであることが好ましいが、そのような機能を有しない各分岐流路の単なる集合部であってもよい。
ここで、この装置による供給対象となるのは、1000ポイズの粘度に相当する温度が1350℃以上となる特性を有する溶融ガラスであることから、このガラスは、既に述べた事項から明らかなように、高粘性ガラスであって、低粘性ガラスとは区別されるものである。なお、前記溶融ガラスを、1000ポイズの粘度に相当する温度が1420℃以上となる特性を有するものとすれば、低粘性ガラスとの区別をより明確にできるという点で有利となる。そして、以上のような高粘性のガラスは、無アルカリガラス(アルカリ成分が例えば0.1%以下、特に0.05%以下のガラス)を含むものである。
このような構成によれば、溶融窯から分配部を介して複数の分岐流路が延出していることから、溶融窯内の溶融ガラスは、これらの各分岐流路をそれぞれ通じて各成形装置に供給されることになる。したがって、この場合における溶融窯の放熱面積を分岐流路の本数で除算した値、つまり分岐流路一本当たりの溶融窯の放熱面積は、この溶融窯の容積とトータルの容積が同一である複数の溶融窯を有する複数の単一フィーダにおける供給流路一本当たりの溶融窯の放熱面積よりも遥かに小さくなる。換言すれば、本発明における溶融窯の容積と、従来における複数の単一フィーダがそれぞれ有している溶融窯のトータルの容積とが同一である場合には、本発明の分岐流路一本当たりの溶融窯の放熱面積の方が、従来における単一フィーダの供給流路一本当たりの溶融窯の放熱面積よりも遥かに小さくなる。このように、一本の分岐流路当たりの溶融窯の放熱面積が従来の装置(単一フィーダ)よりも遥かに小さくなることから、一本の分岐流路についての溶融窯からの放熱量が過多でなくなり、一本の成形ラインにつき必要な加熱コストの不当な高騰を回避でき、製品コストの低廉化に寄与することが可能となる。
しかも、このような構成によれば、溶融窯の内壁面における溶融ガラスとの接触面積を分岐流路の本数で除算した値、つまり分岐流路一本当たりの溶融窯の侵食面積も、単一フィーダの場合における供給流路一本当たりの溶融窯の侵食面積よりも遥かに小さくなる。これにより、個々の分岐流路を通じて成形装置に供給される溶融ガラス中の侵食異物や異質ガラスの量が過多でなくなり、溶融ガラスの汚染及びこれに起因する成形品の品質低下や製品歩留まり低下の問題が回避される。
この場合、各分岐流路は、分配部から放射状に各成形装置に向かって延出していてもよく、また分配部から相互に平行に各成形装置に向かって延出していてもよいが、溶融ガラスの粘性の不均一や流動性の悪化等の不具合が生じないようにする上で、これらの分岐流路は全てが平面視で直線上に延びていることが好ましい。
なお、本発明に関連した技術として、上述の特許文献2〜5によれば、溶融窯から流出した溶融ガラスを分配室を経由して複数の分岐流路に供給する構成とした装置(以下、マルチフィーダともいう)が開示されている。しかしながら、このマルチフィーダは、既述の低粘性ガラスを溶融ガラスとして分配供給するものである。すなわち、特許文献2には、「窓ガラス」との記載があり、特許文献3には、「ガラス・ゴブ」及び「容器製造用ガラス」との記載があり、特許文献4には、「ガラス瓶」との記載及び表1に低粘性ガラスであると判断できるガラスの組成の記載があり、特許文献5には「ガラスびんやガラス食器」との記載があることから、これらの各文献に開示されているマルチフィーダは、上述の低粘性ガラスを対象としていることが明白である。
このように、低粘性ガラスを対象とするマルチフィーダであれば、上述の高粘性ガラスの場合よりも遥かに低い温度の溶融ガラスを溶融窯から供給できれば用が足りるものである。したがって、溶融窯の放熱面積が大きい場合であっても、単位面積当たりの放熱量が少ないことから、既述のように放熱量が過多となって加熱コストの不当な高騰ひいては製品コストの上昇を招くには至らないばかりでなく、既に述べた理由により低温域では溶融窯の侵食を回避できることから侵食異物や異質ガラスによる製品歩留まり低下の問題は生じない。このため、低粘性ガラスの場合には、溶融窯の放熱量の問題及び侵食異物等の問題に着目すれば、単一フィーダであっても、マルチフィーダであっても、大差がない。したがって、このマルチフィーダは、上述のように加熱コストの不当な高騰を抑制して製品コストの低廉化を図るという効果を奏するものではないばかりでなく、侵食異物等の量を低減して成形品の品質向上及び製品歩留まりの改善を図るという効果を奏するものでもない。以上の事項を勘案すれば、このマルチフィーダは、低粘性ガラスを対象としていることから、本発明とは趣旨が異なるものである。
更に、本発明における上記の構成によれば、同一の溶融窯から分配供給される溶融ガラスによって、異種のガラス物品を同時に成形できるという利点が得られる。しかも、一本の分岐流路からの溶融ガラスの供給を停止させた場合であっても、他の分岐流路を通じて溶融ガラスを成形装置に供給して所要の成形工程を実行できる。したがって、1つのラインの成形装置によるガラス物品の成形を他の異なるガラス物品の成形に変更したい場合には、分岐流路の全てを供給停止状態とする必要はなく、変更したいラインに相当する分岐流路のみを供給停止状態としてその成形装置を取換え交換し、その他の成形装置は稼動状態としておくことができ、生産能率の向上を図ることが可能となる。
また、近年においては、液晶表示装置の普及、及びそのパネルの大型化に伴って、液晶表示装置を構成している板ガラスの需要が急増しているのが実情であると共に、パネルが大型になると、液晶を挟み込む2枚の板ガラス間で僅かな組成の差や材質特性の差によって、パネルの作製時にピッチズレを引き起こし易くなる。そこで、組成や材質特性が一定とされたガラスが大量に必要となり、このような板ガラスの需要増に対しては、従来の溶融ガラス供給装置(単一フィーダ)を増設すればよいのであるが、このような単純な手法によれば、異なる単一フィーダにより製作された板ガラスは、操業条件や調合条件が異なるために、同一の品種であっても組成や材質特性が一定にはならないという不具合を招く。これに対して、本発明に係る溶融ガラス供給装置は、溶融窯から複数の供給用流路(分岐流路)が分岐して形成されていることから、近年における板ガラスの需要増に容易に対応できると共に、異なる分岐流路を通じて成形された板ガラスであっても、操業条件や調合条件が同一となり、これに伴って組成や材質特性が一定となる。この結果、組成や材質特性が一定とされた板ガラスを大量に供給することが可能となる。
加えて、本発明に係る上記の構成における分配部は、溶融窯よりも底浅であると共に、この両者の底の高低差は、溶融窯の侵食異物で汚染された溶融ガラスまたは相対的に粘性の高い溶融ガラスの分配部への流入を規制する高低差に設定されている。
すなわち、溶融窯から分配部に流出しようとする溶融ガラスは、下部の方が上部よりも温度が低くなって粘性が相対的に高くなっているのが通例である、このような現象は、溶融ガラスの温度を極めて高温(例えば1500℃以上)にしようとした場合にはその温度の均一化が困難になることを勘案すれば、比重と温度との関係から当然に生じ得るが、加熱手段がバーナーである場合には、必然的に溶融窯における溶融ガラスの上方空間を利用してバーナーの火炎(フレーム)を照射することになるため、溶融ガラスの上部と下部との温度差及びこれに起因する粘性の差が極めて大きくなる。したがって、分配部を溶融窯よりも底浅としておけば、下部の粘性の高い溶融ガラスが溶融窯内に残留し、上部の粘性の低い溶融ガラスのみが分配部内に流入することになる。これは、分配部と溶融窯との底の高低差が、相対的に粘度の高い溶融ガラスの分配部への流入を規制する高低差に設定されていることに由来する。これにより、粘性が低くなっている溶融ガラスが無駄なく有効利用されると共に、分配部の上部から下部に亘る溶融ガラスの粘性の均一化にも寄与でき、更には溶融ガラスからの脱泡も促進される。なお、加熱手段が電気溶融法による場合、或いは電気溶融法とバーナー加熱とを併用する場合においては、上記のようなバーナー加熱のみによる場合と比較すれば、溶融ガラスの上部と下部との温度差を幾分かは小さくできるが、既に述べたように溶融ガラスを極めて高温にせねばならない事情があることから、その温度差を妥当な程度まで小さくすることは困難なことである。したがって、電気溶融法を取り入れた場合であっても、分配部を溶融窯よりも底浅としたことによる上述の利点は当然に得ることができる。
しかも、溶融窯内の溶融ガラス中に混入した侵食異物、例えば溶融窯が高ジルコニア系の耐火物で形成されている場合に溶融ガラス中に混入したジルコニアは、溶融ガラスよりも比重が大きいために、溶融ガラスの下部に沈澱し、或いは溶融ガラス中に溶け込んで劣悪な溶融ガラスとなってその下部に溜まるという事態を招く。このような場合であっても、分配部を溶融窯よりも底浅として、この両者の底の高低差を、溶融窯の侵食異物で汚染された溶融ガラスの分配部への流入を規制する高低差としておくことにより、侵食異物や異質ガラスの混入量或いは溶け込み量が少ない上部の溶融ガラスのみが分配部に流入することになる。このような利点を得るには、分配部の溶融窯側の一部のみを底浅としても用が足りる。なお、このような一部のみの底浅部は、分配部と溶融窯との境界部(溶融窯の一部をも含む)に形成してもよい。
このような構成において、前記分配部の深さは、前記溶融窯の深さの4/5以下に設定されていることが好ましい。ここで、「分配部の深さ」及び「溶融窯の深さ」とは、成形装置で成形工程が実行されている稼動時において、溶融窯から分配部に溶融ガラスが略同一高さの液面となるように流出しているときの液面から両者のそれぞれの底面までの深さを意味する。
このように、分配部の深さを溶融窯の深さの4/5以下に設定しておけば、溶融窯内における溶融ガラスの下部の最も高粘性で且つ侵食異物に汚染された部分を含む少なくとも1/5の量の溶融ガラスが分配部に流入することを阻止できると共に、最も低粘性で且つ侵食異物に汚染されていない部分を含む4/5以下の量の溶融ガラスが分配部に流入することになる。したがって、適度に粘性が低く且つ清浄な溶融ガラスのみが分配部内に流入し、溶融窯内における好ましい特性を有する溶融ガラスが有効利用されると共に、分配部内における溶融ガラスの粘性の適度な均一化が図られ、更には溶融ガラスからの脱泡も適度に促進される。これに対して、上記の設定値が4/5を越えた場合には、溶融窯の下部に存する高粘性で且つ汚染された溶融ガラスまでもが分配部に流入して、分配部内の溶融ガラスの粘性均一化や脱泡促進が阻害され易くなる。この場合、上記のような利点をより確実に得るには、分配部の深さを溶融窯の深さの3/5以下とすることが好ましく、更には1/2以下とすることがより好ましい。なお、上記の何れの設定であっても、溶融窯内の溶融ガラスに対する加熱量及び加熱コストが無駄にならないようにする上で、分配部の深さは溶融窯の深さの1/20以上としておくことが好ましい。
また、溶融窯内の溶融ガラスの液面に、シリカ等の異物が膜状に浮遊した状態となる場合があり、この膜状の浮遊物を除去する等の目的で、二または三以上の複数の溶融窯を上流側から下流側に向かって直列に連通させて設置することがある。このような場合の溶融窯と分配部との深さの関係は、分配部の深さが最も深い溶融窯の深さの4/5以下(または3/5以下もしくは1/2以下)であって、且つ分配部の直近の溶融窯よりも分配部が底浅であることが好ましい。
以上の構成において、前記分配部の深さは、500mm以下に設定されていることが好ましい。
このように、分配部の深さを500mm以下としておけば、その底面から液面までの距離が不当に長くならないことから、分配部に流入する溶融ガラスの上部と下部との温度差を適切に小さくでき、分配部内における溶融ガラスの粘性の均一化を図る上で有利となる。これに対して、分配部の深さが500mmを越えると、その底面から液面までの距離が不当に長くなり、分配部内における溶融ガラスの粘性の均一化が阻害される要因となる。この場合、上記の利点を確実に得るためには、分配部の深さを400mm以下としておくことが好ましい。なお、成形装置で例えば液晶ディスプレイ等の平面ディスプレイ用のガラス基板等のような大きなガラス物品を成形する場合には、分配部から分岐流路に比較的大容量の溶融ガラスを供給する必要があること等を考慮すれば、分配部の深さは50mm以上としておくことが好ましい。
以上の構成において、前記溶融窯と前記分配部とを、前記溶融窯の流出口を上流端に有する流出路を介して連通させ、前記溶融窯と前記流出路との境界部に、該流出路が高くなる段差を形成することが好ましい。
以上の構成において、前記分配部内の溶融ガラスを粘度が1000ポイズ以下となるように加熱する加熱手段を備えることが好ましい。すなわち、分配部から各分岐流路には溶融ガラスを円滑に分配供給することが不可欠となるが、その場合に溶融窯から分配部内に流入した溶融ガラスが各分岐通路に流出するまでの間に温度低下に起因して粘性が高くなった場合には、円滑な分配供給が阻害される。そこで、加熱手段によって分配部内の溶融ガラスを加熱してその粘度が1000ポイズ以下に維持されるようにしておけば、分配部から各分岐流路に円滑に溶融ガラスが分配供給される。この場合、溶融ガラスの粘度は、流れ方向が直線上に沿う場合には1000ポイズを若干越えていても円滑な流れを確保する上で差し支えないが、分配部においては複雑に入り組んだ方向の流れが生成されるため、1000ポイズ以下でなければ円滑な流れの維持が困難になるおそれがある。
この場合、分配室内の溶融ガラスを加熱する加熱手段と、溶融窯内の溶融ガラスを加熱する加熱手段とによって、分配部内の溶融ガラスの粘度を溶融窯内の溶融ガラスの粘度よりも低くすること、つまり分配部内の溶融ガラスの温度を溶融窯内の溶融ガラスの温度よりも高くすることが好ましい。このようにすれば、分配部内での溶融ガラスの流れが溶融窯内における場合よりも複雑に入り組んでいることに適切に対処できることに加えて、溶融窯に比して分配部の容積は遥かに小さいために加熱手段によって容易に且つ安価に溶融ガラスを高温にできる。
また、各分岐流路の途中、例えば各分岐流路の分配部の直下流側には、以下の実施形態で述べるように、流通抵抗付与部(温度調整部としての機能も有する場合がある。以下、同様)を設ける場合がある。このような場合には、各流通抵抗付与部内の溶融ガラスの粘度よりも分配部内の粘度を低くすることが好ましく、この両者に溶融窯内の溶融ガラスを含めた三者の中では、分配部内の溶融ガラスの粘性を最も低くすることが好ましい。なお、溶融窯内及び分配部内を加熱する加熱手段は何れも、バーナーであることが好ましく、このバーナーは、高温加熱(例えば1700℃程度の加熱)が可能となるように、酸素燃焼させるものであることが好ましい。
以上の構成において、前記分配部の内壁面における少なくとも溶融ガラスとの接触面は、白金、モリブデン、パラジウム、ロジウム又はこれらの合金(以下、白金等という)で形成されていることが好ましく、これらの中でも、耐熱性及び耐侵食性に極めて優れている白金又は白金合金で形成されていることがより好ましい。
すなわち、1350℃以上(好ましくは1420℃以上)の耐熱性と耐侵食性とを兼ね備えた白金等を使用すれば、分配部の内壁面への耐熱処理と耐侵食処理とが同時に実現され、これらの処理に要する作業や手間を削減することが可能となる。なお、分配部の該当箇所の壁部全てを白金等で形成してもよいが、この白金等は高価であることを考慮して、分配部の本体を耐火物(耐火レンガ等)で形成しておき、その内壁面における溶融ガラスとの接触面を白金等の薄板で覆うように構成することが好ましい。
このように、分配部に耐熱処理と耐侵食処理とが施されていることにより、分配部の熱に対する耐久性が改善されて長期使用に耐え得るようになると共に、分配部で新たに侵食異物や異質ガラスが発生するという事態が回避され、侵食異物の混入等による成形品の品質低下や製品歩留まり低下等の問題が生じなくなる。
なお、上述の各分岐流路に設けられる各流通抵抗付与部の内壁面における少なくとも溶融ガラスとの接触面についても、白金等で形成すること、例えば白金等の薄板で覆うこと等により、1350℃以上(好ましくは1420℃以上)の耐熱処理及び耐侵食処理を施すことが好ましい。また、耐火物で形成される溶融窯についても、同様の処理を施すことが可能であるが、溶融窯の容積は分配部や流通抵抗付与部に比して遥かに大きいことから、このような処理を施さない方がコスト面において有利であり、しかも侵食異物等については既に述べたように問題が生じないような方策を施すことが可能であるから、上記のような処理は施さないことが好ましい。
以上の構成において、前記成形装置は、板ガラスの成形装置であることが好ましい。
そして、板ガラスを含むガラス成形品は、以上の構成を備えた溶融ガラス供給装置から供給された溶融ガラスを前記成形装置で成形して製造されることによって、品位等に優れた良質のものとなる。
この場合、板ガラスの成形装置としては、ダウンドロー成形装置、アップドロー成形装置、及びフロート成形装置等が挙げられ、更にダウンドロー成形装置としては、オーバーフロー成形装置、及びスロットダウン成形装置等が挙げられる。これらの中でも、特に成形された板ガラスの表面の研磨を必要としないオーバーフロー成形装置を用いることが望ましい。そして、これらの成形装置により成形される板ガラスとしては、液晶ディスプレイやエレクトロルミネッセンスディスプレイに代表される平面ディスプレイのガラス基板、電荷結合素子、等倍近接型固体撮像素子、CMOSイメージセンサ等の各種イメージセンサのカバーガラス、及びハードディスクやフィルタのガラス基板等が挙げられる。
これらの板ガラスの成形に際しては、成形装置に供給される溶融ガラスの粘性が不均一であると、板ガラスにうねり等が生じて成形不良を招くと共に、溶融ガラス中に耐火物との侵食による異物等が混入されていると、板ガラスが粗悪となって品質の低下を招く。これらの問題は、特に高品質が要求される液晶ディスプレイ用ガラス基板等の用途では致命的となる。そして、本発明によれば、既に述べたように、侵食異物等の問題や粘性不均一の問題に対応可能であることから、上述の板ガラスの成形に特に適していることになる。
また、上記技術的課題を解決するためになされた本発明に係るガラス成形品の製造方法は、1000ポイズの粘度に相当する温度が1350℃以上となる特性を備えた高粘性ガラスを溶融窯で溶融する溶融工程と、前記溶融窯から流出した溶融ガラスを前記溶融窯の流出口に通じる分配部を介して複数の分岐流路に供給する分配工程と、前記複数の分岐流路を流下した溶融ガラスをこの複数の分岐流路にそれぞれ通じる成形装置に供給してガラス成形品を成形する成形工程とを有し、且つ、前記分配部を前記溶融窯よりも底浅として、その両者の底の高低差を、前記溶融窯の侵食異物で汚染された溶融ガラスまたは相対的に粘性の高い溶融ガラスの前記分配部への流入を規制する高低差に設定したことを特徴とするものである。
この製造方法の実施によっても、既に述べた溶融ガラス供給装置による基本的な作用効果が得られる。そして、この製造方法を実施するに際しても、既に述べた事項と同様の各作用効果を得るために、前記分配部の深さは、前記溶融窯の深さの4/5以下に設定されていることが好ましく、前記分配部の深さは、500mm以下に設定されていることが好ましく、前記成形装置は、板ガラス(特に平面ディスプレイのガラス基板)の成形装置であることが好ましい。また、この製造方法においても、前記溶融窯と前記分配部とを、前記溶融窯の流出口を上流端に有する流出路を介して連通させ、前記溶融窯と前記流出路との境界部に、該流出路が高くなる段差を形成することが好ましい。
以上のように本発明に係る溶融ガラス供給装置によれば、1000ポイズの粘度に相当する温度が1350℃以上となる高粘性特性を有する溶融ガラスを、溶融窯と、該溶融窯の流出口に通じる分配部と、該分配部から分岐した複数の分岐流路とを通じて成形装置に供給するようにしたから、従来の装置(単一フィーダ)に比して、一本の分岐流路当たりの溶融窯の放熱面積が遥かに小さくなり、個々の成形ラインにつき必要な加熱コストを低減させて、製品コストの低廉化を図ることが可能となる。加えて、一本の分岐流路当たりの溶融窯の侵食面積も、従来の装置に比して遥かに小さくなり、個々の分岐流路を通じて成形装置に供給される溶融ガラス中の侵食異物や異質ガラスの量を低減させて、溶融ガラスの汚染及びこれに起因する成形品の品質低下や製品歩留まり低下の問題を回避することが可能となる。更に、同一の溶融窯から分配供給される溶融ガラスによって、異種のガラス物品を同時に成形できるという利点が得られると共に、一本の分岐流路からの溶融ガラスの供給を停止させた場合であっても、他の分岐流路を通じて溶融ガラスを成形装置に供給して所要の成形工程を実行することが可能となる。しかも、溶融窯から分岐流路が複数本に分岐して形成されていることから、他の溶融ガラス供給装置を増設することなく、近年における板ガラスの需要増に容易に対応できると共に、異なる分岐流路を通じて成形された板ガラスであっても、操業条件や調合条件が同一となることから、組成や材質特性が一定とされた板ガラスを大量に供給することが可能となる。
更に、前記分配部を溶融窯よりも底浅として、この両者の底の高低差を、溶融窯の侵食異物で汚染された溶融ガラスまたは相対的に粘性の高い溶融ガラスの分配部への流入を規制する高低差に設定したから、溶融窯内において粘性の高い溶融ガラス及び侵食異物が混入又は溶け込んだ溶融ガラスが下部に残留し、上部の粘性の低い溶融ガラス及び侵食異物により汚染されていない溶融ガラスのみが分配室内に流入することになり、分配室の上部から下部に亘る溶融ガラスの粘性の均一化や、溶融ガラスからの脱泡の促進が図られると共に、成形品の品質向上や、製品歩留まりの改善が図られる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態に係る溶融ガラス供給装置の概略構成を示す一部破断斜視図、図2は、その溶融ガラス供給装置の要部を示す横断平面図、図3は、その溶融ガラス供給装置の要部を示す縦断側面図である。なお、以下の説明では、溶融ガラス供給装置の上流側と下流側との相互間方向を前後方向ともいい、その前後方向と水平面内で直交する方向を左右方向ともいう。
先ず、図1及び図2に基づいて、本発明の実施形態に係る溶融ガラス供給装置の全体構成を説明する。この溶融ガラス供給装置1は、溶融ガラスの供給源となる略矩形の一つの溶融窯2と、該溶融窯2の流出口2aに連通された分配室(分配部)3と、該分配室3の下流側端部に略等間隔おきに連通された複数本の分岐流路4とを有し、これらの分岐流路4の下流側端部はそれぞれ複数の成形装置5に通じている。なお、前記分岐流路4を通じて成形装置5に至る経路は、図例では3本であるが、2本であってもよく、或いは4本以上であってもよい。また、溶融窯2は、例えば上流側から下流側に向かって直列に又は並列に二以上が連通した状態で配列されるもの等であってもよい。
前記溶融窯2は、底壁21、側壁22〜25、及びその上方全域を覆うアーチ形の天井壁26とを有し、これらの各壁は、高ジルコニア系の耐火物(耐火レンガ)で形成されると共に、左右両側の側壁22、23上方から複数のバーナーの火炎Fが溶融ガラスの上部空間に向かって照射されている。そして、これらのバーナーの火炎Fは、溶融窯2内に充満されている溶融ガラスを上方から加熱することにより、1500℃〜1650℃の温度に維持している。
前記溶融窯2の下流側の側壁24には、その左右方向中央部に流出口2aが形成されており、該流出口2aを上流端に有する幅狭の流出路6を介して溶融窯2と分配室3とが連通している。前記分配室3は、底壁31、側壁32〜35、及びその上方全域を覆うアーチ形の天井壁(図示略)とを有し、これらの各壁は、高ジルコニア系の耐火物(耐火レンガ)で形成されている。また、前記流出路6は、底壁61、側壁62、63、及びその上方全域を覆うアーチ形の天井壁(図示略)を有し、これらの各壁も、高ジルコニア系の耐火物(耐火レンガ)で形成されている。そして、分配室3の左右両側の側壁32、33上方からは、バーナーの火炎Fがその内部に充満されている溶融ガラスの上部空間に向かって照射されている。この場合、分配室3内の溶融ガラスの温度は、1600℃〜1700℃に維持される。
前記分配室3は、溶融窯2よりも容積が小さく、その底壁31及び側壁32〜35の内壁面(少なくとも溶融ガラスと接触する内壁面部位)には、白金又は白金合金でなる薄板が張られると共に、前記流出路6の底壁61及び側壁62、63の内壁面にも同様にして、白金又は白金合金でなる薄板が張られている。この分配室3は、左右方向に長尺とされると共に、上流側の側壁34の左右方向中央部に前記流出路6の下流端が開口している。そして、この分配室3の前後左右方向の中央部には、左右方向に長尺な整流壁部37が全ての側壁32〜35との相互間に流通空間を介在させて固設されている。なお、この整流壁部37も、高ジルコニア系の耐火物(耐火レンガ)で形成され、その外面には、白金又は白金合金でなる薄板が張られている。
この場合、図3に示すように、前記分配室3は、溶融窯2よりも底浅とされている。すなわち、この装置1の稼動時における溶融ガラスの液面Lを基準として、溶融窯2の底面21aまでの深さ寸法Xが、分配室3の底面31aまでの深さ寸法Yよりも長尺とされている。具体的には、分配室3の深さ寸法Yは、溶融窯2の深さ寸法Xの4/5以下、好ましくは3/5以下、より好ましくは1/2以下であって、且つ1/20以上とされる。また、分配室3の深さ寸法Yは、500mm以下、好ましくは400mm以下であって、且つ50mm以上とされる。なお、この実施形態では、前記流出路6が分配室3と同一深さであって、溶融窯2と流出路6との境界部に段差Dが形成されている。
そして、図1及び図2に示すように、前記分配室3の下流側の側壁35には、略等間隔おきに複数の小流出口3aが形成され、これらの各小流出口3aを上流端に有する幅狭の各小流出路7を介して分配室3の下流側に複数の分岐流路4が連通している。これらの複数の分岐流路4は、相互に平行に配列され、且つ個々の分岐流路4は全てが平面視で直線上に延びている。
前記各分岐流路4の上流側端部つまり分配室3の直下流側位置には、前記各小流出路7の下流端が開口する複数の流通抵抗付与室(流通抵抗付与部)8が形成されている。これらの流通抵抗付与室8は、前後方向に長尺であって、分配室3よりも容積が小さくされている。そして、各流通抵抗付与室8は、流路を形成する包囲壁81〜85、及びその上方全域を覆う天井壁(図示略)を有し、これらの各壁は、高ジルコニア系の耐火物(耐火レンガ)で形成されている。また、前記小流出路7は、通路壁71〜73、及びその上方全域を覆う天井壁(図示略)を有し、これらの各壁も、高ジルコニア系の耐火物(耐火レンガ)で形成されている。なお、各流通抵抗付与室8は、分配室3よりも底浅とされている。
更に、各流通抵抗付与室8の包囲壁81〜85の内壁面(少なくとも溶融ガラスと接触する内壁面部位)には、白金又は白金合金でなる薄板が張られると共に、前記小流出路7の通路壁71〜73の内壁面にも同様にして、白金又は白金合金でなる薄板が張られている。そして、これらの流通抵抗付与室8内の溶融ガラスに対しては、図外の通電加熱手段により、上述の白金又は白金合金でなる薄板に電流を流すことによる通電加熱が行なわれる。更に、各流通抵抗付与室8内には、溶融ガラスの温度ひいては粘度を検出するための図外の温度検出手段(温度センサ)が配設されており、これらの温度検出手段からの信号に基づいて上述の通電加熱を行なう際の通電量ひいて加熱量の制御が行なわれる。したがって、各流通抵抗付与室8は、温度調整室(温度調整部)としての役割も果たす。そして、このような制御が行なわれることにより、各流通抵抗付与室8内の溶融ガラスの温度は、1500℃〜1650℃に維持される。
前記各流通抵抗付与室8には、その内部を流れる溶融ガラスの流れ方向を変換しつつその流れを絞るための複数の白金又は白金合金でなる邪魔板9が、前後方向にそれぞれ所定の間隔をおいて並列に固設されている。そして、これらの邪魔板9は、結果的に、各流通抵抗付与室8を流れる溶融ガラスに対して抵抗を付与するものであり、換言すれば、溶融ガラスの低粘性部位及び高粘性部位の何れもが各分岐流路4の上流側端部で殆ど抵抗を受けることなく即座に流れてしまうことを阻止するものである。したがって、これらの邪魔板9ひいては各流通抵抗付与室8は、分配室3から各分岐流路4に溶融ガラスが分配供給される際の各供給圧力を均一にする分配圧力調整手段を構成するものである。
図4(a)〜(e)は、各流通抵抗付与室8に上流側から順に配設される邪魔板9をそれぞれ示す正面図である。なお、これらの各図に記載されている鎖線Lは、この装置1の稼動時における溶融ガラスの液面を示すものである。
図4(a)に示す最上流側位置の邪魔板9は、流通抵抗付与室8における矩形の流路断面の略下側半部に相当する断面を覆う矩形状を呈するものであって、溶融ガラスの流れを上方に方向変換させた後に下降させるものである。図4(b)に示す上流側から2番目の邪魔板9は、流通抵抗付与室8の流路断面の略上側半部又は略上側1/3に相当する断面を覆う矩形状を呈するものであって、溶融ガラスの流れを下方に方向変換させつつ絞った後に上昇させるものである。図4(c)に示す上流側から3番目の邪魔板9は、流通抵抗付与室8の流路断面の幅方向両側を除く中央部を上から下に亘って覆う矩形状を呈するものであって、溶融ガラスの流れを幅方向両側に分離させた後に集合させるものである。図4(d)に示す上流側から4番目の邪魔板9は、流通抵抗付与室8の流路断面の全面を覆う板状体に上側の方が相対的に径の大きな複数の貫通孔9aを形成したものであって、溶融ガラスの流れを複数箇所で上下格差を設けて絞った後に集合させるものである。図4(e)に示す上流側から5番目の邪魔板9は、流通抵抗付与室8の流路断面の全面を覆う板状体に下側の方が相対的に径の大きな複数の貫通孔9aを形成したものであって、溶融ガラスの流れを複数箇所で上下格差を設けて絞った後に集合させるものである。このように、溶融ガラスの流れを方向変換したり或いは絞ることによって、粘性の低い部分と高い部分との相互間における熱伝達が積極的に行なわれ、熱伝達効率が良くなることから、各邪魔板9は、個々の流通抵抗付与室8内での溶融ガラスの整流作用ひいては粘性均一化作用をも行ない得ることになる。したがって、各流通抵抗付与室8は、粘性均一化室(粘性均一化部)としての役割をも果たす。
そして、図1及び図2に示す溶融窯2から分配室3及び各流通抵抗付与室8を通じて各成形装置5に供給される溶融ガラスは、1000ポイズの粘度に相当する温度が1350℃以上、好ましくは1420℃以上となる特性を有するものであって、無アルカリガラスであることが好ましい。また、ガラスの歪み点は、600℃以上、好ましくは630℃以上であって、ガラスの液相粘度は、300000ポイズ以上、好ましくは600000ポイズ以上である。そして、ガラスの組成は、質量%で示すと例えば下記の通りである。
SiO2:40〜70%、 Al23:6〜25%、 B23:5〜20%、
MgO:0〜10%、 CaO:0〜15%、 BaO:0〜30%、 SrO:0〜10%、 ZnO:0〜10%、 アルカリ金属酸化物:0.1%以下、 清澄剤:0〜5%。また、この場合のガラスの組成は、好ましくは、次の通りとされる。SiO2:55〜70%、 Al23:10〜20%、 B23:5〜15%、 MgO:0〜5%、 CaO:0〜10%、 BaO:0〜15%、 SrO:0〜10%、 ZnO:0〜5%、 アルカリ金属酸化物:0.1%以下、 清澄剤:0〜3%。
また、上記の各流通抵抗付与室8から更に下流側分岐流路10を通じて溶融ガラスが供給される各成形装置5は、液晶用板ガラス(液晶ディスプレイ用のガラス基板)に代表される板ガラスの成形装置である。
なお、上述の所定構成要素の各壁は、全て高ジルコニア系の耐火物で形成されているが、溶融窯2以外の構成要素の各壁については、高ジルコニア系以外の耐火物で形成してもよい。
以上のような構成を備えた溶融ガラス供給装置1によれば、溶融窯2から分配室3を介して複数の分岐流路4が成形装置5側に向かって延出していることから、溶融窯2内の高粘性特性を示す溶融ガラスは、これらの各分岐流路4をそれぞれ通じて各成形装置5に供給されることになる。すなわち、1000ポイズの粘度に相当する温度が1350℃以上となる特性を備えた高粘性ガラスを溶融窯2で溶融する溶融工程と、溶融窯2から流出した溶融ガラスを溶融窯2の流出口2aに通じる分配室3を介して複数の分岐流路4に供給する分配工程と、複数の分岐流路4を流下した溶融ガラスをこの複数の分岐流路4にそれぞれ通じる成形装置5に供給してガラス成形品を成形する成形工程とが実施される。
したがって、この溶融窯2の放熱面積(特に側壁22〜25の放熱面積)を分岐流路4の本数で除算した値、つまり分岐流路4が一本当たりの溶融窯2の放熱面積は、この溶融窯2の容積とトータルの容積が同一である複数の溶融窯を有する複数の単一フィーダの供給流路が一本当たりの溶融窯の放熱面積よりも遥かに小さくなる。これにより、個々の分岐流路4についての溶融窯2からの放熱量が過多でなくなり、一本の成形ラインにつき必要な加熱コストの不当な高騰を回避できる。加えて、溶融窯2の内壁面における溶融ガラスとの接触面積を分岐流路4の本数で除算した値、つまり分岐流路4が一本当たりの溶融窯2の侵食面積も、単一フィーダの場合における供給流路が一本当たりの溶融窯の侵食面積よりも遥かに小さくなる。これにより、個々の分岐流路を通じて成形装置5に供給される溶融ガラス中の侵食異物や侵食に起因する異質ガラスの量が過多でなくなり、溶融ガラスの汚染及びこれに起因する成形品の品質低下や製品歩留まり低下の問題が回避される。
更に、複数の成形装置5を異種のものとしておけば、同一の溶融窯2から分配供給される溶融ガラスによって、複数の成形装置5で異種の板ガラスを同時に成形できる。しかも、一本の分岐流路4からの溶融ガラスの供給を停止させた場合であっても、他の分岐流路4を通じて溶融ガラスを成形装置5に供給して所要の成形工程を実行できるため、1つのラインの成形装置5による板ガラスの成形を他の異なる板ガラスの成形に変更したい場合には、変更したいラインに相当する分岐流路4のみを供給停止状態としてその成形装置を取換え交換し、その他の成形装置5は稼動状態としておくことができる。加えて、液晶用ガラスのような高粘性ガラスでは、成形温度も高温となるため、成形装置等が傷み易くなるが、その補修のために分岐流路4の1つを供給停止状態としても、その他の成形装置は稼動状態としておくことができる。
しかも、分岐流路4は溶融窯2から複数本に分岐して形成されていることから、他の溶融ガラス供給装置を増設することなく、近年における板ガラスの需要増に容易に対応できると共に、異なる分岐流路4を通じて成形された板ガラスであっても、操業条件や調合条件が同一となることから、組成や材質特性が一定とされた板ガラスを大量に供給することが可能となる。
また、溶融窯2から分配室3に流出しようとする溶融ガラスは、比重と温度との関係による自然現象に加えて、バーナーのフレームFがその上方空間に照射されていることから、下部の方が上部よりも温度が低くなって粘性が相対的に高くなるが、溶融窯2よりも分配室3が底浅であることから、下部の粘性の高い溶融ガラスが溶融窯2内に残留し、上部の粘性の低い溶融ガラスのみが分配室3内に流入することになる。このような流入が行われるのは、溶融窯2の底面21aと分配室3の底面31aとの高低差が、相対的に粘性の高い溶融ガラスの分配室3への流入を規制する高低差に設定されていることに由来する。これにより、粘性が低くなっている溶融ガラスが無駄なく有効利用されると共に、分配室3の上部から下部に亘る溶融ガラスの粘性の均一化が図られ、更には溶融ガラスからの脱泡が促進される。
しかも、溶融窯2に溶融ガラスが接触することにより侵食された耐火物の成分であるジルコニアは、溶融ガラスよりも比重が大きいために、そのジルコニアが溶融ガラス中に溶け込んでなる汚染溶融ガラスがその下部に溜まる。このような場合であっても、分配室3が溶融窯2よりも底浅であることから、汚染溶融ガラスの分配室3への流入が適切に阻止される。このような事が行われるのは、溶融窯2の底面21aと分配室3の底面31aとの高低差が、溶融窯2の侵食異物で汚染された溶融ガラスの分配室3への流入を規制する高低差に設定されていることに由来する。
そして、分配室3に流入した溶融ガラスに対しては、酸素燃焼によるバーナーのフレームFが照射され、その粘度が1000ポイズ以下となるように加熱されているため、流動性が良くなり、分配室3から各分岐流路4の流通抵抗付与室8にスムーズに溶融ガラスが分配供給され得る状態となる。なお、溶融窯2から分配室3に流入した溶融ガラスは、該分配室3の中央部に配設されている整流壁部37によって、その直進を阻止されて左右方向に適度に流れが分散された後、各流通抵抗付与部8に分配供給されるため、左右方向中央部の流通抵抗付与室8に集中して溶融ガラスが供給されるという事態が回避される。この時点における分配室3内の溶融ガラスの温度は、1600℃〜1700℃に維持され、溶融窯2内の溶融ガラスの温度(1500℃〜1650℃)及び流通抵抗付与室8の温度(1500℃〜1650℃)よりも高く維持されている。これに対しては、分配室3の内壁面が白金又は白金合金で覆われているため、熱に対する耐久性が劣化することはなく、しかも侵食異物や異質ガラスによる溶融ガラスの汚染の問題も生じない。
更に、分配室3から溶融ガラスが流入する各流通抵抗付与室8には、複数の邪魔板9が配設されていることから、これらの流通抵抗付与室8を流れる溶融ガラスに対しては適度な抵抗が付与される。したがって、分配室3を通過して各流通抵抗付与室8に到達するまでの溶融ガラスの粘度や流れ方向がそれぞれ相違していても、各流通抵抗付与室8に分配供給される際の各圧力は、上述の適度な抵抗の付与によって均一化される。
しかも、流通抵抗付与室8を流れる溶融ガラスは、邪魔板9による方向変換や絞り作用を受けることになるため、個々の流通抵抗付与室8内で粘性の相違する溶融ガラスの相互間における熱伝達が促進され、溶融ガラスの粘性の均一化が図られる。加えて、この流通抵抗付与室8では、温度検出手段を用いて溶融ガラスの温度を制御していることから、要請に対して極めて正確な粘度の溶融ガラスを成形装置5に対して供給できることになる。これにより、成形装置5で成形される板ガラスの肉厚のバラツキ及びうねり等の成形不良の発生が回避される。
本発明の実施形態に係る溶融ガラス供給装置の全体構成を示す一部破断概略斜視図である。 本発明の実施形態に係る溶融ガラス供給装置の要部を示す横断平面図である。 本発明の実施形態に係る溶融ガラス供給装置の要部を示す縦断側面図である。 図4(a)〜(e)はそれぞれ、本発明の実施形態に係る溶融ガラス供給装置の構成要素である分岐流路に設置される邪魔板を示す要部縦断正面図である。 本発明が適用される高粘性ガラスの特性と従来技術に係る低粘性ガラスの特性とを比較したグラフである。
符号の説明
1 溶融ガラス供給装置
2 溶融窯
2a 溶融窯の流出口
3 分配室(分配部)
4 分岐流路
5 成形装置

Claims (10)

  1. 溶融ガラスの供給源となる溶融窯と、該溶融窯から流出した溶融ガラスをガラス物品の成形装置に供給する供給用流路とを備えた溶融ガラス供給装置において、
    前記溶融ガラスは、1000ポイズの粘度に相当する温度が1350℃以上となる特性を有していると共に、前記供給用流路は、溶融窯の流出口に通じる分配部と、該分配部から分岐して複数の成形装置に向かって延出する複数の分岐流路とを備え、且つ、前記分配部を前記溶融窯よりも底浅として、その両者の底の高低差を、前記溶融窯の侵食異物で汚染された溶融ガラスまたは相対的に粘性の高い溶融ガラスの前記分配部への流入を規制する高低差に設定したことを特徴とする溶融ガラス供給装置。
  2. 前記分配部の深さは、前記溶融窯の深さの4/5以下に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の溶融ガラス供給装置。
  3. 前記分配部の深さは、500mm以下に設定されていることを特徴とする請求項1または2に記載の溶融ガラス供給装置。
  4. 前記成形装置は、板ガラスの成形装置であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の溶融ガラス供給装置。
  5. 前記溶融窯と前記分配部とを、前記溶融窯の流出口を上流端に有する流出路を介して連通させ、前記溶融窯と前記流出路との境界部に、該流出路が高くなる段差を形成したことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の溶融ガラス供給装置。
  6. 1000ポイズの粘度に相当する温度が1350℃以上となる特性を備えた高粘性ガラスを溶融窯で溶融する溶融工程と、前記溶融窯から流出した溶融ガラスを前記溶融窯の流出口に通じる分配部を介して複数の分岐流路に供給する分配工程と、前記複数の分岐流路を流下した溶融ガラスをこの複数の分岐流路にそれぞれ通じる成形装置に供給してガラス成形品を成形する成形工程とを有し、且つ、前記分配部を前記溶融窯よりも底浅として、その両者の底の高低差を、前記溶融窯の侵食異物で汚染された溶融ガラスまたは相対的に粘性の高い溶融ガラスの前記分配部への流入を規制する高低差に設定したことを特徴とするガラス成形品の製造方法。
  7. 前記分配部の深さを、前記溶融窯の深さの4/5以下に設定したことを特徴とする請求項6に記載のガラス成形品の製造方法。
  8. 前記分配部の深さを、500mm以下に設定したことを特徴とする請求項6または7に記載のガラス成形品の製造方法。
  9. 前記成形装置は、板ガラスの成形装置であることを特徴とする請求項6〜8の何れかに記載のガラス成形品の製造方法。
  10. 前記溶融窯と前記分配部とを、前記溶融窯の流出口を上流端に有する流出路を介して連通させ、前記溶融窯と前記流出路との境界部に、該流出路が高くなる段差を形成したことを特徴とする請求項6〜9の何れかに記載のガラス成形品の製造方法。
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