JP4505150B2 - カカオマスおよびその加工品の味質改良方法 - Google Patents
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Description
本発明は、カカオマスおよびその加工品の味質改良にあたり、カカオマスまたはカカオマス含有物にポリフェノールオキシダーゼを作用させることにより味質を改良する方法に関する。より詳しくは、油脂を連続層とするカカオマスまたはカカオマス含有物にポリフェノールオキシダーゼを低水分量条件下において作用させることによって、不快な収斂味を低減させ、味質の改良されたカカオマスおよびその加工品を得る方法に関する。
背景技術
カカオ豆は、その独特な風味を活かしてチョコレートやココア等の原料として使用されている。カカオ豆の風味は、産地での発酵や乾燥およびその後の原料加工工程における焙焼等によって形成される。これらの工程で形成される風味や味質などの品質は、カカオ豆の品種、産地、生産者等によって異なることが知られている。
一般的に低品位豆に分類されるカカオ豆を使用して製造したチョコレートやココアは、食した場合に本来の好ましい味質とは異なる不快な収斂味や渋味(以下、単に収斂味という)が感じられることが多く、製品としての品質が低いものにとどまってしまう。そのため、これまでに多くの改良法が報告されている。
このような収斂味の原因の一つとして、日本食品科学工学会誌43巻2号124〜129頁(1996年)等の資料によれば、カカオ豆の発酵が不十分なことに由来するある種のポリフェノールが多量存在することが示唆されている。
特公平5−36012号公報には、カカオニブをポリフェノールオキシダーゼ溶液に浸漬して酵素を作用させ、ポリフェノールオキシダーゼの作用でロイコアントシアンを減少させることが記載されている。
しかしながら、カカオニブを酵素溶液に浸漬させ、均一な反応を行うためには、カカオニブ1重量に対して0.5重量以上もの酵素液と接触させることが必須である上に、反応後に水分を乾燥させ、焙焼する際に長時間の加熱が必要となるため、生産効率が悪いだけでなく、加熱乾燥中に良好な香味が損なわれてしまう欠点がある。実際に、この方法でチョコレートを製造してみると、好ましい風味に乏しいだけにとどまらず、逆に不快なむれ臭を生じてしまう欠点がみられた。
また、特公昭57−37301号公報では、カカオ豆、コーヒー生豆および炒豆又はこれらの抽出液の褐変化による製品の色調の改良を目的として、アルテナリア(Alternaria)属菌又はクラドスポリウム(Cladosporium)属菌に由来するポリフェノールオキシダーゼを該原料に作用させる方法が記載されている。
上述のように、現在までにカカオ豆やカカオニブの味質、香味、色調等の改善方法として、ポリフェノールオキシダーゼ処理法が開発されてきたが、それらの技術を工業的な製造に利用するためにはいくつかの根本的な問題点が残されていた。第一に、水性溶媒中での酵素反応を実施するためには新たな工程、設備を導入する必要があることであり、第二に、処理後に水分を除去するための加熱乾燥工程を必要とし、経済的なデメリットがあることであり、第三に、該加熱乾燥中に良好な風味が減少し、場合によっては不快なむれ臭を生じてしまうといった香味への悪影響があることであり、これらの課題が未解決となっている。そのため、より工業的な製造工程に適した酵素処理を行い、味質、香味、色調等を改善する方法の確立が望まれていた。
本発明者らは鋭意研究の結果、上記の問題点の原因は、酵素をカカオ豆やカカオニブに反応させる際に水を媒体としていることにあると考え、検討を重ねた結果、本発明に至った。すなわち、本発明の目的は、カカオマスおよびその加工品の味質を改良するために、カカオマスを選択し、該カカオマスに含まれ、収斂味の原因と考えられるポリフェノール類に作用する酵素を、油脂が連続層であるカカオマスに直接反応させることによって、収斂味を低減させ、カカオマスおよびその加工品の味質を改良する方法を提供することである。
発明の開示
本発明者らは、上記目的を達成するために、収斂味の原因と考えられるポリフェノール類に作用するポリフェノールオキシダーゼを用いて、カカオ豆独特の好ましい風味を損なうことなく、かつ酵素処理後の水分乾燥工程が不要で、一般的なカカオ豆加工設備で対応できるカカオマス等の処理方法について検討した。
その過程で、酵素処理を行うためには、処理する原料の形態が重要であることに気付いた。カカオ豆は通常、焙焼・粗砕工程を経てカカオニブとし、カカオニブをさらにすりつぶす工程を経てカカオマスにする。
本発明者らは、カカオ豆やカカオニブの段階でなく、カカオマスにした段階で、ポリフェノールオキシダーゼを添加することにより、カカオマス中に含まれる水分量と合わせて3%(w/w)以下という極めて水分量の低い条件下においても酵素が作用し、カカオマスおよびその加工品の味質が改良されることを見出した。すなわち、本発明の特長は、従来酵素反応に際しては不適であると考えられていた油脂を連続層とする低水分量条件で、カカオ豆やカカオニブではなく、カカオマスに酵素処理を実施することにある。このような条件下では、酵素が作用し難いと考えるのが一般常識であり、現在までに油脂が連続層であるカカオマス中で酵素を作用させた例は見当たらない。
本発明は、カカオマスおよびその加工品の味質を改良するにあたり、水分量が0.1〜3%(w/w)の条件下でカカオマスまたはカカオマス含有物にポリフェノールオキシダーゼを作用させることを特徴とする、カカオマスおよびその加工品の味質を改良する方法に関する。
本発明の方法では、特別な設備投資を必要とせず、また酵素処理後の水分乾燥工程も不要である。そして、本発明の方法で処理したカカオマスを使用して得られる加工品は、収斂味が低減され、さらには好ましい香味が引き立つ利点を有している。
本発明の方法では、カカオマス単独若しくは砂糖等の添加物を混合したカカオマス含有物を酵素処理することができ、ともに目的を達成することができる。
発明を実施するための最良の形態
本発明においてカカオマスとは、カカオ豆を破砕して皮(shell)と胚芽(germ)を技術的に可能な限り除去して得たカカオニブを、さらにすりつぶして得られたものである。また、カカオマス含有物とは、チョコレートやココア等の製造時に用いられる添加物がカカオマスに混合されたものを意味する。カカオマスに混合される添加物としては、砂糖、粉乳、食用油脂、乳化剤、香料等が挙げられる。
また、本発明においてカカオマス加工品とは、カカオマスやカカオマス含有物を原料として製造された製品を指し、具体的にはチョコレート、ココア等を意味する。
本発明で用いることができるポリフェノールオキシダーゼは、フェノール化合物の酸素による酸化反応を触媒する酵素であり、例えば真菌、細菌又は植物によって産生されるラッカーゼ(EC.1.10.3.2)、カテコールオキシダーゼ(EC.1.10.3.1)、チロシナーゼ(EC.1.14.18.1)等が挙げられる。このような酵素を生産する真菌類の例として、コリオラス(Coriolus)属菌、ピクノポラス(Pycnoporus)属菌、ピリキュラリア(Pyricularia)属菌、トラメテス(Trametes)属菌、コリビア(Collybia)属菌、フォムス(Fomes)属菌、レンチヌス(Lentinus)属菌、プルーロタス(Pleurotus)属菌、リゾクトニア(Rhizoctonia)属菌、アスペルギルス(Aspergillus)属菌、ニューロスポラ(Neurospora)属菌、ポドスポラ(Podospora)属菌、フィレビア(Phlebia)属菌、ミセリオフィトラ(Myceliophthora)属菌、ボツリティス(Botrytis)属菌、コプリナス(Coprinus)属菌、プサチレラ(Psatyrella)属菌、スキタリジウム(Schytalidium)属菌、ハイグロフォロプシス(Hygrophoropsis)属菌、バスセラム(Vascellum)属菌、クルシブラム(Crucibulum)属菌、ミロセシウム(Myrothecium)属菌、スポロミエラ(Sporormiella)属菌、アガリカス(Agaricus)属菌、ポリポラス(Polyporus)属菌、ファネロシャーテ(Phanerochaete)属菌、クリフォネクトリア(Cryphonectria)属菌、アルミラリア(Armillaria)属菌が知られており、本発明に用いる酵素の生産菌として使用できる。
また、細菌の例として、バチルス(Bacillus)属菌、例えばバチルス・リケニホルミス(B.licheniformis)が知られており、同様に本発明のための酵素生産菌として使用できる。植物の例として、リンゴ、ナシ、モモ、オウトウ、ウメ、スモモ、アンズ、ビワ等の薔薇科植物を中心にカキ、ブドウ、バナナ、クリ、ゴボウ、ホウレンソウ、アーティチョーク、ベルベットビーン、ジャガイモ、サツマイモ、マングビーン、エンドウ豆、ダイズ、タバコ、トマト、レタス等がポリフェノールオキシダーゼを生産することが知られており、これらの酵素も本発明に使用することができる。
本発明に好適な酵素の具体例として、真菌類と植物に由来するものが挙げられる。真菌類としては、“マッシュルーム”として市販されているアガリカス(Agaricus)属菌をはじめコリオラス(Coriolus)属菌、ピクノポラス(Pycnoporus)属菌、ピリキュラリア(Pyricularia)属菌が挙げられる。コリオラス(Coriolus)属菌としては例えば、コリオラス・ヒルスタス(C.hirsutus)、コリオラス・バーシカラー(C.versicolor)があり、ピクノポラス(Pycnoporus)属菌としては例えば、ピクノポラス・コッシネウス(P.coccineus)がある。また、ピリキュラリア(Pyricularia)属菌としては例えば、ピリキュラリア・オリゼ(P.oryzae)が挙げられる。植物としては、例えばリンゴ、ゴボウ、ジャガイモ等が挙げられる。
本発明に用いる酵素の起源は、目的に応じて適宜選定することができる。例えばリンゴ由来のポリフェノールオキシダーゼを使用することにより、特に香りが良く、好ましい風味を有し、収斂味の低減されたカカオマス加工品、例えばチョコレート、ココア等が得られる。この理由としては、カカオ豆の収斂味の原因となるポリフェノールに対して作用性の高い特徴的な成分が含まれていることが考えられる。
本発明に用いる酵素の形態は任意であり、例えば液状、粒状、粉状等のいずれを用いることも可能であることは言うまでもない。驚くべきことに、酵素は粉末状でも直接カカオマス等と反応して十分な効果を奏することができる。
本発明においては、カカオマス等を酵素処理する際の処理時間は0.5〜5時間が適当であり、好ましくは1〜3時間である。
また、カカオマスにポリフェノールオキシダーゼを作用させるときに、カカオマス中に酸素または/および空気を送り込むことにより、酵素処理時間を短縮することができる。この場合、通気量は目的に応じ適宜選択することができ、例えばカカオマスまたはカカオマス含有物1kgに対し酸素として毎分約0.1〜10L通気することにより実施できる。さらに、攪拌しながら通気することが好ましい。
その他に、カカオマスおよびその加工品の香味改善を目的として、例えば処理過程において、香料を添加する方法;所定量のアルカリ、還元糖、アミノ酸およびタンニンを添加して焙焼する方法;アンモニアを吸着させて焙焼する方法;高濃度の酸素ガスを含有する雰囲気中で焙焼する方法などの既知の方法と組み合わせることも可能である。
カカオマスにポリフェノールオキシダーゼを作用させる際に、酵素を均一に分散させて効率よく酵素反応を実施するためには、カカオマス中のカカオバターが溶融した状態、すなわち油脂が連続相の状態であることが望ましい。
したがって、酵素処理の温度については、カカオマス中のカカオバターが溶融する温度から使用する酵素の活性が低下する直前までの温度が適当であり、通常は30〜70℃程度、好ましくは37〜65℃、より好ましくは45〜60℃である。
処理工程での酵素の添加方法や設備には特に制限はないが、例えばカカオマスの貯蔵タンクで実施することができ、必要に応じて攪拌しても良い。また、使用すべき酵素量は、目的とする効果を確認できる量以上を適宜選択できるが、好ましくはカカオマス1kg当たり0.1〜100単位が良く、好ましくは0.2〜45単位である。酵素添加量を多くすれば、酵素を作用させる時間は短縮される。
本発明では、酵素を油脂が連続層であるカカオマスと反応させることを特長とし、カカオマス中の水分量を含めて反応系の水分量が3%(w/w)以下、好ましくは0.1〜3%(w/w)という低水分量下で操作できる。
本発明において、ポリフェノールオキシダーゼの酵素活性は、日本食品科学工学会誌、15巻、5号、199〜206頁(1968年)に記載されている方法を参照して測定する。すなわち、0.05Mのリン酸緩衝液(pH6.6)に溶解した(−)−エピカテキン溶液(シグマ社製のエピカテキン、1.7mg/mL)を基質として、適度に希釈した酵素溶液(粉未酵素の場合は粉末状で添加する)を混合して20℃で5分間反応させた後、10%硫酸で反応を停止し、420nmの吸光度を測定する。反応液の420nmの吸光度を5分間に1.00上昇させる活性を1単位とする。
本発明の方法によりポリフェノールオキシダーゼ処理をして得た収斂味の低減したカカオマスのポリフェノール組成を伊籐らの方法(園芸学会雑誌、56巻、1号、107−113頁、1987年)にしたがって分析した。すなわち、以下に示す方法により行った。
操作は、大きく分けて(1)カカオマスからの粗ポリフェノール画分の抽出、(2)各ポリフェノールの分画、(3)ポリフェノールの定量の3段階からなる。
(1)カカオマス20gに対して100mLのヘキサンを添加し、フラスコ中で1時間攪拌後、吸引ろ過し、ろ液を廃棄して得られた残渣に、さらに同様の操作を行う。得られた残渣(脱脂カカオマスという)に、80%エタノール100mLを添加し、フラスコ中で16時間攪拌した後、吸引ろ過し、ろ液(抽出液1という)と残渣を分別する。
残渣には、さらに80%エタノール100mLを添加し、フラスコ中で20時間攪拌後、吸引ろ過し、ろ液(抽出液2という)を得る。抽出液1と抽出液2をそれぞれエバポレーターで濃縮して液量を減らしたのち、凍結乾燥する。抽出液1と抽出液2から得られる凍結乾燥品を併せて粗ポリフェノール画分という。
(2)粗ポリフェノール画分20mgに対して蒸留水10mLを添加し、希硫酸を用いてpHを3.5±0.2に調整する。さらに、飽和硫酸シンコニン水溶液10mLを加え、10分後に遠心分離(3000rpm、10分間)する。上清は、エバポレーターで約10mLまで濃縮する。沈殿には半飽和硫酸シンコニン水溶液(飽和硫酸シンコニン水溶液を蒸留水で2倍希釈して調製)10mLを加えて沈殿を約20秒懸濁した後、再度遠心分離(3000rpm、10分間)する。これにより得た上清と前に得られた上清を併せて蒸留水で25mLに定容する。この液を上清1とする。また、その沈殿を沈殿1とする。
上清1から10mLをとり、塩酸−水混液(1:1、v/v)5mLと0.8%(v/v)ホルムアルデヒド液5mLを加えて、30℃で16時間反応させる。反応液を遠心分離(3000rpm、10分間)して得た上清を蒸留水で25mLに定容する(上清3という)。沈殿1には、エタノール−塩酸混液(2:1、v/v)10mLを加えて加温しながら溶解させる。
溶解させた後、0.8%(v/v)ホルムアルデヒド液5mLを加えて30℃で16時間反応させ、反応液を遠心分離(3000rpm、10分間)し、エタノールで25mLに定容する(上清2という)。ここで、上清1はシンプルフェノール画分(上清3)と非重合フラバン画分を含み、沈殿1は加水分解型タンニン画分(上清2)と縮合型タンニン画分を含んでいる。
(3)上記(1)、(2)で得られた粗ポリフェノール画分、上清1、上清2、上清3中のポリフェノール量をPrussian Blue法により測定する。蒸留水50mLに各サンプル100μLを添加し、攪拌しながら0.1M 硫酸鉄(III)アンモニウム−0.1N 塩酸溶液3mLを加え、その20分後に8mM ヘキサシアノ鉄(III)カリウム水溶液3mLを加え、さらに20分後に720nmの吸光度を測定する。
さらに、蒸留水50mLに各サンプルの溶媒(蒸留水またはエタノール)100μLを加えたもの、および(−)エピカテキン(シグマ社製)メタノール溶液を用いて同様の反応を行って検量線を作成し、各サンプル中のポリフェノール量を算出した。
本発明では、上記(1)の粗ポリフェノール画分中のポリフェノール量を総ポリフェノール量といい、上清3中のポリフェノール量をシンプルフェノール量という。また、上清1のポリフェノール量から上清3のポリフェノール量を差し引いた値を非重合フラバン量とし、上清2のポリフェノール量を加水分解型タンニン量といい、総ポリフェノール量から上清1および上清2のポリフェノール量を差し引いた値を縮合型タンニン量という。また、低分子ポリフェノール量とは、非重合フラバン量とシンプルフェノール量の和を意味する。後記の実施例に示したように、総ポリフェノール量(100g)中に占める低分子ポリフェノール量(g)(以下、低分子ポリフェノール含有率という。)が低下していた。
この結果から、油脂が連続層であるカカオマス中においてポリフェノールオキシダーゼが作用し、低分子ポリフェノールが酸化・重合したことを示していると考えられ、これによりカカオマスの味質が変化したと考えられる。
本発明の実施例を以下に示す。これらの実施例は本発明を詳細に説明するために例示するものであり、本発明を限定するものではない。また、市販品以外の菌体由来の酵素液の調製は特開昭62−220190号公報記載の方法に準じて行った。すなわち、コリオラス属菌のような真菌類を炭素源や窒素源等を含む培地にて23−29℃程度で5−10日間程(液体培地)又は1−3ヶ月間程(固体培地)培養し、培養物から目的とする酵素を採取した後、必要に応じて常法により濃縮、精製する。一方、植物由来の酵素液の調製は植物色素(養賢堂出版、林 孝三編、430−431頁)に記載の方法に準じて行った。すなわち、リンゴやゴボウなどの新鮮材料を細切りし、食塩、アスコルビン酸、界面活性剤を含む水溶液中で粉砕する。その搾汁に硫安濃度が15%(w/v)になるように硫安を添加し、その液を放置する。放置して得られた沈殿物を除去した後、上清に対してさらに硫安濃度が51%(w/v)になるように硫安を添加し、その液を放置する。生じた沈殿物を回収し、アセトンと66%(w/v)硫安水溶液で洗浄後、水に溶解した液を一昼夜透析し、膜内液を酵素液とする。
実施例1
1)酵素液の調製
コリオラス・ヒルスタス(IFO4917)の酵素液の調製は、特開昭62−220190号公報記載の方法に準じて行った。すなわち、コリオラス・ヒルスタス(IFO4917)をグルコース・ペプトン培地(グルコース3%、ペプトン1%、KH2PO40.15%、MgSO4・7H2O0.05%、CuSO4・5H2O0.0016%、塩酸チアミン0.0002%含有)にて28℃で8日間通気攪拌培養後、培養液をフィルターでろ過した。ろ液をDEAEイオン交換樹脂、硫安沈殿、透析により精製し、コリオラス・ヒルスタス由来のポリフェノールオキシダーゼ酵素液とした。
2)チョコレートの調製
カカオマス1kgに、上記の方法で調製したコリオラス・ヒルスタス由来のポリフェノールオキシダーゼ溶液0.125mL(0.277単位)を添加し、45℃で2.5時間攪拌しながら作用させた。このときの反応系の水分含量は0.5%(w/w)であった。酵素処理後のカカオマスを用い、以下の配合1で常法によりチョコレート生地を調製した。当該生地をモールドに充填し、脱気した後、30分間冷却し、固形チョコレートを得た。
配合1
カカオマス 20.0重量%
全粉乳 20.0重量%
カカオバター 17.5重量%
砂糖 42.0重量%
レシチン 0.5重量%
合計 100.0重量%
実施例2
酵素処理をしていないカカオマスを用いて、実施例1と同様の配合で調製したチョコレート生地1kgに実施例1の記載と同様の方法で調製したコリオラス・ヒルスタス由来のポリフェノールオキシダーゼ溶液0.025mL(0.055単位)を添加し、45℃で2.5時間攪拌しながら作用させた。このときの反応系の水分含量は3.0%(w/w)であった。酵素処理後、成形してチョコレートを作製した。
実施例3
カカオマス1kgに、実施例1と同様の方法で調製したコリオラス・ヒルスタス由来のポリフェノールオキシダーゼ溶液0.125mL(0.277単位)を添加し、酸素通気量1.2L/min.にて45℃で1時間攪拌しながら作用させた。このときの反応系の水分含量は0.5%(w/w)であった。酵素処理後のカカオマスを用い、実施例1と同様の配合でチョコレートを調製した。
実施例4
1)酵素液の調製
リンゴ約50gを100mLの2%(w/v)NaClおよび1%(w/v)アスコルビン酸含有5%(w/v)Tween80(界面活性剤、関東化学社製)水溶液と共にワーリングブレンダーで粉砕後、ガーゼでろ過した。ろ液100mLに硫安15gを添加して放置し、生じた沈殿物を除き、このろ液50mLにさらに硫安を25.5g加えて、2日間4℃に放置して生じた沈殿物を集め、アセトンと66%(w/v)硫安溶液で順次洗浄した。その後、水に溶解し、ろ過して得たろ液を4℃で一昼夜透析し、この膜内液をリンゴ由来のポリフェノールオキシダーゼ酵素液とした。
2)チョコレートの調製
カカオマス1kgに、上記記載の方法で調製したリンゴ由来ポリフェノールオキシダーゼ溶液0.400mL(0.342単位)を添加し、45℃で2.5時間攪拌しながら作用させた。このときの反応系の水分含量は0.9%(w/w)であった。酵素処理後のカカオマスを用い、実施例1と同様の配合でチョコレートを調製した。
実施例5
1)粉末酵素の調製
リンゴ約2kgを家庭用ジューサーで粉砕、かつ搾汁し、得られた果汁に0.1%(w/v)になるようにアスコルビン酸を添加後、遠心分離(16000g×10分間)し、果汁中の沈殿を回収した。その後、沈殿を凍結乾燥し、リンゴ由来のポリフェノールオキシダーゼ酵素粉末を調製した。
2)チョコレートの調製
カカオマス1kgに、上記のリンゴ由来のポリフェノールオキシダーゼ粉末1g(8.90単位)を添加し、45℃で3.0時間攪拌しながら作用させた。このときの反応系の水分含量は0.1%(w/w)であった。酵素処理後のカカオマスを用い、実施例1と同様の配合でチョコレートを調製した。
実施例6
1)酵素液の調製
マッシュルーム約50gを100mLの2%(w/v)NaCl水溶液と共にワーリングブレンダーで粉砕後、ガーゼでろ過した。ろ液は、実施例4と同様の条件で硫安沈殿、透析を行い、マッシュルーム由来のポリフェノールオキシダーゼ酵素液とした。
2)チョコレートの調製
カカオマス1kgに、上記記載の方法で調製したマッシュルーム由来のポリフェノールオキシダーゼ溶液0.140mL(0.225単位)を添加し、45℃で2.5時間攪拌しながら作用させた。このときの反応系の水分含量は0.7%(w/w)であった。酵素処理後のカカオマスを用い、実施例1と同様の配合でチョコレートを調製した。
実施例7
カカオマス1kgに、実施例1と同様の方法でコリオラス・バーシカラー(IFO30388)から調製したポリフェノールオキシダーゼ溶液0.130mL(0.277単位)を添加し、45℃で2.5時間攪拌しながら作用させた。このときの反応系の水分含量は0.6%(w/w)であった。酵素処理後のカカオマスを用い、実施例1と同様の配合でチョコレートを調製した。
実施例8
1)酵素液の調製
ゴボウ約1kgを水洗し、2Lの2%(w/v)NaClおよび1%(w/v)アスコルビン酸含有5%(w/v)Tween80水溶液と共にワーリングブレンダーで粉砕し、ガーゼでろ過した。ろ液は、実施例4と同様の条件で硫安沈殿、透析を行い、ゴボウ由来のポリフェノールオキシダーゼ酵素液とした。
2)チョコレートの調製
カカオマス1kgに、上記記載の方法で調製したゴボウ由来のポリフェノールオキシダーゼ溶液0.420mL(0.339単位)を添加し、45℃で2.5時間攪拌しながら作用させた。このときの反応系の水分含量は0.9%(w/w)であった。酵素処理後のカカオマスを用い、実施例1と同様の配合でチョコレートを調製した。
実施例9
カカオマス1kgに、実施例6記載の方法でジャガイモから調製したポリフェノールオキシダーゼ溶液1.63mL(0.360単位)を添加し、45℃で2.5時間攪拌しながら作用させた。このときの反応系の水分含量は1.2%(w/w)であった。酵素処理後のカカオマスを用い、実施例1と同様の配合でチョコレートを調製した。
実施例10
カカオマス1kgに、ピクノポラス・コッシネウス由来のポリフェノールオキシダーゼ溶液0.0125mL(0.312単位、フナコシ社製)を添加し、45℃で2.5時間攪拌しながら作用させた。このときの反応系の水分含量は0.5%(w/w)であった。酵素処理後のカカオマスを用い、実施例1と同様の配合でチョコレートを調製した。
実施例11
カカオマス1kgに、ピリキュラリア・オリゼ由来のポリフェノールオキシダーゼ溶液5.00mL(0.753単位、シグマ社製)を添加し、45℃で2.5時間攪拌しながら作用させた。このときの反応系の水分含量は1.2%(w/w)であった。酵素処理後のカカオマスを用い、実施例1と同様の配合でチョコレートを調製した。
比較例1
カカオニブ1kgに、実施例1と同様の方法で調製したコリオラス・ヒルスタス由来のポリフェノールオキシダーゼ溶液0.125mL(0.277単位)と水500mLを添加し、45℃で2.5時間攪拌しながら作用させた。このときの反応系の水分含量は50%(理論値)であった。反応終了後、90℃の通風乾燥器で5時間乾燥し、焙焼、磨砕してカカオマスとした。酵素処理後のカカオマスを用い、実施例1と同様の配合でチョコレートを調製した。
比較例2
酵素処理していないカカオマスを用いたこと以外は、実施例1と同様の配合でチョコレートを調製した。
実施例12
カカオマス1kgに、実施例1と同様の方法で調製したコリオラス・ヒルスタス(IFO4917)由来のポリフェノールオキシダーゼ溶液0.125mL(0.277単位)を添加し、45℃で2.5時間攪拌しながら作用させた。このときの反応系の水分含量は0.5%(w/w)であった。酵素処理後のカカオマスを油分22〜24%まで搾油してココアケーキを得た。このココアケーキを粉砕して得たココアパウダーを用いて、以下の配合2でココアを調製した。
配合2
ココアパウダー 16重量%
砂糖 40重量%
乳糖 23重量%
全粉乳 15重量%
脱脂粉乳 5重量%
DE10デキストリン 1重量%
合計 100重量%
実施例13
カカオマス1kgに、実施例4と同様の方法で調製したリンゴ由来のポリフェノールオキシダーゼ溶液0.4mL(0.342単位)を添加し、45℃で2.5時間攪拌しながら作用させた。このときの反応系の水分含量は1.1%(w/w)であった。酵素処理後のカカオマスを用いて、実施例12と同様の操作、配合でココアを調製した。
比較例3
酵素処理していないカカオマスを用いて、実施例12と同様の操作、配合でココアを調製した。
実施例14
カカオニブ1kgに、40%(w/w)炭酸カリウム水溶液225gを加えて50〜80℃で15分間攪拌(以下、この操作をアルカリ処理という。)した後、ロースト、磨砕して調製したカカオマスに対して、実施例5と同様の方法で調製したリンゴ由来のポリフェノールオキシダーゼ粉末10g(41単位)を添加し、60℃で2時間攪拌しながら作用させた。このときの反応系の水分含量は0.3%(w/w)であった。酵素処理後のカカオマスを油分12%まで搾油し、得られたココアケーキを粉砕したココアパウダーを用いて、実施例12と同様の配合でココアを調製した。
比較例4
カカオニブを実施例14と同様にアルカリ処理、ロースト、磨砕して得られたカカオマスを油分12%まで搾油して得られたココアケーキを粉砕して得たたココアパウダーを用いて、実施例12と同様の配合でココアを調製した。
試験例1 反応系の水分量の測定および官能試験によるカカオマス加工品(チョコレートおよびココア)の収斂味および香味評価
反応系中の水分量は、酵素添加直後の反応系から採取した試料を用いて減圧加熱乾燥法によって測定した(ただし、比較例1については、カカオニブ重量と添加した水分量からの概算とした。)。減圧加熱乾燥法の詳細を以下に示す。試料をあらかじめ100℃で2時間乾燥後、デシケーター中で30分間放冷し、ガラス棒とガラス製秤量管に、試料1g程度を入れ、試料をガラス棒で秤量管の壁にフィルム状に延ばした後、それを秤量する。その後、ガラス棒と試料の入った秤量管を減圧乾燥(25mmHg以下、100℃、2時間)する。乾燥後のガラス棒と試料の入ったガラス製秤量管をデシケーター中で30分間放冷したのち秤量する。乾燥前のガラス棒と試料の入った秤量管の重量(g)をAとし、乾燥後のガラス棒と試料の入った秤量管の重量(g)をBとし、ガラス棒と秤量管の重量(g)をCとする。これらの値から、下記の式により反応系中の水分量を算出した。
また、官能試験によるチョコレートおよびココアの収斂味(astringency)および香味(favorable flavor and taste)評価は各処理区から調製したチョコレートおよびココアを用いて、味の識別能力に優れた50名のパネラーにより実施した。
評点は、収斂味については、快に感じるものを+2、やや快に感じるものを+1、どちらでもないものを0、やや不快に感じるものを−1、不快に感じるものを−2とする5段階評価とした。また、好ましい香味については、良いものを+2、やや良いものを+1、どちらともいえないものを0、やや悪いものを−1、悪いものを−2とする5段階評価とした。
表1から明らかなように、カカオマスまたはカカオマス含有物に対して由来の異なるポリフェノールオキシダーゼを0.1%〜3%(w/w)の低水分量条件下で作用させたものを用いて調製した実施例1〜11のチョコレートまたは実施例12〜14のココアは、比較例の製品、すなわちチョコレートは比較例1および2、ココアは比較例3に比べて全体的に収斂味が低減しており、香味も優れている。特に、リンゴ由来の酵素を作用させたカカオマスを用いた実施例4、5、13および14の製品は、収斂味の低減だけでなく、好ましい香味が引き立つことが分かった。これは、カカオ豆に含まれているリン脂質が、カカオマスではカカオ豆やカカオニブに比べて酵素と基質との接触を増大させたり、酵素のコンホーメーションを変化させて酵素を活性化させる作用が良好であるからと考えられる。
試験例2 ポリフェノールの定量および組成分析
各試験区で得られた酵素処理カカオマスまたはカカオマス含有物について、前記した伊藤らの方法(園芸学会雑誌56巻、1号、107−113頁、1987年)によってポリフェノールの分析を行ったところ、低分子ポリフェノール含有率は下表の通りであった。なお、実施例14と比較例4の酵素処理カカオマスについて測定した総ポリフェノール量は、前者7.2重量%、後者8.2重量%であった。
表1および表2の結果から、本発明の方法により酵素処理したカカオマスまたはカカオマス含有物を使用して調製した実施例1〜11のチョコレートや実施例12のココアは、低分子ポリフェノール含有率が減少したことにより収斂味が除去され、好ましい香味を引き立たせることが可能であることが明らかとなった。産業上の利用可能性
本発明によれば、一般的なカカオ豆加工設備を使用して、不快な収斂味を低減し、さらには好ましい香味を引き立たせたカカオマスおよびその加工品を効率よく得ることができる。しかも、従来法で必要とされた水分を除くための乾燥工程が不要である。
Claims (6)
- カカオマスおよびその加工品の味質を改良するにあたり、水分量が0.1〜3%(w/w)の条件下でカカオマスまたはカカオマス含有物にポリフェノールオキシダーゼを作用させることを特徴とする、カカオマスおよびその加工品の味質改良方法。
- カカオマスまたはカカオマス含有物にポリフェノールオキシダーゼを0.5〜5時間作用させることを特徴とする請求項1記載の方法。
- ポリフェノールオキシダーゼがコリオラス属真菌類またはリンゴに由来するものであることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の方法。
- カカオマスの加工品がチョコレートまたはココアであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
- カカオマスまたはカカオマス含有物にポリフェノールオキシダーゼを作用させる際に、酸素または/および空気を通気しながら処理することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
- 水分量が0.1〜3%(w/w)の条件下でカカオマスまたはカカオマス含有物にポリフェノールオキシダーゼを作用させることを特徴とする、味質の改良されたカカオマスおよびその加工品の製造方法。
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