JP4503240B2 - 紙幣処理機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、盗難抑止に効果を発揮する紙幣処理機に関する。
【0002】
【従来の技術】
現金取扱機と現金管理センタとの間で現金収納箱を現金輸送車で輸送する際に、万一現金収納箱が盗難にあった場合に、これを直ちに報知する現金輸送システムがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−218988号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記公報の技術は現金輸送車または現金取扱機から不正に現金収納箱が抜き取られると、硬貨収納箱自体がブザー音を発生させて周囲に盗難があったことを報知するものであるが、例えば人通りが少ない場所や人通りが少ない時間帯においてはブザー音を発生させても効果が十分でない場合があった。また、現金取扱機ごと持ち去ってからブザー音が発生しても問題ない場所で解体される場合に対しても効果が十分とは言えない。
【0005】
したがって、本発明は、十分な盗難抑止効果を有する紙幣処理機の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、筐体と、該筐体に対し出し入れされる複数の紙幣収納箱とを有して紙幣の取り引きを行う紙幣処理機において、前記筐体には、前記複数の紙幣収納箱の外側に、異常発生時に異臭剤を前記複数の紙幣収納箱内に導入して紙幣に付ける異臭剤付与手段が前記複数の紙幣収納箱に対して共用で一つ設けられており、前記異臭剤付与手段は、前記筐体の設置後の設置場所からの移動量を検出する移動量検出手段を有し、該移動量検出手段により前記筐体の設置後の設置場所からの移動量が所定量以上になったことが検出されると異常発生と判定して前記複数の紙幣収納箱内で異臭剤を紙幣に付けるものであり、前記筐体の一部に開閉可能に設けられ開状態にあるとき前記複数の紙幣収納箱を前記筐体に対し出し入れ可能とする筐体開閉手段と、該筐体開閉手段を閉状態で施錠する施錠手段とを有し、前記異臭剤付与手段は、前記筐体開閉手段の開閉状態を検出する開閉状態検出手段と、前記施錠手段の施錠状態を検出する施錠状態検出手段とを有するとともに、これら開閉状態検出手段および施錠状態検出手段の検出結果から、前記筐体開閉手段の開放時に前記施錠手段が施錠解除状態になければ異常発生と判定して前記複数の紙幣収納箱内で異臭剤を紙幣に付けることを特徴としている。
【0007】
このように異常発生時に異臭剤付与手段が紙幣収納箱内で異臭剤を紙幣に付けることになるため、その後は紙幣に異臭がすることになって、盗難紙幣であることが容易に見分けられることになる。
また、筐体ごと持ち去られるような事態が生じた場合に、移動量検出手段によって検出される筐体の設置後の移動量が所定量以上になり、異臭剤付与手段が異常発生と判定して紙幣収納箱内で異臭剤を紙幣に付けることになる。
また、筐体開閉手段が不正に開放されると、施錠手段が施錠解除状態にはないことから、開閉状態検出手段で筐体開閉手段の開状態が検出されかつ施錠状態検出手段で施錠手段の施錠状態が検出され、これにより、異臭剤付与手段が異常発生と判定して紙幣収納箱内で異臭剤を紙幣に付けることになる。
【0012】
請求項に係る発明は、筐体と、該筐体に対し出し入れされる複数の紙幣収納箱とを有して紙幣の取り引きを行う紙幣処理機において、前記筐体には、前記複数の紙幣収納箱の外側に、異常発生時に異臭剤を前記複数の紙幣収納箱内に導入して紙幣に付ける異臭剤付与手段が前記複数の紙幣収納箱に対して共用で一つ設けられており、前記異臭剤付与手段は、前記筐体の設置後の設置場所からの移動量を検出する移動量検出手段を有し、該移動量検出手段により前記筐体の設置後の設置場所からの移動量が所定量以上になったことが検出されると異常発生と判定して前記複数の紙幣収納箱内で異臭剤を紙幣に付けるもので、前記移動量検出手段の作動および作動停止を切り換える作動切換手段を有することを特徴としている。
【0013】
このように異常発生時に異臭剤付与手段が紙幣収納箱内で異臭剤を紙幣に付けることになるため、その後は紙幣に異臭がすることになって、盗難紙幣であることが容易に見分けられることになる。
また、筐体ごと持ち去られるような事態が生じた場合に、移動量検出手段によって検出される筐体の設置後の移動量が所定量以上になり、異臭剤付与手段が異常発生と判定して紙幣収納箱内で異臭剤を紙幣に付けることになる。
また、作動切換手段によって移動量検出手段を作動停止させておけば、異臭剤付与手段は筐体の設置後の移動量が所定量以上になっても異常発生と判定しないことになる。よって、筐体の正規の移動時に異臭剤付与手段が異常発生と判定して紙幣収納箱内で異臭剤を紙幣に付けてしまうことを防止できる。
【0014】
請求項に係る発明は、筐体と、該筐体に対し出し入れされる複数の紙幣収納箱とを有して紙幣の取り引きを行う紙幣処理機において、前記筐体には、前記複数の紙幣収納箱の外側に、異常発生時に異臭剤を前記複数の紙幣収納箱内に導入して紙幣に付ける異臭剤付与手段が前記複数の紙幣収納箱に対して共用で一つ設けられており、前記異臭剤付与手段は、前記筐体の設置後の設置場所からの移動量を検出する移動量検出手段を有し、該移動量検出手段により前記筐体の設置後の設置場所からの移動量が所定量以上になったことが検出されると異常発生と判定して前記複数の紙幣収納箱内で異臭剤を紙幣に付けるもので、前記異臭剤が収納された収納体と、該収納体と前記複数の紙幣収納箱とを接続させる接続管部材と、該接続管部材に設けられて前記収納体と前記複数の紙幣収納箱との間を遮断状態および連通状態に切換可能な連通切換手段と、通常前記連通切換手段によって前記収納体と前記複数の紙幣収納箱との間を遮断状態に維持する一方、前記異常発生と判定されると前記連通切換手段によって前記収納体と前記複数の紙幣収納箱との間を連通状態にする連通制御手段とを有することを特徴としている。
【0015】
このように異常発生時に異臭剤付与手段が紙幣収納箱内で異臭剤を紙幣に付けることになるため、その後は紙幣に異臭がすることになって、盗難紙幣であることが容易に見分けられることになる。
また、筐体ごと持ち去られるような事態が生じた場合に、移動量検出手段によって検出される筐体の設置後の移動量が所定量以上になり、異臭剤付与手段が異常発生と判定して紙幣収納箱内で異臭剤を紙幣に付けることになる。
また、通常時は、異臭剤付与手段の連通制御手段が連通切換手段によって収納体と紙幣収納箱との間を遮断状態とするため、収納体の異臭剤が紙幣収納箱内で紙幣に付けられることはない。一方、異常発生時は、異臭剤付与手段の連通制御手段が連通切換手段によって収納体と紙幣収納箱との間を連通状態にするため、収納体の異臭剤が接続管部材を介して紙幣収納箱内で紙幣に付けられることになる。このように、簡素な構成で異常発生時に異臭剤を紙幣収納箱内の紙幣に付着させることができる。
【0016】
請求項に係る発明は、請求項1乃至のいずれか一項に係る発明において、停電時に前記異臭剤付与手段に電力を供給するバッテリを内蔵していることを特徴としている。
【0017】
これにより、停電時においても、内蔵されたバッテリから異臭剤付与手段に電力を供給することができるため、異常発生時に紙幣収納箱内で異臭剤を紙幣に付けることができる。
【0018】
請求項に係る発明は、請求項1乃至のいずれか一項に係る発明において、前記異臭剤が、液体、気体もしくは気化しやすい液体からなることを特徴としている。
【0019】
このように、異臭剤が、液体、気体もしくは気化しやすい液体からなるため、紙幣に即座にかつ確実に異臭剤を付着させることができる。
【0020】
請求項に係る発明は、請求項1乃至のいずれか一項に係る発明において、前記異臭剤が、酸性またはアルカリ性材料から生成されていることを特徴としている。
【0021】
このように、異臭剤が、酸性またはアルカリ性材料から生成されているため、異臭剤の匂いが弱くなった場合でも、例えばリトマス試験紙を用いた試験やBTB液を用いた試験等で容易に盗難紙幣であることを見分けることができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態を図面を参照して以下に説明する。
紙幣処理機11は、図示せぬ商用電源に接続され主にこの商用電源からの給電で作動するもので、一括投入されたバラ紙幣を識別計数して入金させて収納する入金取引を行う一方、収納している紙幣を指示された枚数出金させる出金取引を行うものである。
【0035】
紙幣処理機11は、図1に示すように、筐体12と、筐体12内に装填されて金種別に紙幣を収納する1台以上具体的には3台のスタッカ(紙幣収納箱)13とを有している。ここで、スタッカ13は筐体12内の所定の載置部14にそれぞれ載置されることになり、この状態で前後方向に配列される。
【0036】
筐体12は、その側面側である一部に開閉可能な扉体16(筐体開閉手段)が設けられており、複数のスタッカ13は、それぞれ、扉体16が開状態にあるときに筐体12内に対し出し入れされることになる。この扉体16とこの扉体16を除く筐体12の筐体本体17とには、扉体16が閉状態にあるとき、これらとは別体の施錠キー18の嵌合回動動作により扉体16を筐体本体17に対し固定する施錠状態と固定解除して開作動可能にする施錠解除状態とに切換可能な施錠機構部(施錠手段)19が設けられている。つまり、扉体16は閉状態で施錠キー18および施錠機構部19によって施錠および施錠解除可能に設けられている。なお、施錠キー18および施錠機構部19が、扉体16を施錠する施錠回動位置にあるときは、施錠キー18が施錠状態にある施錠機構部19から引き抜き可能とされており、施錠キー18および施錠機構部19が、扉体16の施錠を解除する施錠解除回動位置にあるときは、施錠キー18が施錠解除状態にある施錠機構部19から引き抜き不可とされている。さらに、施錠キー18および施錠機構部19が回動途中にあるときも、施錠キー18が施錠機構部19から引き抜き不可とされている。
【0037】
そして、紙幣処理機11には、盗難発生時等の異常発生時に各スタッカ13内で異臭剤を撒くことにより紙幣に異臭剤を付ける処理機用の異臭剤付与装置(異臭剤付与手段)21が設けられている。この異臭剤付与装置21は、すべてのスタッカ13よりも後側のスペース20に配置されるとともに異臭剤が加圧状態で収納された収納体22と、一側が収納体22に接合されるとともに他側が複数具体的には三つに分岐して筐体12内の各スタッカ13の上部に接合されることによりすべてのスタッカ13の内部と収納体22の内部とを連通可能な接続管部材23と、上記スペース20に配置されるとともに接続管部材23における分岐位置よりも収納体22側に設けられて収納体22とすべてのスタッカ13との間を遮断状態および連通状態に切換可能な電磁開閉弁(連通切換手段)24とを有している。
【0038】
また、異臭剤付与装置21は、扉体16が開状態にあるか閉状態にあるかを検出する扉体開閉状態センサ(開閉状態検出手段)26と、施錠機構部19が施錠回動位置にあって扉体16を施錠する施錠状態にあるか施錠解除回動位置にあって扉体16の施錠を解除する施錠解除状態にあるかを検出する施錠状態センサ(施錠状態検出手段)27と、筐体12の設置後の移動量を検出する移動量検出センサ(移動量検出手段)28と、これら扉体開閉状態センサ26、施錠状態センサ27および移動量検出センサ28の検出状態に応じて電磁開閉弁24を切り換える連通制御部(連通制御手段)29とを有している。
【0039】
ここで、移動量検出センサ28は、所定の設置場所に設置された紙幣処理機11と紙幣処理機11が載置されるフロア30との間に架設されるもので、所定の設置場所に紙幣処理機11があるか、所定の設置場所から紙幣処理機11が離間した状態にあるかを検出するものである。なお、移動量検出センサ28は、地震の揺れ程度では所定の設置場所から紙幣処理機11が離間した状態にあると判定することがないようにその検出レベル等が設定されている。
【0040】
さらに、異臭剤付与装置21は、別体の切換キー(作動切換手段)32の嵌合回動動作によって信号が切り換えられる切換検出部(作動切換手段)33を有しており、連通制御部29は、この切換検出部33からの信号に応じて移動量検出センサ28の作動および作動停止を切換可能となっている。なお、切換キー32は、移動量検出センサ28を作動状態とする作動回動位置および作動停止状態とする作動停止回動位置のいずれにおいても切換検出部33から引き抜き可能とされており、回動途中では引き抜き不可とされている。
【0041】
また、筐体12内には、図示せぬ商用電源からの給電が停止される停電時においても、異臭剤付与装置21の電磁開閉弁24、扉体開閉状態センサ26、施錠状態センサ27、移動量検出センサ28、切換検出部33および連通制御部29に電力を供給しこれらを通常通り作動可能な状態とするバッテリ34が上記スペース20において収納体22の下側に設けられている。つまり、バッテリ34は筐体12に内蔵されている。なお、連通制御部29は、図示せぬ商用電源からの給電がある状態では常に満充電状態とするように商用電源からバッテリ34に充電を行う。
【0042】
図2および図3に示すように、各スタッカ13は、上下方向に長い箱体36を有しており、箱体36には、厚さ方向を上下方向に向けた状態の紙幣Sが多数、上下方向に集積された状態で装填されることになる。ここで、箱体36には集積紙幣Sの四方の各端縁部を案内するためのガイド側板37が設けられている。また、箱体36の上部には、紙幣Sを出し入れするための入出機構38が設けられ、箱体36の下部には紙幣Sの集積量に応じて昇降するエレベータ機構39が設けられている。
【0043】
そして、各箱体36には、それぞれ、背面側の一部に開閉可能な蓋体(箱体開閉手段)41が設けられている。この蓋体41とこの蓋体41を除く箱体36の箱体本体42とには、蓋体41が閉状態にあるとき、これらとは別体の施錠キー44の嵌合回動動作により蓋体41を箱体本体42に対し固定する施錠状態と固定解除して開作動可能にする施錠解除状態とに切換可能な施錠機構部(施錠手段)45が設けられている。つまり、蓋体41は閉状態で施錠キー44および施錠機構部45によって施錠および施錠解除可能に設けられている。なお、施錠キー44および施錠機構部45が、蓋体41を施錠する施錠回動位置にあるときは、施錠キー44が施錠状態にある施錠機構部45から引き抜き可能とされており、施錠キー44および施錠機構部45が、扉体16の施錠を解除する施錠解除回動位置にあるときは、施錠キー44が施錠解除状態にある施錠機構部45から引き抜き不可とされている。さらに、施錠キー44および施錠機構部45が回動途中にあるときも、施錠キー44が施錠機構部45から引き抜き不可とされている。箱体36は、蓋体41が開状態にあるときに紙幣Sが出し入れされる。
【0044】
そして、すべてのスタッカ13には、それぞれ、盗難発生時等の異常発生時に箱体36内で異臭剤を撒くことにより異臭剤を紙幣Sに付けるスタッカ用の異臭剤付与装置(異臭剤付与手段)47が設けられている。この異臭剤付与装置47は、スタッカ13内に設けられるとともに異臭剤が加圧状態で収納された収納体48と、箱体36内に配置された収納体48の吐出口49を開閉させる電磁開閉弁(開閉切換手段)50とを有している。
【0045】
ここで、収納体48は、スタッカ13の紙幣Sが集積されるスペースよりも下側つまりエレベータ機構39よりも下側のスペース51に配置されるとともに異臭剤が加圧状態で収納される収納体本体52と、一側が収納体本体52に接合されるとともに他側が複数具体的には三つに分岐した後、ガイド側板37の側方で紙幣Sの集積方向に沿って延出する吐出管部材53とを有しており、吐出管部材53には複数の上記した吐出口49が紙幣Sに向けて形成されている。また、これらの吐出口49に位置を合わせてガイド側板37にも通過口54が形成されている。そして、電磁開閉弁50は、上記スペース51に配置されるとともに吐出管部材53の分岐位置よりも収納体本体52側に設けられて収納体本体52とすべての吐出口49との間を遮断状態および連通状態に切換可能となっている。つまり、電磁開閉弁50は、収納体48のすべての吐出口49を開閉可能となっている。
【0046】
また、異臭剤付与装置47は、蓋体41が開状態にあるか閉状態にあるかを検出する蓋体開閉状態センサ(開閉状態検出手段)56と、施錠機構部45が施錠回動位置にあって扉体16を施錠する施錠状態にあるか施錠解除回動位置にあって扉体16の施錠を解除する施錠解除状態にあるかを検出する施錠状態センサ(施錠状態検出手段)57と、これら蓋体開閉状態センサ56および施錠状態センサ57の検出状態に応じて電磁開閉弁50を切り換える開閉制御部(開閉制御手段)58とを有している。
【0047】
また、各スタッカ13において、それぞれの箱体36内には、図示せぬ商用電源からの給電が停止される停電時においても、異臭剤付与装置47の電磁開閉弁50、蓋体開閉状態センサ56、施錠状態センサ57および開閉制御部58に電力を供給しこれらを通常通り作動可能な状態とするバッテリ59が上記スペース51に配置されている。つまり、バッテリ59は箱体36に内蔵されている。なお、開閉制御部58は、図示せぬ商用電源からの給電がある状態では常に満充電状態とするように商用電源からバッテリ59に充電を行う。
【0048】
次に、紙幣処理機11の作動について図1を参照しつつ説明する。なお、異臭剤付与装置21は商用電源から給電可能な状態では商用電源から給電されることになり、商用電源から給電不可な停電状態ではバッテリ34から自動的に給電される。
【0049】
異臭剤付与装置21の連通制御部29は、扉体開閉状態センサ26により扉体16の開状態が検出される扉体16の開放時には、常に施錠状態センサ27により施錠機構部19が施錠解除状態および施錠状態のいずれにあるかを監視しており、施錠機構部19の施錠解除状態が検出される通常時は異常なしと判定して電磁開閉弁24により接続管部材23を閉塞させる状態つまり収納体22とすべてのスタッカ13との間を遮断状態に維持する。つまり、スタッカ13の出し入れ等のため紙幣処理機11の筐体12に対し扉体16が正規に開放された場合には、収納体22とすべてのスタッカ13との間を遮断状態に維持し、収納体22からスタッカ13内に異臭剤が導入されるのを規制する。
【0050】
他方、連通制御部29は、扉体開閉状態センサ26により扉体16の開状態が検出されたときに、施錠状態センサ27により施錠機構部19の施錠状態が検出された場合には、異常発生と判定して電磁開閉弁24で接続管部材23を開放させる状態つまり収納体22とすべてのスタッカ13との間を連通状態に切り換える。すると、加圧状態にあった収納体22の異臭剤が接続管部材23を介してすべてのスタッカ13に導入されすべてのスタッカ13内で撒かれてすべてのスタッカ13内の全紙幣Sに付着する。つまり、例えば設置場所で紙幣処理機11の扉体16を無理矢理こじ開けた場合等、紙幣処理機11の筐体12に対し扉体16が不正に開放された場合には、連通制御部29が収納体22とすべてのスタッカ13とを連通状態に切り換え、すべてのスタッカ13内に異臭剤を導入させてすべてのスタッカ13内の紙幣Sに異臭剤を付着させるのである。
【0051】
また、連通制御部29は、切換キー32の嵌合回動動作により移動量検出センサ28が作動状態とされた状態において、移動量検出センサ28により筐体12の設置後の移動量が所定量以上になったことが検出されると異常発生と判定して電磁開閉弁24を接続管部材23を開放させる状態つまり収納体22とすべてのスタッカ13との間を連通状態に切り換える。すると、加圧状態にあった収納体22の異臭剤が接続管部材23を介してすべてのスタッカ13に導入されすべてのスタッカ13内で撒かれてすべてのスタッカ13内の全紙幣Sに付着する。つまり、例えば設置場所から紙幣処理機11ごと盗もうとした場合等、紙幣処理機11が設置場所から動かされると、連通制御部29が収納体22とすべてのスタッカ13とを連通状態に切り換え、すべてのスタッカ13内に異臭剤を導入させてすべてのスタッカ13内の紙幣Sに異臭剤を付着させるのである。
【0052】
なお、切換キー32の嵌合回動動作により移動量検出センサ28が作動停止させられた状態では、筐体12の設置後の移動量が所定量以上になってもこれが検出されることはなく、よって連通制御部29は異常発生と判定せず、スタッカ13内で異臭剤を撒くことはない。つまり、紙幣処理機11の正規の移動時に異臭剤付与装置21が異常発生と判定してスタッカ13内に異臭剤を撒くことがないようになっている。
【0053】
次に、スタッカ13の作動について図2および図3を参照しつつ説明する。なお、異臭剤付与装置47は商用電源から給電可能な状態では商用電源から給電されることになり、商用電源から給電不可な停電状態ではバッテリ59から自動的に給電される。
【0054】
異臭剤付与装置47の開閉制御部58は、蓋体開閉状態センサ56により蓋体41の開状態が検出される蓋体41の開放時には、常に施錠状態センサ57により施錠機構部45が施錠解除状態および施錠状態のいずれにあるかを監視しており、施錠機構部45が施錠解除状態にある通常時は異常なしと判定して電磁開閉弁50をすべての吐出口49を閉塞させる状態つまり収納体本体52とすべての吐出口49との間を遮断状態に維持する。つまり、紙幣Sの出し入れ等のためにスタッカ13の蓋体41が正規に開放された場合には、開閉制御部58は収納体本体52と吐出口49との間を遮断状態に維持し、スタッカ13内で異臭剤が撒かれるのを規制する。
【0055】
他方、開閉制御部58は、蓋体開閉状態センサ56により蓋体41の開状態が検出されたときに、施錠状態センサ57により施錠機構部45の施錠状態が検出された場合には、異常発生と判定して電磁開閉弁50をすべての吐出口49を開放させる状態つまり収納体本体52とすべての吐出口49とを連通状態に切り換える。すると、加圧状態にあった収納体本体52の異臭剤が吐出管部材53を介してすべての吐出口49から通過口54を介して箱体36内で撒かれて箱体36内の全紙幣Sに付着する。つまり、例えば運搬途中等においてスタッカ13が盗み出され、その後、スタッカ13の蓋体41を無理矢理こじ開けた場合等、スタッカ13の箱体36に対し蓋体41が不正に開放された場合には、開閉制御部58が収納体本体52とすべての吐出口49とを連通状態に切り換え、スタッカ13内で異臭剤を撒くことでスタッカ13内のすべての紙幣Sに異臭剤を付着させるのである。
【0056】
ここで、収納体22,48に導入される異臭剤は、液体、気体もしくは気化しやすい液体からなっており、さらには、酸性またはアルカリ性材料から生成されている。なお、異臭剤の匂いは紙幣Sと明らかに異なる匂いであれば悪臭でも芳香でも良いが、可能な限り嫌悪感を生じるものとするのが好ましい。さらに言えば、持ち歩くだけでも異臭発生源になる程度の匂いとするのが良い。勿論、異臭剤は洗浄等を行っても消失しない強力な匂いを発生させるものとする。
【0057】
以上に述べた紙幣処理機11は、以下の効果を奏することができる。
【0058】
異常発生時に異臭剤付与装置21がすべてのスタッカ13内で異臭剤を撒くことになり、その結果、すべてのスタッカ13内の紙幣Sに異臭剤が付着することになる。よって、その紙幣Sを使用しようとした場合に異臭がすることになり、盗難紙幣であることが容易に見分けられることになる。したがって、このような紙幣は盗んでも使用できないことから、盗難自体が意味のないものとなり抑止される。
【0059】
具体的には、扉体16が不正に開放されると、施錠機構部19は施錠解除状態にはないことから、扉体開閉状態センサ26で扉体16の開状態が検出されかつ施錠状態センサ27で施錠機構部19の施錠状態が検出され、これにより、異臭剤付与装置21が異常発生と判定してすべてのスタッカ13内で異臭剤を撒くことになり、その結果、スタッカ13内の紙幣Sに異臭剤が付着することになる。よって、その紙幣Sを使用しようとした場合に異臭がすることになり、盗難紙幣であることが容易に見分けられることになる。したがって、このような紙幣は盗んでも使用できないことから、扉体16を不正に開放して行う盗難自体が意味のないものとなり抑止される。
【0060】
さらに、紙幣処理機11が筐体12ごと持ち去られるような事態が生じた場合に、移動量検出センサ28によって検出される筐体12の設置後の移動量が所定量以上になり、異臭剤付与装置21が異常発生と判定してすべてのスタッカ13内で異臭剤を撒くことになって、その結果、上記と同様に、スタッカ13内の紙幣Sに異臭剤が付着することになる。したがって、このような紙幣も盗んでも使用できないことから、筐体12ごと持ち去るような盗難自体が意味のないものとなり抑止される。
【0061】
また、切換キー32の嵌合回動動作によって移動量検出センサ28を作動停止させておけば、異臭剤付与装置21は筐体12の設置後の移動量が所定量以上になっても異常発生と判定しないことになる。よって、筐体12の正規の移動時に異臭剤付与装置21が異常発生と判定してスタッカ13内に異臭剤を撒いてしまうことを防止できる。
【0062】
加えて、停電時においても、紙幣処理機11に内蔵されたバッテリ34から異臭剤付与装置21に電力を供給することができるため、異常発生時にすべてのスタッカ13内で異臭剤を撒くことになり、その結果、上記と同様に、スタッカ13内の紙幣Sに異臭剤が付着することになる。したがって、停電状態にしても意味がないため盗難の抑止効果がさらに優れることになる。
【0063】
さらに、通常時は、異臭剤付与装置21の連通制御部29が電磁開閉弁24によって収納体22とすべてのスタッカ13との間を遮断状態とするため、収納体22の異臭剤がいずれのスタッカ13内でも撒かれることはない。一方、異常発生時は、異臭剤付与装置21の連通制御部29が電磁開閉弁24によって収納体22とすべてのスタッカ13との間を連通状態にするため、収納体22の異臭剤が接続管部材23を介してすべてのスタッカ13内に撒かれることになる。このように、簡素な構成で異常発生時に異臭剤をスタッカ13内の紙幣Sに付着させることができる。
【0064】
スタッカ13は、以下の効果を奏することができる。
【0065】
異常発生時には異臭剤付与装置47が箱体36内で異臭剤を撒くことになり、その結果、箱体36内の紙幣Sに異臭剤を付着させることになる。よって、その紙幣を使用しようとした場合に異臭がすることになり、盗難紙幣であることが容易に見分けられることになる。したがって、このような紙幣は盗んでも使用できないことから、盗難自体が意味のないものとなり抑止される。
【0066】
具体的には、蓋体41が不正に開放されると、施錠機構部45は施錠解除状態にはないことから、蓋体開閉状態センサ56で蓋体41の開状態が検出されかつ施錠状態センサ57で施錠機構部45の施錠状態が検出され、これにより、異臭剤付与装置47が異常発生と判定して箱体36内で異臭剤を撒くことになり、その結果、箱体36内の紙幣Sに異臭剤を付着させることになる。よって、その紙幣を使用しようとした場合に異臭がすることになり、盗難紙幣であることが容易に見分けられることになる。したがって、このような紙幣は盗んでも使用できないことから、スタッカ13を盗み蓋体41を不正に開放して行う盗難自体が意味のないものとなり抑止される。
【0067】
加えて、停電時においても、スタッカ13に内蔵されたバッテリ59から異臭剤付与装置47に電力を供給することができるため、異常発生時に箱体36内で異臭剤を撒くことになり、その結果、上記と同様に、箱体36内の紙幣Sに異臭剤が付着することになる。したがって、停電状態にしても意味がないため盗難の抑止効果がさらに優れることになる。
【0068】
さらに、通常時は、異臭剤付与装置47の開閉制御部58が電磁開閉弁50によって収納体48の吐出口49を閉状態とするため、収納体48の異臭剤が箱体36内で撒かれることはない。一方、異常発生時は、異臭剤付与装置47の開閉制御部58が電磁開閉弁50によって収納体48の吐出口49を開状態にするため、収納体48の異臭剤が箱体36内に撒かれることになる。このように、簡素な構成で異常発生時に異臭剤を箱体36内の紙幣Sに付着させることができる。
【0069】
紙幣処理機11およびスタッカ13は、以下の効果を奏することができる。
【0070】
異臭剤が、液体、気体もしくは気化しやすい液体からなるため、紙幣Sに即座にかつ確実に異臭剤を付着させることができる。特に、異臭剤が液体または気化しやすい液体からなる場合は付着しさらに染み込むため、より異臭剤の匂いが長持ちすることになる。安全性重視の場合は異臭剤を液体とするのが良い。また、紙幣Sに付着後は固体化しても良い。さらに、スタッカ13の収納体48に液体の異臭剤を充填する場合には、スタッカ13の内部にスポンジを配置し、異常発生時に収納体48からスポンジに異臭剤を浸透させスポンジを介して紙幣Sに端面から異臭剤を浸透させるようにすれば、スタッカ13が傾けられても異臭剤を紙幣Sに確実に浸透させることができる。
【0071】
さらに、日本の紙幣は和紙からなり中性を示すことから、異臭剤を、酸性またはアルカリ性材料から生成することで、異臭剤の匂いが弱くなった場合でも、例えばリトマス試験紙を用いた試験や、BTB液を用いた試験等で容易に盗難紙幣であることを見分けることができる。したがって、長時間放置して匂いを弱くしてから使用しても意味がなくなるため盗難の抑止効果がさらに優れることになる。
【0072】
なお、異臭剤付与装置21としては、施錠機構部19が施錠解除状態にない状態で扉体16が開放されたときに機械的に収納体22からスタッカ13内に異臭剤を導入させるようにしても良い。例えば、施錠機構部19が扉体16を施錠する施錠状態にあるとき扉体16に連結状態となり施錠機構部19が扉体16の施錠を解除する施錠解除状態にあるとき扉体16との連結が解除される部材を設け、施錠機構部19が施錠状態にあるとき扉体16が開かれると前記部材が扉体16で引かれて接続管部材23を閉塞させていた遮板を作動させ、異臭剤をスタッカ13に導入させる等である。
【0073】
また、筐体12の設置後の移動量が所定量以上となった場合に機械的に収納体22からスタッカ13内に異臭剤を導入させるようにしても良い。例えば、筐体12の設置場所の壁や床にワイヤを打ち込んでおき、筐体12が所定量以上移動するとこのワイヤが張って接続管部材23を閉塞させていた遮板を引き、異臭剤をスタッカ13に導入させる等である。
【0074】
加えて、移動量検出センサ28としてGPSを利用して紙幣処理機11の位置を検出し紙幣処理機11が所定量以上移動したか否かを判断するものを用いても良い。
【0075】
また、紙幣処理機11に所定量以上の衝撃が加わったか否かを検出する衝撃センサを設け、この衝撃センサで所定量以上の衝撃が加わったことが検出された場合に、異臭剤付与装置21で異臭剤をスタッカ13に導入させるようにしても良い。
【0076】
さらに、紙幣処理機11に所定量以上の振動が加わったか否かを検出する振動センサを設け、この振動センサで所定量以上の振動が加わったことが検出された場合に、異臭剤付与装置21で異臭剤をスタッカ13に導入させるようにしても良い。
【0077】
また、紙幣処理機11が所定量以上に傾斜させられたか否かを検出する傾斜センサを設け、この傾斜センサで所定量以上に傾斜させられたことが検出された場合に、異臭剤付与装置21で異臭剤をスタッカ13に導入させるようにしても良い。
【0078】
さらに、スタッカ13内に設けられる収納体48として薬剤等で破裂して異臭剤を撒き散らすものを採用することもできる。
【0079】
加えて、異臭剤付与装置21の収納体22、接続管部材23および電磁開閉弁24を廃止し、上記連通制御部29によって異臭剤付与装置47の電磁開閉弁50を制御するようにしても良い。つまり、連通制御部29は上記した異常発生時に、通常は閉状態とされている異臭剤付与装置47の電磁開閉弁50を開状態に切り換えるようにしても良い。
【0080】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1に係る発明によれば、異常発生時に異臭剤付与手段が紙幣収納箱内で異臭剤を紙幣に付けることになるため、その後は紙幣に異臭がすることになって、盗難紙幣であることが容易に見分けられることになる。したがって、このような紙幣は盗んでも使用できないことから、盗難自体が意味のないものとなり抑止される。
筐体ごと持ち去られるような事態が生じた場合に、移動量検出手段によって検出される筐体の設置後の移動量が所定量以上になり、異臭剤付与手段が異常発生と判定して紙幣収納箱内で異臭剤を紙幣に付けることになる。したがって、このような紙幣は盗んでも使用できないことから、筐体ごと持ち去るような盗難自体が意味のないものとなり抑止される。
筐体開閉手段が不正に開放されると、施錠手段が施錠解除状態にはないことから、開閉状態検出手段で筐体開閉手段の開状態が検出されかつ施錠状態検出手段で施錠手段の施錠状態が検出され、これにより、異臭剤付与手段が異常発生と判定して紙幣収納箱内で異臭剤を紙幣に付けることになる。したがって、このような紙幣は盗んでも使用できないことから、筐体開閉手段を不正に開放して行う盗難自体が意味のないものとなり抑止される。
【0083】
請求項に係る発明によれば、異常発生時に異臭剤付与手段が紙幣収納箱内で異臭剤を紙幣に付けることになるため、その後は紙幣に異臭がすることになって、盗難紙幣であることが容易に見分けられることになる。したがって、このような紙幣は盗んでも使用できないことから、盗難自体が意味のないものとなり抑止される。
筐体ごと持ち去られるような事態が生じた場合に、移動量検出手段によって検出される筐体の設置後の移動量が所定量以上になり、異臭剤付与手段が異常発生と判定して紙幣収納箱内で異臭剤を紙幣に付けることになる。したがって、このような紙幣は盗んでも使用できないことから、筐体ごと持ち去るような盗難自体が意味のないものとなり抑止される。
作動切換手段によって移動量検出手段を作動停止させておけば、異臭剤付与手段は筐体の設置後の移動量が所定量以上になっても異常発生と判定しないことになる。よって、筐体の正規の移動時に異臭剤付与手段が異常発生と判定して紙幣収納箱内で異臭剤を紙幣に付けてしまうことを防止できる。
【0084】
請求項に係る発明によれば、異常発生時に異臭剤付与手段が紙幣収納箱内で異臭剤を紙幣に付けることになるため、その後は紙幣に異臭がすることになって、盗難紙幣であることが容易に見分けられることになる。したがって、このような紙幣は盗んでも使用できないことから、盗難自体が意味のないものとなり抑止される。
筐体ごと持ち去られるような事態が生じた場合に、移動量検出手段によって検出される筐体の設置後の移動量が所定量以上になり、異臭剤付与手段が異常発生と判定して紙幣収納箱内で異臭剤を紙幣に付けることになる。したがって、このような紙幣は盗んでも使用できないことから、筐体ごと持ち去るような盗難自体が意味のないものとなり抑止される。
通常時は、異臭剤付与手段の連通制御手段が連通切換手段によって収納体と紙幣収納箱との間を遮断状態とするため、収納体の異臭剤が紙幣収納箱内で紙幣に付けられることはない。一方、異常発生時は、異臭剤付与手段の連通制御手段が連通切換手段によって収納体と紙幣収納箱との間を連通状態にするため、収納体の異臭剤が接続管部材を介して紙幣収納箱内で紙幣に付けられることになる。このように、簡素な構成で異常発生時に異臭剤を紙幣収納箱内の紙幣に付着させることができる。
【0085】
請求項に係る発明によれば、停電時においても、内蔵されたバッテリから異臭剤付与手段に電力を供給することができるため、異常発生時に紙幣収納箱内で異臭剤を紙幣に付けることができる。したがって、停電状態にしても意味がないため盗難の抑止効果がさらに優れることになる。
【0086】
請求項に係る発明によれば、異臭剤が、液体、気体もしくは気化しやすい液体からなるため、紙幣に即座にかつ確実に異臭剤を付着させることができる。
【0087】
請求項に係る発明によれば、異臭剤が、酸性またはアルカリ性材料から生成されているため、異臭剤の匂いが弱くなった場合でも、例えばリトマス試験紙を用いた試験やBTB液を用いた試験等で容易に盗難紙幣であることを見分けることができる。したがって、長時間放置して匂いを弱くしてから使用しても意味がなくなるため盗難の抑止効果がさらに優れることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態の紙幣処理機を示す側断面図である。
【図2】 本発明の一実施形態のスタッカ(紙幣収納箱)を示す側断面図である。
【図3】 本発明の一実施形態のスタッカ(紙幣収納箱)を示す平断面図である。
【符号の説明】
11 紙幣処理機
12 筐体
13 スタッカ(紙幣収納箱)
16 扉体(筐体開閉手段)
19 施錠機構部(施錠手段)
21 異臭剤付与装置(異臭剤付与手段)
22 収納体
23 接続管部材
24 電磁開閉弁(連通切換手段)
26 扉体開閉状態センサ(開閉状態検出手段)
27 施錠状態センサ(施錠状態検出手段)
28 移動量検出センサ(移動量検出手段)
29 連通制御部(連通制御手段)
33 切換検出部(作動切換手段)
34 バッテリ
36 箱体
41 蓋体(箱体開閉手段)
44 施錠キー(施錠手段)
45 施錠機構部(施錠手段)
47 異臭剤付与装置(異臭剤付与手段)
48 収納体
49 吐出口
50 電磁開閉弁(開閉切換手段)
56 蓋体開閉状態センサ(開閉状態検出手段)
57 施錠状態センサ(施錠状態検出手段)
58 開閉制御部(開閉制御手段)
59 バッテリ
S 紙幣

Claims (6)

  1. 筐体と、該筐体に対し出し入れされる複数の紙幣収納箱とを有して紙幣の取り引きを行う紙幣処理機において、
    前記筐体には、前記複数の紙幣収納箱の外側に、異常発生時に異臭剤を前記複数の紙幣収納箱内に導入して紙幣に付ける異臭剤付与手段が前記複数の紙幣収納箱に対して共用で一つ設けられており、
    前記異臭剤付与手段は、前記筐体の設置後の設置場所からの移動量を検出する移動量検出手段を有し、該移動量検出手段により前記筐体の設置後の設置場所からの移動量が所定量以上になったことが検出されると異常発生と判定して前記複数の紙幣収納箱内で異臭剤を紙幣に付けるものであり、
    前記筐体の一部に開閉可能に設けられ開状態にあるとき前記複数の紙幣収納箱を前記筐体に対し出し入れ可能とする筐体開閉手段と、該筐体開閉手段を閉状態で施錠する施錠手段とを有し、
    前記異臭剤付与手段は、前記筐体開閉手段の開閉状態を検出する開閉状態検出手段と、前記施錠手段の施錠状態を検出する施錠状態検出手段とを有するとともに、これら開閉状態検出手段および施錠状態検出手段の検出結果から、前記筐体開閉手段の開放時に前記施錠手段が施錠解除状態になければ異常発生と判定して前記複数の紙幣収納箱内で異臭剤を紙幣に付けることを特徴とする紙幣処理機。
  2. 筐体と、該筐体に対し出し入れされる複数の紙幣収納箱とを有して紙幣の取り引きを行う紙幣処理機において、
    前記筐体には、前記複数の紙幣収納箱の外側に、異常発生時に異臭剤を前記複数の紙幣収納箱内に導入して紙幣に付ける異臭剤付与手段が前記複数の紙幣収納箱に対して共用で一つ設けられており、
    前記異臭剤付与手段は、前記筐体の設置後の設置場所からの移動量を検出する移動量検出手段を有し、該移動量検出手段により前記筐体の設置後の設置場所からの移動量が所定量以上になったことが検出されると異常発生と判定して前記複数の紙幣収納箱内で異臭剤を紙幣に付けるもので、前記移動量検出手段の作動および作動停止を切り換える作動切換手段を有することを特徴とする紙幣処理機。
  3. 筐体と、該筐体に対し出し入れされる複数の紙幣収納箱とを有して紙幣の取り引きを行う紙幣処理機において、
    前記筐体には、前記複数の紙幣収納箱の外側に、異常発生時に異臭剤を前記複数の紙幣収納箱内に導入して紙幣に付ける異臭剤付与手段が前記複数の紙幣収納箱に対して共用で一つ設けられており、
    前記異臭剤付与手段は、
    前記筐体の設置後の設置場所からの移動量を検出する移動量検出手段を有し、該移動量検出手段により前記筐体の設置後の設置場所からの移動量が所定量以上になったことが検出されると異常発生と判定して前記複数の紙幣収納箱内で異臭剤を紙幣に付けるもので、
    前記異臭剤が収納された収納体と、
    該収納体と前記複数の紙幣収納箱とを接続させる接続管部材と、
    該接続管部材に設けられて前記収納体と前記複数の紙幣収納箱との間を遮断状態および連通状態に切換可能な連通切換手段と、
    通常前記連通切換手段によって前記収納体と前記複数の紙幣収納箱との間を遮断状態に維持する一方、前記異常発生と判定されると前記連通切換手段によって前記収納体と前記複数の紙幣収納箱との間を連通状態にする連通制御手段とを有することを特徴とする紙幣処理機。
  4. 停電時に前記異臭剤付与手段に電力を供給するバッテリを内蔵していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項記載の紙幣処理機。
  5. 前記異臭剤が、液体、気体もしくは気化しやすい液体からなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項記載の紙幣処理機。
  6. 前記異臭剤が、酸性またはアルカリ性材料から生成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項記載の紙幣処理機。
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