JP4501077B2 - 薄膜デバイス - Google Patents

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Description

本発明は、導体層と、この導体層に接続された端子電極とを備えた薄膜デバイスに関する。
近年、携帯電話機等の高周波電子機器の小型化・薄型化の要求に伴い、高周波電子機器に搭載される電子部品の小型化、低背化が求められている。電子部品には、基板の上に、薄膜形成技術を用いて絶縁層や導体層等を形成して構成されたものがある。このように薄膜形成技術を用いて形成された電子部品を、本出願では薄膜デバイスと呼ぶ。
薄膜デバイスでは、導体層を外部回路に接続するための端子電極が設けられる。ここで、薄膜デバイスのうち、端子電極以外の部分をデバイス本体と呼ぶ。端子電極に接続される導体層は、例えば、配線部分を含み、この配線部分の端面がデバイス本体の側面において露出するように形成される。この場合、端子電極は、配線部分の端面に接続されるように、例えば、デバイス本体の側面に配置される。
以下、デバイス本体の側面に端子電極が配置された薄膜デバイスの製造方法の一例について説明する。この製造方法では、まず、1枚のウェハ(基板)上に複数個の薄膜デバイスに対応する導体層等を形成することによって、薄膜デバイス用基礎構造物を作製する。この基礎構造物は、それぞれデバイス本体となる複数のデバイス本体予定部を含んでいる。また、基礎構造物には、隣接するデバイス本体予定部の間に除去予定部が設けられる。次に、除去予定部の位置において基礎構造物を切断することによって、複数のデバイス本体予定部を分離して、複数のデバイス本体を作製する。このように基礎構造物を切断することによって、デバイス本体の側面が形成されると共に、この側面において、端子電極に接続される配線部分の端面が露出する。次に、デバイス本体の側面に端子電極を形成する。
ところで、薄膜デバイスの小型化、低背化のためには、導体層等の層を薄くすることが有効である。しかしながら、上記の製造方法では、導体層を薄くすると、端子電極に接続される配線部分の端面の面積が減少する。その結果、導体層と端子電極とが接触する領域の面積が減少し、導体層と端子電極との接続信頼性を確保することが難しくなるという問題が発生する。
上記の問題を回避するために、配線部分の幅を大きくすることによって、配線部分の端面の面積を大きくすることが考えられる。しかし、この場合には、薄膜デバイスにおいて、配線部分の密度が低下して薄膜デバイスの小型化が難しくなったり、配線部分のインピーダンスが所望の値からずれて薄膜デバイスの特性が劣化したりするという問題が発生する。
特許文献1には、基板上に内部導体膜が配置され、内部導体膜の端面に外部端子電極が接続されたチップ型電子部品において、内部導体膜の端面を基板の切断面に対して傾斜させる技術が記載されている。
また、特許文献2には、基板上に電極が配置され、電極の端面に外部端子が接続された電子部品において、基板上の電極の端面を、基板の切断端面に対して傾斜させる技術が記載されている。
また、特許文献3には、基板上に、一対の内部電極層と、この一対の内部電極層の間に配置された誘電体層と、内部電極層および誘電体層を覆う保護膜とが積層され、基板の側面に、内部電極層に接続された外部電極層が配置された薄膜コンデンサが記載されている。特許文献3には、基板の側面の近傍において内部電極層の上面の一部を保護膜によって被覆せずに露出させ、内部電極層の上面の一部と端面に外部電極層を接続する技術が記載されている。
また、特許文献4には、基板上に、3層以上の内部電極層と2層以上の誘電体層が交互に積層され、内部電極層および誘電体層が保護被膜によって覆われ、基板の側面に、内部電極層に接続された外部電極が配置された薄膜コンデンサが記載されている。特許文献4には、基板の側面の近傍において内部電極層の上面の一部を保護被膜によって被覆せずに露出させ、内部電極層の上面の一部と端面に外部電極を接続する技術が記載されている。
また、特許文献5には、基板上に、4層の内部電極と4層の薄膜誘電体が交互に積層され、内部電極および薄膜誘電体が無機絶縁膜および樹脂層によって覆われ、基板の側面に、内部電極に接続された外部電極が配置された薄膜コンデンサが記載されている。特許文献5には、基板の側面の近傍において内部電極の上面の一部を無機絶縁膜および樹脂層によって被覆せずに露出させ、内部電極の上面の一部と端面に外部電極を接続する技術が記載されている。
特開平10−163002号公報 特開平11−3833号公報 特開平4−37105号公報 特開平2−121313号公報 特開平5−129149号公報
以下の説明では、特許文献1における外部端子電極、特許文献2における外部端子、特許文献3における外部電極層、特許文献4,5における外部電極を、いずれも端子電極と呼ぶ。
前述のように、デバイス本体の側面に端子電極が配置された薄膜デバイスでは、導体層を薄くすると、端子電極に接続される配線部分の端面の面積が減少し、その結果、導体層と端子電極とが接触する領域の面積が減少し、導体層と端子電極との接続信頼性を確保することが難しくなるという問題点があった。
特許文献1または2に記載された技術によれば、導体層と端子電極とが接触する領域の面積を増加させることができるが、その面積の増加量はわずかである。そのため、特許文献1または2に記載された技術では、導体層と端子電極との接続信頼性を十分に確保することは難しい。
特許文献3ないし5に記載された技術によれば、端子電極が導体層の端面にのみ接触する場合に比べて、導体層と端子電極とが接触する領域の面積を大幅に増加させることができる。しかしながら、特許文献3ないし5に記載された技術を、薄膜デバイス全般に適用する場合には、以下のような問題が生じる。すなわち、特許文献3ないし5に記載された技術では、端子電極の形状や位置を正確に制御することが難しく、製品間で端子電極の形状や位置のばらつきが大きくなりやすい。製品間で端子電極の形状や位置がばらつくと、端子電極と導体層との間の電磁結合あるいは容量結合の大きさがばらついて、薄膜デバイスの電気的特性がばらつくおそれがある。また、特に端子電極の数が多い場合には、製品間で端子電極の形状や位置がばらつくと、隣接する端子電極間の距離がばらついて、その結果、薄膜デバイスの電気的特性がばらついたり、隣接する端子電極間で短絡が発生したりするおそれがある。これらの問題は、端子電極の数が多くなるほど、また、薄膜デバイスの小型化が進むほど顕著になる。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、導体層と、この導体層に接続された端子電極とを備えた薄膜デバイスであって、導体層と端子電極との接続信頼性を高めることができると共に、端子電極の形状や位置のばらつきを抑制できるようにした薄膜デバイスを提供することにある。
本発明の薄膜デバイスは、基板と保護膜と導体層と端子電極とを備えている。基板は、互いに反対側を向く第1および第2の面と、第1の面と第2の面とを連結する側面とを有している。保護膜は、第1の面に対向するように配置されている。導体層は、第1の面に対向する下面と、その反対側の上面と、下面と上面とを連結する端面とを有し、第1の面と保護膜との間に配置されている。端子電極は、導体層に接続されている。また、端子電極は、導体層の端面の一部と、この端面に続く導体層の上面の一部とに接触している。保護膜は、その外縁から内側に凹んだ形状をなして導体層の上面のうち端子電極に接触する部分を露出させる凹部を有し、この凹部は端子電極の一部を収容する。
本発明の薄膜デバイスでは、端子電極は、導体層の端面の一部と、この端面に続く導体層の上面の一部とに接触している。保護膜の凹部は、導体層の上面のうち端子電極に接触する部分を露出させると共に端子電極の一部を収容する。
本発明の薄膜デバイスにおいて、保護膜を上方から見たときに、保護膜の外縁のうち凹部に対応する部分以外の部分は、保護膜の直下に位置する面の外縁に重なる位置に配置されていてもよい。あるいは、保護膜を上方から見たときに、保護膜の外縁のうち凹部に対応する部分以外の部分は、保護膜の直下に位置する面の外縁よりも内側に配置されていてもよい。
また、本発明の薄膜デバイスにおいて、端子電極は、更に、基板の側面の一部に接触していてもよい。
また、本発明の薄膜デバイスにおいて、端子電極は、更に、基板の第1の面の一部に接触していてもよい。
また、本発明の薄膜デバイスにおいて、端子電極は、更に、基板の第1の面の一部と基板の側面の一部とに接触していてもよい。
また、本発明の薄膜デバイスは、更に、第1の面と導体層との間に配置された絶縁層を備えていてもよい。この絶縁層は、第1の面に対向する下面と、その反対側の上面と、下面と上面とを連結する端面とを有している。
また、本発明の薄膜デバイスにおいて、端子電極は、更に、絶縁層の端面の一部に接触していてもよい。
また、本発明の薄膜デバイスにおいて、端子電極は、更に、絶縁層の上面の一部に接触していてもよい。
また、本発明の薄膜デバイスにおいて、端子電極は、更に、絶縁層の上面の一部と絶縁層の端面の一部とに接触していてもよい。
また、本発明の薄膜デバイスにおいて、端子電極は、更に、絶縁層の端面の一部と基板の側面の一部とに接触していてもよい。
また、本発明の薄膜デバイスにおいて、端子電極は、更に、絶縁層の端面の一部と基板の第1の面の一部とに接触していてもよい。
また、本発明の薄膜デバイスにおいて、端子電極は、更に、絶縁層の端面の一部と基板の第1の面の一部と基板の側面の一部とに接触していてもよい。
また、本発明の薄膜デバイスにおいて、端子電極は、更に、絶縁層の上面の一部と絶縁層の端面の一部と基板の側面の一部とに接触していてもよい。
また、本発明の薄膜デバイスにおいて、端子電極は、更に、絶縁層の上面の一部と絶縁層の端面の一部と基板の第1の面の一部とに接触していてもよい。
また、本発明の薄膜デバイスにおいて、端子電極は、更に、絶縁層の上面の一部と絶縁層の端面の一部と基板の第1の面の一部と基板の側面の一部とに接触していてもよい。
本発明の薄膜デバイスでは、端子電極は、導体層の端面の一部と、この端面に続く導体層の上面の一部とに接触している。これにより、本発明によれば、導体層と端子電極とが接触する領域の面積を大きくすることができ、その結果、導体層と端子電極との接続信頼性を高めることができるという効果を奏する。また、本発明では、保護膜の凹部は、導体層の上面のうち端子電極に接触する部分を露出させると共に端子電極の一部を収容する。これにより、本発明によれば、端子電極の形状や位置のばらつきを抑制することができるという効果を奏する。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。始めに、図6を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る薄膜デバイスの回路構成について説明する。図6は、本実施の形態に係る薄膜デバイスの回路構成を示す回路図である。
図6に示したように、本実施の形態に係る薄膜デバイス1は、信号の入出力が行われる2つの入出力端子101,102と、3つのインダクタ111,112,113とを備えている。
薄膜デバイス1は、更に、インダクタ111の一端とグランドとの間に設けられたキャパシタ121と、インダクタ112の一端とグランドとの間に設けられたキャパシタ122と、インダクタ113の一端とグランドとの間に設けられたキャパシタ123と、インダクタ111の一端とインダクタ112の一端との間に設けられたキャパシタ124と、インダクタ112の一端とインダクタ113の一端との間に設けられたキャパシタ125と、インダクタ111の一端とインダクタ113の一端との間に設けられたキャパシタ126とを備えている。
入出力端子101は、インダクタ111の一端に接続されている。入出力端子102は、インダクタ113の一端に接続されている。インダクタ111,112,113の各他端はグランドに接続されている。
次に、本実施の形態に係る薄膜デバイス1の作用について説明する。本実施の形態に係る薄膜デバイス1は、バンドパスフィルタの機能を有している。薄膜デバイス1の入出力端子101に信号が入力された場合には、この信号のうち、所定の周波数帯域内の周波数の信号が選択的に入出力端子102から出力される。逆に、入出力端子102に信号が入力された場合には、この信号のうち、所定の周波数帯域内の周波数の信号が選択的に入出力端子101から出力される。
次に、図1ないし図5を参照して、本実施の形態に係る薄膜デバイス1の構造について説明する。図1は、薄膜デバイス1の平面図である。図2は、薄膜デバイス1に含まれる上部導体層を示す平面図である。図3は、薄膜デバイス1に含まれる下部導体層を示す平面図である。図4および図5は、それぞれ薄膜デバイス1の断面図である。図4は、図1ないし図3においてA−A線で示される断面を表している。図5は、図1ないし図3におけるB−B線で示される断面を表している。
図4および図5に示したように、薄膜デバイス1は、基板2と、この基板2の上に配置された絶縁層3とを備えている。図3に示したように、薄膜デバイス1は、更に、絶縁層3の上に配置された下部導体層41〜45を備えている。
図4および図5に示したように、薄膜デバイス1は、更に、絶縁層3および下部導体層41〜45の大部分を覆うように配置された誘電体膜5と、この誘電体膜5の上に配置された絶縁層6とを備えている。図2に示したように、薄膜デバイス1は、更に、大部分が絶縁層6の上に配置された上部導体層71〜76を備えている。
図4および図5に示したように、薄膜デバイス1は、更に、絶縁層6および上部導体層71〜76の大部分を覆うように配置された保護膜8を備えている。図1に示したように、薄膜デバイス1は、更に、4つの端子電極11〜14を備えている。端子電極11は、図6における入出力端子101を構成する。端子電極12は、図6における入出力端子102を構成する。端子電極13,14は、グランドに接続されるようになっている。
ここで、薄膜デバイス1のうち、端子電極11〜14以外の部分をデバイス本体1Bと呼ぶ。デバイス本体1Bは、ほぼ直方体形状をなし、上面(保護膜8の上面)1aと、底面(基板2の下面)1bと、これら上面1aと底面1bとを連結する4つの側面1c〜1fとを有している。端子電極11〜14は、それぞれ側面1c〜1fの一部に接触するように配置されている。
基板2は、例えば絶縁材料(誘電体材料)によって構成されている。基板2を構成する絶縁材料は、無機材料でもよいし有機材料でもよい。基板2を構成する絶縁材料としては、例えばAlを用いることができる。また、基板2は、半導体材料によって構成されていてもよい。
絶縁層3は、絶縁材料によって構成されている。絶縁層3を構成する絶縁材料は、無機材料でもよいし有機材料でもよい。絶縁層3を構成する無機材料としては、例えばAlを用いることができる。絶縁層3を構成する有機材料としては、例えば樹脂を用いることができる。この場合、樹脂は、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂のいずれでもよい。絶縁層3の上面の表面粗さは、基板2の上面の表面粗さよりも小さい。従って、絶縁層3は、下部導体層41〜45の下地の表面粗さを小さくする機能を有している。絶縁層3には、基板2の上面の凹凸を吸収して、絶縁層3の上面が平坦になることが求められる。そのためには、絶縁層3の厚みは、0.1〜10μmの範囲内であることが好ましい。基板2が絶縁材料によって構成され、且つその上面の表面粗さが十分に小さい場合には、絶縁層3を設けずに、基板2の上に直接、下部導体層41〜45を配置してもよい。
下部導体層41〜45と、上部導体層71〜76と、端子電極11〜14は、導電材料によって構成されている。下部導体層41〜45の厚みは、5〜10μmの範囲内であることが好ましい。上部導体層71〜76の厚みは、5〜10μmの範囲内であることが好ましい。コーナー部や段差で端子電極11〜14の断線が生じないように配慮して、端子電極11〜14の厚みは、0.5〜10μmの範囲内であることが好ましい。
誘電体膜5は誘電体材料によって構成されている。誘電体膜5を構成する誘電体材料は、無機材料であることが好ましい。誘電体膜5を構成する誘電体材料としては、例えば、Al、SiまたはSiOを用いることができる。誘電体膜5の厚みは、0.02〜1μmの範囲内であることが好ましく、0.05〜0.5μmの範囲内であることがより好ましい。
絶縁層6と保護膜8は、いずれも絶縁材料によって構成されている。絶縁層6と保護膜8を構成する各絶縁材料は、無機材料でもよいし有機材料でもよい。絶縁層6と保護膜8を構成する無機材料としては、例えばAlを用いることができる。絶縁層6と保護膜8を構成する有機材料としては、例えば樹脂を用いることができる。この場合、樹脂は、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂のいずれでもよい。樹脂としては、例えば、ポリイミド系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、四ふっ化エチレン樹脂、変性ポリフェニレンエーテル、液晶ポリマ、変性ポリイミドを用いることができる。また、樹脂は、感光性樹脂であってもよい。絶縁層6の厚みは、上部導体層と下部導体層との絶縁信頼性を良好にすると共に、浮遊容量等の不要成分の発生を抑えて高周波特性を良好にするために、0.1〜10μmの範囲内であることが好ましい。保護膜8の厚みは、保護膜8によって製品内部を保護するために、1〜50μmの範囲内であることが好ましい。
基板2は、直方体形状をなしている。また、基板2は、互いに反対側を向く第1の面(上面)2aおよび第2の面(下面)2bと、第1の面2aと第2の面2bとを連結する4つの側面2c〜2fとを有している。側面2c,2dは、図4および図5に示されている。しかし、側面2e,2fは、図4および図5には現れない。そこで、便宜上、図1ないし図3において側面2c〜2fの位置を示している。
保護膜8は、基板2の第1の面2aに対向するように配置されている。下部導体層41〜45と上部導体層71〜76は、それぞれ、基板2の第1の面2aに対向する下面と、その反対側の上面と、下面と上面とを連結する端面とを有し、第1の面2aと保護膜8との間に配置されている。
また、絶縁層3は、基板2の第1の面2aに対向する下面と、その反対側の上面と、下面と上面とを連結する端面とを有し、第1の面2aと下部導体層41〜45との間に配置されている。
ここで、図3を参照して、下部導体層41〜45について詳しく説明する。下部導体層41は、配線部41aと、この配線部41aに接続されたインダクタ構成部41bおよびキャパシタ構成部41cとを備えている。下部導体層41を上方から見たときに、配線部41aの端面の一部は、基板2の第1の面2aと側面2cとの間の稜線に重なる位置に配置されている。下部導体層42は、配線部42aと、この配線部42aに接続されたインダクタ構成部42bおよびキャパシタ構成部42cとを備えている。下部導体層43は、配線部43aと、この配線部43aに接続されたインダクタ構成部43bおよびキャパシタ構成部43cとを備えている。下部導体層43を上方から見たときに、配線部43aの端面の一部は、基板2の第1の面2aと側面2dとの間の稜線に重なる位置に配置されている。
下部導体層44を上方から見たときに、下部導体層44は、基板2の第1の面2aと側面2eとの間の稜線の近傍に配置され、下部導体層44の端面の一部は、第1の面2aと側面2eとの間の稜線に重なる位置に配置されている。下部導体層45を上方から見たときに、下部導体層45は、基板2の第1の面2aと側面2fとの間の稜線の近傍に配置され、下部導体層45の端面の一部は、第1の面2aと側面2fとの間の稜線に重なる位置に配置されている。
次に、図2を参照して、上部導体層71〜76について詳しく説明する。上部導体層71を上方から見たときに、上部導体層71は、基板2の第1の面2aと側面2cとの間の稜線の近傍に配置され、上部導体層71の端面の一部は、第1の面2aと側面2cとの間の稜線に重なる位置に配置されている。
上部導体層72は、配線部72aと、この配線部72aに接続された3つのインダクタ構成部72b,72c,72dおよび3つのキャパシタ構成部72e,72f,72gとを備えている。上部導体層72を上方から見たときに、インダクタ構成部72bの一部はインダクタ構成部41bの一部に重なる位置に配置され、インダクタ構成部72cの一部はインダクタ構成部42bの一部に重なる位置に配置され、インダクタ構成部72dの一部はインダクタ構成部43bの一部に重なる位置に配置されている。また、上部導体層72を上方から見たときに、キャパシタ構成部72eの一部はキャパシタ構成部41cの一部に重なる位置に配置され、キャパシタ構成部72fの一部はキャパシタ構成部42cの一部に重なる位置に配置され、キャパシタ構成部72gの一部はキャパシタ構成部43cの一部に重なる位置に配置されている。
上部導体層73を上方から見たときに、上部導体層73は、基板2の第1の面2aと側面2dとの間の稜線の近傍に配置され、上部導体層73の端面の一部は、第1の面2aと側面2dとの間の稜線に重なる位置に配置されている。
上部導体層74を上方から見たときに、上部導体層74は、基板2の第1の面2aと側面2eとの間の稜線の近傍に配置され、上部導体層74の端面の一部は、第1の面2aと側面2eとの間の稜線に重なる位置に配置されている。
上部導体層75を上方から見たときに、上部導体層75は、配線部41a,43aのそれぞれにおける一部と配線部42aとに重なる位置に配置されている。上部導体層76を上方から見たときに、上部導体層76は、配線部41a,43aのそれぞれにおける他の一部に重なる位置に配置されている。
次に、図2および図3を参照して、誘電体膜5と絶縁層6のそれぞれに形成された複数の開口部について説明する。図2および図3において、これらの開口部の位置を破線で表している。誘電体膜5には、開口部51〜59が形成されている。絶縁層6には、開口部61〜69と開口部6C1〜6C6が形成されている。開口部61〜69は、それぞれ開口部51〜59に連通している。
上部導体層71は、開口部51,61を通して下部導体層41の配線部41aに接続されている。また、デバイス本体1Bの側面1cにおいて、上部導体層71の端面の一部は下部導体層41の端面の一部と連続するように配置されている。
上部導体層73は、開口部52,62を通して下部導体層43の配線部43aに接続されている。また、デバイス本体1Bの側面1dにおいて、上部導体層73の端面の一部は下部導体層43の端面の一部と連続するように配置されている。
上部導体層74は、開口部53,63を通して下部導体層44に接続されている。また、デバイス本体1Bの側面1eにおいて、上部導体層74の端面の一部は下部導体層44の端面の一部と連続するように配置されている。
上部導体層72の配線部72aは、開口部54,64を通して下部導体層45に接続されている。また、デバイス本体1Bの側面1fにおいて、上部導体層72の端面の一部は下部導体層45の端面の一部と連続するように配置されている。
上部導体層75は、開口部55,65を通して下部導体層42の配線部42aに接続されている。上部導体層76は、開口部56,66を通して下部導体層43の配線部43aに接続されている。
上部導体層72のインダクタ構成部72bは、開口部57,67を通して下部導体層41のインダクタ構成部41bに接続されている。インダクタ構成部72b,41bは、図6におけるインダクタ111を構成する。
上部導体層72のインダクタ構成部72cは、開口部58,68を通して下部導体層42のインダクタ構成部42bに接続されている。インダクタ構成部72c,42bは、図6におけるインダクタ112を構成する。
上部導体層72のインダクタ構成部72dは、開口部59,69を通して下部導体層43のインダクタ構成部43bに接続されている。インダクタ構成部72d,43bは、図6におけるインダクタ113を構成する。
上部導体層72のキャパシタ構成部72eの一部は、開口部6C1内に配置され、誘電体膜5を介して下部導体層41のキャパシタ構成部41cの一部に対向している。これらキャパシタ構成部72e,41cの各一部と誘電体膜5は、図6におけるキャパシタ121を構成する。
上部導体層72のキャパシタ構成部72fの一部は、開口部6C2内に配置され、誘電体膜5を介して下部導体層42のキャパシタ構成部42cの一部に対向している。これらキャパシタ構成部72f,42cの各一部と誘電体膜5は、図6におけるキャパシタ122を構成する。
上部導体層72のキャパシタ構成部72gの一部は、開口部6C3内に配置され、誘電体膜5を介して下部導体層43のキャパシタ構成部43cの一部に対向している。これらキャパシタ構成部72g,43cの各一部と誘電体膜5は、図6におけるキャパシタ123を構成する。
上部導体層75の一部は、開口部6C4内に配置され、誘電体膜5を介して下部導体層41の配線部41aの一部に対向している。これら上部導体層75と配線部41aの各一部と誘電体膜5は、図6におけるキャパシタ124を構成する。
上部導体層75の他の一部は、開口部6C5内に配置され、誘電体膜5を介して下部導体層43の配線部43aの一部に対向している。これら上部導体層75と配線部43aの各一部と誘電体膜5は、図6におけるキャパシタ125を構成する。
上部導体層76の一部は、開口部6C6内に配置され、誘電体膜5を介して下部導体層41の配線部41aの他の一部に対向している。これら上部導体層76と配線部41aの各一部と誘電体膜5は、図6におけるキャパシタ126を構成する。
次に、図1、図4および図5を参照して、端子電極11〜14について詳しく説明する。端子電極11は、基板2の側面2cの一部と、側面2cに続く第2の面2bの一部と、デバイス本体1Bの側面1cに配置された絶縁層3の端面の一部とに接触するように配置されている。また、端子電極11は、側面1cに配置された上部導体層71の端面の一部と、この端面に続く上部導体層71の上面の一部と、側面1cに配置された下部導体層41の端面の一部とに接触している。このようにして、端子電極11は、上部導体層71と下部導体層41とに接続されている。端子電極11の幅は、側面1cの幅よりも小さい。
端子電極12は、基板2の側面2dの一部と、側面2dに続く第2の面2bの一部と、デバイス本体1Bの側面1dに配置された絶縁層3の端面の一部とに接触するように配置されている。また、端子電極12は、側面1dに配置された上部導体層73の端面の一部と、この端面に続く上部導体層73の上面の一部と、側面1dに配置された下部導体層43の端面の一部とに接触している。このようにして、端子電極12は、上部導体層73と下部導体層43とに接続されている。端子電極12の幅は、側面1dの幅よりも小さい。
端子電極13は、基板2の側面2eの一部と、側面2eに続く第2の面2bの一部と、デバイス本体1Bの側面1eに配置された絶縁層3の端面の一部とに接触するように配置されている。また、端子電極13は、側面1eに配置された上部導体層74の端面の一部と、この端面に続く上部導体層74の上面の一部と、側面1eに配置された下部導体層44の端面の一部とに接触している。このようにして、端子電極13は、上部導体層74と下部導体層44とに接続されている。端子電極13の幅は、側面1eの幅よりも小さい。
端子電極14は、基板2の側面2fの一部と、側面2fに続く第2の面2bの一部と、デバイス本体1Bの側面1fに配置された絶縁層3の端面の一部とに接触するように配置されている。また、端子電極14は、側面1fに配置された上部導体層72の端面の一部と、この端面に続く上部導体層72の上面の一部と、側面1fに配置された下部導体層45の端面の一部とに接触している。このようにして、端子電極14は、上部導体層72と下部導体層45とに接続されている。端子電極14の幅は、側面1fの幅よりも小さい。
次に、図1を参照して、保護膜8の形状について詳しく説明する。保護膜8は、それぞれ、保護膜8の外縁から内側に凹んだ形状をなす4つの凹部81〜84を有している。凹部81〜84は、それぞれ、端子電極11〜14に対応する位置に配置されている。
凹部81は、上部導体層71の上面のうち端子電極11に接触する部分を露出させる。また、凹部81は、端子電極11の一部、すなわち端子電極11のうち上部導体層71の上面の上に配置された部分を収容する。凹部82は、上部導体層73の上面のうち端子電極12に接触する部分を露出させる。また、凹部82は、端子電極12の一部、すなわち端子電極12のうち上部導体層73の上面の上に配置された部分を収容する。凹部83は、上部導体層74の上面のうち端子電極13に接触する部分を露出させる。また、凹部83は、端子電極13の一部、すなわち端子電極13のうち上部導体層74の上面の上に配置された部分を収容する。凹部84は、上部導体層72の上面のうち端子電極14に接触する部分を露出させる。また、凹部84は、端子電極14の一部、すなわち端子電極14のうち上部導体層72の上面の上に配置された部分を収容する。端子電極11〜14は、それぞれ、凹部81〜84を越えて保護膜8の上に乗り上げてはいない。
図1、図4および図5に示した例では、凹部81〜84内に配置された端子電極11〜14の各一部と凹部81〜84の縁との間に隙間がない。また、この例では、端子電極11〜14の上面と保護膜8の上面は、連続する平坦な平面を形成している。この場合、薄膜デバイス1の上面は平坦な面になる。なお、端子電極11〜14の各一部は凹部81〜84内に配置されていればよく、端子電極11〜14の各一部と凹部81〜84の縁との間に隙間があってもよい。また、端子電極11〜14の上面と保護膜8の上面とによって段差が形成されていてもよい。
保護膜8を上方から見たときに、保護膜8の外縁のうち凹部81〜84に対応する部分以外の部分は、保護膜8の直下に位置する面、すなわち絶縁層6の上面および上部導体層71〜76の上面によって構成される面の外縁に重なる位置に配置されている。
次に、図5および図7ないし図13を参照して、本実施の形態に係る薄膜デバイス1の製造方法について説明する。図7ないし図13は、薄膜デバイス1の製造方法を説明するための断面図である。図7ないし図13は、いずれも図5に対応する断面を表している。なお、以下の説明では、各層の材料と厚みの一例を挙げているが、本実施の形態における薄膜デバイス1の製造方法は、それらに限定されるわけではない。
図7は、薄膜デバイス1の製造方法における一工程を示している。この工程では、まず、ウェハ2Wを用意する。ウェハ2Wは、複数列に配列された基板予定部2Pと、隣接する基板予定部2Pの間に設けられた除去予定部2Rとを含んでいる。基板予定部2Pは、後に基板2となる部分である。除去予定部2Rは、後にウェハ2Wを切断することによって除去される部分である。
次に、ウェハ2Wの上に絶縁層3を形成する。次に、絶縁層3の上面を、研磨することによって平坦化する。その場合の研磨方法としては、例えば化学機械研磨(以下、CMPと記す。)が用いられる。研磨後の絶縁層3の厚みは、例えば2μmになるようにする。なお、絶縁層3の上面を平坦化しなくても、絶縁層3の上面の表面粗さが十分に小さい場合には、絶縁層3の上面を研磨によって平坦化しなくてもよい。
次に、絶縁層3の上に、下部導体層41〜45を形成する。なお、図7には、下部導体層44,45は現れていない。下部導体層41,43,44,45については、後にウェハ2Wを切断したときに、端子電極11〜14に接続される端面が形成されるように、除去予定部2Rの上方の領域にはみ出すように形成する。なお、除去予定部2Rの上方の領域を介して隣接する2つの下部導体層は、除去予定部2Rの上方の領域内で連結されていてもよい。
下部導体層41〜45は、例えば以下のようにして形成される。まず、例えばスパッタ法によって、絶縁層3の上に電極膜を成膜する。この電極膜は、後に電気めっき法によってめっき膜を形成する際における電極として用いられると共に、下部導体層41〜45の一部を構成するものである。電極膜は、例えば30nmの厚みのTi膜と100nmの厚みのCu膜との積層膜とする。次に、電極膜の上に、例えば8μmの厚みのフォトレジスト層を形成する。次に、フォトリソグラフィによってフォトレジスト層をパターニングして、フレームを形成する。このフレームは、形成すべき下部導体層41〜45の形状に対応した形状の溝部を有している。次に、電極膜を電極として用いて、電気めっき法によって、フレームの溝部内にめっき膜を形成する。めっき膜の材料としては、例えばCuが用いられる。めっき膜の厚みは、例えば9〜10μmとする。次に、めっき膜の上面を、研磨することによって平坦化する。その場合の研磨方法としては、例えばCMPが用いられる。研磨後のめっき膜の厚みは、例えば8μmになるようにする。次に、フレームを剥離する。次に、ドライエッチングまたはウェットエッチングによって、電極膜のうち、めっき膜の下に存在している部分以外の部分を除去する。これにより、残った電極膜およびめっき膜によって下部導体層41〜45が形成される。
なお、下部導体層41〜45は、上記の方法の代わりに、電極膜の上面全体の上に、パターン化されていないめっき膜を形成し、その後、このめっき膜および電極膜を部分的にエッチングすることによって形成してもよい。あるいは、絶縁層3の上に、スパッタ、蒸着等の物理気相成長法を用いて、パターン化されていない導体膜を形成し、この導体膜を部分的にエッチングすることによって、下部導体層41〜45を形成してもよい。
図8は、次の工程を示す。この工程では、まず、例えばスパッタ法によって、絶縁層3および下部導体層41〜45を覆うように誘電体膜5を成膜する。誘電体膜5の厚みは、例えば0.1μmとする。次に、誘電体膜5の上にフォトレジスト層を形成する。次に、フォトリソグラフィによってフォトレジスト層をパターニングして、フォトレジスト層に複数の開口部を形成する。この開口部は、誘電体膜5に形成すべき開口部51〜59に対応する位置に形成される。次に、アッシングまたはエッチングによって、誘電体膜5のうち、フォトレジスト層の複数の開口部に対応する部分を除去する。これにより、誘電体膜5に開口部51〜59が形成される。次に、フォトレジスト層を除去する。
次に、図9に示したように、誘電体膜5の上に絶縁層6を形成する。絶縁層6は、開口部61〜69,6C1〜6C6を有している。絶縁層6の材料として感光性樹脂を用いた場合には、絶縁層6はフォトリソグラフィによってパターニングされる。絶縁層6の材料として感光性樹脂以外の材料を用いた場合には、絶縁層6は、例えば、選択的なエッチングによってパターニングされる。
図10は、次の工程を示す。この工程では、上部導体層71〜76を形成する。なお、図10には、上部導体層72,74,76は現れていない。上部導体層71,73,74,72については、後にウェハ2Wを切断したときに、端子電極11〜14に接続される端面が形成されるように、除去予定部2Rの上方の領域にはみ出すように形成する。なお、除去予定部2Rの上方の領域を介して隣接する2つの上部導体層は、除去予定部2Rの上方の領域内で連結されていてもよい。上部導体層71〜76の形成方法は、下部導体層41〜45の形成方法と同様である。
次に、図11に示したように、絶縁層6および上部導体層71〜76を覆うように保護膜8を成膜する。なお、この時点では、保護膜8に凹部81〜84は形成されていない。
次に、図12に示したように、保護膜8のうち、除去予定部2Rの上方の領域に配置された部分と形成すべき凹部81〜84に対応する部分とが除去されるように、保護膜8を加工する。これにより、保護膜8に凹部81〜84が形成される。保護膜8の加工方法としては、例えば、レーザー加工や、プラズマを用いたエッチングや、ダイシングソーによる加工を用いることができる。保護膜8の材料として感光性樹脂を用いた場合には、フォトリソグラフィによって保護膜8を加工してもよい。ここで、これまでの工程によって作製されたウェハ2ないし保護膜8からなる積層体を薄膜デバイス用基礎構造物と呼ぶ。この基礎構造物は、それぞれデバイス本体1Bとなる複数のデバイス本体予定部1Pと、隣接するデバイス本体予定部1Pの間に配置された除去予定部1Rとを含んでいる。デバイス本体予定部1Pは、基礎構造物のうち、基板予定部2Pとその上方の部分からなる。除去予定部1Rは、基礎構造物のうち、除去予定部2Rとその上方の部分からなる。
次に、図13に示したように、例えばダイシングソーによって、除去予定部1Rの位置で基礎構造物を切断する。これにより、基礎構造物のうち、除去予定部1Rが除去され、複数のデバイス本体予定部1Pが分離される。分離されたデバイス本体予定部1Pはデバイス本体1Bとなる。また、基礎構造物を切断することによって、下部導体層41,43,44,45と上部導体層71,73,74,72に、端子電極11〜14に接続される端面が形成される。なお、図13において、符号10は、ダイシングソーのブレードを示している。
次に、図5に示したように、デバイス本体1Bの所定の位置に端子電極11〜14を形成する。端子電極11〜14は、例えば以下のようにして形成される。まず、デバイス本体1Bの所定の位置に下地電極膜を形成する。この下地電極膜は、例えば、スクリーン印刷または転写によって導電性樹脂または導電性ペーストをデバイス本体1Bの所定の位置に塗布し、これを乾燥および硬化させることによって形成される。あるいは、デバイス本体1Bに対して、所定の位置に開口部を有するマスクを形成した後、例えばスパッタ法によって、マスク上および開口部内に導電膜を成膜し、その後、マスクを除去することによって、導電膜よりなる下地電極膜を形成してもよい。この場合の導電膜としては、例えば、Cr膜とCu膜との積層膜や、Ti膜とCu膜との積層膜や、Ni膜とCu膜との積層膜を用いることができる。次に、例えばバレルめっき法によって、下地電極膜の上にめっき膜を形成する。めっき膜としては、例えば、NiまたはTiよりなる第1膜とSnまたはAuよりなる第2膜とによって構成された積層膜や、Cuよりなる第1膜とNiまたはTiよりなる第2膜とSnまたはAuよりなる第3膜とよって構成された積層膜を用いることができる。
なお、端子電極11〜14の形成方法は、上記の方法に限らない。例えば、スクリーン印刷または転写によって導電性樹脂または導電性ペーストをデバイス本体1Bの所定の位置に塗布し、これを乾燥および硬化させることによって、端子電極11〜14を形成してもよい。
次に、本実施の形態に係る薄膜デバイス1による効果について説明する。なお、以下の説明では、下部導体層41〜45を下部導体層4と記し、上部導体層71〜76を上部導体層7と記す。本実施の形態に係る薄膜デバイス1では、端子電極11〜14は、上部導体層7の端面の一部と、この端面に続く上部導体層7の上面の一部とに接触している。これにより、本実施の形態によれば、上部導体層7と端子電極11〜14とが接触する領域の面積を大きくすることができ、その結果、上部導体層7と端子電極11〜14との接続信頼性を高めることができる。
また、本実施の形態では、保護膜8は、それぞれ、保護膜8の外縁から内側に凹んだ形状をなす4つの凹部81〜84を有している。この凹部81〜84は、上部導体層7の上面のうち端子電極11〜14に接触する部分を露出させると共に端子電極11〜14の一部を収容する。従って、凹部81〜84は、端子電極11〜14の形状や位置を規定する機能を有する。そのため、本実施の形態によれば、端子電極11〜14の形状や位置のばらつきを抑制することができる。これにより、本実施の形態によれば、端子電極11〜14とデバイス本体1B内の導体層との間の電磁結合あるいは容量結合の大きさがばらついて薄膜デバイス1の電気的特性がばらつくことを防止することができる。また、本実施の形態によれば、隣接する端子電極間の距離がばらついて、薄膜デバイス1の電気的特性がばらついたり、隣接する端子電極間で短絡が発生したりすることを防止することができる。
また、本実施の形態では、デバイス本体1Bの側面1c〜1fにおいて、下部導体層4の端面と上部導体層7の端面が連続するように配置されている。そして、端子電極11〜14は、下部導体層4の端面の一部と上部導体層7の端面の一部とに接触している。これにより、本実施の形態によれば、端子電極11〜14とこれらに接続される導体層4,7とが接触する領域の面積を大きくすることができ、端子電極11〜14とこれらに接続される導体層4,7との接続信頼性を高めることができる。
ところで、デバイス本体1Bの側面1c〜1fにおいて、下部導体層4の端面と上部導体層7の端面が連続するように配置しない場合には、下部導体層4の端面と上部導体層7の端面との間に絶縁層6の端面が存在することになる。この場合に比べて、本実施の形態では、下部導体層4の端面と上部導体層7の端面が連続していることから、側面1c〜1fに表れる層または膜の界面の数が少なくなる。これにより、本実施の形態によれば、薄膜デバイス用基礎構造物の切断の際の、層または膜の剥離や欠け等の不良の発生を低減することができる。
以下、図14ないし図20を参照して、本実施の形態における第1ないし第7の変形例について説明する。図14は、第1の変形例の薄膜デバイス1の平面図である。第1の変形例の薄膜デバイス1では、保護膜8を上方から見たときに、保護膜8の外縁のうち凹部81〜84に対応する部分以外の部分は、保護膜8の直下に位置する面、すなわち絶縁層6の上面および上部導体層71〜76の上面によって構成される面の外縁よりも内側に配置されている。第1の変形例の薄膜デバイス1のその他の構成、作用および効果は、図1ないし図6に示した薄膜デバイス1と同様である。
図15は、第2の変形例の薄膜デバイス1の断面図である。また、図15は図5に対応する断面を表している。第2の変形例の薄膜デバイス1では、端子電極11〜14は、基板2の第2の面2bには接触していない。端子電極11〜14の下端面は、第2の面2bと共に、連続する平坦な平面を形成している。第2の変形例では、薄膜デバイス1の底面と上面をそれぞれ平坦な面にすることができる。第2の変形例の薄膜デバイス1のその他の構成、作用および効果は、図1ないし図6に示した薄膜デバイス1と同様である。
図16は、第3の変形例の薄膜デバイス1の断面図である。また、図16は図5に対応する断面を表している。第3の変形例の薄膜デバイス1では、端子電極11〜14の下端面は、基板2の第1の面2aと第2の面2bとの間の高さの位置に配置されている。従って、端子電極11〜14は、基板2の第2の面2bには接触していない。第3の変形例では、薄膜デバイス1の底面と上面をそれぞれ平坦な面にすることができる。第3の変形例の薄膜デバイス1のその他の構成、作用および効果は、図1ないし図6に示した薄膜デバイス1と同様である。
図17は、第4の変形例の薄膜デバイス1の断面図である。また、図17は図5に対応する断面を表している。第4の変形例の薄膜デバイス1では、端子電極11〜14の下端面は、下部導体層41,43,44,45と絶縁層3との界面の高さの位置に配置されている。従って、端子電極11〜14は、基板2の側面2c〜2fおよび第2の面2bと、絶縁層3の端面には接触していない。第4の変形例では、薄膜デバイス1の底面と上面をそれぞれ平坦な面にすることができる。第4の変形例の薄膜デバイス1のその他の構成、作用および効果は、図1ないし図6に示した薄膜デバイス1と同様である。
図18は、第5の変形例の薄膜デバイス1の断面図である。また、図18は図5に対応する断面を表している。第5の変形例の薄膜デバイス1では、デバイス本体1Bを上方から見たときに、絶縁層3の外縁は、基板2の第1の面2aの外縁よりも内側に配置されている。従って、第1の面2aの外縁近傍における一部は、絶縁層3によって覆われていない。また、デバイス本体1Bを上方から見たときに、デバイス本体1Bの側面1c〜1fに配置された下部導体層41,43,44,45の端面および上部導体層71,73,74,72の端面は、絶縁層3の外縁に重なる位置に配置されている。これにより、デバイス本体1Bの側面1c〜1fには、基板2と絶縁層3との境界の高さの位置から下側の部分すなわち基板2の側面2c〜2fが、基板2と絶縁層3との境界の高さの位置から上側の部分よりも側方に突出するように、段差が形成されている。端子電極11〜14の下端面は、第1の面2aの一部に接触している。また、端子電極11〜14は、基板2の側面2c〜2fおよび第2の面2bには接触していない。
第5の変形例の薄膜デバイス1の製造方法では、図12に示した工程の後、除去予定部1Rの位置において、薄膜デバイス用基礎構造物に対して浅溝加工を施す。この浅溝加工では、除去予定部1Rの幅よりも広い領域において、上部導体層71,73,74,72、下部導体層41,43,44,45および絶縁層3を除去して、基礎構造物に対して浅溝を形成する。浅溝加工は、例えば、レーザー加工や、ダイシングソーによる加工によって行うことができる。その後、図13に示した工程と同様に、除去予定部1Rの位置で基礎構造物を切断する。これにより、デバイス本体1Bの側面1c〜1fに上記の段差が形成される。その後、図18に示したように、端子電極11〜14を形成する。
なお、第5の変形例の薄膜デバイス1は、以下の方法で製造してもよい。この方法では、上述のように薄膜デバイス用基礎構造物に対して浅溝を形成した後、浅溝内に、後に端子電極11〜14となる導体層を形成する。その後、除去予定部1Rの位置で、上記導体層および基礎構造物を切断する。これにより、切断後の上記導体層によって端子電極11〜14が形成される。
第5の変形例では、薄膜デバイス1の底面と上面をそれぞれ平坦な面にすることができる。また、第5の変形例では、薄膜デバイス1の側面を、それぞれ、ほぼ平坦な面にすることも可能である。第5の変形例の薄膜デバイス1のその他の構成、作用および効果は、図1ないし図6に示した薄膜デバイス1と同様である。
図19は、第6の変形例の薄膜デバイス1の断面図である。また、図19は図5に対応する断面を表している。第6の変形例の薄膜デバイス1では、基板2の側面2c〜2fにおいて、第1の面2aと第2の面2bとの間の所定の高さの位置から下側の部分が上側の部分よりも側方に突出するように、段差が形成されている。デバイス本体1Bを上方から見たときに、絶縁層3の外縁は、基板2の第1の面2aの外縁に重なる位置に配置されている。また、デバイス本体1Bを上方から見たときに、デバイス本体1Bの側面1c〜1fに配置された下部導体層41,43,44,45の端面および上部導体層71,73,74,72の端面は、絶縁層3の外縁に重なる位置に配置されている。これにより、デバイス本体1Bの側面1c〜1fには、上記の所定の高さの位置から下側の部分が上側の部分よりも側方に突出するように、段差が形成されている。端子電極11〜14の下端面は、上記の所定の高さの位置に配置されている。端子電極11〜14は、基板2の側面2c〜2fのうち、上記の所定の高さの位置から上側における一部に接触している。また、端子電極11〜14は、基板2の第2の面2bには接触していない。
第6の変形例の薄膜デバイス1の製造方法では、図12に示した工程の後、除去予定部1Rの位置において、薄膜デバイス用基礎構造物に対してハーフカット加工を施す。このハーフカット加工では、除去予定部1Rの幅よりも広い領域において、上部導体層71,73,74,72、下部導体層41,43,44,45および絶縁層3を除去すると共に、ウェハ2Wのうちの上記の所定の高さの位置から上側の部分を除去して、基礎構造物に対して溝を形成する。ハーフカット加工は、例えばダイシングソーによる加工によって行うことができる。その後、図13に示した工程と同様に、除去予定部1Rの位置で基礎構造物を切断する。これにより、デバイス本体1Bの側面1c〜1fに上記の段差が形成される。その後、図19に示したように、端子電極11〜14を形成する。
なお、第6の変形例の薄膜デバイス1は、以下の方法で製造してもよい。この方法では、上述のように薄膜デバイス用基礎構造物に対して溝を形成した後、この溝内に、後に端子電極11〜14となる導体層を形成する。その後、除去予定部1Rの位置で、上記導体層および基礎構造物を切断する。これにより、切断後の上記導体層によって端子電極11〜14が形成される。
第6の変形例では、薄膜デバイス1の底面と上面がそれぞれ平坦な面になる。また、第6の変形例では、薄膜デバイス1の側面を、それぞれ、ほぼ平坦な面にすることも可能である。第6の変形例の薄膜デバイス1のその他の構成、作用および効果は、図1ないし図6に示した薄膜デバイス1と同様である。
図20は、第7の変形例の薄膜デバイス1の断面図である。また、図20は図5に対応する断面を表している。第7の変形例の薄膜デバイス1において、基板2のうち第1の面2aと第2の面2bとの間の所定の高さから上側の部分では、第1の面2aに近づくに従って徐々に、第1の面2aに平行な断面の大きさが小さくなっている。また、基板2の側面2c〜2fのうち上記の所定の高さの位置から上側の部分は傾斜面になっている。デバイス本体1Bを上方から見たときに、絶縁層3の外縁は、基板2の第1の面2aの外縁に重なる位置に配置されている。また、デバイス本体1Bを上方から見たときに、デバイス本体1Bの側面1c〜1fに配置された下部導体層41,43,44,45の端面および上部導体層71,73,74,72の端面は、絶縁層3の外縁に重なる位置に配置されている。端子電極11〜14は、基板2の第2の面2bには接触していない。端子電極11〜14の下端面は、第2の面2bと共に、連続する平坦な平面を形成している。
第7の変形例の薄膜デバイス1の製造方法では、図12に示した工程の後、除去予定部1Rの位置において、薄膜デバイス用基礎構造物に対して浅溝加工を施す。この浅溝加工では、除去予定部1Rの幅よりも広い領域において、上部導体層71,73,74,72、下部導体層41,43,44,45および絶縁層3を除去すると共に、ウェハ2Wに後に上記傾斜面となる面が形成されるようにウェハ2Wのうちの上記の所定の高さの位置から上側の部分の一部を除去して、基礎構造物に対して浅溝を形成する。浅溝加工は、例えば、レーザー加工や、ダイシングソーによる加工によって行うことができる。その後、図13に示した工程と同様に、除去予定部1Rの位置で基礎構造物を切断する。これにより、基板2の側面2c〜2fに上記傾斜面が形成される。その後、図20に示したように、端子電極11〜14を形成する。
なお、第7の変形例の薄膜デバイス1は、以下の方法で製造してもよい。この方法では、上述のように薄膜デバイス用基礎構造物に対して浅溝を形成した後、浅溝内に、後に端子電極11〜14となる導体層を形成する。その後、除去予定部1Rの位置で、上記導体層および基礎構造物を切断する。これにより、切断後の上記導体層によって端子電極11〜14が形成される。
第7の変形例では、薄膜デバイス1の底面と上面がそれぞれ平坦な面になる。第7の変形例の薄膜デバイス1のその他の構成、作用および効果は、図1ないし図6に示した薄膜デバイス1と同様である。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態に係る薄膜デバイスについて説明する。本実施の形態に係る薄膜デバイスの回路構成は、第1の実施の形態と同様である。
図21は、本実施の形態に係る薄膜デバイスの断面図である。また、図21は図5に対応する断面を表している。本実施の形態に係る薄膜デバイス1では、デバイス本体1Bを上方から見たときに、デバイス本体1Bの側面1c〜1fに配置された下部導体層41,43,44,45の端面および上部導体層71,73,74,72の端面は、絶縁層3の外縁よりも内側に配置されている。これにより、デバイス本体1Bの側面1c〜1fには、絶縁層3の上面の高さの位置から下側の部分が、絶縁層3の上面の高さの位置から上側の部分よりも側方に突出するように、段差が形成されている。また、本実施の形態では、端子電極11〜14は、絶縁層3の上面の一部に接触している。
次に、図21ないし図23を参照して、本実施の形態に係る薄膜デバイス1の製造方法について説明する。図22および図23は、本実施の形態に係る薄膜デバイス1の製造方法を説明するための断面図である。図22および図23は、図21に対応する断面を表している。本実施の形態に係る製造方法では、図12に示したように薄膜デバイス用基礎構造物を作製する工程までは第1の実施の形態と同様である。
図22は、次の工程を示す。この工程では、除去予定部1Rの位置において、薄膜デバイス用基礎構造物に対して浅溝加工を施す。この浅溝加工では、除去予定部1Rの幅よりも広い領域において、上部導体層71,73,74,72および下部導体層41,43,44,45を除去して、基礎構造物に対して浅溝9を形成する。これにより、下部導体層41,43,44,45と上部導体層71,73,74,72に、端子電極11〜14に接続される端面が形成される。浅溝加工は、例えば、レーザー加工や、ダイシングソーによる加工によって行うことができる。
あるいは、予め、上部導体層71,73,74,72および下部導体層41,43,44,45を、浅溝加工後の形状に形成しておき、浅溝加工によって除去されるべき領域には保護膜8を形成しておいてもよい。この場合には、図12に示した工程で保護膜8を加工する際に、上記領域内の保護膜8を除去することによって浅溝9を形成することができる。
次に、図23に示したように、図13に示した工程と同様に、除去予定部1Rの位置で基礎構造物を切断する。これにより、デバイス本体1Bの側面1c〜1fに上記の段差が形成される。その後、図21に示したように、端子電極11〜14を形成する。
本実施の形態では、デバイス本体1Bの側面1c〜1fに段差が形成されていることから、第1の実施の形態に比べて、端子電極11〜14と側面1c〜1fとの接触面積を大きくすることができる。これにより、本実施の形態によれば、デバイス本体1Bに対する端子電極11〜14の接合強度を高めることができる。
本実施の形態に係る薄膜デバイス1のその他の構成、作用および効果は、図1ないし図6に示した第1の実施の形態に係る薄膜デバイス1と同様である。
第1の実施の形態における第1の変形例と同様に、本実施の形態においても、保護膜8を上方から見たときに、保護膜8の外縁のうち凹部81〜84に対応する部分以外の部分は、保護膜8の直下に位置する面、すなわち絶縁層6の上面および上部導体層71〜76の上面によって構成される面の外縁よりも内側に配置されていてもよい。
以下、図24ないし図27を参照して、本実施の形態における第1ないし第4の変形例について説明する。
図24は、第1の変形例の薄膜デバイス1の断面図である。また、図24は図21に対応する断面を表している。第1の変形例の薄膜デバイス1では、端子電極11〜14は、基板2の第2の面2bには接触していない。端子電極11〜14の下端面は、第2の面2bと共に、連続する平坦な平面を形成している。第1の変形例では、薄膜デバイス1の底面と上面をそれぞれ平坦な面にすることができる。第1の変形例の薄膜デバイス1のその他の構成、作用および効果は、図21に示した薄膜デバイス1と同様である。
図25は、第2の変形例の薄膜デバイス1の断面図である。また、図25は図21に対応する断面を表している。第2の変形例の薄膜デバイス1では、端子電極11〜14の下端面は、基板2の第1の面2aと第2の面2bとの間の高さの位置に配置されている。従って、端子電極11〜14は、基板2の第2の面2bには接触していない。第2の変形例では、薄膜デバイス1の底面と上面をそれぞれ平坦な面にすることができる。第2の変形例の薄膜デバイス1のその他の構成、作用および効果は、図21に示した薄膜デバイス1と同様である。
図26は、第3の変形例の薄膜デバイス1の断面図である。また、図26は図21に対応する断面を表している。第3の変形例の薄膜デバイス1では、端子電極11〜14の下端面は、絶縁層3の上面の一部に接触している。従って、端子電極11〜14は、基板2の側面2c〜2fおよび第2の面2bと、絶縁層3の端面には接触していない。
第3の変形例の薄膜デバイス1の製造方法では、薄膜デバイス用基礎構造物を切断した後に端子電極11〜14を形成してもよいし、薄膜デバイス用基礎構造物の浅溝9内に、後に端子電極11〜14となる導体層を形成した後、導体層および基礎構造物を切断して、端子電極11〜14を形成してもよい。
第3の変形例では、薄膜デバイス1の底面と上面をそれぞれ平坦な面にすることができる。また、第3の変形例では、薄膜デバイス1の側面を、それぞれ、ほぼ平坦な面にすることも可能である。第3の変形例の薄膜デバイス1のその他の構成、作用および効果は、図21に示した薄膜デバイス1と同様である。
図27は、第4の変形例の薄膜デバイス1の断面図である。また、図27は図21に対応する断面を表している。第4の変形例の薄膜デバイス1において、基板2のうち第1の面2aと第2の面2bとの間の所定の高さから上側の部分では、第1の面2aに近づくに従って徐々に、第1の面2aに平行な断面の大きさが小さくなっている。また、基板2の側面2c〜2fのうち上記の所定の高さの位置から上側の部分は傾斜面になっている。デバイス本体1Bを上方から見たときに、絶縁層3の外縁は、基板2の第1の面2aの外縁に重なる位置に配置されている。端子電極11〜14は、基板2の第2の面2bには接触していない。端子電極11〜14の下端面は、第2の面2bと共に、連続する平坦な平面を形成している。
第4の変形例の薄膜デバイス1の製造方法では、図22に示した工程で浅溝9を形成し後、除去予定部1Rの位置において、浅溝9の幅よりも狭い領域において、絶縁層3を除去すると共に、ウェハ2Wに後に上記傾斜面となる面が形成されるようにウェハ2Wのうちの上記の所定の高さの位置から上側の部分の一部を除去して、基礎構造物に対して第2の浅溝を形成する。第2の浅溝は、例えば、レーザー加工や、ダイシングソーによる加工によって形成することができる。その後、第2の浅溝の幅よりも小さい幅のブレードを用いて基礎構造物を切断する。これにより、基板2の側面2c〜2fに上記傾斜面が形成される。その後、図27に示したように、端子電極11〜14を形成する。
なお、第4の変形例の薄膜デバイス1は、以下の方法で製造してもよい。この方法では、上述のように薄膜デバイス用基礎構造物に対して第2の浅溝を形成した後、浅溝9および第2の浅溝内に、後に端子電極11〜14となる導体層を形成する。その後、第2の浅溝の幅よりも小さい幅のブレードを用いて上記導体層および基礎構造物を切断する。これにより、切断後の上記導体層によって端子電極11〜14が形成される。
第4の変形例では、薄膜デバイス1の底面と上面がそれぞれ平坦な面になる。第4の変形例の薄膜デバイス1のその他の構成、作用および効果は、図21に示した薄膜デバイス1と同様である。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態に係る薄膜デバイスについて説明する。本実施の形態に係る薄膜デバイスの回路構成は、第1の実施の形態と同様である。
図28は、本実施の形態に係る薄膜デバイスの断面図である。また、図28は図5に対応する断面を表している。本実施の形態に係る薄膜デバイス1では、デバイス本体1Bを上方から見たときに、絶縁層3の外縁は、基板2の第1の面2aの外縁よりも内側に配置されている。また、デバイス本体1Bを上方から見たときに、デバイス本体1Bの側面1c〜1fに配置された下部導体層41,43,44,45の端面および上部導体層71,73,74,72の端面は、絶縁層3の外縁よりも内側に配置されている。これにより、デバイス本体1Bの側面1c〜1fには、絶縁層3の端面が、絶縁層3の上面の高さの位置から上側の部分よりも側方に突出し、基板2の側面2c〜2fが絶縁層3の端面よりも側方に突出するように、2段の段差が形成されている。また、本実施の形態では、端子電極11〜14は、絶縁層3の上面の一部と基板2の第1の面2aの一部に接触している。
次に、図28ないし図30を参照して、本実施の形態に係る薄膜デバイス1の製造方法について説明する。図29および図30は、本実施の形態に係る薄膜デバイス1の製造方法を説明するための断面図である。図29および図30は、図28に対応する断面を表している。本実施の形態に係る製造方法では、図12に示したように薄膜デバイス用基礎構造物を作製する工程までは第1の実施の形態と同様である。
図29は、次の工程を示す。この工程では、除去予定部1Rの位置において、薄膜デバイス用基礎構造物に対して浅溝加工を施す。この浅溝加工では、除去予定部1Rの幅よりも広い領域において、上部導体層71,73,74,72、下部導体層41,43,44,45および絶縁層3を除去して、基礎構造物に対して浅溝9を形成する。これにより、下部導体層41,43,44,45と上部導体層71,73,74,72に、端子電極11〜14に接続される端面が形成される。本実施の形態では、下部導体層41,43,44,45の端面および上部導体層71,73,74,72の端面が絶縁層3の外縁よりも内側に配置されるように浅溝9を形成する。浅溝加工は、例えば、レーザー加工や、ダイシングソーによる加工によって行うことができる。
あるいは、予め、上部導体層71,73,74,72、下部導体層41,43,44,45および絶縁層3を、浅溝加工後の形状に形成しておき、浅溝加工によって除去されるべき領域には保護膜8を形成しておいてもよい。この場合には、図12に示した工程で保護膜8を加工する際に、上記領域内の保護膜8を除去することによって浅溝9を形成することができる。
次に、図30に示したように、図13に示した工程と同様に、除去予定部1Rの位置で基礎構造物を切断する。これにより、デバイス本体1Bの側面1c〜1fに上記の2段の段差が形成される。その後、図28に示したように、端子電極11〜14を形成する。
本実施の形態では、デバイス本体1Bの側面1c〜1fに2段の段差が形成されていることから、第1の実施の形態に比べて、端子電極11〜14と側面1c〜1fとの接触面積を大きくすることができる。これにより、本実施の形態によれば、デバイス本体1Bに対する端子電極11〜14の接合強度を高めることができる。
本実施の形態に係る薄膜デバイス1のその他の構成、作用および効果は、図1ないし図6に示した第1の実施の形態に係る薄膜デバイス1と同様である。
第1の実施の形態における第1の変形例と同様に、本実施の形態においても、保護膜8を上方から見たときに、保護膜8の外縁のうち凹部81〜84に対応する部分以外の部分は、保護膜8の直下に位置する面、すなわち絶縁層6の上面および上部導体層71〜76の上面によって構成される面の外縁よりも内側に配置されていてもよい。
以下、図31ないし図35を参照して、本実施の形態における第1ないし第5の変形例について説明する。
図31は、第1の変形例の薄膜デバイス1の断面図である。また、図31は図28に対応する断面を表している。第1の変形例の薄膜デバイス1では、端子電極11〜14は、基板2の第2の面2bには接触していない。端子電極11〜14の下端面は、第2の面2bと共に、連続する平坦な平面を形成している。第1の変形例では、薄膜デバイス1の底面と上面をそれぞれ平坦な面にすることができる。第1の変形例の薄膜デバイス1のその他の構成、作用および効果は、図28に示した薄膜デバイス1と同様である。
図32は、第2の変形例の薄膜デバイス1の断面図である。また、図32は図28に対応する断面を表している。第2の変形例の薄膜デバイス1では、端子電極11〜14の下端面は、基板2の第1の面2aと第2の面2bとの間の高さの位置に配置されている。従って、端子電極11〜14は、基板2の第2の面2bには接触していない。第2の変形例では、薄膜デバイス1の底面と上面をそれぞれ平坦な面にすることができる。第2の変形例の薄膜デバイス1のその他の構成、作用および効果は、図28に示した薄膜デバイス1と同様である。
図33は、第3の変形例の薄膜デバイス1の断面図である。また、図33は図28に対応する断面を表している。第3の変形例の薄膜デバイス1では、端子電極11〜14の下端面は、基板2の第1の面2aの一部に接触している。従って、端子電極11〜14は、基板2の側面2c〜2fおよび第2の面2bには接触していない。
第3の変形例の薄膜デバイス1の製造方法では、薄膜デバイス用基礎構造物を切断した後に端子電極11〜14を形成してもよいし、薄膜デバイス用基礎構造物の浅溝9内に、後に端子電極11〜14となる導体層を形成した後、導体層および基礎構造物を切断して、端子電極11〜14を形成してもよい。
第3の変形例では、薄膜デバイス1の底面と上面をそれぞれ平坦な面にすることができる。また、第3の変形例では、薄膜デバイス1の側面を、それぞれ、ほぼ平坦な面にすることも可能である。第3の変形例の薄膜デバイス1のその他の構成、作用および効果は、図28に示した薄膜デバイス1と同様である。
図34は、第4の変形例の薄膜デバイス1の断面図である。また、図34は図28に対応する断面を表している。第4の変形例の薄膜デバイス1では、基板2の側面2c〜2fにおいて、第1の面2aと第2の面2bとの間の所定の高さの位置から下側の部分が上側の部分よりも側方に突出するように、段差が形成されている。デバイス本体1Bを上方から見たときに、絶縁層3の外縁は、基板2の第1の面2aの外縁に重なる位置に配置されている。これにより、デバイス本体1Bの側面1c〜1fには、基板2の側面2c〜2fのうちの上記の上側の部分および絶縁層3の端面が、絶縁層3の上面の高さの位置から上側の部分よりも側方に突出し、基板2の側面2c〜2fのうちの上記の下側の部分が、基板2の側面2c〜2fのうちの上記の上側の部分および絶縁層3の端面よりも側方に突出するように、2段の段差が形成されている。端子電極11〜14の下端面は、上記の所定の高さの位置に配置されている。端子電極11〜14は、基板2の側面2c〜2fのうちの上記の上側の部分における一部に接触している。また、端子電極11〜14は、基板2の第2の面2bには接触していない。
第4の変形例の薄膜デバイス1の製造方法では、図29に示した工程の後、除去予定部1Rの位置において、薄膜デバイス用基礎構造物に対してハーフカット加工を施す。このハーフカット加工では、浅溝9の幅よりも狭く、除去予定部1Rの幅よりも広い領域において、絶縁層3を除去すると共に、ウェハ2Wのうちの上記の所定の高さの位置から上側の部分を除去して、基礎構造物に対して溝を形成する。ハーフカット加工は、例えばダイシングソーによる加工によって行うことができる。その後、図30に示した工程と同様に、除去予定部1Rの位置で基礎構造物を切断する。これにより、デバイス本体1Bの側面1c〜1fに上記の2段の段差が形成される。その後、図34に示したように、端子電極11〜14を形成する。
なお、第4の変形例の薄膜デバイス1は、以下の方法で製造してもよい。この方法では、上述のように薄膜デバイス用基礎構造物に対して溝を形成した後、この溝内に、後に端子電極11〜14となる導体層を形成する。その後、除去予定部1Rの位置で、上記導体層および基礎構造物を切断する。これにより、切断後の上記導体層によって端子電極11〜14が形成される。
第4の変形例では、薄膜デバイス1の底面と上面がそれぞれ平坦な面になる。また、第4の変形例では、薄膜デバイス1の側面を、それぞれ、ほぼ平坦な面にすることも可能である。第4の変形例の薄膜デバイス1のその他の構成、作用および効果は、図28に示した薄膜デバイス1と同様である。
図35は、第5の変形例の薄膜デバイス1の断面図である。また、図35は図28に対応する断面を表している。第5の変形例の薄膜デバイス1において、基板2のうち第1の面2aと第2の面2bとの間の所定の高さから上側の部分では、第1の面2aに近づくに従って徐々に、第1の面2aに平行な断面の大きさが小さくなっている。また、基板2の側面2c〜2fのうち上記の所定の高さの位置から上側の部分は傾斜面になっている。デバイス本体1Bを上方から見たときに、絶縁層3の外縁は、基板2の第1の面2aの外縁よりも内側に配置されている。端子電極11〜14は、基板2の第2の面2bには接触していない。端子電極11〜14の下端面は、第2の面2bと共に、連続する平坦な平面を形成している。
第5の変形例の薄膜デバイス1の製造方法では、図29に示した工程で浅溝9を形成し後、除去予定部1Rの位置において、ウェハ2Wに後に上記傾斜面となる面が形成されるようにウェハ2Wのうちの上記の所定の高さの位置から上側の部分の一部を除去して、基礎構造物に対して第2の浅溝を形成する。第2の浅溝は、例えば、レーザー加工や、ダイシングソーによる加工によって形成することができる。その後、第2の浅溝の幅よりも小さい幅のブレードを用いて基礎構造物を切断する。これにより、基板2の側面2c〜2fに上記傾斜面が形成される。その後、図35に示したように、端子電極11〜14を形成する。
なお、第5の変形例の薄膜デバイス1は、以下の方法で製造してもよい。この方法では、上述のように薄膜デバイス用基礎構造物に対して第2の浅溝を形成した後、浅溝9および第2の浅溝内に、後に端子電極11〜14となる導体層を形成する。その後、第2の浅溝の幅よりも小さい幅のブレードを用いて上記導体層および基礎構造物を切断する。これにより、切断後の上記導体層によって端子電極11〜14が形成される。
第5の変形例では、薄膜デバイス1の底面と上面がそれぞれ平坦な面になる。第5の変形例の薄膜デバイス1のその他の構成、作用および効果は、図28に示した薄膜デバイス1と同様である。
なお、本発明は、上記各実施の形態に限定されず、種々の変更が可能である。例えば、本発明の薄膜デバイスは、導体層の他に半導体層や磁性体層を含んでいてもよい。また、本発明の薄膜デバイスにおいて、端子電極の数は、4つに限らず任意である。
また、本発明は、実施の形態に示したバンドパスフィルタの機能を有する薄膜デバイスに限らず、導体層と、この導体層に接続された端子電極とを備えた薄膜デバイス全般に適用することができる。本発明が適用される薄膜デバイスの機能としては、例えば、キャパシタ、インダクタ等の受動素子や、トランジスタ等の能動素子や、複数の素子を含む回路がある。回路としては、具体的には、例えば、LC回路部品や、ローパスフィルタ、ハイパスフィルタ、バンドパスフィルタ等の各種のフィルタや、ダイプレクサや、デュプレクサがある。
また、本発明の薄膜デバイスは、例えば、携帯電話機等の移動体通信機器や、無線LAN(ローカルエリアネットワーク)用の通信装置において利用される。
本発明の第1の実施の形態に係る薄膜デバイスの平面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る薄膜デバイスに含まれる上部導体層を示す平面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る薄膜デバイスに含まれる下部導体層を示す平面図である。 図1ないし図3においてA−A線で示される薄膜デバイスの断面図である。 図1ないし図3においてB−B線で示される薄膜デバイスの断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る薄膜デバイスの回路構成を示す回路図である。 本発明の第1の実施の形態に係る薄膜デバイスの製造方法における一工程を示す断面図である。 図7に示した工程に続く工程を示す断面図である。 図8に示した工程に続く工程を示す断面図である。 図9に示した工程に続く工程を示す断面図である。 図10に示した工程に続く工程を示す断面図である。 図11に示した工程に続く工程を示す断面図である。 図12に示した工程に続く工程を示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態における第1の変形例の薄膜デバイスの平面図である。 本発明の第1の実施の形態における第2の変形例の薄膜デバイスの断面図である。 本発明の第1の実施の形態における第3の変形例の薄膜デバイスの断面図である。 本発明の第1の実施の形態における第4の変形例の薄膜デバイスの断面図である。 本発明の第1の実施の形態における第5の変形例の薄膜デバイスの断面図である。 本発明の第1の実施の形態における第6の変形例の薄膜デバイスの断面図である。 本発明の第1の実施の形態における第7の変形例の薄膜デバイスの断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る薄膜デバイスの断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る薄膜デバイスの製造方法における一工程を示す断面図である。 図22に示した工程に続く工程を示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態における第1の変形例の薄膜デバイスの断面図である。 本発明の第2の実施の形態における第2の変形例の薄膜デバイスの断面図である。 本発明の第2の実施の形態における第3の変形例の薄膜デバイスの断面図である。 本発明の第2の実施の形態における第4の変形例の薄膜デバイスの断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る薄膜デバイスの断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る薄膜デバイスの製造方法における一工程を示す断面図である。 図29に示した工程に続く工程を示す断面図である。 本発明の第3の実施の形態における第1の変形例の薄膜デバイスの断面図である。 本発明の第3の実施の形態における第2の変形例の薄膜デバイスの断面図である。 本発明の第3の実施の形態における第3の変形例の薄膜デバイスの断面図である。 本発明の第3の実施の形態における第4の変形例の薄膜デバイスの断面図である。 本発明の第3の実施の形態における第5の変形例の薄膜デバイスの断面図である。
符号の説明
1…薄膜デバイス、2…基板、3…絶縁層、5…誘電体膜、6…絶縁層、8…保護膜、11〜14…端子電極、41〜45…下部導体層、71〜76…上部導体層。

Claims (3)

  1. 互いに反対側を向く第1および第2の面と、前記第1の面と第2の面とを連結する側面とを有する基板と、
    前記第1の面に対向するように配置された保護膜と、
    前記第1の面に対向する下面と、その反対側の上面と、前記下面と上面とを連結する端面とを有し、前記第1の面と保護膜との間に配置された導体層と、
    前記導体層に接続された端子電極とを備えた薄膜デバイスであって、
    前記基板の側面において、前記第1の面と第2の面との間の所定の高さの位置から下側の部分が上側の部分よりも側方に突出するように段差が形成され、
    上方から見たときに、前記導体層の端面は、前記基板の第2の面の外縁よりも内側に配置され、
    前記端子電極は、前記導体層の端面の一部と、この端面に続く前記導体層の上面の一部と、前記基板の側面のうち前記所定の高さの位置から上側における一部とに接触し、
    前記保護膜は、その外縁から内側に凹んだ形状をなして前記導体層の上面のうち前記端子電極に接触する部分を露出させる凹部を有し、前記凹部は前記端子電極の一部を収容し、
    前記端子電極の下端面は、前記所定の高さの位置に配置されていることを特徴とする薄膜デバイス。
  2. 前記保護膜を上方から見たときに、前記保護膜の外縁のうち前記凹部に対応する部分以外の部分は、前記保護膜の直下に位置する面の外縁に重なる位置に配置されていることを特徴とする請求項記載の薄膜デバイス。
  3. 前記保護膜を上方から見たときに、前記保護膜の外縁のうち前記凹部に対応する部分以外の部分は、前記保護膜の直下に位置する面の外縁よりも内側に配置されていることを特徴とする請求項記載の薄膜デバイス。
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