JP4499953B2 - 千鳥縫いミシン - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、千鳥縫いミシンに関し、詳細には、ペダル操作によりミシンの回転速度が変更されるとともに、針振り機構を駆動させるアクチュエータの動作を制御する千鳥縫いミシンに関する。
【0002】
【従来の技術】
針振り機構によってミシン針を布送り方向に対して直交する方向(針振り方向)に振ることで、布などの被縫製物に千鳥縫いを行う自動千鳥縫いミシンは公知の技術である。
その構成としては、例えば、実公平7−44305号公報等で公知のように、主モータの駆動により回転するミシン主軸に連動する主カムの回転に基づいて、布送り装置、針振り機構等を各々動作するものがある。
また、上記構成の千鳥縫いミシンとは別に、上記針振り機構を、主モータの駆動によって回転するミシン主軸の駆動力により駆動させず、サーボモータにより電気的に駆動させる構成のものがある。
【0003】
上記のように電気的に制御される針振り機構では、図8に示すように、ミシン針101を支持する針棒102は、針振りモータ(例えば、サーボモータ)103で駆動されるリンク機構104により、布送り装置の布送り方向に対して直交する方向(図8では矢印方向)に往復移動され、これにより所定の針振りパターンの千鳥縫い目を形成する。また、この針振り機構には、針振りモータ103の回転とともに回転する遮蔽板105を検知する原点センサ106が設けられ、針振り位置の原点が検出される。
そして、ミシンが備える制御部などから針振りモータに動作指示信号を出力することで、前記ミシン主軸の回転により上下動するミシン針が被縫製物の上方に位置している間、つまり被縫製物から上方に抜けて次に刺さるまでの間に針振りを行う。これは、ミシン針が被縫製物を貫通している時に針振りを行うと、針振りの運動が妨げられて千鳥縫い目が正確に形成されなかったり、針折れが発生したりするためである。
【0004】
ところで、上記針振りモータの制御では、針振りモータ自体の機構やモータの特性などにより、動作指示から実際の動作まで遅延時間(以下、動作遅れ時間)が発生し、ミシン主軸の回転速度(ミシンの回転速度)によっては動作タイミング(被縫製物から上方に抜けて次に刺さるまでの間に針振り動作させるタイミング)が合わない場合が生じる。
このため、従来の自動の千鳥縫いミシンでは、針振りモータ動作指示から実際に動作するまでの動作遅れ時間を予め測定し、ミシンの各回転速度毎に対応した動作指示を動作遅れ時間分前倒しして行うことで対応している。例えば、千鳥縫いミシンに設けられる回転速度測定装置によりミシンの回転速度を、アクチュエータが駆動を開始する1針手前の位置で測定し、この測定された回転速度で動作指示タイミングを決定して、この動作指示によってアクチュエータを駆動制御する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
針振り機構を駆動させるアクチュエータの制御は、ミシン針の上下動が一定速で動作している場合、つまり、ミシン針に駆動力を伝達するミシン上軸回転が一定速で回転している場合や、指示された決まったパターン駆動に基づいてミシン上軸が回転している場合(台形指示動作)等においては、1針手前の回転速度でアクチュエータの動作指示タイミングを決定することができる。
しかし、上述したアクチュエータの制御では、1針手前の回転速度を測定した後では、アクチュエータの動作タイミングを変更できず、ミシン回転速度をペダルの踏み込みにより作業者が変更できる千鳥縫いミシンの場合、1針手前の回転速度が、実際にアクチュエータが動作するときの回転速度と異なる場合がある。
つまり、上記アクチュエータの制御をペダル動作で制御する千鳥縫いミシンに適用した場合、安定してアクチュエータを動作させることができない。
【0006】
本発明は、上記事情を鑑みてなされたもので、その目的は、ペダル操作によってミシンが加減速中であってもアクチュエータの駆動開始時期をより正確に制御して針振り機構をより安定して駆動させることのできる千鳥縫いミシンを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決すべく請求項1記載の発明は、例えば、図1に示すように
前記主モータ(例えば、主軸モータ2)の駆動により回転する主軸に連動して上下動する針と、
前記主モータの回転速度を検出する速度検出手段(例えば、エンコーダ21、回転速度検出回路33等)と、
前記針の上下動の移動位置を検出する移動位置検出手段(例えば、エンコーダ21、上下検知装置22、頭部回転角検出回路34等)と、
前記主モータの回転により駆動され布を送る布送り手段と、
踏み込み操作により前記主モータの回転速度を変更自在なペダル(例えばペダル装置4)と、
アクチュエータ(例えば、アクチュエータ6)に連結され、該アクチュエータの駆動により前記針を布送り方向と交差する方向に針振りさせる針振り機構とにより前記布に千鳥縫い目を形成する千鳥ミシン1において、
前記移動位置検出手段により出力される針の移動位置毎に、前記主モータの回転速度を前記速度検出手段により検出し、検出された速度に基づいて、所定の移動位置で針振り動作が開始されるように前記アクチュエータの駆動開始を決定する制御手段(例えば制御回路32、比較判断器35等)を備えることを特徴とする。
【0008】
前記所定の移動位置とは、駆動開始が決定されたアクチュエータにより実際に針振り機構により針振りが行われ始める針の上下動の移動位置である。具体的には、5000rpmといった高速回転で駆動するミシンにおいては、針が布から抜けるときの位置とする。アクチュエータが前記所定の移動位置で前記針振り機構を介して実際に針振り動作を行うことで、針が布の上方で確実に振られることになる。
前記アクチュエータは、一般的に駆動指令を受けてから実際の駆動までに所定の動作遅れ時間(応答時間)を有し、駆動指令が入ってから所定の時間後に、実動作つまり針振り機構に動作して針振りを行う。
【0009】
請求項1記載の千鳥縫いミシンにあっては、制御手段が、前記移動位置検出手段により出力される針の移動位置毎に、前記主モータの回転速度を前記速度検出手段により検出し、検出された速度に基づいて、所定の移動位置で針振り動作が開始されるように前記アクチュエータの駆動開始を決定するので、前記所定の移動位置にてアクチュエータを駆動させることができ、安定した針振りを行わせることができる。
つまり、前記アクチュエータの駆動によって針振り機構は、ペダル操作によってミシンが加減速中であっても、上下動する針に対応した所定のタイミング、つまり、針が布の上方に位置している間に動作して安定した針振りを行うことができる。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の千鳥縫いミシンにおいて、例えば、図1に示すように、
制御手段は、前記主モータの回転速度が検出された時点で前記アクチュエータの駆動が開始されて前記検出された回転速度が前記針振り機構により針振り動作が開始されるまで維持された場合に、前記所定の移動位置において、前記針振り機構による針振りが開始可能か否かを判断する判断手段(例えば制御回路32、比較判断器35等)を備え、
該判断手段の判断結果に基づいて前記アクチュエータの駆動開始を決定することを特徴とする。
【0011】
請求項2記載の千鳥縫いミシンにあっては、前記判断手段が、前記主モータの回転速度が検出された時点で前記アクチュエータの駆動が開始されて、前記検出された回転速度が、前記針振り機構により針振り動作が開始されるまで維持された場合に、前記所定の移動位置における針振りが開始可能か否かを判断して前記アクチュエータの駆動開始を決定するので、前記所定の移動位置において針振りを開始し、安定した針振りを行うことができる。
【0012】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の千鳥縫いミシンにおいて、例えば、図1に示すように、
前記アクチュエータはモータ(例えば、パルスモータ)であることを特徴とする。
【0013】
ここでモータとは、電気的に駆動制御され、駆動することで前記針振り機構を動作させる、つまり、ミシン針を振らせるものであればどのようなモータでもよく、例えば、ステッピンモータ、サーボモータ等が挙げられ、またリニアモータであってもよい。
【0014】
請求項3記載の千鳥縫いミシンにあっては、パルスモータの動作により駆動する前記針振り機構の針振りを好適なタイミングで行うことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る千鳥縫いミシンの実施の形態例を図1〜図7に基づいて説明する。まず、基本構成について説明する。
本発明に係る千鳥縫いミシンは、布(被縫製物)を布送り方向(布に縫い目が形成される方向)に送ると共にミシン針を布送り方向と直交する針振り方向に針振りしながら縫製を行なうことで、千鳥縫いを行なうミシンである。
その構成は図示しないが従来のものと同様にベッド部及びアーム部を備えたミシンフレームと、主モータ、主モータの駆動により回転するミシン主軸、ミシン主軸の回転により上下動する針棒、該針棒の先端に設けられたミシン針、縫製物である布がセットされる送り台、主モータの駆動力が伝達されてミシン針の駆動に同期して駆動され布(被縫製物)を布送り方向(縫製方向)に送る布送り装置、ミシン針を針振り方向に振る針振り機構等を備える。
【0016】
この千鳥縫いミシンでは、従来のものと同様にミシン主軸及び針棒を介して主軸モータの駆動によりミシン針が上下動する。
このミシン針の上下動に関連して送り台の針板上に布送り装置の送り歯が出没し、それにより押さえ板に押さえられた布が送られる。なお、布送り装置は送り歯を有する構成としたが、ミシン針の上下動に関連する布送りの機能を有するものであるならば、これに限らず、ローラなどで縫製される布を送るようにしてもよい。
また、針振り機構は、アーム部に設けられ、アクチュエータの駆動によりミシン針の針落ち点を1針毎に左右に振る。これらミシン針の上下動、布送り装置、針振り機構の協働により布にジグザク状の縫い目を形成する。なお、ここでは主軸モータ及びミシン主軸が一回転すると布に1針分縫製が行われる。
【0017】
<第1の実施の形態>
図1に示すように、本発明に係る千鳥縫いミシン1は、主軸モータ(主モータ)2、主軸モータ2に直結されたエンコーダ21、上下検知装置22、主軸モータ2を駆動させる主軸駆動回路31、制御回路(制御手段)32、ペダル装置4、設定器5、回転速度検出回路33、頭部回転角検出回路34、比較判断器35、メモリー36、アクチュエータ駆動回路37、アクチュエータ6等を備える。
【0018】
主軸モータ2は、ミシンを駆動するために用いられ、ACサーボモータ、またはインダクションモータである。また、主軸モータ2の駆動力をミシン主軸に伝達する伝達手段として、図示しないが従来から用いられているプーリベルト結合駆動の他、ミシン上軸直結(例えば、カップリング結合)等の方式が用いられている。
【0019】
エンコーダ21は、主軸モータの回転速度及び回転角度を検出する周知のものであり、主モータに直結され、該主軸モータの出力軸の回転に応じてモータ1回転に対して複数のパルス信号(以下「回転角度信号」と称す)を出力する。そして、このエンコーダ21からの信号は、回転速度検出回路33、頭部回転角検出回路34を介して制御回路32及び比較判断器35にフィードバック情報として出力される。
【0020】
上下検知装置22は、主モータの出力軸が一回転する間、つまりミシン針が布に刺さって抜けるまでの間において基準位置となるミシン針の上下位置を検出するセンサである。
上下検知装置22は、ミシン主軸(図示省略)に結合し、針棒の所定の上下位置(例えば、上死点位置)にあるとき、基準となる針位置信号を制御部3の頭部回転角検出回路34に出力する。なお、本千鳥縫いミシンでは、針棒が上死点にある時のミシン主軸の回転角度を0°とした場合、回転角度が略260°のときが布から針が抜ける位置となるように構成されている。
【0021】
主軸駆動回路31は制御回路32の備えるCPUの指示に基づいて主軸モータ2を駆動させる回路である。
【0022】
制御回路32はCPU、ROM等を備え、主軸駆動回路31、ペダル装置4、設定器5、回転速度検出回路33、頭部回転角検出回路34、比較判断器35等に接続され、ミシン駆動を制御する。
詳細には、制御回路32では、CPUがペダル装置4、設定器5、回転速度検出回路33、頭部回転角検出回路34等から出力された信号に基づいて、主軸駆動回路31に主軸モータへの駆動制御指令を行うことで、主軸モータ2に流れる電流量を最適に制御して、主軸モータ2の回転速度を制御する。なお、ROMにはCPUが各処理を行うためのプログラムが格納されている。
【0023】
ペダル装置4は、縫製者が千鳥縫いミシン1を制御するために用いられるものであり、ペダルと、該ペダルの動きを電気信号に変換してCPUに出力するセンサを備える。
ペダル装置4では、縫製者の操作、縫製者のペダルの踏み込み度合いによって、ミシン回転、停止、速度指示等の各種縫製指令をCPUに出力する。縫製者がペダルを踏み込めばミシン回転速度が増加し、踏み込み量を減らせばミシン回転速度は減少する。踏み込み量が0で在る場合、ミシンは停止する。
【0024】
設定器5は操作パネルを備え、該操作パネルの操作によりミシンの動作指示の設定(例えば、縫製速度や、各種縫製パターン、縫製パターンの針数、縫製条件等の各種縫製データ等の設定)や針振り機構を駆動させるアクチュエータ6の動作指示(例えば針振りの幅)を設定し、これら設定された内容を制御回路32や比較判断器35に出力する。
【0025】
回転速度検出回路33は、エンコーダ21から出力されるパルス信号に基づいてミシンの回転速度を検出するものであり、検出した回転速度は主軸制御回路32や比較判断器35に出力される。
頭部回転角検出回路34は、エンコーダ21から入力されるパルス信号と、上下検知装置22から入力される基準となる針位置信号とに基づきミシン頭部の回転角度(ミシン針の上下動の移動位置)を検出する。頭部回転角検出回路34における頭部回転角度の検出は、エンコーダ21及び上下検知装置22から入力される針位置信号に基づいて回転角度1°刻みに行われ、その信号は制御回路32のCPUや比較判断器35に出力される。
【0026】
比較判断器35は、制御回路32のCPUにより制御され、CPUによって、設定器5から入力されるミシン回転速度の指令や針振り幅などの指示等に基づいて、頭部回転角検出回路34から頭部回転角度信号が入力される毎に、回転速度検出回路33より入力される頭部回転速度信号(ミシンの回転速度)とメモリ36から入力されるタイミングテーブル内のデータとを比較して、針振り機構による針振りの実際の動作が理想の頭部回転角度(所定の移動位置)において行われるか否かの比較判断を行い、比較判断の結果所定のタイミングでアクチュエータ駆動回路37にアクチュエータ6の駆動指令を出力する。
メモリ36は、千鳥縫いミシン1において所定のミシン頭部回転速度・頭部回転角度に対するアクチュエータ6のタイミングテーブルを格納している。
【0027】
このタイミングテーブルの一例を図2に示す。
図2に示すタイミングテーブルは、アクチュエータ6が駆動開始されてから実際に針振り機構が針振り動作するまでの動作遅れ時間に基づいて、各頭部回転角度(図2にRで示す)毎にその時点でアクチュエータ6の駆動を開始したときに所定の回転角度(ここでは布からミシン針が抜けるときの頭部回転角度、以下では理想動作開始角度という)で針振り機構が実際に動作を開始する回転速度(図2では、判断速度Xiで示す)が格納されたテーブルであり、詳細は後述するが、制御回路32は、各回転角度毎にこの判断速度とその時測定された頭部回転速度を比較することによりアクチュエータ6の駆動開始を決定している。なお、この判断速度Xiは、アクチュエータ6の駆動を開始したときのミシンの回転速度(Xi)が理想動作開始角度まで維持されているものとして求められた値である。
そして、このタイミングテーブルには、頭部回転角度に定数Iを加えていくことで、該定数Iが加えられて生成される頭部回転角度に対応したミシン回転速度(判断速度)がそれぞれ関連づけられている。
【0028】
例えば、この実施の形態の千鳥縫いミシンでは、最大回転速度が5000rpm、ミシン針が抜ける頭部回転角度(針振り機構が実際に針振り動作を開始する理想動作開始角度)は260°、針振り動作遅れ時間は3.7msecとなっており、図2のデータテーブルには、この千鳥縫いミシンの理想動作開始角度260°で実際に針振り動作が開始できる回転速度が判断速度(Xi)として格納されている。
【0029】
また、図2のデータテーブルには、例としてこの千鳥縫いミシンに対応した数値が括弧内に記載されており、このテーブルに格納されている数値は、例えば、頭部回転角度A°(149°)の時はアクチュエータ6を駆動すべきか否かを判断する頭部回転速度(以下、判断速度とも呼称する)が5000rpmであり、頭部回転角度A+1°(150°)の時の判断速度は、4950rpmであることを示しており、以後、同様に、頭部回転角度A°が理想動作開始角度260°になるまで、各頭部回転角度に対応する判断速度が格納されている。なお、頭部回転角度149°は、最大回転速度5000rpm、針振り動作遅れ時間3.7msecの本実施の形態の千鳥縫いミシンにおいて、針振り機構を理想動作開始角度260°で動作させるため、アクチュエータ6を駆動開始させるもっとも早い頭部回転角度である。
【0030】
アクチュエータ駆動回路37は比較判断器35におけるCPUの判断結果に基づいて比較判断器35から出力された指示によりアクチュエータ6を駆動させる。
アクチュエータ6は、従来で示したものと針振り機構と同様に針振り機構を駆動させるためのものであり、アクチュエータ駆動回路37を介して動作し、針振り機構を駆動させてミシン針を布送り方向と直交する方向に針振りさせる。
このアクチュエータ6は、電気的に制御されることで、針振り機構を動作させて、ミシン針を振らせるものであればどのように構成されていてもよく、サーボモータを用いても良い。またリニアモータ等を用いてもよく、ここではパルスモータを用いている。
【0031】
このように構成された千鳥縫いミシン1では、ミシン回転速度に対応したアクチュエータ6の駆動開始タイミングをミシンの回転角度毎に判断する。
次にこの千鳥縫いミシンにおいて針振り機構を駆動させるアクチュエータを駆動制御するための処理を図3を用いて説明する。
図3に示すように、ステップS1にてペダル装置4のペダルが踏み込まれることでペダル装置4から駆動信号が制御回路32のCPUに出力され、CPUは主軸駆動回路31を介して主軸モータを回転させてミシンを駆動する。
次いで、ステップS2で、このミシン駆動中、つまり上軸の回転中、上軸回転角度(以下、頭部回転角度)を測定し、測定された頭部回転角度が、メモリ36のデータテーブルの先頭に格納されている頭部回転角度A(ここでは149°)を読み出して測定された頭部回転角度がA(ここでは149°)になるまで待機する。
測定された頭部回転角度がA(例えば、149°)であればステップS3に移行する。
ステップS3では、メモリから読み出されたデータテーブルの頭部回転角度A(例えば、149°)に加えられる定数Iを「0」にセットしてステップS4に移行する。
ステップS4では、頭部回転角度A+I(ここでは149°)のときの実際の頭部回転速度Sをエンコーダ21からの信号に基づいて測定するとともに、メモリ36から頭部回転角度A+I°(ここでは149°)の時の回転速度データXo(A=149°の場合X0=5000)を読み出してステップS5に移行する。
【0032】
ステップS5では、比較判断器35において読み出した回転速度Sとメモリから読み出した回転速度Xiとの値を比較し、S≧XiであればステップS6に移行し、S<Xiであれば、つまり、測定した頭部回転速度でのアクチュエータ6の駆動開始角度が早すぎる場合はステップS7に移行する。
ステップS6では、測定した頭部角度においてアクチュエータの駆動を開始する。つまり、比較判断器35からアクチュエータ駆動回路37にアクチュエータ6の駆動開始の指示を出力して、アクチュエータ6は駆動を開始する。なお、アクチュエータ6による実際の針振り動作は、動作遅れ時間分(例えば3.7msec)遅れて始まる。
【0033】
一方、ステップS7では、エンコーダ21から頭部回転角度信号が入力されるまで待機し、エンコーダ21から信号が入力されればステップS8に移行し、I=I+1における処理を行い、ステップS9に移行する。
ステップS9では、比較判断器35にて、ミシンが最大回転速度で回転している時にアクチュエータの駆動を開始させる動作開始角度Aに定数Iが加えれられることで算出される頭部回転角度R(A+I)が理想動作開始角度n(ここでは260°)を超えた場合、詳細には、A+I>nであるか否かを判断し、A+I>nであれば、ステップS6に移行して回転速度に関わりなくアクチュエータの駆動開始制御を行い、A+I>nでなければ、つまり頭部回転角度(R)がn以下である場合、ステップS4に戻って順次処理を繰り返す。
【0034】
ステップS6でアクチュエータを駆動した後、ステップS10に移行し、ミシン駆動停止か否かを判断し、ペダル装置4においてペダルが踏み込まれている状態であれば、ステップS2に戻り処理を繰り返し、ペダル装置4から停止指令が入力されていれば、つまり、ペダルが踏まれていなければ、ミシン駆動を停止してアクチュエータの駆動制御処理も終了する。
【0035】
このように本千鳥縫いミシンにおけるアクチュエータ6の駆動制御処理では、まず各頭部回転角度、即ち針の上下動の各移動位置において、所定の頭部回転角度にて針振りが実際に開始されるようにアクチュエータ6に駆動開始を判断するための回転速度をメモリ36に格納しておく。
そして、実際のミシンの頭部回転角度において回転速度を測定して、メモリ内の対応する頭部回転角度における回転速度(判断速度)と比較する。
つまり、測定した頭部回転速度とタイミングテーブル内の回転速度(判断速度)とを比較し、その時の回転速度が、タイミングテーブル内の頭部回転角度に対応する回転速度(判断速度)より上回っているか否かを判断し、同じかまたは上回った際にその時の頭部回転角度にてアクチュエータ6に駆動指令を出力することでアクチュエータ6を駆動させる。なお、上記処理では頭部回転角度1°毎に頭部回転速度を測定しタイミングテーブル内の判断速度と比較して判断している。
【0036】
次に、上記処理における千鳥縫いミシン1のアクチュエータ6の動作タイミングを図4に示す。
図4では、縦軸の下端を針棒下死点、上端を針棒上死点、縦軸と直交する線を針板として上下動するミシン針の軌跡を表すとともに、アクチュエータ6に入力される駆動信号のタイミング、駆動信号が入力された際の針振り機構による針振りの実動作タイミング等が示されている。また、この図では、針が布に刺さる点をC、布から抜ける点をBとしている。なお、ミシン針は、針棒上死点にて針位置最高点に達し、針振り動作は、ミシン針が針板上に位置する(B点からC点までの)間に行われる。
本千鳥縫いミシン1では、図4のAで示す頭部回転角度(例えば149°)にて、回転速度測定処理を開始し、所定の回転角度(先に述べた駆動開始角度)Rにて駆動開始条件を満たし、駆動信号を有効とする。つまり、アクチュエータに駆動指令を出力する。この(R点)ときの駆動信号の出力と同時に針振りは開始されず、B点にて実動作が開始し、針刺さり点Cにて針振り動作が終了する。
つまり、ミシンの頭部回転速度が前記所定の回転角度における回転速度に対応した回転速度であるか否かをタイミングテーブル内の判断速度と比較して判定してアクチュエータ6を駆動制御している。
【0037】
よって、従来と異なり、1針まえの回転速度を測定し、その測定された1針前の回転速度に合わせたタイミングでアクチュエータを駆動制御せず、ミシンの回転角度毎(ここでは1°毎)にアクチュエータの駆動タイミングを判断しているので、ペダルの可変速指令がある場合、つまり、1針前の回転速度が、1針後の回転速度より大きくなったり、また小さいものであった場合でも、針振り動作の開始タイミングのずれが発生せず、従来より安定した針振り動作を行うことができる。なお、上記した第1の実施の形態においては、頭部回転角度毎にアクチュエータ6を駆動すべきか否かを判断するための判断速度を格納したタイミングテーブルを設け、ミシン主軸の回転角度毎にミシン速度すなわち頭部回転速度を測定し、測定された当該回転速度とタイミングテーブルに格納された前記判断速度とを比較することによりアクチュエータ6の駆動開始を判断しているが、タイミングテーブルを設けずとも、各頭部回転角度毎にその時点でアクチュエータ6の駆動を開始したときに理想動作開始角度で針振り機構が実際に駆動される速度を計算し、その時測定された頭部回転角度が計算で求められた速度以上の時にアクチュエータ6の駆動を開始するように構成しても良いことは勿論である。
【0038】
<第2の実施の形態>
図5〜図7を参照して本発明に係る千鳥縫いミシンの第2実施形態例を説明する。なお、この第2実施形態例の千鳥縫いミシンは、上述した第1実施形態例の千鳥縫いミシン1の比較判断器35に変えて、演算器38を用いたものであり、その他の構成は略同様のものである。したがって、以下では同様の構成要素には同符号をふって説明は省略する。
図5に示す千鳥縫いミシン1Aは、主軸モータ(主モータ)2、主軸モータ2に直結されたエンコーダ21、上下検知装置22、主軸モータ2を駆動させる主軸駆動回路31、制御回路(制御手段)32A、ペダル装置4、設定器5、回転速度検出回路33、頭部回転角検出回路34、メモリー36A、アクチュエータ駆動回路37、アクチュエータ6、演算器38等を備える。
【0039】
制御回路32Aは、CPU、ROM等を備え、主軸駆動回路31、ペダル装置4、設定器5、回転速度検出回路33、頭部回転角検出回路34、演算器38等に接続され、ミシンの駆動を制御する。
詳細には、制御回路32Aでは、CPUがペダル装置4、設定器5等から出力された信号に基づいて、主軸駆動回路31に主軸モータ2への駆動制御指令を行うことで、主軸モータ2に流れる電流量を最適に制御して、主軸モータ2の回転速度を制御する。
また、制御回路32Aは演算器38を制御して、実際におかれている頭部回転角度と該頭部回転角度を測定した時の回転速度と、メモリ36Aから読み出した針振り機構の動作遅れ時間、針振り機構による針振りの理想動作開始角度等のタイミングデータとで、実際のミシン駆動におけるアクチュエータ理想動作開始までの時間(T)を計算する。そしてその時間(T)と針振り機構の動作遅れ時間とを比較する処理などを行う。
なお、制御回路32Aにおける頭部回転角度の検出は、エンコーダ21及び上下検知装置22から入力される信号に基づいて頭部回転角検出回路34により回転角度1°刻みに行われている。また、ROMにはCPUが各処理を行うためのプログラムが格納されている。
【0040】
メモリ36Aには、千鳥縫いミシンの所定の最大回転速度における、該千鳥縫いミシンの備える針振り動作の理想針振り動作開始角度(B)、針振り機構による針振り動作の動作遅れ時間(応答時間:D)、ミシンが最大回転速度(例えば5000rpm)で回転している時に理想針振り動作開始角度において実際に針振り機構が動作開始するようにアクチュエータの動作遅れ時間分前倒しにした動作開始角度(A)等のデータが関連した状態で格納されている。
例えば、本千鳥縫いミシン1Aの最大回転速度を5000rpmとした場合、メモリ36Aには、頭部の理想針振り動作開始角度(例えば、針が布から抜ける頭部回転角度)として260°(B)、アクチュエータの遅れ動作時間を3.7msec(D)とした際の動作開始角度として149°(A)が格納される。
【0041】
演算器38は、制御回路32Aにより制御され、メモリ36Aから読み出される各データ・回転速度検出回路33から入力される頭部回転速度信号・頭部角度検出回路34から入力される頭部回転角度信号により、アクチュエータの駆動を開始する頭部回転角度を演算し、算出された頭部回転角度でアクチュエータ駆動回路37にアクチュエータ6の駆動指令を出力する。
上述したように、アクチュエータに駆動開始の信号を出力してから、実際に針振り機構が動作するまで遅れ時間が発生する。このため、演算器38では、各頭部回転角度において測定された頭部回転速度が、理想針振り動作開始角度まで維持された場合に、頭部回転角度が回転速度を測定した時点から理想針振り動作開始角度まで到達する時間(T)を算出し、この時間が動作遅れ時間(D)以下であるかを判断し、動作遅れ時間(D)以下であれば、アクチュエータ駆動開始信号をアクチュエータ駆動回路37に出力することで、針振り機構が実際に理想の回転角度で動作するように制御する。
【0042】
次にこのように構成された千鳥縫いミシン1Aにおけるアクチュエータの制御処理を図6を参照して説明する。
図6に示すように、ステップS21にてペダル装置4のペダルが踏み込まれることでペダル装置4から駆動信号が制御回路32に出力され、該制御回路32Aは主軸駆動回路31を介して主軸モータを回転させることでミシンを駆動する。
【0043】
次いで、ステップS22で、ミシン駆動中に、主軸モータの回転角度、つまり頭部回転角度が、メモリ36から予め設定された最大回転速度におけるアクチュエータの駆動指令角度A(この実施の形態の千鳥縫いミシンの最大回転速度を5000rpmとし、5000rpmで千鳥縫いミシンが駆動している際のアクチュエータ6の駆動開始角度は149°としている。)になるまで待機し、頭部回転角度がAであれば、ステップS23に移行する。なお、ここで149°まで待機するのは、最大回転速度5000rpmでミシンが回転していても149°でアクチュエータ6を駆動開始すれば良く、それ以前の角度ではアクチュエータ6を駆動開始する必要がないからである。
【0044】
ステップS23では、速度検出角度IにAをセットして、ステップS24に移行する。
ステップS24では、制御回路32Aは、頭部回転角度I(=A)のときのミシン回転速度S(rpm)を測定し、つまり、上下検知装置22及びエンコーダ21より出力された信号に基づいて頭部回転角度検出回路34から頭部回転角度A°が入力されるとともに、エンコーダ21及び回転速度検出回路33から入力される頭部回転角度A°の際のミシン回転速度信号を測定する。
【0045】
さらに、ステップS24では、制御回路32AのCPUにより、演算器38において、測定された回転速度Sと、メモリ36Aから読み出されたアクチュエータの理想駆動開始角度、つまり、実際に針振り機構が針振り動作を開始する頭部回転角度B(例えば260°)とを読み込んで回転速度Sが維持された場合に、頭部回転角度Aからアクチュエータ理想針振り開始角度Bになるまでの時間Tを計算式T=(60/S)×(BーI)/360にて計算してステップS25に移行する。
【0046】
ステップS25では、メモリ36Aから予め格納された針振り機構の動作遅れ時間Dを読み込み、先に算出した時間Tと比較し、T≦Dである場合、ステップS26に移行し、アクチュエータ6の駆動指令をアクチュエータ駆動回路37に出力、つまり、アクチュエータの駆動を開始して、ステップS7に移行する。
ステップS27では、ミシン駆動停止か否かを判断し、ペダル装置4においてペダルが踏み込まれている状態であれば、ステップS22に戻り処理を繰り返し、ペダル装置4から停止指令が入力されていれば、つまり、ペダルが踏まれていなければミシン駆動を停止してアクチュエータの駆動制御処理も終了する。
【0047】
一方、ステップS25において、D<Tである場合、即ち測定された頭部回転角度でアクチュエータを駆動させると、針振り機構が理想針振り開始角度より前の角度で実際の針振り動作を行ってしまうような場合、ステップS28に移行してエンコーダ21からの入力を待機し、エンコーダ21からの頭部回転角度の検出信号の入力があれば、ステップS29に移行する。
ステップS29では、エンコーダ21から入力された信号に基づいて、I=I+1の処理を行い、ステップS24に戻り、I=I+1の時の回転速度を測定して、以下の処理を繰り返す。
【0048】
図7に上述した本千鳥縫いミシン1Aでのアクチュエータの駆動制御処理におけるタイミングを示す。
図7では、縦軸の下端を針棒下死点、上端を針棒上死点、縦軸と直交する線を針板として上下動するミシン針の軌跡を表すとともに、アクチュエータに入力される駆動信号のタイミング、駆動信号が入力された際のアクチュエータの実動作タイミング等を示している。また、この図において、針が布に刺さる点をC、布から抜ける点をBとしている。なお、ミシン針は針棒上死点にて針位置最高点に達し、針振り動作は、ミシン針が針板上に位置する(B点からC点までの)間に行われる。
上記処理においては、図7に示す頭部回転角度Aの地点(例えば149°)にて、回転速度測定処理を開始する。そして、この測定した回転速度と、回転速度を検出した時の速度検出角度Iから理想動作開始角度Bまでの角度(B−I)とから、理想動作開始角度B(例えば260°)までの回転時間Tを計算し、アクチュエータ動作遅れ時間Dと同じか、またはアクチュエータ動作遅れ時間Dより小さくなった場合に、駆動開始条件となり、アクチュエータ駆動回路37を介してアクチュエータ6に駆動信号を出力する。
【0049】
針振り機構は、駆動信号が入力された時点での頭部回転角度では針振りせず、動作遅れ時間分後の頭部回転角度、つまり理想動作開始角度Bで実動作を開始し、針振り終了はミシン針が布に刺さるC点にて終了する。
つまり、ミシンの頭部回転角度が当該回転角度における回転速度に対応した駆動開始角度であるか否か各種データの基づいて算出して判定しアクチュエータを駆動制御している。
【0050】
よって、従来と異なり、1針まえの回転速度を測定し、その測定された1針前の回転速度に合わせたタイミングでアクチュエータを駆動制御せず、ミシンの回転角度毎(ここでは1°毎)にアクチュエータの駆動タイミングを判断しているので、ペダルの可変速指令がある場合、つまり、1針前の回転速度が、1針後の回転速度より大きくなったり、また小さいものであった場合でも、針振り動作の開始タイミングのずれが発生せず、従来より安定して針振り動作を行うことができる。
また、上記第2の実施の形態においては、各頭部回転角度毎にその時の頭部回転速度を測定し、その速度が理想動作開始角度まで維持された場合に、頭部回転角度が理想動作開始角度まで到達する時間Tを計算して求めているが、逐一計算で求めなくても予め頭部回転角度毎に計算した時間(T)をテーブル化してメモリ36Aに格納しておき、制御回路32Aが前記テーブルに格納された時間(T)に基づいてアクチュエータ6の駆動を開始するように構成してもよいことは勿論である。
【0051】
なお、本発明では、針振り機構を駆動させるアクチュエータとしてステッピングモータを用いて電気的制御を行う構成としたが、これに限らず、サーボモータやリニアモータなどを用いても良い。その他、実施の形態で具体的に示した細部構造および方法は、発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、上記した第1及び第2の実施の形態においては、千鳥縫いミシンの最大回転速度、動作遅れ時間、理想動作開始角度などは固定値として扱っているが、これらの値はそれぞれ設定器5により設定可能としてもよい。
【0052】
【発明の効果】
以上のように、請求項1及び2記載の発明に係る千鳥縫いミシンによれば、ペダルによりミシンの回転速度を加減速しているときでも針振り機構を安定して駆動させて好適に針振り動作を行うことができる。
請求項3記載の発明に係る千鳥縫いミシンによれば、請求項1または2記載の発明と同様の効果を得ることができるとともに、パルスモータの動作により駆動する前記針振り機構の針振りタイミングを好適なタイミングで行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した一例としての千鳥縫いミシンの要部構成を示す図である。
【図2】図1においてメモリに格納されるデータテーブルの一例を示す図である。
【図3】本発明に係る千鳥縫いミシンにおいてアクチュエータの駆動制御の処理を示すフローチャートである。
【図4】図3においてアクチュエータを駆動させるタイミングを示すタイミングチャートである。
【図5】本発明を適用した千鳥縫いミシンの第2実施の形態の要部構成を示す図である。
【図6】図5に示す千鳥縫いミシンにおいてアクチュエータの駆動制御の処理を示すフローチャートである。
【図7】図6においてアクチュエータを駆動させるタイミングを示すタイミングチャートである。
【図8】針振り機構の概略構成を示す図である。
【符号の説明】
1、1A 千鳥縫いミシン
2 主軸モータ(主モータ)
4 ペダル装置
6 アクチュエータ
21 エンコーダ(速度検出手段:移動位置検出手段)
22 上下検知装置(移動位置検出手段)
32 制御回路(制御手段:判断手段)
33 回転速度検出回路(速度検出手段)
34 頭部回転角検出回路(移動位置検出手段)
35 比較判断器(制御手段:判断手段)
38 演算器(制御手段:判断手段)
Claims (3)
- 主モータの駆動により回転する主軸に連動して上下動する針と、
前記主モータの回転速度を検出する速度検出手段と、
前記針の上下動の移動位置を検出する移動位置検出手段と、
前記主モータの回転により駆動され布を送る布送り手段と、
踏み込み操作により前記主モータの回転速度を変更自在なペダルと、
アクチュエータに連結され、該アクチュエータの駆動により前記針を布送り方向と交差する方向に針振りさせる針振り機構とにより前記布に千鳥縫い目を形成する千鳥縫いミシンにおいて、
前記移動位置検出手段により出力される針の移動位置毎に、前記主モータの回転速度を前記速度検出手段により検出し、検出された速度に基づいて、所定の移動位置で針振り動作が開始されるように前記アクチュエータの駆動開始を決定する制御手段を備えることを特徴とする千鳥縫いミシン。 - 制御手段は、前記主モータの回転速度が検出された時点で前記アクチュエータの駆動が開始されて前記検出された回転速度が前記針振り機構により針振り動作が開始されるまで維持された場合に、前記所定の移動位置にて、前記針振り機構による針振りが開始可能か否かを判断する判断手段を備え、
該判断手段の判断結果に基づいて前記アクチュエータの駆動開始を決定することを特徴とする請求項1記載の千鳥縫いミシン。 - 前記アクチュエータはモータであることを特徴とする請求項1または2記載の千鳥縫いミシン。
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