JP4499781B2 - 電磁界強度算出方法、電磁界強度算出装置、制御プログラム - Google Patents

電磁界強度算出方法、電磁界強度算出装置、制御プログラム Download PDF

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Description

本発明は、電磁界強度算出方法、電磁界強度算出装置、制御プログラムに関し、特に、モーメント法に基づいて、電子機器や回路基板等の電気回路装置から放射する電磁界強度を算出する電磁波解析技術等に適用して有効な技術に関する。
たとえば、電子機器から放射される電磁波をシミュレーションして解析する方法として、特許文献1、特許文献2および特許文献3等に開示されているようなモーメント法を用いることが知られている。このモーメント法では、電子機器を構成する導体をパッチと呼ばれる面状の要素に分割し、隣接する要素間を流れる電流を計算し、この電流に基づいて発生する電界や磁界の分布を算出するものである。なお、このモーメント法は、境界要素法(Boundary Element Method)とも称される。
このモーメント法に基づいて電子機器等から放射される電界や磁界の強度を算出する電磁界強度算出装置においては、解析対象の電子機器の持つプリント基板の電源層およびグランド層等の平面導体パターンを的確に分割してモデル化することが、高精度かつ高速なシミュレーションを実現する上で重要である。
また、電磁波解析用のモデル作成において、プリント基板上の回路素子の配置/配線データは、プリント基板設計用の設計支援装置(CAD:Computer Aided Design)からのCADデータの取り込みによって比較的容易に作成することができる。しかし、電源層やグランド層の平面導体パターンのパターン形状データはCADから取り込んだ後、モーメント法に適したメッシュモデルに分割する必要があり、このメッシュモデルを正確に、かつ素早く作成する方法が要求されている。
従来では、特許文献2に開示されているように、基板設計工程のCADデータから得られる電源層やグランド層等の平面導体パターンの形状を四角形および三角形が混在したメッシュモデルに分割していた。
また、多層配線構造のように、平面導体パターンが複数層ある場合には、各層毎に平面導体パターンを一つ一つ選択し、その都度、分割数を入力しながら各層毎にメッシュ分割する必要があった。
上述の従来技術では、CADデータから得られる電源層やグランド層の平面導体パターンの形状を自動的にメッシュ分割する機能はあったものの、平面導体パターンをそのままメッシュ分割しているため、得られるメッシュパターン内に四角形や三角形が混在した状態となり、モーメント法には適さない技術であった。
すなわち、図1Aに示される三角形のメッシュパターンでは、各頂点から対辺方向に流れる電流が計算される。また、図1Bに示される四角形のメッシュパターンでは、対辺方向に流れる電流が計算される。
このため、たとえば、図1Cのように複数の三角形からなるメッシュパターンや、三角形と四角形が混在するメッシュパターンでは、電流の流れが不均一になり、伝播遅延が発生する結果、解析精度が低下する原因となる。
これに対して、図1Dのように、四角形の組み合わせからなるメッシュパターンの場合には、電流がスムースに流れるため、伝播遅延等が発生せず、高い解析精度が期待できる。
このため、上述のように、平面導体パターンを単にメッシュ分割する従来技術では、解析精度を高くすべく、メッシュパターンを四角形のみで構成するためには、事前に、上流のCAD側で、平面導体パターンの形状を簡略化する必要がある。しかし、この場合には、CAD工程において、CADデータとは別に、電磁波解析用のCADデータを別に作成し直す必要があり、設計工程全体の工数が増大する、という別の技術的課題を生じる。
また、電源層やグランド層が複数階層からなる場合には、上述のように各層毎にメッシュデータの生成が行われるため、図2に示されるように、各層間でメッシュデータの境界に不整合が発生する懸念がある。
多層構造のプリント基板等の電磁波解析では、各層間の電磁気的な相互作用も考慮してシミュレーションを行うため、このような各層間のメッシュデータの境界の不整合は、解析精度の低下の一因となる。
特開平5−95931号公報 特開平9−5375号公報 特開2003−216681号公報
本発明の目的は、設計支援工程でのCADデータをそのまま用いて、モーメント法による電磁界強度のシミュレーション解析に供されるメッシュデータを的確に効率良く生成することが可能な技術を提供することにある。
本発明の他の目的は、電磁界強度のシミュレーション解析工程を含む、電子機器等の開発工程の所要期間を短縮することが可能な技術を提供することにある。
本発明の他の目的は、モーメント法による電磁界強度のシミュレーション解析に供されるメッシュデータに含まれるメッシュパターン数の削減による解析速度の高速化と、メッシュパターンの微細化による解析精度の向上とを両立させることが可能な技術を提供することにある。
本発明の第1の観点は、対象物の設計データから導体パターンのパターン形状データを抽出する第1工程と、
前記パターン形状データを四角形の複数のメッシュパターンに分割する第2工程と、
前記パターン形状データの輪郭を含む前記メッシュパターンを補正する第3工程と、
前記メッシュパターンを用いて前記対象物から放射される電磁界強度を算出する第4工程と、
を含む電磁界強度算出方法を提供する。
本発明の第2の観点は、第1の観点に記載の電磁界強度算出方法において、
前記第3工程では、前記パターン形状データの輪郭を含む前記メッシュパターンにおいて、当該メッシュパターン内で前記導体パターンが占めるパターン面積Scと空白面積Sbとの比Sr(=Sb/Sc)の大小に基づいて、前記メッシュパターン内の全域を前記導体パターンで埋めるか、または、すべて空白とすることで、前記メッシュパターンの補正を行う電磁界強度算出方法を提供する。
本発明の第3の観点は、第1の観点に記載の電磁界強度算出方法において、
隣り合う複数の前記パターン形状データに属する前記導体パターンの動作電位が異なる場合、
前記第3工程では、複数の前記パターン形状データの各々から得られる前記メッシュパターンが短絡しないことを条件に、前記輪郭を含む前記メッシュパターンの内部を全て空白とするか、または前記メッシュパターンの内部を全て前記導体パターンで埋める電磁界強度算出方法を提供する。
本発明の第4の観点は、第1の観点に記載の電磁界強度算出方法において、
前記第3工程では、さらに、穴状または島状に孤立した前記パターン形状データを削除する処理を行う電磁界強度算出方法を提供する。
本発明の第5の観点は、第1の観点に記載の電磁界強度算出方法において、
前記対象物を構成する前記導体パターンが複数の階層をなしている場合、前記第2工程では、個々の前記階層毎の前記パターン形状データから得られる前記メッシュパターンの境界が、複数の前記階層間で整合するように、前記パターン形状データを前記メッシュパターンに分割する電磁界強度算出方法を提供する。
本発明の第6の観点は、第1の観点に記載の電磁界強度算出方法において、
前記第3工程では、前記第2工程において得られた複数の第1のメッシュパターンを、当該第1のメッシュパターンの配列状態の輪郭を損なわない範囲で、少数のより大きなサイズの第2のメッシュパターンに集約し、前記第1のメッシュパターンに隣接する前記第2のメッシュパターンは、前記第1のメッシュパターンの各辺を延長した分割線にて分割する電磁界強度算出方法を提供する。
本発明の第7の観点は、対象物を構成する導体パターンに流れる電流を境界要素法により算出し、算出された前記電流に基づいて前記対象物が放射する電磁界強度を計算して表示する電磁界強度算出装置であって、
前記対象物の設計データから前記導体パターンのパターン形状データを抽出する第1手段と、
前記パターン形状データを四角形の複数のメッシュパターンに分割する第2手段と、
前記パターン形状データの輪郭を含む前記メッシュパターンを補正する第3手段と、
前記メッシュパターンを用いて前記対象物から放射される電磁界強度を算出する第4手段と、
を含む電磁界強度算出装置を提供する。
本発明の第8の観点は、第7の観点に記載の電磁界強度算出装置において、
前記第3手段は、前記パターン形状データの輪郭を含む前記メッシュパターンにおいて、当該メッシュパターン内で前記導体パターンが占めるパターン面積Scと空白面積Sbとの比Sr(=Sb/Sc)の大小に基づいて、前記メッシュパターン内の全域を前記導体パターンで埋めるか、または、すべて空白とすることで、前記メッシュパターンの補正を行う機能を備えた電磁界強度算出装置を提供する。
本発明の第9の観点は、第7の観点に記載の電磁界強度算出装置において、
前記第3手段は、隣り合う複数の前記パターン形状データに属する前記導体パターンの動作電位が異なる場合、複数の前記パターン形状データの各々から得られる前記メッシュパターンが短絡しないことを条件に、前記輪郭を含む前記メッシュパターンの内部を全て空白とするか、または前記メッシュパターンの内部を全て前記導体パターンで埋めることで前記補正を行う機能を備えた電磁界強度算出装置を提供する。
本発明の第10の観点は、第7の観点に記載の電磁界強度算出装置において、
前記第3手段は、さらに、穴状または島状に孤立した前記パターン形状データを削除する機能を備えた電磁界強度算出装置を提供する。
本発明の第11の観点は、第7の観点に記載の電磁界強度算出装置において、
第2手段は、前記対象物を構成する前記導体パターンが複数の階層をなしている場合、前記個々の前記階層毎の前記パターン形状データから得られる前記メッシュパターンの境界が、複数の前記階層間で整合するように、前記パターン形状データを前記メッシュパターンに分割する機能を備えた電磁界強度算出装置を提供する。
本発明の第12の観点は、第7の観点に記載の電磁界強度算出装置において、
前記第3手段は、前記第2手段において得られた複数の第1のメッシュパターンを、当該第1のメッシュパターンの配列状態の輪郭を損なわない範囲で、少数のより大きなサイズの第2のメッシュパターンに集約し、前記第1のメッシュパターンに隣接する前記第2のメッシュパターンは、前記第1のメッシュパターンの各辺を延長した分割線にて分割する機能を備えた電磁界強度算出装置を提供する。
本発明の第13の観点は、コンピュータを電磁界強度算出装置として機能させる制御プログラムであって、
前記コンピュータに、
対象物の設計データから導体パターンのパターン形状データを抽出する第1工程と、
前記パターン形状データを四角形の複数のメッシュパターンに分割する第2工程と、
前記パターン形状データの輪郭を含む前記メッシュパターンを補正する第3工程と、
前記メッシュパターンを用いて前記対象物から放射される電磁界強度を算出する第4工程と、
を実行させる制御プログラムを提供する。
本発明の第14の観点は、第13の観点に記載の制御プログラムにおいて、
前記第3工程では、前記パターン形状データの輪郭を含む前記メッシュパターンにおいて、当該メッシュパターン内で前記導体パターンが占めるパターン面積Scと空白面積Sbとの比Sr(=Sb/Sc)の大小に基づいて、前記メッシュパターン内の全域を前記導体パターンで埋めるか、または、すべて空白とすることで、前記メッシュパターンの補正を行う制御プログラムを提供する。
本発明の第15の観点は、第13の観点に記載の制御プログラムにおいて、
隣り合う複数の前記パターン形状データに属する前記導体パターンの動作電位が異なる場合、
前記第3工程では、複数の前記パターン形状データの各々から得られる前記メッシュパターンが短絡しないことを条件に、前記輪郭を含む前記メッシュパターンの内部を全て空白とするか、または前記メッシュパターンの内部を全て前記導体パターンで埋めることで前記補正を行う制御プログラムを提供する。
本発明の第16の観点は、第13の観点に記載の制御プログラムにおいて、
前記第3工程では、さらに、穴状または島状に孤立した前記パターン形状データを削除する処理を行う制御プログラムを提供する。
本発明の第17の観点は、第13の観点に記載の制御プログラムにおいて、
前記対象物を構成する前記導体パターンが複数の階層をなしている場合、前記第2工程では、個々の前記階層毎の前記パターン形状データから得られる前記メッシュパターンの境界が、複数の前記階層間で整合するように、前記パターン形状データを前記メッシュパターンに分割する制御プログラムを提供する。
本発明の第18の観点は、第13の観点に記載の制御プログラムにおいて、
前記第3工程では、前記第2工程において得られた複数の第1のメッシュパターンを、当該第1のメッシュパターンの配列状態の輪郭を損なわない範囲で、少数のより大きなサイズの第2のメッシュパターンに集約し、前記第1のメッシュパターンに隣接する前記第2のメッシュパターンは、前記第1のメッシュパターンの各辺を延長した分割線にて分割する制御プログラムを提供する。
モーメント法による電磁界強度解析のシミュレーションにおける三角形のメッシュパターンでの電流の方向を示す概念図である。 モーメント法による電磁界強度解析のシミュレーションにおける四角形のメッシュパターンでの電流の方向を示す概念図である。 モーメント法による電磁界強度解析のシミュレーションにおける複数の三角形のメッシュパターンにおける電流の方向を示す概念図である。 モーメント法による電磁界強度解析のシミュレーションにおける複数の四角形のメッシュパターンにおける電流の方向を示す概念図である。 本発明の参考技術である電磁界強度解析技術における多層配線構造でのメッシュパターンの設定方法を示す概念図である。 本発明の一実施の形態である電磁界強度算出方法を実施する電磁界強度算出装置の構成の一例を示す概念図である。 本発明の一実施の形態である電磁界強度算出装置を実現する情報処理システムの構成の一例を示すブロック図である。 本発明の一実施の形態である電磁界強度算出方法および装置を用いた場合の電子機器の製造工程の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施の形態である電磁界強度算出方法および装置の作用の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施の形態である電磁界強度算出方法および装置における孤立パターンの除去処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施の形態である電磁界強度算出方法および装置におけるメッシュパターンの簡略化処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施の形態である電磁界強度算出方法および装置におけるCADデータの平面導体パターンとメッシュデータとの関係を示す概念図である。 本発明の一実施の形態である電磁界強度算出方法および装置における多層配線構造での層間のメッシュデータの位置合わせ方法を示す概念図である。 本発明の一実施の形態である電磁界強度算出方法および装置における孤立パターンの削除処理を示す概念図である。 本発明の一実施の形態である電磁界強度算出方法および装置における孤立パターンの削除処理を示す概念図である。 本発明の一実施の形態である電磁界強度算出方法および装置における部分欠落メッシュの補正方法の一例を示す概念図である。 本発明の一実施の形態である電磁界強度算出方法および装置における部分欠落メッシュの補正方法の一例を示す概念図である。 本発明の一実施の形態である電磁界強度算出方法および装置において、導体パターン間の短絡を考慮しない輪郭補正にて得られたメッシュデータを示す概念図である。 本発明の一実施の形態である電磁界強度算出方法および装置において、導体パターン間の短絡を考慮した輪郭補正にて得られたメッシュデータを示す概念図である。 本発明の一実施の形態である電磁界強度算出方法および装置において、図15のメッシュデータに、簡略化処理を施した結果を示す概念図である。 本発明の一実施の形態である電磁界強度算出方法および装置において、図16のメッシュデータに、部分的に分割線を付加した場合の処理結果を示す概念図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図3は、本発明の一実施の形態である電磁界強度算出方法を実施する電磁界強度算出装置の構成の一例を示す概念図であり、図4は、本実施の形態の電磁界強度算出装置を実現する情報処理システムの構成の一例を示すブロック図である。
また、図5は、本実施の形態の電磁界強度算出方法および装置を用いた場合のプリント基板等の電子機器の製造工程の一例を示すフローチャートである。図6、図7および図8は、本実施の形態の電磁界強度算出方法および装置の作用の一例を示すフローチャートである。
本実施の形態の情報処理システム10は、MPU(Micro ProcessorUnit)11、主記憶12、ディスプレイ13、情報入力部14、外部記憶装置15、およびこれらを接続するバス16を含んでいる。
MPU11は主記憶12に格納されたオペレーティングシステム20等のプログラムを実行することで、情報処理システム10の全体を制御する。
主記憶12は、MPU11が実行するプログラムやデータを記憶する。本実施の形態の場合、主記憶12には、オペレーティングシステム20、CADプログラム21、メッシュデータ作成プログラム22および電磁界強度解析プログラム23、が格納されている。
CADプログラム21は、情報処理システム10を、電子機器やプリント基板等の電気回路装置の設計を支援するCAD装置として機能させるプログラムである。このCADプログラム21から出力される回路パターン等の設計データは、CADデータファイル31に格納される。
電磁界強度解析プログラム23は、情報処理システム10を、CADプログラム21で設計されたプリント基板等における電磁界強度解析処理を行う電磁界強度解析装置として機能させるプログラムである。
なお、この電磁界強度解析プログラム23が行うモーメント法による電磁界強度算出技術としては、本発明の出願人によって特開平9−5375号公報に開示された「電磁界強度算出装置」の技術を用いることができる。
メッシュデータ作成プログラム22は、CADデータファイル31から、電磁界強度解析プログラム23に供される後述のメッシュデータ40を生成するプログラムである。
ディスプレイ13は、主記憶12に格納された各種プログラムの実行結果等の情報を可視化して表示する。
情報入力部14は、キーボードやマウス等で構成され、ユーザによる情報入力に用いられる。
外部記憶装置15は、主記憶12にロードされる情報を不揮発に記憶する。本実施の形態の場合、この外部記憶装置15には、CADデータファイル31、メッシュデータファイル32、電界・磁界ファイル33、電流ファイル34、およびオプション情報35が格納される。
CADデータファイル31は、CADプログラム21が生成したプリント基板の回路や構造等の設計データが格納されたファイルである。この設計データには、多層配線構造のプリント基板における各層の導体パターンの形状情報が含まれている。本実施の形態の場合には、この設計データには、後述の平面導体パターン51、平面導体パターン52、平面導体パターン55等のデータが含まれている。
メッシュデータファイル32には、メッシュデータ作成プログラム22が、CADデータファイル31の情報から生成するメッシュデータ40が格納されている。
電界・磁界ファイル33には、電磁界強度解析プログラム23から出力される電磁界強度の算出結果が記録される。
電流ファイル34には、電磁界強度解析プログラム23の実行中に適宜出力される、解析部位を流れる電流値が出力される。
CADデータファイル31、メッシュデータファイル32、電界・磁界ファイル33、および電流ファイル34が格納する情報は、適宜、ディスプレイ13に表示させることができる。
オプション情報35は、ユーザから指定される情報であり、メッシュデータ作成プログラム22の動作を制御するための制御情報として用いられる。この制御情報としては、たとえば、周波数f、格子サイズS、補正判定閾値St、削除判定閾値Dt、最大格子サイズSmax、等がある。
周波数fは、電磁界強度算出のシミュレーション時に、電磁波の放射源となるクロック素子などの高周波電流の周波数である。格子サイズSは、この周波数fの電磁波の波長に基づいて設定される。
格子サイズSは、後述の格子サイズS1〜格子サイズS3等である。通常、周波数fが高い程、格子サイズSの設定値は小さくなる。
補正判定閾値Stは、後述の空白補正メッシュパターン42、埋め込み補正メッシュパターン43を生成する処理に用いられる。
削除判定閾値Dtは、後述のビアホール53、ランド54等の孤立パターンの削除処理、埋め込み処理等の実行の可否を判定するために用いられる。
最大格子サイズSmaxは、後述のメッシュ集約処理で許容される集約後の簡略化メッシュパターン41Lの格子サイズSの最大許容値を示す。
本実施の形態の場合、図3に例示されるように、メッシュデータ作成プログラム22は、たとえば、電源/グランドデータ読み込み部22a、同一層内平面導体パターン22b、層間メッシュ整合処理部22c、微小形状削除処理部22d、隣接部格子削除処理部22e、矩形形状補完処理部22f、メッシュ簡略化分割処理部22g、オーバーラップメッシュ分割処理部22h、メッシュデータ書き込み部22iおよびメモリ部22jの各モジュールで構成されている。メモリ部22jは、他の各モジュールが共通に使用する作業記憶エリアである。
電源/グランドデータ読み込み部22aは、メッシュデータ作成プログラム22の実行時に、CADデータファイル31から、図9に例示されるような平面導体パターン51および平面導体パターン52等のCADデータを読み込む動作を行う。
同一層内平面導体パターン22bは、多層構造のプリント基板の各層のCADデータから、同一層内に属する平面導体パターン(本実施の形態の場合、図9の平面導体パターン51および平面導体パターン52)を収集する処理を行う。
層間メッシュ整合処理部22cは、多層構造の各層について生成される複数のメッシュデータ40の間におけるメッシュ境界(すなわち、各層におけるメッシュデータ40の原点)を整合させる処理を行う。
たとえば、図10に例示されるように、グランド層50aおよび電源層50bが積層されている場合、下側のグランド層50aに属する平面導体パターン55について生成されるメッシュデータ40と、上側の電源層50bに属する平面導体パターン51および平面導体パターン52について生成されるメッシュデータ40の各々の格子原点G1および格子原点G2を、積層方向から見て一致するように設定する。これにより、メッシュデータ40のサイズを上下の各層で同一に設定した場合、個々の層におけるメッシュデータ40の境界は整合した状態となる。
微小形状削除処理部22dは、削除判定閾値Dtに基づいて、ビアホール53、ランド54等の孤立パターンのサイズを判定して、削除を行う。
すなわち、図11のように、平面導体パターン51等の内部に孤立したビアホール53が存在する場合、ビアホール53のサイズが、ユーザ指定した削除判定閾値Dtよりも大きい場合に削除する(すなわち、ビアホール53内に導体を埋め込んで消失させる)処理を行う。
また、図12に例示されるランド54等の孤立パターンの場合には、当該ランド54のサイズの大小を削除判定閾値Dtを基準として判別し、削除判定閾値Dt以下のサイズのランド54は削除する処理を行う。
隣接部格子削除処理部22eは、図9に例示されるように、同一層内の複数の平面導体パターン51および平面導体パターン52の輪郭領域に位置し、導体パターンの一部を含むメッシュパターン41(以下、このようなメッシュパターン41を部分欠落メッシュ41Pと記す)を削除(空白化)する処理を行う。
すなわち、図13Aに例示されるように、部分欠落メッシュ41P内に占める導体パターン領域41aの面積(パターン面積Sc)と、空白領域41bの面積(空白面積Sb)の比Sr(=Sb/Sc)を算出し、この値がユーザから指定された補正判定閾値Stよりも小さい(Sr<St)場合には、部分欠落メッシュ41Pを、全て空白化した空白補正メッシュパターン42に置換する処理を行う。
一方、矩形形状補完処理部22fは、部分欠落メッシュ41Pを平面導体パターンで埋める形状補完処理を行う。すなわち、図13Bに例示されるように、部分欠落メッシュ41P内に占める導体パターン領域41aの面積(パターン面積Sc)と、空白領域41bの面積(空白面積Sb)の比Sr(=Sb/Sc)を算出し、この値がユーザから指定された補正判定閾値Stよりも大きい場合(Sr≧St)には、部分欠落メッシュ41Pを、全て導体パターン補完した埋め込み補正メッシュパターン43に置換する処理を行う。
この隣接部格子削除処理部22eおよび矩形形状補完処理部22fの処理により、図9に例示される平面導体パターン51および平面導体パターン52に関して設定されるメッシュデータ40を構成するメッシュパターン41の状態は、図14あるいは図15に例示されるように変化する。
すなわち、図14は、図9に例示される平面導体パターン51および平面導体パターン52の動作時の電位が同一の場合で、両者を短絡させてもよい場合の処理結果である。一方、図15は、平面導体パターン51および平面導体パターン52の動作時の電位が異なる場合で、補正判定閾値Stによる判定の他に、両者が短絡しない、という条件をさらに付加して、空白補正メッシュパターン42または埋め込み補正メッシュパターン43の補完を行った場合の処理結果である。
メッシュ簡略化分割処理部22gは、図14または図15のように、平面導体パターン51および平面導体パターン52に対して輪郭部のメッシュパターン41の補正処理を行った後において、当該メッシュパターン41の配列状態の輪郭形状を損なわない範囲で、複数のメッシュパターン41をまとめて、よりサイズの大きな簡略化メッシュパターン41Lに置換する処理を行う。
したがって、この集約処理後は、サイズの大きな簡略化メッシュパターン41Lの配列領域の周囲の一部または全部が、サイズの小さなメッシュパターン41や埋め込み補正メッシュパターン43によって取り囲まれた状態となる。
この置換後の処理結果が図16に例示されている。なお、この図16は、図15の状態のメッシュパターン41および埋め込み補正メッシュパターン43(格子サイズS1)から簡略化メッシュパターン41L(格子サイズS2)に置換した場合である。
オーバーラップメッシュ分割処理部22hは、上述のメッシュ簡略化分割処理部22gの処理によって、メッシュデータ40の内部において、サイズの異なるメッシュパターン41と簡略化メッシュパターン41Lが混在する場合に、小サイズのメッシュパターン41に隣接する大サイズの簡略化メッシュパターン41Lに対して、メッシュパターン41の各辺の長さに対応した分割線を設定する処理を行うものである。
電磁界強度算出のシミュレーションでは、隣接するメッシュパターン間で辺を跨いで流れる電流を算出するので、隣接するメッシュパターンの辺の長さが一致する必要がある。両者の辺長が一致しないと精度が低下する。このため、上述の分割線を設定する処理を行う。
すなわち、オーバーラップメッシュ分割処理部22hは、図17に例示されるように、小サイズのメッシュパターン41に隣接する大サイズの簡略化メッシュパターン41Lに対して、メッシュパターン41の各辺の長さに対応した分割線61を設定するためのオーバーラップパターン60を重畳させる処理を行う。この分割線61は、サイズの異なるメッシュパターン41と簡略化メッシュパターン41Lの間のシミュレーションにのみ用いられ、簡略化メッシュパターン41L同士のシミュレーションでは無視され、実際の簡略化メッシュパターン41Lの辺長を用いた電流の計算が行われる。
メッシュデータ書き込み部22iは、上述のような処理によって最終的に得られたメッシュデータ40を、メッシュデータファイル32に出力する処理を行う。
以下、本実施の形態の作用について、図5〜図8のフローチャート等を参照して説明する。
まず、プリント基板等の電子機器の製造工程を概観すると、図5のフローチャートのようになる。
すなわち、CADプログラム21を実行して、プリント基板の設計支援を行い、設計データをCADデータファイル31に出力する(ステップ101)。
次に、メッシュデータ作成プログラム22の実行結果として得られるメッシュデータ40をメッシュデータファイル32に出力する(ステップ200)。
その後、メッシュデータファイル32の情報を入力として、電磁界強度解析プログラム23を実行して、プリント基板を構成する平面導体パターン51、平面導体パターン52等を発生源とする電界や磁界の強度分布を解析する電磁界強度解析を行う(ステップ102)。
このステップ102の結果に基づいて、必要に応じて、たとえば、電磁波障害(EMI)対策等を実施する(ステップ103)。
その後、プリント基板の製造を行う(ステップ104)。
上述のステップ200の処理を、図6のフローチャートを参照して詳細に説明する。
メッシュデータ作成プログラム22を起動し、まず、情報入力部14等を用いて各種の閾値等のオプション情報35の設定を行う(ステップ201)。オプション情報35の入力は、ファイルを用いても良い。
その後、層間メッシュ整合処理部22cが、図10に例示されるように、多層構造の複数の導体層毎に設定される複数のメッシュデータ40の間で格子原点G1および格子原点G2を共通化する処理を行う(ステップ202)。これにより、たとえば多層配線構造の各層に設定されるメッシュデータ40の間でメッシュパターン41の境界を整合させることができる。
次に、電源/グランドデータ読み込み部22aが、一つの導体層を選択して、当該導体層に属する平面導体パターン51および平面導体パターン52のデータをCADデータファイル31からメモリ部22jに読み出す。読み出したデータは、図9のように、ディスプレイ13に表示される(ステップ203)。
そして、まず、微小形状削除処理部22dが、図11および図12に例示されるような、孤立パターン削除処理を行う(ステップ300)。
このステップ300の詳細が、図7のフローチャートに示されている。まず、平面導体パターン51、平面導体パターン52から一つのビアホール53、ランド54等の孤立パターンを選択し(ステップ301)、そのサイズが削除判定閾値Dtよりも大きいか否かを判別する(ステップ302)。
そして、削除判定閾値Dtよりも小さい場合には、当該孤立パターンの削除また埋め込みによる消失処理を行う(ステップ303)。ステップ302でサイズが削除判定閾値Dtよりも大きいと判定された場合には、ステップ303はスキップされる。
この処理を、全ての孤立パターンについて反復する(ステップ304)。
図6のフローチャートに戻って、ステップ300の次には、格子原点G2に基づいて、平面導体パターン51、平面導体パターン52を多数のメッシュパターン41からなるメッシュデータ40に分割する(ステップ204)。
次に、隣接部格子削除処理部22e、矩形形状補完処理部22fを起動し、部分欠落メッシュ41Pを探索し(ステップ205)、その空白面積Sbとパターン面積Scとの比Srを計算する(ステップ206)。
そして、比Srが補正判定閾値Stよりも大きい場合には(ステップ207)、部分欠落メッシュ41Pを空白補正メッシュパターン42で置換する(ステップ213)。
一方、ステップ207で、比Srが補正判定閾値Stよりも小さい場合には、さらに、隣接する平面導体パターン51と平面導体パターン52との間で、異なる電位間での短絡発生の有無を判定し(ステップ208)、異なる電位間で短絡が発生する場合は、当該短絡を回避するために、ステップ213に分岐して空白補正メッシュパターン42に置換する。
ステップ208で異なる電位間での短絡がないと判定された場合には、部分欠落メッシュ41Pを埋め込み補正メッシュパターン43に置換する(ステップ209)。
そして、このステップ203〜ステップ209およびステップ213の処理を、同一層内での全ての部分欠落メッシュ41Pについて行う(ステップ210)。
その後、必要に応じて、メッシュ簡略化処理(ステップ400)を実行した後、図14、図15に例示されるような処理結果をメッシュデータ40として、メッシュデータファイル32に出力する(ステップ211)。
このような各層毎の処理を、全ての階層の平面導体パターンについて行う(ステップ212)。
これにより、電磁界強度算出の解析対象となる平面導体パターン51、平面導体パターン52の輪郭形状を所望の精度にて反映し、しかも、モーメント法に適した四角形のみからなる複数のメッシュパターンからなるメッシュデータ40が、メッシュデータファイル32に記録される。
図8のフローチャートを参照して、上述のステップ400のメッシュ簡略化処理について説明する。
上述の図5のステップ102における電磁界強度解析工程では、入力されるメッシュデータ40を構成するメッシュパターン41や埋め込み補正メッシュパターン43の数に比例して計算量が増大し、解析所要時間が長くなる。
そこで、本実施の形態では、必要に応じて、図17に例示されるように、隣接する通常のサイズ(格子サイズS1)の複数のメッシュパターン41、埋め込み補正メッシュパターン43をまとめて、より大きなサイズ(格子サイズS3)の簡略化メッシュパターン41Lを生成し、メッシュパターンの総数を削減して、後段の電磁界強度解析工程における計算量を削減する。
ただし、格子サイズSが大きくなると、隣接メッシュパターン間の電流の計算精度は低くなるため、上述のオプション情報35にて指定された精度を下回らない範囲で、簡略化メッシュパターン41Lの格子サイズS3が最大となるようにする。
すなわち、メッシュ簡略化処理では、メッシュ分割された部分の精度を維持しつつ、メッシュパターン41の数を最少限にするため、格子サイズSの最大許容値(最大格子サイズSmax)以内で更にメッシュ間隔を大きくし再分割を行う。この最大許容値は、要求精度に応じて決定され、オプション情報35の一部としてメッシュデータ作成プログラム22に与えられる。
この時、まず、ステップ201で既に指定された分割間隔(格子サイズS)に対し2(n=1,2,3,..)倍の分割長でメッシュパターン41を簡略化メッシュパターン41Lに併合する処理を行う(ステップ401、ステップ402)。
また、この分割は最大許容値(Smax)として設定された分割間隔以下であれば、この処理を繰り返し、nを順次、1ずつ増やして、更に2倍の分割間隔で再分割(メッシュパターン41、埋め込み補正メッシュパターン43の簡略化メッシュパターン41Lへの併合)を行う(ステップ403)。
その後、オーバーラップメッシュ分割処理部22hによって、メッシュパターン41および埋め込み補正メッシュパターン43と、簡略化メッシュパターン41Lとの境界部分にオーバーラップパターン60を重畳し、隣接部の相互の辺長を境界部分で整合させる(ステップ404)。
上述のようにして生成されたメッシュデータ40はメッシュデータファイル32に保存され、このメッシュデータファイル32が電磁界強度解析プログラム23(電磁界強度算出装置)の入力データとなり、モーメント法等によるプリント基板の電源層/グランド層等からの電磁波の放射解析を行うことができる。
以上説明したように、本実施の形態の場合、CADデータファイル31を事前に修正することなくそのまま利用して、モーメント法による電磁界強度算出のシミュレーションに適した四角形のみからなり、しかも平面導体パターン51および平面導体パターン51の輪郭形状を反映したメッシュパターン群からなるメッシュデータ40を自動的に生成できる。このため事前に手作業でCADデータファイル31を修正する等の準備作業が全く不要となり、メッシュデータファイル32の生成のための所要工数や時間を大幅に削減できる。
また、電磁界強度算出における要求精度の許す範囲で、複数のメッシュパターン41、埋め込み補正メッシュパターン43を簡略化メッシュパターン41Lに集約化して、メッシュデータ40に含まれるメッシュパターン数を削減することで、電磁界強度算出において、解析精度を維持しつつ、簡略化された最少限のメッシュパターン数を用いた高速なシミュレーションを実現することができる。
また、メッシュパターン41および埋め込み補正メッシュパターン43と、これらを集約化した簡略化メッシュパターン41Lとの境界部に、オーバーラップパターン60を重畳して、サイズの異なるメッシュパターン間の接続部での辺長を整合させることで、当該境界部における電磁界強度算出の精度低下を防止できる。
この結果、電磁界強度のシミュレーション解析工程を含む、プリント基板や電子機器等の開発工程の所要期間を短縮することができる。
また、たとえば、最初に微細な格子サイズSを指定して、平面導体パターンの輪郭を必要なサイズで反映したメッシュデータ40を生成し、さらに、輪郭を損なわない範囲で、中央部のメッシュパターン41を、より少数の簡略化メッシュパターン41Lに集約する処理を行うことで、モーメント法による電磁界強度のシミュレーション解析に供されるメッシュデータに含まれるメッシュパターン数の削減による解析速度の高速化と、メッシュパターンの微細化による解析精度の向上とを両立させることができる。
なお、本発明は、上述の実施の形態に例示した構成に限らず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
たとえば、本発明の技術は、モーメント法による電磁界強度算出のシミュレーションに供されるメッシュデータの生成に限らず、境界要素法を用いる一般のシミュレーションに供されるメッシュデータモデルの生成に広く適用することができる。
本発明によれば、設計支援工程でのCADデータをそのまま用いて、モーメント法による電磁界強度のシミュレーション解析に供されるメッシュデータを的確に効率良く生成することが可能となる。
また、電磁界強度のシミュレーション解析工程を含む、電子機器等の開発工程の所要期間を短縮することが可能となる。
また、モーメント法による電磁界強度のシミュレーション解析に供されるメッシュデータに含まれるメッシュパターン数の削減による解析速度の高速化と、メッシュパターンの微細化による解析精度の向上とを両立させることが可能となる。

Claims (18)

  1. 対象物の設計データから導体パターンのパターン形状データを抽出する第1工程と、
    前記パターン形状データを四角形の複数のメッシュパターンに分割する第2工程と、
    前記パターン形状データの輪郭を含む前記メッシュパターンを補正する第3工程と、
    前記メッシュパターンを用いて前記対象物から放射される電磁界強度を算出する第4工程と、
    を含むことを特徴とする電磁界強度算出方法。
  2. 請求項1記載の電磁界強度算出方法において、
    前記第3工程では、前記パターン形状データの輪郭を含む前記メッシュパターンにおいて、当該メッシュパターン内で前記導体パターンが占めるパターン面積Scと空白面積Sbとの比Sr(=Sb/Sc)の大小に基づいて、前記メッシュパターン内の全域を前記導体パターンで埋めるか、または、すべて空白とすることで、前記メッシュパターンの補正を行うことを特徴とする電磁界強度算出方法。
  3. 請求項1記載の電磁界強度算出方法において、
    隣り合う複数の前記パターン形状データに属する前記導体パターンの動作電位が異なる場合、
    前記第3工程では、複数の前記パターン形状データの各々から得られる前記メッシュパターンが短絡しないことを条件に、前記輪郭を含む前記メッシュパターンの内部を全て空白とするか、または前記メッシュパターンの内部を全て前記導体パターンで埋めることを特徴とする電磁界強度算出方法。
  4. 請求項1記載の電磁界強度算出方法において、
    前記第3工程では、さらに、穴状または島状に孤立した前記パターン形状データを削除する処理を行うことを特徴とする電磁界強度算出方法。
  5. 請求項1記載の電磁界強度算出方法において、
    前記対象物を構成する前記導体パターンが複数の階層をなしている場合、前記第2工程では、個々の前記階層毎の前記パターン形状データから得られる前記メッシュパターンの境界が、複数の前記階層間で整合するように、前記パターン形状データを前記メッシュパターンに分割することを特徴とする電磁界強度算出方法。
  6. 請求項1記載の電磁界強度算出方法において、
    前記第3工程では、前記第2工程において得られた複数の第1のメッシュパターンを、当該第1のメッシュパターンの配列状態の輪郭を損なわない範囲で、少数のより大きなサイズの第2のメッシュパターンに集約し、前記第1のメッシュパターンに隣接する前記第2のメッシュパターンは、前記第1のメッシュパターンの各辺を延長した分割線にて分割することを特徴とする電磁界強度算出方法。
  7. 対象物を構成する導体パターンに流れる電流を境界要素法により算出し、算出された前記電流に基づいて前記対象物が放射する電磁界強度を計算して表示する電磁界強度算出装置であって、
    前記対象物の設計データから前記導体パターンのパターン形状データを抽出する第1手段と、
    前記パターン形状データを四角形の複数のメッシュパターンに分割する第2手段と、
    前記パターン形状データの輪郭を含む前記メッシュパターンを補正する第3手段と、
    前記メッシュパターンを用いて前記対象物から放射される電磁界強度を算出する第4手段と、
    を含むことを特徴とする電磁界強度算出装置。
  8. 請求項7記載の電磁界強度算出装置において、
    前記第3手段は、前記パターン形状データの輪郭を含む前記メッシュパターンにおいて、当該メッシュパターン内で前記導体パターンが占めるパターン面積Scと空白面積Sbとの比Sr(=Sb/Sc)の大小に基づいて、前記メッシュパターン内の全域を前記導体パターンで埋めるか、または、すべて空白とすることで、前記メッシュパターンの補正を行う機能を備えたことを特徴とする電磁界強度算出装置。
  9. 請求項7記載の電磁界強度算出装置において、
    前記第3手段は、隣り合う複数の前記パターン形状データに属する前記導体パターンの動作電位が異なる場合、複数の前記パターン形状データの各々から得られる前記メッシュパターンが短絡しないことを条件に、前記輪郭を含む前記メッシュパターンの内部を全て空白とするか、または前記メッシュパターンの内部を全て前記導体パターンで埋めることで前記補正を行う機能を備えたことを特徴とする電磁界強度算出装置。
  10. 請求項7記載の電磁界強度算出装置において、
    前記第3手段は、さらに、穴状または島状に孤立した前記パターン形状データを削除する機能を備えたことを特徴とする電磁界強度算出装置。
  11. 請求項7記載の電磁界強度算出装置において、
    第2手段は、前記対象物を構成する前記導体パターンが複数の階層をなしている場合、前記個々の前記階層毎の前記パターン形状データから得られる前記メッシュパターンの境界が、複数の前記階層間で整合するように、前記パターン形状データを前記メッシュパターンに分割する機能を備えたことを特徴とする電磁界強度算出装置。
  12. 請求項7記載の電磁界強度算出装置において、
    前記第3手段は、前記第2手段において得られた複数の第1のメッシュパターンを、当該第1のメッシュパターンの配列状態の輪郭を損なわない範囲で、少数のより大きなサイズの第2のメッシュパターンに集約し、前記第1のメッシュパターンに隣接する前記第2のメッシュパターンは、前記第1のメッシュパターンの各辺を延長した分割線にて分割する機能を備えたことを特徴とする電磁界強度算出装置。
  13. コンピュータを電磁界強度算出装置として機能させる制御プログラムであって、
    前記コンピュータに、
    対象物の設計データから導体パターンのパターン形状データを抽出する第1工程と、
    前記パターン形状データを四角形の複数のメッシュパターンに分割する第2工程と、
    前記パターン形状データの輪郭を含む前記メッシュパターンを補正する第3工程と、
    前記メッシュパターンを用いて前記対象物から放射される電磁界強度を算出する第4工程と、
    を実行させることを特徴とする制御プログラム。
  14. 請求項13記載の制御プログラムにおいて、
    前記第3工程では、前記パターン形状データの輪郭を含む前記メッシュパターンにおいて、当該メッシュパターン内で前記導体パターンが占めるパターン面積Scと空白面積Sbとの比Sr(=Sb/Sc)の大小に基づいて、前記メッシュパターン内の全域を前記導体パターンで埋めるか、または、すべて空白とすることで、前記メッシュパターンの補正を行うことを特徴とする制御プログラム。
  15. 請求項13記載の制御プログラムにおいて、
    隣り合う複数の前記パターン形状データに属する前記導体パターンの動作電位が異なる場合、
    前記第3工程では、複数の前記パターン形状データの各々から得られる前記メッシュパターンが短絡しないことを条件に、前記輪郭を含む前記メッシュパターンの内部を全て空白とするか、または前記メッシュパターンの内部を全て前記導体パターンで埋めることで前記補正を行うことを特徴とする制御プログラム。
  16. 請求項13記載の制御プログラムにおいて、
    前記第3工程では、さらに、穴状または島状に孤立した前記パターン形状データを削除する処理を行うことを特徴とする制御プログラム。
  17. 請求項13記載の制御プログラムにおいて、
    前記対象物を構成する前記導体パターンが複数の階層をなしている場合、前記第2工程では、個々の前記階層毎の前記パターン形状データから得られる前記メッシュパターンの境界が、複数の前記階層間で整合するように、前記パターン形状データを前記メッシュパターンに分割することを特徴とする制御プログラム。
  18. 請求項13記載の制御プログラムにおいて、
    前記第3工程では、前記第2工程において得られた複数の第1のメッシュパターンを、当該第1のメッシュパターンの配列状態の輪郭を損なわない範囲で、少数のより大きなサイズの第2のメッシュパターンに集約し、前記第1のメッシュパターンに隣接する前記第2のメッシュパターンは、前記第1のメッシュパターンの各辺を延長した分割線にて分割することを特徴とする制御プログラム。
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