JP2002288241A - 電磁界強度算出装置への入力データ作成方法および作成装置 - Google Patents
電磁界強度算出装置への入力データ作成方法および作成装置Info
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Abstract
の電流計算に適する四角形形状のメッシュ(パッチ)に
自動分割し、電磁界強度算出の解析精度を高め、処理を
効率化する。 【解決手段】 電気回路装置から放射される電磁界の強
度を算出する装置への入力データの作成方法において、
1で電気回路装置の三次元データから金属筐体の面デー
タを抽出し、2でその面データに対応する面を四角形の
形状のメッシュに分割し、3でそのメッシュ分割データ
を電磁界強度算出装置に出力する。
Description
射される電磁界強度の算出方式に係り、更に詳しくはモ
ーメント法を用いて電気回路装置から放射される電磁界
の強度を算出する電磁界強度算出装置への入力データ作
成方法、および作成装置に関する。
から放射される電磁波の電磁界強度は、物体の各部分に
流れる電流が分かれば容易に計算することができる。こ
の電流値は、理論的にはマクスウェルの電磁界方程式を
与えられた境界条件の下で解くことによって与えられる
が、任意の形状の物体を対象とした複雑な境界条件の下
での理論的な解法は存在しない。
られている電流の計算法は全て近似的なものである。こ
の近似的な解法として、微小ループアンテナ近似法と、
分布定数線路近似法、およびモーメント法の3つが知ら
れている。
負荷回路との間を接続する配線をループアンテナとして
扱い、ループ上の電流は平坦なものと仮定して、その電
流を集中定数回路の計算手法で求める方法である。この
方法の計算は最も簡単であるが、ループの寸法が電磁波
の波長に比べて無視できない条件では精度が悪く、現実
にはほとんど用いることができない。
物として近似できる物体に対して分布定数線路の方程式
を適用することによって電流を求める方法である。計算
は比較的簡単であり、電流を高速、かつ高精度に求める
ことができるが、解析対象の物体が一次元の構造物とし
て近似できない場合、例えばプリント板や金属筐体など
の任意の形状の物体については、電流を求めることがで
きない。
ルの電磁界方程式から導かれる積分方程式の解法の1つ
であり、三次元の任意形状の物体を扱うことができる。
モーメント法では物体は小さな要素(パッチ、またはメ
ッシュ)に分割され、電流の計算が行われる。
射される電磁界の強度を算出する場合には、電気回路装
置内のプリント板、ケーブル、リード、および金属筐体
など全ての構成要素を組合わせて、かつ正確にモデル化
することによって、電磁界強度を高精度で計算すること
ができる。
のデータは、CADから三次元データや配線のデータを
取り込んで、比較的容易に解析モデルを作成することが
できる。しかしながら電気回路装置の金属筐体などの三
次元構造データに対しては、CADからデータを取り込
んだ後で、モーメント法に適したメッシュ(パッチ)へ
の分割を行ってメッシュモデルを作成する必要があり、
そのモデルを正確に、かつ効率的に作成する必要があ
る。
置の金属筐体などをモーメント法に適するメッシュに分
割したい場合にも、従来は自動的な分割法としては3点
で構成される三角形の形状のメッシュ(パッチ)への分
割が行われていた。後述するようにモーメント法に最も
適したメッシュ分割法は四角形へのメッシュ分割であ
り、従来は金属筐体などを4点で構成される四角形のメ
ッシュへの分割を自動化することが困難であった。
ころや、穴のある場所については、CADのデータを手
動で修正して、四角形メッシュへの分割に適した形式に
CADモデルを修正する必要があり、そのための作業に
手間がかかるという問題点があった。
いた電流計算におけるメッシュ形状の違いの影響の説明
図である。図35はメッシュ(パッチ) 内での電流計算
の相違の説明図であり、三角形メッシュの場合には頂点
から対辺方向の電流 (方向を矢印で示す)が計算される
のに対して、四角形メッシュの場合には対辺方向の電流
が計算されることになる。
場合の全体としての電流方向の説明図である。同図
(a)のように三角形のメッシュに分割した場合には、
電流の流れがジグザグ、すなわち不均一となり、電流の
流れる経路の長さが長くなるために、電流の伝搬遅延が
発生し、モーメント法による解析精度が低下することに
なる。これに対して(b)のような四角形メッシュへの
分割の場合には、電流がスムーズに流れ、モーメント法
による解析の精度が高くなる。
気回路装置の金属筐体などをモーメント法の電流計算に
適する四角形形状のメッシュに自動分割し、分割された
データを電磁界強度算出装置に与えることによって、全
体として電磁界強度算出の解析精度を高めると共に、そ
の処理を効率化することである。
機能ブロック図である。同図は金属筐体を有する電気回
路装置から放射される電磁界の強度を算出する電磁界強
度算出装置への入力データの作成方法の機能ブロック図
である。
法では、1で電気回路装置の三次元データから金属筐体
の面データを抽出し、2でその面データに対応する面を
四角形の形状のメッシュに分割し、3でそのメッシュ分
割データを電磁界強度算出装置に出力する。
面データが金属筐体を構成する金属板の表面、および裏
面を含む複数の面データから構成される時には、その複
数の面データから金属板の表面、または裏面に存在する
複数の面から構成される同一面のデータを抽出し、その
同一面を構成する各面を四角形の形状のメッシュに分割
することもできる。
としての制御点のデータを用いて、その各面を四角形状
に近似させる時に、その四角形状の頂点に対応する制御
点を抽出することもでき、更にその各面を近似する四角
形状の頂点に対応する制御点を4つの頂点とし、制御点
のデータによって決定される平面、または曲面を対辺同
志で等分割し、四角形形状メッシュに分割することもで
きる。
体の面データが複数の面に対応するデータである時に、
その複数の面のそれぞれを四角形の形状のメッシュに分
割し、その複数の面のうち隣接する面で共通辺となる可
能性がある2つの辺上の分割点の座標を比較し、その分
割点の座標があらかじめ定められた許容誤差内で一致す
ると判定された時に、その分割点のデータを隣接する面
における共有データとし、その共有データを含むメッシ
ュ分割データを電磁界強度算出装置に出力することもで
きる。
データに対応する面の四角形形状へのメッシュ分割後
に、その金属筐体と異なる材質であって、対応する面に
重畳し、対応する面より小さい面積の面が存在する時、
その小さい面積の面の形状に目合わせして四角形形状の
メッシュを再分割し、再分割後のメッシュ分割データを
電磁界強度算出装置に出力することもできる。
筐体を有する電気回路装置から放射される電磁界の強度
を算出する電磁界強度算出装置への入力データを作成す
る計算機によって使用される記憶媒体であって、金属筐
体を構成する面のうちで1つ以上の、面の指定をユーザ
から受取るステップと、電気回路装置の三次元データか
ら指定された面の面データを抽出するステップと、その
面データに対応する面を四角形の形状のメッシュに分割
するステップと、そのメッシュ分割データを電磁界強度
算出装置に出力するステップとを計算機に実行させるた
めのプログラムを格納した計算機読出し可能可搬型記憶
媒体が用いられる。
データを作成する装置において、電気回路装置の三次元
データから金属筐体の面データを抽出する面データ抽出
手段と、その面データに対応する面を四角形の形状のメ
ッシュに分割するメッシュ分割手段と、そのメッシュ分
割データを電磁界強度算出装置に出力する作成データ出
力手段とを備える。
有する電気回路装置から放射される電磁界の強度を算出
する電磁界強度算出装置への入力データを作成するため
に、金属筐体の面データに対応する面がモーメント法の
計算に適した四角形の形状のメッシュに分割される。
算出装置と、電磁界強度算出装置への入力データを作成
する入力データ作成装置との関係の説明図である。入力
データ作成装置11の出力は電磁界強度算出装置12に
与えられ、例えば電気回路装置から放射される電磁界の
強度が算出される。
成装置11は例えば電気回路装置の金属筐体をモーメン
ト法の計算に適する四角形形状のメッシュに分割し、そ
のメッシュ分割データを電磁界強度算出装置12に与え
るものとして実施形態を説明するが、入力データ作成装
置11は金属筐体だけでなく、電気回路装置内のプリン
ト板、ケーブル、リードなどの構成要素に対応する入力
データを作成することも当然可能である。
対するメッシュ分割データの入力に対応して、分割され
た各メッシュ (パッチ)の自己インピーダンスや、メッ
シュの間における相互インピーダンスなどを計算するイ
ンピーダンス計算部13、インピーダンス計算部13の
計算結果と、例えばユーザから与えられる波源の電圧を
用いで電気回路装置の各部における電流を計算する電流
分布計算部14、求められた電流分布を用いて、例えば
電気回路装置からある距離だけ離れた点における電界、
磁界などを計算する電磁界計算部15によって構成され
ている。
度算出装置への入力データ作成装置の構成ブロック図で
ある。図3において、CADデータファイル20から三
次元構造データ読み込み部21によって金属筐体の三次
元構造データが読み込まれ、メモリ部22に面データと
して全ての面のデータが順次格納され、かつディスプレ
イ表示部23によって各面の形状が表示される。例えば
ユーザによって、キーボード/マウス入力部24を介し
てメッシュ分割の対象となる面がクリック選択され、同
一面の抽出処理部25に与えられる。
ファイル20に格納されている各面のデータがブロック
データである時に、同一面の抽出を行うものである。こ
のブロックデータでは、金属筐体を構成する各金属板に
ついて表面、裏面、および側面のデータが格納されてい
る。この場合、金属板の表面、または裏面のいずれかの
みをメッシュ分割すればよく、板厚方向の反対側の面、
および側面についてはメッシュ分割が不必要であること
から、表面、または裏面を構成する複数の面を同一面と
して抽出するものである。CADデータファイル20に
格納されているデータが金属板の重みを無視したサーフ
ェスデータである場合には、この抽出処理は不必要とな
る。同一面の抽出処理の詳細については、更に後述す
る。
点ブロック面の抽出とメッシュ分割処理部26に与えら
れる。本実施形態では、1つの面をできるだけ四角形で
近似し、その四角形を対辺等分割で四角形形状のメッシ
ュに分割するが、4点ブロック面抽出はこのメッシュ分
割前の面の形状をできるだけ四角形に近い形になるよう
に4つの頂点を抽出するものである。そして抽出された
4点ブロック面については、例えばユーザによってキー
ボード/マウス入力部24から入力された分割長を用い
て、対辺等分割が行われる。
て、隣接面の共有辺に対応する分割点の座標の比較が行
われ、例えばあらかじめ定められた許容誤差内で一致す
ると判定された分割点が隣接面の間で共有データとさ
れ、隣接面がつながったメッシュが作成される。
よって、材料の異なる面の重畳部分に対応して、メッシ
ュの再分割が行われる。例えば金属板に穴があるような
場合にも、その穴の形状に合わせてメッシュの再分割が
行われる。
タ書き込み部29によってメッシュデータファイル30
に格納され、このファイルの内容が電磁界強度算出装置
への入力データとして出力され、筐体の透き間などから
の電波のもれや、シールド解析などに用いられる。三次
元構造データ読み込み部21からメッシュデータ書き込
み部29までの処理は、必要に応じてメモリ部22の作
業領域を用いて実行される。
て、図4〜図11を用いて更に説明する。図4および図
5はCADデータファイル20の格納データの例であ
る。図4は金属筐体を構成する面、一般的には曲面の例
であり、曲面はBスプライン曲面として、曲面の制御点
によって表現される。各制御点はT方向のパラメータu
と、S方向のパラメータv、および重みによって表現さ
れる。すなわちx,y,z座標を持つ基準点が存在し、
各制御点は基準点からの面単位の(変位)座標u,v を
持つ。
ータ構造である。このデータはBスプライン曲面の面番
号から、各制御点の空間座標値X、Y、Zなどを含んで
いる。
分割処理部26によるメッシュ分割の説明図である。C
ADデータファイル20に格納されている三次元構造デ
ータから金属筐体の面データが抽出され、その面データ
に対応する面が筐体面に沿って四角形形状にメッシュ分
割される。この四角形としては正方形又は長方形が最適
であるが、台形やひし形などであってもよい。
の説明図である。図3のキーボード/マウス入力部24
を介して、ユーザから金属筐体を構成する複数の面のう
ちいずれかの面が指定(選択)されるが、指定された面
が金属筐体の表面、または裏面のいずれにあるかによっ
て表面、または裏面に存在する同一面のデータが、同一
面の抽出処理部25によって抽出される。
とメッシュ分割処理部26による処理の説明図である。
図8においては、例えば図7で抽出された同一面を構成
する各面のそれぞれを表現する制御点から、その面を四
角形に近似するための4つの頂点となる制御点が抽出さ
れる。
れた4つの制御点が四角形の4つの頂点とされ、この4
つの頂点によって構成される平面、または曲面を対辺同
志で等分割する処理が行われる。
よる処理の説明図である。隣接面が接続される場合の共
有辺となると考えられる、それぞれの辺上にあるメッシ
ュ分割点の座標値が許容誤差以内で同じと判断される場
合、それらの面はその辺で接続されたものとみなし、分
割点の共有が行われる。
場合に、メッシュ形状の目合わせ処理部28によって行
われる処理の説明ずである。同図において、異なる材料
の面が重畳している場合に、小さい面積の面の形状に目
合わせしてメッシュの再分割が行われる。例えば図11
の右側で、9つの大きな正方形のメッシュのうちで最も
左上の正方形のメッシュは、3つの長方形のメッシュに
再分割されることになる。
によって実行される同一面抽出処理の詳細フローチャー
トである。同図において処理が開始されると、ステップ
S1で例えばユーザによって金属筐体を構成する1つの
面が基準面としてマウスクリックされ、ステップS2で
基準面の選択が行われ、ステップS3で図3のメモリ部
22から面データが出力されて、ステップS4で基準
面、すなわち最初の処理対象面、または処理対象面に隣
接する面が抽出される。
S5でその面を重心と金属面の外側方向への法線の算出
が行われ、ステップS6でこの法線と逆方向のベクトル
が算出され、ステップS7で面データを用いてその逆方
向に交差する面が探索される。
を用いて説明する。図13は金属筐体の曲面の例であ
り、図18は平面の例である。図13の例で、上側の左
側の面がユーザによって基準面としてマウスクリックさ
れると、図14に示すように選択された基準面Aに対す
る法線ベクトルと、その逆方向ベクトルとが算出され
る。
ルに交差する面が探索されるが、図14では基準面Aの
下側の面が探索されることになる。図12のステップS
8で、その交差する面との距離があらかじめ定められた
許容値以内か否かが判定され、ここでは距離は金属板の
厚さであり、許容値以内と判定されるとすると、ステッ
プS9で交差する面がすでに同一面と判断された面であ
るか否かが判定される。
は基準面と基準面の右側の面すなわち上側の右側の面で
あるが、ここではまだ処理が開始されたばかりであり、
交差する面は同一面と判断された面でないと判定され、
ステップS10ですでに除去された面であるか否かが判
定される。ここでも交差する面はすでに除去された面で
はないと判断され、ステップS11でその面に対して除
去フラグがセットされ、基準面Aの下側の面が除去され
る。
では基準面Aに対して同一面フラグがセットされ、ステ
ップS13でその面、ここでは基準面Aがディスプレイ
上でハイライト表示されて、ステップS14で基準面に
対して次の隣接面があるか否かが判定される。
面Bが存在し、ステップS4以降の処理がその隣接面を
処理対象面として実行される。処理対象面Bの法線ベク
トルと逆方向のベクトルと交差する面が同様に探索さ
れ、ステップS8〜ステップS10の処理を経て、ステ
ップS11でこの交差する面に対しても除去フラグがセ
ットされ、処理対象面、すなわち面Bに対してステップ
S12で同一面フラグがセットされ、ステップS13で
その処理対象面がハイライト表示される。
か否かが判定される。ここで隣接面とは、直前の処理対
象面に必ずしも隣接している必要はなく、まだ処理が行
われていない面と考えることもでき、図16に示すよう
に例えば側面Cが選択され、ステップS4以降の処理が
行われる。
クトルに交差する面が探索されるが、ここではその交差
する面はユーザによって選択された基準面としての面A
となる。この面Aに対してはすでに同一面フラグがセッ
トされており、ステップS9ですでに同一面と判断され
た面と判定され、ステップS15で処理対象面、すなわ
ち側面C自身に対して除去フラグがセットされ、側面C
は除去される。
る面として図17に示すように側面Dが選択され、ステ
ップS4以降の処理が実行される。ステップS7で逆方
向ベクトルに交差する面として探索される面は図15で
説明したようにすでに除去された面であり、ステップS
10でそのことが判定されて、ステップS15で処理対
象面、すなわち側面Dも除去されて、全ての面に対する
処理を終了する。前述のように基準面と同一面と判断さ
れる面は、図13の右側に示すように上側の2つの面と
なる。
〜図22であるが、図14〜図17と比較して異なる点
は図21、および図22の処理である。図21では左側
の側面Cを処理対象面として処理が行われるが、図12
のステップS8で逆方向ベクトルと交差する面、ここで
は面Dとの距離が許容値より大きいと判断され、ステッ
プS15で処理対象面、すなわち面C自体が除去される
ことになる。
か、または交差する面との距離が金属板の厚さよりも大
きく、かつ幅 (側面の間の距離)より小さく設定されて
いない場合には、ステップS9〜S11の処理を経てス
テップS12で処理対象面、ここでは側面Cに同一面フ
ラグがセットされ、側面Cが基準面Aと同一面であると
判定されてしまうことになる。
象面とする処理が実行されるが、側面Cに対すると同様
に、ステップS8で交差する面との距離が許容値より大
きいと判定されて、ステップS15で処理対象面、すな
わち側面Dに対して除去フラグがセットされることにな
る。
する場合には、本実施形態で説明した同一面抽出処理が
正しい結果を常に生ずるとは必ずしも言えない。例え
ば、図14で基準面Aに対して同一面フラグがセットさ
れた後に,図15で面Bではなく、側面Cが処理対象面
とされ、かつ面Cに対する逆方向ベクトルが基準面Aで
なく、面Bに交差する場合には側面Cも同一面とされる
可能性がある。このように曲面の形状や、同一面を構成
する各面の配置、図12のステップS8における交差す
る面との距離に対する許容値の設定などによっては正し
い結果が得られないことに注意を要する。
ッシュ分割処理部26の処理の詳細フローチャートであ
る。同図において処理が開始されると、ステップS20
におけるユーザからのメッシュの分割長入力と、ステッ
プS21における同一面データ出力とを用いて、ステッ
プS22で同一面から同一面を構成する複数の面の1つ
が取り出され、ステップS23で同一面を構成する複数
の面の全てに対して処理が終了したか否かが判定され、
終了していない場合には、ステップS24で取り出され
た1つの面に対してその面の重心からその面を表現する
複数の制御点までの距離が算出され、ステップS25で
距離が1番大きい制御点が基準点とされる。
ク面の抽出処理に相当するが、この処理について図24
〜図27の例を用いて説明する。ステップS26で重心
を中心として基準点、図24では点Aから180度の範
囲内にある全ての制御点が1つずつ順次抽出される。そ
してステップS27で抽出された制御点、重心、および
基準点の3点から構成される三角形の面積が算出され
る。ステップS28で180度の範囲内にある全ての制
御点が抽出されたか否かが判定され、全てが抽出されて
いない場合にはステップS26からの処理が繰返され
る。
出されたと判定されると、ステップS29で面積が1番
大きい三角形に対応する制御点が次の基準点とされ、ス
テップS30で4点ブロック面の4点、すなわち四角形
の4つの頂点が基準点として抽出されたか否かが判定さ
れ、まだ抽出されていない場合にはステップS26から
の処理が繰返される。
た点、すなわち重心からの距離が最も遠いと判定された
点Aから180度の範囲内にある全制御点として点B,
C、およびDがステップS26からS28のループで順
次抽出され、ステップS27でそれぞれの三角形の面積
が算出され、ステップS29で面積が1番大きい三角形
に対応する制御点、ここではBが次の基準点とされる。
なお図24で重心を点Oとする時、三角形AOBの面積
の方が、三角形AOCの面積より大きいものとする。
6〜S30の処理の説明図である。重心Oを中心として
基準点Bから180度の範囲内にある制御点としてC,
D、およびEが抽出され、面積の最も大きい三角形に対
応する制御点Eが次の基準点とされる。
範囲内にある制御点の抽出が行われる。このように重心
を中心として基準点から180度の範囲内にある制御点
を抽出する場合、すでに基準点とされた制御点は抽出し
ないことにする。そこでS29で点Fが次の基準点とさ
れるが、ステップS30ですでに4点が抽出されたと判
定され、ステップS31で4つの辺の分割数が算出され
る。
入力されたメッシュの分割長、すなわちメッシュの辺の
長さに対応して算出されるが、4点ブロックとしての四
角形の各辺の長さを指定された分割長で割った時に剰余
が生ずる場合には、分割数に1が加算される。
長(メッシュの辺の長さ)はモーメント法の計算に適す
るように、例えば最大の周波数における波長の1/20
程度とされる。また対辺の分割数が異なる場合には長い
方の辺の分割数に合わせて短い辺の分割も行われる。
ような対辺等分割が行われる。図9では一方の対辺は5
分割され、また他方の対辺はそれぞれ3分割されいる。
そしてステップS33でメッシュデータの保存が行われ
る。メッシュデータが保存された後にステップS22で
同一面のデータから残っている1つの面が取り出され、
ステップS23以降の処理が実行されるが、ステップS
22で残りの面が取り出せない時、すなわちステップS
23で全ての面に対する処理が終了したと判定された時
点で処理を終了する。
ータファイル30に格納されるメッシュデータのデータ
構造の説明図である。図28は金属筐体の曲面に対応す
る四角形メッシュ(パッチ)の例を示し、それぞれのメ
ッシュはメッシュ分割点に相当するポイントによって表
現されている。
メッシュデータはポリゴン、すなわち多角形の頂点の座
標指定データと、ポリゴン構成点の指定データとからな
っている。座標指定データは、図28のポイントのそれ
ぞれに対するポイント番号、x,y,zの座標値から構
成され、またポリゴン構成点の指定データは、1つのポ
リゴン (四角形メッシュ,パッチ)に対するパッチ番号
と、そのパッチの4つの頂点となるポイントのポイント
番号から構成されている。
点共有処理、すなわち図3の隣接面ポイント共有処理部
27によると処理の詳細フローチャートである。同図に
おいて処理が開始されると、ステップS41でメッシュ
データからメッシュの分割点の座標値が取り出され、ス
テップS42で全ての分割点の座標値に対する処理が終
了したか否かが判定され、まだ終了していない場合には
ステップS43で隣接面を構成する分割点の座標値との
間で間隔が算出され、ステップS44でその間隔が許容
値以内であるか否かが判定され、許容値より大きい場合
には隣接面の他の分割点の座標値との間隔算出以降の処
理が繰返される。この座標値の間の間隔の算出処理にお
いては、図29で説明したように各分割点に対応するポ
イントのx,y,z座標値がすでに求められており、こ
の座標値を用いて間隔が算出される。
内と判定されると、ステップS45でその2つの分割点
が共有点としてセットされ、メッシュデータとして格納
される。続いてステップS41に戻り、他のメッシュ分
割点の座標値が取り出され、ステップS42以降の処理
が繰返される。ステップS41で取り出されるべきメッ
シュ分割点の座標値がない場合には、ステップS42で
全ての分割点に対する処理が終了したと判定されて、ポ
イント共有処理を終了する。
明図である。同図のように、2つの面のそれぞれの辺の
間で、2つの辺の分割点の間の間隔が許容値以内である
と判定されると、その2つの辺は2つの面の接続辺と判
定され、その2つの辺の分割点は共有点としてセットさ
れることになる。
点を基準点として次々に抽出する処理を説明したが、隣
接する4点ブロック面との間に共有点が存在する場合に
は、次の基準点としてその共有点が優先的に抽出され
る。
理部28による処理の詳細フローチャートである。この
処理では、異なる材料の面が重畳している場合に、それ
ぞれの面のメッシュが目合わせされるようにメッシュの
再分割が行われる。
る。同図においては、対辺がそれぞれ3分割された細い
実線のメッシュの面と、その面とは材質が異なり、面積
が小さく、太い実線で示される面とが重畳している。
の面のエッジを大きな面のメッシュの端まで延長し、延
長線が通るメッシュを延長線に対応して再分割すること
により、目合わせを実行する。これによって再分割する
前のメッシュは削除される。例えば図33で再分割する
前の細い実線のメッシュのうち、最も右上のメッシュは
6個のメッシュに再分割されることになる。このような
目合わせの方法は、例えば金属面に穴や、すき間などが
あいている場合にも適用することができ、穴やすき間が
重畳するメッシュは、目合わせした後でその穴やすき間
に対応するメッシュを電気伝導度0として扱うことが可
能となる。
ステップS51でメッシュデータと全ての面データか
ら、メッシュ領域内で重畳する異なる材料の面が取り出
され、ステップS52でそのような全ての面に対する処
理が終了したか否かが判定され、まだ終了していない場
合にはステップS53で重畳する面のエッジが延長さ
れ、ステップS54でエッジの延長線上にあるメッシュ
が再分割され、ステップS55で再分割されたメッシュ
がメッシュデータに追加され、ステップS56で全ての
エッジに対する処理が終了したか否かが判定され、まだ
終了していない場合には次のエッジに対してステップS
53以降の処理が繰返される。
エッジに対する処理が終了したと判定されると、ステッ
プS51に戻って重畳している次の面が取り出され、ス
テップS52以降の処理が繰返される。ステップS51
で重畳する次の面が取り出されなかった場合には、ステ
ップS52で全ての面に対する処理が終了したと判定さ
れて、目合わせ処理を終了する。
の入力データの作成は、当然一般的なコンピュータによ
って実行することができる。図34はそのようなコンピ
ュータシステムの構成ブロック図である。同図において
コンピュータ51は、本体52とメモリ53とによって
構成されている。メモリ53としては、ランダムアクセ
スメモリ(RAM)、ハードディスク、磁気ディスクな
どの各種の記憶装置を使用することができ、このような
メモリに本発明の特許請求の範囲の請求項7、および8
のプログラムや、図12、図23、図30、および図3
2のフローチャートに示したプログラムなどが格納さ
れ、そのプログラムが本体52によって実行されること
により本実施形態における電磁界強度算出装置への入力
データを作成すること、すなわち電気回路装置の金属筐
体の金属面ををモーメント法の計算に適する四角形形状
メッシュに分割し、分割後のメッシュデータを電磁界強
度算出装置に出力することが可能となる。
者側からネットワーク54を介して送られ、そのプログ
ラムがコンピュータ51によって実行されることも可能
である。また更にそのようなプログラムは市販され、流
通している可搬型記憶媒体55に格納され、そのような
可搬型記憶媒体55がコンピュータ51にロードされる
ことによっても実行可能である。可搬型記憶媒体55と
してはCD−ROM、フロッピー(登録商標)ディス
ク、光ディスク,光磁気ディスクなど様々な形式の記憶
媒体を使用することができ、そのような記憶媒体に前記
のようなプログラムが格納され、そのプログラムがコン
ピュータ51により実行されることによって、本実施形
態で説明した電磁界強度算出装置への入力データの作成
が可能となる。
ればCADの三次元構造データからモーメント法の計算
に適した金属筐体モデル、すなわち四角形形状のメッシ
ュに分割されたモデルを、自動的、かつ高速に作成する
ことが可能となり、そのようなモデルを電磁界強度算出
装置に出力することによって、電気回路装置の金属筐体
を含めた装置全体から放射される電磁界の強度を正確に
計算することが可能となり、電磁界強度算出装置の実用
性の向上に寄与するところが大きい。
装置の関係を示す図である。
ある。
を説明する図である。
ある。
割を説明する図である。
を説明する図である。
面を四角形形状に近似するための4つの頂点を抽出する
方法の説明図である。
または曲面を対辺同志で等分割する方法の説明図であ
る。
る方法を説明する図である。
再分割する方法を説明する図である。
る。
出する処理の経過(その1)を説明する図である。
出する処理の経過(その2)を説明する図である。
出する処理の経過(その3)を説明する図である。
出する処理の経過(その4)を説明する図である。
である。
過(その1)を説明する図である。
過(その2)を説明する図である。
過(その3)を説明する図である。
過(その4)を説明する図である。
詳細フローチャートである。
1)である。
2)である。
3)である。
4)である。
を説明する図である。
ある。
トである。
ある。
ャートである。
ある。
タへのローディングを説明する図である。
る図である。
電流方向の相違を説明する図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 金属筐体を有する電気回路装置から放射
される電磁界の強度を算出する電磁界強度算出装置への
入力データを作成する方法において、 前記電気回路装置の三次元データから前記金属筐体の面
データを抽出し、 該面データに対応する面を四角形の形状のメッシュに分
割し、 該メッシュ分割データを前記電磁界強度算出装置に出力
することを特徴とする電磁界強度算出装置への入力デー
タ作成方法。 - 【請求項2】 前記面データが、前記金属筐体を構成す
る金属板の表面、および裏面を含む複数の面データから
構成される時、 該復数の面データから、前記金属板の表面、または裏面
に存在する複数の面から構成される同一面のデータを抽
出し、 該同一面を構成する複数の面の各面を四角形の形状のメ
ッシュに分割することを特徴とする請求項1記載の電磁
界強度算出装置への入力データ作成方法。 - 【請求項3】 前記同一面を構成する複数の面の各面の
面データとしての制御点のデータを用いて、該各面を四
角形状に近似させる時、該四角形状の頂点に対応する制
御点を更に抽出することを特徴とする請求項2記載の電
磁界強度算出装置への入力データ作成方法。 - 【請求項4】 前記各面を近似する四角形状の頂点に対
応する制御点を4つの頂点とし、前記制御点のデータに
よって決定される平面、または曲面を対辺同士で等分割
し、前記四角形状メッシュに分割することを特徴とする
請求項3記載の電磁界強度算出装置への入力データ作成
方法。 - 【請求項5】 前記金属筐体の面データが複数の面に対
応するデータである時、 該複数の面のそれぞれを四角形の形状のメッシュに分割
し、 該複数の面のうち隣接する面で共通辺となる可能性があ
る2つの辺上の分割点の座標を比較し、 該分割点の座標があらかじめ定められた許容誤差内で一
致すると判定された時、該分割点のデータを隣接する面
における共有データとし、 該共有データを含むメッシュ分割データを前記電磁界強
度算出装置に出力することを特徴とする請求項1記載の
電磁界強度算出装置への入力データ作成方法。 - 【請求項6】 前記金属筐体の面データに対応する面の
四角形形状へのメッシュ分割後に、 該全体筐体と異なる材質であり、該対応する面に重畳
し、該対応する面より小さい面積の面が存在する時、該
小さい面積の面の形状に目合わせして前記四角形形状の
メッシュを再分割し、 該再分割後のメッシュ分割データを前記電磁界強度算出
装置に出力することを特徴とする請求項1記載の電磁界
強度算出装置への入力データ作成方法。 - 【請求項7】 金属筐体の有する電気回路装置から放射
される電磁界の強度を算出する電磁界強度算出装置への
入力データを作成する計算機によって使用される記憶媒
体において、 前記金属筐体を構成する面のうちで1つ以上の面の指定
をユーザから受取るステップと、 前記電気回路装置の三次元データから、指定された面の
面データを抽出するステップと、 該面データに対応する面を四角形の形状のメッシュに分
割するステップと、 該メッシュ分割データを前記電磁界強度算出装置に出力
するステップとを計算機に実行させるためのプログラム
を格納した計算機読出し可能可搬型記憶媒体。 - 【請求項8】 金属筐体を有する電気回路装置から放射
される電磁界の強度を算出する電磁界強度算出装置への
入力データを作成する計算機によって使用されるプログ
ラムにおいて、 前記金属筐体を構成する面のうちで1つ以上の面の指定
をユーザから受取る手順と、 前記電気回路装置の三次元データから、該指定された面
の面データを抽出する手順と、 該面データに対応する面を四角形の形状のメッシュに分
割する手順と、 該メッシュ分割データを前記電磁界強度算出装置に出力
する手順とを計算機に実行させるためのプログラム。 - 【請求項9】 金属筐体を有する電気回路装置から放射
される電磁界強度を算出する電磁界強度算出装置への入
力データを作成する装置において、 前記電気回路装置の三次元データから、前記金属筐体の
面データを抽出する面データ抽出手段と、 該面データに対応する面を四角形の形状のメッシュに分
割するメッシュ分割手段と、 該メッシュ分割データを前記電磁界強度算出装置に出力
する作成データ出力手段とを備えることを特徴とする電
磁界強度算出装置への入力データ作成装置。
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