JP4499754B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、SOI(Silicon On Insulator)技術を用いて形成される薄膜トランジスタの不揮発性メモリに関する。特に、その駆動回路などの周辺回路と共に絶縁基板上に一体形成されたEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)に関する。また、ここでいうSiliconは単結晶、あるいは実質的に単結晶であるものをいう。
近年、半導体装置の小型化に伴い、高性能、高記憶容量、かつ小型のメモリが要求されてきた。現在半導体装置の記憶装置としては、磁気ディスクやバルクシリコンで作製された半導体不揮発性メモリが最もよく用いられている。
磁気ディスクは、記憶容量に関しては、半導体装置に用いられる中で最も大きいものの一つであるが、小型化が困難で、かつ書き込み/読み出し速度が遅いという欠点がある。
一方、半導体不揮発性メモリは、現在記憶容量に関しては磁気ディスクに劣るものの、その書き込み/読み出し速度は、磁気ディスクの数十倍である。また、半導体不揮発性メモリは、書き換え回数やデータ保持時間に関しても十分な性能を有するものが開発されてきている。そこで、最近半導体メモリを磁気ディスクの代替品として用いる動きが高まってきた。
しかし、従来、半導体不揮発性メモリは、バルクシリコンを用いて作製され、パッケージに収められているので、このような半導体不揮発性メモリを半導体装置に搭載する場合、工程が増加し、かつそのパッケージサイズのために半導体装置の小型化に支障をきたしていた。
そこで本発明は、上記の事情を鑑みてなされたものであり、他の半導体装置の部品と一体形成され得、小型化が可能な不揮発性メモリをを提供することを課題とする。
本発明のある実施態様によると、
メモリTFTとスイッチングTFTとから成るメモリセルがマトリクス状に配置された不揮発性メモリであって、
前記メモリTFTは、絶縁基板上に形成される半導体活性層と、ゲイト絶縁膜と、フローティングゲイト電極と、前記フローティングゲイト電極を陽極酸化して得られる陽極酸化膜と、コントロールゲイト電極と、を少なくとも備えており、 前記スイッチングTFTは、前記絶縁基板上に形成される半導体活性層と、ゲイト絶縁膜と、ゲイト電極と、を少なくとも備えており、
前記メモリTFTと前記スイッチングTFTとは、前記絶縁基板上に一体形成され、かつ前記メモリTFTの半導体活性層の厚さは、前記スイッチングTFTの半導体活性層の厚さよりも薄いことを特徴とする不揮発性メモリが提供される。このことによって上記目的が達成される。
前記メモリTFTおよび前記スイッチングTFTの半導体活性層の厚さは、150nm未満であってもよい。
前記メモリTFTの半導体活性層の厚さは1〜50nmであり、前記スイッチングTFTの半導体活性層の厚さは40〜100nmであってもよい。
前記メモリTFTの半導体活性層の厚さは10〜40nmであってもよい。
前記メモリTFTの半導体活性層の厚さは、前記スイッチングTFTの半導体活性層の厚さよりも、インパクトイオナイゼイションが発生しやすい厚さであってもよい。
前記メモリTFTの半導体活性層に流れるトンネル電流は、前記スイッチングTFTの半導体活性層に流れるトンネル電流の2倍以上であってもよい。
また、本発明のある実施態様によると、
メモリTFTとスイッチングTFTとから成るメモリセルがマトリクス状に配置された不揮発性メモリであって、
前記メモリTFTは、絶縁基板上に形成されるコントロールゲイト電極と、第1の絶縁膜と、フローティングゲイト電極と、第2の絶縁膜と、半導体活性層と、を少なくとも備えており、
前記スイッチングTFTは、前記絶縁基板上に形成されるゲイト電極と、第1の絶縁膜と、半導体活性層を少なくとも備えており、
前記メモリTFTと前記スイッチングTFTとは、前記絶縁基板上に一体形成され、かつ前記メモリTFTの半導体活性層の厚さは、前記スイッチングTFTの半導体活性層の厚さよりも薄いことを特徴とする不揮発性メモリが提供される。このことによって上記目的が達成される。
前記メモリTFTおよび前記スイッチングTFTの半導体活性層の厚さは、150nm未満であってもよい。
前記メモリTFTの半導体活性層の厚さは1〜50nmであり、前記スイッチングTFTの半導体活性層の厚さは40〜100nmであってもよい。
前記メモリTFTの半導体活性層の厚さは10〜40nmであり、前記スイッチングTFTの半導体活性層の厚さは40〜100nmであってもよい。
前記メモリTFTの半導体活性層の厚さは、前記スイッチングTFTの半導体活性層の厚さよりも、インパクトイオナイゼイションが発生しやすい厚さであってもよい。
前記メモリTFTの半導体活性層に流れるトンネル電流は、前記スイッチングTFTの半導体活性層に流れるトンネル電流の2倍以上であってもよい。
また,本発明のある実施態様によると、
絶縁基板上に第1の厚さを有する非晶質珪素膜と、第2の厚さを有する非晶質珪素膜とを形成する工程と、
前記第1の厚さを有する非晶質珪素膜と、前記第2の厚さを有する非晶質珪素膜とを結晶化させ、第1の厚さを有する多結晶珪素膜と、第2の厚さを有する多結晶珪素膜とを形成する工程と、
前記第1の多結晶珪素膜上にメモリTFTを形成し、前記第2の多結晶珪素膜上にスイッチングTFTを形成する工程と、
を含む不揮発性メモリの製造方法であって、
前記第1の厚さは、前記第2の厚さよりも薄いことを特徴とする不揮発性メモリの製造方法が提供される。このことによって上記目的が達成される。
前記メモリTFTおよび前記スイッチングTFTの半導体活性層の厚さは、150nm未満であってもよい。
前記第1の厚さは1〜50nmであり、前記第2の厚さは40〜100nmであってもよい。
前記第1の厚さは10〜40nmであってもよい。
前記メモリTFTの半導体活性層の厚さは、前記スイッチングTFTの半導体活性層の厚さよりも、インパクトイオナイゼイションが発生しやすい厚さであってもよい。
前記メモリTFTの半導体活性層に流れるトンネル電流は、前記スイッチングTFTの半導体活性層に流れるトンネル電流の2倍以上であってもよい。
本発明によると、不揮発性メモリが、その駆動回路などの周辺回路と同一基板上に一体形成され、小型化を図ることができる。
また、本発明によると、不揮発性メモリの半導体活性層の膜厚が比較的薄いので、インパクトイオナイゼイションの発生が起こりやすく、低電圧駆動でかつ劣化の少ない不揮発性メモリが実現される。
さらに、本発明の不揮発性メモリは、半導体装置の部品と一体形成され得るので、半導体装置の小型化を図ることができる。
本実施例では、絶縁基板上に形成される不揮発性メモリ、特にEEPROMについて述べる。本実施例のEEPROMは、その駆動回路などの周辺回路と共に、絶縁基板上に一体形成される。
図1を参照する。図1に本実施例の4kビットEEPROMの回路図を示す。本実施例の4kビットEEPROMは、複数の電気的消去可能なメモリ素子Tr1、複数のスイッチング素子Tr2、XおよびYアドレスデコーダ101、102、および他の周辺回路103、104によって構成される。他の周辺回路には、アドレスバッファ回路やコントロールロジック回路などが含まれ、必要に応じて設けられる。図1では、各ビット情報が記録されるメモリ素子(記憶素子)は、Tr1で示されている。Tr1は、フローティングゲイトを有するPチャネル型不揮発性メモリである。Tr2は、Nチャネルスイッチング素子Tr2である。
2個のTFT(Tr1およびTr2)は、それぞれのドレイン電極が互いに直列に接続されており、この直列接続回路によって1ビットのメモリセルを構成する。本実施例では、このメモリセルが縦64個×横64個マトリクス状に配列されている。各メモリセルは1ビットの情報を記憶することができるので、本実施例のEEPROMは、4096ビット(=約4kビット)の記憶容量を有する。なお本実施例では、記憶容量が4096ビットのEEPROMについて説明するが、本発明は、いかなる記憶容量のEEPROMを構成する際にも適応され得る。
各列に配置されているメモリセルは、A0、B0〜A63、B63という符号が付けられている信号線にその両端が接続されている。また、各行に配列されているメモリセルは、信号線C0、D0〜C63〜D63に各メモリセルのゲイト電極が接続されている。なお図1に示されるように、本実施例では、4kビットEEPROMを構成する各メモリセルに、(0、0)、(1、0)、(63、63)といった符号が付けられている。
各信号線A0、B0〜A63、B63、およびC0、D0〜C63〜D63は、それぞれXアドレスデコーダ101、およびYアドレスデコーダ102に接続されている。このXアドレスデコーダ101およびYアドレスデコーダ102によって、特定のメモリセルが指定され、データの書き込み、読み出し、あるいは消去が行われる。
次に、本実施例のメモリセルの構成について図2を用いて説明する。図2には、本実施例のメモリセルの断面図が示されている。図2において、左側の素子がメモリ素子Tr1であり、右側の素子がスイッチング素子Tr2である。Tr1の半導体活性層202は、ソース・ドレイン領域203、204およびチャネル領域205を含む。一方Tr2の半導体活性層206は、ソース・ドレイン領域207、208、低濃度不純物領域209、およびチャネル領域210を含む。211および212はゲイト絶縁膜である。213はフローティングゲイト電極である。214、218は陽極酸化膜である。215はコントロールゲイト電極である。216、220、および219はソース・ドレイン電極である。221は層間絶縁膜である。
図2に示すようにメモリ素子Tr1の半導体活性層の厚さd1と、スイッチング素子Tr2の半導体活性層の厚さd2とは異なっており、d1<d2である。こうすることによって、メモリ素子Tr1の半導体活性層でのインパクトイオナイゼイション(impact ionization;インパクトイオン化、あるいは衝突電離)がより起こりやすくなり、Tr1のフローティングゲイト電極への電荷の注入が起こりやすくなる。また、メモリ素子の半導体活性層に流れるトンネル電流は、スイッチング素子の半導体活性層に流れるトンネル電流の2倍以上であることが好ましい。このことによって、メモリ素子の書込み/消去を低電圧で行うことができるので,メモリ素子の書込み回数に対するメモリ素子の劣化がすくなくなる。
なお、XおよびYアドレスデコーダ101、102を構成するTFTや他の周辺回路を構成するTFTの半導体活性層の厚さは、スイッチングTFTTr2の厚さと同様である。
ここで、本実施例のEEPROMの動作について、図1におけるメモリセル(1、1)を例にとって説明する。
まず、メモリ素子(1、1)にデータを書き込む場合、A1に−5Vの電圧が印加される。また、信号線D1にも5Vの電圧が印加される。そこで信号線B1をGNDにおとし、信号線C1には20V程度の高電圧を印加すると、Tr1のチャネル領域を移動するキャリア(この場合はホール)が加速され、弱いアバランシェ崩壊またはインパクトイオナイゼイションが起こり、多量の高エネルギー状態のホットキャリア(電子)が発生する。このキャリアがゲイト絶縁膜に注入され、フローティングゲイト電極にトラップされる。このようにしてTr1のフローティングゲイト電極に電荷が貯蓄される。フローティングゲイト電極に電荷が貯蓄されることによってTr1のしきい値電圧が変化する。
次に、メモリ素子(1、1)からデータを読み出す場合、信号線C1には0Vが印加され、D1には5Vが印加される。そしてB1をGNDにおとすと、フローティングゲイト電極に電荷が貯蓄されている場合と貯蓄されていない場合とで、Tr1のしきい値電圧が変化し、記憶されていた信号がA1から読み出されることになる。
次に、記憶素子(1、1)に記憶されているデータを消去する場合、信号線D1には5Vが印加され、信号線B1をGNDにおとす。そして、信号線C1に−20V程度の電圧が印加されると、フローティングゲイト電極にトラップされていた電子がドレイン領域へ注入される。よって、記憶されていたデータが消去される。
以上の動作を下の表にまとめる。
なお、記憶素子に印加される電圧は、記憶素子の半導体活性層の膜厚やコントロールゲイト電極−フローティング電極間の容量等に依存する。よって、記憶素子の動作電圧については、上述した電圧に限られるわけではない。
EEPROMは、その書き換え回数と情報保持時間が重要である。書き換え回数を多く可能にするために、記憶素子のコントロール電極に印加される電圧を小さくすることが要求される。本実施例の記憶素子の半導体活性層の厚さは、スイッチングTFTやアドレスデコーダを構成するTFTの半導体活性層の厚さよりも厚いので、インパクトイオナイゼイションが起こりやすく、コントロール電極に印加される電圧を低くすることができる。
また、本実施例において、メモリ素子にデ─タを書込み/消去する場合、メモリ素子のコントロ─ル電極に一度に20Vの電圧を印加するのではなく、これよりも低い電圧を複数回のパルスで印加することによって、素子の劣化を防ぐことも出来る。
また、本実施例のEEPROMを構成するTFTには、移動度、しきい値電圧等に高特性が要求されるので、従来よく用いられているアモルファスシリコンの半導体活性層を備えたTFTでは十分ではない。そこで、上記のような高特性を示すTFTを作製する方法を以下に示す。以下の作製方法によると、高特性のTFTを作製することができ、本実施例のEEPROMが実現できる。
本実施例のEEPROMの作製方法を図3〜図7を用いて説明する。なお、図3〜図7には、本実施例のEEPROMを構成するTFTとして、メモリセルを構成するメモリ素子およびスイッチング素子、ならびにアドレスデコーダやその他の周辺回路を構成する回路として代表的なCMOS回路を構成する2つのTFTを例にとって説明する。
また、以下に示す不揮発性メモリの製造方法によると、薄膜技術を用いて作製され得るいかなる半導体装置と本発明の不揮発性メモリとは、一体形成され得ることが理解される。
図3を参照する。まず、絶縁表面を有する基板として石英基板301を準備する。石英基板の代わりに熱酸化膜を形成したシリコン基板を用いることもできる。また、石英基板上に一旦非晶質珪素膜を形成し、それを完全に熱酸化して絶縁膜とする様な方法をとっても良い。さらに、絶縁膜として窒化珪素膜を形成した石英基板、セラミックス基板を用いても良い。
次に、非晶質珪素膜302を厚さ25nmに形成する(図3(A))。本実施例では成膜を減圧熱CVD法で行い、下記条件に従って形成する。
成膜温度:465℃
成膜圧力:0.5torr
成膜ガス:He(ヘリウム)300sccm
Si2 6 (ジシラン)250sccm
次に、レジスト膜を形成し、パターンニングすることによってマスク304を形成する(図3(B))。その後、非晶質珪素膜303をエッチングし、基板上に部分的に形成された非晶質珪素膜304を形成する(図3(C))。なお、非晶質珪素膜303のエッチングには、ドライエッチングあるいはウエットエッチングのいずれを行ってもよい。ドライエッチングの場合、CF4 +O2 を用い、またウエットエッチングの場合、フッ素酸+硝酸を用いてもよい。
次に、再び上述した方法で非晶質珪素膜を厚さ50nmに形成し、図3(D)に示すような非晶質珪素膜305、306を形成する。ここでは、最終的な膜厚(熱酸化後の膜減りを考慮した膜厚)が、非晶質珪素膜305は50nm、かつ非晶質珪素膜306が75nmとなるように調節した。
なお、2度目の非晶質珪素膜の形成の前には、非晶質珪素膜304および石英基板301の表面を清浄化しておくことが望ましい。
また、非晶質珪素膜305、306の形成にあたっては、別の方法を用いてもよい。例えば、上述した方法によって非晶質珪素膜を全体に75nmに形成し、部分的にマスクを形成し、上述したエッチングによって部分的に膜厚を減少させた非晶質珪素膜を得ることもできる。
なお、非晶質珪素膜305は、後にメモリ素子の半導体活性層となり、非晶質珪素膜306は、後にスイッチング素子および周辺のCMOS回路等の半導体活性層となる。
なお、最終的な半導体活性層の厚さが150nm以上、特に200nm以上の場合は、SOI特有のインパクトイオナイゼイションの発生がきわめて少なく、バルクシリコンを用いた不揮発性メモリで発生するケースとほとんど変わらなくなってしまう。よってSOI技術による不揮発性メモリの特性を引き出すことができない。このため、本発明においては、最終的な半導体活性層の厚さは、共に150nm未満(好ましくは100nm未満)が好ましい。
また、本実施例では、上述したようにメモリ素子の非晶質珪素膜305の最終的な膜厚を50nm、スイッチング素子および周辺のCMOS回路等の非晶質珪素膜306の最終的な膜厚を75nmとしたが、それぞれ好ましくは、1〜50nm(さらに好ましくは10〜40nm)、40〜100nmの範囲に形成すればよく、本実施例の膜厚に限定されるわけではない。
なお、非晶質珪素膜の成膜に際して膜中の不純物濃度の管理を徹底的に行うことが重要である。本実施例の場合、非晶質珪素膜305、306中では結晶化を阻害する不純物であるC(炭素)及びN(窒素)の濃度はいずれも5×1018atoms/cm3 未満(代表的には5×1017atoms/cm3 以下、好ましくは2×1017atoms/cm3 以下)、O(酸素)は1.5×1019atoms/cm3 未満(代表的には1×1018atoms/cm3 以下、好ましくは5×1017atoms/cm3 以下)となる様に管理する。なぜならば各不純物がこれ以上の濃度で存在すると、後の結晶化の際に悪影響を及ぼし、結晶化後の膜質を低下させる原因となるからである。本明細書中において膜中の上記の不純物元素濃度は、SIMS(質量2次イオン分析)の測定結果における最小値で定義される。
上記構成を得るため、本実施例で用いる減圧熱CVD炉は定期的にドライクリーニングを行い、成膜室の清浄化を図っておくことが望ましい。ドライクリーニングは、200〜400℃程度に加熱した炉内に100〜300sccmのClF3 (フッ化塩素)ガスを流し、熱分解によって生成したフッ素によって成膜室のクリーニングを行えば良い。
なお、本発明者らの知見によれば炉内温度300℃とし、ClF3(フッ化塩素)ガスの流量を300sccmとした場合、約2μm厚の付着物(主に珪素を主成分する)を4時間で完全に除去することができる。
また、非晶質珪素膜305、306中の水素濃度も非常に重要なパラメータであり、水素含有量を低く抑えた方が結晶性の良い膜が得られる様である。そのため、非晶質珪素膜305、306の成膜は減圧熱CVD法であることが好ましい。なお、成膜条件を最適化することでプラズマCVD法を用いることも可能である。
次に、非晶質珪素膜305、306の結晶化工程を行う。結晶化の手段としては本発明者による特開平7−130652号公報記載の技術を用いる。同公報の実施例1および実施例2のどちらの手段でも良いが、本願発明では実施例2に記載した技術内容(特開平8−78329号公報に詳しい)を利用するのが好ましい。
特開平8−78329号公報記載の技術は、まず触媒元素の添加領域を選択するマスク絶縁膜307〜309を形成する。そして、非晶質珪素膜305、306の結晶化を助長する触媒元素としてニッケル(Ni)を含有した溶液をスピンコート法により塗布し、Ni含有層310を形成する(図4(A))。
なお、触媒元素としてはニッケル以外にも、コバルト(Co)、鉄(Fe)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、銅(Cu)、金(Au)、ゲルマニウム(Ge)、鉛(Pb)、インジウム(In)等を用いることができる。
また、上記触媒元素の添加工程はスピンコート法に限らず、レジストマスクを利用したイオン注入法またはプラズマドーピング法を用いることもできる。この場合、添加領域の占有面積の低減、横成長領域の成長距離の制御が容易となるので、微細化した回路を構成する際に有効な技術となる。
次に、触媒元素の添加工程が終了したら、450℃1時間程度の水素出しの後、不活性雰囲気、水素雰囲気または酸素雰囲気中において500〜700℃(代表的には550〜650℃)の温度で4〜24時間の加熱処理を加えて非晶質珪素膜305、306の結晶化を行う。本実施例では窒素雰囲気で570℃14時間の加熱処理を行う。
この時、非晶質珪素膜305、306の結晶化はニッケルを添加した領域311、312で発生した核から優先的に進行し、基板301の基板面に対してほぼ平行に成長した結晶領域313、314、および315が形成される。本発明者らはこの結晶領域313、314、および315を横成長領域と呼んでいる。横成長領域は比較的揃った状態で個々の結晶が集合しているため、全体的な結晶性に優れるという利点がある(図4(B))。
結晶化のための加熱処理が終了したら、マスク絶縁膜307、308、および309を除去してパターニングを行い、横成長領域のみでなる島状半導体層(活性層)316〜319を形成する。
次に、島状半導体活性層316のチャネル形成領域、および317〜319をレジストマスク320、321で覆い、P型を付与する不純物イオンの添加を行う。なお、本実施例ではB(ボロン)を不純物元素として用いたが、In(インジウム)を用いてもよい。なお、不純物添加時の加速電圧は、80keV程度とする。
よって、島状半導体活性層316のソース・ドレイン領域125および127、チャネル形成領域126が形成される。また、島状半導体活性層317〜319は、レジストマスク321で覆われているので、不純物は添加されない。
その後、レジストマスク321を除去し、珪素を含む絶縁膜でなるゲイト絶縁膜325を形成する(図5(A))。ゲイト絶縁膜325の膜厚は後の熱酸化工程による増加分も考慮して10〜250nmの範囲で調節すれば良い。なお、メモリ素子島状の半導体活性層のゲイト絶縁膜の厚さを10〜50nmとし、他のゲイト絶縁膜の厚さを50〜250nmとしてもよい。なお、このゲイト絶縁膜には、SiO2 、SiON、SiN等が用いられてもよい。また、成膜方法は公知の気相法(プラズマCVD法、スパッタ法等)を用いれば良い。
次に、図5(A)に示す様に触媒元素(ニッケル)を除去または低減するための加熱処理(触媒元素のゲッタリングプロセス)を行う。この加熱処理は処理雰囲気中にハロゲン元素を含ませ、ハロゲン元素による金属元素のゲッタリング効果を利用するものである。
なお、ハロゲン元素によるゲッタリング効果を十分に得るためには、上記加熱処理を700℃を超える温度で行なうことが好ましい。この温度以下では処理雰囲気中のハロゲン化合物の分解が困難となり、ゲッタリング効果が得られなくなる恐れがある。そのため加熱処理温度を好ましくは800〜1000℃(代表的には950℃)とし、処理時間は0.1〜6hr、代表的には0.5〜1hrとする。なお、上記加熱時に、ソース・ドレイン領域に存在する不純物がチャネル領域に拡散しないようにする必要がある。
代表的な実施例としては酸素雰囲気中に対して塩化水素(HCl)を0.5〜10体積%(本実施例では3体積%)の濃度で含有させた雰囲気中において、950℃、30分の加熱処理を行えば良い。HCl濃度を上記濃度以上とすると、活性層316〜319の表面に膜厚程度の凹凸が生じてしまうため好ましくない。
また、ハロゲン元素を含む化合物してはHClガス以外にもHF、NF3 、HBr、Cl2 、ClF3 、BCl3 、F2 、Br2 等のハロゲン元素を含む化合物から選ばれた一種または複数種のものを用いることが出来る。
この工程においては活性層316〜319中のニッケルが塩素の作用によりゲッタリングされ、揮発性の塩化ニッケルとなって大気中へ離脱して除去される。そして、この工程により活性層316〜319中のニッケルの濃度は5×1017atoms/cm3 以下(代表的には2×1017atoms/cm3 以下)にまで低減される。なお、本発明者らの経験によれば、ニッケル濃度が1×1018atoms/cm3 以下(好ましくは5×1017atoms/cm3 以下)であればTFT特性に悪影響はでない。
また、上記ゲッタリング処理はニッケル以外の他の金属元素にも効果的である。珪素膜中に混入しうる金属元素としては、主に成膜チャンバーの構成元素(代表的にはアルミニウム、鉄、クロム等)が考えられるが、上記ゲッタリング処理を行なえば、それら金属元素の濃度も5×1017atoms/cm3 以下(好ましくは2×1017atoms/cm3 以下)にすることが可能である。
なお、上記ゲッタリング処理を行うと、活性層316〜319中にはゲッタリング処理に使用したハロゲン元素が1×1016〜1×1020atoms/cm3 の濃度で残存する。
また、上記加熱処理により活性層316〜319とゲイト絶縁膜325との界面では熱酸化反応が進行し、熱酸化膜の分だけゲイト絶縁膜325の膜厚は増加する。この様にして熱酸化膜を形成すると、非常に界面準位の少ない半導体/絶縁膜界面を得ることができる。また、活性層端部における熱酸化膜の形成不良(エッジシニング)を防ぐ効果もある。
さらに、上記ハロゲン雰囲気における加熱処理を施した後に、窒素雰囲気中で950℃、1時間程度の加熱処理を行なうことで、ゲイト絶縁膜325の膜質の向上を図ることも有効である。
次に、図示しないアルミニウムを主成分とする金属膜を成膜し、パターニングによって後のゲイト電極の原型129〜132を形成する。本実施例では2wt%のスカンジウムを含有したアルミニウム膜を用いる。なお、これ以外にもタンタル膜、導電性を有する珪素膜等を用いることもできる(図5(B))。
ここで本発明者らによる特開平7−135318号公報記載の技術を利用する。同公報には、陽極酸化により形成した酸化膜を利用して自己整合的にソース/ドレイン領域と低濃度不純物領域とを形成する技術が開示されている。以下にその技術について簡単に説明する。
まず、アルミニウム膜のパターニングに使用したレジストマスク(図示せず)を残したまま3%シュウ酸水溶液中で陽極酸化処理を行い、多孔性の陽極酸化膜330〜337を形成する。この膜厚が後に低濃度不純物領域の長さになるのでそれに合わせて膜厚を制御する。
次に、図示しないレジストマスクを除去した後、エチレングリコール溶液に3%の酒石酸を混合した電解溶液中で陽極酸化処理を行う。この処理では緻密な無孔性の陽極酸化膜338〜341が形成される。膜厚は70〜120nmで良い。
そして、上述の2回に渡る陽極酸化処理の後に残ったアルミニウム膜342〜345が実質的にゲイト電極として機能する(図5(C))。なお、アルミニウム膜342は、後にメモリ素子のフローティングゲイト電極となる。
次にゲイト電極342〜345、多孔性の陽極酸化膜330〜337をマスクとしてゲイト絶縁膜325をドライエッチング法によりエッチングし、346〜349にパターンニングする(図5(D))。
そして、多孔性の陽極酸化膜330〜337を除去する(図6(A))。こうして形成されるゲイト絶縁膜346〜349の端部は多孔性の陽極酸化膜330〜337の膜厚分だけ露出した状態となる。
次に、ゲイト電極342を分断し、フローティンングゲイト電極342’を形成する(図6(B))。
次に、一導電性を付与する不純物元素の添加工程を行う。不純物元素としてはN型ならばP(リン)またはAs(砒素)、P型ならばB(ボロン)またはIn(インジウム)を用いれば良い。
まず、N型TFTの不純物添加を行うために、レジストマスク350、351を形成する。本実施例では、不純物添加を2回の工程に分けて行う。まず、1回目の不純物添加(本実施例ではP(リン)を用いる)を高加速電圧80keV程度で行い、 n- 領域を形成する。このn- 領域は、Pイオン濃度が1×1017atoms/cm3 〜1×1019atoms/cm3 となるように調節する。
さらに、2回目の不純物添加を低加速電圧10ke V程度で行い、 n+ 領域を形成する。この時は、 加速電圧が低いので、 ゲイト絶縁膜がマスクとして機能する。また、このn+ 領域は、シート抵抗が500Ω以下(好ましくは300Ω以下)となるように調節する。
よって、N型TFTのソース・ドレイン領域352〜355、低濃度不純物領域356、357、およびチャネル領域358、359が形成される。
次に、図6(D)に示すように、N型TFTを覆ってレジストマスク360、361を設け、P型を付与する不純物イオン(本実施例ではボロンを用いる)の添加を行い、p- 領域、p+ 領域を形成する。このp- 領域は、ボロンイオン濃度が1×1017atoms/cm3 以上(好ましくは1×1018atoms/cm3 以上)となるように調節する。ボロンの他に、Ga、Inなどを用いてもよい。
こうしてP型TFTのソース・ドレイン領域362、363、低濃度不純物領域364、およびチャネル形成領域367が形成される(図6(D))。
上述したように、スイッチングTFTおよび他の周辺回路のTFTには低濃度不純物領域が形成されているので、半導体活性層の厚さ薄い場合でもインパクトイオナイゼイションが起こりにくくなっている。
以上の様にして活性層が完成したら、ファーネスアニール、レーザーアニール、ランプアニール等の組み合わせによって不純物元素の活性化を行う。それと同時に添加工程で受けた活性層の損傷も修復される。
なお、本実施例のTFTのチャネル形成領域は、不整合結合手の数が少なく、実質的に単結晶であるといえる。
次に、層間絶縁膜368を500nmの厚さに形成する。層間絶縁膜368としては酸化珪素膜、窒化珪素膜、酸化窒化珪素膜、有機性樹脂膜、或いはそれらの積層膜を用いることができる。
次に、コンタクトホールを形成した後、ソース・ドレイン電極369〜374、およびメモリ素子のコントロールゲイト電極375を形成する。このコントロールゲイト電極375は、陽極酸化膜338の上面に接続されている(図7(B))。
最後に、基板全体を350℃の水素雰囲気で1〜2時間加熱し、素子全体の水素化を行うことで膜中(特に活性層中)のダングリングボンド(不対結合手)を終端する。以上の工程によって、図7(B)に示す様な構造のTFTを作製することができる。
(活性層中に含まれる不純物に関する知見)
本実施例の活性層(半導体薄膜)には結晶化を阻害する元素であるC(炭素)、N(窒素)及びO(酸素)が存在しない、或いは実質的に存在しない点に特徴がある。これは徹底的な不純物(汚染物)管理によってなしうる構成である。
本実施例の場合、非晶質珪素膜の成膜にあたってC(炭素)、N(窒素)及びO(酸素)の混入を徹底的に避けるので、必然的に最終的な半導体膜中に存在するC(炭素)及びN(窒素)の濃度は少なくとも5×1018atoms/cm3 未満(代表的には5×1017atoms/cm3 以下、好ましくは2×1017atoms/cm3 以下)、O(酸素)の濃度は少なくとも1.5×1019atoms/cm3 未満(代表的には1×1018atoms/cm3 以下、好ましくは5×1017atoms/cm3 以下)となる。
なお、純粋に珪素だけからなる半導体膜では珪素の濃度が約5×1022atoms/cm3 であるので、例えば5×1018atoms/cm3 の不純物元素は約0.01atomic%の濃度で存在することに相当する。
また、望ましくは最終的な半導体膜中に存在するC(炭素)、N(窒素)及びO(酸素)の濃度をSIMS分析における検出下限以下、さらに望ましくは完全に存在しない状態とすることが優れた結晶性を得るためには必要である。
本発明者らがSIMSで分析した結果、C、N、Oの濃度がいずれも上記濃度範囲を満たす非晶質珪素膜を出発膜として用いた場合、完成したTFTの活性層中に含まれるC、N、Oの濃度も上記濃度範囲を満たすことが判明している。
ここで、図8(A)に、本実施の不揮発性メモリの回路配置図を示す。図8(B)は、図8(A)におけるA−A’の断面図を示し、図8(C)は、図16(A)の等価回路図を示す。
図8(A)において、801〜808は半導体活性層であり、TFTTr1〜Tr8を構成している。809〜812は第1の配線層であり、Tr2、Tr4、Tr6、およびTr8のゲイト電極、ゲイト信号線の配線、およびTr1、Tr3、Tr5、Tr7のゲイト信号線の配線として利用している。なお、Tr1、Tr3、Tr5、およびTr7のフローティングゲイト電極813〜816は、第1の配線層と同時に形成され、パターンニングされたのちにフローティングの状態となる。817〜828は第2の配線層であり、各Trのソース・ドレイン領域に接続される信号線として、またTr1、Tr3、Tr5、およびTr7のコントロールゲイト電極として用いられる。また、図中において、黒く塗りつぶされている部分は、その下部の配線あるいは半導体層とコンタクトをとっていることを示している。なお、図中において同一柄の配線は全て同一の配線層である。
本発明の不揮発性メモリにおいては、メモリ素子の半導体活性層の膜厚を、スイッチング素子や他の周辺回路を構成する素子の半導体活性層の膜厚よりも薄くしているので、メモリ素子において、インパクトイオン化が起こりやすく、メモリ素子の書込み/消去を低電圧で行うことが出来る。このことは、メモリ素子の書込み/消去回数に対する劣化の減少につながる。これは、従来バルクシリコンで作製されたEEPROMでは、ゲイト絶縁膜が比較的薄い為に、ゲイト絶縁膜の劣化が生じていた事に対する革新的な解決方法である。さらに、従来のバルクシリコンでは、ゲイト絶縁膜が薄いためフロ─ティングゲイト電極に蓄積されていたキャリアが、温度の上昇により流出してしまうということに対する解決方法でもある。
本実施例では、まず安価な低級グレードの石英基板を用意する。次に、その石英基板をCMP(化学機械研磨)等の手法により理想状態(凹凸部の差の平均値が5nm以内、代表的には3nm以内、好ましくは2nm以内)にまで研磨する。
この様に、安価な石英基板であっても研磨によって優れた平坦性を有する絶縁性基板として利用することができる。石英基板を用いると非常に下地が緻密となるので下地/半導体薄膜界面の安定度が高い。また、基板からの汚染の影響も殆どないので非常に利用価値が高い。
実施例1では珪素の結晶化を助長する触媒元素をゲッタリングする工程においてハロゲン元素を用いる例を示した。本願発明では、触媒元素のゲッタリング工程にリン元素を用いることも可能である。その他の工程は、実施例1に従うものとする。
リン元素を用いる場合、活性層となる領域以外の領域にリンを添加し、400〜1050℃(好ましくは600〜750℃)の温度で、1min〜20hr(典型的には30min〜3hr)の加熱処理を行えば良い。この加熱処理によりリンを添加した領域に触媒元素がゲッタリングされるので、活性層中の触媒元素の濃度は5×1017atoms/cm3 以下にまで低減される。
こうしてゲッタリング工程を終えたら、リンを添加した領域以外の領域を利用して活性層を形成する。後は、実施例1の工程に従えば実施例1と同じ特徴を有する半導体装置が得られる。
勿論、ゲイト絶縁膜となる熱酸化膜を形成する際にハロゲン元素を含む雰囲気中で加熱処理を行えば、本実施例のリン元素によるゲッタリング効果とハロゲン元素によるゲッタリング効果との相乗効果が得られる。
本実施例では、逆スタガー型のTFTによってEEPROMを構成する場合について図9〜図11を用いて説明する。なお、図9〜図11においては、EEPROMを構成する一つのメモリセル(メモリ素子およびスイッチング素子)のみに注目しているが、アドレスデコーダや周辺回路等も同時に形成され得る。実際には、実施例1で説明した図1のように、マトリクス状に配置された複数のメモリセルとアドレスデコーダや周辺回路とによってEEPROMが構成される。
図9を参照する。まず、ガラス基板901上に酸化珪素膜でなる下地膜902を設け、その上にゲイト電極903、904を形成する。ゲイト電極903は、後にメモリ素子のコントロールゲイト電極になり、ゲイト電極904は、後にスイッチング素子のゲイト電極となる。本実施例では、ゲイト電極903、904として200nm〜400nm厚のクロム膜を使用するが、アルミニウム合金、タンタル、タングステン、モリブデン、導電性を付与した珪素膜等を用いてもよい。
次に、ゲイト電極903、904上にゲイト絶縁膜905を100〜200nmの厚さに形成する。ゲイト絶縁膜905としては、酸化珪素膜、窒化珪素膜、または酸化珪素膜と窒化珪素膜との積層膜を用いる。また、ゲイト電極を陽極酸化して得られる陽極酸化膜をゲイト絶縁膜として利用することもできる。
また、このメモリ素子側のゲイト絶縁膜は、次の工程で形成するフローティングゲイト電極とコントロールゲイト電極との間の容量を規定するものであり、その膜厚を変えてフローティングゲイト電極に印加される電圧を調整することができる。よって、ゲイト絶縁膜905の厚さは、上記の範囲に限られるわけではなく、また、部分的に膜厚を変えてもよい。
次に、フローティングゲイト電極906を形成する(図9(B))。本実施例では、フローティングゲイト電極としてクロム膜を使用するが、アルミニウム合金、タンタル、タングステン、モリブデン、導電性を付与した珪素膜等を用いてもよい。
次に、絶縁膜907を10〜50nmの厚さに形成する。絶縁膜907としては、酸化珪素膜、窒化珪素膜、または酸化珪素膜と窒化珪素膜との積層膜を用いる。
次に、非晶質珪素膜908、909を実施例1の図3(A)〜(D)に示した方法によって形成する(図9(C))。なお、本実施例では、メモリ素子の非晶質珪素膜908の最終的な膜厚を50nm、スイッチング素子の非晶質珪素膜909の最終的な膜厚を75nmとしたが、それぞれ1〜50nm(好ましくは10〜40nm)、40〜100nmの範囲に形成すればよく、本実施例の膜厚に限定されるわけではない。また、図示しないが、アドレスデコーダや周辺回路のTFTの非晶質珪素膜の膜厚は、スイッチング素子と同様の膜厚に作製され得る。
次に、非晶質珪素膜908、909をレーザー光あるいはレーザー光と同等の強度を持つ強光の照射を行い、非晶質珪素膜の結晶化を行う(図9(D))。レーザー光としては、エキシマレーザー光が好ましい。エキシマレーザーとしては、KrF、ArF,XeClを光源としたパルスレーザを利用すればよい。
また、レーザー光と同等の強度を持つ強光としては、ハロゲンランプまたはメタルハライドランプからの強光、赤外光または紫外光ランプからの強光を利用することができる。
本実施例では、線状に加工されたエキシマレーザー光を基板の一端から他端へ走査し、非晶質珪素膜の全面を結晶化する。この時、レーザー光のスウィープ速度は1.2mm/s、処理温度は室温、パルス周波数は30Hz、レーザーエネルギーは300〜315mJ/cm2 とする。この工程によって結晶性珪素膜が得られる。
なお、本実施例の非晶質珪素膜にも、実施例1あるいは実施例3で用いられた結晶化方法が用いられ得る。
また、実施例1の非晶質珪素膜にも、本実施例の結晶化方法が用いられ得ることが理解される。
次に図10を参照する。結晶性珪素膜をパターンニングして、活性層910および911を形成する。
次に、一導電性を付与する不純物元素の添加を行なう。まず、メモリ素子、N型TFT、およびP型TFTのチャネル領域を形成する活性層をレジストマスクで覆い(図示せず)、P型を付与する不純物元素(本実施例ではボロンを用いる。インジウムなどを用いてもよい)を添加し、ボロンイオン濃度が1×1017atoms/cm3 以上(好ましくは1×1018atoms/cm3 以上)であるp- 領域(低濃度不純物領域、図示せず)を形成する。
次に、レジストマスク912および913を形成する(図10(B))。そして、P型を付与する不純物元素を、1×1018〜1×1020atoms/cm3 程度の濃度となるように添加し、P型TFTのソース領域914およびドレイン領域915を形成する。また、活性層のうちレジストマスク912で覆われている部分がチャネル領域となる(図10(B))。
次に、レジストマスク912および913を除去し、レジストマスク917および918を形成する。そして、N型を付与する不純物元素(本実施例ではリンを用いた。砒素等を用いてもよい。)を添加して、1×1017〜5×1018atoms/cm3 程度の低濃度不純物領域919および920を形成する(図10(C))。
次に、レジストマスク917および918を除去し、レジストマスク921および922を形成する。そして、再びN型を付与する不純物元素を図10(C)の工程よりも高濃度(1×1018〜1×1020atoms/cm3 )に添加してN型TFTのソース・ドレイン領域923および924を形成する。なお、925は低濃度不純物領域、926はチャネル形成領域である(図10(D))。
次に、レジストマスク921および922を除去した後、エキシマレーザー光を照射する(レーザーアニール)ことによって、イオン注入時のダメージの回復と添加した不純物の活性化を行う(図11(A))。
レーザーアニールが終了したら、層間絶縁膜927を300〜500nmに形成する(図11(B))。層間絶縁膜927は、酸化珪素膜、窒化珪素膜、有機性樹脂、あるいはそれらの積層膜によって構成される。
次に、層間絶縁膜927にコンタクトホールを形成し、金属薄膜で成るソース・ドレイン電極928、929、および930を形成する。この金属薄膜としては、アルミニウム、タンタル、チタン、タングステン、モリブデン、またはそれらの積層膜を用いればよい(図11(B))。
次に、全体に対して水素雰囲気中、350℃で2時間程度の加熱処理を行い、膜中(特にチャネル形成領域)の不対結合手を水素終端する。以上の工程によって図11(B)の状態が得られる。
上記実施例1〜4の不揮発性メモリは、様々な用途がある。本実施例では、これらの不揮発性メモリを用いた半導体装置について説明する。
このような半導体装置には、ビデオカメラ、スチルカメラ、ヘッドマウントディスプレイ、カーナビゲーション、パーソナルコンピュータ、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話など)などが挙げられる。それらの一例を図12に示す。
図12(A)は携帯電話であり、本体1201、音声出力部1203、音声入力部1203、表示装置1204、操作スイッチ1205、アンテナ1206で構成される。本発明の不揮発メモリは、表示装置1204と一体形成されてもよい。
図12(B)はビデオカメラであり、本体1301、表示装置1302、音声入力部1303、操作スイッチ1304、バッテリー1305、受像部1306で構成される。本発明の不揮発性メモリは、表示装置1302と一体形成されてもよい。
図12(C)はモバイルコンピュータであり、本体1401、カメラ部1402、受像部1403、操作スイッチ1404、表示装置1405で構成される。本発明の不揮発性メモリは、表示装置1405と一体形成されてもよい。
図12(D)はヘッドマウントディスプレイであり、本体1501、表示装置1502、バンド部1503で構成される。本発明の不揮発性メモリは、表示装置1502と一体形成されてもよい。
本実施例では、上記実施例1〜実施例5で説明した作製方法において、ゲイト電極にTa(タンタル)またはTa合金を用いた場合について説明する。
TaまたはTa合金をゲイト電極に用いると、約450℃から約600℃で熱酸化することができ、Ta2 3等の膜質の良い酸化膜がゲイト電極上に形成される。この酸化膜は、上記実施例1で説明した、Al(アルミニウム)をゲイト電極として用いたときに形成される酸化膜よりも膜質は良いことがわかっている。
このことは、絶縁膜の耐圧評価の一つであるJ−E特性(電流密度−電界強度特性)において、TaまたはTa合金の酸化膜がAlの酸化膜よりも良い特性を有することによってわかった。
また、Ta2 3 は、比誘電率が11.6前後であり、フローティングゲイト−コントロールゲイト間の容量が大きいので、Alをゲイト電極に用いた場合に比較してフローティングゲイトに電荷が注入されやすいという利点もある。
また、Taをゲイト電極に用いた場合、上記実施例で行ったように陽極酸化することもできる。
(CGSに関する知見)
ここで、上記実施例1に記載した作製方法によって作製され半導体薄膜について説明する。上記実施例1の作製方法によると、非晶質珪素膜を結晶化させて、連続粒界結晶シリコン(いわゆるContinuous Grain Silicon:CGS)と呼ぶ結晶シリコン膜を得ることができる。
上記実施例1の作製方法によって得られた半導体薄膜の横成長領域は棒状または偏平棒状結晶の集合体からなる特異な結晶構造を示す。以下にその特徴について示す。
〔活性層の結晶構造に関する知見〕
上記実施例1の作製工程に従って形成した横成長領域は、微視的に見れば複数の棒状(または偏平棒状)結晶が互いに概略平行に特定方向への規則性をもって並んだ結晶構造を有する。このことはTEM(透過型電子顕微鏡法)による観察で容易に確認することができる。
また、本発明者らは上述した作製方法によって得られた半導体薄膜の結晶粒界をHR−TEM(高分解能透過型電子顕微鏡法)を用いて800万倍に拡大し、詳細に観察した(図13(A))。ただし、本明細書中において結晶粒界とは、断りがない限り異なる棒状結晶同士が接した境界に形成される粒界を指すものと定義する。従って、例えば別々の横成長領域がぶつかりあって形成される様なマクロな意味あいでの粒界とは区別して考える。
ところで前述のHR−TEM(高分解能透過型電子顕微鏡法)とは、試料に対して垂直に電子線を照射し、透過電子や弾性散乱電子の干渉を利用して原子・分子配列を評価する手法である。同手法を用いることで結晶格子の配列状態を格子縞として観察することが可能である。従って、結晶粒界を観察することで、結晶粒界における原子同士の結合状態を推測することができる。
本発明者らが得たTEM写真(図13(A))では異なる二つの結晶粒(棒状結晶粒)が結晶粒界で接した状態が明瞭に観察された。また、この時、二つの結晶粒は結晶軸に多少のずれが含まれているものの概略{110}配向であることが電子線回折により確認されている。
ところで、前述の様なTEM写真による格子縞観察では{110}面内に{111}面に対応する格子縞が観察された。なお、{111}面に対応する格子縞とは、その格子縞に沿って結晶粒を切断した場合に断面に{111}面が現れる様な格子縞を指している。格子縞がどの様な面に対応するかは、簡易的には格子縞間の距離により確認できる。
この時、本発明者らは上述した実施例1の作製方法によって得られた半導体薄膜のTEM写真を詳細に観察した結果、非常に興味深い知見を得た。写真に見える異なる二つの結晶粒ではどちらにも{111}面に対応する格子縞が見えていた。そして、互いの格子縞が明らかに平行に走っているのが観察されたのである。
さらに、結晶粒界の存在と関係なく、結晶粒界を横切る様にして異なる二つの結晶粒の格子縞が繋がっていた。即ち、結晶粒界を横切る様にして観測される格子縞の殆どが、異なる結晶粒の格子縞であるにも拘らず直線的に連続していることが確認できた。これは任意の結晶粒界で同様であり、全体の90%以上(典型的には95%以上)の格子縞が結晶粒界で連続性を保っている。
この様な結晶構造(正確には結晶粒界の構造)は、結晶粒界において異なる二つの結晶粒が極めて整合性よく接合していることを示している。即ち、結晶粒界において結晶格子が連続的に連なり、結晶欠陥等に起因するトラップ準位を非常に作りにくい構成となっている。換言すれば、結晶粒界において結晶格子に連続性があるとも言える。
なお、図13(B)に、本発明者らはリファレンスとして従来の多結晶珪素膜(いわゆる高温ポリシリコン膜)についても電子線回折およびHR−TEM観察による解析を行った。その結果、異なる二つの結晶粒において互いの格子縞は全くバラバラに走っており、結晶粒界で整合性よく連続する様な接合は殆どなかった。即ち、結晶粒界では格子縞が途切れた部分(矢印で示している部分等)が多く、結晶欠陥が多いことが判明した。このような部分では、未結合手が存在することになり、トラップ準位としてキャリアの移動を阻害する可能性が高い。
本発明者らは、上述した実施例1の作製方法で得られる半導体薄膜の様に格子縞が整合性良く対応した場合の原子の結合状態を整合結合と呼び、その時の結合手を整合結合手と呼ぶ。また、逆に従来の多結晶珪素膜に多く見られる様に格子縞が整合性良く対応しない場合の原子の結合状態を不整合結合と呼び、その時の結合手を不整合結合手(又は不対結合手)と呼ぶ。
本願発明の不揮発性メモリで利用する半導体薄膜は結晶粒界における整合性が極めて優れているため、上述の不整合結合手が極めて少ない。本発明者らが任意の複数の結晶粒界について調べた結果、全体の結合手に対する不整合結合手の存在割合は10%以下(好ましくは5%以下、さらに好ましくは3%以下)であった。即ち、全体の結合手の90%以上(好ましくは95%以上、さらに好ましくは97%以上)が整合結合手によって構成されているのである。
また、上述の実施例1の作製方法に従って作製した横成長領域を電子線回折で観察した結果を図14(A)に示す。なお、図14(B)は比較のために観察した従来のポリシリコン膜(高温ポリシリコン膜と呼ばれるもの)の電子線回折パターンである。
なお、図14(A)および図14(B)は電子線の照射スポットの径を1.35μmとして測定を行っているため、格子縞レベルに比べて十分マクロな領域の情報を拾っていると考えてよい。
また、図14(C)は単結晶シリコンの{110}面に垂直に電子線を照射した場合の電子線回折パターンの模式図である。通常、この様な電子線回折パターンと観測結果とを見比べ、観察試料の配向性が何であるかを推測する。
図14(A)の場合、図14(C)に示す様な〈110〉入射に対応する回折斑点が比較的きれいに現れており、結晶軸が〈110〉軸である(結晶面が{110}面である)ことが確認できる。
なお、各斑点は同心円状の広がりを僅かにもっているが、これは結晶軸まわりにある程度の回転角度の分布をもつためと予想される。その広がりの程度はパターンから見積もっても5°以内である。
また、多数観測するうちには回折斑点が部分的に見えない場合があった(図14(A)でも一部分の回折斑点が見えない)。おそらくは概略{110}配向であるものの、わずかに結晶軸がずれているために回折パターンが見えなくなっているものと思われる。
本発明者らは、結晶面内に殆ど必ず{111}面が含まれるという事実を踏まえ、おそらく〈111〉軸まわりの回転角のずれがその様な現象の原因であろうと推測している。
一方、図14(B)に示す電子線回折パターンの場合、回折斑点には明瞭な規則性が見られず、ほぼランダムに配向していることが確認できる。即ち、{110}面以外の面方位の結晶が不規則に混在すると予想される。
これらの結果が示す様に、上述の実施例1の作製方法による結晶性珪素膜の特徴は殆ど全ての結晶粒が概略{110}面に配向しており、かつ、結晶粒界において格子に連続性を有することにある。この特徴は、従来のポリシリコン膜にはないものである。
以上の様に、上述の実施例1の作製方法で作製された半導体薄膜は従来の半導体薄膜とは全く異なる結晶構造(正確には結晶粒界の構造)を有する半導体薄膜であった。本発明者らは本願発明で利用する半導体薄膜について解析した結果を特願平9-55633 号、同9-165216号、同9-212428号でも説明している。
なお、本発明者らは特開平7-321339号公報に記載した手法に従ってX線回折を行い、上述の作製方法の結晶性珪素膜について配向比率を算出した。同公報では下記の数式1に示す様な算出方法で配向比率を定義している。
ここで上述の半導体薄膜の配向性をX線回折で測定した結果の一例を図17に示す。なお、X線回折パターンには(220)面に相当するピークが現れているが、{110}面と等価であることは言うまでもない。この測定の結果、{110}面が主たる配向であり、配向比率は0.7以上(典型的には0.9以上)であることが判明した。
以上に示してきた通り、上述の実施例1の作製方法による結晶性珪素膜と従来のポリシリコン膜とは全く異なる結晶構造(結晶構成)を有していることが判る。この点からも本願発明の結晶性珪素膜は全く新しい半導体膜であると言える。
なお、上述の実施例1の半導体薄膜を形成するにあたって結晶化温度以上の温度でのアニール工程は、結晶粒内の欠陥低減に関して重要な役割を果たしている。その事について説明する。
図15(A)は上述の実施例1の作製方法において、結晶化工程までを終了した時点での結晶シリコン膜を25万倍に拡大したTEM写真であり、結晶粒内(黒い部分と白い部分はコントラストの差に起因して現れる)に矢印で示される様なジグザグ状に見える欠陥が確認される。
この様な欠陥は主としてシリコン結晶格子面の原子の積み重ね順序が食い違っている積層欠陥であるが、転位などの場合もある。図15(A)は{111}面に平行な欠陥面を有する積層欠陥と思われる。その事は、ジグザグ状に見える欠陥が約70°の角をなして折れ曲がっていることから推測できる。
一方、図15(B)に示す様に、同倍率で見た上述の実施例1の作製方法による結晶シリコン膜は、結晶粒内には殆ど積層欠陥や転位などに起因する欠陥が見られず、非常に結晶性が高いことが確認できる。この傾向は膜面全体について言えることであり、欠陥数をゼロにすることは現状では困難であるが、実質的にゼロと見なせる程度にまで低減することができる。
即ち、図15(B)に示す結晶シリコン膜は結晶粒内の欠陥が殆ど無視しうる程度にまで低減され、且つ、結晶粒界が高い連続性によってキャリア移動の障壁になりえないため、単結晶または実質的に単結晶と見なせる。
この様に、図15(A)と図15(B)の写真に示した結晶シリコン膜は結晶粒界はほぼ同等の連続性を有しているが、結晶粒内の欠陥数には大きな差がある。上述の実施例1の作製方法による結晶シリコン膜が、図15(A)に示した結晶シリコン膜よりも遙に高い電気特性を示す理由はこの欠陥数の差によるところが大きい。
こうして得られた上述の実施例1の作製方法による結晶シリコン膜(図15(B))は、単に結晶化を行っただけの結晶シリコン膜(図15(A))に較べて格段に結晶粒内の欠陥数が少ないという特徴を有している。
この欠陥数の差は電子スピン共鳴分析(Electron Spin Resonance :ESR)によってスピン密度の差となって現れる。現状では上述した実施例1の作製方法による結晶シリコン膜のスピン密度は少なくとも 5×1017spins/cm3 以下(好ましくは 3×1017spins/cm3 以下)であることが判明している。ただし、この測定値はは現存する測定装置の検出限界に近いので、実際のスピン密度はさらに低いと予想される。
以上の様な結晶構造および特徴を有する結晶シリコン膜を、本出願人は連続粒界結晶シリコン(Continuous Grain Silicon:CGS)と呼んでいる。
従来の半導体薄膜では結晶粒界がキャリアの移動を妨げる障壁として機能していたのだが、上述した実施例1の作製方法による半導体薄膜ではその様な結晶粒界が実質的に存在しないので高いキャリア移動度が実現される。そのため、上述した実施例1の作製方法による半導体薄膜を用いて作製したTFTの電気特性は非常に優れた値を示す。この事については以下に示す。
〔TFTの電気特性に関する知見〕
上述した実施例1の作製方法による半導体薄膜は実質的に単結晶と見なせる(実質的に結晶粒界が存在しない)ため、それを活性層とするTFTは単結晶シリコンを用いたMOSFETに匹敵する電気特性を示す。本発明者らが試作したTFTからは次に示す様なデータが得られている。
(1)TFTのスイッチング性能(オン/オフ動作の切り換えの俊敏性)の指標となるサブスレッショルド係数が、Nチャネル型TFTおよびPチャネル型TFTともに60〜100mV/decade(代表的には60〜85mV/decade )と小さい。
(2)TFTの動作速度の指標となる電界効果移動度(μFE)が、Nチャネル型TFTで200 〜650cm2/Vs (代表的には250 〜300cm2/Vs )、Pチャネル型TFTで100 〜300cm2/Vs (代表的には150 〜200cm2/Vs )と大きい。
(3)TFTの駆動電圧の指標となるしきい値電圧(Vth)が、Nチャネル型TFTで-0.5〜1.5 V、Pチャネル型TFTで-1.5〜0.5 Vと小さい。
以上の様に、極めて優れたスイッチング特性および高速動作特性が実現可能であることが確認されている。
なお、CGSを形成するにあたって前述した結晶化温度以上の温度(700〜1100℃)でのアニール工程は、結晶粒内の欠陥低減に関して重要な役割を果たしている。そのことについて以下に説明する。
以上のことから、CGSを作製するにあたって、触媒元素のゲッタリングプロセスは必要不可欠な工程であることが判る。本発明者らは、この工程によって起こる現象について次のようなモデルを考えている。
まず、図15(A)に示す状態では結晶粒内の欠陥(主として積層欠陥)には触媒元素(代表的にはニッケル)が偏析している。即ち、Si-Ni-Siといった形の結合が多数存在していると考えられる。
しかしながら、触媒元素のゲッタリングプロセスを行うことで欠陥に存在するNiが除去されるとSi-Ni 結合は切れる。そのため、シリコンの余った結合手は、すぐにSi-Si 結合を形成して安定する。こうして欠陥が消滅する。
勿論、高い温度での熱アニールによって結晶シリコン膜中の欠陥が消滅することは知られているが、ニッケルとの結合が切れて、未結合手が多く発生するためのシリコンの再結合がスムーズに行われると推測できる。
また、本発明者らは結晶化温度以上の温度(700〜1100℃)で加熱処理を行うことで結晶シリコン膜とその下地との間が固着し、密着性が高まることで欠陥が消滅するというモデルも考えている。
〔TFT特性とCGSの関係に関する知見〕
上述の様な優れたTFT特性は、TFTの活性層として、結晶粒界において結晶格子に連続性を有する半導体薄膜を利用している点によるところが大きい。その理由について以下に考察する。
結晶粒界における結晶格子の連続性は、その結晶粒界が「平面状粒界」と呼ばれる粒界であることに起因する。本明細書における平面状粒界の定義は、「Characterization of High-Efficiency Cast-Si Solar Cell Wafers by MBIC Measurement ;Ryuichi Shimokawa and Yutaka Hayashi,Japanese Journal of Applied Physics vol.27,No.5,pp.751-758,1988」に記載された「Planar boundary 」である。
上記論文によれば、平面状粒界には{111}双晶粒界、{111}積層欠陥、{221}双晶粒界、{221}twist 粒界などが含まれる。この平面状粒界は電気的に不活性であるという特徴を持つ。即ち、結晶粒界でありながらキャリアの移動を阻害するトラップとして機能しないため、実質的に存在しないと見なすことができる。
特に{111}双晶粒界はΣ3の対応粒界、{221}双晶粒界はΣ9の対応粒界とも呼ばれる。Σ値は対応粒界の整合性の程度を示す指針となるパラメータであり、Σ値が小さいほど整合性の良い粒界であることが知られている。
本発明者らが上述の実施例1の作製方法による半導体薄膜を詳細にTEMで観察した結果、結晶粒界の殆ど(90%以上、典型的には95%以上)がΣ3の対応粒界、即ち{111}双晶粒界であることが判明した。
二つの結晶粒の間に形成された結晶粒界において、両方の結晶の面方位が{110}である場合、{111}面に対応する格子縞がなす角をθとすると、θ=70.5°の時にΣ3の対応粒界となることが知られている。
従って、図13(A)のTEM写真に示された結晶粒界では、隣接する結晶粒の各格子縞が約70°の角度で連続しており、この結晶粒界は{111}双晶粒界であると容易に推察することができる。
なお、θ= 38.9 °の時にはΣ9の対応粒界となるが、この様な他の結晶粒界も存在した。
この様な対応粒界は、同一面方位の結晶粒間にしか形成されない。即ち、上述の実施例1の作製方法による半導体薄膜は面方位が概略{110}で揃っているからこそ、広範囲に渡ってこの様な対応粒界を形成しうるのである。この特徴は、面方位が不規則な他のポリシリコン膜ではあり得ることではない。
ここで、上述の実施例1の作製方法による半導体薄膜を1万5千倍に拡大したTEM写真(暗視野像)を図16(A)に示す。白く見える領域と黒く見える領域とが存在するが、同色に見える部分は配向性が同一であることを示している。
図16(A)で特筆すべきはこれだけ広範囲の暗視野像において、白く見える領域がかなりの割合で連続的にまとまっている点である。これは配向性の同じ結晶粒がある程度の方向性をもって存在し、隣接する結晶粒同士で殆ど同一の配向性を有していることを意味している。
他方、従来の高温ポリシリコン膜を1万5千倍に拡大したTEM写真(暗視野像)を図16(B)に示す。従来の高温ポリシリコン膜では同一面方位の部分はばらばらに点在するのみであり、図16(A)に示す様な方向性のあるまとまりは確認できない。これは隣接する結晶粒同士の配向性が全く不規則であるためと考えられる。
また、本発明者らは、図13に示した測定点以外にも多数の領域に渡って観察と測定を繰り返し、TFTを作製するのに十分な広い領域において、結晶粒界における結晶格子の連続性が保たれていることを確認している。
また、上述の実施例3の製造方法において、ニッケルのゲッタリング処理をリンを用いて行った場合の半導体薄膜を明視野で観察した場合のTEM写真を図18に示す。また、図18中においてPoint 1を30万倍に拡大した写真を図19(A)に、200万倍に拡大した写真を図19(B)に示す。なお、図19(A)内において四角で囲まれた領域が図19(B)に相当する。また、Point 1における電子線回折パターン(スポット径 1.7μmφ)を図19(C)に示す。
さらに、Point 1と全く同条件でPoint 2とPoint 3を観察した。Point 2の観察結果を図20(A)、図20(B)、図20(C)に、Point 3の観察結果を図21(A)、図21(B)、図21(C)に示す。
これらの観察結果から、任意の結晶粒界において結晶格子に連続性が保たれており、平面状粒界が形成されていることが判る。なお、本発明者らはここに示した測定点以外にも多数の領域に渡って観察と測定を繰り返し、TFTを作製するのに十分な広い領域において、結晶粒界における結晶格子の連続性が確保されていることを確認している。
本発明の不揮発性メモリの回路図である。 本発明の不揮発性メモリを構成するメモリ素子およびスイッチング素子の断面図である。 本発明の不揮発性メモリの作製工程を示す図である。 本発明の不揮発性メモリの作製工程を示す図である。 本発明の不揮発性メモリの作製工程を示す図である。 本発明の不揮発性メモリの作製工程を示す図である。 本発明の不揮発性メモリの作製工程を示す図である。 本発明の不揮発性メモリを構成するメモリ素子およびスイッチング素子の上面図、断面図、および回路図である。 本発明の不揮発性メモリの作製工程を示す図である。 本発明の不揮発性メモリの作製工程を示す図である。 本発明の不揮発性メモリの作製工程を示す図である。 本発明の不揮発性メモリを用いた半導体装置の例を示した図である。 半導体薄膜の結晶粒を示すTEM写真図である。 半導体薄膜の電子回折パターンを示す写真図である。 半導体薄膜の結晶粒を示すTEM写真図である。 半導体薄膜の暗視野像を示すTEM写真図である。 半導体薄膜のX線回折の結果を示すグラフである。 半導体薄膜の暗視野像を示すTEM写真図である。 半導体薄膜の結晶粒界を示すTEM写真図および電子回折パターン図である。 半導体薄膜の結晶粒界を示すTEM写真図および電子回折パターン図である。 半導体薄膜の結晶粒界を示すTEM写真図および電子回折パターン図である。
符号の説明
101 Xアドレスデコーダ
102 Yアドレスデコーダ
201 基板
202 半導体活性層
203、204 ソース・ドレイン領域
205 チャネル形成領域
206 半導体活性層
207、208 ソース・ドレイン領域
209 低濃度不純物領域
210 チャネル形成領域
211、212 ゲイト絶縁膜
213 フローティングゲイト電極
214 陽極酸化膜
215 コントロールゲイト電極
216、219、220 ソース・ドレイン電極
217 ゲイト電極
218 陽極酸化膜
221 層間絶縁膜

Claims (11)

  1. 不揮発性メモリを有する半導体装置であって、
    前記不揮発性メモリは、メモリ素子及びスイッチング素子がマトリクス状に配列された複数のメモリセルを有し、
    前記メモリ素子は、コントロールゲイト電極と、前記コントロールゲイト電極上に形成された第1の絶縁膜と、前記第1の絶縁膜上に形成されたフローティングゲイト電極と、
    前記フローティングゲイト電極上に形成された第2の絶縁膜と、前記第2の絶縁膜上に形成された半導体活性層とを有し、
    前記スイッチング素子は、ゲイト電極と、前記ゲイト電極上に形成され、且つ前記第1の絶縁膜及び前記第2の絶縁膜の積層でなるゲイト絶縁膜と、前記ゲイト絶縁膜上に形成された半導体活性層とを有し、
    前記メモリ素子の半導体活性層の厚さは、前記スイッチング素子の半導体活性層の厚さよりも小さいことを特徴とする半導体装置。
  2. 不揮発性メモリを有する半導体装置であって、
    前記不揮発性メモリは、メモリ素子及びスイッチング素子がマトリクス状に配列された複数のメモリセルを有し、
    前記メモリ素子は、コントロールゲイト電極と、前記コントロールゲイト電極上に形成された第1の絶縁膜と、前記第1の絶縁膜上に形成されたフローティングゲイト電極と、
    前記フローティングゲイト電極上に形成された第2の絶縁膜と、前記第2の絶縁膜上に形成された結晶性珪素膜とを有し、
    前記スイッチング素子は、ゲイト電極と、前記ゲイト電極上に形成され、且つ前記第1の絶縁膜及び前記第2の絶縁膜の積層でなるゲイト絶縁膜と、前記ゲイト絶縁膜上に形成された結晶性珪素膜とを有し、
    前記メモリ素子の結晶性珪素膜の厚さは、前記スイッチング素子の結晶性珪素膜の厚さよりも小さいことを特徴とする半導体装置。
  3. 請求項において、前記メモリ素子の結晶性珪素膜の厚さは1〜50nmであり、前記スイッチング素子の結晶性珪素膜の厚さは40〜100nmであることを特徴とする半導体装置。
  4. 請求項1乃至のいずれか一において、前記メモリ素子及び前記スイッチング素子は、それぞれTFTであることを特徴とする半導体装置。
  5. 不揮発性メモリを有する半導体装置であって、
    前記不揮発性メモリは、メモリ素子及びスイッチング素子がマトリクス状に配列された複数のメモリセルと、周辺回路とを有し、
    前記メモリ素子は、コントロールゲイト電極と、前記コントロールゲイト電極上に形成された第1の絶縁膜と、前記第1の絶縁膜上に形成されたフローティングゲイト電極と、
    前記フローティングゲイト電極上に形成された第2の絶縁膜と、前記第2の絶縁膜上に形成された半導体活性層とを有し、
    前記周辺回路のTFTは、ゲイト電極と、前記ゲイト電極上に形成され、且つ前記第1の絶縁膜及び前記第2の絶縁膜の積層でなるゲイト絶縁膜と、前記ゲイト絶縁膜上に形成された半導体活性層とを有し、
    前記メモリ素子の半導体活性層の厚さは、前記周辺回路のTFTの半導体活性層の厚さよりも小さいことを特徴とする半導体装置。
  6. 不揮発性メモリを有する半導体装置であって、
    前記不揮発性メモリは、メモリ素子及びスイッチング素子がマトリクス状に配列された複数のメモリセルと、周辺回路とを有し、
    前記メモリ素子は、コントロールゲイト電極と、前記コントロールゲイト電極上に形成された第1の絶縁膜と、前記第1の絶縁膜上に形成されたフローティングゲイト電極と、
    前記フローティングゲイト電極上に形成された第2の絶縁膜と、前記第2の絶縁膜上に形成された結晶性珪素膜とを有し、
    前記周辺回路のTFTは、ゲイト電極と、前記ゲイト電極上に形成され、且つ前記第1の絶縁膜及び前記第2の絶縁膜の積層でなるゲイト絶縁膜と、前記ゲイト絶縁膜上に形成された結晶性珪素膜とを有し、
    前記メモリ素子の結晶性珪素膜の厚さは、前記周辺回路のTFTの結晶性珪素膜の厚さよりも小さいことを特徴とする半導体装置。
  7. 請求項において、前記メモリ素子の結晶性珪素膜の厚さは1〜50nmであり、前記周辺回路のTFTの結晶性珪素膜の厚さは40〜100nmであることを特徴とする半導体装置。
  8. 請求項1乃至のいずれか一において、前記ゲイト電極は、クロム、アルミニウム合金、タンタル、タングステン、モリブデン、または導電性を有する珪素膜が用いられていることを特徴とする半導体装置。
  9. 請求項1乃至のいずれか一において、前記第1の絶縁膜の厚さは100〜200nmであることを特徴とする半導体装置。
  10. 請求項1乃至のいずれか一において、前記不揮発性メモリは、EEPROMであることを特徴とする半導体装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれか一に記載の半導体装置は、ビデオカメラ、スチルカメラ、ヘッドマウントディスプレイ、カーナビゲーション、パーソナルコンピュータ、または携帯情報端末であることを特徴とする半導体装置。
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