JP4499520B2 - 電子撮像装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自己の光電変換面上に照射された光に対応した画像信号を得る撮像素子を有する撮像素子ユニットを備えた電子撮像装置に関し、例えばレンズ交換可能な一眼レフレックス方式デジタルカメラ等の電子撮像装置に関する。
近年に於いては、一眼レフレックス方式のファインダ装置を有すると共に、カメラ本体に対して撮影光学系を着脱自在となるように構成し、ユーザが所望するとき所望の撮影光学系を任意に着脱し交換することで、単一のカメラ本体に於いて複数種類の撮影光学系を選択的に使用し得るように構成した、いわゆる「レンズ交換可能な」形態のデジタルカメラが、一般に実用化されつつある。
このようなレンズ交換可能なデジタルカメラに於いては、当該撮影光学系をカメラ本体から取り外した際、カメラ本体内部に埃が入り込んだり、或いはカメラ本体内部には例えばシャッタ・絞り機構等の機械的に動作する各種の機構が配されていることから、これら各種の機構等からその動作中にゴミ等が発生する場合がある。
そして、撮像素子の前面の塵埃を気体流によって除去したり、撮像素子の光電変換面の側を封止乃至保護する防塵部材を備えることで、当該撮像素子の光電変換面に塵埃等が付着するのを抑制すると共に、防塵部材の表面に付着する塵埃等に対しては、所定の加振手段によって防塵部材に所定の振幅の振動を与えることで、これら塵埃を除去する除去手段が示され、加振手段によって振動形態を選択的に変えて駆動を与えることで、少なくとも振動の発生と、所望により状態告知のための音の発生を行うような電子撮像装置が示されている(例えば、特許文献1、2参照)。
特開2002−229110号公報 特開2004−32191号公報
しかしながら、従来の電子撮像装置に於いて、上記のような塵除去機構では、加振手段は効率的に塵埃を除去するために超音波領域の振動周波数(20kHz以上)で駆動されるので、塵除去機構が動作していることが分からなかった。この場合、手動操作により、塵除去機構を動作させると、いつ塵除去機構が終了したのか分からないといった問題が発生していた。
同じく、上記特許文献1に記載の、気体流による塵埃の除去機構に於いても、作動音が小さく、塵埃除去機構の動作終了がわからないものであった。
また、上記特許文献2に記載の、状態告知のための音(可聴音)を加振手段によって発生させると、可聴音がうるさいことや、他の警告音と塵除去機構の動作の区別が難しく、状態告知にはならないことがあった。
更には、実際に超音波領域での塵除去機構の実質的な動作事態が動作している状態を表示していないために、カメラを塵除去が効果的になされる姿勢ではない状態で塵除去機構を動作させてしまったり、或いは塵除去動作が終了する前にカメラの姿勢を変えてしまって効果的な塵除去ができない場合があった。
そこで本発明の目的は、上記塵除去動作が明確にわかる表示にすることによって、より効果的に塵が撮影光路中から除去することが可能で、且つ、塵除去機構が使い易い電子撮像装置を提供することにある。
すなわち、請求項1 に記載の発明は、被写体の光学像を電気信号に変換するための撮像手段を具備する電子撮像装置に於いて、上記撮像手段の光電変換面上に被写体光束を導く撮像光学系と、上記撮像手段の光電変換面の前方に配置された防塵フィルタ手段と、上記防塵フィルタ手段を非可聴領域にて振動させる加振手段と、上記加振手段に対して上記防塵フィルタを振動させるための周波数信号を所定時間供給する制御手段と、上記加振手段の動作に対応して擬制の塵の画像を重ね合わせた上記被写体の画像を表示し上記被写体の画像から上記擬制の塵の画像を順次非表示状態にする表示手段と、を具備したことを特徴とする。
本発明によれば、塵除去動作を明確に表示することによって、電子撮像装置内の塵除去動作をカメラ操作者が効果的に行うことができ、また、塵除去動作での可聴音を発生させずに、静かな塵除去が達成できる。これによって、電子カメラなどに代表される使い易い電子撮像装置を提供することが可能となる。
以下に具体的に例示する本発明の電子撮像装置は、光電変換によって画像信号を得る撮像素子ユニットの防塵機能を有するものであり、ここでは一例として電子カメラ(以下「カメラ」と略称する)の防塵に係わる改良技術として説明する。特に、レンズ交換可能な一眼レフレックス式電子カメラ(デジタルカメラ)に関してその一実施形態を挙げて図1乃至図20に基づき説明する。
最初に、本実施形態のカメラについて、その概略的な構成について説明する。図1及び図2には本実施形態に係わるカメラ1の構成を示している。図1はカメラ1の一部を切断してその機械的な内部構造を概略的に示す斜視図であり、図2はカメラ1の主に電気的な構成を概略的に示すブロック構成図である。先ず、図1に基づき、カメラ1の外観と機械的構造について説明する。
本実施形態のカメラ1は、それぞれが別体に構成されるカメラ本体部11及びレンズ鏡筒12とから成り、それぞれは互いに着脱自在に構成されている。
レンズ鏡筒12は複数のレンズやその駆動機構等から成る撮影光学系12aを内部に保持して構成され、この撮影光学系12aは、被写体からの光束を透過させることで当該被写体の光束により形成される被写体の像を所定の位置(後述する撮像素子27の光電変換面(受光面)上)に結像せしめるように例えば複数の光学レンズ等によって構成されるものである。そしてこのレンズ鏡筒12は、カメラ本体部11の前面に向けて突出するように配設される。
尚、このレンズ鏡筒12については、従来のカメラ等に於いて一般的に利用されているものと同様のものが適用される。したがって、その詳細な構成についての説明は省略する。
カメラ本体部11は、内部に各種の構成部材等を備えて構成され、且つ撮影光学系12aを保持するレンズ鏡筒12を着脱自在となるように配設するための連結部材である撮影光学系装着部11aをその前面に備えて構成された、いわゆる「一眼レフレックス方式」のカメラである。
つまり、カメラ本体部11の前面側の略中央部には、被写体光束を当該カメラ本体部11の内部へと導き得る所定の口径を有する露光用開口が形成され、この露光用開口の周縁部に撮影光学系装着部11aが形成されている。また、カメラ本体部11の上部外面には、露出モード、シャッタ速度、絞り値等を表示すると共に、以下に述べる防塵部材の動作を表示させるための液晶表示パネル等で形成された表示部(動作表示用LCD)57が形成されている。
カメラ本体部11の外面側には、その前面に上述の撮影光学系装着部11aが配設されているほか、上面部や背面部等の所定の位置にカメラ本体部11を動作させるための各種の操作部材、例えば撮影動作を開始せしめるための指示信号等を発生させるためのレリーズボタン17等が配設されている。これらの操作部材については、本発明とは直接関連しない部分であるので、図面の煩雑化を避けるために、レリーズボタン17以外の操作部材については、その図示及び説明を省略する。
カメラ本体部11の内部には、図1に示す如くの各種の構成部材、例えば撮影光学系12aによって形成される所望の被写体像を撮像素子27の光電変換面上とは異なる所定位置に形成させるために設けられ、いわゆる「観察光学系」を成すファインダ装置13と、撮像素子27の光電変換面への被写体光束の照射時間等を制御するシャッタ機構等を備えたシャッタ部14と、このシャッタ部14を含み撮影光学系12aを透過した被写体光束に基づき形成される被写体像に対応した画像信号を得る撮像手段であり、光電変換素子である撮像素子27及びこの撮像素子27の光電変換面の前面側の所定位置に配設され当該光電変換面への塵埃等の付着を防止する光学素子であり防塵部材であって、フィルタ手段である防塵フィルタ21(詳細後述)等から成る撮像ユニット15と、撮像素子27により取得した画像信号に対して各種の信号処理を施す画像信号処理回路等の電気回路を成す各種の電気部材が実装された主回路基板16を始めとする複数の回路基板(図1では主回路基板16のみを図示)等が、それぞれ所定位置に配設されている。
ファインダ装置13は、撮影光学系12aを透過した被写体光束の光軸を折り曲げて観察光学系の側へと導くように構成された反射鏡13bと、この反射鏡13bから出射する光束を受けて正立正像を形成するペンタプリズム13aと、このペンタプリズム13aにより形成される像を拡大して観察するに最適な形態の像を結像させる接眼レンズ13c等によって構成されている。
反射鏡13bは、撮影光学系12aの光軸から退避する位置と当該光軸上の所定の位置との間で移動自在に構成され、通常状態は、撮影光学系12aの光軸上にて当該光軸に対して所定角度、例えば角度45°に配置されている。これにより、撮影光学系12aを透過した被写体光束は、当該カメラ1が通常状態にある際は、反射鏡13bによってその光軸が折り曲げられて、当該反射鏡13bの上方に配置されるペンタプリズム13aの側へと反射されるようになっている。
一方、カメラ1が撮影動作の実行中に於いて、その実際の露光動作中には、当該反射鏡13bが撮影光学系12aの光軸から退避する所定位置に移動するようになっている。これによって被写体光束は、撮像素子27の側へと導かれ、その光電変換面を照射するようになっている。
シャッタ部14は、例えばフォーカルプレーン方式のシャッタ機構や、このシャッタ機構の動作を制御する駆動回路等、従来のカメラ等で一般的に利用されているものと同様のものが適用される。従って、その詳細な構成についての説明は省略する。
図2に基づく電気的な説明は後に詳しく述べるとして、続いて、本実施形態のカメラ1に於ける撮像ユニット15の詳細構造について以下に説明する。
図3乃至図5は、本実施形態のカメラ1に於ける撮像ユニットの一部を取り出して示しており、図3は当該撮像ユニットを分解して示す要部分解斜視図である。図4は組立状態の当該撮像ユニットの一部を切断して示す斜視図であり、図5は図4の切断面に沿う断面図である。
尚、本実施形態のカメラ1の撮像ユニット15は、上述したようにシャッタ部14を含む複数の部材で構成されるユニットであるが、図3乃至図5では、その主要部を図示するに留め、シャッタ部14の図示は省略している。また、各構成部材の位置関係を示すため図3乃至図5では、当該撮像ユニット15の近傍に設けられ撮像素子27が実装されると共に、画像信号処理回路やワークメモリ等から成る撮像系の電気回路が実装される主回路基板16を合わせて図示している。尚、この主回路基板16それ自体の詳細については、従来のカメラ等に於いて一般的に利用されているものが適用されるものとして、その説明は省略する。
撮像ユニット15はCCD等から成り、撮影光学系12aを透過し自己の光電変換面上に照射された光に対応した画像信号を得る撮像素子27と、この撮像素子27を固定支持する薄板状の部材から成る撮像素子固定板28と、撮像素子27の光電変換面の側に配設され、撮影光学系12aを透過して照射される被写体光束から高周波成分を取り除くべく形成される光学的ローパスフィルタ(Low Pass Filter;以下「光学LPF」と称す)25と、この光学LPF25と撮像素子27との間の周縁部に配置され、略枠形状の弾性部材等によって形成されるローパスフィルタ受け部材26と、撮像素子27を収納し固定保持すると共に光学LPF25をその周縁部位乃至その近傍部位に密着して支持し且つ所定の部位を後述する防塵フィルタ受け部材23(後述する第1の部材)に密に接触するように配設される撮像素子収納ケース部材24(後述する第2の部材;以下「CCDケース24」と称す)と、このCCDケース24の前面側に配置され防塵フィルタ21(防塵部材)をその周縁部位乃至その近傍部位に密着して支持する防塵フィルタ受け部材23(第1の部材)と、この防塵フィルタ受け部材23によって支持されて撮像素子27の光電変換面の側であって光学LPF25の前面側に於いて当該光学LPF25との間に所定の間隔を持つ所定の位置に対向配置される防塵部材である防塵フィルタ21と、この防塵フィルタ21の周縁部に配設され当該防塵フィルタ21に対して所定の振動を与えるための加振手段であり加振用部材であって、例えば電気機械変換素子等から成る圧電素子22と、この圧電素子22を駆動する駆動回路である防塵フィルタ駆動部48(図3〜図5には図示せず。図2参照)と、防塵フィルタ21を防塵フィルタ受け部材23に対して気密的に接合させ固定保持する弾性体から成る押圧部材20等によって構成されている。
撮像手段である撮像素子27は、撮影光学系12aを透過した被写体光束を自己の光電変換面に受けて光電変換処理を行うことで、当該光電変換面に形成される被写体像に対応した画像信号を取得するものであり、例えば電荷結合素子(CCD;Charge Coupled Device)が適用される。
撮像素子27は、撮像素子固定板28を介して主回路基板16上の所定の位置に実装されている。この主回路基板16には、上述の如くに画像信号処理回路及びワークメモリ等が共に実装され、撮像素子27からの出力信号、即ち光電変換処理により得られた画像信号が処理される。
この撮像素子27の前面側には、ローパスフィルタ受け部材26を挟持して光学LPF25が配設されている。そして、これを覆う如くに撮像素子収納用ケース部材としてCCDケース24が配設されている。
つまり、CCDケース24には、略中央部分に矩形状から成る開口24cが設けられ、この開口24cには、その後方側から光学LPF25及び撮像素子27が配設されている。この開口24cの後方側の内周縁部には、図4及び図5に示すような断面が略L字形状から成る段部24aが形成されている。
上述の如く、光学LPF25と撮像素子27との間には、弾性部材等から成るローパスフィルタ受け部材26が配設されている。このローパスフィルタ受け部材26は、撮像素子27の前面側の周縁部にてその光電変換面の有効範囲を避ける位置に配設され、かつ光学LPF25の背面側の周縁部近傍に当接するようになっている。そして光学LPF25と撮像素子27との間を略気密性が保持されるように構成している。これにより、光学LPF25にはローパスフィルタ受け部材26による光軸方向への弾性力が働く。
そこで、光学LPF25の前面側の周縁部を、CCDケース24の段部24aに対して略気密的に接触させるように配置することで、当該光学LPF25をその光軸方向に変位させようとするローパスフィルタ受け部材26による弾性力に抗して当該光学LPF25の光軸方向に於ける位置を規制するようにしている。換言すれば、CCDケース24の開口24cの内部に背面側より挿入された光学LPF25は、段部24aによって光軸方向に於ける位置規制がなされている。これにより、当該光学LPF25は、CCDケース24の内部から前面側へ向けて外部に抜け出ないようになっている。
このようにして、CCDケース24の開口24cの内部に背面側から光学LPF25が挿入された後、光学LPF25の背面側には、撮像素子27が配設されるようになっている。この場合、光学LPF25と撮像素子27との間には、周縁部に於いてローパスフィルタ受け部材26が挟持される。
また、撮像素子27は、上述したように撮像素子固定板28を挟んで主回路基板16に実装されている。そして、撮像素子固定板28は、CCDケース24の背面側からネジ孔24eに対してネジ28bによってスペーサ28aを介して固定されている。また、撮像素子固定板28には、主回路基板16がスペーサ16cを介してネジ16dによって固定されている。
CCDケース24の前面側には、防塵フィルタ受け部材23がCCDケース24のネジ孔24bに対してネジ23bによって固定されている。この場合に於いて、CCDケース24の周縁側であって前面側の所定の位置には、図4及び図5に詳細に示すように、周溝24dが略環状に形成されている。その一方で、防塵フィルタ受け部材23の周縁側であって背面側の所定の位置には、CCDケース24の周溝24dに対応させた環状凸部23d(図3には不図示)が全周にわたって略環状に形成されている。したがって、環状凸部23dと周溝24dとが嵌合することによりCCDケース24と防塵フィルタ受け部材23とは、環状の領域、即ち周溝24dと環状凸部23dとが形成される領域に於いて相互に略気密的に嵌合するようになっている。
防塵フィルタ21は、全体として円形乃至多角形の板状を成し、少なくとも自己の中心から放射方向に所定の広がりを持つ領域が透明部を成しており、この透明部が光学LPF25の前面側に所定の間隔をもって対向配置されている。
また、防塵フィルタ21の一方の面(本実施形態では背面側)の周縁部には、当該防塵フィルタ21に対して振動を与えるための所定の加振用部材であり、電気機械変換素子等によって形成される圧電素子22が一体となるように、例えば接着剤による貼着等の手段により配設されている。この圧電素子22は図示しない防塵フィルタ駆動部によって所定周期を有する駆動電圧を印加することで、防塵フィルタ21に所定の振動、即ち定在波振動を発生させることができるように構成されている。そして、防塵フィルタ21は、防塵フィルタ受け部材23に対して気密的に接合するように板ばね等の弾性体から成る押圧部材20によって固定保持されている。
防塵フィルタ受け部材23の略中央部近傍には、円形状又は多角形状から成る開口23fが設けられている。この開口23fは、撮影光学系12aを透過した被写体光束を透過させて、当該光束が後方に配置される撮像素子27の光電変換面を照射するのに充分な大きさとなるように設定されている。
この開口23fの周縁部には、前面側に突出する壁部23e(図4、図5参照)が略環状に形成されており、この壁部23eの先端側には、更に前面側に向けて突出するように受け部23cが形成されている。
一方、防塵フィルタ受け部材23の前面側の外周縁部近傍には、所定位置に複数(本実施形態では三箇所)の突状部23aが前面側に向けて突出するように形成されている。突状部23aは、防塵フィルタ21を固定保持する押圧部材20を固設するために形成され、当該押圧部材20は、突状部23aの先端部に対してネジ20a等により固設されている。
押圧部材20は、上述の如くに板ばね等の弾性体によって形成される部材であって、その基端部が突状部23aに固定され、自由端部が防塵フィルタ21の外周縁部に当接することで、当該防塵フィルタ21を防塵フィルタ受け部材23の側、即ち光軸方向に向けて押圧するようになっている。
この場合、防塵フィルタ21の背面側の外周縁部に配設される圧電素子22の所定の部位が、受け部23cに当接することで、防塵フィルタ21及び圧電素子22の光軸方向に於ける位置が規制されるようになっている。したがって、これにより防塵フィルタ21は、圧電素子22を介して防塵フィルタ受け部材23に対して気密的に接合するように固定保持される。
換言すれば、防塵フィルタ受け部材23は、押圧部材20による附勢力によって防塵フィルタ21と圧電素子22を介して気密的に接合するように構成されている。
ところで、上述したように、防塵フィルタ受け部材23とCCDケース24とは、周溝24dと環状凸部23d(図4、図5参照)とが相互に略気密的に嵌合するように設定さていると同時に、防塵フィルタ受け部材23と防塵フィルタ21とは、押圧部材20の附勢力により圧電素子22を介して気密的に接合するように設定されている。また、CCDケース24に配設される光学LPF25は、光学LPF25の前面側の周縁部とCCDケース24の段部24aとの間で略気密的となるように配設されている。更に、光学LPF25の背面側には、撮像素子27がローパスフィルタ受け部材26を介して配設されており、光学LPF25と撮像素子27との間でも、略気密性が保持されるようになっている。
したがって、光学LPF25と防塵フィルタ21とが対向する間の空間には、所定の空隙部51aが形成される。また、光学LPF25の周縁部、即ちCCDケース24と防塵フィルタ受け部材23と防塵フィルタ21とによって、空間部51bが形成される。この空間部51bは、光学LPF25の外側に張り出すようにして形成されている封止された空間である(図4、図5参照)。またこの空間部51bは、空隙部51aよりも広い空間となるように設定されている。そして、空隙部51aと空間部51bとから成る空間は、上述の如くCCDケース24、防塵フィルタ受け部材23、防塵フィルタ21および光学LPF25によって、略気密的に封止される封止空間51となっている。
このように、本実施形態のカメラ1に於ける撮像ユニット15では、光学LPF25及び防塵フィルタ21の周縁に形成され空隙部51aを含む略密閉された封止空間51を形成する封止構造部が構成されている。そして、この封止構造部は、光学LPF25の周縁乃至その近傍から外側の位置に設けられるようになっている。
更に本実施形態に於いては、防塵フィルタ21をその周縁部位乃至その近傍部位に密着して支持する第1の部材である防塵フィルタ受け部材23と、光学LPF25をその周縁部位乃至その近傍位置に密着して支持すると共に、自己の所定部位で防塵フィルタ受け部材23(第1の部材)と密に接触するように配設される第2の部材であるCCDケース24等によって、封止構造部が構成されている。
上述の如くに構成された本実施形態のカメラ1に於いては、撮像素子27の前面側の所定位置に防塵フィルタ21を対向配置し、撮像素子27の光電変換面と防塵フィルタ21との周縁に形成される封止空間51を封止するように構成したことによって、撮像素子27の光電変換面に塵埃等が付着するのを予防している。そしてこの場合、防塵フィルタ21の前面側の露出面に付着する塵埃等については、当該防塵フィルタ21の周縁部に一体となるように配設される圧電素子22に周期電圧を印加して防塵フィルタ21に対して所定の振動を与えることで、除去することができるようになっている。
ここで、防塵フィルタ21の埃除去動作としての振動について説明する。
図6は、カメラ1に於ける撮像ユニット15のうち防塵フィルタ21及びこれに一体に設けられる圧電素子22のみを取り出して示す正面図である。
また、図7及び図8は、図6の圧電素子22に対して周期的な駆動電圧を印加した際の防塵フィルタ21及び圧電素子22の状態変化を示し、図7は図6のA−A線に沿う断面図、図8は、図6のB−B線に沿う断面図である。
例えば、圧電素子22に負(マイナス;−)電圧を印加した場合には、防塵フィルタ21は、図7、図8に於いて実線で示すように変形する一方、圧電素子22に正(プラス;+)電圧を印加した場合には、防塵フィルタ21は、同図に於いて点線で示すように変形することになる。
この場合に於いて、図6乃至図8の符号21aで示すような振動の節の位置では、実質的に振幅は零になることから、この節21aに対応する部位に防塵フィルタ受け部材23の受け部23cを振動振幅方向に当接させるように設定する。これにより、振動を阻害することなく防塵フィルタ21を効率的に支持し得ることになる。そして、この状態に於いて、圧電素子22に対して周期的な電圧を印加することで防塵フィルタ21は振動し、当該防塵フィルタ21の表面に付着した塵埃等は除去される。
尚、防塵フィルタ21を共振させる周波数の周期的な電圧を圧電素子22に印加すると、振幅は数十倍から数百倍に拡大されて塵埃除去に効果的な振動を発生することができるのであるが、このときの共振周波数は、防塵フィルタ21の形状や板厚・材質等により決まるものである。上述の図6乃至図8に示す例では、一次の屈曲振動を発生させた場合を示している。
また、図9乃至図11に図示する別の例では、図6乃至図8に示す例と全く同じ構成の防塵フィルタに対して二次振動を発生させた場合の様子を示している。
この場合、図9は、図6と同様にカメラ1に於ける撮像ユニット15のうち防塵フィルタ21及びこれに一体に設けられる圧電素子22のみを取り出して示す正面図である。
図10及び図11は、図9の圧電素子22に対して二次振動を発生させるための周期的な電圧を印加した際の防塵フィルタ21及び圧電素子22の状態変化を示し、図10は、図9のA−A線に沿う断面図、図11は図9のB−B線に沿う断面図である。
例えば、圧電素子22に負(マイナス;−)電圧を印加した場合には、防塵フィルタ21は、図10及び図11に於いて実線で示すように変形する一方、圧電素子22に正(プラス;+)電圧を印加した場合には、防塵フィルタ21は、同図に於いて点線で示すように変形することになる。
この場合に於いては、図9乃至図11に示す符号21a・21bのように、この振動では二対の節が存在することになるが、節21aに対応する部位に防塵フィルタ受け部材23の受け部23cを当接させるように設定することで、上述の図6乃至図8に示す例と同様に、振動を阻害することなく防塵フィルタ21を効率的に支持し得ることになる。
したがって、このような防塵機構に於いて、所定の時期に圧電素子22に対して周期的な電圧を印加することで防塵フィルタ21は振動し、当該防塵フィルタ21の表面に付着した塵埃等は除去できる。
ここで、本実施形態のカメラのシステム構成について詳しく説明する。
図2に示すブロック構成図の如く、このカメラのシステムは、カメラ本体としてのボディユニット100と、アクセサリ装置(以下「アクセサリ」と略称する)として例えば、交換レンズとしてのレンズユニット(即ちレンズ鏡筒)12と、撮影した画像データを記録しておく記録メディア39、外部電源70および外付けのストロボユニット80などから主にシステム構成されている。
ユーザが所望するレンズユニット12は、ボディユニット100の前面に設けられたレンズマウント(不図示)を介して着脱自在に設定されている。
記録メディア39は、各種のメモリカードや外付けのHDD等の外部記録媒体であり、通信コネクタ35を介してカメラ本体と通信可能かつ交換可能に装着される。
外部電源70はAC/DCコンバータ機能を内蔵し、付属するコネクタ71とプラグ72を介して、例えば家庭用電源コンセントからカメラ本体側のジャック37へ、プラグ72を差し込むことで必要な電力が供給可能になっている。
また、ストロボユニット80は、閃光電球81、DC/DCコンバータ82、ストロボ制御マイクロコンピュータ83および電池84から成り、ストロボ通信コネクタ85を介してカメラ本体と通信可能に装着できる。
レンズユニット12の制御はレンズ制御用マイクロコンピュータ(以下”Lucom”と称する)5が行う。ボディユニット100の制御はボディ制御用マイクロコンピュータ(以下“Bucom”と称する)50が行う。尚、これらLucom5とBucom50とは、合体時に於いて通信コネクタ6を介して通信可能に電気的接続がなされる。そしてカメラシステムとしてLucom5がBucom50に従属的に協働しながら稼動するようになっている。
レンズユニット12内には撮影レンズ12aと絞り3が設けられている。撮影レンズ12aはレンズ駆動機構2内に在る図示しないDCモータによって駆動される。絞り3は絞り駆動機構4内に在る図示しないステッピングモータによって駆動される。Lucom5はBucom50の指令に従ってこれら各モータを制御する。
ボディユニット100内には次の構成部材が図示のように配設されている。例えば、光学系としての一眼レフ方式の構成部材(ペンタプリズム13a、クイックリターンミラー13b、接眼レンズ13c、サブミラー13d)と、光軸上のフォーカスプレーン式のシャッタ部14と、上記サブミラー13dからの反射光束を受けて自動測距する為のAFセンサユニット30aが設けられている。
また、このAFセンサユニット30aを駆動制御するAFセンサ駆動回路30bと、上記クイックリターンミラー13bを駆動制御するミラー駆動機構18と、上記シャッタ部14の先幕と後幕を駆動するばねをチャージするシャッタチャージ機構19と、それら先幕と後幕の動きを制御するシャッタ制御回路31と、上記ペンタプリズム13aからの光束に基づき測光処理する測光回路32が設けられている。
光軸上には、上記光学系を通過した被写体像を光電変換するためのCCDユニット27が光電変換素子として設けられ、更にこのCCDユニット27と撮影レンズ12aとの間に配された光学素子としての防塵フィルタ21によって保護されている。そして、この防塵フィルタ21を所定の周波数で振動させる加振手段の一部として例えば圧電素子22がその防塵フィルタ21の周縁部に取り付けられている。
また、圧電素子22は2つの電極(詳細後述)を有しており、この圧電素子22が加振手段の一部としての防塵フィルタ駆動回路48によって防塵フィルタ21を振動させ、そのフィルタ表面に付着していた塵を除去できるように構成されている。よって、このカメラシステムはいわゆる「防塵機能付きカメラ」に属する基本構造をもつ電子カメラである。
尚、CCDユニット27の周辺の温度を測定するために、防塵フィルタ21の近傍には、温度測定回路33が設けられている。
このカメラシステムにはまた、CCDユニット27に接続したCCDインターフェイス回路34、液晶モニタ36、記憶領域として設けられたSDRAM38a、FlashROM38bおよび記録メディア39などを利用して画像処理する画像処理コントローラ40とが設けられ、電子撮像機能と共に電子記録表示機能を提供できるように構成されている。
その他の記憶領域としては、カメラ制御に必要な所定の制御パラメータを記憶する不揮発性記憶手段として例えばEEPROMから成る不揮発性メモリ29が、Bucom50からアクセス可能に設けられている。
Bucom50には、当該カメラの動作状態を表示出力によってユーザへ告知するための動作表示用LCD57と、カメラ操作SW52とが設けられている。ここで、動作表示用LCD57には防塵フィルタ駆動回路が動作している期間、防塵フィルタ21の振動動作を表示する表示部が設けられている。上記カメラ操作SW52は、例えばレリーズSW、モード変更SWおよびパワーSWなど、当該カメラを操作するために必要な操作釦を含むスイッチ群である。更に、電源としての電池54と、この電源の電圧を当該カメラシステムを構成する各回路ユニットが必要とする電圧に変換して供給する電源回路53aが設けられ、外部電源70からジャック71を介して電流が供給されたときの電圧変化を検知する電圧検出回路53bが併設されている。
上述した如くに構成されたカメラシステムの各部は、次のように稼動する。
先ず、画像処理コントローラ40は、Bucom50の指令に従ってCCDインターフェイス回路34を制御してCCDユニット27から画像データを取り込む。この画像データは画像処理コントローラ40でビデオ信号に変換され、液晶モニタ36にて出力表示される。ユーザはこの液晶モニタ36の表示画像から、撮影した画像イメージを確認できる。
SDRAM38aは画像データの一時的保管用メモリであり、画像データが変換される際のワークエリアなどに使用される。また、この画像データはJPEGデータに変換された後には記録メディア39に保管されるように設定されている。
CCDユニット27は、透明な防塵フィルタ21によって保護されている。この防塵フィルタ21の周縁部にはそのフィルタ面を加振するための圧電素子22が配置され、この圧電素子22は、前述の如くこの為の駆動手段としても働く防塵フィルタ駆動回路48によって駆動される。
CCDユニット34および圧電素子22は、防塵フィルタ21を一面とし且つ破線で示すような枠体によって囲まれたケース内に一体的に収納されることが、防塵のためにはより好ましい。
通常、温度はガラス製の物材の弾性係数に影響し、その固有振動数を変化させる要因の1つであるため、運用時にその温度を計測してその固有振動数を変化を考慮しなければならない。稼動中に温度上昇が激しいCCDユニット27の前面を保護するため設けられた防塵フィルタ21の温度変化を測定してその時の固有振動数を予想するほうがよい。
したがってこの例の場合、上記温度測定回路33に接続されたセンサ(不図示)が、CCDユニット27の周辺温度を測定するため設けられている。尚、そのセンサの温度測定ポイントは、防塵フィルタ21の振動面の極近傍に設定されるのが好ましい。
ミラー駆動機構18は、クイックリターンミラー13bをUP位置とDOWN位置へ駆動するための機構であり、このクイックリターンミラー13bがDOWN位置にある時、撮影レンズ12aからの光束はAFセンサユニット30a側とペンタプリズム13a側へと分割されて導かれる。
AFセンサユニット30a内のAFセンサからの出力は、AFセンサ駆動回路30bを介してBucom50へ送信されて周知の測距処理が行われる。
また、ペンタプリズム13aに隣接する接眼レンズ13cからはユーザが被写体を目視できる一方、このペンタプリズム13aを通過した光束の一部は測光回路32内のホトセンサ(不図示)へ導かれ、ここで検知された光量に基づき周知の測光処理が行われる。
次に、図12に示す防塵フィルタ駆動回路48の回路図と、図13に示すタイムチャートに基づいて、この本実施形態に於ける防塵機能付きカメラの防塵フィルタ21の駆動およびその動作について説明する。
ここに例示した防塵フィルタ駆動回路48は図12に示す如くの回路構成を有し、その各部に於いて、図13のタイムチャートで表す波形の信号(Sig1〜Sig4)が生成され、それらの信号に基づいて次のように制御される。
防塵フィルタ駆動回路48は図12に例示の如く、N進カウンタ41、1/2分周回路42、インバータ43、複数のMOSトランジスタ(Q00.Q01.Q02)44a、44b、44c、トランス45および抵抗(R00)46から構成されている。
上記トランス45の1次側に接続されたトランジスタ(Q01)44bおよびトランジスタ(Q02)44cのON/OFF切替え動作によって、そのトランス45の2次側に所定周期の信号(Sig4)が発生するように構成されており、この所定周期の信号に基づき圧電素子22を駆動させ、防塵フィルタ21を共振させるようになっている。
Bucom50は、制御ポートとして設けられた2つのIOポートP_PwCont及びIOポートD_NCntと、このBucom50内部に存在するクロックジェネレータ55を介して防塵フィルタ駆動回路48を次のように制御する。クロックジェネレータ55は、圧電素子22へ印加する信号周波数より充分に早い周波数でパルス信号(基本クロック信号)をN進カウンタ41へ出力する。この出力信号が図13中のタイムチャートが表す波形の信号Sig1である。そしてこの基本クロック信号はN進カウンタ41へ入力される。
N進カウンタ41は、当該パルス信号をカウントし所定の値“N”に達する毎にカウント終了パルス信号を出力する。即ち、基本クロック信号を1/Nに分周することになる。この出力信号が図13中のタイムチャートが表す波形の信号Sig2である。
この分周されたパルス信号はHighとLowのデューティ比が1:1ではない。そこで、1/2分周回路42を通してデューティ比を1:1へ変換する。尚、この変換されたパルス信号は図13中のタイムチャートが表す波形の信号Sig3に対応する。
この変換されたパルス信号のHigh状態に於いて、この信号が入力されたMOSトランジスタ(Q01)44bがONする。一方、トランジスタ(Q02)44cへはインバータ43を経由してこのパルス信号が印加される。したがって、パルス信号のLow状態に於いて、この信号が入力されたトランジスタ(Q02)44cがONする。トランス45の1次側に接続されたトランジスタ(Q01)44bとトランジスタ(Q02)44cが交互にONすると、2次側には図13中の信号Sig4の如き周期の信号が発生する。
トランス45の巻き線比は、電源回路53のユニットの出力電圧と圧電素子22の駆動に必要な電圧から決定される。尚、抵抗(R00)46はトランス45に過大な電流が流れることを制限するために設けられている。
圧電素子22を駆動するに際しては、トランジスタ(Q00)44aがON状態にあり、電源回路53ユニットからトランス45のセンタータップに電圧が印加されていなければならない。図中トランジスタ(Q00)44aのON/O制御はIOポートのP_PwContを介して行われる。N進カウンタ41の設定値“N”はIOポートD_NCntから設定でき、よって、Bucom50は、設定値“N”を適宜に制御することで、圧電素子22の駆動周波数を任意に変更可能である。
このとき、下記(1)式によって周波数は算出可能である。
N:カウンタへの設定値、
fpls:クロックジェネレータの出力パルスの周波数、
fdrv:圧電素子へ印加される信号の周波数、
fdrv = fpls/2N …(1)
尚、この式に基づいた演算は、Bucom50のCPU(制御手段)で行われる。
更に、このカメラ1の特徴は、非可聴域(20kHz以上の周波数)の周波数で防塵フィルタを振動させる場合にカメラの操作者に防塵フィルタの動作を告知する表示部を有する電子カメラであることにある。つまり、上記撮像手段の前面に配置され振動可能な透光性をもつ振動対象部材(防塵フィルタ21)に対して、加振手段(圧電体)で振動を与えるとき、加振手段の駆動回路の動作と連動してカメラ1の表示部を動作させ、防塵フィルタの動作を告知するという特徴をもつ電子カメラであると云える(詳細後述)。
上述の特徴を詳しく説明する為、カメラボディ制御用マイクロコンピュータ(Bucom)50が行う制御について、図14及び図15を参照しながら具体的な制御動作について説明する。
図14には本実施形態のカメラの動作制御をフローチャートで表し、このBucom50が行うカメラシーケンス(メインルーチン)の手順を例示している。また、図15にはサブルーチン「無音加振動作」(表示動作も含む)の手順をフローチャートで表している。
Bucom50で稼動可能な図14に示すフローチャートに係わる制御プログラムは、カメラ1の電源SW(不図示)がON操作されると、その稼動を開始する。
最初に、ステップS1に於いて、当該カメラシステムを起動するための処理が実行される。電源回路53aを制御して当該カメラシステムを構成する各回路ユニットへ電力を供給する。また各回路の初期設定を行う。
ステップS2では、後述するサブルーチン「無音加振動作」(図15参照)をコールすることで、無音(即ち可聴範囲外)で防塵フィルタ21を振動させる。尚、ここで云う可聴範囲は一般人の聴力を基準にして約20Hz〜20000Hzの範囲内とする。
続くステップS3〜S24までは、周期的に実行されるステップ群である。すなわち、ステップS3は、当該カメラに対するアクセサリの着脱を検出するためのステップである。(例えば、アクセサリの1つであるレンズユニット12が、ボディユニット50に装着されたことを検出する着脱検出動作は、Lucom5と通信を行うことでレンズユニット12の着脱状態を調べる)。
もし、ステップS4で、所定のアクセサリがカメラ本体に装着されたことを検出すると、ステップS5にて、サブルーチン「無音加振動作」をコールすることで、無音で防塵フィルタ21を振動させる。
このように、カメラ本体であるボディユニット100にアクセサリの特にレンズユニット12が装着されていない期間には特に、各レンズや防塵フィルタ21等に塵が付着する可能性が高いので、上述の如くレンズユニット12の装着を検出したタイミングで塵を払う動作を実行することは有効である。また、レンズ交換時にカメラ内部に外気が循環し塵が進入して付着する可能性が高いので、このレンズ交換時に塵除去することは有意義である。そして撮影直前とみなし、ステップS6へ移行する。
一方、上記ステップS4でレンズユニット12がボディユニット50から外された状態であることを検出した場合は、そのまま次のステップS6へ移行する。このステップS6では、当該カメラが有する所定の操作スイッチの状態検出が行われる。
ステップS7では、レリーズSWを成す1st.レリーズSW(不図示)が操作されたか否かを、当該SWのON/OFF状態で判定する。その状態を読み出し、もし1st.レリーズSWが所定時間以上ON操作されない場合には、後述するステップS14へ移行して終了処理(スリープ等)となる。
一方、1st.レリーズSWがON操作された場合には、ステップS8にて、測光回路32から被写体の輝度情報を入手する。そして、この情報からCCDユニット27の露光時間(Tv値)とレンズユニット12の絞り設定値(Av値)を算出する。
その後、ステップS9では、AFセンサ駆動回路30bを経由してAFセンサユニット30aの検知データを入手する。このデータに基づきピントのズレ量を算出する。
ステップS10では、その算出されたズレ量が許可された範囲内にあるか否かを判定し、否の場合はステップS11で撮影レンズの駆動制御を行い、上記ステップS3へ戻る。
一方、許可された範囲内にズレ量が在る場合は、ステップS12にてサブルーチン「無音加振動作」をコールして無音で防塵フィルタ21を振動させる。
更に、ステップS13では、レリーズSWを成す2nd.レリーズSW(不図示)がON操作されたか否かを判定する。この2nd.レリーズSWがON状態のときは、続くステップS15へ移行して所定の撮影動作(詳細後述)を開始するが、OFF状態のときはステップS14へ移行して終了処理となる。
尚、撮像動作中では、通常の如く、露出の為に予め設定された秒時(露出秒時)に対応した時間の電子撮像動作を制御する。
上記撮影動作として、ステップS15〜S21までは、所定の順序にて被写体の撮像が行われる。先ず、Lucom5へAv値を送信し、絞り3の駆動を指令し(ステップS15)、クイックリターンミラー13bをUP位置へ移動させる(ステップS16)。そして、シャッタ部14の先幕走行を開始させてOPEN制御し(ステップS17)、画像処理コントローラ40に対して「撮像動作」の実行を指令する(ステップS18)。Tv値で示された時間だけのCCDユニット27への露光(撮像)が終了すると、シャッタ部14の後幕走行を開始させてCLOSE制御する(ステップS19)。そして、クイックリターンミラー13bをDown位置へ駆動すると共に、シャッタ部14のチャージ動作を行う(ステップS20)。
その後、Lucom5に対して絞り3を開放位置へ復帰させるように指令して(ステップS21)、一連の撮像動作を終了する。
続いて、ステップS22に於いて、記録メディアがカメラ本体に装着されているか否かを検出し、否の場合は、ステップS24にて警告表示をする。そして、再び上記ステップS3へ移行して、同様な一連の処理を繰り返す。一方、記録メディアが装着されていれば、ステップS23にて、画像処理コントローラ40に対し撮影した画像データを記録メディア39へ記録するように指令する。その画像データの記録動作が終了すると、再び、上記ステップS3へ移行して、同様な一連の処理を繰り返す。
以下、詳しい振動形態と音の関係について、上述した3つのサブルーチンの制御手順を図15に基づき説明する。尚、この「振動形態」とは、加振手段によって引き起こされる振動の形態である。
図15はサブルーチン「無音加振動作」の動作手順を表すフローチャートであり、この無音加振動作に於いて、加振手段へ連続的に供給される共振周波数の波形を表すグラフが図16に示されている。
図15のサブルーチン「無音加振動作」は、防塵フィルタ21の塵除去の為にだけの加振動作を目的とするルーチンであるので、振動周波数f0はその防塵フィルタ21の共振周波数に設定されている。例えばこの場合は、40kHz、少なくとも20kHz以上の振動である故に、ユーザにとっては無音である。
先ず、ステップS31では、防塵フィルタ21を振動させるための駆動時間(Toscf0)と駆動周波数(共振周波数:Noscf0)に関するデータを、EEPROM29の所定領域に記憶されている中から読み出す。続いて、ステップS32にて、このタイミングで加振モードの表示をONし、次にステップS33で所定時間が経過したかを判定する。上記所定時間が経過していないときは加振モードの表示を継続し、所定時間経過後はステップS34にて加振モード表示をOFFにする。
次に、ステップS35では、Bucom50の出力ポートD_NCntから、駆動周波数Noscf0を、防塵フィルタ駆動回路48のN進カウンタ41へ出力する。
続くステップS36〜44では、次のように塵除去動作が行われる。すなわち、先ず塵除去動作を開始させ実行する。一方、この時の表示は、ステップS36にて制御フラグP_pwContをHiのタイミングで加振動作表示を開始させ、次にステップS37で所定時間が経過したかを判定し、所定時間が経過していないときは加振動作の表示を継続し、所定時間経過後はステップS38で加振動作表示を終了する。この時の加振動作表示は時間経過、或いは塵埃除去経過に応じて変化する表示をする(図18参照)。この場合の所定時間は、後に述べる加振動作の継続時間であるToscf0に略等しい。
また、ステップS39にて、塵除去のために制御フラグP_pwContをHi(High value)に設定すると、圧電素子22は所定の駆動周波数(Noscf0)で防塵フィルタ21を加振し、フィルタ面に付着した塵を振り払う。この塵除去動作で防塵フィルタ面に付着した塵が振り払われるとき、同時に、空気振動が起こり、超音波が発生する。(但し、駆動周波数Noscf0で駆動されても、一般人の可聴範囲内の音にはならず、聞こえない)。
次いで、ステップS40に於いて、所定駆動時間(Toscf0)防塵フィルタ21を振動させた状態で待機し、その所定駆動時間(Toscf0)経過後、ステップS41にて制御フラグP_pwContをLo(Low value)に設定することで、ステップS42で加振終了表示をONすると共に塵除去動作を停止させる。加振終了表示は、ステップS43で所定時間経過したか否かを判定し、所定時間経過後にステップS44で表示を終了する。そして、コールされたステップの次のステップへリターンする。
このサブルーチンで適用される振動周波数f0(共振周波数(Noscf0))と駆動時間(Toscf0)は、図16にグラフで表した如くの波形を示す。すなわち、一定の振動(f0=40kHz)が、塵除去に充分な時間(Toscf0)だけ続く連続的な波形となる。
つまり、この振動形態が、加振手段に供給する共振周波数を調整して制御するものである。
尚、図15のフローチャートに於ける加振動作の制御フラグ設定のタイミングと表示の処理タイミングはこれに限られるものではない。
また、本加振動作は1回に限らずに繰り返し行うようにしてもよい。
図17は、本発明の表示手段の詳細を示してある。動作表示用LCD57は液晶板57aと液晶駆動回路57bとで構成される。図17に於いては、液晶板57aは全てのセグメントが点灯した状態が表記されている。液晶板57aの参照番号58a〜58sで示される各セグメント群は、以下に説明する各カメラ状態のパターンを表示している。
すなわち、58aはフラッシュモードの状態を示すパターン、58bは測光モードの状態を示すパターン、58cはフォーカスモードの状態を示すパターン、58dは画質モードの状態を示すパターン、58eは絞り値の状態を示すパターン、58fはシャッタ速度の状態を示すパターン、58gは撮影可能枚数の状態を示すパターンである。また、58hは電池残量の状態を示すパターン、58iは画像調整の状態を示すパターン、58jはISOの状態を示すパターン、58kは色空間の状態を示すパターン、58lはホワイトバランスの状態を示すパターン、58mはリモコンの状態を示すパターン、58nはセルフタイマの状態を示すパターンである。更に、58oは露出レベルインジケータ、露出補正インジケータ、AFフレームの状態を示すパターン、58pは連続撮影可能枚数、露出補正値表示の状態を示すパターン、58qはオートブラケットの状態を示すパターン、58rはノイズリダクションの状態を示すパターン、58sは連射の状態を示すパターンである。
いま、ボディ制御用マイクロコンピュータ50のIOポートDSP_DATAから液晶駆動回路57bに表示内容のデータが出力される。すると、液晶駆動回路57bからは上記表示内容のデータに応じて、液晶板57aの各セグメント群で形成される特定のパターン(例えば特定の文字、数字、絵)を選択するSEG信号と、特定のパターンを形成するのに使用される特定のセグメント群を選択するCOM信号とが出力される。これにより、液晶板57a上に表示内容データに対応したパターンの表示がなされる。
図18には、本発明のより具体的な表示内容が表記されているもので、塵除去動作の状態を表示した例である。
ここでは、図17に示されるシャッタ速度のパターン58fと撮影可能枚数のパターン58gの2つの表示のみが示され、上段はシャッタ速度を示す1文字7セグメントから成る4つのセグメント群から成り、下段は撮影可能枚数を示す1文字7セグメントから成る4つのセグメント群から成る。通常はこれらのセグメントはシャッタ速度と撮影可能枚数を示しており、例えば図18(a)のようにシャッタ速度1/8000秒、撮影可能枚数100枚を表す8000と100が表示されている。
ここで、無音加振動作がスタートすると、図18(b)のような表示になり、加振動作が開始されるまで、図18(b)の表示が継続される。次に、加振動作が開始されると、図18(c)、(d)、(e)、(f)と順次表示される。そして、加振動作の停止で、図18(g)の表示が所定の時間継続されて一連の動作が終了する。この表示が終了した後には、最初の表示と同じ表示である図18(h)に表示は戻る。
以上説明したように、本発明の電子撮像装置の一例であるカメラ1(電子撮像装置)は、防塵フィルタ21が圧電素子22(加振手段)によって振動可能に撮像手段(撮像素子)の前方に配置され、絞り機構の絞り3と、シャッタ部14(シャッタ手段)で光電素子表面への被写体光束の照射時間を調整するような構造の電子カメラであって、カメラ1のBucom50(制御手段)の制御に基づき、上述した如くアクセサリの装着時、合焦時および記録動作直前の記録メディアが装着されていない時などでも、圧電素子22を所定の振動形態(上記3つのサブルーチンの何れかの実行)で駆動することによって、防塵フィルタ21上に付着した塵埃を除去すると同時に、加振動作の状態が告知されるように適宜制御されている。そして、上述した如くに、カメラ1によれば、本発明の特徴として、塵を除くための塵除去動作と同時に、加振動作に関わる所定の状況がユーザに告知される。
よって、本実施形態によれば、従来のような加振動作の開始、終了だけで無く、加振動作が作動している状況が確実に告知できるような電子カメラを実現できる。
振動形態の適用に際して、好ましくは、撮影直前には塵除去動作を効果的に行える振動形態を優先して適用することが望ましい。
本実施形態に於いて上述のように実施したことで、カメラの姿勢(重力方向と防塵フィルタの面方向)により、塵の除去される方向や塵に作用する力が変化するが、塵除去動作をユーザに確実に告知することで、最適なカメラ姿勢での塵除去が可能となり、塵除去の効率を高めるという効果が得られる。また、塵除去動作中にカメラを動かしたりすることによる塵除去効果を減少させるといった行為を防ぐことも可能となる。また、加振動作を効果的に実施する場合、加振動作時間を長くする必要があるが、このような場合でも、加振動作状況がユーザに告知されるので、ユーザがいつ加振動作が終わるのかといった不安を解消することができる。
尚、上記実施形態では、シャッタ速度のパターン58fと撮影可能枚数のパターン58gの8つのセグメント群により塵除去動作を表示していたが、背景画像に塵の画像を重ね合わせてその除去動作状態を表示することも可能である。
図19は、撮影画像表示用の液晶モニタ36を用いた塵除去動作の状態を表示した例を示した図である。
モード表示する場合は、図19(a)のように、背景画像(この場合花)90に塵の画像90a及び塵埃除去手段の動作モードにあることを示すモード表示90bをスーパーインポーズによって重ねて液晶モニタ36に表示する。そして、加振動作の開始にタイミングを合わせて、塵の画像90aを画面下側に向けて所定量移動させて、図19(b)、(c)、(d)のように順次表示する。加振動作の終了直前には、図19(e)のように、塵の画像を消して背景画像90のみ表示する。そして、加振動作の終了に合わせて、図19(f)のように加振終了の表示90cをスーパーインポーズにより背景画像90に重ねて表示する。
尚、ここで述べた塵画像の表示は、図15に示されたフローチャートと同様のタイミングで表示を切り換えるようにしてある。表示した背景画像は、被写体画像を液晶モニタにリアルタイムで表示して、液晶モニタをファインダとして使用する電子ファインダを持つカメラでは被写体画像を用いる。また、電子ファインダを持たないカメラでは、撮影された最後のコマを背景画像とするか、又は事前にカメラの記憶領域に記憶させておいた画像を背景画像とする。
また、上述した塵画像を背景画像にスーパーインポーズする技術に関しては、周知のものであるのでここでは説明を省略する。
更に、加振動作の時間に対応して目視可能な表示をするようにしてもよい。例えば、カメラの外部にLED60を設けて(図1、図2参照)、加振動作が行われている時間だけ点灯、点滅等の表示により確認できるようにしてもよい。
(変形例)
上述した実施形態は、次のように変形実施してもよい。例えば、上記の加振手段による塵埃除去手段の他に、空気流によって防塵フィルタの塵を除去する方式、或いはワイパーにより防塵フィルタの塵を除去するようなものでも良い。この場合、加振動作に相当する動作は、空気流の噴出する動作、或いはワイパーの動作である。
また、上述した実施形態ではカメラの動作表示用のLCDでの表示をしていたが、撮影画像の表示用の表示装置に表示しても勿論良い。
また、加振する対象は、例示の防塵フィルタ21に限らず、光路上に在り光の透過性をもった部材等(例えばカバーガラスやハーフミラーなど)であってもよい。但しその部材は、振動によって、その表面に付着していた塵を振り払うと共に、その振動と共振によって可聴範囲内の音波を発するものとする。また、振動に係わる周波数や駆動時間などはその部材に対応した値に設定する。
尚、本発明を適用する電子撮像装置としては、例示した電子カメラ(デジタルカメラ)に限らず、塵除去機能および発音機能を必要とする装置であればよく、必要に応じて変形実施することで実用化され得る。
このほかにも、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形実施が可能である。
本発明の一実施形態に係わる電子撮像装置(電子カメラ)の一部を切断し、その内部の機械的構造を示す斜視図である。 該電子カメラの主に電気的な構成を概略的に示すブロック構成図である。 該電子カメラに於ける撮像ユニットを分解して示す要部分解斜視図である。 組み立てた状態の当該撮像ユニットの一部を切断して示す斜視図である。 該電子カメラの図4の切断面に沿う断面図である。 該電子カメラに於ける撮像ユニットのうち防塵フィルタ及びこれに一体に設けられる圧電素子のみを取り出して示す正面図である。 周期的な駆動電圧を印加した際の防塵フィルタ及び圧電素子の状態変化を示し、その圧電素子の図6のA−A線に沿う断面図である。 同じくその圧電素子の図6のB−B線に沿う断面図である。 図6と同じ構成の防塵フィルタに対して二次振動を発生させた場合の様子を示し、図6と同様に該電子カメラに於ける撮像ユニットのうち防塵フィルタ及びこれに一体に設けられる圧電素子のみを取り出して示す正面図である。 二次振動を発生させるための周期的な電圧を印加した際の防塵フィルタ及び圧電素子の状態変化を示し、その圧電素子の図9のA−A線に沿う断面図である。 同じくその圧電素子の図9のB−B線に沿う断面図である。 防塵フィルタ駆動回路の構成を示す回路図である。 防塵フィルタの駆動とその動作に係わる波形信号を表すタイムチャートである。 該電子カメラの制御用マイクロコンピュータが実行するカメラシーケンス(メインルーチン)に於ける動作制御を表すフローチャートである。 サブルーチン「無音加振動作」の動作手順を表すフローチャートである。 加振手段へ連続的に供給される共振周波数の波形を表すグラフである。 表示手段の詳細を表すブロック構成図である。 表示手段の表示を表す図である。 撮影画像表示用の液晶モニタを用いた塵除去動作の状態を表示した例を示した図である。
符号の説明
1…カメラ(電子撮像装置:カメラシステム)、2…レンズ駆動機構、3…絞り、4…絞り駆動機構、5…レンズ制御用マイクロコンピュータ、11…カメラ本体部、12…レンズ鏡筒(レンズユニット:交換レンズ)、12a…撮影光学系、13…ファインダ装置、13a…ペンタプリズム、13b…反射鏡(クイックリターンミラー)、13c…接眼レンズ、13d…サブミラー、14…シャッタ部(前幕、後幕)、15…撮像ユニット、16…主回路基板、17…レリーズボタン、18…ミラー駆動機構、19…シャッタチャージ機構、21…防塵フィルタ(防塵フィルタ:光学素子)、22…圧電素子(加振手段)、23…防塵フィルタ受け部材、24…撮像素子収納ケース部材(CCDケース)、25…光学的ローパスフィルタ(LPF)、27…撮像素子(CCDユニット:撮像手段)、28…撮像素子固定板、29…不揮発性メモリ(EEPROM)、30a…AFセンサ、30b…AFセンサ駆動回路、31…シャッタ制御回路(シャッタ手段)、32…測光回路
33…温度測定回路、34…CCDインターフェイス回路、38a…SDRAM、38b…FlashROM、39…記録メディア(アクセサリ)、40…画像処理コントローラ、41…N進カウンタ、42…1/2分周回路、43…インバータ、44…トランジスタ、44a,44b,44c…MOSトランジスタ、48…防塵フィルタ駆動回路(加振、駆動手段)、50…ボディ制御用マイクロコンピュータ(制御手段)、52…カメラ操作SW、53a…電源回路、53b…電圧検出回路、54…電池、55…クロックジェネレータ、56…VCO(電圧制御発振器)、70…外部電源(アクセサリ)、80…ストロボユニット(アクセサリ)、100…ボディユニット(カメラ本体)。

Claims (1)

  1. 被写体の光学像を電気信号に変換するための撮像手段を具備する電子撮像装置に於いて、
    上記撮像手段の光電変換面上に被写体光束を導く撮像光学系と、
    上記撮像手段の光電変換面の前方に配置された防塵フィルタ手段と、
    上記防塵フィルタ手段を非可聴領域にて振動させる加振手段と、
    上記加振手段に対して上記防塵フィルタを振動させるための周波数信号を所定時間供給する制御手段と、
    上記加振手段の動作に対応して擬制の塵の画像を重ね合わせた上記被写体の画像を表示し上記被写体の画像から上記擬制の塵の画像を順次非表示状態にする表示手段と、
    を具備したことを特徴とする電子撮像装置。
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