JP4497743B2 - 樹脂製分岐管の撤去方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガス配管等の樹脂製分岐管の撤去方法に関する。特には、分岐管を撤去した後の他の工事で、残存した分岐管が損傷する危険性を低減できる樹脂製分岐管の撤去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
都市ガス配管の分野を例に採って従来の技術を説明する。
都市ガス配管には、近年、ポリエチレンパイプ等の樹脂製配管が多用されるようになってきた。樹脂製配管は、従来のメッキ鋼管と比べて腐蝕や地震に強く、配管工事の施工性にも優れるからである。このような樹脂製配管において、既存の配管に分岐管を接続する場合には、電気融着継手(エレクトロフュージョン継手;略称EF継手)を用いるのが一般的である。
【0003】
図6は、チー型のEF継手を用いた樹脂製配管の一例を示す一部断面側面図である。
図6には、図の表裏方向に延びる樹脂製の元管101と、図の右方向に延びる樹脂製の分岐管103とが、EF継手(サービスチー)105を介して接続された状態が示されている。サービスチー105は、ポリエチレン等の熱可塑性プラスチック製である。このサービスチー105は、円筒状の上部105aと、この上部105aの下端に一体化した鞍状の融接部105bと、上部105aの側面から横方向に分岐した枝部105cとを備える。
【0004】
サービスチー105の上部105a内には、内蔵タッピング工具(カッター)106が収納されている。このカッター106は、元管101にサービスチー105を融着した後に、元管101の側壁にタッピング孔101aを開けるためのものである。カッター106で開けられたタッピング孔101aは、元管101側壁とサービスチー105の融接部105bを貫通しており、元管101内部と分岐管103内部との連通孔となる。サービスチー105の融接部105bには、図示せぬ電熱線が埋設されている。この電熱線に電流を流して発熱させ、融接部105bを元管101の側面に気密に融着する。サービスチー105の枝部105cには、ソケット107を介して分岐管103が接続される。このソケット107は、サービスチー105の枝部105cと分岐管103との接続端部同士をシールしつつ固定する。
【0005】
ところで、このような樹脂製配管において、建物の撤去等により不要となった分岐管を取り外す場合は、従来、以下に述べる(1)〜(3)の手順で既存の分岐管103を撤去している。
図7〜9は、従来の樹脂製分岐管の撤去方法の概要を示す一部断面側面図である。
(1)図7に示すように、分岐管103の途中をスクイズバー110で挟んで圧縮遮断(スクイズオフ)する。このとき、分岐管103をスクイズオフする位置103xは、ソケット融着部に圧縮による悪影響が及ばないようにするために、ソケット107の端部(図の右端部)から分岐管103の外径Dの3倍以上離れた位置とする必要がある。このスクイズオフを行うことで、分岐管103内部のガス流が遮断される。
【0006】
(2)図8に示すように、分岐管103の先方(図の右端側;元管101と反対側)103zをノコ等で切断し、その後に分岐管103の切断端部103yにキャップ111を取り付ける。このとき、分岐管103は、スクイズオフ位置103xから分岐管外径Dの3倍以上離れた位置(切断端部103y)で切断する。これは、(1)の場合と同様に、ソケット融着部に圧縮による悪影響が及ばないようにするためである。分岐管103の切断作業が完了した後は、切断された分岐管103の先方103´を撤去する。
(3)図9に示すように、分岐管103の残存部103″をスクイズオフしているスクイズバー110を開放する。スクイズオフを開放すると、樹脂製の分岐管103が弾性変形して、元の状態に復帰する。元管101から分岐管103側へと流れるガスは、キャップ111で遮断されるので、分岐管103の切断後もガスは漏れない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来の樹脂製分岐管の撤去方法においては、分岐管103のスクイズオフを、ソケット107の右端部から分岐管外径Dの約3倍以上離れた位置103xで行わなければならない。さらに、分岐管103の切断は、スクイズオフ位置103xから分岐管外径Dの約3倍以上離れた位置103yで行わなければならない。したがって、この切断位置103yは、元管101の根元部から測った場合、分岐管外径Dの最低約6倍以上離れた位置となる。このため、撤去作業終了後も、分岐管の一部103″(残存部)が相当長く残ってしまう(図9参照)。
【0008】
この分岐管103の残存部103″は、撤去作業終了後に再び地中に埋設される。地中に残存部103″が残ったままであると、撤去作業後にある期間を経て掘削工事等の他の工事を行う際に、掘削工具等が残存部103″に当たるおそれがある。分岐管103の残存部103″は樹脂製であるため、掘削工具等が当たると損傷し易く、その損傷部分からガス漏れ等が生じる危険性がある。
【0009】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであって、分岐管を撤去した後の他の工事で、残存した分岐管が損傷する危険性を低減できる樹脂製分岐管の撤去方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、第1発明の樹脂製分岐管の撤去方法は、内蔵タッピング工具(カッター)を有するチーを介して元管に接続された樹脂製分岐管を撤去する方法であって、 前記カッターを前記元管の側壁のタッピング孔に挿入し、 該カッターの上側で前記チーを切断し、 該チーの切断部に封止作業バッグを取り付け、 該バッグ中において、前記タッピング孔から前記カッターを取り外した後、該タッピング孔に仮栓を取り付け、 該仮栓の外側から樹脂製の本閉止栓を回転させながら当て、該本閉止栓と前記タッピング孔端部との間に生じる摩擦熱で、本閉止栓を前記チーの切断部に融着することを特徴とする。
【0011】
この第1発明によれば、元管に接続されたチーの根元を切断し、分岐管全体を撤去することができるので、撤去作業後に分岐管が全く残らない。このため、分岐管を撤去した後の他の工事で、残存した配管が損傷する危険性を低減できる。
【0012】
また、前記タッピング孔から前記カッターを取り外す際に、該タッピング孔を取り囲む封止作業用バッグ(通称ノーブローガスバック)を装着し、このノーブローガスバック内部で前記カッターを取り外し、前記仮栓を取り付けるので、カッターを取り外したり仮栓を取り付ける際に、タッピング孔が外界に露出しない。このため、カッターの取り外し時や仮栓の取り付け時に、ガス漏れが生じるのや、タッピング孔内に塵埃等が入り込むのを防ぐことができる。
【0013】
本発明に関連する第2発明の樹脂製分岐管の撤去方法は、樹脂製継手を介して元管に接続された樹脂製分岐管を撤去する方法であって、 前記樹脂製継手を圧縮遮断(スクイズオフ)し、 該圧縮遮断位置近傍において前記樹脂製継手の接続端側(分岐管側)を切断し、 該樹脂製継手の切断端部の開口に仮栓を取り付け、 該仮栓の外側から樹脂製の本閉止栓を回転させながら当て、該本閉止栓と前記開口端部との間に生じる摩擦熱で、本閉止栓を前記樹脂製継手の切断部に融着することを特徴とする。
【0014】
この第2発明では、スクイズオフした樹脂製継手の近傍で、樹脂製継手の接続端側を切断し、分岐管全体を撤去する。このため、撤去作業後に樹脂製継手がやや残るが、その長さは従来よりも短い。この第2発明では、タッピング工具のない樹脂製継手(サドルやチーズ等)にも適用できる利点がある。
【0015】
本発明の樹脂製分岐管の撤去方法においては、前記仮栓が、該仮栓と前記タッピング孔間をシールするOリングを備えるものであることが好ましい。
仮栓とタッピング孔間がOリングでシールされるため、本閉止栓を元管に融着する際に、ガス圧によって融着部にブローホールが生じるのを防止できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ説明する。
図1〜図5は、本発明の第1実施例に係る樹脂製分岐管の撤去方法の概要を示す一部断面側面図である。
なお、以下に述べる実施例では、従来と同様に都市ガス配管を例に採って説明する。
【0017】
(1)第1段階(カッター移動作業)
図1に示す樹脂製配管は、図6に示した樹脂製配管と同一構成である。すなわち、図1には、元管101と分岐管103とがサービスチー105を介して接続された状態が示されており、サービスチー105は、上部105a、融接部105b及び枝部105cとを備える構成である。このサービスチー105の上部105a内には、内蔵タッピング工具(カッター)106が収納されている。サービスチー105の融接部105bには、図示せぬ電熱線が埋設されている。サービスチー105の枝部105cと分岐管103の接続端部同士は、ソケット107で気密に接続固定されている。上述したように、カッター106で開けられたタッピング孔101aは、元管101側壁とサービスチー105の融接部105bを貫通しており、元管101内部と分岐管103内部との連通孔となる。
【0018】
本発明の樹脂製分岐管の撤去方法の第1段階では、最初に、地中に埋設されている配管の周囲を掘削し、露出させる。そして、図1に示すように、サービスチー105の上部105a内に収納されているカッター106を、元管101の側壁に開けられているタッピング孔101a内に降ろす(挿入する)。このカッター106を降ろす操作は、専用の六角レンチフライ等(図示されず)を用いて行う。
【0019】
(2)第2段階(サービスチー切断作業)
第2段階では、図2に示すように、カッター106の上側で、サービスチー105の上部105aの根元(上部105aと融接部105bとの境界近傍)を切断する。この切断作業は、ノコ等(図示されず)を用いて人手で行う。切断作業が完了した後は、サービスチー105の上部105a及び枝部105cと、これにソケット111を介して接続された分岐管103を撤去する。このとき、第1段階で降ろしたカッター106は、タッピング孔101a内の残ったままであり、同孔101aを封止する栓の役割を果たす。分岐管103の撤去後は、元管101と、これに融着したサービスチー105の融接部105bと、この融接部105b上面のサービスチー105の上部根元105a´のみが残った状態となる。
【0020】
(3)第3段階(カッター取り外し・仮栓取り付け作業)
第3段階では、図3(A)に示すように、まずノーブローガスバック10をサービスチー105の上部根元105a´に取り付ける。このノーブローガスバック10は、透明な樹脂製の袋状体であって、2つの開口10A、10Bを有する。各開口10A、10Bの周囲はゴム等が取り付けられた絞り口となっており、伸縮自在である。そこで、ノーブローガスバック10一方の開口10Aをサービスチー105の上部根元105a´に取り付け、他方の開口10Bから手Hを入れて、六角レンチフライ等(図示されず)を用いてカッター106を取り外す。
【0021】
カッター106を取り外した後、タッピング孔101a内に仮栓11を取り付ける。この仮栓11は、図3(B)に分かり易く示すように、ポリエチレン等の樹脂製円盤からなる本体12と、この本体12の側周面に設けたOリング13からなる。仮栓11を取り付けたとき、仮栓11の本体12側周面とタッピング孔101a内壁間がOリング13でシールされる。
この第3段階では、ノーブローガスバッグ10を用いて作業することで、カッター106を取り外したり仮栓11を取り付ける際に、タッピング孔101aが外界に露出しない。このため、多量のガス漏れを防ぐとともに、カッター106の取り外し時や仮栓11の取り付け時に、タッピング孔101a内に塵埃等が入り込むのを防ぐことができる。
【0022】
(4)第4段階(本閉止栓融着作業)
第4段階では、図4に示すように、閉止工具20を用いて、タッピング孔101aに本閉止栓15を融着する。
まず、本閉止栓15の構成について述べる。図4に示すように、本閉止栓15はポリエチレン等の樹脂製であり、円盤状のストレート部16と、このストレート部16の先のテーパ状をしたテーパ部17よりなる。この本閉止栓15は、閉止工具20のロッド21に回転可能かつ取り外し可能に取り付けられる。
【0023】
次に、閉止工具20の構成について述べる。閉止工具20は、本閉止栓15を回転可能に取り付けるロッド21を有する。このロッド21は、ケーシング25内に収蔵されたモータ23で回転駆動する。モータ23を収蔵するケーシング25の外面には、閉止工具20を人手で把持するための取っ手29が設けられている。ケーシング25下端とロッド21との間には、ベアリング27が介装されている。ロッド21は、モータ23の回転軸に直接結合されており、この回転軸とともに同期回転する。なお、モータ23は、この例では1200〜1300rpmの回転が可能な能力を有するエアモータを使用することができる。
【0024】
本閉止栓15のストレート部16は、ロッド21と同期回転するよう係合する。この係合方法は、円筒部11の端面に切られた溝に、ロッド21の突起が係合するもの等、簡易な方法でよい。その他、チャック式、ネジ止め式も用いることができる。
【0025】
このような閉止工具20を用いて本閉止栓15を元管101側壁のタッピング孔101aに融着するには、次の通りに行う。まず、本閉止栓15を閉止工具20のロッド21に取り付ける。次に、取っ手29を掴んで閉止工具20を持ち上げ、モータ23を回転させる。そして、図4に示すように、閉止工具20のロッド21とともに回転する本閉止栓15を、元管101のタッピング孔101aに近付け、仮栓11の上側からタッピング孔101aを塞ぐよう本閉止栓15のテーパ部17を当てる。
【0026】
高速回転する本閉止栓15とタッピング孔101a上端縁が接触すると、両者間に摩擦熱が発生する。さらにロッド21を回転し続けると発生する熱量が増加し、本閉止栓15及び元管101の材料であるポリエチレンの融点付近まで温度が上昇すると、本閉止栓15及び元管101のタッピング孔101aは融解を始める。
【0027】
タッピング孔101a上端縁が融解した状態で、さらにロッド21が回転すると、本閉止栓15及び元管101の融解する部分は広まり、両者は混じり合って一体化される。このとき、モータ23の回転トルクは増加し、トルクがある程度に達したところでモータ23の回転を止める。この状態で本閉止栓15と元管101との接触部が冷却するまで放置すると、図5に示すように、本閉止栓15は元管101のタッピング孔101aを塞ぐように融着されて固定される。その後、ロッド21を本閉止栓15から取り外し、作業が完了する。
【0028】
なお、第3段階でタッピング孔101aに取り付けた仮栓11は、Oリング13とタッピング孔101a間の摩擦力の作用で、本閉止栓15の下側においてタッピング孔101a内に留まったままとなる。この第4段階の作業中、Oリング13でタッピング孔101a内壁がシールされているため、ガス圧によって融着部にブローホールが生じるのを防止できる。
【0029】
このように、第1実施例の樹脂製配管の撤去方法によれば、元管101の上側のサービスチー105の根元を切断し、切断されたサービスチー105と分岐管103とを一度に撤去することができるので、撤去作業後に分岐管103の一部が残らない。このため、分岐管103を撤去した後の他の工事で、残存した配管が損傷する危険性を低減できる。
【0030】
次に、本発明の第2実施例について説明する。
図10(A)は樹脂製サドルを用いた樹脂製配管の一例を示す一部断面側面図であり、図10(B)は図10(A)のX線矢視図(正面図)である。
図10には、樹脂製の元管101(図10(A)では表裏方向・図10(B)では左右方向)と、樹脂製の分岐管103(図10(A)では右方向・図10(B)では上方向)とが、サドル120を介して接続された状態が示されている。サドル120は、ポリエチレン等の熱可塑性プラスチック製である。このサドル120は、円筒状の上部120aと、この上部120aの下端に一体化した鞍状の融接部120bとを備える。
【0031】
サドル120の上部120aには、ソケット121を介して分岐管103が接続される。このソケット121は、サドル120の上部120aと分岐管103との接続端部同士をシールしつつ固定する。サドル120の融接部120bには、図示せぬ電熱線が埋設されている。この電熱線に電流を流して発熱させ、融接部120bを元管101の側面に気密に融着する。元管101側壁とサドル120の融接部120bには、貫通孔101aが開けられており、この貫通孔101aが元管101内部と分岐管103内部との連通孔となっている。
【0032】
次に、図11〜図15を参照しつつ、本発明に関連する第2参考例に係る分岐管の撤去方法について説明する。図11〜図15は、本発明に関連する第2参考例に係る樹脂製分岐管の撤去方法の概要を示す一部断面側面図である。
(1)第1段階(スクイズオフ作業)
この第2実施例の第1段階では、最初に、地中に埋設されている配管の周囲を掘削し、露出させる。そして、図11に示すように、サドル120の上部120aをスクイズバー110で挟んで圧縮遮断(スクイズオフ)する。このスクイズオフを行うことで、元管101内部から分岐管103内部へと流れるガス流が、サドル120の上部120aにおいて遮断される。
【0033】
なお、この例の第1段階においては、分岐管103はスクイズオフせず、サドル120の上部120aをスクイズオフする点で、従来の場合とは大きく異なる。スクイズオフ位置と上部120a根元との間隔L1は短いが、サドル120自体が強固であるため、スクイズバー110で挟んでもサドル120は破損しない。一方、スクイズオフ位置と上部120a端部との間隔L2も短く、ソケット121が破損する可能性があるが、このソケット121は後に分岐管103とともに撤去するため、仮に破損しても不都合はない。
【0034】
(2)第2段階(サドル切断作業)
第2段階では、図12に示すように、スクイズオフ位置よりも分岐管103側で、ソケット121の端縁に沿ってサドル120の上部120aを切断する。この切断作業は、ノコ等(図示されず)を用いて人手で行う。切断作業が完了した後は、ソケット121及び分岐管103を撤去する。分岐管103の撤去後は、元管101と、これに融着したサドル120の融接部120bと、スクイズバー110でスクイズオフされているサドル120の上部120aが残った状態となる。サドル120の上部120aが残った分、第1実施例よりも残存部分が多くなるが、従来の方法よりは短くて済む。
【0035】
(3)第3段階(仮栓取り付け作業)
第3段階では、図13に示すように、サドル120の上部120aの切断端部の開口120cに仮栓11を取り付ける。この仮栓11は、上述した図3(B)のものと同一構成であって、本体12とOリング13からなる。仮栓11を取り付けたとき、仮栓11の本体12側周面とサドル120の上部120a内壁間がOリング13でシールされる。
【0036】
(4)第4段階(スクイズオフ解除作業・本閉止栓融着作業)
第4段階では、まずサドル120の上部120aをスクイズオフしているスクイズバー110を開放する。スクイズオフを開放すると、図14に示すように、樹脂製の上部120aが弾性変形して、元の状態に復帰する。元管101から上部120a側へと流れるガスは、仮栓11で遮断されるので、開口120cからガスは漏れない。
【0037】
次いで、閉止工具20を用いて、タッピング孔101aに本閉止栓15を融着する。ここで、本閉止栓15は上述した図4のものと同一構成であって、ストレート部16とテーパ部17よりなる。さらに、閉止工具20は、上述した図4のものと同一構成であって、ロッド21やモータ23、ケーシング25、ベアリング27、取っ手29を備えている。この閉止工具21を用いて、上述した第1実施例と同様の操作手順で、本閉止栓15をサドル120の開口120cに融着する。融着作業完了後は、本閉止栓15とサドル120の上部120aとの接触部が冷却するまで放置すると、図15に示すように、本閉止栓15は上部120aの開口120cを塞ぐように融着されて固定される。
なお、第3段階で開口120cに取り付けた仮栓11は、Oリング13と開口120c間の摩擦力の作用で、本閉止栓15の下側においてサドル120の上部120a内に留まったままとなる。
【0038】
なお、この第2実施例では、樹脂製のサドル120を継手に用いて元管101と分岐管103を接続した場合について説明したが、例えば図16に示すような樹脂製のチーズ140を継手に用いた場合も、第2実施例と全く同様の手順で分岐管の撤去を行うことができる。
【0039】
図16(A)は樹脂製チーズを用いた樹脂製配管の一例を示す一部断面側面図であり、図16(B)は図16(A)のX線矢視図である。
図16に示すチーズ140は、ポリエチレン等の熱可塑性プラスチック製である。このチーズ140は、円筒状の上部140aと、この上部140aの下端に一体化した円筒状の外嵌部140bとを備える。このチーズ140は、外嵌部140bが元管101の外周部に外嵌した状態で融着される。この場合は、チーズ140の上部140aにおいて、図中一点鎖線で示す位置をスクイズオフし、図中二点鎖線で示す箇所(ソケット121の端縁)で上部140aを切断して分岐管103を撤去する。
【0040】
さらに、図17(A)に示すサービスチーや、図17(B)に示す横取り出しサービスチーを継手に用いた場合も、第2実施例と全く同様の手順で分岐管の撤去を行うことができる。
図17(A)は樹脂製サービスチーを用いた樹脂製配管の一例を示す平面図であり、図17(B)は樹脂製横取り出しサービスチーを用いた樹脂製配管の一例を示す平面図である。
【0041】
図17(A)のサービスチー105は、第1実施例で説明したものと同様であり、上部105a、融接部105b及び枝部105cとを備える。第1実施例では、上部105aの根元を切断したが、第2実施例の手順に沿って、サービスチー105の枝部105cの図中一点鎖線で示す位置をスクイズオフし、図中二点鎖線で示す箇所(ソケット121の端縁)で枝部105cを切断して分岐管103を撤去することもできる。
【0042】
図17(B)の横取出しサービスチー105の構成も上述したものと同様であるが、この横取出しサービスチー105は、融接部105bが元管101の横側に融着される。この横取出しサービスチー105を用いた場合は、分岐管103との接続部にL字型のソケット145を用いる。この場合も第2実施例の手順に沿って、サービスチー105の枝部105cの図中一点鎖線で示す位置をスクイズオフし、図中二点鎖線で示す箇所(ソケット121の端縁)で枝部105cを切断し、分岐管103を撤去する。
【0043】
このように、第2実施例の樹脂製分岐管の撤去方法では、撤去作業後に樹脂製継手の一部が残るが、その長さは従来よりも短い。この第2実施例では、サドルやチーズ、サービスチー、横取出しサービスチー等、多種多様な継手に適用できる利点がある。
なお、上述の実施例に示される閉止栓の材料、形状、硬度、大きさ等は、樹脂製配管の仕様等に応じて選択できる。
【0044】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、分岐管を撤去した後の他の工事で、残存した分岐管が損傷する危険性を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る樹脂製分岐管の撤去方法の第1段階(カッター移動作業)を示す一部断面側面図である。
【図2】同樹脂製分岐管の撤去方法の第2段階(サービスチー切断作業)を示す一部断面側面図である。
【図3】同樹脂製分岐管の撤去方法の第3段階(カッター取り外し・仮栓取り付け作業)を示す一部断面側面図である。
【図4】同樹脂製分岐管の撤去方法の第4段階(本閉止栓融着作業)を示す一部断面側面図である。
【図5】同樹脂製分岐管の撤去方法の完了後の配管状態を示す一部断面側面図である。
【図6】チー型のEF継手を用いた樹脂製配管の一例を示す一部断面側面図である。
【図7】従来の樹脂製分岐管の撤去方法の概要を示す一部断面側面図である。
【図8】従来の樹脂製分岐管の撤去方法の概要を示す一部断面側面図である。
【図9】従来の樹脂製分岐管の撤去方法の概要を示す一部断面側面図である。
【図10】図10(A)は樹脂製サドルを用いた樹脂製配管の一例を示す一部断面側面図であり、図10(B)は図10(A)のX線矢視図(正面図)である。
【図11】本発明に関連する第2参考例に係る樹脂製分岐管の撤去方法の第1段階(スクイズオフ作業)を示す一部断面側面図である。
【図12】同樹脂製分岐管の撤去方法の第2段階(サドル切断作業)を示す一部断面側面図である。
【図13】同樹脂製分岐管の撤去方法の第3段階(仮栓取り付け作業)を示す一部断面側面図である。
【図14】同樹脂製分岐管の撤去方法の第4段階(スクイズオフ解除作業・本閉止栓融着作業)を示す一部断面側面図である。
【図15】同樹脂製分岐管の撤去方法の完了後の配管状態を示す一部断面側面図である。
【図16】図16(A)は樹脂製チーズを用いた樹脂製配管の一例を示す一部断面側面図であり、図16(B)は図16(A)のX線矢視図である。
【図17】図17(A)は樹脂製サービスチーを用いた樹脂製配管の一例を示す平面図であり、図17(B)は樹脂製横取り出しサービスチーを用いた樹脂製配管の一例を示す平面図である。
【符号の説明】
10 ノーブローガスバック 10A、10B 開口
11 仮栓
12 本体 13 Oリング
15 本閉止栓
16 ストレート部 17 テーパ部
20 閉止工具
21 ロッド 23 モータ
25 ケーシング 27 ベアリング
29 取っ手
101 元管 101a タッピング孔
103 分岐管
105 サービスチー
105a 上部 105a´ 上部根元
105b 融接部 105c 枝部
106 内蔵タッピング工具(カッター)
107、121、145 ソケット
120 サドル
120a 上部 120b 融接部
140 チーズ
140a 上部 140b 外嵌部

Claims (1)

  1. 内蔵タッピング工具(カッター)を有するチーを介して元管に接続された樹脂製分岐管を撤去する方法であって、
    前記カッターを前記元管の側壁のタッピング孔に挿入し、
    該カッターの上側で前記チーを切断し、
    該チーの切断部に封止作業バッグを取り付け、
    該バッグ中において、前記タッピング孔から前記カッターを取り外した後、該タッピング孔に仮栓を取り付け、
    該仮栓の外側から樹脂製の本閉止栓を回転させながら当て、該本閉止栓と前記タッピング孔端部との間に生じる摩擦熱で、本閉止栓を前記チーの切断部に融着することを特徴とする樹脂製分岐管の撤去方法。
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