JP4497115B2 - 触媒診断装置 - Google Patents

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Description

本発明は、排気浄化触媒の劣化状態を診断する触媒診断装置に関する。
従来より、エンジンから排出される排気中の有害成分である窒素酸化物(NOx)を除去して排気を浄化するための種々の排気浄化装置が開発されている。これらの排気浄化装置における浄化方法としては、例えば、排気中へ尿素〔CO(NH22〕を添加し、発生するアンモニア(NH3)によりNOxを無害の窒素ガス(N2)に還元する方法や、プラチナ(Pt)やパラジウム(Pd)等の貴金属触媒を用いて排気中の未燃燃料(HC)や一酸化炭素(CO)とNOxとを化学的に反応させ、還元する方法等が挙げられる。
貴金属触媒を用いる方法の場合、触媒にカリウム(K)やバリウム(Ba)等のNOx吸蔵材(トラップ剤)を担持させてNOxを硝酸塩の形で触媒中に吸蔵し、NOxの還元効率を向上させる手法が知られている。つまり、例えばエンジンのリーン運転状態においては、NOxをトラップ剤に吸蔵させ、ストイキ運転状態やリッチ運転状態となったときにそのNOxを還元浄化するものである。このような手法によれば、エンジン運転状態に合わせた効率的な排気浄化を行うことができるようになる。
ところで、トラップ剤は無限にNOxを吸蔵できる訳ではなく、ある程度の量のNOxを吸蔵するとそれ以上NOxを吸蔵しきれない状態となる。そのため、リーン運転状態が連続するような場合には、定期的にNOxを強制放出させてN2へ還元させる、所謂NOxパージ制御が行われる。
このようなNOxパージ制御に関して、特許文献1には、エンジンのリーン燃焼中においてトラップ剤へのNOx吸蔵量を推定するとともに、排気空燃比をリーンからリッチへ反転させるのに要する時間(遅れ時間)を計測し、これらのNOx吸蔵量及び遅れ時間に基づいて触媒の能力低下を診断する構成が記載されている。この場合、遅れ時間はトラップ剤における実際のNOx吸蔵量に相関しているため、NOx吸蔵量が増加するに連れて排気空燃比の反転時間が短くなることになる。このような特性を利用して、トラップ剤の吸蔵能力を診断し、NOxパージ制御に応用している。
また、触媒の劣化現象の一つとして硫黄被毒が知られている。この硫黄被毒とは、排気中に含まれる硫黄成分(S)がNOxと同様に吸蔵されNOx吸蔵能力を阻害する現象であり、硫黄成分がトラップ剤に蓄積されると、吸蔵可能なNOx量が低下してしまう。
このような課題に対して、特許文献2には、NOx吸蔵材に蓄積された硫黄被毒量を推定する硫黄被毒量推定手段を備えた構成が開示されている。これにより、ある程度の硫黄成分がNOx吸蔵材に蓄積されたと推定された場合に、昇温処理にて触媒全体を高温化し硫黄成分を放出する回復制御(所謂Sパージ制御)を実施するようになっている。
上記のように、トラップ剤を担持する触媒を備えた排気浄化装置においては、良好な排気浄化効率を維持するべく、吸着されたNOx量やS量を演算することでトラップ剤の劣化を診断する様々な技術が提案されている。
特許第3520730号公報 特開2005−264808号公報
一方、排気浄化装置における触媒の劣化現象として、NOxの吸着や硫黄被毒等の化学的被毒だけでなく、排気浄化触媒からのトラップ剤自体の飛散がある。つまり、触媒に担持されているトラップ剤が飛散して、吸蔵能力の最大値が低下してしまう現象である。特に、NOxのトラップ剤として用いられるアルカリ金属及びアルカリ土類金属のうち、カリウム(K),ナトリウム(Na)及びリチウム(Li)については、その化学的性質から飛散を起こしやすい。
しかし、従来の劣化診断方法では、このようなトラップ剤の飛散を検出することができない。例えば、特許文献1に記載の技術では、トラップ剤の飛散による吸蔵最大能力の低下がNOx吸蔵量の増加として誤って検出されることになり、NOxパージ制御が繰り返し実施されてしまう。また、特許文献2に記載の技術においても同様であり、硫黄被毒量の誤検出によりSパージ制御が実施されてしまい、真の劣化原因を把握することができない。
本発明はこのような課題に鑑み案出されたもので、排気浄化触媒における劣化原因を把握することにより劣化状態の診断精度を向上させることができる触媒診断装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の触媒診断装置(請求項1)は、エンジンの排気通路に設けられ、(該エンジンの運転状態に応じて、あるいは、排気中の酸素濃度に応じて)排気中の有害成分(例えば、NOx)を吸蔵又は放出する吸蔵材(トラップ剤)を担持してなる排気浄化触媒の劣化状態を診断する触媒診断装置であって、該排気浄化触媒からの該吸蔵材の飛散量を検出する飛散量検出手段と、該飛散量検出手段で検出された該飛散量に基づいて該劣化状態を診断する診断手段とを備えたことを特徴としている。
また、該排気浄化触媒が、該吸蔵材と該有害成分を浄化する物質(例えば、プラチナ,ロジウム,パラジウム等の貴金属触媒)とを担持してなるものであってもよい。
なお、該吸蔵材は、該エンジンの運転状態に応じて排気中の有害成分を吸蔵又は放出するものである。例えば、エンジンのリーン運転時にNOxを吸蔵し、エンジンのストイキ運転時又はリッチ運転時にNOxを放出する。このような該吸蔵材の機能変化は、主に、排気中の酸素濃度の変動に由来する。
また、該排気浄化触媒は、アルカリ金属又はアルカリ土類金属(例えば、カリウムやリチウム,ナトリウム等)を含んだ吸蔵材を有するとともに、該飛散量検出手段は、該排気浄化触媒よりも下流側の該排気通路における酸素濃度に応じた検出値(酸素濃度差によって生じる電圧)を検出する酸素濃度センサを有し、該診断手段は、該酸素濃度センサで検出された該検出値に基づいて該劣化状態を診断することが好ましい(請求項2)。
この場合、該診断手段が、該エンジンのリーン運転時における該検出値の大きさから推定される該吸蔵材の該飛散量に基づいて、該排気浄化触媒の劣化状態を診断することが好ましい(請求項3)。
或いは、該診断手段が、リーン状態からリッチ状態への該エンジンの運転域切換時における該検出値の経時変動パターン(例えば、立ち上がり時間や、立ち上がり勾配等)から推定される該吸蔵材の該飛散量に基づいて、該排気浄化触媒の劣化状態を診断することが好ましい(請求項4)。
また、該排気浄化触媒は、アルカリ金属又はアルカリ土類金属を含んだ吸蔵材を有するとともに、該飛散量検出手段は、該排気浄化触媒よりも下流側の排気のpH値を検出するpHセンサを有し、該診断手段は、該pHセンサで検出された該pH値から推定される該吸蔵材の該飛散量に基づいて、該劣化状態を診断することが好ましい(請求項5)。
なお、該診断手段は、該飛散量検出手段で検出された該検出値から推定される該飛散量を累計して算出する累計手段を有するとともに、該累計手段で算出された該累計と予め設定された所定量との比較により、該排気浄化触媒の劣化状態を診断することが好ましい(請求項6)。
本発明の触媒診断装置(請求項1)によれば、排気浄化触媒上に飛散せずに残存している吸蔵材の担持量を把握することができ、吸蔵能力の上限値(すなわち、最大トラップ能力)を診断することができる。
また、排気浄化触媒の劣化の原因を特定することができるようになり、例えば、浄化能力低下が吸蔵材の飛散に起因するのか、それとも硫黄被毒等に起因するのか、といった原因の切り分けが可能となる。したがって、劣化の原因に応じてNOxパージ制御やSパージ制御、あるいは触媒交換時期を示す報知ランプの表示といった適切な制御を実施することができ、これらの制御精度を向上させることができる。
また、本発明の触媒診断装置(請求項2)によれば、簡素な構成で排気浄化触媒の劣化状態の診断を行うことができる。また、NOxセンサを設けることなく吸蔵能力の劣化検知を行うことができ、コストメリットが大きい。さらに、吸蔵能力の劣化検知と同時に酸素濃度センサの故障診断が可能である。
なお、酸素濃度センサを用いることで、酸素濃度センサ表面への吸蔵材の付着による細孔閉塞に応じた検出値が検出されることになる。あるいは、飛散した吸蔵材が酸素濃度センサ内(電極等)でNOxを吸蔵することによって生じる酸素濃度変化が検出されることになると推定される。
また、本発明の触媒診断装置(請求項3)によれば、エンジンの運転域がリーン状態にあっても排気浄化触媒の劣化診断を実施することができる。また、酸素濃度センサでの検出値の検出時から即座に(リアルタイムに)診断が可能である。
また、本発明の触媒診断装置(請求項4)によれば、検出値の経時変動パターンに基づく診断であるため、一時的なノイズの影響を受けにくくなり、診断精度を向上させることができる。
また、本発明の触媒診断装置(請求項5)によれば、吸蔵材の飛散によって変化する排気のpH値を測定することにより、簡素な構成で排気浄化触媒の劣化状態の診断を行うことができる。
また、本発明の触媒診断装置(請求項6)によれば、排気の一部(サンプル)から排気中に含まれる吸蔵材の飛散量を算出してこれを累計することにより、排気浄化触媒の劣化状態の診断を行うことができる。
[第一実施形態]
以下、本発明の第一実施形態について説明する。図1〜図6は、本発明の第一実施形態としての触媒診断装置を示すものであり、図1は本装置の構成を模式的に示すブロック図、図2は本装置が診断する排気浄化触媒におけるNOxの吸蔵還元反応を説明する模式図であり、(a)はNOxのトラップ剤への吸蔵時における化学反応,(b)はNOxの還元時における化学反応を示し、図3は本装置が診断する排気浄化触媒におけるNOx吸蔵能力とトラップ剤の飛散量との関係を示すグラフ、図4は本装置における酸素濃度センサの一例であるO2センサの構成を示し、(a)はO2センサの断面構成図、(b)はその要部拡大断面図、図5は本装置の作用を説明するための図であり、(a)はエンジンの運転状態の変化を示すグラフ、(b)はO2センサで検出される出力の大きさの変化を示すグラフ、図6は本装置における制御内容を示すフローチャートである。
[構成]
(1)排気浄化触媒
図1には、本発明の触媒診断装置4の診断対象となる排気浄化触媒1が示されている。この排気浄化触媒1は、車両に搭載されたエンジンEの下流側の排気通路に介装されて、エンジンEから排出される排気中の有害成分を浄化する装置である。この排気浄化触媒1は、コーディエライト,メタル等からなるハニカム状の担体を備えるとともに、その表面にアルミナと、プラチナ,ロジウム,パラジウム等の触媒貴金属(以下、単に触媒と呼ぶ)6の微粒子と、吸蔵材としてのトラップ剤7とを担持して構成されている。なお、本実施形態では、トラップ剤7としてカリウム(K)が用いられている。
エンジンEのリーン運転時には、このトラップ剤7にNOxが硝酸塩の形で吸蔵され、またストイキ運転時やリッチ運転時には、トラップ剤7からNOxが放出されるようになっている。なお一般に、トラップ剤7のNOx吸蔵能力は、図3に示すように、担持層に担持されているトラップ剤7の担持量が多いほど(すなわち、担持層からの飛散量が少ないほど)NOx吸蔵能力が高く、トラップ剤7の担持量が少ないほど(すなわち、飛散量が多いほど)NOx吸蔵能力が低くなる。
本触媒診断装置4は、上記の排気浄化触媒1を診断するための装置であって、以下に詳述するO2センサ2,診断装置(診断手段)3及び報知ランプ5を備えて構成される。
(2)O2センサ
排気浄化装置1よりも下流側の排気通路上には、排気中の酸素濃度を検出する酸素濃度センサの一例として、O2センサ(飛散量検出手段、以下単にセンサとも呼ぶ)2が備えられている。排気浄化装置1に担持されているトラップ剤7が飛散した場合には、トラップ剤7を含んだ排気が下流側へ流れるため、トラップ剤7の一部がセンサ2の表面に付着することになる。つまり本触媒診断装置4では、センサ2の表面に付着したトラップ剤7の付着量とトラップ剤7の飛散量との相関関係を利用して、排気浄化触媒1の劣化状態を診断するようになっている。
このセンサ2は、図4(a),(b)に示すように、二つの電極2a,2aの間に固体電解質2bを充填された層状壁の両側面に対して排気(排気通路の内部側の空気)及び外気(排気通路の外部の空気)がそれぞれ接触するように管状に形成されるとともに、電極2a,2aを接続するように伝導体2cが配設された、公知の構造を備えている。
具体的には、固体電解質の内部にイオンの状態で浮遊している酸素O-が、電極の両側面の酸素分圧の差に応じて排気側の電極へ移動するようになっており、このような酸素イオンO-の移動によって伝導体2c内を流れる電流の大きさが、酸素濃度の指標として検出される。ここで検出されたセンサ出力Vは、診断装置3へ入力されるようになっている。なお、本実施形態では、外気の酸素濃度に対する排気の酸素濃度が低い時に、大きな電流値を検出するようになっている。
例えば、排気中の酸素濃度が低下すると、排気側の電極2aに作用する酸素分圧が低下する。そのため、固体電解室内の酸素イオンは大気側から排気側へ移動する。これにより、電極2a,2a間に電位差が生じ、伝導体2c中を電流が流れることになる。また、排気中の酸素濃度が外気に比べて低くなる(酸素が薄くなる)ほど、排気側の電極2aに作用する酸素分圧がより低くなるため、伝導体2cに流れる電流の大きさが大きくなる。
本実施形態では、予め試験や実験により、図5に示すような電流値の大きさが計測されている。ここには、時刻t0にエンジンEがリッチ運転からリーン運転へ切り換えられ、その後時刻t1に再びリーン運転からリッチ運転へと切り換えられた場合における、電流値(以下、センサ出力Vと呼ぶ)の変動が示されている(なおt0<t1)。
これによると、センサ2の電極2aへのトラップ剤7の付着が殆どない(カリウム付着量が小である)場合には、リーン運転時のセンサ出力Vが大きく低下し、トラップ剤7の付着量が増加するほど、リーン運転時のセンサ出力Vが増加することがわかる。
なおここでは、予め設定された所定の基準により、センサ2の排気側の電極2a表面へのトラップ剤7の付着量が計測された試験結果が示されており、トラップ剤7の付着量に応じて、カリウム付着量が小の場合〔図5(b)中の太実線〕とカリウム付着量が中の場合〔図5(b)中の太破線〕と大の場合〔図5(b)中の細破線〕とが例示されている。それぞれの場合におけるリーン運転時のセンサ出力Vは、第1基準値V1,第2基準値V2及び第3基準値V3となっている(なおV1<V2<V3)。
(3)診断装置
診断装置3は、排気浄化装置1の劣化状態を診断するための電子制御装置(コンピュータ)であり、内部に判定部3aを備えて構成されている。なお、診断装置3には、図示しない検出手段(任意の公知手段)を利用して把握されたエンジンEの運転状態が随時入力される。本実施形態ではこの運転状態として、リーン運転状態及びリッチ運転状態の何れかが入力されるようになっている。
判定部3aは、センサ2から入力されたセンサ出力Vに基づいて、排気浄化装置1の劣化状態を診断する制御部である。この判定部3aには、前述の第1基準値V1,第2基準値V2及び第3基準値V3が判定基準値として記憶されており、センサ2から検出されたセンサ出力Vとこれらの判定基準値を比較することによって、排気浄化装置1の劣化状態を診断するようになっている。
まず、センサ出力Vが第1基準値V1以下の場合には、排気触媒装置1が劣化していないと診断する。つまり、トラップ剤7の飛散が進行するほど排気中へ飛散するトラップ剤7の量が増加するため、センサ2に付着して堆積するトラップ剤7の量も増加する。このようなセンサ出力Vとトラップ剤7の飛散現象との相関関係を利用して劣化診断がなされているのである。なおここでは、一旦センサ2に付着したトラップ剤7はセンサ2の内部の細孔に捕捉されて、再びセンサ2の内部から飛散することがないものと見做されている。
また、センサ出力Vが第1基準値V1よりも大きくかつ第2基準値V2以下である場合には、劣化の度合いが小さいと診断する。同様に、センサ出力Vが第2基準値V2よりも大きくかつ第3基準値V3以下である場合には、やや劣化の度合いが進行している(劣化の度合いが中)である診断する。さらに、センサ出力Vが第3基準値V3よりも大きい場合には、劣化の度合いが大きいと診断する。
(4)報知ランプ
また、診断装置3の判定部3aにおける診断結果を報知するための手段として報知ランプ5が備えられている。本実施形態では、上記の4種類の診断結果に対応して、4個の報知ランプ5が車両のインパネ部に取り付けられている。
[排気浄化のメカニズム]
次に、排気浄化触媒1における排気中の有害成分の浄化のしくみについて、図2(a),(b)を用いて簡単に説明する。
まず、エンジンEのリーン運転時には、排気中の酸素濃度が増大し、触媒6及びトラップ剤7の表面に酸素(O2)がO2 -又はO-の状態で付着する。このとき、図2(a)に示すように、排気中の一酸化窒素(NO)が触媒6の表面上で酸化され、二酸化窒素(NO2)が生成される。
ここで生成されたNO2や排気中に含まれていたNO2等の窒素酸化物(NOx)は、触媒6上でさらに酸化され、硝酸イオン(NO3 -)の形でトラップ剤7中に拡散しながらカリウム(K)に吸蔵される。このような化学反応は、排気中の酸素濃度が高い状態であれば、継続的に観察される。また、吸蔵されうるNO3 -の量(最大吸蔵量)はこれに結合しうるKの量に対応し、排気浄化触媒1の最大トラップ能力はトラップ剤7の担持量に比例する。
一方、エンジンEのストイキ運転時やリッチ運転時には、排気中の酸素濃度が低下する。これにより、トラップ剤7内部に吸蔵されていたNO3 -がKから放出され、NO3 -のうちの酸素の結合が離れて、排気中にO2とNO2とが放出される。
ここで放出されたNO2や排気中に含まれていたNO2は、触媒6の表面上において排気中の未燃燃料(HC)や一酸化炭素(CO),水素(H2)によって窒素(N2)に還元されるとともに、COやH2が酸化されて、二酸化炭素(CO2),水蒸気(H2O)として排気中に放出される。このようにして、排気中のNOxとCOとが共に浄化される。
なお、トラップ剤7自体が排気浄化触媒1から飛散すると、エンジンEのリーン運転時において、触媒6で酸化されたNO3 -と結合するKの数が減少することになり、NOx吸蔵量が減少する。つまり、排気浄化触媒1におけるNOx吸蔵能力が低下してしまうのである。飛散したKは、排気と共に排気浄化触媒1よりの下流側へ流出し、その一部がセンサ2の内部の細孔に捕捉されて、付着堆積することになる。
[フローチャート]
次に、図6を用いて本触媒診断装置4における劣化判定に係るフローチャートを説明する。このフローは、センサ2へのKの付着堆積によるリーン運転時のセンサ出力の変化と排気浄化触媒1からのKの飛散量との相関関係を利用して劣化判定を行うものである。なお、このフローチャートは、診断装置3の判定部3a内において所定周期で繰り返し実行されている。
まず、ステップA10では、診断装置3へエンジンEの運転状態が入力される。ここで入力される運転状態は、リーン運転状態,リッチ運転状態のうちの何れかである。続くステップA20では、センサ2で検出されたセンサ出力Vが読み込まれる。
そして、続くステップA30において、ステップA10で入力されたエンジンEの運転状態がリーン運転状態であるか否かが判定される。ここで、リーン運転状態である場合には、ステップA40へ進み、リーン運転状態でない場合には、そのままこのフローを終了する。つまり、リッチ運転状態である場合には、ステップA40以下のフローが実施されず、劣化診断が行われないことになる。
一方、ステップA40では、ステップA20で読み込まれたセンサ出力Vが第1基準値V1以下であるか否かが判定される。ここで、V≦V1である場合には、ステップA70へ進み、「排気浄化触媒1が劣化していない」と診断され、対応する報知ランプ5が点灯制御されてこのフローが終了する。また、V>V1である場合には、ステップA50へ進む。
ステップA50では、センサ出力Vが第2基準値V2以下であるか否かが判定される。ここで、V≦V2である場合には、ステップA80へ進み、「排気浄化触媒1の劣化の度合いが小さい」と診断され、対応する報知ランプ5が点灯制御されてこのフローが終了する。また、V>V2である場合には、さらにステップA60へ進む。
ステップA60では、センサ出力Vが第3基準値V3以下であるか否かが判定される。ここで、V≦V3である場合には、ステップA90へ進み、「排気浄化触媒1の劣化の度合いがやや進行している(劣化の度合いが中)」と診断され、対応する報知ランプ5が点灯制御されてこのフローが終了する。一方、V>V3である場合にはステップA100へ進み、「排気浄化触媒1の劣化の度合いが大きい」と診断され、対応する報知ランプ5が点灯制御されてこのフローが終了する。
[効果]
以上のような制御により、本触媒診断装置4によれば、O2センサ2のセンサ出力を利用して排気浄化触媒1からのトラップ剤7の飛散量を診断することができるため、排気浄化触媒1上に飛散せずに残存しているトラップ剤7の担持量を把握することができる。これにより、排気浄化触媒1の吸蔵能力の上限値(すなわち、最大トラップ能力)を診断することができる。
また、排気浄化触媒1の劣化の原因のうち、少なくとも浄化能力の低下がトラップ剤1の飛散に起因するか否かを判定することができる。例えば、公知の診断方法によって排気浄化触媒1の浄化能力が低下したことが検出された状態で、本触媒診断装置4で「劣化していない」と診断された場合には、硫黄被毒かトラップ剤7へのNOx吸蔵量が最大吸蔵量に近づいているものと判断することができる。このように、排気浄化触媒1の劣化の原因を特定することができるようになり、劣化の原因に応じてNOxパージ制御やSパージ制御、あるいは触媒交換時期を示す報知ランプの表示といった適切な制御を実施することができ、これらの制御精度を向上させることができる。
また、O2センサ2のセンサ出力を利用するという簡素な構成で、排気浄化触媒1の劣化状態の診断を行うことができる。また、NOxセンサを設けることなく吸蔵能力の劣化検知を行うことができ、コストメリットが大きい。なお、本触媒診断装置4で「劣化の度合いが大きい」と診断された場合には、O2センサ2へのトラップ剤7の付着堆積量が増加し、排気中の酸素濃度を検出するというセンサ本来の機能が阻害されていると見做すことができるため、吸蔵能力の劣化検知と同時にO2センサ2の故障診断が可能だといえる。
さらに、本触媒診断装置4によれば、エンジンEのリーン運転時においても排気浄化触媒1の劣化診断を行うことができる。また、O2センサ2でのセンサ出力の検出時から即座に(リアルタイムに)診断が可能であり利用性に優れている。
[第二実施形態]
本発明の第二実施形態に係る触媒診断装置4は、第一実施形態の判定部3aにおける診断判定基準が異なるものであり、同一の構成要素については同一の符号を用いて説明をする。
本触媒診断装置における診断装置3の判定部3aでは、エンジンEの運転状態がリーン運転からリッチ運転へ変化した際の、センサ2から入力されるセンサ出力Vの立ち上がりに基づいて、排気浄化装置1の劣化状態を診断する。
図5(b)に示すように、エンジンEの運転状態がリーン運転からリッチ運転へ変化すると、増加していた排気中の酸素濃度が再び減少し始め、センサ出力2が上昇する。このとき、センサ2の電極2aへのトラップ剤7の付着が殆どない(カリウム付着量が小である)場合には、センサ出力の立ち上がり時間が長くなり、リッチ運転状態における定常的なセンサ出力が得られる時刻がt4となるが、トラップ剤7の付着量が増加するほど、立ち上がり時間が短くなる。なお、立ち上がりの時刻は、カリウム付着量が中の場合には時刻t3となり、大の場合には時刻t2となっている(なおt1<t2<t3<t4)。
上記の特性を利用して、判定部3aでは、センサ出力の立ち上がり時間がt4−t1以上である場合に排気触媒装置1が劣化していないと診断し、t4−t1未満かつt3−t1以上である場合に劣化の度合いが小さいと診断するようになっている。同様に、センサ出力の立ち上がり時間がt3−t1未満かつt2−t1以上である場合にやや劣化の度合いが進行している(劣化の度合いが中)と診断し、t2−t1未満である場合に劣化の度合いが大きいと診断する。
これにより、センサ出力の経時的な変動パターンに基づく診断が行われることになり、一時的なノイズの影響を受けにくくすることができる。すなわち、センサ2への外乱の影響を小さくすることができ、診断精度を向上させることができる。
なお、センサ出力の立ち上がりを把握する手法として、リーン運転からリッチ運転への切換時からリッチ運転状態における定常的なセンサ出力が得られるまでの時間だけでなく、センサ出力の経時変化勾配や変動グラフの形状等、さまざまな経時変動パターンに基づく診断とすることも可能である。
[第三実施形態]
続いて、本発明の第三実施形態について説明する。図7〜9は、本発明の第三実施形態としての触媒診断装置を示すものであり、図7は本装置の構成を模式的に示すブロック図、図8は本装置におけるpHセンサの構成を示し、(a)はpHセンサの断面構成図、(b)はその要部拡大断面図、図9は本装置における制御内容を示すフローチャートである。なお、第一実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付し説明を省略する。
[構成]
本触媒診断装置4′は、pHセンサ9,診断装置(診断手段)3′及び報知ランプ5を備えて構成される。
(1)pHセンサ
pHセンサ9は、排気浄化装置1よりも下流側の排気通路における排気のpHを検出するセンサである。図8(a),(b)に示すように、このpHセンサは、pHイオンに感応するISFET(イオン感応性電界効果トランジスタ)9aと、比較電極9bと、ISFET9aを覆い所定のpH値を持つゲル状またはポーラス状のイオン透過物質9cと、イオン透過物質9cを収納する保護層9dとを備えて構成されている。
保護層9dには微少な細孔が形成されており、この細孔を介してエンジンEの排気がイオン透過物質9cの内部へ浸透するように導かれるようになっている。
また、イオン透過物質9cとは、外部から入ってきたイオンに対して略緩衝能を持たない物質であって、イオンが透過するとそのイオンの影響を受けてpHを変動させる物質である。通常の排気中には、イオン透過物質9cのpHを変動させる物質がほとんど含まれていないが、トラップ剤7としてのカリウムは、排気中の水蒸気によってイオン化し、カリウムイオン(K+)となる。これにより、イオン透過物質9cにカリウムイオンが浸透するため、アルカリ性のpHを示すことになる。
ISFET9aは、イオン選択膜9eと電極9fとを備え、シリコン基板上にイオン検出部とイオン量に応じて生じる界面電位差の増幅器とが一体形成された公知のセンサである。このISFET9aは、イオン透過物質9cのpH値を検出するようになっている。
つまり、pHセンサ9は、エンジンEの排気中のpH値を検出するセンサとして機能する。ここで検出された排気のpH値は、診断装置3′へ入力されるようになっている。
(2)診断装置
図7に示すように、診断装置3′は制御部として判定部3bと累計部(累計手段)3cとを備えて構成される。
判定部3bは、pHセンサ9から入力された排気のpH値に基づいて、排気中に含まれるカリウムイオンK+の量を推定し、排気浄化触媒1からのトラップ剤7の飛散量を算出する集積回路である。ここで算出されたトラップ剤7の飛散量は、累計部3cへ入力されるようになっている。
累計部3cは、判定部3bで算出されたトラップ剤7の飛散量を累計する記憶装置(メモリ)であり、判定部3bから入力される飛散量を随時累積加算して、その累積値Bを判定部3bへ返送するようになっている。
また、返送された累積値Bに基づいて、判定部3bは排気浄化装置1の劣化状態を診断する。この判定部3bには、予め試験や実験によって得られた第1飛散量B1及び第2飛散量B2が判定基準値として記憶されており、これらの判定基準値と累計値Bとを比較することによって、排気浄化装置1の劣化状態を診断するようになっている。
なお、判定基準値はさまざまな手法で適宜設定してもよいが、本実施形態では図3に示すように、第1飛散量B1よりも第2飛散量B2が大きい値として設定されている(0<B1<B2)。
まず、判定部3bは、累計部3cから返送された累計値Bが第1飛散量以下の場合には、排気触媒装置1が劣化していないと診断する。つまり、トラップ剤7の飛散が多ければ多いほど、排気中のトラップ剤7の量が増加するため、排気のpH値がアルカリ性を示す。そこで排気中に含まれるトラップ剤7の量を推定して累積することによって、劣化診断がなされているのである。なおここでは、一旦pHセンサ9に浸透したトラップ剤7(すなわち、カリウムイオンK+)はISFET9aの電極9fに付着するため、再びpH値の変動要因として検出されることがないものと見做されている。
また、累計値Bが第1基準値B1よりも大きくかつ第2基準値B2以下である場合には、劣化の度合いが小さいと診断する。さらに、累計値Bが第2基準値B2よりも大きい場合には、劣化の度合いが大きいと診断する。
[フローチャート]
続いて、図9を用いて本触媒診断装置4′における劣化判定に係るフローチャートを説明する。なお、このフローチャートは、診断装置3′の判定部3b内において所定周期で繰り返し実行されている。
まず、ステップB10では、pHセンサ9によって検出されたpH値が読み込まれる。これを受けてステップB20では、判定部3bにおいて、排気中に含有されるカリウムイオンK+の飛散量が推定される。続くステップB30では、累積部3cにおいて、判定部3bで推定された飛散量が累積加算されて、累計値Bが算出される。
その後、ステップB40において、累積加算値Bが第1基準値B1以下であるか否かが判定される。ここで、B≦B1である場合には、ステップB60へ進み、「排気浄化触媒1が劣化していない」と診断され、対応する報知ランプ5が点灯制御されてこのフローが終了する。また、B>B1である場合には、ステップB50へ進む。
ステップB50では、累積加算値Bが第2基準値B2以下であるか否かが判定される。ここで、B≦B2である場合には、ステップB70へ進み、「排気浄化触媒1の劣化の度合いが小さい」と診断され、対応する報知ランプ5が点灯制御されてこのフローが終了する。また、B>B2である場合には、ステップB80へ進んで、「排気浄化触媒1の劣化の度合いが大きい」と診断され、対応する報知ランプ5が点灯制御されてこのフローが終了する。
[効果]
以上のような制御により、本触媒診断装置4によれば、pHセンサ9を利用して排気中に含まれるカリウムイオンK+の飛散量を推定することができるため、排気浄化触媒1上に飛散せずに残存しているトラップ剤7の担持量を把握することができる。これにより、排気浄化触媒1の吸蔵能力の上限値(すなわち、最大トラップ能力)を診断することができる。
また、pHセンサ9を用いるという簡素な構成で、このような診断能力を獲得することができる。さらに、診断装置3′には累計部3cが備えられているため、検出結果を蓄積したうえで劣化の診断を行うことができるとともに、比較的シンプルで安価なpHセンサ9を用いることが可能となる。
[その他]
以上、本発明の第一,第二及び第三実施形態について説明したが、本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、上述の各実施形態では、排気浄化触媒1の担持層に担持されているトラップ剤7としてカリウム(K)が用いられたものが例示されているが、これをその他のトラップ剤7としての機能を有する物質に置き換えてもよい。つまり、ナトリウム(Na)やリチウム(Li)等のアルカリ金属,アルカリ土類金属を適宜利用してもよく、これらを適用した構成の場合も上述の各実施形態と同様の作用効果を奏するものとなる。
また、上記の第三実施形態は、排気中に含まれるカリウムイオンK+の量を推定するよう構成されているが、これに代えてカリウムイオンK+の濃度を推定する構成とすることも考えられる。この場合、排気通路を流通する排気流量等を参照してトラップ剤7の飛散量を検出することが好ましく、このような構成によれば、より正確な飛散量の算出が期待できる。
また、第三実施形態に係る累計部3cを第一,第二実施形態に係る診断装置3に組み合わせて適用してもよい。例えば、表面に付着したトラップ剤7が再び飛散しやすい材質や形状のO2センサ2を用いた場合には、必ずしもセンサ出力Vの変化と排気浄化触媒1からのKの飛散量との相関関係が明確でないことが考えられる。そこで、O2センサ2のセンサ出力を検出した時点でO2センサ2の表面に付着していると推測されるKの飛散量を算出して、これを累計する構成にすれば、第三実施形態と同様の演算ロジックにより、排気浄化触媒1上に飛散せずに残存しているトラップ剤7の担持量を把握することが可能となる。
また、第一,第二実施形態では、O2センサを使用しているが、リニアA/Fセンサ(UEGO)など酸素濃度を検出できるものであればどのようなセンサでもよい。また、第三実施形態のpHセンサについてもpHを検出できるものであればどのようなセンサでもよい。
本発明の第一,第二実施形態としての触媒診断装置の構成を模式的に示すブロック図である。 本装置が診断する排気浄化触媒におけるNOxの吸蔵還元反応を説明する模式図であり、(a)はNOxのトラップ剤への吸蔵時における化学反応を示し、(b)はNOxの還元時における化学反応を示す。 本装置が診断する排気浄化触媒におけるNOx吸蔵能力とトラップ剤の飛散量との関係を示すグラフである。 本発明の第一,第二実施形態としての触媒診断装置におけるO2センサの構成を示し、(a)はO2センサの断面構成図、(b)はその要部拡大断面図である。 本発明の第一,第二実施形態としての触媒診断装置の作用を説明するための図であり、(a)はエンジンの運転状態の変化を示すグラフ、(b)はO2センサで検出される出力の大きさの変化を示すグラフである。 本発明の第一実施形態としての触媒診断装置における制御内容を示すフローチャートである。 本発明の第三実施形態としての触媒診断装置の構成を模式的に示すブロック図である。 本発明の第三実施形態としての触媒診断装置におけるpHセンサの構成を示し、(a)はpHセンサの断面構成図、(b)はその要部拡大断面図である。 本発明の第三実施形態としての触媒診断装置における制御内容を示すフローチャートである。
符号の説明
1 排気浄化触媒
2 O2センサ(飛散量検出手段,酸素濃度センサ,センサ)
2a 電極
2b 固体電解質
3,3′ 診断装置(診断手段)
3a,3b 判定部
3c 累計部(累計手段)
4,4′ 触媒診断装置
5 報知ランプ
6 貴金属触媒(プラチナ,触媒)
7 トラップ剤(カリウム,吸蔵材)
8 硝酸塩
9 pHセンサ
9a イオン感応部(ISFET等)
9b 比較電極
9c イオン透過物質層(例えばpH=7.0になるよう調製した層)
9d 保護層
9e イオン選択膜
9f 電極

Claims (6)

  1. エンジンの排気通路に設けられ、排気中の有害成分を吸蔵又は放出する吸蔵材を担持してなる排気浄化触媒の劣化状態を診断する触媒診断装置であって、
    該排気浄化触媒からの該吸蔵材の飛散量を検出する飛散量検出手段と、
    該飛散量検出手段で検出された該飛散量に基づいて該劣化状態を診断する診断手段と
    を備えたことを特徴とする、触媒診断装置。
  2. 該排気浄化触媒は、アルカリ金属又はアルカリ土類金属を含んだ吸蔵材を有するとともに、
    該飛散量検出手段は、該排気浄化触媒よりも下流側の該排気通路における酸素濃度に応じた検出値を検出する酸素濃度センサを有し、
    該診断手段は、該酸素濃度センサで検出された該検出値に基づいて該劣化状態を診断する
    ことを特徴とする、請求項1記載の触媒診断装置。
  3. 該診断手段は、該エンジンのリーン運転時における該検出値の大きさから推定される該吸蔵材の該飛散量に基づいて、該排気浄化触媒の劣化状態を診断する
    ことを特徴とする、請求項2記載の触媒診断装置。
  4. 該診断手段は、リーン状態からリッチ状態への該エンジンの運転域切換時における該検出値の経時変動パターンから推定される該吸蔵材の該飛散量に基づいて、該排気浄化触媒の劣化状態を診断する
    ことを特徴とする、請求項2又は3記載の触媒診断装置。
  5. 該排気浄化触媒は、アルカリ金属又はアルカリ土類金属を含んだ吸蔵材を有するとともに、
    該飛散量検出手段は、該排気浄化触媒よりも下流側の排気のpH値を検出するpHセンサを有し、
    該診断手段は、該pHセンサで検出された該pH値から推定される該吸蔵材の該飛散量に基づいて、該劣化状態を診断する
    ことを特徴とする、請求項1記載の触媒診断装置。
  6. 該診断手段は、該飛散量検出手段で検出された該検出値から推定される該飛散量を累計して算出する累計手段を有するとともに、該累計手段で算出された該累計と予め設定された所定量との比較により、該排気浄化触媒の劣化状態を診断する
    ことを特徴とする、請求項2〜5の何れか1項に記載の触媒診断装置。
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