JP4496317B2 - 核酸で被覆された反応室、その製造方法及び使用 - Google Patents
核酸で被覆された反応室、その製造方法及び使用 Download PDFInfo
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Description
本発明は、核酸で被覆された反応容器(gefaesse)、標準核酸で反応容器を被覆することによる前記反応容器の製造方法、本発明方法によって製造される標準ストリップを含む試験キット、その目的に適した少なくとも2種類のオリゴヌクレオチドのセット、担体核酸、及び生物学的物質中における選択された核酸の定量的検出に関する複数の利用可能性に関する。
【0002】
臨床的な研究及び診断、薬理学的薬剤試験、及び食品分析における多くの分野で、分析すべきサンプルにおいて、決定した核酸(デオキシリボ核酸[DNA]又はリボ核酸[RNA])の濃度の正確な認識が要求される。分析対象物の濃度が非常に低い測定に対しては、酵素による増幅法がしばしば用いられる。これに関して、特に、以下の方法:すなわち、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR,USP4683195及び4683202,EP0201184;Hoffmann−La Roche)、リガーゼ連鎖反応(LCR,Abbott Diagnostics,North Chicago,イリノイ州,米国)、ストランド置換増幅(SDA,Walkerら,[1993],PCR Methods Appl..3:1−6 Becton−Dickinson Resarch Center)、及び転写媒介増幅(TMA,Gen−Probe Inc.,San Diego,カリフォルニア州)を挙げることができ、これらによって、分析対象核酸の濃度を非常に高感度で測定することができる。全ての前記技術を定量に使用するための必要条件は、正確に規定された濃度の、適当な合成又は天然核酸標準物の入手可能性であり、これらの標準物は、いずれも、外部標準物として使用される、すなわち、平行アッセイにおいて増幅されるか、又は内部標準物として、すなわち、同じアッセイにおいて同時に増幅される、いわゆる競合物として使用される。適当な標準物の製造は、当業者に公知である(Zimmermann and Mannhalter 1996,Biotechniques 21:268−279,Koehlerら,1995,Quantitation of mRNA by polymerase chain reaction − nonradioactive PCR methods,Heidelberg,Springer−Verlag)。しかしながら、これらの標準物を、安定で利用が容易な形態に変換させる場合に、工程技術の点で今まで未解決の問題が存在し、このことは、未知の核酸濃度に関して再現性を有する測定を行うための基本的な必要条件である。特に、高度に希釈した核酸を、可能な限り最良に貯蔵する場合に、問題がある。これらの問題は、実際に、非常に低濃度の標準物希釈シリーズ〔反応アッセイ当たり約1〜100000分子数;これは、−20℃〜−80℃の温度で貯蔵した場合であっても、しばしば不安定である(Koehlerら,1997,Biotechniques 23:722−726)〕について、ほとんどの場合に実際的に実施される点に本質的に基づいている。この問題の解消は、検出すべき核酸配列に対する配列相同性が可能な限り少ないことを特徴とする特定の担体核酸の規定量を低濃度核酸希釈物に添加した形態で、前記の低濃度核酸希釈物を安定化することによる(DE Kantら,1994,Biotechniques 17:934−942;Koehlerら,1997,Biotechniques 23:722−726)。しかしながら、これは、常に成功するとは限らず(図1参照)、従って、一般的に、毎日規定濃度の原液から新たに出発して、全ての必要な希釈工程を実施することが推奨されている。しかしながら、これは、使用する前記の標準物を労働集約的方法で調製しなければならず、ピペット作業の精度が変化し、そして高価な希釈バッチを部分的にしか使用することができないという欠点をもたらしている。こうして、費やされる経費及び時間が自動的に増加すると同時に、その方法論の再現性及び信頼性が減少する。利用技術の観点から言えば、前記手順は不経済であって、いくつかの攪乱因子に支配され、従って、診断上の定型的実験室用としては不適切である。
【0003】
本発明の課題は、当業界の現状の方法による欠点を解消することができ、適用が容易であり、そして品質を変えずに長期間貯蔵することができ、更に、試験キットの構成員であることもできる容器(Gefaesse)及び方法を開発することにある。
【0004】
前記の課題は、以下の工程:
・吸着可能な適当な核酸標準物を調製及び精製し、
・高速液体クロマトグラフィー(HPLC)(下記において検量と称する)によって前記生成物の正確な濃度を決定し、
・規定量の担体核酸を加えた前記の検量標準物から希釈シリーズを調製し、
・増幅反応に適した反応室上に、前記の標準/担体核酸化合物を本発明により吸着させる(こうすることによって、標準物として使用可能で規定どおりに被覆された容器は、品質を下げずに、長期間に亘って耐久性を有する形態に転換することができる)ことを含んで、規定の標準核酸濃度で反応室(reaumen)を被覆することによって、解決することができる。
【0005】
本発明の別の主題事項は、少なくとも2種類のオリゴヌクレオチドのセット、定型的実験室の要求を満たす試験キット、及び前記方法の多くの使用可能性である。
続いて、本発明を、分子生物学的方法に関して説明する。すなわち、予備的酵素増幅と組み合わせて種々の生物学的材料中の最小量の分析対象核酸の量を(好ましくは自動的に)定量的に測定するための基礎を説明する。本発明の方法は、定量的な酵素的増幅反応の標準化に適した形態に核酸を転換することを含む。驚くべきことに、本発明の方法によると、核酸で被覆され、いわゆる“使用準備のできた(ready−to−use)”標準反応室を製造することができることが分かった。これは、簡単に使用するように生産されたものであり、長期間に亘って問題なく、品質を変化させずに貯蔵することができ、そして試験キット用の成分として用いることができる。従って、定型的診断実験室の要件を、特に自動化分析の観点から良好に満たすことができる。
【0006】
本発明の観念において、核酸は、一本鎖若しくは二本鎖のDNA又はRNA、あるいはDNA及びRNAの合成同等物、並びにDNAにおける天然のデオキシチミジン(dT)塩基を、完全に又は部分的にデオキシウラシル(dU)によって置換したDNAを意味する。適当な核酸標準物を調製し、好ましくは特定のプライマーヌクレオチドを用いるPCRによって、当業者に公知の形態にする(実施例1,項目1A−B)。核酸標準物としては、酵素的に調製した天然増幅生成物、又は合成核酸を使用し、その核酸配列は、決定すべき配列に相同性があるか、あるいは好ましくは同一であるか、あるいは1又は複数の点突然変異、欠失、若しくは挿入(これらは、そのプライマー又はプローブが結合する位置よりも外側に位置することが好ましい)により特徴付けられる。DNA標準物は、標的配列を酵素的に(好ましくはPCRによって)増幅することによって調製するのに対し、RNA断片は、RNAポリメラーゼを用いるイン・ビトロRNA合成によって、公知の方法で得ることができる(実施例2,項目2.1.,C参照)。この調製された核酸断片に対して、次に、精製手順を適用する。好ましくは、アガロースゲル電気泳動で処理し、次に分離したゲルから標準核酸を抽出することによってDNAを精製する(実施例1,項目1B)。これに対し、イン・ビトロで調製したRNAは、当業者に公知の方法で前記のイン・ビトロ合成アッセイから抽出する(実施例2,項目2.1.,C参照)。精製した核酸生成物の濃度の正確な測定は、好ましくはHPLCによって得られる(Koehlerら.1997,BioTechniques 23:722−726,実施例1,項目2)。次に、前記の測定した標準核酸の希釈シリーズを調製する。DNA標準物の希釈には、好ましくは、約1〜2キロ塩基(kb)の断片に超音波処理(5×1分間持続)することによって、ラムダファージ(例えば、株:ラムダcl857Sam7,48502bp,ラムダDNA)のDNAを形質転換することによって調製されるDNA溶液を使用する(実施例1,項目3;アガロースゲル電気泳動によってフラグメントの平均長さを決定)。この工程は、凍結乾燥工程の間に吸着の向上をもたらし、そして反応室中の標準核酸の耐久性の増加に貢献するものと考えられる。また、前記ラムダDNAを修正せずに用いること、又はラムダDNAの代わりにE.coliのtRNAを用いることもできる。RNA標準物の希釈には、好ましくは、トランスポートRNA(tRNA)溶液を使用する(Koehlerら,1995,Quantitation of mRNA by polymerase chain reaction−Nonradioactive PCR methods.Heidelberg,Springer−Verlag,実施例2,項目2.2.)。
【0007】
測定パラメータを定量するために、種々の標準希釈物を調製する(実施例1,項目3;実施例2,項目2.2)。これらの希釈物により、測定すべき分析対象の完全な生理学的又は技術的濃度範囲を好適に測定することができる。それらのアリコートは、反応室を被覆するために使用され、その反応室内で、例えば、検量グラフの確立に必要な酵素的核酸増幅が実施されることになる。好ましくは、別々の反応室8個を、8種類の標準希釈物で被覆する〔いわゆる、八重ストリップ(8−er strip)〕。本発明によると、前記担体核酸を補った前記のそれぞれの標準核酸希釈物のアリコートを、使用する反応室内で直接穏和に乾燥させることによって前記被覆を実施する(実施例1,項目4;実施例2,項目2.3.)。特に好ましい方法では、前記凍結乾燥は、真空遠心分離又は冷凍乾燥機によってもたらされる。別の態様においては、前記乾燥は、同等の乾燥法、例えば、マイクロ波(例えば、GWE mbH,Leunaにより販売されている)による過加熱を伴わない生成物乾燥法によって実施する。製造した被覆反応室(例えば、前記のもの)は、吸着した核酸標準物が、被覆に使用した反応室の内部表面上に強固に接着するので、例えば、郵便による出荷が問題を起こさないことを保証することができるという特徴を有する。図1〜図4では、ある典型的な態様において、本発明の方法により調製した核酸標準物によって品質的要求が満たされることが示されている。前記の方法に基づく製造物の実施−関連試験には、ABI PRISM(商標)7700配列検出システム[Sequence Detection System](PE Applied Biosystems)(これが、現在最良であり、非常に再現性のある結果を生じる)が用いられた。本発明を使用し、検出自動装置により、−0.99より大きい相関関係を含有し、本質的に高い再現性がある検量グラフを確立することができる(図1)。本発明によりDNAで被覆された反応室(実施例1)〔例えば、いわゆる“光学的”PCR管〕は、従来から使用されているPCR標準物と比較して明らかに高い安定性を有し(図2)、また、室温においてさえ1年を超えて品質を損なわずに貯蔵することができる(図3)ので、当業界の現状のものよりも優れている。イン・ビトロで合成したRNAで被覆した反応室は、−20℃及び室温において、少なくとも6ヶ月間安定である(図4,実施例2)。
【0008】
前記の被覆反応容器は、少なくとも96個の容器を含む適当な担体箱中で直立しており、自己接着フィルム(例えば、プラスチックフィルム、アルミホイル、又はパラフィルム[parafilm])で密閉して、貯蔵及び輸送の間に外部の核酸により汚染することを回避する。1つの八重ストリップは、それぞれ、一つのフィルム/ホイルで閉鎖されており、従って、1つのストリップは、被覆に使用する8種類の濃度の核酸を含んでおり、これを“ゼプトストリップ(ZeptoStrip)”と称する。
【0009】
前記反応室中には、前記の測定された核酸とは別に、プライマー又はプローブとして作用する標識されているか又は標識されていない特異的なオリゴヌクレオチド少なくとも2種、並びに酵素的増幅に要求される更なる反応成分を、凍結乾燥形態で含有することができる。あるいは、使用される反応室は、プライマー又はプローブとして作用する前記の特異的なオリゴヌクレオチド、前記担体核酸、又は酵素的増幅に要求される更なる反応成分を、凍結乾燥形態で、単独で含有することもできる。本発明の試験キットは、“ゼプトストリップ”少なくとも1組み、オリゴヌクレオチド少なくとも2個、及び担体核酸1種類からなる。
【0010】
本発明の本質は、相互に作用し合う公知の要因と新規アプローチとの組合せにあり、そして今では、使用上の利点及び所望の成功をもたらす前記の新規の全効果(これは、生物学的物質における選択された核酸の定量的検出用の使用準備ができている標準反応室からなる)を得ることができるようになった。
【0011】
従って、従来技術の前記の欠点を克服した結果として、本発明の方法は、以下の利点を特徴とする:
1.使用される反応区画中に、標準化に用いる希釈した酸を、手動で又は自動的に移動させることが不必要である、なぜなら、それらの酸が凍結乾燥形態で既に反応容器中に存在しているからである。これによってユーザーフレンドリー性が大きく増加している、なぜなら、必要なことが、前記の使用準備のできた標準ストリップを取り出して、96ウェル担体プレート中に挿入するだけであるからである。続く増幅反応用の前記の好ましい予備混合試薬を添加するだけで、これ以上の操作は必要ない。従って、この簡易化によって、定量的酵素反応の一貫した自動化が可能である。
2.今後は、濃縮した標準物をピペッティング操作することがなくなるので、その結果、潜在的な汚染源が排除され、従って不正確な陽性結果の危険性が非常に減少する。
3.非水性培体中に前記標準核酸を移動することにより、(a)標準物として用いる核酸が微生物によって望ましくない分解をうける可能性が、制限又は予防され、そして(b)非常に低濃度の核酸においてさえ、室温においてでさえ、非常に長期にわたる貯蔵能力が達成される(図2〜4)。この利点は、出荷及びこの方法に基づく試験キットの適用を、非常に大幅に促進する。
4.使用する前記担体核酸は、希釈シリーズの調製に使用する一方通行(Einweg)材料中への標準物の非特異的な吸着を予防し、また(PCRアッセイへ添加することにより検出可能となり)同時に、前記の酵素増幅に対する強力な「増強剤(enhancer)」である。
【0012】
図1は、本発明の方法により調製したmdm−2(murine double minute−2)核酸標準物を用い〔或る標準ストリップ、すなわち、8種類の凍結乾燥したmdm−2標準核酸濃縮物を使用〕、ABI PRISM(商標)7700配列検出システムにおいて、実時間(リアルタイム)PCR生成物測定によって得られる典型的な検量グラフを示す(実施例1,項目5)。この場合に計算された相関係数は、−0.996であった。
【0013】
図2は、本発明の被覆方法及び図1のものと同様の実時間検出を用いた場合と、当業界の現状との比較を、グラフ形態で示す。種々の濃度(PCRアッセイ当たりの分子数50、250、2500、10000、及び50000)の従来の、すなわち水性培体中で貯蔵し、試験当日にアリコートし、担体DNAを補足したmdm−2標準DNAフラグメントを、同じ濃度の凍結乾燥標準物と比較した。従来の方法により貯蔵し、特に非常に低濃度(アッセイ当たりの分子数50又は250)の標準物は、14日間の貯蔵及び4回の冷凍/解凍サイクルの後、完全に分解されている(これは、増幅能力0に相当する閾値サイクル40に到達することによって示されており、グラフ中に反映されている)。一方、凍結乾燥標準物(ゼプトストリップ)を使用すると、最も低い核酸濃度を使用した場合であっても、欠損は全く検出されない。
【0014】
図3は、−20℃又は室温で1年間貯蔵した“mdm−2−DNA”ゼプトストリップを使用して得られたPCRの結果を示す。前記貯蔵温度とは無関係に、全く同一のPCRの結果、すなわち、CT値(すなわち、平行曲線)が得られたことを認めることができる。これらの結果から、前記の固定化したmdm−2−DNAは、アッセイ濃度や貯蔵温度に関わらず、全試験期間に亘って安定なままで維持されると推察することができる。
【0015】
図4は、−20℃又は室温で6ヶ月間貯蔵した“bcl2−cRNA”ゼプトストリップを使用して得られたTaqMan PCRの結果を示す。mdm−2−DNAに対する結果と類似して、前記の固定化したbcl2−cRNAもまた、アッセイ濃度や貯蔵温度に関わらず、全試験期間に亘って安定であった。
【0016】
核酸で被覆された前記反応容器の本発明による使用は、生物学的物質中の選択された核酸を検出するキットにおいて実施する。前記試験キットは、オリゴヌクレオチド少なくとも2種類及び担体核酸1種類をフィルム/ホイルで閉鎖した八重ストリップ少なくとも一組を含有する。
以下の実施例は、本発明を説明するために提供するものであり、それらに限定されるものではない。
【0017】
【実施例】
【実施例1】
《規定濃度の二本鎖mdm−2標準DNAによるポリプロピレン反応室(“光学的管[optical tube]”)の被覆》
1.1,PCRによるmdm−2−特異的標準DNA断片の調製
A.ADR5000T−リンパ腫細胞系から単離された全RNAからのcDNAの調製(培養培体1mL当たりアドリアマイシン5μgを用いた耐性選択)
RNA1μgを、AMV逆転写酵素緩衝液(トリス/HCl250mmol/L,pH8.3;KCl250mmol/L,MgCl250mmol/L,ジチオトレイトール50mmol/L,スペルミジン2.5mmol/L)、AMV逆転写酵素5U、dNTPそれぞれ0.5mmol/L(Promega,Madison,ウイスコンシン州,米国)、組換えRNアーゼ阻害剤10U(AGS,Heidelberg,FRG)、オリゴ(dT)200ng(Amersham,Pharmacia Biotech,Uppsala,Sweden)からなる標準反応アッセイ20μL中のRNAzol(商標)“B”(Tel−Test,Friendswood,テキサス州,米国)によって精製して、1時間かけて42℃でcDNA中に転写した。
【0018】
B.PCR増幅及びその生成物の精製
〔PCR〕
前記で調製したcDNAのアリコート各2μLを、GeneAmp(商標)9600Thermalcycler(Perkin−elmer)中で、3’プライマー又は5’プライマーのいずれかそれぞれ100ng、10×Taqポリメラーゼ緩衝液(トリス/HCl100mmol/L,pH8.3;MgCl2500mmol/L,ゼラチン0.01%[wt/vol])、AmpliTaq(商標)ポリメラーゼ1.5U(Norwalk,コネチカット州,米国,Perkin−Elmer)、及びdNTP8μL(dTTPに換えてdUTPを使用した各ヌクレオチド0.2mmol/L)からなる6個の同一の50μL標準PCRアッセイ中で増幅する。
【0019】
〈プログラム〉
94℃で30秒間、55℃で30秒間、72℃で1分間、35サイクル
〈使用した増幅プライマー(mdm−2に対するGenBank Accession Code:I25341)の配列〉
MDM2PR1(1245−1264) 5’−GCC.AAG.AAG.ATG.TGA.AAG.AG−3’
MDM2PR2(1439−1455) 5’−ACT.GGG.CAG.GGC.TTA.TT−3’
〈増幅されたDNA断片の長さ〉
211bp
【0020】
〈アガロースゲル電気泳動による前記211bp断片の精製〉
1.5%アガロースゲル[Easy−Cast(商標)Minigel,AGS,Heidelberg]を調製する。すなわち、ゲルスロットは、6つのカム状物(kamm)を有し、その部屋にTAE緩衝液(サブマリンゲル)を充填する。
調製したPCRアッセイを貯蔵し、そして定量的に適用する。
100Vで45分間、前記電気泳動を実施する。
UV光中で見ることができる臭化エチジウム着色バンドを製造し、それらをメスを用いて可能な限り正確に及びすばやく切り取り、1.5mLエッペンドルフ容器中に入れる。
指示に従ってQIAquick Gel Extraction Kit(Qiagen,Hilten)を用いて(H2Oで溶出)、ゲル塊からDNAを精製した。
【0021】
1.2,HPLCによる標準原液の検量
〈HPLC装置〉
3−Line Degasser DG−980−50,PU−980インテリジェントHPLCポンプ,低圧力勾配形成器,UV−975 UV/VIS検出器,AS−950インテリジェントサンプラー,Column−Thermostat Jetstream 2(Jasco Labor und Daterntechinik GmbH,Gross−Umstadt,FRG)
〈固定相〉
TSK DEAE−NPRカラム(4.6mmID,長さ:35mm)及びDEAE−NPRプレカラム(4.6mmID,長さ:5mm)(TosoHaas GmbH,Gross−Umstadt,FRG)
〈移動相〉
緩衝液A:トリス/HCl25mmol/L,NaCl1mol/L;pH9.0
緩衝液B:トリス/HCl25mmol/L;pH9.0
【0022】
〈HPLC実施条件〉
圧力:80〜120bar(最大200bar)
流速:1mL/分
温度:20℃
260nmにおいてUV検出
分析対象:精製したPCR断片約10〜200ngに緩衝液B40μLを補う、すなわち、実施例(どの例でも二重検出)ごとに20μLを注射する。
標準(別々に実施):緩衝液B36μL及びLow Mass DNA Ladder(商標)4μL(Life Technologies,Gaithersburg,メリーランド州,米国)〔100〜2000bpの平滑末端DNA断片6種類(バンド当たりのDNA最終濃度:5〜100ng)からなる〕を合わせ、実施例ごとに20μLを注射(二重検出)する。
以下に記載の方法で、不連続勾配プログラムを25分間実施する:
1.緩衝液B中25%緩衝液Aで、カラムを平衡化
2.B中25%A:0.5分の時点までサンプルを適用
3.B中25〜43%A:直線勾配0.5〜4.5分
4.B中43〜60%A:直線勾配4.5〜20分
5.B中60〜100%A:直線勾配20〜22分
6.B中100〜25%A:直線勾配22〜24分
7.B中25%A:平衡24〜25分
【0023】
続いて、得られたデータを、Borwin(商標)クロマトグラフィーソフトウェア,バージョン1.20(IMBS Developpements,フランス)によってピークを積分する。精製DNA標準物の正確な濃度を測定するために、個々のピークを下回る表面を評価した。Low Mass DNA Ladder(商標)によって得た検量グラフを用いて、未知濃度の標準核酸を計算した。
【0024】
1.3,担体DNAによる標準物希釈シリーズの調製
〈担体核酸〉
10mMトリス/HCl,pH8.0;1mMEDTA(0.5mL)に溶解した10ODラムダ(dam+)DNA(起源:バクテリオファージ・ラムダcl857 Sam7,AGS GmbH,Heidelberg)を、5x1分の間隔で約1〜2kbの断片中に転移し、そして最大出力の超音波浴(Transsonic T570,Ultrasonics)によって氷上で中間冷却し;それらの10ng/mL希釈物(1:100)〔以下、ラムダDNAと称する〕を調製した。
【0025】
mdm−2(20x濃度)に対する標準物希釈シリーズの調製
【表1】
【0026】
前記標準物希釈シリーズ5μLを、それぞれ、別々の1.7mLマルチツイストトップバイアル(Sorenson Bio Science,Salt Lake City,ユタ州,米国;distributor:Carl Roth GmbH:カタログ番号:8184.1)中にピペットで入れて、使用準備のできた標準溶液を調製する。更に19種類の標準物(標準核酸当たり、それぞれ5μL)を加え、そして必要であれば、ラムダDNAを補給して最終体積100μLにすることによって、多機能ストリップ(すなわち、複数の異なる核酸配列を順々に又は同時に定量的に測定することに適したストリップ)を生成する。
【0027】
1.4,反応室の被覆
サブ項目3で調製した使用準備のできた標準溶液5μLを、それぞれ、8個の別々の“光学的管”(Perkin−Elmer,カタログ番号:N8010935)中に(A1の位置からA8の位置に亘って次第に濃度が減少するように)ピペットで入れる。このアリコート化は、ピペッティングロボット(例えば、Biomek 2000,Beckman社)によって実施すると、品質が向上するので好ましい。
増幅容器を黒色エッペンドルフ遠心アダプター(0.2mL)中に挿入し、そして完全な乾燥が達成されるまで、ローター逆加熱がある真空遠心分離機(例えば、Unijet Refrigerated Aspiratorを備えたUnivapo 100H,UniEquip社)中で、30分間かけて前記サンプルを凍結乾燥する。
【0028】
1.5,生成したストリップについてのABI PRISM(商標)7700配列検出システムによる試験
《最適化mdm−2TaqMan(商標)法》
〈プログラム〉
2工程−PCR 95℃ 10:00分,連続的
40サイクル 95℃ 00:15分
60℃ 01:00分
【0029】
〈反応条件〉
60mM MgCl2
10pM プライマー mdm−2Pr11及びmdm−2Pr21
2pmol mdm−2プローブ
50ng ラムダDNA(5μL)
2.5U AmpliTaqGold(商標)
dNTP(AmpliTaq(商標)Goldを含むTaqMan(商標)PCR Core Reagents Kitに入っているもの)
アッセイ体積:50μL
【0030】
〈使用したプライマー及びプローブの配列(mdm−2に対するGenBank Accession Code:I25341)〉
mdm2Pr11(1295−1318) 5’−GAG.AGT.GTG.GAA.TCT.AGT.TTG.CCC−3’
mdm2Pr21(1352−1373) 5’−TGC.AAC.CAT.TTT.TAG.GTC.GAC.C−3’
mdm2プローブ(1320−1350) 5’−FAM−TTA.ATG.CCA.TTG.AAC.CTT.GTG.TGA.TTT.GTC.A−XT−3’−TAMRA
【0031】
【実施例2】
《規定濃度のbcl2標準複製RNA(cRNA)によるポリプロピレン反応室(“光学的管”)の被覆》
2.1,天然bcl2mRNAに配列が相同的なbcl2標準cRNAの調製
(Grassi G.,Zentilin L.,Tafuro S.,Diviacco S.,Ventura A.,Falaschi A.,Giacca M.,A rapid procedure for the quantitation of low abundance RNAs by competitive reverse transcription−polymerase chain reaction.Nucleic Acids Res 1994;22:4547−4549による変形した方法に従う)
【0032】
A.挿入したT7プロモーターを有するbcl2テンプレートDNAの調製
〈PCR1によるbcl2標的断片の調製〉
CCRF ADR5000 cDNA100ng(実施例1.1,A参照)を、例えば実施例1.1,Bに記載のとおりに、TRIO−Thermoblock(商標)48Thermal Cycler(Biometra,Goettingen)中で増幅した。
温度プロフィールPCR1:94℃で30秒間,55℃で30秒間,72℃で1分間(40サイクル)
【0033】
〈使用した増幅用プライマー(bcl2に対するGenBank Accession Code:M14747)の配列〉
BCL2PR1(3498−3516): 5’−CTT.TTG.CTG.TGG.GGT.TTT.G−3’
BCL2PR2(3896−3915): 5’−CTT.CTC.CTT.TTG.GGG.CTT.TT−3’
〈増幅したDNA断片の理論的長さ〉
418bp
【0034】
《前記で合成したbcl2標的断片中へのPCR2による前記T7プロモーター配列の挿入》
【表2】
【0035】
前記増幅は、以下の温度プロフィールに従って実施する、すなわち:
(1回)95℃で10分,(40サイクル)95℃で30秒間,55℃で30秒間,72℃で1分間,(1回)72℃,5分,4℃で∞
【0036】
〈使用した増幅用プライマーの配列〉
BCL2PR2(3896−3915):(前記参照)
bcl2−lT7:(下線を引いた配列:T7プロモーター)
5’−cgg.gat.ccg.gat.cct.aat.acg.act.cac.tat.agg.gag.aCT.TTT.GCT.GTG.GGG.TTT.TG−3’
〈増幅したDNA断片の理論的長さ〉
455bp
【0037】
B.前記bcl2T7−DNA断片の精製及び検量
例えば、実施例1.1.及び1.2に記載のとおりに実施する。
C.イン・ビトロcRNA合成(同一のアッセイ3個の調製)
【表3】
【0038】
このアッセイのインキュベーションは、恒温振とう器中で、37℃で1時間実施した。
cRNAの収率を増加させるために、前記インキュベーションの終了後に、更にT7ポリメラーゼ20Uを加え、その後、更に37℃で1時間インキュベーション(恒温振とう器)した。
続いて、全ての3個のアッセイを混合し、そしてDNase I60U(RNアーゼ不含,Boehringer Mannheim)を用いて37℃で50分間消化した。
【0039】
前記cRNAの精製は、例えば「Koehler T.,Lassner D.,Rost A.−K.,Thamm B.,Pustowoit B.,Remke H.,Eds.:Quantitation of mRNA by polymerase chain reaction−nonradioactive PCR methods,Springer−Verlag Heidelberg,p.36−37」に記載の通常のフェノール−クロロホルム−イソアミルアルコール(25:24:1)抽出によって実施した。
前記cRNAの沈殿は、−20℃で約3時間かけて実施し、その後、78%エタノール300μLで3回洗浄し、次に遠心分離し、そしてそのペレットを96%エタノール100μL下で−20℃で一晩貯蔵した。
【0040】
翌日、真空遠心分離器(Univapo100H,UniEquip)中でペレットを乾燥し、その乾燥したペレットをDEPC−H2O25μL中に入れ;2×2μLアリコートをUV260/280で測定してから、石英セル500μL中で濃度を検出した。
全ての3個のアッセイの全収量は、260/280>1.8の割合のcRNA23μLであった。
【0041】
D.非変性アガロースゲル電気泳動による合成したcRNAの特徴付け
(Collins M.L.,Zayati C.,Detmer J.J.,Daly B.,Kolberg J.A.,Cha T.A.,Irvine B.D.,Tucker J.,Urdea M.S.,Preparation and characterization of RNA standards for use in quantitative branched DNA hybridization assays.Anal.Biochem.1995;226:120−129による変形した方法に従う)
【0042】
一晩かけて2%Absolve NEF−971G洗浄溶液(DuPont)によってミニゲルチャンバー〔Easy−Cast(商標),AGS Heidelberg〕からRNアーゼを除去し、続いてDEPC H2Oで2回濯いだ。
〈ゲルの調製〉
1xTAE緩衝液(原液をDEPC H2Oで50倍にしたもの)(臭化エチジウム[10%EtBr1.6μL]を注ぎ入れる)を用いて1%アガロースゲル(Qualex−Gold−Agarose, AGS)を調製し、10個づつまとめる;作業用緩衝液:1xTAE(4μL EtBr/100mL)。
【0043】
ホルムアミド4μLを、精製及び再懸濁した前記cRNA(体積4μL当たり約1μL)、及び0.16〜1.77KbRNAラダー(Gibco BRL)4μLに加え、続いて65℃で5分間インキュベートした。
それから、氷上で急速に冷却し、続いて管ごとに(RNアーゼを含まない)ゲル状緩衝液1μLを加えた。前記の完了したアッセイからのアリコート4μLを、試験ゲル溝(スロット)中にピペットで入れる(外側の溝にマーカーを入れ、内側の溝にcRNAサンプルを入れた)。
【0044】
氷浴で冷却したRNアーゼ不含ミニゲルチャンバー中で、80Vで約2時間電気泳動を実施した。前記作業用緩衝液を断続的に動かすことによって緩衝液の循環を実施した。
前記RNアーゼ不含に関する結果のドキュメンテーションは、ONE−Dscan(商標)ソフトウェア(Scanalytics,Billerica,マサチューセッツ州,米国)を用いて、GelPrintビデオ・ドキュメンテーション・ワークステーション(MWG−Biotech,Ebersberg)によって実施した。
合成したbcl2cRNAの理論的な分子量は418bであるが、実験により決定された分子量は約400bであった。
【0045】
2.2.bcl2cRNAの希釈シリーズの調製
E.coli tRNA溶液(100ng/μL DEPC H2O,Boehringer Mannheim)を用いて、前記の精製したbcl2cRNAの希釈を実施した。
【0046】
【表4】
【0047】
2.3,規定濃度のbcl2標準cRNAによる96“光学的管”(1枚の板)の被覆
前記の各bcl2cRNA希釈物(表2−3参照)から150μLを得て、そしてBiomek(商標)2000ピペッティング・ワークステーション(Beckman Instruments Inc.Fullerton,カリフォルニア州,米国)の調製した冷却可能な棚に配置した。
96ウェル担体板に96“光学的管”を入れ、そして前記ワークステーション中の意図した位置に平等に挿入した。
適当なプラグを備えた一方通行ピペットノズルを用いて、前記ロボットにより、標準“1”5μLを、それぞれ、A1〜A12の位置の“光学的管”にピペットで入れ、標準“2”5μLを、それぞれ、B1〜B12の管に入れ、標準“3”5μLを、それぞれ、C1−C12の管に入れるなどを実施する。
【0048】
前記の標準cRNAを含有する容器は、いずれも、−80℃で30分間冷凍貯蔵されているので、中間解凍を避けて、すぐに、予め冷却しておいたLyovac GT2(AMSCO Finn−Aqua GmbH, Huerth)中で1時間かけて凍結乾燥される。
続いて、前記の管を、自己接着ホイル〔例えば、Biomek(商標)シール&サンプルアルミニウムホイル,Beckman Instruments〕を用いて手で閉じる。次に、管に接着している前記ホイルを垂直に切断して、A1〜H1、A2〜H2、A3〜H3などの位置の連続したストリップ(いずれも、或る濃度の各bcl2cRNA希釈物を含む)を形成することによって、前記“RNA”ゼプトストリップを製造した。
前記で調製したストリップ12個から、6個を、それぞれ−20℃又は室温において、試験期間に亘って貯蔵した。
【0049】
2.4.ABI PRISM(商標)7700配列検出システムによる調製したbcl2cRNAストリップの分析
A.材料
5×TaqMan EZ緩衝液:Bicine250mM、K−アセテート575mM、EDTA0.05mM,ROX(6−カルボキシテトラメチル ローダミン)300nM、グリセロール40%(w/v);pH8.2。
Mn(OAc)2(25mM)。
dNTP:体積比1:1:1:1でdATP(10mM)、dCTP(10mM)、dGTP(10mM)、及びdUTP(20mM)を混合したもの
【0050】
B.使用したオリゴヌクレオチドの配列
bcl2Pr1(3498−3516) (前出)
bcl2Pr21(3572−3591) 5’−GCA.AGT.GCA.GCC.ACA.ATA.CT−3’
bcl2プローブ(3547−3568) 5’−FAM−CAG.TTC.TGG.GGC.CAA.GAG.GCT.GTXT−3’−TAMRA
(FAM=6−カルボキシフルオレセイン,TAMRA=6−カルボキシテトラメチルローダミン)
【0051】
C.前記酵素rTthポリメラーゼ(PE Applied Biosystems)を用いて組み合わせた逆転写とPCR(RT−PCR)
それぞれの試験日に、−20℃又は室温で別々に貯蔵した前記の各bcl2cRNAストリップ中に、以下の反応成分をピペットで加えた。
(表2−4において、S=標準番号であり、アッセイ体積は、50μLである)
【0052】
【表5】
【0053】
〈ABI PRISM(商標)7700配列検出システムにおける温度プロフィール〉
59℃,30分間(逆転写)
95℃,5分間
40サイクル 95℃,15秒間
59℃,1分間
7、14、28、90、及び180日間の(−20℃及び室温における)貯蔵後に、それぞれの場合について本発明によるbcl2cRNAストリップの安定性をPCR3(表2−4)により分析した。その結果を図4にまとめる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の方法によりmdm−2DNAで被覆した“ゼプトストリップ(ZeptoStrip)”を用いてABI PRISM(商標)7700配列検出システムにおけるPCR生成物の測定によって確立された典型的な検量グラフである(実施例1,項目5参照)〔r=−0.996〕。
【図2】 図2は、当業界の現状による水性培体中で従来どおりに貯蔵したゼプトストリップ(ZS)の標準核酸と比較する上での利点を示す。破線は、従来の貯蔵を表し;連続線は、ゼプトストリップを表す。記号の説明(Legend)は、最初のPCRアッセイ当たりの核酸分子数を表す。
【図3】 図3は、1年間の試験期間に亘って品質を損なうことのないmdm−2DNA ゼプトストリップの貯蔵性を示す。記号の説明は、最初のPCRアッセイ当たりの核酸分子数を表す。連続線は、+25℃における貯蔵を表し、破線は、−20℃における貯蔵を表す。
【図4】 図4は、−20℃又は室温において6ヶ月間に亘って貯蔵した“bcl2cRNA”ゼプトストリップの貯蔵性を示す。−20℃及び+25℃における貯蔵のそれぞれの場合において得られた全ての測定値を鑑みた各標準濃度に対して計算した回帰線が表されている。記号の説明は、反応室中に固定化したbcl2cRNAの濃度を、アッセイ当たりのゼプトモル(zeptomol)で表す。
Claims (17)
- 天然の標準核酸、合成的に製造した標準核酸、又は酵素的に製造した標準核酸で被覆された反応室であって、その被覆が、担体核酸を添加され、標量化された標準核酸により、前記反応室の内壁の化学的に又は生化学的に改変されていない表面上に、非共有的方法で設けられていることを特徴とする、前記の反応室。
- ガラス容器若しくはプラスチック容器、又はガラス毛細管であることを特徴とする、請求項1に記載の反応室。
- DNA、RNA、DNA及び/又はRNAの合成同等物、又はdU含有DNAを標準核酸として用いることを特徴とする、請求項1又は2に記載の反応室。
- (a)標準核酸としてのDNAの希釈には、担体核酸として分析すべき核酸化合物に対して相同性が可能な限り小さいDNAを含む溶液を使用し、そして(b)標準核酸としてのRNAの希釈には、担体核酸としてtRNAを含む溶液を使用することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の反応室。
- 超音波処理によって、平均長さが約1〜2kbで容易に脱着可能な断片に、予め変換させておいたラムダファージのDNAを、担体核酸として使用することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の反応室。
- 請求項1〜5に記載の反応室を製造する方法であって、酵素的増幅に適した反応室中に、標量化した標準核酸及び添加した担体核酸をアリコート化して直接入れ、続いて、凍結乾燥又は真空−遠心凍結乾燥することによって前記反応室の内壁中に非共有的に直接吸着させることを特徴とする、前記製造方法。
- プラスチック容器又はガラス毛細管を被覆することを特徴とする、請求項6に記載の方法。
- DNA、RNA、DNA及び/又はRNAの合成した同等物、又はdU含有DNAを標準核酸として用いることを特徴とする、請求項6又は7に記載の方法。
- (a)標準核酸としてのDNAの希釈には、担体核酸として分析すべき核酸化合物に対して相同性が可能な限り小さいDNAを含む溶液を使用し、そして(b)標準核酸としてのRNAの希釈には、担体核酸としてtRNAを含む溶液を使用することを特徴とする、請求項6〜8のいずれか一項に記載の方法。
- 超音波処理によって、平均長さが約1〜2kbで容易に脱着可能な断片に、予め変換させておいたラムダファージのDNAを、担体核酸として使用することを特徴とする、請求項6〜9のいずれか一項に記載の方法。
- 前記反応室を、異なる分析対象の配列に特異的で標量化した複数(少なくとも2種)の標準核酸で同時に被覆することを特徴とする、請求項6〜10のいずれか一項に記載の方法。
- 前記複数の標準核酸が、異なる細胞の又は異なる生物起源の、あるいは異なる種が起源の核酸である、請求項11に記載の方法。
- マイクロタイター形式で配置した少なくとも96個の反応室の被覆を、測定すべき分析対象核酸の予測される全濃度範囲をカバーし、徐々に減少する濃度の分析される核酸に特異的な標準核酸少なくとも12×8個を用いて実施することを特徴とする、請求項6〜12のいずれか一項に記載の方法。
- 前記の被覆した反応室が、少なくとも96個の容器が入る適当な担体箱中に直立して閉鎖されている、請求項6〜13のいずれか一項に記載の方法。
- 標量化した標準核酸とは別に、プライマー又はプローブとして作用する特異的に標識化した又は標識化していないオリゴヌクレオチド少なくとも2種類、担体核酸、及び酵素的増幅に要求される別の反応成分を前記反応室中に凍結乾燥した形態で含むか、あるいは、プライマー又はプローブとして作用する特異的に標識化した又は標識化していないオリゴヌクレオチド、担体核酸、及び酵素的増幅に要求される別の反応成分を、標準核酸を含まない別々の容器中に凍結乾燥した形態で含む、請求項6〜14のいずれか一項に記載の方法。
- 試験キット中に含まれる請求項1〜5のいずれか一項に記載の標準核酸で被覆された反応室の、生物学的検体中の分析される核酸の検出における使用。
- 前記試験キットが、オリゴヌクレオチド少なくとも2種類及び担体核酸1種類をフィルム/ホイルで閉鎖したゼプトストリップ少なくとも1個を含み、前記ゼプトストリップが、8種の核酸濃度で被覆されている閉鎖された反応室の8連ストリップである、請求項15に記載の使用。
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