JP4495965B2 - 液晶素子及び組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、液晶素子、並びに液晶素子に用いるのに適する液晶組成物に関する。
液晶(「LC」)素子は、典型的に、それらの間にLC材料が配置されている、一対の、相対する、隔置されたセル壁から構成される。当該セル壁は、LC分子を配向させる電界を適用するための透明な電極構造体を備えている。LC材料には、主に3種類、即ちネマチック、コレステリック(キラルネマチック)及びスメクチックがあり、それらは全て種々の種類のLCディスプレイにおいて用途が見出されている。当技術分野では、数多くの種々のLCディスプレイ方式が知られている。これらのディスプレイ方式に共通する特徴は、LCディレクタの適切な配向をもたらすために、各方式ともセル壁の少なくとも一方に表面配向体を必要とすることである。従来技術のディスプレイ方式及び所望の表面配向体を得る方法は、WO99/18474及びEP1 139 151において検討されている。米国特許第3,843,233号には、表面配向構造体を用いてホメオトロピック配向を達成する別の方法が記載されている。LC内に溶解している界面活性剤が「有利な配向剤」として機能し、自発的なホメオトロピック配向を促進する。
レシチンのような界面活性剤をセル壁(基材)にプレコーティングすることにより、基材上に配向層を形成することもできる。このコーティングは、米国特許第4,577,930号に記載されるように、単層配向層を形成したり、GB2 286 466に記載されるように、下に位置する格子配向表面の極角配向エネルギーを変更することができる。
WO99/18474から、セル壁のLC材料の表面又は内部のいずれかにオリゴマーあるいは単鎖ポリマーを分布させることで、表面配向構造体位置でのアンカリングエネルギーが低減することが知られている。その利点として、作動電圧の低減が挙げられる。その例では、オリゴマーあるいは単鎖ポリマーは、LCホスト内で、Norland N65のようなUV硬化性材料を硬化させることにより、又はジチオールとジ(ビニルエーテル)の混合物を共重合させることにより形成される。
従来技術の素子にオリゴマーあるいは単鎖ポリマーを用いる場合の1つの問題は、重合プロセスがある範囲の分子量に帰着し、アンカリング特性が分子量範囲の変化に応じて変動することである。これによって、製造工程において所望の特性を再現することが困難となる。さらに、使用時に時間とともに、素子内でさらなる重合が生じる可能性がある。単量体化学種と反応し得る成分の使用を避ける必要があるため、反応性の単量体化学種を用いる場合には、ホスト混合物に利用可能なLC材料成分の数も制限される。
意外にも、非重合性の低分子量界面活性剤分子を添加することにより、LCディスプレイの切替え特性を改善し得ることが見出された。
本発明の一実施形態によれば、液晶材料の少なくともある範囲にわたって電界を適用するための電極構造体が設けられている2つの隔置されたセル壁の間に、液晶材料層が収容されている液晶素子が提供され、セル壁のうちの少なくとも一方には、それに隣接する液晶材料の分子の所望の局部的な配向を引き起こすための配向構造体が設けられており、また、液晶材料は非重合性の低分子量界面活性剤分子を含んでいる。
非重合性の低分子量界面活性剤材料を用いることによって、オリゴマーあるいはポリマー添加物の場合と比較して、正確に制御可能且つ再現可能な、改善された切替え特性がもたらされるとともに、より簡便な製造工程がもたらされる。添加物のうちのいくつかは、他の適切な官能化単量体と組み合わせて重合させることができるが、そのような組み合わせは本発明では用いない。
切替え特性が改善されるのは、表面配向体位置での液晶のアンカリングエネルギー及び/又は粘度が減少することに起因すると考えられる。従って、本発明の他の実施形態は、電極構造体を支持する2つの隔置されたセル壁の間に収容される液晶材料層及び少なくとも一方のセル壁上にある表面配向構造体を備える液晶素子と、一方あるいは両方のセル壁上の表面配向体位置での液晶のアンカリングエネルギー及び/又は粘度を低減させるための手段とを提供する。このアンカリングエネルギー及び/又は粘度を低減させるための手段は、液晶材料内の非重合性の低分子量界面活性剤分子を含む。
本明細書において、用語「配向構造体」とは、局部LCディレクタの所望の配向を達成するために、表面に対して適用される任意の構造、コーティングあるいは他の処理を意味する。当該用語は、蒸着された一酸化シリコン、又はラビング処理されたポリイミドやPVAのような従来の表面処理、並びに格子、ポストアレイあるいは穴アレイのような、より新しい配向構造体も包含する。
本明細書において、本発明による素子に関連して用いられる用語「界面活性剤」とは、LC内に少なくとも部分的に溶解することができ、配向構造体に優先的に誘引される部分を有する物質を意味する。
当該分子の分子量は、約2000未満であることが好ましい。特に、分子量は、1000未満、より好ましくは200〜600、であることが好ましい。
界面活性剤分子は、単一の化学種あるいは化学種の混合物から構成され得る。2種類以上の界面活性剤が存在する場合には、種々の界面活性剤が互いに化学的に反応しないことが好ましい。界面活性剤分子は、LC材料の任意の成分と化学的に反応せず、それによって、標準的な作動条件下並びに製造時あるいは保管時に、LC混合物が化学的に安定しており重合しないことが望ましい。
例えばチオール、エステル、エーテルあるいはアルコール官能基を含む任意の適切な1つあるいは複数の界面活性剤を用いることができる。チオール官能基、より好ましくは末端チオール官能基、を含む界面活性剤が特に好ましい。
各界面活性剤分子は、そのような官能基を1つのみ有することもできるが、好ましい実施形態では、界面活性剤分子は、2つ以上の官能基、好ましくは3〜4の官能基を有している。
特に有効である2つの界面活性剤は、トリメチロールプロパン トリス(3−メルカプトプロピオネート)(TMP)、ペンタエリスリトール テトラキス(3−メルカプトプロピオネート)(PTMP)である。
本発明は、数多くの異なる種類のLCディスプレイ、例えばねじれネマチック、超ねじれネマチック、ハイブリッド配向ネマチック、垂直配向ネマチック、表面安定化強誘電スメクチック、コレステリック相変化、動的散乱、並びにWO99/18474及びEP1 139 151において記載される種々の双安定ネマチックモードに適用することができる。配向構造体は、従来の配向処理に、又はポストあるいは穴のような構造体に由来し得る。以下、便宜的に、本発明は、EP1 139 151に記載される種類の配向後双安定ネマチック(Post-Aligned Bistable Nematic:PABN)ディスプレイを参照して、記載することとする。
本発明を何ら制限するものではないが、鎖の末端にあるチオール基が当該材料を表面特異性とすることができ、それによって、それらがセル表面、特に配向格子あるいはポスト構造体、に移動する傾向があると理論上想定することができる。界面位置においてLCの配列を乱す非常に薄い層が格子表面上に形成され、それによって相互作用が円滑となり、切替えが改善されるものと推測される。表面における配列性を低下させることは、表面欠陥を効果的に取り除くことにより、添加物が配向体の均一性を如何に改善するかも説明するであろう。表面配向構造体位置での配列性を低下させることにより、配向構造体に隣接するLCのアンカリングエネルギー及び/又は粘度を低減させ得る。他の起こり得るメカニズムとして、添加物がLCの弾性定数のうちの1つあるいは複数を変更し得ることが挙げられる。
LCディスプレイの性能を改善するのに有効な界面活性剤材料の量は、その表面特異性及びそれがLCと如何に良好に混ざるかに依存するであろう。添加物が非常に表面特異性である場合には、最大濃度は低くなる。濃度が高すぎる場合には、切替えに失敗することがわかっている。配向体は、その表面が滑らかになりすぎるかのように可動性が高くなり、状態が不安定となる。界面活性剤は、LCの表面がアンカリングされるのを実効的に防ぎ、それによって切替えが妨害されるのである。
Figure 0004495965
添加物の最適濃度は、添加物の化学的性質、LC混合物、セル間隔、並びに表面配向構造体の化学的性質及び表面積に依存するであろう。セル間隔が狭い場合には、そのセルはより高い表面対容積比を有するであろう。それ故、セル間隔が狭い場合には、非常に高表面積の配向となり、界面活性剤の役割がさらに重要となるであろう。界面活性剤添加物の一般的に好ましい範囲は、LCの0.01〜10重量パーセントであり、0.5〜10重量パーセントであることが好ましく、1.5〜6重量パーセントであることが特に好ましい。TMPの場合、最大値は、約9重量パーセントとなる。
切替えの失敗は、添加物が実効的に表面配向層からLCを遮るときに起こるものと考えられる。LCと混合しにくい添加物は、有用なドーパントとして機能しないことがわかっている。これは、それらの添加物が、表面をあまりにも滑りやすくし、実際には切替えを阻止するためであると理論上想定されている。最も有用な界面活性剤ドーパントは、セルを満たす前にLCと十分に混ざり、ある程度の表面特異的な性質を示すことがわかっている。
本発明のさらなる態様によれば、
ネマチック液晶材料層を囲む第1のセル壁及び第2のセル壁と、
液晶材料の少なくともある範囲にわたって電界を適用するための電極と、
液晶分子に配向をもたらす、少なくとも第1のセル壁の内側表面上にある表面配向構造体と、
からなる双安定ネマチック液晶素子であって、
前記表面配向構造体が、特徴構造のアレイを含み、該特徴構造が、該特徴構造に隣接するディレクタが概ね同じ方位方向において2つの異なる傾斜角を選択するよう誘導する形状及び/又は向きを有しており、
電極に適切な電気信号が加えられた後に、2つの安定な液晶分子配列が存在し得るような構成であり、
上記表面配向構造体位置での液晶のアンカリングエネルギー及び/又は粘度を低減させるための手段を備え、該手段が、液晶材料内の非重合性の低分子量界面活性剤分子を含む、双安定ネマチック液晶素子が提供される。
界面活性剤は、極角アンカリングエネルギー、あるいは方位角アンカリングエネルギー、あるいはその両方を低減させることができる。
本発明の他の態様では、チオール基を有する非重合性の低分子量界面活性剤を含む液晶組成物が提供される。当該LC組成物は、ネマチック、コレステリックあるいはスメクチックといった、従来のLC組成物に界面活性剤を添加することにより製造し得る。
本発明のさらなる態様によれば、
セル壁間の領域のうちの少なくともある範囲にわたって電界を適用するための電極構造体が設けられている2つの隔置されたセル壁であって、その少なくとも一方には表面配向構造体が設けられているセル壁、を含むセルを形成すること、
非重合性の低分子量界面活性剤分子を含む液晶組成物によりセルを満たし、表面配向構造体位置での液晶のアンカリングエネルギー及び/又は粘度を低減させること、
セルの周辺に流体密封シールを設けること、
を包含する、液晶ディスプレイ素子を製造する方法が提供される。
液晶内に界面活性剤が存在することを除いて、製造工程は従来どおりとすることができる。セルを満たした後に、周辺シールを完全に形成するか、又は本質的に周知のように、セル周辺の大部分を封止し、シールの隙間を通して毛管作用によって内部を満たした後に、その隙間を封止材で塞ぐことができる。
以下、例示のために、添付の図面を参照しながら、本発明をさらに詳細に説明する。
図1に概略的に示している双安定セルは、参照することでその内容を本明細書に取り入れることとするEP 1 139 151に基づいて本質的に知られている種類のものである。当該セルは、負の誘電異方性を有するネマチックLC材料層を囲んでいる第1のセル壁2及び第2のセル壁4を備えている。LC分子は、楕円で表されており、その長軸が局部ディレクタを示している。各セル壁の内側表面には、透明電極パターンが設けられており、例えば第1のセル壁2上には行電極12が、第2のセル壁4上には列電極14が既知の方法で設けられている。
第1のセル壁2の内側表面には、正方形ポストアレイ10が設けられており、第2のセル壁4の内側表面は平坦である。ポスト10の高さは概ね1μmであり、セル間隔は典型的には3μmである。平坦な表面は、ホメオトロピック配向を与えるように処理されている。ポストは、ホメオトロピックになるように処理されていない。
当該正方形ポストアレイは、方位面内に2つの好ましい配向方向を有している。これらの方向は、ポストの2つの対角線に沿っている。
その対角線のうちの一方に沿ってポストを傾けることにより、その配向方向をとりやすくすることができる。本発明者らは、この形状に関するコンピュータシミュレーションによって、方位配向方向は1つしか存在しないが、実際には、同じようなエネルギーを有するがLCの傾き方の度合いの異なる2つの状態が存在することを、見出した。図1は、その2つの状態を示す概略図である。一方の状態(図1の左側に示される)では、LCは大きく傾けられ、他方の状態では、ポストの周囲においてLCは平坦である。LCの向きに関する厳密な特性は、構造の細部に依存するが、ある範囲のパラメータの場合には、セルの法線から異なる大きさに傾く2つの異なる状態が存在する。この2つの状態は、偏光子8及び検光子6を通して視認することにより区別することができる。低い傾斜状態は高い複屈折を有し、高い傾斜状態は低い複屈折を有する。対角線に沿ってポストを十分に傾けることは、逆の傾斜状態を排除する役割も果たす。
セルの製造
酸化インジウムスズ(ITO)のコーティングされた清浄なガラス基材2を設け、従来のリソグラフィ及びウエットエッチング法を用いて、電極パターン12を形成した。基材は、最終的に1.3μmの厚みとなるまで、適切なフォトレジスト(Shipley S1813)を用いてスピンコーティングした。
正方形アレイのための適切な寸法の正方形且つ不透明な領域のアレイを有するフォトマスク(Compugraphics International PLC)を基材に当てて、適切なUV光源を用いて、〜100mW/cmにて10秒間、フォトレジストに光を照射した。当該基材を、脱イオン水により1:1に希釈されたMicroposit Developerを用いて、約20秒間現像し、その後、洗浄し、乾燥させた。その基材を、365nmUV光源を用いて、30mW/cmにて3分間露光し、約12時間、85℃でハードベークした。その後、その基材を、254nmのUV光源を用いて、〜50mW/cmにて約1時間、深UV硬化した。セル壁面の法線に対してあるオフセット角でUV光源を用いてマスクを通して露光することにより、傾いたポストを形成することができた。
電極パターン14を有する第2の清浄なITO基材4を設け、液晶のホメオトロピック配向をもたらすように処理した。種々のホメオトロピック配向処理が当該技術分野において既知であり、本発明における使用に適している。
基材2、4の外縁に、適切なスペーサビーズ(Micropearl)を含有しているUV硬化性接着剤(Norland Optical Adhesives N73)を用いて基材を結合させることにより、LCテストセルを形成し、365nmUV光源を用いて硬化させた。非重合性の低分子量界面活性剤を含むネマチック液晶混合物(Merck ZLI 4788−000)を、毛管作用によって、セル内に満たした。スペーサの挿入法、組み立て法及びLCセルを満たす方法は、LCD製造分野の熟練者には周知であり、本発明にしたがってスペーサを挿入し、組み立て、素子を満たす際にも、そのような従来の方法を用いることができる。
実験結果
低分子量界面活性剤の濃度が極めて低くても、切替えが改善されることが見出され、これは、当該材料が表面特異性であるという考えに一致するものである。格子表面のSEM写真からさらなる確証が得られた。図2は、高さ約0.8μmのポストを有する格子表面を示している。当該格子表面は、数日間、純粋なLC内に浸漬させたものである。図3は、2%w/wのTMPを含むLC混合物内に浸漬させた類似の格子を示している。その格子は、さらに丸みを帯びており、格子を覆う層が存在するように見える。格子を浸漬するのに用いたLC混合物の体積(数ml)は、素子の場合(数μl)よりもはるかに多いため、この層は、実際の素子において得られると予想されるものよりもはるかに厚いものである。
本明細書において引き合いに出される界面活性剤の濃度は、互いに混合される界面活性剤及びLCの重量に基づく理論値である。混合が不完全である場合には、LC内の界面活性剤の有効濃度は低くなるであろう。
種々の濃度の種々の界面活性剤に関して、切替えの結果を記録した。セルは、切替え方向毎に、同じ振幅であるが、逆の極性を有する単極電圧パルスを印加することにより切り替えた。記録した切替え電圧は、セルが50msパルスで両方向に切り替わるのに要する最小の大きさである。種々の添加物に関する3つの比較結果を表1に示す。
Figure 0004495965
表1に示す結果は、室温にて記録したものである。界面活性剤添加物を含有しないLCを含むPABN素子は、室温では切り替わらないであろう。
チオール材料及びアリルアセテートに関する結果を表1に示しており、それらは個々独立して用いることができる。ここで、アリル官能基はチオールと反応するため、これらの添加物は混合されないか、又は同じLC混合物内に存在しないことが好ましい。しかしながら、添加物が互いに反応することなく、ポリマーあるいはオリゴマーが形成されるのであれば、そのような混合物を用いることができる。
種々の濃度のPTMP及びTMP(x軸、w/w%)が添加されたZLI−4788−000を含むPABNセルに関する結果を、それぞれ図4及び図5にグラフで示している。いずれのグラフにおいても、y軸は、セルの切替え特性のための電圧と、LCがネマチックから等方性の液体に相変化するTN−I(透明化温度)値のための温度(摂氏)とを表している。白抜きの正方形はTN−Iのプロットであり、黒で塗り潰した正方形は最小切替え電圧のプロットである。
0.5%程度の低い濃度のPTMP、及び1.5%程度の低い濃度のTMPを用いて、室温においてセルを切り替えることができる。必要とされる切替え電圧は30V以下であり、添加されたセルはより均一な配向を呈する。ドーパントを用いない場合には、90Vまでの電圧を用いても、室温において切替えは観測されない。
以上の説明もしくは添付の図面において開示された特徴、特定の形態あるいは開示した機能を実施するための手段に関して述べた特徴、又は開示した結果を達成するための方法あるいは過程を個別に、あるいは組み合わせて用いることで、種々の形態において本発明を達成することができる。
特定の実施形態を参照して本発明を説明してきたが、本発明がこれらの実施形態に限定されないことを理解されたい。特許請求の範囲により定義される本発明の範囲内で、説明した実施形態に基づいて多数の変形及び改良をなすことができる。
本特許出願が優先権を主張する英国特許出願第0127728.4号の内容、及び本特許出願に添付の要約書の内容は、参照することで本明細書に取り入れることとする。
既知の双安定ネマチック素子の単一ポスト、及びその周囲にある、ポストの対角線の一方に沿った異なる状態にあるLCを示す概略断面図 従来のLC組成物に曝露した後の、図1の素子に使用するためのポストアレイのSEM写真 TMPを含む本発明の一態様によるLC組成物に曝露した後の、図2記載のものに類似するポストアレイのSEM写真 種々の濃度のPTMPが添加されているPABN素子に関する、最小切替え電圧対TN−Iのグラフ 種々の濃度のTMPが添加されているPABN素子に関する、最小切替え電圧対TN−Iのグラフ

Claims (4)

  1. 液晶材料の少なくともある範囲にわたって電界を適用するための電極構造体(12、14)が設けられている2つの隔置されたセル壁(2、4)の間に、前記液晶材料の層を収容している液晶素子であって、前記セル壁のうちの少なくとも一方(2)に、それに隣接する前記液晶材料の分子の所望の局部的な配向を引き起こすための表面配向構造体(10)が設けられており、前記液晶材料が、トリメチロールプロパン トリス(3−メルカプトプロピオネート)(TMP)、ペンタエリスリトール テトラキス(3−メルカプトプロピオネート)(PTMP)からなる群から選択される分子量2000未満の非重合性の低分子量界面活性剤分子を含み、
    前記液晶が、ネマチック液晶材料であり、
    前記表面配向構造体が、ポストアレイ(10)を含み、該ポストアレイが、該ポストアレイ(10)に隣接するディレクタが概ね同じ方位方向において2つの異なる傾斜角を選択するよう誘導する形状及び/又は向きを有しており、
    前記電極(12、14)に適切な電気信号が加えられた後に、2つの安定な液晶分子配列が存在し得るような構成である、液晶素子。
  2. 前記界面活性剤分子が、前記表面配向構造体(10)位置での前記液晶のアンカリングエネルギー及び/又は粘度を低減させる、請求項1に記載の液晶素子。
  3. 前記非重合性の低分子量界面活性剤分子が、前記液晶材料の0.5〜10重量パーセントを構成する、請求項1又は2に記載の液晶素子。
  4. セル壁間(2、4)の領域の少なくともある範囲にわたって電界を適用するための電極構造体(12、14)が設けられている2つの隔置された前記セル壁(2、4)であって、少なくとも一方に表面配向構造体(10)が設けられている前記セル壁(2)、を含むセルを形成すること、
    トリメチロールプロパン トリス(3−メルカプトプロピオネート)(TMP)、ペンタエリスリトール テトラキス(3−メルカプトプロピオネート)(PTMP)からなる群から選択される分子量2000未満の非重合性の低分子量界面活性剤分子を含む液晶組成物により前記セルを満たし、前記表面配向構造体(10)位置での前記液晶のアンカリングエネルギー及び/又は粘度を低減させること、
    前記セルの周辺に流体密封シールを設けること、
    を包含する、液晶ディスプレイ素子を製造する方法であって、
    前記液晶が、ネマチック液晶組成物であり、
    前記表面配向構造体が、ポストアレイ(10)を含み、該ポストアレイが、該ポストアレイ(10)に隣接するディレクタが概ね同じ方位方向において2つの異なる傾斜角を選択するよう誘導する形状及び/又は向きを有しており、
    前記電極(12、14)に適切な電気信号が加えられた後に、2つの安定な液晶分子配列が存在し得るような構成である液晶ディスプレイ素子を製造する方法
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