JP2000508710A - Pdlcセル - Google Patents

Pdlcセル

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JP2000508710A JP10529174A JP52917498A JP2000508710A JP 2000508710 A JP2000508710 A JP 2000508710A JP 10529174 A JP10529174 A JP 10529174A JP 52917498 A JP52917498 A JP 52917498A JP 2000508710 A JP2000508710 A JP 2000508710A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、PDLCセルの充填方法、該PDLCセルに適切に用いられる重合性混合物並びにかかるPDLCセルを備えたディスプレイ装置を提供する。本発明の混合物は、2つのタイプの不揮発性の反応性モノマーを含み、第1のタイプのモノマーは液晶材料と容易に混和し、第2のタイプのモノマーは液晶材料との混和性に劣る。かかる混合物は極めて安定であることが明らかとなった。更に、かかる混合物をセルに用いた場合には、組成ドリフトに関する問題は発生しない。本発明の混合物を使用したセルは比較的低いヒステリシス並びに比較的低いスイッチ電圧を示す。これにより、本発明のセルをディスプレイ装置に極めて有効に使用できる。

Description

【発明の詳細な説明】 PDLCセル 本発明は、ポリマー−分散液晶セルの製造方法に関し、該方法においては、主 に液晶材料並びに反応性モノマー及び光開始剤を含む混合物を、電極層が設けら れている2枚の基板に挟持し、その後該混合物を放射の影響により重合する。本 発明は更に、ポリマー−分散液晶セルに適切に用いられることができる重合性混 合物並びにかかるセルを備えるディスプレイ装置に関する。 ポリマー−分散液晶セル(PDLCセルと略す)は、ディスプレイ装置、光学 プロジェクター及び電気的に駆動される光学シャッターのような電気光学装置へ の使用が増加している。これらのセルの光学的に活性な材料は、重合化した材料 のマトリックス中に分散される液晶材料から成る。かかる材料をポリマー−分散 液晶材料(PDLC材料と略す)と称する。かかる材料は通常、液晶材料(70 〜90重量%)、反応性モノマー(5〜30重量%)及び少なくとも1種の光開 始剤の混合物を、セルの2枚の基板の間に層の形態で設け、次いでかかる層を放 射線の影響により重合することにより製造される。重合する間に、相分離が生じ 、これはポリマー−分散液晶材料が所望される光学的活性層となる形成を招く。 かかる層は電界により、光学的透明状態(電界の存在する場合)及び光学的散乱 又は半透明状態(電界が存在しない場合)の間をスイッチすることができる。 最初の段落に記載したタイプの方法は、それ自体は知られており、例えばヨー ロッパ特許公報EP−A575.791号に記載されている。更に特に、この公 報中の例5〜18においては、2−エチルヘキシルアクリレート(EHA)から 成る反応性モノマーのプレポリマー並びに1又はそれ以上の多官能価モノマーが 記載されている。かかるプレポリマーの1重量部を、非反応性液晶材料の4重量 部と混合する。更に少量の光開始剤を、この混合物に添加する。次いで得られた 重合性混合物を2枚の基板の間に設けて、UV光手段により重合して、光学的に 活性な層を形成する。 しかし、従来の方法は重大な欠点を有する。このように製造されたPDLCセ ルの電気光学応答は、セルの表面の全部分において均一ではないことを見出した 。例えば、透明から散乱へ、更にその逆へスイッチするのに必要なスイッチ電圧 は、PDLC材料から成る異なる部分に関して異なることを見出した。更に、P DLC材料の電気光学特性は、時間に関して安定性が不十分であることも見出し た。寿命試験により、これらの特性は比較的急速に悪化されることが示された。 例えば、ヒステリシス及びスイッチ電圧は急速に増加する。 本発明の目的は、上記欠点を克服することである。本発明は更に特に、均一な 電気光学応答を示し、時間に関して安定であるPDLCセルの製造方法を提供す ることを目的とする。本発明の方法により製造されるPDLCセルは、比較的低 いスイッチ電圧、好ましくは、約6V又はそれ以下のスイッチ電圧と、比較的低 いヒステリシス、好ましくは約3%又はそれ以下のヒステリシスを提供する。本 発明の他の目的は、時間に関して安定で、本発明の方法に適切に用いることがで きる重合性混合物を提供することである。本発明は更に、優れたPDLCセルを 備えるディスプレイ装置を提供する。 本発明のこれらの目的及び他の目的は、最初の段落に記載したタイプの方法に より達成され、本発明においては、混合物は2つのタイプの不揮発性の反応性モ ノマーを含み、第1のタイプのモノマーは液晶材料と容易に混和し、第2のタイ プのモノマーは前記液晶材料との混和性に劣ることを特徴とする。 本発明は、従来のセルの場合に、PDLC材料の組成が全ての場所で同一では ないために、不均一な電気光学応答を得るという知見に基づく。このことは、従 来の重合性混合物中のEHAの存在によるものと考えられる。この化合物は、比 較的大きい揮発性を有する。セルを充填する間に、この化合物は蒸発し、これに より、充填されたセル中で濃度の差異がもたらされる。EHAは、セルが減圧下 で充填される場合に、重大な揮発性問題を示す。 この問題は、揮発性EHAを、およそ同様の分子量を有する単一の不揮発性の アクリレート化合物と単に置き換えることによっては解決できないことを見出し た。従来の重合性混合物のEHAを、デシルアクリレート(DA)のような不揮 発性の、高アルキルアクリレートと置き換えることによっては良好な結果が得ら れない。かかる重合混合物を含むセルの種々の電気光学特性は、例えばスイッチ 電圧及びスイッチ曲線のヒステリシスは、EHA−含有混合物を含む従来のセル の特性よりもかなり劣ることが明らかとなった。ここで“不揮発性モノマー”と は、その蒸気圧が1Paよりも小さいモノマーを意味するものと理解されること に注意する。 本発明は更に、液晶材料を含む、重合化される不揮発性モノマーの混合特性は 、最終的に得られるPDLCセルの電気光学特性に関して重要な役割を担ってい るという、研究で得られた知見に基づく。これらのモノマーの一部は液晶物質と 容易に混和すべきであり、一方これらのモノマーの他の部分は前記液晶物質との 混和性が劣るべきであることを見出した。これらの2つのタイプの不揮発性の反 応性モノマーを含有する混合物は、PDLCセルに極めて有効に使用することが できる。これらのセルの電気光学的特性は良好〜極めて良好の範囲にある。 本発明の方法の好適例は、第1のタイプのモノマーがエトキシル化アルキル− フェノールアクリレートであって、そのアルキル基は少なくとも5個のC−原子 を含むことを特徴とし、また第2のタイプのモノマーがアルキルアクリレートで あって、そのアルキル基は少なくとも8個のC−原子〜最大18個のC−原子を 含むことを特徴とする。 実験において、上記タイプのエトキシル化アルキル−フェノールアクリレート は、アルキル基のC−原子の数が4よりも多い場合には、従来の液晶材料と極め て容易に混合することが明確になった。更に、上記タイプのアルキルアクリレー トは、アルキル基が少なくとも8個のC−原子〜最大18個のC−原子を含む場 合には、従来の液晶物質との混合性が劣ることを、即ち不完全であることを見出 した。C−原子が8個よりも少なく含むアルキル基を用いた場合には、アルキル アクリレートは極めて揮発性となる。C−原子が18個よりも多く含むアルキル 基を用いた場合には、アルキルアクリレートと液晶物質との混和性の度合が極め て高くなる。 本発明の方法の他の好適例は、2つのタイプのモノマーの各々の量が、両方の タイプのモノマーの全体量に対して計算して、少なくとも20重量%であること を特徴とする。2つのタイプの反応性モノマーの片方の量が20重量%よりも少 ない場合には、上記モノマーを用いて製造したセルのスイッチ電圧とヒステリシ スは比較的高くなる。好ましくは、両タイプのモノマーの比は、約1:2である 。この場合、PDLCセルのスイッチ電圧とヒステリシスに関して最も低い値が 達成される。 本発明の方法の好適例は、混合物をセル内に減圧手段により導入することを特 徴とする。実験において、本発明の本例により製造されたPDLCセルは、極め て安定な電気光学特性を示すことが明確となった。 本発明は更に、ポリマー−分散液晶セルに適切に使用することができる重合性 混合物に関し、該重合性混合物は反応性モノマーと光開始剤とを含む。本発明に おいて、かかる混合物は2つのタイプの不揮発性の反応性モノマーを含み、第1 のタイプのモノマーは液晶材料と容易に混和し、第2のタイプのモノマーは液晶 材料との混和性に劣る。かかる混合物を含有するPDLCセルは、例えば、特に 、均一の電気光学応答のような、優れた電気光学特性を示す。 重合性混合物の好適例は、第1のタイプのモノマーがエトキシル化アルキル− フェノールアクリレートであって、そのアルキル基は少なくとも5個のC−原子 を含有することを特徴とし、また第2のタイプのモノマーは、アルキルアクリレ ートであり、そのアルキル基は少なくとも8個〜最大18個のC−原子を含有す ることを特徴とする。このことに関連して、2つのタイプのモノマーの各量が、 両タイプのモノマーの全体量に対して計算して、少なくとも20重量%である混 合物を用いることで良好な結果が得られる。好ましくは、両タイプのモノマー間 の比は約1:2である。この重合性混合物は、従来のタイプの液晶材料を70〜 90重量%添加した場合に、PDLCセルの使用に対して最も最適となる。この ようにして得られた重合性混合物は、PDLCセルを充填するのに直接用いるこ とができる。 本発明は更に、ポリマー−分散液晶セルを備えるディスプレイ装置に関する。 この場合、セルの基板の電極層はロウとカラムを形成するように構成され、各ロ ウ又はカラムは各々独立して駆動される。1つの基板のロウは他の基板のカラム と互いに直角に延在するように配向される。前記カラム及びロウにより形成され る電極のマトリックスの存在により、ディスプレイ装置のPDLC材料のピクセ ルを電圧により局所的に駆動することが可能となる。好ましくは、各ピクセルは 、 薄膜トランジスタ又は薄膜ダイオードの形態の固体(ソリッドステート)スイッ チを備える。これにより、画像を形成することができるようになる。本発明で製 造されたPDLCセルは、かかるディスプレイ装置に極めて適切に用いることが できる。 本発明のこれらの特質及び他の特質は、以下に記載する例を参照することによ り明確になる。 図中: 図1は、PDLCセルの概略断面図である。 図2は、PDLCセルの電気光学曲線を示す。 図3は、複数の化学化合物の構造式を示す。 図4は、いくつかの不揮発性モノマーの混合物のヒステリシス及びV90又は V50値を、これらの混合比の関数としてプロットした線図である。 図は明確にするため、その縮尺は寸法通りではないことに注意する。 図1は、本発明のPDLCセルの製造に用いることができるセルの概略断面図 である。かかるセルは2枚の平行な主基板(1,2)を有し、これらには互いに 向き合っている表面上に電極層(3,4)を備える。重合PDLC材料の光学的 活性層(5)は、電極層の間のスペースに位置する。電極層の間の距離は4ミク ロメートル〜20ミクロメートル、好ましくは5〜10ミクロメートルの範囲で ある。この距離は、光学的活性層中に、例えば小さいボール又はガラスファイバ ーのような形態のスペーサー(図示せず)を存在させることにより維持される。 電極層の間のスペースは、例えばシールラインの形態のシール(6)により封止 される。 少なくとも1つの電極層は、インジウム−すず酸化物(ITO)のような、透 明な導電性材料により成る。反射モードで操作されるディスプレイ装置に用いる のに適切とするために、セルの少なくとも1つの基板は、使用される光に対して 透明である。透過モードで操作されるディスプレイ装置に用いるのに適切とする ために、セルの両基板及び両電極層は透明でなければならない。 図1に示すPDLCセルは、次のようにして製造される。ITOの電極層が主 表面上に設けられている、例えばガラスのような2枚の透明な基板を、スペーサ ーボール(直径7ミクロメートル)により、互いにほぼ平行に位置させる。前記 電極層は互いに向かい合うようにする。次いで、このようにして形成したスペー スの側面をシールラインによりシールする。この時、1又は2つの注入孔が設け られるようにする。 セルは2つの異なる方法、即ち減圧で又は毛細管現象手段により充填されるこ とができる。セルを減圧で充填する場合には、前記セルは1又はそれ以上の注入 孔から排気され、次いで重合されるPDLC材料を配給する。次いでセル内の減 圧を取り除く。上記方法により得られた、セル内の減圧を、重合されるPDLC 材料をセルスペースに充填するのに用いる。対照的に、毛細管現象を用いてセル を充填する場合には、セルは減圧の代わりに毛細管現象により充填される。セル を毛細管現象で充満する場合、少なくとも2つの注入孔が備えられるべきで、こ れらはセルの2つの対向した反対の位置に配置された部分に設けられなければな らない。 注入口を封止した後、PDLC混合物をUV光(300〜400nm;7mW /cm2)の放射に温度30℃で約5分間曝すことにより、該混合物は重合され る。前記重合プロセスの間に、液晶材料と形成されるポリマーとの間の相分離が おこる。所望するポリマー−分散液晶相は重合により得られる。 図2は、PDLCセルの電気光学曲線の一例を示す。この曲線中においては、 透過率T(%)を、ITO電極によりセルのPDLC層を横切って印加された電 圧V(ボルト)の関数としてプロットしてある。図2の矢印(a)及び(b)は 、電圧が増加する場合及び減少する場合の各々の曲線の傾向を示す。V10及び V90−値も該曲線中に示す。該曲線のV10値は、上昇曲線の透過率が、当該 セルを用いて最大に達成することができる透過率の10%となる電圧である。該 曲線のV90値は、上昇曲線の透過率が、当該セルを用いて最大に達成すること ができる透過率の90%となる電圧である。当該曲線のヒステリシスは、最大透 過率の50%で決定される。前記ヒステリシスは、上昇曲線と下降曲線との間の 差異(mV)として示される。100をかけて、50%透過率での上昇曲線及び 下降曲線の平均値により割ったかかる値を、ヒステリシスのパーセント(%)と して示す。 比較例 第1のシリーズの実験において、従来の重合性混合物を用いて、多くのPDL Cセルを製造した。使用した混合物は、20重量%のPN393(メルック、Merck) 及び、80重量%の非反応性液晶材料;タイプTL205(メルック、Merck)か ら構成された。これには非反応性の、低分子量液晶材料の混合物を含む。PN3 93は主に、反応性モノマーEHAを含み、その構造式は図3に示される。更に 、2又はそれ以上の反応性基を含有するオリゴマー及びモノマーをいくつか含む 。これらの化合物は、調製される重合体材料中において架橋剤として作用する。 PN393は更に、反応性基を重合するため、2種の光開始剤(Darocur 1173及 びLucirine TPO)を含む。第1のシリーズのセルにおいて、混合物は毛細管現象 手段によりPDLCセル中に導入され、第2のシリーズのセルにおいては、混合 物は減圧−充填を介して導入されて、その後上記条件下で該混合物を重合した。 視覚で検察すると、減圧で充填したセルは、注入孔の周囲に視覚で認識できる リング形状の構造体が明確に表われていることがわかった。精密な検察により、 これらのセルは電気光学応答が劣ることが示されることがわかった。例えば、透 明から散乱へ、またその逆にスイッチするのに必要な電圧は、場所により異なり 、従って、セルの光学的活性層の表面全体を通して同一ではないことが明らかと なった。この現象はいわゆる“組成ドリフト(composition drift)”と称され、 EHAの蒸発がセルへ充填する間におこるため生ずるものである。セルを毛細管 現象手段により充填した場合、前記蒸発の発生度合は小さくなる。第2シリーズ のセルも注入口の周囲にリング形状の構造体を呈す。しかし、これらの構造体は 、減圧−充填されたセルのものに比べると視覚的には明確ではない。 本発明の実施例 次の実験においては、重合性混合物PN393のEHAを、37.5重量部の エトキシル化ノニル−フェノールアクリレート(ENPA,図3参照)及び62 .5重量部のトリデシルアクリレート(TDA,図3参照)の混合物に置き換え た。この混合物をPN393’と称す。20重量部の量のこの重合性混合物を、 80重量部の液晶材料TL205(メルック、Merck)と混合した。第1のシリー ズのセルにおいては、このようにして得られた混合物を毛細管充填を介してPD LCセルに導入し、第2のシリーズのセルにおいては、減圧充填により導入し、 その後、前記混合物を上記条件下で重合した。 本発明で製造されたPDLC電池を視覚で検察すると、注入口の周囲には、リ ング形状の構造体がないことが明確となった。毛細管充填セル及び減圧充填セル の両方の場合とも、前記リング形状構造体は存在しなかった。 表1には、7種の異なるPDLCセルが表示されており、これらは、減圧充填 又は毛細管現象のいずれかを介して、2種の上記混合物、即ちPN393又はP N393’の1種を充填したものである。混合物の安定性を決定するために、多 くのセルを重合プロセスの後(“後処理”)、促進寿命試験に課した。表2には 、これらのセルのいくつかの電気光学特性、すなわちスイッチ電圧V10及びV 90の値並びにヒステリシス(%)が表示されている。これらの特性は、セル( セル1,3及び5)の製造後直ちに測定されるか又は、セルを寿命試験(セル2 ,4,6及び7)に課した後に直ちに測定したものである。 表 1 セル 混 合 物 充填方法 後 処 理 1. PN393/TL205 毛細管 -- 2. PN393/TL205 毛細管 5分, 90℃ 3. PN393’/TL205 毛細管 -- 4. PN393’/TL205 毛細管 60分, 90℃ 5. PN393’/TL205 減 圧 -- 6. PN393’/TL205 減 圧 60分, 100℃ 7. PN393’/TL205 減 圧 960分, 100℃ 表 2 1 2 3 4 5 6 7 セル V10(mV) 5.0 5.7 3.3 3.6 3.1 3.2 3.2 V90(mV) 8.8 10.6 6.0 6.4 5.9 6.0 6.1 ヒステリシス(%) 3.0 7.1 2.6 4.4 2.9 2.9 2.8 上記表から、従来の混合物を含むセルに比べて本発明の重合混合物を含むセル は、著しく低いV90値と著しく高い安定性を示すことがわかる。セル1及び2 (本発明以外)の間の比較から、90℃で5分の寿命試験の後の従来の混合物の ヒステリシスは、ほぼ2倍以上であることがわかる。 本発明の混合物を含むセルのヒステリシスは、従来の混合物を含むヒステリシ スよりも少なく増加する。本発明の混合物のヒステリシスは、減圧充填を介して PDLCセル内に導入した場合でもほぼ一定のままである。かかる方法により充 填されたセルも、低いヒステリシスと高い安定性を示す。 セル1及びセル2を比較すると、従来の材料のV10及びV90値は、高温で の短い処理をした後に、著しく増加する。本発明の方法により充填されたセルは 、この点において、かなり安定であることが明らかとなった。最も安定なセルは 、本発明の混合物で減圧充填されたものである。 多くの他の実験において、重合性混合物中に存在する2種の不揮発性の反応性 モノマーの比を変化させた。この場合、2種の不揮発性の反応性モノマーは上記 ENPAと、次のアルキルアクリレートの1種:デシルアクリレート(DA)、 ドデシルアクリレート(DDA)、トリデシルアクリレート(TDA)又はオク トデシルアクリレート(ODA)を含む。これらの化合物の化学構造式は、図3 に示される。ENPAは、PN393のような、従来の液晶材料と極めて容易に 混和するモノマーである。しかし、上記アルキルアクリレートは、従来の液晶材 料との混和性に劣る(即ち、不完全)ものである。 不揮発性モノマーを上記のように組み合わせたものの1つを含む重合性混合物 20重量部に、80重量部のTL205(メルック、Merck)を添加した。このよ うに形成された混合物を、減圧でPDLCセル内に導入した。上記した条件下で 混合物を重合した後、セルのヒステリシス並びにV90又はV50値を測定した 。この測定値を図4に示す。 図4A〜Cにより、ヒステリシスに関する最低値及びV90又はV50に関 する最低値は、2つの不揮発性モノマーの1つが少なくとも20重量%含まれる 混合物を用いることで得られることがわかる。2つの単官能価モノマーの1つが 20重量%よりも少なく含む混合を用いた場合には、ヒステリシス又はV90若 しくはV50値のいずれかが、容認し難い多大な増加を示す。最低値は、不揮発 性モノマーの混合比が約1:2の時に達成される。 本発明は、PDLCセルの充填方法、これに適した重合性混合物、並びにかか るPDLCセルを備えるディスプレイ装置を提供する。本発明の混合物は、2つ のタイプの不揮発性の反応性モノマーを含み、第1のタイプのモノマーは液晶材 料と容易に混和し、第2のタイプのモノマーは液晶材料との混和性に劣るもので ある。かかる混合物は極めて安定であることがわかった。更に、かかる混合物を セル中に用いると、組成ドリフトに関する問題は発生しない。本発明の混合物を 用いたセルは、比較的低いヒステリシス並びに比較的低いスイッチ電圧を示す。 これにより、本発明のセルをディスプレイ装置に用いることは極めて有効なこと である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.ポリマー−分散液晶セルを製造する方法であって、主に液晶材料並びに反応 性モノマー及び光開始剤を含む混合物を、電極層が設けられている2枚の基板 の間に挟持し、その後該混合物を放射の影響により重合する方法において、該 混合物は2つのタイプの不揮発性の反応性モノマーを含有し、第1のタイプの モノマーは液晶材料と容易に混和し、第2のタイプのモノマーは前記液晶材料 との混和性に劣ることを特徴とするポリマー−分散液晶セルの製造方法。 2.第1のタイプのモノマーはエトキシル化アルキル−フェノールアクリレート であって、そのアルキル基は少なくとも5個のC−原子を含み、また第2のタ イプのモノマーはアルキルアクリレートであって、そのアルキル基は少なくと も8個〜最大18個のC−原子を含むことを特徴とする請求項1記載の方法。 3.2つのタイプのモノマーの各々の量は、両タイプのモノマーの全量に対して 計算して、少なくとも20重量%であることを特徴とする請求項1記載の方法 。 4.混合物を、減圧によりセル内に導入することを特徴とする請求項1記載の方 法。 5.ポリマー−分散液晶セルに適切に使用することができる重合性混合物であっ て、反応性モノマーと光開始剤とを含む混合物において、該混合物は2つのタ イプの不揮発性の反応性モノマーを含有し、第1のタイプのモノマーは液晶材 料と容易に混和し、第2のタイプのモノマーは前記液晶材料との混和性に劣る ことを特徴とする重合性混合物。 6.第1のタイプのモノマーはエトキシル化アルキル−フェノールアクリレート であって、そのアルキル基は少なくとも5個のC−原子を含み、また第2のタ イプのモノマーはアルキルアクリレートであって、そのアルキル基は少なくと も8個〜最大18個のC−原子を含むことを特徴とする請求項5記載の重合性 混合物。 7.2つのタイプのモノマーの各々の量は、両タイプのモノマーの全量に対して 計算して、少なくとも20重量%であることを特徴とする請求項5記載の方法 。 8.70〜90重量%の量の液晶材料を混合物に添加する請求項5記載の重合性 混合物。 9.電極の個々に駆動できるロウ及びカラムのマトリックス並びにこれらの電極 を駆動するための手段とを備えるポリマー−分散液晶セルにおいて、請求項1 に記載された方法により製造されたセルを、前記ディスプレイ装置に使用する ことを特徴とするディスプレイ装置。
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