JP4495350B2 - 改良型製本装置 - Google Patents

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Description

【0001】
本発明は、知られている金属製の上製の使用が適用される新規の製本装置に関する。本発明は、小冊子、パンフレット、および報告書を製本するために用いられることが好ましい。本発明による使用では、約400ページかそれ以上のページのものも製本することができる。改良型製本装置には、決め手となる新しい考案がもとになっている多数の設計バージョンがあり、それにより、すべてのバージョンは従来の解決法に対応する利点を有している。
【0002】
従来の製本装置は、長い間実績のある方法である。しかしながら、従来の製本装置は長い処理時間を必要とし、それゆえ非常にコストがかかっている。
【0003】
他の製本方法は、並製(Paperback)および既に述べたように、金属、特に鋼による上製(fest Bindung)である。並製の場合には強度が最適ではない。金属棒(Metallschiene)を使用する上製では、本が開きにくいという欠点がある。本を綴じている領域において妨げられることなく読むことは、ある程度の力を使ってページを開いておかなけらばならない場合にのみ可能なことが多い。このような方法で綴じられた本から手を離すとすぐに、ページが勝手にめくれてしまうことが多い。このような装幀を使用することは、本がある開いた位置に置かれているとページが勝手にめくれることに苛立つように、本を使用する際にいくつかの問題をもたらす。
【0004】
金属製のU字状部の水平面の内側が樹脂で被覆されていることも知られている。この関連記載は、EP0719655A1に記載されている。この製本装置において綴じられると、樹脂が熱せられて、次いで塑性状態に変化して、U字状部の水平面に鉛直に置かれたページがその樹脂中に沈むようになっている。冷却後、ページが固定される。現行技術によるU字状部は、外側に整合されていることを強調しておく。これに関しては、合成皮が使用されることが多い。
【0005】
さらに、OS19729708A1による製本装置が知られている。それによれば、1つの部分からなる厚紙補強製本装置が金属製のU字状部の外面に接着している。技術的な理由から、このことがその製本装置に優美な設計を与えている。このOS19729708A1では、いくつかのバージョンが記載されており、たとえば、U字状部のフランクの間には、透過性シーティングで溶接された軟質シーティング(Weichfolie)が整合されており、綴じられた印刷物を保護するようにし、それらが視認できるようになっている。上記に開示のその他のバージョンの1つでは、厚紙補強製本装置が完全にU字状部を含んでいるものとしている。これに対して補足的に、U字状部のフランクの両端に被覆材を接着することにより、かつU字状部のフランクの内側上に整合された材で被覆材を接着することにより、新規な種の製本装置を形成することが提案されている。
【0006】
EP0641674によると、本の背部が熱伝導材(例えば金属)で断面U形に堅く形成されている。その場合、その背部は溶解性接着剤で固定される。
この場合、U断面の側部に平行に弾性の担持部材が配されており、U断面の内側と担持部材の接着が確保されている。
【0007】
U字状金属棒を使用する、上に簡潔に記載された製本装置は、製本装置の強度に関してその役目を果たす。しかしながら、金属棒を使用する上製の場合には、本を開きにくいか、あるいは本から手が離れるとページが勝手にめくれてしまうという上記の問題が生じることを見過ごすべきではない。
【0008】
WO8203824Aの場合には、まとまった頁が確保されるU字状部がない。その代りに柔いバインディングに挟まれるケースが使われている。その点ではすでに議論となっている印刷物に対比して、安定したU字状部がないし、EP0077795B1での解決は全く特殊な用途にしか適合しない。
【0009】
従って本発明の目的は、いずれにしても書類の開閉が平易で、製造の際確固としたU字状部を用いることによって頁の位置づけ操作が確実になり、それに応じて迅速な、コストメリットの高い作業が可能になる製本装置を提供することにある。
【0010】
本発明によると、製本装置の課題が請求の範囲1の特徴部によって解決される。有利な実施形態は請求の範囲2から5に記載される。
【0011】
さらなる説明を本発明の開示に関して続ける。
【0012】
U字状部として設計された金属製の製本装置を使用することによって、製本を行うものとする。現行技術による上製は、U字状部を使用することにより、本発明による可動な製本装置となる。したがって、可撓性基部材が用いられ、U字状部の各フランクの領域に適用される。(所望であれば被覆されたU字状部を使用する)。ページをめくるごとに、基部材が常に2つの層に用いられる。U字状部のフランクの上端で、ページがめくられる領域に可動基部材の接続部、すなわち「ジョイント」が形成される。したがって、フランクの領域の2つの面が常に可動(鉛直にシフトすることが可能)であるが、他のすべての面は、接着することによってともにしっかり結合されている。用いられる設計バージョンに応じて、面は、2つの折丁(Lagen)または1つの折丁および断面によって互いに可動的に整合されている。
【0013】
特別な設計バージョンが、U字状部のフランクおよびソールに平行に整合されている付加的な可撓性基部材を用いる場合、可撓性基部材を折り返すことによって形成される2つの折丁が、ページがめくられる領域に「ジョイント」を形成するという上記の原理をさらに適用する。
【0014】
本を開くと、鉛直方向のシフトが行われるようにするために、さらにU字状部のソールに平行な可撓性基部材の相互接合部(Querverbindung)が存在する必要がある。この相互接合部は、U字状部のソール上にあるのみである。相互接合部はU字状部のソールとは接触していない。
【0015】
U字状部のソールの上層は、熱硬化性接着剤(以下に樹脂層として記載)であり、それを用いることによりページが固定される。フランク領域にシフトが起こり、相互接合部がU字状部のソール上にゆるやかに存在する結果、金属製のハードカバーU字状部と一緒に本を開いても、接合されたページとともに樹脂層が鉛直に移動する。したがって本を水平に開くことができ、本発明に関する一連の作業(Aufgabenstellung)による結果として、さらなる製本装置の要件が満たされる。
【0016】
ページを固定するために、熱硬化性接着剤の代わりに冷間接合法を用いることができることも指摘しておく。さらに、2つの接着基部(Klebetragern)の溶接法が考えられる。
【0017】
次に、本発明を設計例により説明する。
【0018】
参照符号は以下を意味する;
1 金属製、好ましくは鋼のU字状部
2 U字状部のフランク
3 U字状部のフランク内面
4 U字状部のフランク外面
5 U字状部のソール
6 可撓性基部材
7 可撓性基部材の折丁
8 可撓性基部材の折丁
9 可撓性基部材の横断インサート
10 ジョイント
11 スリット
12 接着接合部
13 樹脂層
14 U字状部の被覆剤
15 装幀材(Einbandmaterial)
16 装幀カバー(Einbanddeckel)
17 装幀材と装幀カバーとの間の接合
18 保護ストリップ−着脱可
19 綴じられたページ
20 装飾材
21 綴じ込みストリップ(Abheftstreifen)
22 両側接着基部
23 目打ち
【0019】
参照符号の使用では、繰り返しを回避するため、個々の図面においてすべての部品がすべて参照符号を付されているわけではない。
【0020】
1. 設計例−図1に示されている。
改良型製本装置は、U字状部1と、U字状部1のフランク2のところで2つの折丁7、8になって整合している可撓性基部材6とからなる。樹脂層13は、綴じられたページ19を保持し、それによって樹脂層13は、可撓性基部材6の横断インサート9と接合されている。可撓性基部材6の横断インサート9は、U字状部のソール5とは接触していない。フランク2のフランク内面3と折丁7との間にスリット11がある。フランク外面4は接着接合部12によって折丁8に固定されている。領域10、すなわち可撓性基部材6が折り返される領域が、「ジョイント」10として形成される。本が開かれると、樹脂層13は、綴じられたページ19の下側で、固定された相互接合部9と順応する。この動向は、「ジョイント」10および可動接合部、すなわちフランク内面3と可撓性基部材6の折丁7との間のスリット11によって可能となる。基部材6には織布を使用することが適している。
【0021】
両側接着基部は位置符号22を付され、着脱可能な保護ストリップは位置符号18を付されている。この設計バージョンは個別の構想に向けられており、種々の任意部材(Umschlagmaterial)がそこに挿入され得る。
【0022】
2. 設計例−図2に示されている。
特許請求項5を参照すると、基部材の層8がU字状部1のフランク内面3とともに固定されていることに留意されたい。層8は、やはりスリット11および「ジョイント」10により、垂直に移動することができる。
【0023】
3. 設計例−図3に示されている。
特許請求項8を参照すると、装幀材15は可撓性基部材6を取り囲んでおり、可撓性基部材6はフランク2を取り囲んでいることに留意されたい。フランク2の端にはジョイント17があり、このジョイント17は、装幀カバー16に結合されている。
【0024】
4. 設計例−図4に示されている。
第4の設計例は、第3の設計例の修正形態である。折丁7、8はフランク2を取り囲んでいないが、折丁7、8を有する基部材6は、フランク内面3に据え付けられている。
【0025】
5. 設計例−図5に示されている。
第5の設計例は、第3および第4の設計例の修正形態である。装幀材15は、U字状部1のソール5の領域でフランク2の一方からもう一方への材料接合をもたらす。
【0026】
6. 設計例−図6に示されている。
この例は、U字状部1の断面に見た非対称の製本装置である。U字状部1の左側は図2の構造に対応し、U字状部1の右側では、フランク2はシーティング15によって取り囲まれている。
【0027】
7. 設計例−図7に示されている。
製本装置の断面の非対称構造が図7にも示されている。U字状部1の左側は図2の構造に対応し、U字状部1の右側では、折丁7、8を有する基部材がU字状部1を囲んでいる。さらに、基部材6の折丁はシーティング15に平行して整合されている。
【0028】
8. 設計例−図8に示されている。
U字状部1の左側はやはり図7に対応している。U字状部の右側には、可撓性基部材の2つの折丁7、8が再び見いだされる。装幀材15はU字状部の右側フランクを完全に取り囲んでいる。可撓性基部材の層8と、装幀材15と、U字状部のフランク外面との間には固定接着接合部がある。
【0029】
9. 設計例−図9に示されている。
図9は図1のU字状部1の左側面である。図9の右側面は図6に示す。
【0030】
10. 設計例−図10に示されている。
U字状部1の外側のフランク2は、装飾材20を取り付けられている。折丁8を有する基部材6は、装幀材15と固着されており、これが装飾材20と固着している。装幀カバー16は装幀材15と接着するか溶接されている。
【0031】
11. 設計例−図11に示されている。
図10の修正形態として、装幀材15が折丁7と綴じられたページ19との間にある。
【0032】
12. 設計例−図12に示されている。
これは、断面に見た対照的な製本装置である。U字状部1の両方のフランク2は、その層構造が図7のU字状部の右側に対応する。しかしながら、図12では、図7による右側のU字状部とは違って、装幀材15は綴じられるページ19と直接接触状態にあるように整合されている。
【0033】
13. 設計例−図13に示されている。
これは、断面に見た対称的な製本装置である。図7による右側のU字状部1の修正形態として、装幀材15が軟質シーティングと付加的な可撓性基部材6との間に整合される。
【0034】
14. 設計例−図14に示されている。
この断面に見た対称的な製本装置は、ある程度まで図12と類似している。
【0035】
15. 設計例−図15に示されている。
U字状部は、装飾材によってフランク2において被覆されている。折丁8を有する基部材は装飾材で固着されており、基部材の折丁7上で折丁紙15が目打ち23で接合されている。折丁紙は、製本後、引きちぎることによって目打ちのところで取り去れる。
【0036】
16. 設計例−図16に示されている。
図16では、図10の改良型製本装置が示され、さらに軟質シーティングが左側のフランク2と折丁8との間に整合されている。綴じ込み目打ちを備える綴じ込みストリップ21がこの軟質シーティングに対して溶接される。軟質シーティングを折り返すことによって、装幀された印刷物を綴じ込むことが可能である。

Claims (5)

  1. 水平な底部(5)および該水平な底部に据え付けられた直立のフランク(2)を有する固定されたU字状部(1)の背表紙を使用し、前記U字状部(1)の上記フランク(2)の間には、装幀されたページ(19)が配置されており、該ページは、前記U字状部(1)の前記底部(5)と平行に配置されている樹脂層(13)に固定されており、さらに前記U字状部の底部(5)と前記樹脂層(13)と上記U字状部(1)の上記フランク(2)の内側との間に可撓性基部材(6)を備えた製本装置であって、前記U字状部の前記底部(5)と前記樹脂層(13)との間に平行して配置されている前記可撓性部材(6)は、前記U字状部(1)の前記底部に固定されずに載置されており、一方前記可撓性基部材(6)の横断インサート(9)は、前記樹脂層(13)と固定して貼り付けられており、また前記可撓性基部材(6)の折丁(7、8)は、それぞれ前記U字状部の2つのフランク(2)に2つ折りにして配置されており、前記2つの折丁(7、8)のそれぞれ一方は、前記U字状部(1)の前記フランク(2)のそれぞれ一つずつに貼り付けられており、もう一方のそれぞれの折丁は、可動的に前記U字状部(1)の前記フランク(2)に取り付けられ、前記装幀されたページ(19)とは固定して配置され、本のページをめくる際には、前記樹脂層(13)に固定されたページ(19)は前記U字状部(1)の前記フランク(2)に配置された前記可撓性基部材(6)と共にに水平に動き、またさらに2つ折りの可撓性基部材(6)は、前記U字状部(1)の前記フランク(2)の上端にある前記折丁(7、8)の折り返し領域において折り目(10)をそれぞれ形成することを特徴とする製本装置
  2. 前記2つの折丁(7、8)は、前記可撓性基部材(6)を前記U字状部(1)に配置していることを特徴とし、また前記折丁(8)のそれぞれの外側面は前記U字状部(1)の前記フランクの内側面(3)と固定されていることを特徴とする請求項1に記載の製本装置
  3. 前記可撓性基部材(6)の前記2つの折丁(7、8)の内側面の間にはそれぞれフランク(2)が配置されており、前記U字状部(1)の前記フランクの外側面(4)は、前記外側の折丁(8)の内側面に固定されていることを特徴とする請求項1に記載の製本装置
  4. 前記U字状部(1)の前記フランク(2)は、該フランク(2)に平行に配置された前記可撓性基部材の前記折丁を含め、装幀材(15)によって両面を覆われており、前記装幀材(15)は、前記U字状部(1)の前記フランクの端部で、折り目(17)を形成する際に、装幀カバー(16)に移動することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の製本装置
  5. 前記U字状部(1)の前記平行なフランク(2)の少なくとも1つの面で、前記可撓性基部材(6)の第1の折丁(7)は可動的に取り付けられており、この第1の折丁(7)は、前記フランク(2)の上端部に達しており、第2の折丁(8)は前記フランク(2)の他の面と固定してあり、前記可撓性基部材は前記フランク(2)の上部領域の折り返しにより2つ折りになっていることを特徴とする請求項1又は2に記載の製本装置
JP2000602475A 1999-03-03 2000-02-29 改良型製本装置 Expired - Lifetime JP4495350B2 (ja)

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