JP4494883B2 - ロータの製造方法及びその装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ロータコアの孔部に磁石を装着して構成される磁石埋込型のロータの製造方法及びその装置に関するものである。
回転電機のロータコアに磁石を固定するためには、磁石を該ロータコアに形成された孔部に圧入する方法や、前記孔部に磁石を挿入した後、樹脂材を注入する方法が採用されている。前者の磁石を孔部に圧入する方法では、回転電機の駆動時にロータコアに高トルクが負荷されるために、磁石が変形するおそれがある。また、後者の樹脂材を注入する方法では、孔部が予め磁石の外形よりも大きく形成されているために、磁石と孔部を画成する薄板鋼板からなるロータコアの間に隙間が生じ、結局孔部内部で磁石が変位し、磁石の位置にバラツキが生じる。さらに、磁石と孔部の間に隙間が生じるために、回転電機の駆動時や停止時に磁石が孔部内で移動し、衝突音が発生するという問題がある。この問題に対しては、ロータコアを内挿することができる円筒状の治具を用いて磁石の位置決めを行い、次いで、磁石とロータコアの薄板鋼板で画成される孔部の隙間に熱硬化性樹脂を注入し、磁石を固定する方法が提案されている(特許文献1)。
特開2002−272033号公報
上述のように円筒状の治具を用いて磁石の位置決めをする方法では、治具の円筒面に磁石を吸着するための吸着用磁石を設ける。この方法によれば前記治具を用いてロータコアの孔部内で磁石の位置決めをし、次いで、熱硬化性樹脂を注入して孔部内の磁石を固定する。この場合、熱硬化性樹脂の固化に際し、ロータコアに治具を取り付けた状態で加熱炉に投入しなけらばならない。結局、治具とロータコアを一体化して、収容加熱する大型の加熱炉が必要となり、そのためにスペースの拡大と製品コストの上昇を招く懸念がある。
したがって、本発明は、専用の治具を用いることなく、ロータコアに形成されている孔部内で磁石を確実に位置決めでき、また、孔部内の磁石を固定するために注入した熱硬化性樹脂を固化するために治具とともにロータコアを受容する大型の加熱炉を必要とすることなく、省スペース化が図られるとともに、製品コストの低減可能なロータの製造方法及びその装置を提供することを目的とする。
本発明の前記目的は、ロータコアを有するロータの製造方法において、未着磁部材の一面側を着磁して磁石にする第1着磁工程と、前記ロータコアに形成された磁石挿入用孔部に前記磁石を挿入し、前記磁石挿入用孔部の内周面又は外周面に、前記磁石の一面側を吸着させる工程と、前記磁石挿入用孔部に熱硬化性樹脂を注入し、前記熱硬化性樹脂を熱硬化させる工程と、前記磁石の一面側と対向する他面側の極性が異なるように着磁させる第2着磁工程とを備え、前記第1着磁工程は、前記未着磁部材の一面側のうち、前記ロータコアの周方向の中央部を前記第2着磁工程で着磁される極性と同一極性で着磁し、前記中央部に隣接する前記ロータコアの周方向の端部を、前記中央部に着磁された極性と異なる極性で着磁することを特徴とするロータの製造方法によって達成される。
本発明によれば、ロータコアに形成された磁石挿入用孔部に一面側を着磁された磁石を挿入することにより、磁石の位置決め保持用の専用治具を用いずに、磁石挿入用孔部で磁石を確実に位置決めすることができる。
た、前記第1着磁工程では、前記中央部の磁力が前記端部の磁力より大きく、前記第2着磁工程を行った場合に消磁できる程度に前記端部を着磁する。
上記の方法によれば、未着磁部材の一面側の幅方向の中央部を第2着磁工程で着磁される極性と同一極性で着磁し、中央部に隣接する端部は、中央部に着磁された極性と異なる極性で着磁し、さらに中央部の磁力が端部の磁力より大きく、かつ、第2着磁工程を行った場合に消磁できる程度に、第1着磁工程によって端部を着磁することにより、容易に磁石の一面側と対向する他面側の極性が異なるように着磁させることができる。
前記第1着磁工程では、着磁用磁石と前記未着磁部材を相対移動させることにより該未着磁部材を着磁する。
上記の方法によれば、着磁用磁石と未着磁部材を相対移動させるので簡単な構成で短時間に着磁効果が得られる。
本発明の前記目的は、また、ロータコアに周方向に間隔を置いて形成された複数の磁石挿入用孔部の各々に磁石を挿入し、前記磁石挿入用孔部と前記磁石との隙間に熱硬化樹脂を注入し熱硬化させることにより前記磁石を前記ロータコアに装着するロータの製造装置において、底板と、前記底板から立ち上がる側壁と、前記側壁に沿って周方向に間隔をおいて設けられ、前記磁石挿入用孔部へ前記磁石を挿入するための複数のガイド溝と、前記ガイド溝に挿入された未着磁部材弾発的に保持するための保持部材と、前記複数のガイド溝の各々に対向して設けられ、前記未着磁部材を着磁して前記磁石にするための複数の着磁用磁石と、を有する磁石ガイドと、前記複数のガイド溝に対応して周方向に間隔を置いて配設された押圧部を有し、前記押圧部により前記ガイド溝に挿入された前記未着磁部材を前記磁石挿入用孔部へ押し込むプッシャとを備え、前記プッシャにより前記保持部材によって保持された前記未着磁部材を、前記ガイド溝から前記磁石挿入用孔部へ相対移動させながら、前記未着磁部材を着磁させることを特徴とするロータの製造装置によって達成される。
本発明によれば、着磁用磁石を有する磁石ガイドを用いて、磁石をロータコアに形成された磁石挿入用孔部に挿入することにより、磁石挿入用孔部で磁石を確実に位置決めすることができる。しかも、このようにロータコアに形成されている磁石挿入用孔部内で磁石を確実に位置決めできるため、複数の未着磁部材を一挙に着磁可能であり、孔部内の磁石を固定するために注入した熱硬化性樹脂を熱硬化するために大型の加熱炉を不要とすることができる。
本発明に係るロータの製造方法についてそれを実施する装置との関係で好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。
図1は、本発明に係るロータの製造方法によって製造したロータAの斜視図である。図1に示される円筒状のロータAは、円形状のロータ本体2と前記ロータ本体2に装着されるロータコア4とを含む。ロータ本体2はその中心部分に膨出形成されたボス部6と、このボス部6に同心的に形成された外周壁7とを有し、前記ボス部6と外周壁7は平坦な円形壁8によって一体的に直結形成されている。前記円形壁8には等角度で複数の冷却孔9が設けられている。なお、図中、参照符号10は、前記外周壁7に設けられたキー溝を示し、参照符号11は、後述する軸39を挿入するための孔部を示す。
前記ロータコア4は、図1から容易に諒解されるように、軸方向に積層された薄板鋼板12で形成され、その周囲には等間隔で複数の磁石挿入用孔部16a〜16pが形成されている。磁石挿入用孔部16a〜16pには、それぞれ扁平状の磁石14が挿入される。この場合、磁石挿入用孔部16a〜16pの数は、特に限定されないが、図1においては、ロータコア4に16個形成されている。そこで、図2に示されるように、磁石14は、磁石挿入用孔部16a〜16pの外周面に当接し、磁石14と磁石挿入用孔部16a〜16pの間に形成されたクリアランス18に、磁石14を位置決めするための熱硬化性樹脂が注入される(図2参照)。前記のように、磁石14は、磁石挿入用孔部16a〜16pの外周面に限らず、その内周面に当接するように挿入されてもよいことは勿論である。さらに、磁石挿入用孔部16a〜16pの底部には、磁石14を挿入した際に該磁石14の落下を防止するための抜け止めを設けてもよい。
図3に板状の磁石14が未だ着磁されていない未着磁部材14Aを着磁するための着磁治具20を示す。着磁治具20は、断面コ字状の矩形体21を有し、その両側から立ち上がる側壁23a、23bの上端部には、ガイド22a、22bがそれぞれ形成されている。矩形体21の底部には、台座部27がボルト25a、25bによって固着され、この台座部27に永久磁石24が長手方向に沿って固定されている。ガイド22a、22bには、未着磁部材14Aが変位自在に載置される。
そこで、未着磁部材14Aに永久磁石24を用いて着磁する作用について説明する。先ず、図4に示すように、未着磁部材14Aがガイド22a、22bに沿って永久磁石24の近傍を通過、すなわち永久磁石24と未着磁部材14Aを相対移動させる際には、未着磁部材14Aと永久磁石24の間のクリアランス26の幅dが0.1〜0.5mmになるように設定される。そこで、着磁治具20のガイド22a、22bに未着磁部材14Aを橋架し、図3の矢印X方向に移動させる。図5Aに示すように、永久磁石24の上方に未着磁部材14Aが到着すると、永久磁石24の上面はN極に着磁されているため、未着磁部材14Aの中央部は破線で示すようにS極として、下面側(一面側)が広範囲に上面側(他面側)が狭範囲に着磁されるに至る(図5A、図6参照)。なお、図5Aから了解されるように未着磁部材14Aの下面両端部は幅狭にN極として着磁されている。前記の着磁を、ここでは、第1着磁工程と称する。
このように永久磁石24によって未着磁部材14Aを着磁すると、該未着磁部材14Aは磁石14になる。ここで、本実施の形態では、磁石14の一面側34の永久磁石24により、S極である磁化中心部28と、N極である磁化端部30の磁力の比はおよそ4:1であり、磁石14のS極である磁化中心部28とN極である磁化端部30の比はおよそ2:1となる。磁石14の磁力が前記のような磁力の比で着磁されることにより、後述する磁石14の一面側34と他面側36の極性が異なるように着磁させる第2着磁工程を行った場合に、一面側34の全面が磁化中心部28と同極性に、他面側36の全体が磁化端部30と異極性、つまりN極に着磁することが可能となる。
なお、未着磁部材14Aと面する永久磁石24の上面側の極性をS極として、未着磁部材14Aを永久磁石24によって着磁すると、一面側34の磁化中心部28はN極、磁化端部30はS極、他面側36の磁化中心部32はN極に着磁されることは当業者であれば、当然に諒解されよう。
次に、ロータAの製造方法について具体的に説明する。
先ず、薄板鋼板12を軸方向に積層して形成されたロータコア4を有する円筒状のロータAを用意する。ロータコア4には、図1に示す磁石14を挿入するための磁石挿入用孔部16a〜16pが予め形成されているものとする。
次いで、前記図3〜図5に示す工程によって着磁された磁石14を磁石挿入用孔部16a〜16pに挿入する。磁石14の一面側34及び他面側36は前記の割合で着磁されているために、該磁石14は、磁石挿入用孔部16a〜16pの外周面に接するに至る。なお、磁石14の磁化中心部28が磁石挿入用孔部16a〜16pの内周面に面しているときは、磁石14は内周面に吸着し、磁石14の磁化中心部28が磁石挿入用孔部16a〜16pの外周面に面しているときは、磁石14は外周面に吸着する。磁石14を磁石挿入用孔部16a〜16pに挿入する場合は、一般には、磁石14と隣接する他の磁石14の磁化中心部28の極性が異なるように挿入される。すなわち、磁石挿入用孔部16aに磁石14の一面側34がロータAの外側に面するように配置されると、隣接する磁石挿入用孔部16bには磁石14の他面側36がロータAの外側に面するように配置され、以下同様とする。
次いで、クリアランス18に熱硬化性樹脂を注入し、この熱硬化性樹脂を加熱して熱硬化させる。熱硬化性樹脂を熱硬化することにより、磁石挿入用孔部16a〜16p内で磁石14を磁石挿入用孔部16a〜16pの外周面に吸着させた状態で位置決めすることができる。なお、熱硬化性樹脂を熱硬化する方法は、特に限定されないが、簡便な方法として、磁石14を磁石挿入用孔部16a〜16pに挿入し、さらに熱硬化性樹脂を注入したロータAを加熱炉に入れて熱硬化させる方法を用いることができる。
さらに、磁石14の一面側34の全面を磁化中心部28と同極性になるように着磁し、磁石14の他面側36の全面を磁化端部30と異極性に着磁させる工程を行う。この着磁工程としては、例えば、特開平9−163692号公報で示されている公知の着磁装置を用いて磁石14を着磁させることができる。図7は、この着磁工程のための着磁装置80の概略平面図である。図7に示すように、着磁装置80は円筒形状であって、側面部には溝82によって周方向に分割された複数の磁極鉄心84が配設され、各磁極鉄心84にはコイル86が巻かれている。コイル86には、電流供給装置88が接続されている。前記の着磁をここでは、第2着磁工程と称する。
着磁装置80による磁石14の着磁は、磁石14と磁極鉄心84の位置合わせを行いながら、着磁装置80の中心部分にロータAを挿入し、電流供給装置88からコイル86に電流を供給することにより、磁石14が着磁される。磁石14ではコイル86から発生する磁力線が入り込む面はN極に着磁され、コイル86から発生する磁力線が出て行く面はS極に着磁される。
以上説明した製造方法によって、ロータAを製造することができる。
本実施の形態に係るロータAによれば、着磁治具20を用いて未着磁部材14Aを磁着して、ロータコア4に形成された磁石挿入用孔部16a〜16pに挿入することにより、磁石挿入用孔部16a〜16p内で磁石14を確実に位置決めすることができる。また、着磁治具20を用いて未着磁部材14Aを磁着するために、前記未着磁部材14Aを磁石挿入用孔部16a〜16pに保持するために用いられる保持用の治具が不要となり、ロータAを加熱炉に入れて熱硬化させる際に用いる炉の大きさを小さくすることができる。
次に、本発明の他の実施形態として、ロータAを自動的に製造するためのロータ製造装置40について図8〜図12を参照して説明する。ロータ製造装置40は、この場合、プッシャ42と磁石ガイド60を含む。
プッシャ42は、磁石ガイド60にセットされた磁石14を磁石挿入用孔部16a〜16pへ自動的に挿入するために用いられる。プッシャ42は、円盤状の支持板44と、この支持板44の中央部にボルト45を介して装着される軸48及び前記支持板44の外周部位に固着された押圧部50を備える。押圧部50は、支持板44の円周部にあって、磁石ガイド60に設けられたガイド溝66に対応して環状に配置され、磁石挿入用孔部16a〜16pへ挿入される磁石14の数と同数設けられている。この場合、支持板44には、中央に軸48を挿入するための孔46が形成されている。前記軸48は、後述する磁石ガイド60のガイド軸65と接続するための軸であって、前記ガイド軸65の先端65aを挿入するための中心孔52が設けられている。押圧部50は、前記磁石ガイド60に設けられたガイド溝66に挿入されている磁石14を押圧し、磁石挿入用孔部16a〜16pへ挿入するためのものである。ここで、図11はガイド溝66に磁石14が挿入された図であるが、この図11においては、ロータAに挿入される磁石14は16個であるので、プッシャ42の押圧部50の数は16個となる。
円筒状の磁石ガイド60は、底板61と、この底板61の周囲から上方へと立ち上がる側壁62と、中心部に立設されたガイド軸65と、前記側壁62の外部に設けられた16個の着磁治具20Aとを備え、前記側壁62の周囲には図10に示すように前記16個の着磁治具20Aに対応して16個のガイド溝66が設けられる。前記底板61の下部にはロータAのボス部6と嵌合するための軸合わせ部63がねじ64によってねじ止めされている。また、底板61にねじ76によってねじ止めされた位置合わせキー77がキー溝10に嵌合され、位置決めされる。前記ガイド軸65の上端には有底円筒状のばね受け部70が形成され、前記ばね受け部70と底板61の間にはばね72が介装されている。ばね72は、プッシャ42によって磁石14を押圧し、磁石14を磁石挿入用孔部16a〜16pに挿入した後に、プッシャ42を磁石14の挿入前の位置に戻すために設けられている。
ガイド溝66は、磁石ガイド60の側壁62に沿って環状に配置され、側壁62の上方向に開口し、磁石14と略同一な形状であり、軸方向に延在する。ガイド溝66の内周面には、該ガイド溝66に挿入された未着磁部材14Aを一旦保持し、プッシャ42の押圧部50によって押圧された場合に未着磁部材14Aを開放するボールプランジャ68(保持部材)が設けられている。磁石ガイド60の側壁62には、ガイド溝66の外周面に対応する位置に、着磁治具20Aがねじ74によってねじ止めされている。着磁治具20Aは、着磁治具20と同様に未着磁部材14Aを着磁するために用いられる。
図10は、磁石ガイド60の側壁62にネジ止めする前の状態の着磁治具20Aを示す斜視図である。図10から諒解されるように着磁治具20Aは、着磁治具20と同様な構造である。着磁治具20Aは、断面コ字状の矩形体21Aを有し、磁石ガイド60の側壁62に当接される面の端部には、ガイド22c、22dがそれぞれ形成され、ガイド22c、22dの間には、永久磁石24Aが固定されている。
次に、前記ロータ製造装置40を用いてロータAを製造する方法について説明する。
先ず、ロータAの孔部11にベース板38の中央部に設けられている軸39を挿入し、その後、磁石挿入用孔部16a〜16pとガイド溝66の位置を合わせ、位置合わせキー77をキー溝10に嵌合させ、ねじ76を緊締する。次いで、磁石ガイド60の各ガイド溝66に未着磁部材14Aを挿入する。ガイド溝66に挿入された未着磁部材14Aは、ボールプランジャ68によって、弾発的にガイド溝66内で保持されている。次いで、ガイド軸65を軸48の中心孔52に挿入し、さらに、ガイド溝66に挿入された未着磁部材14Aを押圧できる位置に押圧部50の位置合わせをする。次に、プッシャ42をガイド軸65に沿って降下させ、押圧部50を未着磁部材14Aに当接させる。さらに、プッシャ42をガイド軸65に沿って未着磁部材14Aが磁石挿入用孔部16a〜16pの位置に至るまで降下させる。この結果、ボールプランジャ68に設けられているボールが弾性的に縮退し、磁石14はガイド溝66に沿って降下する(図12参照)。
ガイド溝66に沿って降下する未着磁部材14Aは、永久磁石24Aの近傍を通過、すなわち永久磁石24Aと未着磁部材14Aを相対移動させることによって、図5A〜図5Cに示すように着磁される。永久磁石24Aによって着磁された磁石14は、磁石挿入用孔部16a〜16pに降下し、磁石挿入用孔部16a〜16pの外周面に吸着する。
磁石14が磁石挿入用孔部16a〜16pの外周面へ吸着した後、磁石ガイド60をロータAから取り外し、クリアランス18に熱硬化性樹脂を注入し、この熱硬化性樹脂を加熱して熱硬化させる。前記のように熱硬化性樹脂を熱硬化することにより、磁石14を磁石挿入用孔部16a〜16pの外周面に吸着させた状態で位置決めすることができる。
さらに、図7に示す着磁装置80を用いて磁石14に対して第2着磁工程を行う。着磁装置80による磁石14の着磁は、磁石14と磁極鉄心84の位置合わせを行いながら、着磁装置80の中心部分にロータAを挿入し、電流供給装置88からコイル86に電流を供給することにより、磁石14が着磁される。この第2着磁工程によって、一面側34の全面が磁化中心部28と同極性になるように着磁され、磁石14の他面側36の全面が磁化端部30と異極性に着磁される。
本実施の形態にかかるロータ製造装置40を用いてロータAを製造することにより、磁石挿入用孔部16a〜16p内で磁石14を確実に位置決めすることができる。また、複数の磁石挿入用孔部16a〜16pに磁石14を簡便に挿入することができることから作業効率を向上させることができる。
なお、本発明は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
ロータの斜視図である。 磁石が挿入された磁石穴の部分拡大断面図である。 着磁治具に磁石をセットした状態を示す図である。 図3の着磁治具の断面図である。 図5Aは、着磁された磁石の一面の状態を示す図であり、図5Bは、磁石の一面側の着磁状態を示す図であり、図5Cは、磁石の他面側の着磁状態を示す図である。 図5によって着磁された磁石の磁力線の状態を示す図である。 着磁装置の概略平面説明図である。 ロータの製造装置の分解斜視図である。 ロータが装着されたロータの製造装置の断面図である。 ロータの製造装置に設けられている着磁治具の斜視図である。 図9のXI−XI線に沿った断面図である。 プッシャによって磁石を押圧し、磁石が磁石穴に挿入された状態を示すロータ製造装置の断面図である。
符号の説明
A…ロータ 2…ロータ本体
4…ロータコア 6…ボス部
7…外周壁 8…円形壁
9…冷却孔 10…キー溝
11…孔部 12…薄板鋼板
14…磁石 14A…未着磁部材
16a〜16p…磁石挿入用孔部 18、26…クリアランス
20、20A…着磁治具 21、21A…矩形体
22a、22b、22c、22d…ガイド 23a、23b、62…側壁
24、24A…永久磁石 25a、25b、45…ボルト
27…台座部 28、32…磁化中心部
30…磁化端部 34…一面側
36…他面側 39、48…軸
40…ロータ製造装置 42…プッシャ
44…支持板 46…孔
50…押圧部 52…中心孔
60…磁石ガイド 61…底板
63…軸合わせ部 64、74、76…ねじ
65…ガイド軸 65a…先端
66…ガイド溝 68…ボールプランジャ
70…ばね受け部 72…ばね
77…位置合わせキー

Claims (4)

  1. ロータコアを有するロータの製造方法において、
    未着磁部材の一面側を着磁して磁石にする第1着磁工程と、
    前記ロータコアに形成された磁石挿入用孔部に前記磁石を挿入し、前記磁石挿入用孔部の内周面又は外周面に、前記磁石の一面側を吸着させる工程と、
    前記磁石挿入用孔部に熱硬化性樹脂を注入し、前記熱硬化性樹脂を熱硬化させる工程と、
    前記磁石の一面側と対向する他面側の極性が異なるように着磁させる第2着磁工程とを備え
    前記第1着磁工程は、前記未着磁部材の一面側のうち、前記ロータコアの周方向の中央部を前記第2着磁工程で着磁される極性と同一極性で着磁し、前記中央部に隣接する前記ロータコアの周方向の端部を、前記中央部に着磁された極性と異なる極性で着磁することを特徴とするロータの製造方法。
  2. 請求項記載のロータの製造方法において、
    前記第1着磁工程は、前記中央部の磁力が前記端部の磁力より大きく、前記第2着磁工程を行った場合に消磁できる程度に前記端部を着磁することを特徴とするロータの製造方法。
  3. 請求項記載のロータの製造方法において、
    前記第1着磁工程は、着磁用磁石と前記未着磁部材を相対移動させることにより該未着磁部材を着磁することを特徴とするロータの製造方法。
  4. ロータコアに周方向に間隔を置いて形成された複数の磁石挿入用孔部の各々に磁石を挿入し、前記磁石挿入用孔部と前記磁石との隙間に熱硬化樹脂を注入し熱硬化させることにより前記磁石を前記ロータコアに装着するロータの製造装置において、
    底板と、
    前記底板から立ち上がる側壁と、
    前記側壁に沿って周方向に間隔をおいて設けられ、前記磁石挿入用孔部へ前記磁石を挿入するための複数のガイド溝と、
    前記ガイド溝に挿入された未着磁部材弾発的に保持するための保持部材と、
    前記複数のガイド溝の各々に対向して設けられ、前記未着磁部材を着磁して前記磁石にするための複数の着磁用磁石と、
    を有する磁石ガイドと、
    前記複数のガイド溝に対応して周方向に間隔を置いて配設された押圧部を有し、前記押圧部により前記ガイド溝に挿入された前記未着磁部材を前記磁石挿入用孔部へ押し込むプッシャとを備え、
    前記プッシャにより前記保持部材によって保持された前記未着磁部材を、前記ガイド溝から前記磁石挿入用孔部へ相対移動させながら、前記未着磁部材を着磁させる
    ことを特徴とするロータの製造装置。
JP2004192642A 2004-06-30 2004-06-30 ロータの製造方法及びその装置 Expired - Fee Related JP4494883B2 (ja)

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