JP4493855B2 - ポンプおよび噴射器のための制御バルブ組立体 - Google Patents

ポンプおよび噴射器のための制御バルブ組立体 Download PDF

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Description

【0001】
(技術分野)
本発明は燃料噴射システムのポンプまたは噴射器に使用する制御バルブに関する。
【0002】
(背景技術)
エンジンの排出物規制はますます制限されてきている。排出物の基準に合致させる1つの方法は、燃焼室内に噴射する燃料の量およびタイミングをエンジン・サイクルに合致するように噴射率を設定(rate shape)することである。有効な噴射率設定(rate shaping)は、エンジン排気中の微粒子および窒素酸化物のレベルを低下させる。さらに、燃焼過程の早期に燃料をゆっくりと噴射する有効な噴射率設定は、エンジン騒音を小さくする。
【0003】
既存の噴射率設定技術は、噴射ノズル組立体にさまざまな改良を加えることで噴射率の制御を試みている。ノズル組立体の噴射率設定技術は、最適な燃料経済性および微粒子の状態よりも劣る状態をもたらす悪い噴射パターンのような望ましくない影響を生じる。これらの既存の噴射率設定技術は幾つの応用例で使用されているが、既存の改良された噴射ノズル組立体よりも正確な噴射率設定を可能にする噴射率設定技術が必要である。
【0004】
(発明の開示)
それ故に本発明の目的は、噴射率を設定できる制御バルブを有するポンプおよび噴射器を提供することである。
【0005】
上述の目的を達成するために、燃料噴射システムのポンプが提供される。このポンプは、ポンピング・チャンバ、ポンピング・チャンバへ燃料を供給する燃料入口、出口ポート、およびポンピング・チャンバと出口ポートとの間のバルブ・チャンバを有するポンプ本体を含む。バルブ・チャンバはバルブ座を形成すると共に、中心軸線を有する軸線方向のガイド部分を有する。ポンピング・チャンバ内にプランジャーが配置される。バルブ・チャンバ内に配置されたバルブ本体が燃料を制御する。バルブ本体は、座面を形成するバルブ・ステムを有する。さらにバルブ本体は、バルブ・チャンバのガイド部分に受け入れられるバルブ・ガイドを有する。バルブ本体は、閉位置と開位置との間のストローク範囲に亘りガイド部分に対して軸線方向に移動可能である。閉位置では、バルブ本体の座面はバルブ・チャンバのバルブ座と係合する。開位置では、バルブ本体の座面はバルブ座から間隔を隔てられて圧力解放を行う。バルブ・ステムは座面の近くに段部を有する。バルブ本体が開位置と閉位置との中間位置にあるときに、限られた圧力解放を行うように段部は座面から離れる方向へ限られた距離を延在する。
【0006】
ポンプはさらにバルブばね構造、アーマチュアおよびステータを含む。バルブばね構造はバルブ本体を開位置へ向けて押圧する。ステータはバルブばねの押圧力に抗してバルブ本体を閉位置へ向けて押圧するために作用するアクチュエータを含む。
【0007】
好ましい実施例では、バルブ本体は一般に円形横断面を有し、段部直径はバルブ・ガイド直径よりも小さい。段部は所望の中間的圧力に基づいて寸法決めされる横断面を有することが好ましい。さらに、段部は噴射作動の終了時における所望の流体圧性能に基づいて寸法決めされる軸線方向の長さを有することが好ましい。好ましい実施例では、段部は主として噴射作動の開始時における噴射率の設定のために形状を定められる。段部は、所望の噴射率設定圧力に基づいて寸法決めされる横断面を有することが好ましい。
【0008】
好ましい実施例では、ストローク範囲は少なくとも約0.1ミリメートルである。さらに、閉位置と中間位置との間隔距離は、ほとんどの場合に約0.03ミリメートルであることが好ましい。さらに、段部は、閉位置と中間位置との間隔距離の約2倍の軸線方向長さを有することが好ましい。段部の軸線方向長さは、約0.05ミリメートルであることが好ましい。さらに、バルブ本体は、一般に円形横断面を有し、バルブ・ガイドが約7.00ミリメートルのガイド直径を有し、段部が約6.99ミリメートルの段部直径を有することが好ましい。
【0009】
好ましい構造では、バルブばね構造は実質的に全ストローク範囲に亘ってバルブ本体を開位置へ向けて押圧する第1のばねと、中間位置と開位置との間のストローク範囲の限られた部分に亘ってバルブ本体を閉位置へ向けて押圧する第2のばねとを含む。
【0010】
さらに、本発明の実施において、燃料噴射器が提供される。この燃料噴射器は、内部にプランジャーの配置されたポンピング・チャンバと、内部にバルブ本体が配置されたバルブ・チャンバとを有する噴射器本体を含む。バルブ本体は座面の近くに段部を有するバルブ・ステムを含む。段部は、バルブ本体が開位置と閉位置との中間位置にあるときに、限られた圧力解放を行うように座面から離れる方向へ限られた距離を延在する。
【0011】
さらに、本発明の実施において、燃料噴射システムに使用される制御バルブが提供される。制御バルブは、バルブ・チャンバを形成するハウジングを含む。バルブ・チャンバはバルブ座を形成すると共に、中心軸線を有する軸線方向のガイド部分をさらに形成する。制御バルブは、バルブ・チャンバ内に配置されたバルブ本体をさらに含む。バルブ本体は、座面の近くに段部を有するバルブ・ステムを含む。段部は、バルブ本体が開位置と閉位置との中間位置にあるときに、限られた圧力解放を行うように座面から離れる方向へ限られた距離を延在する。
【0012】
さらに、本発明の実施において、エンジンが提供される。このエンジンは、少なくとも1つのシリンダを有するエンジン・ブロックと、少なくとも1つのシリンダに燃料を給送するために配置された少なくとも1つの燃料噴射器と、制御バルブとを含む。燃料噴射器は燃料供給源と連通されている。制御バルブは少なくとも1つのシリンダと燃料供給源との間に配置される。制御バルブは、座面の近くに段部を有するバルブ・ステムを含む。段部は、バルブ本体が開位置と閉位置との中間位置にあるときに、限られた圧力解放を行うように座面から離れる方向へ限られた距離を延在する。
【0013】
本発明の実施例に関連する利点は多数ある。例えば、ポンプまたは噴射器のための本発明により形成された制御バルブは、ユニット化された噴射器のポンプ出口または噴射ノズル組立体に与えられる圧力を制御することで効果的な噴射率設定を可能にする。制御バルブにおける噴射率設定は、改良した噴射ノズル組立体による噴射率設定を行う既存の或る種の噴射率設定技術よりも正確な噴射率設定を可能にする利点がある。噴射率設定のために、ノズルにおけるスロットル制御に代えて噴射圧力制御を使用できる。さらに段部は、制限され制御された圧力解放の達成を容易にする。すなわち段部は、噴射率設定位置となる中間位置に対して僅かな量の公差を与える。さらに、多数のばねおよび電流制御が組み合わされると、段付き制御バルブは制御バルブにおけるスロットル制御能力を著しく改善する。
【0014】
スロットル段部の横断面および軸線方向の長さは、噴射作動のさまざまな時点での流体運動が望まれる状態であるようにするために変化され得ることを認識しなければならない。勿論、本発明の制御バルブは噴射開始時の噴射率設定に特に有用であるが、他の使用も考えられる。
【0015】
本発明の上述の目的および他の目的、特徴および利点は、本発明を実施するための最良な態様に関する以下の詳細な説明を添付図面に関連させることにより、当業者には容易に認識されるであろう。
【0016】
(発明を実施する最良の態様)
図1を参照すれば、本発明により形成されたエンジンが全体を符号1で示されている。エンジン・ブロック2は複数のシリンダを有する。燃料噴射器4は燃料をシリンダに給送するために配置されている。燃料噴射器4は内部にポンプ装置を組み入れたユニット化された噴射器とされるか、または1以上の高圧ポンプ6と連通される。図示したように、各噴射器4は高圧ポンプ6と連通されており、従って本発明のスロットル制御バルブは各ポンプ6内に配置される。1以上の燃料供給源9と連通した1以上の低圧ポンプ8によって燃料がエンジン・ブロック2へ供給される。
【0017】
図2および図3を参照し、まず図2を参照すれば、本発明により形成されたポンプ10が示されている。ポンプ10はポンプ本体12を有し、ポンプ本体12はポンプ本体端部14を有する。ポンピング・チャンバ16はポンプ本体12によって形成される。燃料入口18が燃料をポンピング・チャンバ16へ供給する(通路161、ストップ・キャビティ158、通過式制御バルブ座47、制御バルブ環22、および通路28を経由する)。ポンプ本体12はさらに出口ポート20、およびポンピング・チャンバ16と出口ポート20との間の制御バルブ・チャンバ22を有する。ポンプ10を受け入れるエンジン・ブロックに対して燃料入口18をシールするために、O−リング24が備えられている。通路26,28は出口ポート20、制御バルブ・チャンバ22およびポンピング・チャンバ16を接続している。
【0018】
往復プランジャー30がポンピング・チャンバ16内に配置されている。プランジャー30は、符号プランジャー30で示す伸長位置と圧縮位置(特に示されてはいない)との間のストローク範囲を往復可能である。プランジャーばね40はプランジャー30を伸長位置へ向けて弾性的に押圧する。
【0019】
ステータ組立体42はソレノイド44のような電磁アクチュエータを含み、その電磁アクチュエータ44に電力を与える電源に接続するためのターミナルを有する。電磁作動される制御バルブ46は燃料制御のために制御バルブ・チャンバ22内に配置される。制御バルブ46はバルブ本体48を含む。バルブ本体48は、さらに説明する開位置と閉位置との間のストローク範囲に亘って移動可能である。閉位置はバルブ座47へ向けてバルブが引き寄せられ状態のバルブ本体48の作動位置であり、開位置はバルブ本体48の消勢位置である。
【0020】
アーマチュア52は、ねじ54のような固定具でバルブ本体48に固定されている。バルブ・ストップ60は制御バルブ・チャンバ22の近くでポンプ本体12内に配置されている。さらに説明するように、制御バルブばね構造がバルブ本体48を開位置である消勢位置へ向けて弾性的に押圧する。ステータ・スペーサ80はアーマチュア52を受け入れる中央開口を有し、ポンプ本体12とステータ組立体42との間に配置されている。ステータ・スペーサ80はリテーナ76を受け止めるノッチ81を有する。ステータ組立体42およびポンプ本体12に対してO−リングがステータ・スペーサ80をシールする。電磁アクチュエータ44はアーマチュア52の近くに位置し、ステータに電流が供給されてアーマチュアをステータへ向けて引き寄せる磁界が発生されたときに作動して制御バルブばね構造の押圧力に抗してバルブ本体48を閉位置へ向けて押圧する。
【0021】
図2および図3を引き続き参照すれば、カム従動子組立体100が図示されている。カム従動子組立体100は細長いスロット104を備えたハウジング102を有する。カム従動子組立体100は軸106と、カムシャフト(図示せず)に係合するローラー108とを有する。プランジャー30はポンピング・チャンバ16内でカム従動子組立体100により伸長位置と圧縮位置との間を往復される。円筒スリーブ110は細長いスロット104に通じた開口112を有する。円筒スリーブ110は第1および第2の端部114,116を有する。ポンプ本体端部14は円筒スリーブ110の第1の端部114と嵌合する。
【0022】
円筒スリーブ110の第2の端部116は、カム従動子組立体100がプランジャー30を駆動できるようにするために、相対的に往復移動できるようにカム従動子組立体100と嵌合する。カム従動子組立体100は円筒スリーブ110内を往復し、プランジャーのストローク範囲に亘ってプランジャー30を円筒スリーブ110に対して駆動する。リテーナ・ガイド120が開口112を通って延在し、カム従動子組立体100のスロット104と係合することが好ましい。クリップ122がリテーナ・ガイド120を開口112内に保持している。
【0023】
プランジャーのばね座130はカム従動子組立体100のハウジング102に受け入れられる。プランジャーのばね座130はプランジャーばね40の第1の端部132に当接する。ポンプ本体端部14はプランジャーばね40の第2の端部134に当接する。
【0024】
ポンプ本体12はポンピング・チャンバ16に燃料を供給するための燃料入口18と連通した第1の環体150を有する。ポンプ本体12は過剰燃料を受け入れるためにポンピング・チャンバ16と連通した第2の環体152をさらに有する。環ベルト154が環体150および第2の環体152を離隔している。勿論、代替実施例は燃料入口18および出口160の代わりに入口/出口通路を使用でき、これは燃料噴射システムの制御バルブの技術分野における当業者によって認識される通りである。
【0025】
ストップ・キャビティとも呼ばれる過剰燃料チャンバ158は、バルブ本体48が通過式制御バルブ座47を開いたとき、制御バルブ・チャンバ22から過剰燃料を受け取る。燃料圧力均等化通路161は過剰燃料チャンバ158と制御バルブおよびばねチャンバとの間を連通して、制御バルブ46が圧力均衡バルブとして作動できるようにする。バルブ本体48は付加的な燃料導通を形成し、さらに冷却を行うために通路56,58(図3)を有することが好ましい。戻し通路160は過剰燃料チャンバ158を第2の環152へ接続する。他の戻し通路162はポンピング・チャンバ16を第2の環152へ接続し、プランジャー30とポンプ本体12との間を漏れ出た全ての燃料を受け入れる。第2の環152は環ベルト154と円筒スリーブ110の第1の端部114とによって形成されている。この分野で周知のように、燃料は縁部(図示せず)の内部燃料通路を通してポンプ10へ供給される。
【0026】
図3〜図6を参照すれば、図3に最も良く示されるように、バルブ・ストップ60は制御バルブ・チャンバ22の近くに配置されている。バルブ本体48は座面92を形成するバルブ・ステム86を有している。さらに、バルブ本体48はバルブ・チャンバのガイド部分90に受け入れられるバルブ・ガイド88を有する。バルブ本体48は閉位置と開位置との間のストローク範囲に亘って軸線方向に移動可能であり、その間に位置する中間位置を有する。本発明の好ましい実施例では、制御バルブばね構造は第1のばね72および第2のばね74を含む。第1のばね72は座面73に当接し、実質的に全ストローク範囲に亘って制御バルブ46のバルブ本体48を開位置へ向けて押圧する。第2のばね74はストップ・ピストン75に当接し、中間位置と開位置との間のストローク範囲の限られた一部にわたり、バルブ本体48を閉位置へ向けて押圧する。中間位置は噴射率制御位置であることが好ましい。ストップ・ピストン75はバルブ開動の減衰をさらに助成するために、軸線方向の通路62を有することが好ましい。
【0027】
図4に最もよく示されるように、バルブ本体48は座面92が制御バルブ座47に当接することで完全な閉位置となされる。このようにして、ポンプ・プランジャーが制御バルブ・チャンバ22、通路26,および通路28内に圧力を蓄えたとき、その圧力がストップ・キャビティ158へバイパスされる(図3に最も良く示される)ことを防止する。
【0028】
図5に最も良く示されるように、バルブ本体48は中間位置にある。本発明の好ましい実施例では、中間位置は噴射率設定位置であり、この位置は座面92に隣接した段部94によって噴射開始時の限られた圧力解放を行う。段部94は座面92から離れる方向へ限られた距離を延在しており、これにより制御バルブの部分開度が限られた圧力解放を行う一方、全開度はポンピングを防止するための十分大きな圧力解放を可能にする。勿論当業者は、段部に適当な横断面および長さを使用するとき、段部94が望まれるように他の流体運動を発生させるために使用できることが分かる。このように、プランジャー30は制御バルブ・チャンバ22および通路26,28に圧力を蓄え、限られた圧力解放、すなわちスロットル制御が段部94と制御バルブ座47との間の空隙96を通して行われる。
【0029】
好ましい実施例では、バルブ本体48は一般に円形横断面を有する。勿論、燃料噴射システムの制御バルブに与えられる極めて小さい公差のもとでの製造を容易にするためには、円形横断面が好ましい。さらに、バルブ本体のガイド部分90に受け入れられるバルブ本体48のバルブ・ガイド88は段部94よりも大きい直径を有することが好ましい。勿論この関係は、制御バルブ・チャンバ22が一端から他端へ一定の直径を有するようになされることが好ましい。制御バルブ・チャンバ22が段階的な直径を有する場合、ガイドの直径と段部の直径との間は別の関係となる。特に、段部の横断面(円形であるのが好ましい)は所望の中間的圧力に基づいて寸法決めされる。噴射率設定の間のスロットル制御のために制御される圧力解放を容易にするように段部が使用される代表的な実施例では、段部は噴射率設定の間の所望の圧力状態に基づいて寸法決め(制御バルブ座47の直径に対して)される。
【0030】
噴射率設定の実施例において、閉位置(図4)と中間の噴射率設定位置(図5)の間隔距離はほとんどの場合約0.03ミリメートルであるのが好ましい。勿論、ポンプまたは噴射器の特定の応用例に応じて他の値も適当とされる。特に、好ましい実施例において段部94は閉位置と中間位置との間隔距離の約2倍の軸線方向の長さを有する。代表的な実施例では、従ってこの軸線方向長さは約0.5ミリメートルとなる。この関係は、所望の中間位置が段部94に沿って半ばとされ、製造公差によって、またはポンプまたは噴射器の寿命期間での通常の使用に亘って制御バルブ組立体の部材の摩耗または破損によって実際の中間位置がいずれかの方向へ僅かに移動しても、所望の流体動作を保持する能力を最大限とするようになされることが好ましい。噴射率設定のために形成された本明細書で図示するバルブ部品およびバルブ・チャンバが一般に円形断面を有する本発明の好ましい実施例では、適当なバルブ・ガイドの直径は約7.00ミリメートル、好ましい段部の直径は約6.99ミリメートルである。
【0031】
図3〜図6を引き続き参照すれば、図5に最も良く示されるように、第1のばね72および第2のばね74に関するばね作用の段差位置は中間位置であることが好ましい。すなわち、バルブ本体48はストップ・ピストン75に接触して、バルブ本体48が中間位置に達したときにバルブ本体48に作用するばね力を実際に減少させる。電流制御およびばね力の段階的作用との組み合わせにより、正確な噴射率設定の性能、または望まれるままに他の流体動作の正確な制御の性能を段部94は著しく向上させる。勿論、段階的なばね力のための形状を使用できること、およびステータ付近に配置された第1のばねとバルブ・ストップ内に配置された第2のばねとを有する本明細書に図示した特定実施例は例示のためだけのものであることを認識しなければならない。このように、複数のばねが制御バルブ・チャンバ22の各側に配置できる。さらに、付加的なステータが制御バルブ・チャンバ22の各側に使用できる。さらに、一対のばねを使用することが好ましいが、第2のばね74を省略でき、望まれるときに電流制御のみに依存してバルブ本体48を中間位置に保持することができる。従って、制御バルブの段部94を使用した本発明の実施例は、ばね形状やステータ形状に依存することがなく、制御バルブを開閉する力源に係わらずに電磁作動の制御バルブを有するいずれのポンプまたは噴射器にも組み込むことができる。
【0032】
図6に最も良く示されるように、バルブ本体48は全開位置にある。好ましい実施例では、バルブ本体48はバルブ本体48が中間位置にあるときと同様にストップ・ピストン75に当接しているが、ストップ・ピストン75はバルブ本体48によってバルブ・ストップ60へ押し込まれ、第2のばね74を僅かに圧縮して、バルブ本体48が中間位置にあるときよりも座面92は制御バルブ座47から大きく引き離されて、通路98を通してかなり増大された圧力解放を行う。図示されるように、バルブ本体48が完全に開かれたときに段部94は制御バルブ座47から完全に隔てられることが好ましい。
【0033】
制御バルブ46が噴射率設定のために形状を定められた本発明の好ましい実施例では、全開から全閉に至る適当なストローク範囲は少なくとも約0.1ミリメートルである。勿論、ポンプまたは噴射器の特定の応用例によっては、他のストローク範囲が適当とされる。
【0034】
段部94は、所望の流体動作に影響を与えるさまざまな目的で作用するが、本発明の実施例は高圧ポンプまたはユニット化した噴射器のいずれかの制御バルブで噴射率設定の補完を行うことに特に好適であることを認識しなければならない。さらに、バルブ本体の位置およびその位置間での動きの完全な説明を上述したが、噴射率設定のための制御バルブ組立体のさらに詳細な説明は、1998年12月11日付けで出願され、本発明の譲受人に譲渡された「制御バルブ」と題する関連する米国特許出願第09/209725号に見ることができ、その特許出願はその全てを本明細書で援用する。さらに、噴射率設定のための付加的な制御バルブ組立体が1998年8月13日付けで出願され、本発明の譲受人に譲渡された「制御バルブ」と題する関連する米国特許出願第09/133350号に記載されており、その特許出願はその全てを本明細書で援用する。このように、圧力解放、すなわちスロットル制御用の段部を有する本発明の制御バルブの実施例は、本明細書に記載した、または上述で引用した特許出願に記載されたポンプ、噴射器、およびエンジンに、または燃料噴射システムの分野の当業者が認識するであろう他のいずれかの方法で使用できることを認識しなければならない。
【0035】
図7および図8を参照すれば、バルブ本体48の拡大図が示されている。図8に示されるように、段部94はバルブ本体48の寸法に対して実際は非常に小さい。しかしながら、図3〜図6では段部94の形状および機能を良好に図解するために、強調した寸法が使用されていることを認識しなければならない。
【0036】
図9を参照すれば、図3に示した制御バルブ構造を有する単一ブート式噴射における燃料噴射特性を表すグラフが示されている。このグラフで、プロット170はバルブ位置、プロット172はソレノイド電流、プロット174は噴射圧力であり、それらの全ては縦座標に目盛が備えられている。トリガー後のクランク角度は横座標に沿って示されている。図9に示した特定の噴射作動は、噴射率設定の行われたブート式噴射である。
【0037】
プロット172の部分176には高圧が与えられている。これに応答して、バルブ本体はバルブ位置のプロット170の部分178で示すように閉位置へ向かって移動を開始する。電流のプロット180はソレノイドに与えられた低電流を示す。この低電流はしばしば電流制御した噴射率設定として参照される。好ましい実施例では、この低電流は制御バルブのばね構造と協働して、バルブ本体が中間位置、すなわちバルブ位置のプロット182で示されるような噴射率設定位置へ向けて移動するようにさせる。勿論、先に説明したように、さまざまな制御バルブ組立体が、複数ステータ、複数ばね、単一ステータ、単一ばねなどを含めて使用できる。噴射圧力のプロット184は、噴射作動の初期部分における低下された、すなわち噴射率設定された圧力を示している。
【0038】
電流のプロット部分186には大電流が付与される。これに応答して、バルブ本体はバルブ位置のプロット188で示されるように全閉位置へ向けて引き寄せられる。噴射圧力のプロット部分190は噴射作動の終了に向かって増大する噴射圧力を示す。電流のプロット部分192は噴射の終了付近で完全に電流が遮断されることを示している。バルブ位置のプロット部分194は全開位置へ向けて復帰するバルブ本体を示している。圧力のプロット部分196は制御バルブにおける完全な圧力解放に落とした噴射圧力の減衰を示している。
【0039】
制御バルブの段部94は、バルブ本体がバルブ位置のプロット182上にあるときに生じるスロットル制御のための僅かな圧力解放を滑らかに行うことを認識しなければならない。すなわち、バルブ位置のプロット182を通じて僅かなバルブ位置の波は噴射率のプロット184に小さな影響しか与えない。何故なら、一般に一貫した圧力解放を行うことでバルブ本体48の段部94がそれらのバルブ位置の僅かな変化の影響を減少させるからである。
【0040】
図10を参照すれば、本発明によって形成された噴射器200が図示されている。噴射器200は噴射器本体202とノズル組立体204とを有する。ばねケージ組立体206はノズル組立体204に隣接して配置されている。プランジャー208はプッシュロッド210で噴射器本体202内を往復駆動される。ステータ214は、電気的に制御されるバルブ組立体212を制御するためにソレノイドのようなアクチュエータを含む。アーマチュア216はアーマチュアねじによってバルブ本体218に固定されている。アーマチュア216はステータ・スペーサ222で包囲されている。バルブ本体218は、制御バルブばね224によって開位置である消勢位置へ向けて押圧されている。作動されると、アーマチュア216はステータ214へ向けて引き寄せられ、この結果としてバルブ本体218は制御バルブのばね224に抗して閉位置である作動位置へ移動する。
【0041】
噴射器200は、例えば本発明の譲受人に譲渡され、その全てを本明細書で援用される米国特許第4618095号に示されるように周知の方法で作動する。図示されるように、噴射器200はストップ・プレート232で所定位置に保持されるバルブ・ストップ組立体230を使用する。バルブ・ストップ組立体230は主本体234およびストップ部材236を含む。ストップ部材236はバルブストップ組立体のばね238で押圧される。バルブストップ組立体のばね238は制御バルブのばね224と協働して、噴射率設定位置(または他の中間位置)に作用力の段差を確立するのに必要な第1および第2のばね力を発生する。本発明によれば、バルブ本体218は段部240を備えている。バルブ本体218の段部240は他の図面に示されているポンプと実質的に同じ方法でユニット化された噴射器200に使用される。
【0042】
図2および図3を参照すれば、一般に燃料は、閉状態で所望の燃料圧力を発生させる固定的なシーケンスに従って開閉される制御バルブ46により、ポンプ本体12の通路26を通して出口ポート20へ向けて流れる。通路26はポンピング・チャンバに対して常に開かれているが、ノズルへ向かう燃料の流れは説明したように阻止される。また任意であるが、高圧系の圧力解放バルブ(図示せず)に助成されて従来の方法に従う。
【0043】
特に、閉状態で所望の燃料圧力が展開できるようにさせる固定的なシーケンスにおける制御バルブ46の開閉は、さらに詳細に説明される。燃料供給源からの燃料は第1の環150に受け入れられ、燃料入口18へ供給される。燃料入口18は燃料をポンピング・チャンバ16へ導く。カム・シャフト(図示せず)がカム従動子組立体100を駆動する。プランジャー30はその伸長位置からその圧縮位置へ移動され、制御バルブ46が閉状態に保持されているときに燃料はポンピング・チャンバ16内で圧縮される。
【0044】
特に、制御バルブ46はポンピング・チャンバ16内で初期圧力を蓄えるために閉状態に保持される。その後、本発明の好ましい実施例によれば、バルブ本体48は噴射率設定位置へ移動され、制御された圧力解放を可能にする。噴射率設定の後、バルブ本体48は全閉位置へ引き寄せられて練り付しサイクルを完結する。
【0045】
本発明の噴射率設定技術は1回噴射作動、および先行噴射に引き続き主噴射が行われる分割噴射作動に使用できることを認識しなければならない。試験において、制御バルブで噴射率設定が実施されるときには、本発明は噴射圧力がかなり、および望ましく低下されることが見い出された。初期噴射時には、これは改良された効率に反して排出物の放出を生じることなく、高いポンピング率を可能にする。
【0046】
勿論、本発明の実施例は噴射率設定以外のその他の流体作動を制御することに使用できることを認識しなければならない。すなわち、本発明の実施例は噴射率設定に特に好適であるが、バルブ本体の段部は、例えば噴射終了時における流体の動作、スロットル制御が望まれるその他のあらゆる時点での流体の動作を制御するように形状を定めることができる。
【0047】
本発明を実施する最良モードが詳細に説明されたが、本発明の関係する当業者には、特許請求の範囲にて定められる本発明を実現するためのさまざまな代替設計および実施例が認識されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明により形成されたエンジンを示す。
【図2】 本発明により形成された燃料噴射システムのポンプの断面とした側立面図である。
【図3】 図1に示したポンプの制御バルブ環境の拡大した横断面図である。
【図4】 全閉位置のバルブ本体を示す本発明の制御バルブの拡大した横断面図である。
【図5】 噴射率設定のような中間位置にあるバルブ本体を示す本発明の制御バルブの拡大した横断面図である。
【図6】 全開位置のバルブ本体を示す本発明の制御バルブの拡大した横断面図である。
【図7】 本発明の制御バルブのバルブ本体の拡大した平面図である。
【図8】 図7に示したバルブ本体のバルブ・ステムのさらに拡大した平面図である。
【図9】 図3に示した制御バルブ環境での単一ブート式噴射における燃料噴射特性を示すグラフである。
【図10】 本発明により形成された燃料噴射システムの噴射器の断面とした側立面図である。

Claims (24)

  1. 燃料噴射システムのためのポンプであって、該ポンプが、
    ポンピング・チャンバ、ポンピング・チャンバへ燃料を供給する燃料入口、出口ポート、およびポンピング・チャンバと出口ポートとの間のバルブ・チャンバを有し、バルブ・チャンバがバルブ座を画成すると共に中心軸線を有する軸線方向のガイド部分を有してなるポンプ本体と、
    ポンピング・チャンバ内に配置されたプランジャーと、
    燃料を制御するためにバルブ・チャンバ内に配置され、座面を画成するバルブ・ステムを有し、該バルブ・ステムが座面の近くに段部を有し、該段部が座面から離れる方向へ限られた距離を延在しているバルブ本体であって、さらにバルブ・チャンバのガイド部分に受け入れられるバルブ・ガイドを有しており、座面がバルブ座に係合した閉位置と、座面がバルブ座から離隔されて圧力を解放する開位置との間のストローク範囲に亘りガイド部分に対して軸線方向に移動可能であり前記ストローク範囲は、前記座面が前記バルブ座に係合する閉位置、前記座面が前記バルブ座から離隔し、前記段部が前記バルブ座に整合されて限られた圧力解放を行うような中間位置、および前記座面と前記段部が前記バルブ座から離隔されて全圧解放を行うような開位置を含むバルブ本体と、
    開位置へ向かってバルブ本体を片寄らせるバルブばね構造と、
    バルブ本体に位置したアーマチュアと、
    アーマチュアの近くに位置し、バルブばねの押圧力に抗してバルブ本体を閉位置へ向けて押圧するために作動するアクチュエータを含むステータとを含む燃料噴射システムのためのポンプ。
  2. 前記バルブ本体が一般に円形横断面を有し、バルブ・ガイドは1つのガイド直径を有し、段部は1つの段部直径を有し、段部直径はガイド直径よりも小さい請求項1に記載されたポンプ。
  3. 前記段部は所望の中間的圧力に基づいて寸法決めされる横断面を有する請求項1に記載されたポンプ。
  4. 前記段部は噴射作動の終了時における所望の流体圧性能に基づいて寸法決めされる軸線方向長さを有する請求項1に記載されたポンプ。
  5. 前記段部は主として噴射作動の開始時における噴射率の設定のために形状を定められ、また段部は所望の噴射率設定圧力に基づいて寸法決めされる横断面を有する請求項1に記載されたポンプ。
  6. 前記ストローク範囲が少なくとも約0.1ミリメートルである請求項1に記載されたポンプ。
  7. 前記閉位置と中間位置との間隔距離がほとんどの場合に約0.03ミリメートルである請求項1に記載されたポンプ。
  8. 前記閉位置と中間位置との間隔距離の約2倍の軸線方向長さを段部が有する請求項1に記載されたポンプ。
  9. 段部の軸線方向長さが約0.05ミリメートルである請求項8に記載されたポンプ。
  10. バルブ本体が一般に円形横断面を有し、バルブ・ガイドが約7.00ミリメートルのガイド直径を有し、段部が約6.99ミリメートルの段部直径を有する請求項1に記載されたポンプ。
  11. 前記バルブばね構造が、実質的に全ストローク範囲に亘ってバルブ本体を開位置へ向けて押圧する第1のばねと、
    中間位置と開位置との間のストローク範囲の限られた部分に亘ってバルブ本体を閉位置へ向けて押圧する第2のばねと、を含む請求項1に記載されたポンプ。
  12. ポンピング・チャンバと、バルブ座を形成すると共に中心軸線を有する軸線方向のガイド部分とを有する噴射器本体と、
    ポンピング・チャンバ内に配置されたプランジャーと、
    燃料を制御するためにバルブ・チャンバ内に配置され、座面を画成するバルブ・ステムを有し、該バルブ・ステムが座面の近くに段部を有し、該段部が座面から離れる方向へ限られた距離を延在しているバルブ本体であって、さらにバルブ・チャンバのガイド部分に受け入れられるバルブ・ガイドを有しており、座面がバルブ座に係合した閉位置と、座面がバルブ座から離隔されて圧力を解放する開位置との間のストローク範囲に亘りガイド部分に対して軸線方向に移動可能であり前記ストローク範囲は、前記座面が前記バルブ座に係合する閉位置、前記座面が前記バルブ座から離隔し、前記段部が前記バルブ座に整合されて限られた圧力解放を行うような中間位置、および前記座面と前記段部が前記バルブ座から離隔されて全圧解放を行うような開位置を含むバルブ本体と、
    開位置へ向かってバルブ本体を押圧するバルブばね構造と、
    バルブ本体に位置したアーマチュアと、
    アーマチュアの近くに位置し、バルブばねの押圧力に抗してバルブ本体を閉位置へ向けて押圧するために作動するアクチュエータを含むステータと、を含む燃料噴射器。
  13. 前記バルブ本体が一般に円形横断面を有し、前記バルブ・ガイドは1つのガイド直径を有し、前記段部は1つの段部直径を有し、該段部直径はガイド直径よりも小さい請求項12に記載された燃料噴射器。
  14. 前記段部は所望の中間的圧力に基づいて寸法決めされる横断面を有する請求項12に記載された燃料噴射器。
  15. 前記段部は噴射作動の終了時における所望の流体圧性能に基づいて寸法決めされる軸線方向長さを有する請求項12に記載された燃料噴射器。
  16. 前記段部は主として噴射作動の開始時における噴射率設定のために形状を定められ、また段部は所望の噴射率設定圧力に基づいて寸法決めされる横断面を有する請求項12に記載された燃料噴射器。
  17. 前記ストローク範囲が少なくとも約0.1ミリメートルである請求項12に記載された燃料噴射器。
  18. 前記閉位置と中間位置との間隔距離がほとんどの場合に約0.03ミリメートルである請求項12に記載された燃料噴射器。
  19. 前記閉位置と中間置との間隔距離の約2倍の軸線方向長さを段部が有する請求項1に記載された燃料噴射器。
  20. 前記段部の軸線方向長さが約0.05ミリメートルである請求項19に記載された燃料噴射器。
  21. 前記バルブ本体が一般に円形横断面を有し、前記バルブ・ガイドが約7.00ミリメートルのガイド直径を有し、前記段部が約6.99ミリメートルの段部直径を有する請求項12に記載された燃料噴射器。
  22. 前記バルブばね構造が、実質的に全ストローク範囲に亘ってバルブ本体を開位置へ向けて押圧する第1のばねと、
    前記中間位置と開位置との間のストローク範囲の限られた部分に亘ってバルブ本体を閉位置へ向けて押圧する第2のばねと、を含む請求項12に記載された噴射器。
  23. バルブ・チャンバを形成し、前記バルブ・チャンバはバルブ座を形成すると共に中心軸線を有する軸線方向のガイド部分をさらに形成しているハウジングと、
    燃料を制御するためにバルブ・チャンバ内に配置され、座面を画成するバルブ・ステムを有し、該バルブ・ステムが座面の近くに段部を有し、該段部が座面から離れる方向へ限られた距離を延在しているバルブ本体であって、さらにバルブ・チャンバのガイド部分に受け入れられるバルブ・ガイドを有しており、座面がバルブ座に係合した閉位置と、座面がバルブ座から離隔されて圧力を解放する開位置との間のストローク範囲に亘りガイド部分に対して軸線方向に移動可能であり前記ストローク範囲は、前記座面が前記バルブ座に係合する閉位置、前記座面が前記バルブ座から離隔し、前記段部が前記バルブ座に整合されて限られた圧力解放を行うような中間位置、および前記座面と前記段部が前記バルブ座から離隔されて全圧解放を行うような解放位置を含むバルブ本体と、を含む、燃料噴射システムに使用される制御バルブ。
  24. 少なくとも1つのシリンダを有するエンジン・ブロックと、
    燃料を制御するためにバルブ・チャンバ内に配置され、座面を画成するバルブ・ステムを有し、該バルブ・ステムが座面の近くに段部を有し、該段部が座面から離れる方向へ限られた距離を延在しているバルブ本体であって、さらにバルブ・チャンバのガイド部分に受け入れられるバルブ・ガイドを有しており、座面がバルブ座に係合した閉位置と、座面がバルブ座から離隔されて圧力を解放する開位置との間のストローク範囲に亘りガイド部分に対して軸線方向に移動可能であり前記ストローク範囲は、前記座面が前記バルブ座に係合する閉位置、前記座面が前記バルブ座から離隔し、前記段部が前記バルブ座に整合されて限られた圧力解放を行うような中間位置、および前記座面と前記段部が前記バルブ座から離隔されて全圧解放を行うような開位置を含むバルブ本体と、
    少なくとも1つのシリンダに燃料を給送するために配置され、燃料供給源と連通されている少なくとも1つの燃料噴射器と、
    を含むエンジン。
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