JPH0583359U - 燃料噴射制御装置 - Google Patents

燃料噴射制御装置

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JPH0583359U
JPH0583359U JP3205092U JP3205092U JPH0583359U JP H0583359 U JPH0583359 U JP H0583359U JP 3205092 U JP3205092 U JP 3205092U JP 3205092 U JP3205092 U JP 3205092U JP H0583359 U JPH0583359 U JP H0583359U
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JP
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valve
pressure side
injection
solenoid
return spring
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JP3205092U
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久 中村
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Bosch Corp
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Bosch Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 構造の変更を伴うことなく、ソレノイドスピ
ル弁の応答性を向上させ、ばらつきの少ないパイロット
噴射やスプリット噴射の噴射率パターンが得られる燃料
噴射制御装置を提供する。 【構成】 燃料噴射ポンプの高圧側と低圧側とを連通さ
せる方向へバルブ部材22を付勢するリターンスプリン
グ26と、電磁力にて前記バルブ部材22を前記リター
ンスプリング26のバネ力に抗して付勢するソレノイド
27とを有するソレノイドスピル弁20にあって、前記
リターンスプリング26のバネ定数を弁体23と弁座2
4とのギャップが大きいときに小さく、ギャップが小さ
いときに大きい非線形特性とし、噴射周期途中の開弁時
においてソレノイドスピル弁20の応答性を高め、ほぼ
均一なパイロット噴射のセパレーションまたはスプリッ
ト噴射の噴射谷を形成する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、ディーゼルエンジン等に用いられる燃料噴射ポンプの噴射量制御 装置、より詳しくは、高圧側と低圧側との間に設けられるソレノイドスピル弁に より噴射量を制御する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料の噴射始めと噴射終わりを制御するソレノイドスピル弁としては、例えば 、実開平2−37264号公報に示されるものが知られている。これは、圧縮室 に通じる高圧側通路の途中に設けられて、高圧側と低圧側との連通状態を調節し 、ソレノイドを励磁しない状態においては、ソレノイドスピル弁の弁体がリター ンスプリングの付勢力をもって常時開成されるノーマルオープンタイプのもので 、噴射を開始したいタイミングに合わせてソレノイドを励磁すると、高圧側と低 圧側との連通状態が遮断され、燃料供給源より流入された燃料が高圧通路を介し て圧縮室へ導かれるようになっている。また、噴射を終了したいタイミングに合 わせてソレノイドへの通電を解除すると、リターンスプリングのバネ力によりソ レノイドスピル弁が開成されて高圧側と低圧側とが連通し、高圧側の燃料を低圧 側へ逃がして、圧縮室への燃料供給が低減されるようになっている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、エンジン騒音やエミッションに対する対応策として、パイロット噴 射やスプリット噴射を用いることは、広く知られているところであるが、上述の リターンスプリングを用いて噴射一周期当たりにソレノイドスピル弁を2度づつ 開閉させる場合には、始めの噴射と次の噴射との間に所望のセパレーションある いは噴射谷を形成する必要があり、制御信号に対するスピル弁の応答性を向上さ せることが必要となる。
【0004】 ソレノイドスピル弁の応答性の向上、特に前記セパレーションあるいは噴射谷 の形成に必要なソレノイドスピル弁の開成動作を素早くおこなうためには、リタ ーンスプリングのバネ定数を大きくすればよいが、この場合には噴射周期の初期 における閉弁動作の応答性の悪化を招き、この閉弁動作の応答性の悪化をソレノ イドの電磁力で補おうとすれば、ソレノイド自体の大型化を招くと共に、消費電 力も大きくなる不都合がある。
【0005】 そこで、この考案は、構造の大幅な変更を伴うことなく、応答性の良いソレノ イドスピル弁を提供し、的確なタイミングをもってパイロット噴射やスプリット 噴射におけるセパレーションまたは噴射谷を形成し、ばらつきの少ない噴射率パ ターンが得られる燃料噴射制御装置を提供することを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
しかして、この考案の要旨とするところは、燃料噴射ポンプの圧縮室に通じる 高圧側との間に該高圧側と低圧側との連通状態を調節するソレノイドスピル弁を 備えた燃料噴射制御装置において、前記ソレノイドスピル弁は、弁体を備えたバ ルブ部材と、高圧側と低圧側とを連通させる方向へ前記バルブ部材を付勢するリ ターンスプリングと、電磁力にて前記バルブ部材を前記リターンスプリングのバ ネ力に抗して付勢するソレノイドとを有し、前記リターンスプリングは、前記弁 体とこの弁体が着座する弁座とのギャップが大きいときに小さく、ギャップが小 さいときに大きい非線形のバネ定数を有していることにある。
【0007】
【作用】
したがって、高圧側と低圧側との連通を遮断するようソレノイドスピル弁を作 動させる噴射初期においては、弁体と弁座とのギャップが大きいので、リターン スプリングのバネ定数は小さく、ソレノイドの電磁力により弁体がリターンスプ リングに抗して速やかに弁座に向かって移動し始める。そして、弁体と弁座との ギャップが小さくなるとバネ定数が大きくなるので、パイロット噴射やスプリッ ト噴射におけるセパレーションあるいは噴射谷を得るためにソレノイドの電磁力 が減少されると、弁体が弁座から即座に離反し、高圧側と低圧側との連通状態が 形成されて圧縮室の圧力が低下し、噴射が一時的に抑えられる。即ち、リターン スプリングのバネ定数の非線形化に伴い、噴射周期初期の閉弁時や噴射周期途中 の開弁時において、ソレノイドスピル弁の応答性が高められ、特に、噴射周期途 中の開弁時の応答性の向上により、正確なタイミングをもって所望のセパレーシ ョンまたは噴射谷を得ることができ、そのため、上記課題を達成することができ るものである。
【0008】
【実施例】
以下、この考案の実施例を図面により説明する。
【0009】 図1、図2において、燃料噴射装置は、例えばディーゼル機関の各気筒内に燃 料を噴射供給するユニットインジェクタ方式の燃料噴射ポンプ1を有し、この燃 料噴射ポンプ1は、プランジャバレル2の基部に形成されたシリンダ3にプラン ジャ4が摺動自在に挿入され、プランジャバレル2と、プランジャ4に連結され たタペット5との間にスプリング6を介在させて、プランジャ4をプランジャバ レル2から遠ざける方向(図の上方向)に常時付勢している。タペット5には、 図示しない駆動軸に形成されたカムが当接されており、駆動軸は機関に連結され て回転し、前記スプリング6と協働してプランジャ4を往復動させるようになっ ている。
【0010】 プランジャ4の先端には、ホルダ部7がホルダナット8をもって組付けられ、 このホルダ部7には、スペーサ9を介してノズル10がリテーニングナット11 をもって連結されている。ホルダ部7には、スプリング収納室12が形成され、 このスプリング収納室12に収納されたノズルスプリング13により、図示しな いノズルの針弁を図中下方向に押圧するようになっている。ノズル10は、その 構造自体周知のもので、プランジャ4の先端の圧縮室14から所定圧以上の高圧 燃料が、吐出孔31a、ホルダ部7に形成の連通孔31b、スペーサ9に形成の バルブ通路31cを介して、ノズル10に供給されると針弁が開かれ、ノズル1 0の先端に形成された噴孔から燃料が噴射される。
【0011】 ソレノイドスピル弁20は、図3にも示されるように、ポンプ本体に設けられ た弁ハウシング21にバルブ部材22を摺動自在に挿入させ、このバルブ部材2 2の中程に形成された弁体23と当接する弁座24を弁ハウシング21に設け、 弁ハウシング21とバルブ部材22との間に形成されるスプリング収納室25に 収納された下記するリターンスプリング26により、弁体23を常時弁座24か ら離反する方向へ付勢している。
【0012】 バルブ部材22の弁体23に対してリターンスプリング26と反対側は、同弁 ハウシング21に設けられたソレノイド27に挿通され、その先端には、ソレノ イド27のステータ36と対峙するアーマチュア28が形成されている。このた め、ソレノイド27の励磁によりアーマチュア28が図中下方向へ吸引されると 、弁体23が弁座24に向かって移動するようになっている。このアーマチュア 28は、弁体23が弁座24に着座する状態においてもステータ36の端面との 間に所定の隙間が形成されるようになっており、また、ソレノイド27の非励磁 状態においては、リターンスプリング26の押圧力にて図中上方向へ移動され、 ストッパ29に当接するようになっている。
【0013】 バルブ部材22の弁体23よりスプリング側の部位には、径を小さくした環状 凹部30が形成され、この環状凹部30は、弁体23が弁座24から離れている ときに、圧縮室14と燃料供給通路32との間で、燃料を一方から他方へ導くた めの連通溝として機能する。
【0014】 また、燃料供給通路32は、プランジャバレル2に形成されて一端がシリンダ 3のプランジャ側面と常時臨む位置に形成された環状溝33に開口する流入孔3 2a、ホルダ部7に形成されて前記スプリング収納室12と流入孔32aとを連 通する連通孔32b、一部が環状溝33に開口し、他端が弁体側方より該弁体2 3の可動領域34に開口する供給通路32c及び、前記環状凹部30に一端が接 続され、他端が前記圧縮室14内に開口の供給通路32dとより成り、前記ソレ ノイドスピル弁20にて通路32a、32b、32cは低圧側となり、通路32 dは高圧側となる。
【0015】 前記リターンスプリング26は、図4に示されるように、ストッパ29からの バルブのリフト量に対して非線形的なバネ特性を有している。つまり、リターン スプリング26は、そのバネ定数が弁体23と弁座24とのギャップ(または、 アーマチュア28とステータ36とのギャップ)が大きいときに小さく、ギャッ プが小さいときに大きくなっており、特にこの実施例においては、所定のバルブ リフト量(H1)を境にして、それ以上になれば、バネ定数がK1からより大き いK2(K1<K2)に変更される2段不等ピッチとなっている。
【0016】 流入孔32aには、プランジャバレル2の側方に形成された燃料を導入する燃 料導入口35が接続され、この燃料導入口35から流入された燃料は、プランジ ャ4が上行する吸入行程時に弁体23が弁座24から離反すると、低圧側から高 圧側へ供給されて圧縮室14に導かれ、プランジャ4が下行する圧縮行程時に弁 体23が弁座24に着座すると、圧縮室内で圧縮されてノズル10から噴射され る。また、圧縮行程時に弁体23が弁座24から離反すると、高圧側に導かれた 燃料は環状凹部30を介して逆に低圧側へリークするようになっている。
【0017】 上記ソレノイド27への通電条件は、コントロールユニット40により制御さ れるもので、このコントロールユニット40は、A/D変換器、マルチプレクサ 、マイクロコンピュータ、メモリ等により構成され、エンジンの回転状態を検出 する回転検出部41、アクセルペダルの踏み込み量(アクセル開度)を検出する アクセル開度検出部42、駆動軸に取り付けられて駆動軸が基準角度位置に達す る毎にパルスを発生する基準パルス発生部43、針弁のリフトタイミングを検出 する針弁リフトセンサ44等からの各信号が入力されるようになっている。
【0018】 図5に、上述のコントロールユニット40による噴射制御動作例がフローチャ ートとして示されており、以下このフローチャートについて説明する。
【0019】 先ず、ステップ50においては、前記各信号の入力処理が行われ、メモリの所 定の記憶領域に格納される。そして、ステップ52においては、入力された諸デ ータに基づいてソレノイドスピル弁20の噴射タイミング、および噴射期間を演 算する。
【0020】 ステップ54においては、ステップ52の演算結果に基づき、通電要請信号を ソレノイド駆動回路45へ出力する。ソレノイド駆動回路45は、その信号に受 けてソレノイド27のコイル37に対して必要供給電流Iを出力する。
【0021】 ソレノイド27に供給する電流Iは、図6に示されるように、カムの回転角θ 1からθ2、及びθ3からθ4にかけて供給され、θ2からθ3は一時的に中断 されるようになっており、したがって、ソレノイド27は、θ1からθ2、及び θ3からθ4の間は励磁され、それ以外のカム回転角において減磁されるように なっている。
【0022】 上記構成において、噴射周期初期においてカム回転角がθ1に至るまでは、ア ーマチュア28がストッパ29に当接し、ステータ36とアーマチュア28との 間のギャップは大きい状態にある。カム回転角がθ1になると、ソレノイド27 の励磁によりアーマチュア28がリターンスプリング26に抗してステータ36 に引き付けられ、弁体23が弁座24に向かって移動し始める。この際、リター ンスプリング26のバネ定数は小さいため、アーマチュア28のステータ36側 への移動は速やかに行われる。バルブ部材22のリフト量がH1を越えると、リ ターンスプリング26のバネ定数は大きくなり、ソレノイド27の電磁力に反発 するバネ力が大きくなるが、電磁力はステータ36とアーマチュア28との間の ギャップに反比例するので、コイル37への供給電源を多くしなくても弁体23 を弁座24に速やかに着座させることができるものである。
【0023】 そして、高圧側と低圧側とが連通された後、カム回転角がθ2に至ると、ソレ ノイド27の電磁力が減少し、リターンスプリング26のバネ力により弁体23 が弁座24から離反し始める。この際、着座した状態でのリターンスプリング2 6のバネ力は大きいので、弁体23の離反は即座に行われ、高圧側と低圧側との 連通により高圧側から低圧側へ燃料がリークし、圧縮室14への燃料供給が減少 して噴射が抑えられる。
【0024】 このリーク状態は一時的なもので、カム回転角がθ3に至ると、ソレノイド2 7が再び励磁し、弁体23が弁座24に再び着座し、高圧側と低圧側との連通が 遮断され、この状態がθ4に至るまで持続される。
【0025】 以上の過程において、リターンスプリング26のセット力のばらつき(ΔF) に伴うバルブリフト量のばらつきは、図4に示されるように、バネ定数が小さい 場合に大きく(ΔH’)、バネ定数が大きい場合に小さい(ΔH)ので、θ2か らの燃料リーク時においては弁体23のほぼ均一な挙動が期待でき、図6に示さ れるような噴射率のセパレーションまたは噴射谷を略同一のタイミングをもって 各周期毎に形成でき、ばらつきの少ない噴射率パターンを得ることができるもの である。
【0026】 また、この燃料噴射制御装置においては、噴射周期初期の閉弁時にリターンス プリング26のバネ定数が小さい(K1)ので、バルブストロークに要する電磁 エネルギーを低減でき、ソレノイド27をコンパクトにできる利点もある。
【0027】 尚、この実施例においては、リターンスプリング26のバネ定数を2段不等ピ ッチによる非線形特性としたが、弁体23と弁座24とのギャップが小さくなる ほどバネ定数が大きくなる3段以上の多段不等ピッチとしてもよく、また、連続 的にバネ定数が大きくなる非線形特性としてもよい。
【0028】 また、燃料噴射ポンプ1としてユニットインジェクタを用いた場合を示したが 、本考案にかかるソレノイドスピル弁20は、分配型や列型等、噴射ポンプの形 式を問わず利用できるものである。
【0029】
【考案の効果】
以上述べたように、この考案によれば、ソレノイドスピル弁に用いるリターン スプリングのバネ定数を、弁体と弁座とのギャップが大きいときに小さく、ギャ ップが小さいときに大きい非線形特性としたので、構造の大幅な変更を伴うこと なく、噴射周期途中の開弁時の応答性が高められ、正確なタイミングをもってパ イロット噴射のセパレーションやスプリット噴射の噴射谷を形成でき、ばらつき の少ない噴射率パターンを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係わる燃料噴射装置の実施例を示す概
略構成図である。
【図2】同上の制御用の回路である。
【図3】図1に係わる燃料噴射装置のソレノイドスピル
弁を示す拡大図である。
【図4】バルブリフト量に対するリターンスプリングの
セット力の特性を示す線図である。
【図5】図1に示すコントロールユニットの噴射制御例
を示すフローチャートである。
【図6】ソレノイドへの供給電流、及び噴射率特性を示
す線図である。
【符号の説明】
1 燃料噴射ポンプ 20 ソレノイドスピル弁 22 バルブ部材 23 弁体 24 弁座 26 リターンスプリング 32 燃料供給通路

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料噴射ポンプの圧縮室に通じる高圧側
    との間に該高圧側と低圧側との連通状態を調節するソレ
    ノイドスピル弁を備えた燃料噴射制御装置において、 前記ソレノイドスピル弁は、弁体を備えたバルブ部材
    と、高圧側と低圧側とを連通させる方向へ前記バルブ部
    材を付勢するリターンスプリングと、電磁力にて前記バ
    ルブ部材を前記リターンスプリングのバネ力に抗して付
    勢するソレノイドとを有し、前記リターンスプリング
    は、前記弁体とこの弁体が着座する弁座とのギャップが
    大きいときに小さく、ギャップが小さいときに大きい非
    線形のバネ定数を有していることを特徴とする燃料噴射
    制御装置。
JP3205092U 1992-04-16 1992-04-16 燃料噴射制御装置 Pending JPH0583359U (ja)

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JP3205092U JPH0583359U (ja) 1992-04-16 1992-04-16 燃料噴射制御装置

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JP3205092U JPH0583359U (ja) 1992-04-16 1992-04-16 燃料噴射制御装置

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