JPS59119059A - ユニツトインジエクタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はソレノイド一体型のユニットインジェクタに関
する。

内燃機関例えばディーゼル機関における燃料噴射装置と
して、機関と同期して回転するカムによりプランジャ型
ポンプ部が駆動され、該ポンプ部と一体的に構成された
ノズル部から機関燃焼室に燃料を噴射供給するいわゆる
ユニットインジェクタが知られる。その−例は、例えば
ＳＡＥペーパー　７５０７７３号に開示されており、こ
れを第１図に例示する。

図において、ユニットインジェクタ１ばプランジャ２を
カムシャフト３により上下動させることによってポンプ
室４内の燃料圧力を高め、該高圧燃料をニードル室５に
導いてニードルバルブ６をバルブスプリング７に抗して
リフトさせ、噴孔８を開弁して燃料を噴射供給する。

この場合、噴射量の制御は、図示しないガバナに連動す
るコントロールラック９によってプランジャ２をその軸
まわりに回転駆動し、プランジャ２に形成したメータリ
ングリセス１０と低圧源に接続するアッパーボート１１
及びロワーボート１２との、プランジャ圧縮（図で下降
）行程におりる連通時期を変えて行う。その結果プラン
ジャ２の有効圧縮ストロークが変化すると共にポンプ室
４の圧縮開始及び終了時期が変化して噴射量と共に圧送
時期が制御される。

しかしかかる従来のユニットインジェクタにあっては、
コントロールラック９の制御位置によりプランジャの回
動位置が定まり、ひいては噴射時期及び噴射量も一義的
に決定される構成であるから、これら噴射時期と噴射量
の制御を相互に独立してなし得ないという不都合がある
。例えば特定の運転状態において排気中のＮＯｘ低減上
機関回転成いは負荷に応じて適宜噴射時期のみ遅らせた
い場合、或いは噴射時期を変えずに噴射量のみ自由に変
更したい場合等においても、噴射量と噴射時期を相互に
独立制御できないので、精度の高い柔軟な噴射特性を得
られないのである。

そこでこのような不都合を解消するために、ソレノイド
弁を利用して噴射量及び噴射時期を独立に電子制御しよ
うとした提案（特公昭５６−５２８２１゜特開昭５４−
５０７２５．実開昭５７−８３５４等参照）も見られる
が、このソレノイド弁による制御はソレノイド弁の応答
性から高速回転時の小噴射量を得ることが困難であると
いう不都合が存在した。ｌｐち、高速回転時に小噴射量
を得るには必然的に極めて短時間の噴射期間を必要とし
、そのためにはソレノイド弁開閉作動に高速応答性が厳
しく要求されるのであるが、これにはソレノイドの応答
遅れにより応え切れないのである。

またこれらのものはいずれもソレノイド弁の構造成いは
ユニットインジェクタ本体の構成が複雑であって特に乗
用車用として使用するには不向きであった。

本発明は上記従来のユニットインジェクタの不都合に鑑
み、一対のソレノイドを利用して噴射時期及び噴射量を
独立かつ任意に制御可能とし更にその制御応答性を向上
させると共に小型簡単化したユニットインジェクタを提
案することを目的とする。

そしてそのために、本発明ではポンプ部から圧送された
燃料を低圧側に逃がす流路内に、プランジャと同軸上に
配設されて該流路を開閉するスリーブを設け、該スリー
ブを開弁用と閉弁用との一対のソレノイドによって開閉
制御可能に構成し、機関運転状態に応じて制御装置によ
りその開閉時期を制御して、１つのソレノイドでは応答
遅れがあって制御が極めて困難な短時間の弁切換制御を
夫々異なる機能の２つのソレノイドで分担制御し噴射応
答性を高精度に制御可能にすると共に一対のソレノイド
をプランジャと同軸に内蔵させて小型かつ構造簡単な構
成とする。

以下に本発明の実施例を図面に基づいて説明する。

第２図に示す実施例において、プランジャ２１は図示し
ない圧縮着火式内燃機関例えばディーゼル機関のクラン
クシャフトに同期しその２の速度で回転するカム機構２
２により押下されると共に、リターンスプリング詔のば
ね力を受けて上動しもってシリンダＵ内を往復摺動する
ポンプ部を構成する。プランジャ２１の圧縮（下動）行
程はその先端に臨むポンプ室δ内の燃料を噴射燃料通路
あに圧送する一方、吸引（上動ｊ行程によりポンプ室塾
内に流路２７を介して低圧燃料が供給される。流路２７
は、燃料タンク側内の燃料を、フィードポンプ２９によ
り汲み上げ、これを低圧で圧送してフィルタ３１を経由
させ、プレッシャレギュレータ３２の調圧作用により所
定の低圧力に保持してポンプ室δ内に導く、つまり低圧
源に接続した流路で、後述するスリーブ５１によりその
連通が開閉制御される。

一方、上記ポンプ室から圧送される高圧燃料を噴口４１
から機関燃焼室に噴射供給するノズル部においては、前
記噴射燃料通路２６にニードル室４２が介装されており
、該ニードル室４２に受圧面が臨むニードルバルブ４３
に対し、ニードル室４２内の燃料圧力が噴口開弁方向に
作用する。ニードルバルブ４３を閉弁方向に弾性付勢す
るバルブスプリング４４が収納されているスプリング室
４５は、噴射に拘わらずにニードルバルブ外周間隙から
漏洩してくる余剰燃料の通路４６の一部として利用され
ていて、　　　　゛該余剰燃料は通路４６を介してプレ
ッシャレギュレータ３２下流の流路２７に導かれる。

従って前記ニードルバルブ４３は開弁方向に作用する噴
射燃料圧力がバルブスプリング４４の閉弁方向の弾性付
勢力に抗して所定値以上に達したときに開弁することと
なる。

プランジャ２１の圧縮行程におけるポンプ室δ内の燃料
圧送はスリーブ５１による流路２７開閉の切換ニヨって
制御される。これを詳述すると、シリンダＵを有する支
持体５２及びプランジャ２１内に流路２７の一部を構成
する通路２７ａ、２７ｂを設け、これら両通路をプラン
ジャ２１の往復動中に常時連通させると共に、通路２７
ａは支持体５２外周に密に摺動自由に配設された、プラ
ンジャ２１と同軸のリング状スリーブ５１によりその連
通が開閉される。

前記スリーブ５１はホルダ５５に内蔵されかつその上下
方向両側に所定の間隔をもって配設固定された閉弁用ソ
レノイド５３と開弁用ソレノイド５４の共通のアーマチ
ュアとして機能する。

これら両ソレノイド５３．５４の通電制御は、制御装置
６０の制御信号を入力して通電信号を出方する夫々のド
ライバ６１．６２によってなされる。制御装置５５は、
機関の回転速度、負荷、機関冷却水温度等の図示しない
機関運転状態検出装置からの検出信号を入力して、ドラ
イバ５６．５７が出力すべき電圧の大きさ、時期及び期
間を調整するコンピュータ等の制御回路である。

尚図中５６はノズルホルダ、５７はノズルホルダ５６と
ホルダ５５とを一体的に連通ずる固定ナンドである。支
持体５２及びホルダ５５は非磁性体からなること勿論の
ことである。

次にかかる構成の作用について第３図を併用して説明す
る。

スリーブ５１が開弁している状態で制御装置６０からの
出力信号によって開弁用ソレノイド５４を通電励磁し、
閉弁用ソレノイド５３を消磁すると、スリーブ５１が下
方に吸引されて開弁し通路２７ａを開通してポンプ室２
５をプレッシャレギュレータ３２で調整された圧力に間
圧する。

従ってカム機構２２が作動してプランジャ２１を押し下
げ、ポンプ室δ内を圧縮しようとしても該ポンプ室２５
内の燃料は低圧側の流路２７に戻されてしまい、噴射燃
料通路２６を介して噴口４１に導かれる燃料の流れはな
い。即ち燃料噴射はされない。

カム機構２２の作動によってプランジャ２１が下動、即
ち圧縮行程にある場合において、噴射開始前、所定の時
点ｔ１で開弁用ソレノイド５４の通電を断ち、これと同
時に或いはこれに若干遅れて（ｔ２）、閉弁用ソレノイ
ド５３を低電圧で励磁する。この電圧値はスリーブ５１
の重力等に対し閉弁用ソレノイド５３の吸引力がバラン
スする程度に選定しておくのがよい。かかる状態に維持
することは次期高電圧印加によるスリーブ５１の閉弁断
ち上がりを応答性良く行わせるのに効果的である。

そして噴射開始を目的としてその直前ｔ３に、閉弁用ソ
レノイド詔に定格の数倍におよぶ高電圧が供給され、ス
リーブ５１は急激に吸引されて図で上動し、通路２７ａ
を閉鎖して流路２７の連通を断つ。

このため圧縮行程にあるプランジャ２１によって、以後
ポンプ室δ内の圧力が急上昇し、噴射燃料通路あ、ニー
ドル室４２内の燃料圧力が増大しバルブスプリング４４
の弾性力に抗してニードルバルブ４３をリフトし噴口４
１を開弁して燃焼室内に燃料を噴射供給する。

スリーブ５１が通路２７ａを閉鎖した後は、スリーブ５
１と閉弁用ソレノイド５３（電磁石）とのエアギャップ
は減少しており、この状態を維持するには小さな励磁力
でも充分である。従って再びｔ４時点で低電圧に切り換
えてスリーブ５Ｉを閉弁保持する。

噴射を終了するためには、制御装置６０により閉弁用ソ
レノイド５３の通電を停止（ｔｅ時点）して消磁する一
方、開弁用ソレノイド５４に定格の数倍の電圧の印加を
行って（ｔａ時点）スリーブ５１を図で上動させ流路２
７を開通する。これによりポンプ室５が流路２７を介し
て低圧側にリリーフされ、ポンプ室δ内の圧力ひいては
ニードル室４２内の燃料圧力が低下し、バルブスプリン
グ４４の弾性力によりニードルバルブ４３が噴口４１を
閉弁し、噴射を終了する。

ここにおいて短い噴射期間を得たい場合には、閉弁用ソ
レノイド５３の通電に一部オーバーランプして開弁用ソ
レノイド５４への通電が開始される。

即ち一般にソレノイドは大きな時定数を有しているから
、スリーブの持ち上げに必要な所定の吸引力を所定の時
点で発生させるにはそれに先立って通電励磁しておきそ
の印加電圧を大きく設定して立ち上がりを良好にするの
である。

その後、スリーブ５１が完全に通路２７ａを開弁した段
階では、開弁用ソレノイド５４とスリーブ５１とのギャ
ップが小さくなるから、開弁用ソレノイド５４へ通電さ
れる電圧は低電圧に変更される。

上記説明から明らかなように閉弁用ソレノイド５３は噴
射開始を分担制御し、開弁用ソレノイド５４は噴射終り
を分担制御するから、単一のソレノイドを開いて噴射始
め及び終りを制御する従来のものに対して噴射終りに刻
する応答遅れがなく、このため極めて短い噴射期間でも
その制御が可能となるのである。

面上記実施例における閉弁用及び開弁用のソレノイドへ
印加する駆動電圧特性は上記に限るものではないことは
いうまでもない。ただし上記の如きソレノイドへの低電
圧印加は前記応答速度の向上と、ソレノイド発熱の防止
に有効である。

以上述べたように本発明によれば、燃料噴射時期及び噴
射量を夫々制御するのに一対のソレノイドを用い柔軟性
をもってかつ相互独立して行うことができる。このため
機関要求にマツチングした噴射時期及び噴射率を精度良
く制御することができる。また噴射開始及び噴射終りを
夫々２つのソレノイドに分担させて制御するから噴射時
期の制御が応答性良くなされ、特に高速回転時のような
極めて短い噴射期間の制御をも精度良く行うことができ
る。

またスリーブ及び一対のソレノイドをユニットインジェ
クタそのものにプランジャと同軸になるべく内蔵したか
らスリーブ付勢用のスプリングも不用となり構成が極め
て簡単化しかつ小型化してソレノイドの負荷も軽減され
、特に乗用車用としての利用価値が向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は燃料噴射装置として従来のユニットインジェク
タの例を示す縦断面図、第２図は本番明の一実施例を示
すユニットインジェクタの縦断面図、第３図は同上の制
御例を示すグラフで、ＩＡＩはカムリフト曲線図、（Ｉ
ｌｌは開弁用ソレノイド５４の駆動電圧制御例を示ず図
、（ｃｌは閉弁用ソレノノド５３の駆動電圧制御例を示
す図、（Ｄｉは噴射量特性図である。 ２１・・・プランジャ　　２２・・・カム機構　　２５
・・・ポンプ室　　２６・・・噴射燃料通路　　４１・
・・噴口４２・・・ニードル室４３・・・ニードルバル
ブ４４・・・バルブスプリング　　５１・・・スリーブ
　　５３・・・閉弁用ソレノイド　　５４・・・開弁用
ソレノイド６０・・・制御装置 特許出願人　　日産自動車株式会社 代理人　　弁理士　笹　島　冨二雄 −：

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 機関回転に同期して回転するカムにより駆動されるプラ
   ンジャ型ポンプ部と、該ポンプ部から圧送された燃料を
   機関に噴射供給するノズル部と、を一体重に有するユニ
   ットインジェクタにおいて、前記ポンプ部から圧送され
   た燃料を低圧側に逃がすための流路と、プランジャと同
   軸上に配設され該流路を開閉するスリーブと、該スリー
   ブを開方向に吸引する開弁用ソレノイドと、前記スリー
   ブを閉方向に吸引する閉弁用ソレノイドと、機関運転状
   態に応じて前記開弁又は閉弁用ソレノイドに駆動電圧を
   印加する制御装置と、を備え前記両ソレノイドを内蔵し
   たことを特徴とするユニットインジェクタ。